JPH0685905B2 - 塗布方法 - Google Patents

塗布方法

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JPH0685905B2
JPH0685905B2 JP62277074A JP27707487A JPH0685905B2 JP H0685905 B2 JPH0685905 B2 JP H0685905B2 JP 62277074 A JP62277074 A JP 62277074A JP 27707487 A JP27707487 A JP 27707487A JP H0685905 B2 JPH0685905 B2 JP H0685905B2
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tank
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    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/05Organic bonding materials; Methods for coating a substrate with a photoconductive layer; Inert supplements for use in photoconductive layers
    • G03G5/0525Coating methods

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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は塗布方法に関し、例えば電子写真感光体の感光
層を塗布形成するディップ塗布方法に関するものであ
る。
ロ.従来技術 従来、電子写真感光体としては、セレン、酸化亜鉛、硫
化カドミウム等の無機光導電性物質を主成分とする感光
層を有する無機感光体が広く用いられている。
一方、種々の有機光導電性物質を電子写真感光体の感光
層の材料として利用することが近年活発に開発、研究さ
れている。例えば特公昭50−10496号公報には、ポリ−
N−ビニルカルバゾールと2,4,7−トリニトロ−9−フ
ルオレノンを含有した感光層を有する有機感光体につい
て記載されている。しかしこの感光体は、感度及び耐久
性において必ずしも満足できるものではない。このよう
な欠点を改善するために、感光層において、キャリア発
生機能とキャリア輸送機能とを異なる物質に個別に分担
させることにより、感度が高くて耐久性の大きい有機感
光体を開発する試みがなされている。このようないわば
機能分離型の電子写真感光体においては、各機能を発揮
する物質を広い範囲のものから選択することができるの
で、任意の特性を有する電子写真感光体を比較的容易に
作製することが可能である。
かかる電子写真感光体の感光層を塗布形成するに際して
は、良好な感度特性を保ち、濃度ムラ等の画像欠陥を防
止して感光体としての良好な性能を発揮するため、高精
度で均一な薄層を塗布形成する必要がある。
従来、電子写真感光体の感光層の塗布方法として、ディ
ップ塗布、スプレー塗布、スピンナー塗布、ワイヤーバ
ー塗布、ブレード塗布、ローラ塗布等の種々の塗布方法
が知られているが、主としてディップ塗布とスプレー塗
布が用いられている。なかでも、円筒状の被塗布物(導
電性基体等)に均一な塗膜を塗布形成するには、ディッ
プ塗布が多用される。
かかるディップ塗布方法は、塗布液を収容した塗布槽内
に導電性基体等の被塗布物を浸漬し、次いでこの被塗布
物を引き上げることにより、被塗布物の外周面上に均一
な塗膜を形成しようとするものである。しかしながら、
被塗布物の浸漬、引き上げに伴なう塗布液液面の上下動
により、塗布槽側壁の内周面に塗布液が付着し、付着し
た塗布液が乾燥して、塗布液中に乾固物、異物が混入し
たり、塗布液の成分変化、劣化を生じていた。
このような欠点を防止する方法として、いわゆるオーバ
ーフロー方式のものが知られており、第1図はこの方式
によるディップ塗布装置の概略断面図を示すものであ
る。
塗布槽4内には所定の塗布液3が収容され、塗布槽4の
側壁2の周囲には受け皿5が設けられている。塗布液3
は、タンク8からポンプ9によって送り出され、フィル
ター10を介して、供給口7より矢印Bで示すように塗布
槽4内へと供給され、更に側壁2の上縁部2aを越えて塗
布槽4の円周方向へと溢流し、受け皿5で集められ、排
出口6よりタンク8へと排出される。円筒状導電性基体
(導電性基体又は基体ドラムと呼ぶことがある。)は、
塗布液3内に浸漬され、次いで矢印Aで示す方向に所定
の速度で引き上げられ、ディップ塗布が施される。この
ディップ塗布時に、上述のように塗布液3が側壁2の上
縁部2aを越えて溢流し続けているので、塗布液3の液面
3aの高さは一定に保たれる。
上述のようなオーバーフロー方式の塗布装置に関して
は、塗布欠陥防止のため、従来いくつかの提案がなされ
ている。
しかしながら、導電性基体上にキャリア発生層を形成し
た後、上記のような塗布装置を用いてキャリア発生層上
にキャリア輸送層を塗布形成する際、キャリア発生層の
膜はがれが生じ、はがれた膜が再度付着して塗布欠陥を
生ずる。このため、かかる塗布欠陥を防止する塗布方法
が望まれる。
ハ.発明の目的 本発明の目的は、被塗布物から剥離した膜等の付着によ
る塗布欠陥を防止できるような塗布方法を提供すること
である。
ニ.発明の構成 本発明は、塗布槽内に収容される塗布液に被塗布物を浸
漬し、次いでこの被塗布物を引き上げることによって前
記塗布液を塗布するに際し、前記塗布槽側壁の上縁部を
越えて前記塗布液が溢流するようにして塗布液を前記塗
布槽内へと供給し、かつ下記〔I〕式が成り立つように
した塗布方法に係るものである。
〔I〕式: υ≧υ 〔但し、上記〔I〕式において、 υは、前記塗布槽に対する前記被塗布物の相対移動速
度を示し、 υは、前記塗布側壁の内周面と前記被塗布物の外周面
とにより挟まれた領域内における前記塗布槽に対する前
記塗布液の相対移動速度を示す。〕 ホ.実施例 以下、本発明の実施例を説明する。
従来からオーバーフロー方式のディップ塗布については
幾つかの提案が行われている。
しかしながら、塗布槽への塗布液供給量、被塗布物の引
上げ速度等の条件については、具体的にその適正量、適
正速度等が議論されていなかった。
一方、オーバーフロー方式の塗布方法では、塗布液循環
系に濾過器(フィルター)10(第1図参照)を組み込む
ことが多く、ある程度以上の液量の塗布液を循環させ
て、異物を除去することが好ましいと思われる。
ここにおいて、本発明者は、従来技術の項で述べたよう
な塗布欠陥と塗布槽への塗布液供給量等の諸条件との因
果関係を新たに見出し、上記塗布欠陥を技術的に解決し
て、本発明をなすに至ったのである。
即ち、第1図において、塗布槽4に対する導電性基体1
の引上げ速度をυとし、塗布槽側壁内周面2bと導電性
基体外周面1aとにより挟まれた領域4a内における、塗布
槽2に対する塗布液3の上昇速度をυとし、このυ
とυとの差に新たに着目し、基体ドラムの径、塗布槽
2の内径、塗布液供給量を変化せしめて、キャリア発生
層上にキャリア輸送層を塗布する塗布実験を行った。
この結果、“υ≧υ2"とすることにより、前記塗布欠
陥が発生しなくなることが判明したのである。
この理由については、一応、次のように考えられる。
第2図、第3図において、キャリア輸送層形成用塗布液
3は、通常はおよそ100〜300cp(センチポイズ)程度の
粘度を有するものが用いられており、基体ドラム1近傍
を塗布液が速い速度で移動すると、基体ドラム表面1aに
形成されているキャリア発生層11にずり応力が加わる。
キャリア発生層11は顔料(キャリア発生物質)をバイン
ダー樹脂中に分散せしめた顔料分散系のものが常用され
ているため、比較的もろく、上記のずり応力により膜は
がれを生じ、はがれた膜片11aが基体ドラム近傍を浮遊
することがありうる。例えば、塗布槽2内へ基体ドラム
1を浸漬する際にもこの膜はがれは生じ、この時はがれ
た膜片11aが残留することもありうる。
従って、第3図に示すように、仮に“υ>υ1"とする
と、はがれた膜片11aが矢印Dで示すようにそのままキ
ャリア発生層11上に付着し、塗布欠陥になるものと思わ
れる。仮に、こうした塗布欠陥を有する感光体を電子写
真複写機に使用した場合には、画像上に黒点を生じたり
クリーニングブレードを傷つけ、クリーニング不良を生
じたりするため不適当であり、生産効率が低下する。
これに対し、本発明においては、第2図に示すように
“υ>υ2"としてあるので、はがれた膜片11aが矢印
Cで示すような具合にキャリア輸送層形成用塗布液3中
に置き去りにされ、キャリア発生層には付着せず、塗布
欠陥とはならないものと思われる。
しかも、特筆すべきことは、上記υ、υの関係が塗
布槽内径、基体ドラム(外)径、塗布液供給量、塗布槽
等の形状、基体ドラムの引上げ速度により定まるパラメ
ータであることでありυ、υの関係を上記諸条件を
変えることによって操作しうることである。また、見方
を変えると、塗布槽内径等の外面的な諸条件そのもので
はなく、これら諸条件により制御されるυ、υの関
係に塗布欠陥発生との因果関係が潜んでいたのであり、
この点を明らかにして塗布欠陥を防止した点に本発明の
創作性が存するのである。
υ−υの値は、0〜20の範囲内であると好ましく、
0〜10の範囲内であると更に好ましい。この場合は、膜
厚ムラもなく、塗布欠陥もない良好な塗膜が得られる。
またυの値は1〜30の範囲であると好ましい。この場
合は、膜厚が5〜50μmの適正範囲に入り、また、上下
の膜厚ムラ、塗布欠陥等の不良を生じない。また、υ
は1〜20の範囲内であると好ましい。この場合は、υ
−υの値が適正値となる。また、濾過器による濾過効
果も充分となる。
塗布槽への塗布液供給量は、少なすぎると基体ドラムの
存在により排除されていた塗布液の補充が不充分とな
り、液面位が低下する(即ち、υ<0となる)ことに
なる。こうなると、塗布槽内壁が乾燥し、異物欠陥を招
く可能性があって好ましくない。従って、塗布槽への塗
布液供給量は、液面位が低下しないような量、言いかえ
ると少なくとも基体ドラムの引上げに伴なう液面位低下
分を補充できる量であることが好ましい。
塗布槽、基体ドラムは共に、均一な塗布を行う上で円柱
形のものが好ましい。
基体ドラムの外径(直径)は20〜200mmのものがよく、
塗布槽の内径(直径)は25〜300mmのものがよく、基体
ドラムの外径と塗布槽の内径との差は5〜150mmの範囲
内とするのが、塗布液の無駄を省き、また均一な塗布を
達成する上でより好ましい。
本発明においては、顔料分散系のキャリア発生層等の比
較的もろい層の上に、他の層を塗布する場合により効果
的であり、特にキャリア発生層上にキャリア輸送層を塗
布する場合に適用すれば、とりわけ効果的である。
第4図〜第6図はそれぞれ本発明の塗布方法により層形
成される電子写真感光体の一例を示すものである。
第4図の感光体においては、導電性基体1の上に第1層
としてキャリア発生層11が設けられ、キャリア発生層11
の上に、第2層としてキャリア輸送層12が設けられてい
る。第5図の感光体は、導電性基体1側から見て、第1
層として下引層14、第2層としてキャリア発生層11、第
3層としてキャリア輸送層12を順次積層したものであ
る。第6図の感光体は、第1層としてキャリア輸送層1
2、第2層としてキャリア発生層11、第3層として保護
層15を順次積層したものである。
むろん、本発明の塗布装置により塗布形成される塗設層
の数、種類は第4図〜第6図の例に限定されるものでは
なく、その組成、機能等も特に限定されず、感光体の設
計意図に応じて自由に設定することができる。
例えば、導電性基体側から見て、第1層、第2層、第3
層がそれぞれ下引層、キャリア輸送層、キャリア発生層
であるもの、キャリア発生層、キャリア輸送層、保護層
であるもの、第1層、第2層、第3層、第4層がそれぞ
れ下引層、キャリア発生層、キャリア輸送層、保護層で
あるもの或いは下引層、キャリア輸送層、キャリア発生
層、保護層であるもの等が挙げられる。また、キャリア
発生物質とキャリア輸送物質とを含有せしめた単層構成
の感光層を有する感光体も挙げられる。
下引層はアクリル系、メクアクリル系、塩化ビニル系、
酢酸ビニル系、エポキシ系、ポリウレタン系、フェノー
ル系、ポリエステル系、アルキッド系、ポリカーボネー
ト系、シリコン系、メラミン系、塩化ビニル・酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル・無水マレイン酸
共重合体等の各種樹脂類で形成することができる。
キャリア発生層は例えばモノアゾ色素、ジスアゾ色素、
トリスアゾ色素などのアゾ系色素、ペリレン酸無水物、
ペリレン酸イミドなどのペリレン系色素、インジゴ、チ
オインジゴなどのインジゴ系色素、アンスラキノン、ピ
レンキノンおよびフラパンスロン類などの多環キノン
類、キナクリドン系色素、ビスベンゾイミダゾール系色
素、インダスロン系色素、スクエアリリウム系色素、金
属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロ
シアニン系顔料、ピリリウム塩色素、チアピリリウム塩
色素とポリカーボネートから形成される共晶錯体等、公
知各種のキャリア発生物質を適当なバインダー樹脂及び
必要によりキャリア輸送物質と共に溶媒中に溶解或いは
分散し、塗布することによって形成することができる。
またキャリア輸送層は例えばトリニトロフルオレノンあ
るいはテトラニトロフルオレノンなどの電子を輸送しや
すい電子受容性物質のほかポリ−N−ビニルカルバゾー
ル代表されるような複素環化合物を側鎖に有する重合
体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イ
ミダゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、ポリアリールア
ルカン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、ヒドラゾン
誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、トリアリールアミ
ン誘導体、カルバゾール誘導体、スチルベン誘導体、フ
ェノチアジン誘導体等各種公知の正孔を輸送しやすいキ
ャリア輸送物質を適当なバインダー樹脂と共に溶媒に溶
解し、塗布、乾燥して形成することができる。
また単層構成の感光層は、上記のようなキャリア発生物
質を適当なキャリア輸送物質及びバインダー樹脂と共に
溶媒中に溶解或いは分散し、塗布することによって形成
することができる。
上記のバインダー樹脂としては、例えばポリカーボネー
ト、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポ
リビニルアセテート、スチレン系共重合樹脂(例えばス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレンメタクリル酸メ
チル共重合体、アクリロニトリル系共重合樹脂(例えば
塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等)、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−
アルキッド樹脂、フェノール樹脂(例えばフェノール−
ホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾール−ホルムアルデ
ヒド樹脂等)、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−
ビニルカルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルフォルマール等のフイルム形成性高分子重合体が好ま
しい。
また保護層は前記キャリア輸送性物質とバインダー樹脂
としてポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸
ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコン樹脂、メラ
ミン樹脂等、並びにこれらの樹脂の繰り返し単位のうち
2つ以上を含む共重合体樹脂等によって形成することが
できる。
キャリア輸送層、キャリア発生層等を塗布形成する際に
用いられる溶媒としては、アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロホルム、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエ
タン、1,1,2−トリクロルエタン、1,1,2,2−テトラクロ
ルエタン、1,1,2−トリクロルプロパン、1,1,2,2−テト
ラクロルプロパン、1,2,3−トリクロルプロパン、1,1,2
−トリクロルブタン、1,2,3,4−テトラクロルブタン、
テトラヒドロフラン、モノクロルベンゼン、ジクロルベ
ンゼン、ジオキサン、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホ
キシド、メチルセルソルブアセテート、n−ブチルアミ
ン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノ
ールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジア
ミン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
又、前記キャリア輸送物質及びバインダー樹脂を溶解し
て塗布液を形成するための溶媒としては、これらを均一
に溶解するものが選択されるが、沸点(bp)が80℃〜15
0℃のものが好ましく、90℃〜120℃のものがより好まし
い。沸点が80℃未満では乾燥が早すぎて結露し、ブラシ
ングが生じ易く、又、乾燥が早すぎてレベリングができ
ず、平滑な感光層が得られなくなり易い。また、150℃
を越えると液垂れ、塗布むらが生じ易い。具体的には、
ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン(bp=83.5
℃)、1,1,2−トリクロルエタン(bp)=113.5℃)、1,
4−ジオキサン(bp=101.3℃)、ベンゼン(bp=80.1
℃)、トルエン(bp=110.6℃)、o,m,p−キシレン(bp
=138〜144℃)、テトラヒドロフラン、ジオキサン、モ
ノクロルベンゼン等が挙げられる。また、沸点が80℃〜
150℃の範囲にない溶媒でも高沸点溶媒と低沸点溶媒の
混合により、沸点調整を行うことができる。
また、キャリヤ発生層、単層構成の感光層形成用の溶媒
としては、バインダー樹脂及び必要により含有されるキ
ャリア輸送物質を溶解し、かつキャリア発生物質を好ま
しくは2μm以下、より好ましくは1μm以下の微粒子
状に分散し、安定した分散液を提供できるもので、しか
も下層のキャリア輸送層、下引層等が存在する場合に
は、これらを不当に溶解又は膨潤しないものが選択され
る。特に、上記のうち、トルエン、クロロホルム、ジク
ロルメタン、1,2−ジクロルエタン、1,1,2−トリクロル
エタン、1,1,2,2−テトラクロルエタン、テトラヒドロ
フラン、モノクロルベンゼン、ジオキサンは、キャリア
発生層、キャリア輸送層のいずれにも好ましい溶媒であ
る。
本発明に用いられる塗布液には、上記以外に他の物質を
含有せしめることができる。例えばシロキサン系化合物
を含有せしめれば、塗布表面が平滑化するという効果が
ある。シロキサン系化合物としてはジメチルポリシロキ
サン、メチフェニルポリシロキサン等が挙げられる。添
加量は塗布液全量に対し1〜10000ppmが好ましく、より
好ましくは10〜1000ppmである。
また、感光層中には、残留電位及びメモリー低減を目的
として、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸
等の電子受容性物質を好ましくはキャリア発生物質100
重量部当り0.1〜100重量部の割合で添加することができ
る。さらに又、感光層中には、必要により感度向上、メ
モリー低減を目的としてブチルアミン、ジイソブチルア
ミン等の有機アミンをキャリア発生物質のモル数以下の
モル数で含有せしめてもよい。
又、特にキャリア輸送層用塗布液とキャリア発生層用塗
布液とに、同じバインダー樹脂、同じ溶媒を使用して感
光体を形成することも可能であり、その場合、感光体の
生産性及び性能が一段と向上される利点がある。即ち、
同じバインダー樹脂が使えれば、キャリア発生層とキャ
リア輸送層間の障壁が少なくなり、光照射時発生したキ
ャリアがスムーズにキャリア輸送層に注入輸送され、そ
れだけ感光体の感度特性その他残留電位、メモリー特性
等も改善される。
さらに又、同じバインダー樹脂、溶媒等が共通に使用で
きれば、塗布加工が容易、正確かつ高速となる利点があ
る。
導電性基体の形状、材質等は特に限定されないが、形状
としては同筒状のものが好ましく用いられる。また、材
料としては、金属板、金属ドラム又は導電性ポリマー、
酸化インジウム等の導電性化合物若しくはアルミニウ
ム、パラジウム、金等の金属よりなる導電性薄層を塗
布、蒸着、ラミネート等の手段により、紙、プラスチッ
クフイルム等の基体に設けて成るものが用いられる。
キャリア発生層、単層構成の感光層を形成するにあたっ
ては、より具体的には、次のような方法が選択される。
(イ)キャリア発生物質を適当な溶剤に溶解した溶液あ
るいはこれにバインダーを加えて混合溶解した溶液を塗
布する方法。
(ロ)キャリア発生物質をボールミル、ホモミキサー等
によって分散媒中で微細粒子とし、必要に応じてバイン
ダーを加えて混合分散して得られる分散液を塗布する方
法。
これらの方法において超音波の作用下に粒子を分散させ
ると、均一分散が可能になる。
感光層、下引層、保護層等の感光体構成層の形成溶塗布
液は、粘度を5〜500cp(センチポイズ)の範囲内とす
るのが本発明の効果をより良好に奏する上で好ましく、
10〜300cpの範囲内とするとより好ましい。粘度が上記
範囲より小さいと塗膜にタレを生じ易く、ドラム上部よ
り下部の方が厚膜となる係合あり、上記範囲より大きい
と塗布槽中の塗布液の粘度が不均一になり易く、塗膜に
膜厚ムラを生じる傾向がある。
塗布乾燥後のキャリア輸送層の厚みは5〜50μmの範囲
とするのが好ましい。5μm未満では所望の帯電能(+
500〜800V)が得られず、又、十分なキャリア輸送機能
を発揮できないことがあり、50μmを越えると帯電能が
高すぎ(1000V以上)、画質が荒れ易く、解像力も落
ち、残留電位大となり易い、バインダー樹脂100重量部
当りのキャリア輸送物質の量は、20〜200重量部、好ま
しくは30〜150重量部の範囲に納まるようにするのがよ
い。20重量部未満ではキャリア輸送機能が低く、感度低
下、残留電位が増加し、200重量部を超えると粘度、表
面張力が大きく塗布加工性が悪くなり易い。
また、塗布乾燥後のキャリア発生層は、通常、その厚み
が0.05〜10μmとされる。0.05μm未満ではキャリア発
生能が不足し、又、均一塗布がしにくく、10μmを超え
ると発生したキャリアがトラップされ、逆に感度が低下
し易い。バインダー樹脂100重量部当りキャリアの発生
物質の量は5〜500重量部、好ましくは20〜100重量部と
するのが良い。キャリア発生物質が5重量部未満ではキ
ャリア発生能が不足し、500重量部を超えるとキャリア
がトラップされ、感度低下、メモリー発生が生じ易い。
また、必要により含有せしめるキャリア輸送物質の量
は、バインダー樹脂100重量部当り、20〜200重量部、好
ましくは30〜150重量部の範囲に納まるようにするのが
よい。
単層構成の感光層の場合、塗布乾燥後の層厚は10〜50μ
mであることが好ましい。層厚が上記範囲より小さいと
帯電能が小さく、耐刷性にも劣る。また層厚が上記範囲
より大きいと、かえって残留電位が上昇すると共に、十
分な輸送能が得がたくなる傾向がある。
感光体表面に設けられる保護層の層厚は0.01〜1μmの
範囲内とするのが好ましい。また、感光層と導電性基体
との間に設けられる下引層(あるいは中間層、バリア
層、接着層等)の層厚は0.01〜2μmの範囲内とするの
が好ましい。
なお、各感光体構成層の塗布形成に際しては、ブレード
塗布、スプレー塗布、スパイラル塗布等の塗布方法を併
用しても良い。
以下、本発明の実施例をより具体的に説明するが、本発
明はこれにより限定されるものではない。
<実施例1〜7、比較例1〜5> キャリア発生層形成用塗布液の調製 1,2−ジクロルエタン(関東化学社製)(沸点83.5℃)1
00ml中に、バインダー樹脂としてポリカーボネート(パ
ントライト−L−1250、帝人化成社製)5.0gを溶解し
た。キャリア発生物質として4,10−ジプロムアンスアン
スロン5.0gをボールミル中で24時間粉砕し、これに上記
溶液を加えてボールミルで更に24時間分散し、粘度160c
pのキャリア発生層形成用塗布液(分散液)を得た。
キャリア輸送層形成用塗布液 1,2−ジクロルエタン(関東化学社製)1000ml中に、バ
インダー樹脂としてポリカーボネート(パンライト−L
−1250、帝人化成社製)100gを溶解し、かつキャリア輸
送物質として1,1−ビス(4−N,N−ジベンジルアミノ−
2−メチルフェニル)ノルマルブタン100gを溶解して、
キャリア輸送層形成用塗布液を得た。
塗布実験 下記表−1に示す外径を有し、長さが350mmのアルミニ
ウム製円筒(基体ドラム)上に、上記キャリア発生層形
成用塗布液を用いて、ディップ塗布により、膜厚約1μ
mのキャリア発生層を形成した。
次に、第1図に示す塗布槽を用い、この塗布槽中に上記
キャリア輸送層形成用塗布液を収容し、循環ポンプとし
てローターポンプを用いて、基体ドラム引上げ速度10mm
/secでキャリア輸送層の塗布形成を行った。ただし、塗
布液供給量、塗布槽内径は下記表−1に示す通りであ
る。
塗布欠陥の評価については、次の通りである。
「○」:良好な塗膜が得られる。
「△」:ドラム下端から50mmの範囲に凸状の塗布欠陥を
生じる。
「△×」:ドラム下端から100mmの範囲に凸状の塗布欠
陥を生じる。
「×」:ドラム下端から200mmの範囲に凸状の塗布欠陥
が生じる。
上記の各評価のうち、「○」は感光体として良好に使用
できるが、「△」、「△×」、「×」の評価を付けられ
たものは、画像欠陥を生じる。
実験結果を下記表−1に示す。
<実施例8〜15、比較例6〜13> 実施例1〜7、比較例1〜5と同様の塗布実験を行っ
た。ただし、キャリア輸送層形成用塗布液の調製におい
て、1,1−ビス(4−N,N−ジベンジルアミノ−2−メチ
ルフェニル)ノルマルブタンの量を100gから150gへと増
やし、(粘度200cp)、また、基体ドラム引上げ速度を5
mm/secに変えた。
実験結果を下記表−2に示す。
表−1、表−2から明らかなように、υ−υ=0を
しきい値にして、塗布欠陥の状況がυ−υ<0では
悪く、υ−υ≧0では良い。これは、種々の大きさ
の塗工槽、ドラムを用いても傾向が同じであり、塗工槽
への塗布液供給量は、υ−υ>0となるように設定
すれば、塗布欠陥は発生していない。
以上、本発明を例示したが、本発明の実施例は上記の態
様のものに限られるわけではなく、種々変形が可能であ
る。
ヘ.発明の効果 本発明の塗布方法によれば、被塗布物を引き上げること
によって塗布液を塗布するに際し、塗布槽側壁の上縁部
を越えて前記塗布液が溢流するようにして塗布液を前記
塗布槽内へと供給し、かつ前記〔I〕式が成り立つよう
にしてあるので、塗布槽側壁の内周面と被塗布物の外周
面とにより挟まれた領域内において、被塗布物が塗布液
よりも移動速度が早い。従って、引上げ時に被塗布物外
周面の近傍に存在する異物(剥離した膜片等)が塗布液
中に置き去りにされるので、被塗布物への異物付着を防
止でき、塗布欠陥を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明を説明するためのものであっ
て、 第1図はオーバーフロー方式の塗布装置を示す概略断面
図、 第2図、第3図はそれぞれ剥離した膜片の状態を示す図 である。 第4図、第5図及び第6図はそれぞれ電子写真感光体の
一例を示す断面図である。 なお、図面に示す符号において、 1……導電性基体(基体ドラム) 1a……基体ドラム外周面 2……塗布槽側壁 2a……塗布槽側壁上縁部 2b……塗布槽内壁 3……塗布液 4……塗布槽 4a……領域 7……塗布液供給口 11……キァリア発生層 11a……膜片 12……キャリア輸送層 14……下引層 15……保護層 である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗布槽内に収容される塗布液に被塗布物を
    浸漬し、次いでこの被塗布物を引き上げることによって
    前記塗布液を塗布するに際し、前記塗布槽側壁の上縁部
    を越えて前記塗布液が溢流するようにして塗布液を前記
    塗布槽内へと供給し、かつ下記〔I〕式が成り立つよう
    にした塗布方法。 〔I〕式: υ≧υ 〔但し、上記〔I〕式において、 υは、前記塗布槽に対する前記被塗布物の相対移動速
    度を示し、 υは、前記塗布槽側壁の内周面と前記被塗布物の外周
    面とにより挟まれた領域内における前記塗布槽に対する
    前記塗布液の相対移動速度を示す。〕
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