JP2714825B2 - 電子写真感光体の製造装置 - Google Patents

電子写真感光体の製造装置

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JP2714825B2
JP2714825B2 JP63204328A JP20432888A JP2714825B2 JP 2714825 B2 JP2714825 B2 JP 2714825B2 JP 63204328 A JP63204328 A JP 63204328A JP 20432888 A JP20432888 A JP 20432888A JP 2714825 B2 JP2714825 B2 JP 2714825B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は電子写真感光体の製造装置に関するものであ
る。
ロ.従来技術 近年、電子写真感光体の感光層において、キャリア発
生機能とキャリア輸送機能とを異なる物質に個別に分担
させることにより、感度が高くて耐久性の大きい有機感
光体を開発する試みがなされている。このようないわば
機能分離型の電子写真感光体においては、各機能を発揮
する物質を広い範囲のものから選択することができるの
で、任意の特性を有する電子写真感光体を比較的容易に
作製することが可能である。
かかる電子写真感光体の感光層を塗布形成するに際し
ては、良好な感度特性を保ち、濃度ムラ等の画像欠陥を
防止して感光体としての良好な性能を発揮するため、高
精度で均一な薄層を塗布形成する必要がある。
従来、電子写真感光体の感光層の塗布方法として、デ
ィップ塗布、スプレー塗布、スピンナー塗布、ワイワー
バー塗布、ブレード塗布、ローラ塗布等の種々の塗布方
法が知られているが、主としてディップ塗布とスプレー
塗布が用いられている。なかでも、円筒状の被塗布物
(導電性基体等)に均一な塗膜を塗布形成するには、デ
ィップ塗布が多用される。
電子写真感光体の感光層を塗布形成するに際しては、
所定の感光液を調整し、これを導電性基体等に塗布する
必要がある。この際、例えば機能分離型感光体のキャリ
ア発生層を塗布形成するに当たっては、所定のバインダ
ー樹脂を溶媒に溶解した溶液中にキャリア発生物質の顔
料粒子を分散させた塗布液(塗料)が用いられる。
かかる粒子分散系の塗布液をキャリア発生層の形成に
供するときには、塗布液内の異物を除去し、塗布欠陥を
防止する必要がある。
このため、塗布液の調製の段階でまず塗布液の濾過を
行っている(一次濾過)。またいわゆるオーバーフロー
方式の塗布装置等(後述)においては、塗布液を繰り返
し塗布に供する際に生じてくる異物等を除去すべく、塗
布液の濾過を繰り返し行っている。
このような粒子分散系の塗布液を濾過する場合、一般
に、配管中にフィルター(濾過用のエレメント)をセッ
トし、配管中に送液して濾過を行っている。
しかし、このような濾過方法では、以下の問題点があ
る。
すなわち、粒子分散系の液体では粒子が凝集し易い。
このため、第11図に示すように、フィルター24の網24a
により形成された網目24bを塗布液1が矢印のように濾
過する際、粒子26が凝集を起こし、目詰りを発生させる
ことがある。いったん目詰りが発生すると、その周辺の
粒子26が集まり、瞬時にして目詰りが増大してゆく。こ
のため、フィルターの寿命が短くなり、かつ粒子がフィ
ルターにより捕捉されるので粒子の濃度低下を招いてい
た。この濃度低下は、前記のキャリア発生層用塗布液等
にあっては、キャリア発生物質の濃度低下となり、電子
写真感光体のキャリア発生能の低下、複写画像の濃度低
下として現れていた。
ハ.発明の目的 本発明の目的は、高品質な電子写真感光体を効率よく
生産できる技術を提供することである。
ニ.発明の構成 本発明は、電子写真感光体の製造装置において、前記
感光体の感光層を構成するための塗布液がを収容された
塗布槽と、超音波を伝播する媒質が収容された超音波伝
播媒質槽と、該超音波伝播媒質槽内部の媒質に対し超音
波を照射する超音波発生手段と、前記塗布槽に連設さ
れ、塗布槽に塗布液を供給するとともに、その一部が前
記超音波伝播媒質槽内を通過するように設けられた送液
管とを備え、前記送液管のうち、前記超音波伝播媒質槽
内を通過している部分に濾過手段を有することを特徴と
する電子写真感光体の製造装置に係わるものである。
また、前記塗布槽から回収した塗布液を、前記送液管
を通じて前記塗布槽に供給する構成であってもよい。
さらに、前記超音波伝播媒質槽内部の媒質の温度を制
御する温度制御手段を有すしていてもよい。
ホ.実施例 以下、本発明の実施例を説明する。
第1図は濾過装置30Aを示す概略部分断面図である。
超音波照射槽(超音波伝播媒質槽)20内には水等の媒
質23が収容され、超音波照射槽20の底部には超音波振動
子(超音波発生手段)21が取付けられている。送液管22
にはパイプ差し込み型のフィルター24Aが連結され、こ
のフィルター24Aは媒質23中にセットされている。キャ
リア発生層用塗布液等、電子写真感光体用の粒子分散液
は、矢印で示すように送液管22中を送られ、フィルター
24Aにより濾過される。この濾過時に、超音波振動子21
が超音波を発生し、この超音波がフィルター24Aに照射
される。
このため、第2図に模式的に示すように、超音波27の
超音波振動により粒子26の凝集が防止され、或いは凝集
した粒子26も再び分散し、網目24bを一様に通過する。
従って、フィルター24の目詰りが生じず、フィルター24
の寿命が長くなる。また、目詰りを防止して安定した濾
過を行えるので、濾過効率、稼動率が向上する。更に、
粒子26が網目24bで捕捉されないので、粒子分散系の液
体1の濃度も低下しない。
電子写真感光体用の粒子分散液として、電子写真感光
体のキャリア発生層用塗布液、後述する単層構成の感光
層用の塗布液を用いた場合は、更にキャリア発生物質の
濃度低下を防止できる結果、画像濃度低下を防止でき
る。
第3図は他の濾過装置30Bを示す画像部分断面図であ
る。
本例の濾過装置では、パイプ差し込み型のフィルター
に代え、カートリッジ型のフィルター24Bを用いてい
る。他の部分の構成は第1図のものと同様である。
各型のフィルターは、以下の特徴を有する。
パイプ差込み型:フィルター容積が小さく、液のロスが
少なく、又、滞留も起きにくいが、通過流量が少ない欠
点がある。少流量系に適している。
カートリッジ型:フィルター表面積が大きく、大流量系
に向く。しかしながら容積が大きいため、滞留が起き易
く、液のロスも大きい。従って、フィルターは、通過流
量により、選択すべきである。
超音波振動子とフィルターとの距離は、超音波振動子
の出力等により適宜変更でき、この出力が大きければ、
フィルターとの距離を大きくしても効果がある。
超音波を伝播するための媒質としては、水の他にトリ
クレン、フロン、パークレン等を例示できる。
超音波振動子の高周波出力が小さすぎると上述の効果
が顕著でなく、大きすぎるといわゆるキャビテーション
により泡を生じる。かかる高周波出力は、流量に従って
適宜決定すればよい。一応は、50〜1200W、例えば300W
とするのが使い易い場合がある。高周波発振周波数とし
ては、23〜50KHzとするのが好ましい場合があるが、こ
れも適宜選択できる。超音波振動子としては各種のもの
が使用できるが、例えば、UI−304R、UI−304RL、UI−6
04R、UI−1204R等の投込形超音波振動子、UI−304PR、U
I−604PR等の板付形超音波振動子等(以上、シャープ社
製)等を例示できる。
フィルターとしては、各種のものが使用できる。例え
ば、ワイヤー織りタイプのフィルターを例示できる。ワ
イヤーの接触部分を焼結して固定したリジメッシュカー
トリッジも使用でき、リジメッシュは2枚以上のメッシ
ュシートを重ね合わしてお互いを焼結したものも使用で
きる。多層式メッシュのものは、濾過の収容能力が上が
り、フィルターの寿命が長い。フィルターの網目の大き
さは、1〜300μm、例えば10μmの範囲とするのが、
例えば電子写真用感光体用のキャリア発生物質の分散液
を濾過するのに好ましい。
本例の濾過装置、濾過方法は、一般に粒子分散系の液
体を調製した後にその液体を濾過(一次濾過)する際に
適用できる。むろん、電子写真感光体用のキャリア発生
層用塗布液、単層構成の感光層用の塗布液(顔料分散系
のもの)を調製し、これらの塗布液を一次濾過する際に
も適用できる。このようにして一次濾過の行われた塗布
液を用い、ディップ塗布、スプレー塗布等各種公知の塗
布方法によって円筒状導電性基体ドラム(以下、基体ド
ラムと呼ぶことがある。)、ベルト式導電性基体等の上
に塗布を行い、キャリア発生層、単層構成の感光層を層
形成することができる。
次に、本例の濾過装置を塗布装置(電子写真感光体の
製造装置)の一部に適用した例について述べる。
第4図はいわゆるオーバーフロー方式の塗布装置を示
す概略部分断面図である。また、濾過装置の部分は、第
1図又は第3図の濾過装置を更に模式的に表したもので
ある。
塗布槽2内には所定の塗布液1が収容されており、デ
ィップ塗布時には、基体ドラム4を開口部4bを下向きに
して塗布液1へと浸漬し、次いで蓋5の把手5aを把持し
た状態で基体ドラム4を所定速度で引き上げて塗布を行
う。基体ドラム4の浸漬時には、基体ドラム中空部4cを
満たしている空気のために、塗布液1が中空部4cより排
除され、液面は位置1bにまで低下する。これに伴い、基
体ドラム外周面4eと塗布槽側壁内周面2bとにより挟まれ
た領域では、液面が位置1aにまで上昇し、所定位置まで
基体ドラム外周面4eに塗布液1が塗布され、塗膜が形成
される。
塗布槽2の側壁2dの周囲には受け皿6が設けられてい
る。塗布液1は、タンク12からポンプ(P)10によって
送り出され、フィルター(F)24A(又は24B)を介し
て、供給口7より塗布槽2内へと供給され、更に側壁2d
の上縁部2eを越えて塗布槽2の円周から外へと溢流し、
受け皿6で集められ、排出口8よりタンク12へと排出さ
れる。基体ドラム4のディップ塗布時に、上述のように
塗布液1が側壁2dの上縁部2eを越えて溢流し続けている
ので、塗布液液面の高さが一定に保たれる。
ポンプ10により送液される塗布液が濾過装置30A(30
B)を通過する際には、前述のように超音波発振子21よ
り超音波が発振され、フィルター24A(24B)へと照射さ
れる。
送液管22の途中、例えばポンプ10とフィルター24A(2
4B)との間には圧力計31を設けて系の圧力を測定するこ
とも可能である。
更に、超音波照射槽20の他に、冷却装置32を設け、両
者の間を送液管33により連結している。冷却装置32内に
クーラーが内蔵されており、超音波照射槽内の媒質23は
送液管33により矢印で示すように冷却装置32内へと送り
込まれ、クーラーにより冷却され、一定の温度とされ
る。その後、冷却装置32より送液管33を通って矢印で示
すように超音波照射槽20内へと供給される。
超音波の伝達媒体である媒質23は、超音波を伝えてい
るうちに温度上昇を起こすため、これに伴ってフィルタ
ー24A(24B)内の流体(塗布液1)の温度上昇を引き起
こすおそれがあった。この点、本例では、上述したよう
に媒質23を循環させ、一定の温度にまで冷却しているの
で、かかる不都合は生じない。
また、本例では、塗布槽内に収容された塗布液を循環
させながら濾過しているので、フィルターの作動時間、
濾過液量が多く、従って前述したフィルターの目詰り防
止、長寿命化等の効果が一層顕著となる。
第5図は他の塗布装置(電子写真感光体の製造装置)
に前述の濾過装置を適用した例を示す概略部分断面図で
ある。
塗布槽底壁2cに塗布液排出口17及び塗布液供給口7を
設け、基体ドラム4を塗布槽2内の所定位置に固定す
る。次に、送液ポンプ(PIN)10Bによりタンク12内の塗
布液1を濾過装置30A(30B)を介して供給口7より供給
し、塗布液液面を一点鎖線で示す位置1cから実線で示す
位置1aへと上昇させる。この後に、排液ポンプ(POUT
10Aを駆動させ、排出口17より塗布液1を排出し、タン
ク12内へと流入させる。これにより、基体ドラム外周面
4e上に塗膜が形成される。
本例では、送液ポンプ10Bにより塗布液1を塗布槽2
内に供給する際に、超音波を照射しつつフィルター24A
(24B)により濾過すればよい。
本例でも、第5図の例と同様の作用効果を奏しうる。
また、塗布液1を定量ポンプにより排出して塗膜を形成
しているので、基体ドラム引き上げに伴う振動のような
問題はなく、均一な塗膜を形成できる。
第6図は更に他の塗布装置(電子写真感光体の製造装
置)に前述の濾過装置を適用した例を示す概略部分断面
図である。
本例においては、塗布槽側壁2dの外周に一定の間隔を
おいて同心円状に外壁15が設けられ、塗布槽側壁2dと外
壁15とで挟まれた領域に塗布液受け部11が設けられてい
る点に顕著な特徴を有する。
即ち、塗布槽2に収容されている塗布液1は、塗布槽
側壁上縁部2eを外周方向に一様に越え、側壁外周2aを濡
らしながら、その形状に沿って薄膜をなしつつ低速で流
下する。
塗布液受け部11は塗布液を収容する塗布液収容部、即
ち一種の塗布液溜めとしても機能するものであり、側壁
外周2aに沿って流下した塗布液1は図示するように塗布
液受け部11の下部に収容される。塗布液受け部11の最下
端には排出口17が設けられ、塗布液受け部11に一旦収容
された塗布液1は排出口17から排出され、ポンプ10、濾
過装置30A(30B)を経由して供給口7から塗布槽2内へ
と供給される。塗布液1の濾過を行う際には、前述した
ように、超音波発振子21から発振した超音波をフィルタ
ー24A(24B)に照射する。
本例では、第4図の例と同様の効果を奏しうる他、更
に以下の効果を奏しうる。
(a).塗布液が塗布槽側壁外周に沿って流下するの
で、流下面積が非常に大きく、また塗布液が塗布槽側壁
外周を濡らしながら流下する。従って、結果として塗布
液の流下速度は非常に小さく、流下も静かに行れ、気泡
を巻き込むおそれはない。ことに、特筆すべきことは、
基体ドラムの浸漬時においても、流下面積の大きさ等か
ら流下速度を低くでき、かつ塗布液の流下も静かにでき
ることである。
このため、気泡による凹状塗布欠陥は生じず、均一な
塗膜を生産性良く塗布形成できる。むろん、異物欠陥の
防止等の従来のオーバーフロー方式の塗布装置による利
点はあますところなく充分に享受できる。
(b).排出口より排出された塗布液がタンク等の塗布
液収容槽を経由することなく供給口から塗布槽内へと供
給されるので、別個にタンクを設ける等の手間がいら
ず、充分なスペースをとる必要もなく、装置の小型化ひ
いてはコストダウンも可能である。
(c).塗布槽側壁外周に塗布液受け部が同心円状に設
けられ、両者が一体となっているので、温度制御等を行
う場合に両者を一体として制御でき、有利である。
本発明の濾過装置により一次濾過したキャリア発生層
用塗布液等により層形成され、あるいは上述のような塗
布装置により層形成された電子写真感光体の一例を第7
図〜第9図に示す。
第7図の感光体においては、導電性基体50の上に第1
層としてキャリア発生層51が設けられ、キャリア発生層
51の上に、第2層としてキャリア輸送層52が設けられて
いる。第8図の感光体は、導電性基体50側から見て、第
1層としてキャリア輸送層52、第2層としてキャリア発
生層51を順次積層したものである。第9図の感光体は、
第1層として、キャリア発生物質とキャリア輸送物質と
の双方を含有する単層構造の感光層53を有するものであ
る。
むろん、塗布層の数、種類は第7図〜第9図の例に限
定されるものではなく、その組成、機能等も特に限定さ
れず、感光体の設計意図に応じて自由に設定することが
できる。
例えば、導電性基体側から見て、第1層、第2層が下
引層、単層構造の感光層であるもの、単層構造の感光
層、保護層であるもの、第1層、第2層、第3層がそれ
ぞれ下引層、キャリア輸送層、キャリア発生層であるも
の、キャリア発生層、キャリア輸送層、保護層であるも
の、第1層、第2層、第3層、第4層がそれぞれ下引
層、キャリア発生層、キャリア輸送層、保護層であるも
の、或いは下引層、キャリア輸送層、キャリア発生層、
保護層であるもの等が挙げられる。
キャリア発生層用塗布液、単層構成の感光層用の塗布
液は、通常、キャリア発生物質が顔料として液中に分散
された粒子分散系の液体である。
キャリア発生層用塗布液、単層構成の感光層用塗布液
としては、例えばモノアゾ色素、ジスアゾ色素、トリス
アゾ色素などのアゾ系色素、ペリレン酸無水物、ペリレ
ン酸イミドなどのペリレン系色素、インジゴ、チオイン
ジゴ、などのインジゴ系色素、アンスラキノン、ピレン
キノンおよびフラパンスロン類などの多環キノン類、キ
ナクリドン系色素、ビスベンゾイミダゾール系色素、イ
ンダスロン系色素、スクエアリリウム系色素、金属フタ
ロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン
系顔料、ピリリウム塩色素、チアピリリウム塩色素とポ
リカーボネートから形成される共晶錯体等、公知各種の
キャリア発生物質を適当なバインダー樹脂及び必要によ
りキャリア輸送物質と共に溶媒中に溶解或いは分散した
ものが用いられる。このうち、顔料分散系のものに本発
明の濾過装置が用いられる。
上記塗布液中には、例えばトリニトロフルオレノンあ
るいはテトラニトロフルオレノンなどの電子を輸送しや
すい電子受容性物質のほかポリ−N−ビニルカルバゾー
ルに代表されるような複素環化合物を側鎖に有する重合
体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イ
ミダゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、ポリアリールア
ルカン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、ヒドラゾン
誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、トリアリールアミ
ン誘導体、カルバゾール誘導体、スチルベン誘導体、フ
ェノチアジン誘導体等各種公知の正孔を輸送しやすいキ
ャリア輸送物質を溶解させることができる。
キャリア発生層用塗布液等に用いられるバインダー樹
脂としては、例えばポリカーボネート、ポリエステル、
メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアセテー
ト、スチレン系共重合樹脂(例えばスチレン−ブタジエ
ン共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合
体)、アクリロニトリル系共重合樹脂(例えば塩化ビニ
リデン−アクリロニトリル共重合体等)、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マ
レイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッ
ド樹脂、フェノール樹脂(例えばフェノール−ホルムア
ルデヒド樹脂、m−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂
等)、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカ
ルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォル
マール、等のフィルム形成性高分子重合体が好ましい。
また、キャリア発生層、単層構成の感光層形成用の溶
媒としては、バインダー樹脂及び必要により含有される
キャリア輸送物質を溶解し、かつキャリア発生物質を好
ましくは2μm以下、より好ましくは1μm以下の微粒
子状に分散し、安定した分散液を提供できるもので、し
かも下層のキャリア輸送層、下引層等が存在する場合に
は、これらを不当に溶解又は膨潤しないものが選択され
る。例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホル
ム、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、1,1,2−ト
リクロルエタン、1,1,2,2−テトラクロルエンタン、1,
1,2−トリクロルプロパン、1,1,2,2−テトラクロルプロ
パン、1,2,3−トリクロルプロパン、1,1,2−トリクロル
ブタン、1,2,3,4−テトラクロルブタン、テトラヒドロ
フラン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン、ジオ
キサン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチ
ルセルソルブアセテート、n−ブチルアミン、ジエチル
アミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、
トリエタノールアミン、トリエチレンアミン、N,N−ジ
メチルホルムアミド等が挙げられる。特に、上記のう
ち、トルエン、クロロホルム、ジクロルメタン、1,2−
ジクロルエタン、1,1,2−トリクロルエタン、1,1,2,2,
−テトラクロルエタン、テトラヒドロフラン、モノクロ
ルベンゼン、ジオキサンは、好ましい溶媒である。
本発明に用いられる塗布液には、上記以外に他の物質
を含有せしめることができる。例えばシロキサン系化合
物を含有せしめれば、塗布表面が平滑化するという効果
がある。シロキサン系化合物としてはジメチルポリシロ
キサン、メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられ
る。添加量は塗布液全量に対し1〜10000ppmが好まし
く、より好ましくは10〜1000ppmである。
また、塗布液中には、残留電位及びメモリー低減を目
的として、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル
酸等の電子受容性物質を、好ましくはキャリア発生物質
100重量部当たり0.1〜100重量部の割合で添加すること
ができる。さらに又、塗布液中には、必要により感度向
上、メモリー低減を目的としてブチルアミン、ジイソブ
チルアミン等の有機アミンをキャリア発生物質のモル数
以下のモル数で含有せしめてもよい。
キャリア発生層、単層構成の感光層を形成するにあた
っては、より具体的には、次のような方法が例示され
る。
キャリア発生物質をボールミル、ホモミキサー等によ
って分散媒中で微細粒子とし、必要に応じてバインダー
を加えて混合分散して得られる分散液を塗布する方法。
この方法において超音波の作用下に粒子を分散させる
と、均一分散が可能になる。
上記塗布液は、粘度を5〜500cp(センチポイズ)の
範囲内とするのが好ましく、10〜300cpの範囲内とする
とより好ましい。粘度が上記範囲より小さいと塗膜にタ
レを生じ易く、ドラム上部よりも下部の方が厚膜となる
傾向があり、上記範囲より大きいと塗布槽中の塗布液の
粘度が不均一になり易く、塗膜に膜厚ムラを生じる傾向
がある。
キャリア輸送層は、上述のようなバインダー樹脂及び
キャリア輸送物質等を上述のような溶媒に混合溶解して
得た塗布液を塗布、乾燥して形成される。
導電性基体の形状、材質等は特に限定されないが、形
状としては円筒状のものが好ましく用いられる。また、
材料としては、アルミニウム合金等の金属板、金属ドラ
ム、又は導電性ポリマー、酸化インジウム等の導電性化
合物若しくはアルミニウム、パラジウム、金等の金属よ
りなる導電性薄層を塗布、蒸着、ラミネート等の手段に
より、紙、プラスチックフィルム等の基体に設けて成る
ものが用いられる。
次に、具体的な実験例について述べるが、本発明の実
施の態様はこれにより限定されるものではない。
〈キャリア発生層用塗布液の調製〉 まず、以下のようにしてキャリア発生層用塗布液を調
製した。
1,2−ジクロルエタン(関東化学社製)(沸点83.5
℃)100ml中に、バインダー樹脂としてポリカーボネー
ト(パンライト−L−1250、帝人化成社製)5.0gを溶解
した。また、キャリア発生物質として4.10−ジブロムア
ンスアンスロン10gをボールミル中で24時間粉砕し、こ
れに上記溶液を加えてボールミルで更に24時間分散し、
粘度160cpのキャリア発生層用塗布液(分散液)を得
た。
〈濾過実験、塗布実験〉 第4図に示す塗布装置、濾過装置を用い、前記キャリ
ア発生層用塗布液を使用して、実験を行った。
実験条件等は以下の通りである。
超音波振動子:UI−304R(シャープ株式会社) 高周波入力 300W 周波数 40KHz 適用発振機 UI−304R 超音波槽: 300mm×300mm フィルター: パイプ差し込みフィルター エレメント リジメッシュ(SUS) 網目 10μm 冷却器: クーラー内蔵、循環式 密閉型ハンディクーラーTRL−C40 (トーマス科学株式会社製) 超音波振動子とフィルターとの距離 約10mm 上記の装置を用いて、超音波を照射しつつ(実施例)
又は超音波を照射せず(比較例)、キャリア発生層用塗
布液を循環させ、圧力計の目盛りを読みながらフィルタ
ーの目詰り状態を観察した。この結果を第10図に示す。
第10図から解るように、実施例では50時間以上圧力が
増加せず目詰りを起こしたのに対し、比較例では2時間
程度で圧力が著しく増大し、ポンプの能力等の理由から
フィルターを取り換えなければならなかった。
また、円筒状導電性基体を第4図に示すように塗布槽
中に浸漬して塗布実験を行ったところ、比較例では塗布
収率が85%だったのに対し、実施例では95%に向上し
た。なお、塗布収率は、円筒状導電性基体上の塗膜を目
視により観察し、塗膜上の異物、凝集の有無により判定
した。
上述の実験結果から、実施例によれば、フィルターの
寿命が長くなり、フィルターのグレードも上げて密なフ
ィルターを使うことができることが解る。また、塗布収
率も著しく向上する。
以上、本発明を例示したが、本発明の実施例は上記の
態様のものに限られるわけではなく、種々変形が可能で
ある。
例えば、超音波発生手段は上述のものに限られず、濾
過手段の形状、寸法、個数等も上述のものに限られな
い。
電子写真感光体用の粒子分散液は、キャリア発生層用
塗布液等に限られず、組成、用途、粒子の種類等も種々
変更できる。
本発明は種々の濾過方法及びその装置に適用できる。
ヘ.発明の効果 本発明の電子写真感光体の製造装置によれば、超音波
を照射しながら電子写真感光体用の粒子分散液を濾過し
ているので、超音波振動により上記粒子の液体中での凝
集が防止され、粒子の分散が促進される。従って、濾過
手段の目詰りを防止できるので、安定した濾過を遂行で
き、濾過効率、装置の稼動率が向上し、かつ濾過手段の
寿命も長くできる。また、粒子が目詰りにより濾過手段
に捕捉されないので、電子写真感光体用の粒子分散液中
の粒子濃度低下も防止できる。よって、電子写真感光体
の生産性が上がり、品質もより均一化できる。更に、出
力が50〜1200Wの超音波発生手段を用い、塗布液がキャ
ビテーションによる泡を生じない程度の超音波作用を受
けるようにしたので、上記の特長が奏されるのみでな
く、塗布液に気泡を含むことがないから、成膜された感
光層は欠陥がないものであり、高品質な電子写真感光体
を歩留り良く得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第9図は実施例を示すものであって、 第1図は濾過装置の概略部分断面図、 第2図は超音波の作用を模式的に示す模式図、 第3図は他の濾過装置を示す概略部分断面図、 第4図、第5図はそれぞれ塗布装置を示す概略部分断面
図、 第6図(a)は他の塗布装置を示す概略部分断面図、同
図(b)は同図(a)のVIb−VIb線矢視断面図、 第7図、第8図、第9図はそれぞれ電子写真感光体の一
例を示す部分断面図 である。 第10図は実施例、比較例の濾過装置を用いた濾過実験の
結果を示すグラフである。 第11図は従来の濾過装置においてフィルターに目詰りを
生じている状態を模式的に示す模式図である。 なお、図面に示す符号において、 1……塗布液 2……塗布槽 4……基体ドラム 7……塗布液供給口 10……ポンプ 10A……塗布液排出ポンプ 10B……塗布液供給ポンプ 12……タンク 17……塗布液排出口 20……超音波照射槽 21……超音波振動子 22、33……送液パイプ(送液管) 23……水(媒質) 24A、24B……フィルター 24b……フィルターの網目 26……粒子 27……超音波 32……冷却装置 である。
フロントページの続き (72)発明者 大平 寛 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ 株式会社内 審査官 西村 和美 (56)参考文献 特開 昭60−208758(JP,A) 特開 昭60−61756(JP,A) 特開 昭61−216769(JP,A) 特開 昭63−6559(JP,A) 特公 昭51−45346(JP,B1) 特公 昭51−26665(JP,B1)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子写真感光体の製造装置において、 前記感光体の感光層を構成するための塗布液がを収容さ
    れた塗布槽と、 超音波を伝播する媒質が収容された超音波伝播媒質槽
    と、 該超音波伝播媒質槽内部の媒質に対し超音波を照射する
    超音波発生手段と、 前記塗布槽に連設され、塗布槽に塗布液を供給するとと
    もに、その一部が前記超音波伝播媒質槽内を通過するよ
    うに設けられた送液管とを備え、 前記送液管のうち、前記超音波伝播媒質槽内を通過して
    いる部分に濾過手段を有することを特徴とする電子写真
    感光体の製造装置。
  2. 【請求項2】前記塗布槽から回収した塗布液を、前記送
    液管を通じて前記塗布槽に供給することを特徴とする請
    求項1記載の電子写真感光体の製造装置。
  3. 【請求項3】前記超音波伝播媒質槽内部の媒質の温度を
    制御する温度制御手段を有することを特徴とする請求項
    1または2記載の電子写真感光体の製造装置。
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