JP2714706B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2714706B2 JP2073081A JP7308190A JP2714706B2 JP 2714706 B2 JP2714706 B2 JP 2714706B2 JP 2073081 A JP2073081 A JP 2073081A JP 7308190 A JP7308190 A JP 7308190A JP 2714706 B2 JP2714706 B2 JP 2714706B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関するものであ
り、更に詳しくは、硬調なネガチブ画像、感度の高いネ
ガチブ画像、良好な網点画質を与えるハロゲン化銀写真
感光材料に関するものである。
(従来技術) 写真製版の分野においては、印刷物の多様性、複雑性
に対処するために、オリジナル再現性の良好な写真感光
材料、安定な処理液あるいは、補充の簡易化などの要望
がある。
特に線画撮影工程における、原稿は写植文字、手書き
の文字、イラスト、網点化された写真などが貼り込まれ
て作られる。したがって原稿には、濃度や、線巾の異な
る画像が混在し、これらの原稿を再現よく仕上げる製版
カメラ、写真感光材料あるいは、画像形成方法が強く望
まれている。一方、カタログや、大型ポスターの製版に
は、網写真の拡大(目伸し)あるいは縮小(目縮め)が
広く行なわれ、網点を拡大して用いる製版では、線数が
粗くなりボケた点の撮影となる。縮小では原稿よりさら
に線数/インチが大きく細い点の撮影になる。従って網
階調の再現性を維持するためより一層広いラチチュード
を有する画像形成方法が要求されている。
製版用カメラの光源としては、ハロゲンランプあるい
は、キセノンランプが用いられている。これらの光源に
対して撮影感度を得るために、写真感光材料は通常オル
ソ増感が施される。ところがオルソ増感した写真感光材
料はレンズの色収差の影響をより強く受け、そのために
画質が劣化しやすいことが判明した。またこの劣化はキ
セノンランプ光源に対してより顕著となる。
広いラチチュードの要望に応えるシステムとして塩臭
化銀(すくなくとも塩化銀含有率が50%以上)から成る
リス型ハロゲン化銀感光材料を、亜硫酸イオンの有効濃
度をきわめて低くした(通常0.1モル/l以下)ハイドロ
キノン現像液で処理することにより、画像部と非画像部
が明瞭に区別された、高いコントラストと高い黒化濃度
をもつ線画あるいは網点画像を得る方法が知られてい
る。しかしこの方法では現像液中の亜硫酸濃度が低いた
め、現像は空気酸化に対して極めて不安定であり、液活
性を安定に保つためにさまざまな努力と工夫がなされて
使用されていたり、処理スピードが著しく遅く、作業効
率を低下させているのが現状であった。
このため、上記のような現像方法(リス現像システ
ム)による画像形成の不安定さを解消し、良好な保存安
定性を有する処理液で現像し、超硬調な写真特性が得ら
れる画像形成システムが要望され、その1つとして米国
特許4,166,742号、同4,168,977号、同4,221,857号、同
4,224,401号、同4,243,739号、同4,272,606号、同4,31
1,781号にみられるように、特定のアシルヒドラジン化
合物を添加した表面潜像型ハロゲン化銀写真感光材料
を、pH11.0〜12.3で亜硫酸保恒剤を0.15モル/l以上含
み、良好な保存安定性を有する現像液で処理して、γが
10を越える超硬調のネガ画像を形成するシステムが提案
された。この新しい画像形成システムには、従来の超硬
調画像形成では塩化銀含有率の高い塩臭化銀しか使用で
きなかったのに対して、沃臭化銀や塩沃臭化銀でも使用
できるという特徴がある。
上記画像システムはシャープな網点品質、処理安定
性、迅速性およびオリジナルの再現性という点ですぐれ
た性能を示すが、近年の印刷物の多様性に対処するため
にさらにオリジナル再現性の改良されたシステムが望ま
れている。
一方集版、かえし工程の作業においては、より明るい
環境下で作業を行なうことで作業能率の向上がはかられ
てきており、このために実質的に明室と呼びうる環境下
で取りあつかうことのできる製版用感光材料の開発およ
び露光プリンターの開発がすすめられてきた。
本特許で述べる明室用感光材料とは、紫外光成分を含
まない実質的に400nm以上の波長をもつ光をセーフライ
ト光として長時間安全に用いることのできる感光材料の
ことである。
集版、かえし工程に用いられる明室用感光材料は、文
字あるいは網点画像の形成された現像処理ずみフイルム
を原稿として、これらの原稿とかえし用感光材料とを密
着露光して、ネガ像/ポジ像変換あるいはポジ像/ポジ
像変換を行なうのに利用される感光材料であるが、 網点画像および線画、文字画像が、おのおのその網
点面積および線巾、文字画像巾に従ってネガ像/ポジ像
変換される性能を有すること 網点画像のトーン調節性、文字線画像の線巾調節性
が可能である性能を有すること が要望され、それに答える明室かえし用感光材料が提供
されてきた。
しかるに、重ね返しによる抜文字画像形成という高度
な画像変換作業においては、明室用感光材料を用いた明
室かえし工程による従来の方法では、従来の暗室用かえ
し感光材料を用いた暗室かえし工程による方法にくらべ
て、抜文字画像の品質が劣化してしまうという欠点をも
っていた。
重ね返しによる抜文字画像形成の方法について、もう
すこし詳しく述べるならば、第1図に示すごとく、透明
もしくは半透明の貼りこみベース(イ)および(ハ)
(通常100μm程度の厚みを有するポリエチレンテレフ
タレートフイルムが使用される)のそれぞれに、文字あ
るいは線画像の形成されたフイルム(線画原稿)(ロ)
および網点画像の形成されたフイルム(網点原稿)
(ニ)を貼り込んだものとを重ね合せて原稿とし、
(ニ)の網点原稿に返し用感光材料(ホ)の乳剤面を密
着させて露光を行なう。
露光後現像処理をほどこし、網点画像中に線画の白ヌ
ケ部分を形成させる。
このような抜文字画像の形成方法において重要な点
は、網点原稿および線画原稿おのおのの網点面積および
画線巾に従ってネガ像/ポジ像変換が行なわれることが
理想である。しかし、第一図にてあきらかなごとく、網
点原稿は返し用感光材料の乳剤面に直接密着させて露光
されるのに対して、線画原稿は貼りこみベース(ハ)お
よび網点原稿(ニ)を中間に介して返し用感光材料に露
光されることになる。
このため網点原稿を忠実にネガ像/ポジ像変換をする
露光量を与えると、線画原稿は貼りこみベース(ハ)お
よび網点原稿(ニ)によるスペーサーを介したピンボケ
露光となるため、線画の白ヌケ部分の画線巾が狭くなっ
てしまう。これが抜文字画像の品質が劣化してしまう原
因である。
上記問題点を解決するためにヒドラジンを用いたシス
テムが特開昭62-80640号、同62-235938号、同62-235939
号、同63-104046号、同63-103235号、同63-296031号、
同63-314541号、同64-13545号、に開示されているが、
充分とはいえずさらに改良が望まれている。
画質を改良する試みとして、例えば特開昭61-213,847
号などにはカルボニル基を有するレドックス化合物か
ら、また特開昭64-72,144号などにはヒドラジド化合物
から銀画像様に現像抑制剤を放出させる方法が開示され
ている。上記方法は、網階調を軟調化させるという点で
は有効であるが、より一層の硬調な画像を得る目的に対
しては、硬調な網点画像と軟調な網階調両立の点で不十
分であった。
従って、安定な現像液を用いて硬調な網点画像を形成
し、かつ画像の調子コントロールが広い感光材料の開発
が望まれていた。
また、硬調な網点画像を得る目的で特開昭56-106,244
号、同61-230,145号、同62-211,647号、同63-503,247号
等には、アミン化合物を現像液に添加することが開示さ
れている。しかし、これらアミン化合物を添加した現像
液では、さらに現像液の安定性を高めたいとか、あるい
は現像液組成(例えばpH、亜硫酸ソーダなど)変化に対
する写真性能の変化を小さくしたいとの要望に対しては
不十分であった。
(発明の目的) 本発明の第1の目的は、線画撮影における露光ラチチ
ュードが広く超硬調(特にγ値で10以上)で高い解像力
を有した写真感光材料を提供することである。
本発明の第2の目的は、線画を良好に再現すると共に
バックグラウンドの濃度(Dmax)の高い超硬調な写真感
光材料を提供することである。
本発明の第3の目的は、網点画撮影に於ける露光ラチ
チュードが広くかつ濃度が高い網点の輪郭が明瞭で形状
のそろった網点品質に優れた超硬調な写真感光材料を提
供することである。
本発明の第4の目的は、現像液組成変化による写真特
性の変動が小さいハロゲン化写真感光材料を提供するこ
とである。
(発明の構成) 本発明の諸目的は、ハロゲン化銀写真感光材料におい
て、ヒドラジン誘導体、硬調化促進剤及び酸化されるこ
とにより現像抑制剤を放出しうるレドックス化合物をそ
れぞれ少なくとも一種含有することにより達成された。
以下に、ヒドラジン誘導体、硬調化促進剤およびレド
ックス化合物について詳細に説明する。
ヒドラジン誘導体としては下記一般式(I)で表わさ
れるものが好ましい。
式中、R1は脂肪族基または芳香族基を表わし、R2
水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アミノ基、カルバモイル基又はオキシ
カルボニル基を表わし、G1はカルボニル基、スルホニ
ル基、スルホキシ基、 又はイミノメチレン基を表わし、A1、A2はともに水素
原子あるいは一方が水素原子で他方が置換もしくは無置
換のアルキルスルホニル基、又は置換もしくは無置換の
アリールスルホニル基、又は置換もしくは無置換のアシ
ル基を表わす。
一般式(I)において、R1で表される脂肪族基は好
ましくは炭素数1〜30のものであって、特に炭素数1〜
20の直鎖、分岐または環状のアルキル基である。ここで
分岐アルキル基はその中に1つまたはそれ以上のヘテロ
原子を含んだ飽和のヘテロ環を形成するように環化され
ていてもよい。またこのアルキル基は、アリール基、ア
ルコキシ基、スルホキシ基、スルホンアミド基、カルボ
ンアミド基等の置換基を有していてもよい。
一般式(I)においてR1で表される芳香族基は単環
または2環のアリール基または不飽和ヘテロ環基であ
る。ここで不飽和ヘテロ環基は単環または2環のアリー
ル基と縮合してヘテロアリール基を形成してもよい。
例えばベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピリ
ミジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、キノリン
環、イソキノリン環、ベンズイミダゾール環、チアゾー
ル環、ベンゾチアゾール環等があるがなかでもベンゼン
環を含むものが好ましい。
1として特に好ましいものはアリール基である。
1のアリール基または不飽和ヘテロ環基は置換され
ていてもよく、代表的な置換基としては例えばアルキル
基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アル
コキシ基、アリール基、置換アミノ基、アシルアミノ
基、スルホニルアミノ基、ウレイド基、ウレタン基、ア
リールオキシ基、スルファモイル基、カルバモイル基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニル基、スル
フィニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、
スルホ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、
アシルオキシ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基
やカルボキシル基、リン酸アミド基、ジアシルアミノ
基、イミド基などが挙げられ、好ましい置換基としては
直鎖、分岐または環状のアルキル基(好ましくは炭素数
1〜20のもの)、アラルキル基(好ましくはアルキル部
分の炭素数が1〜3の単環または2環のもの)、アルコ
キシ基(好ましくは炭素数1〜20のもの)、置換アミノ
基(好ましくは炭素数1〜20のアルキル基で置換された
アミノ基)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30
を持つもの)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1
〜30を持つもの)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜
30を持つもの)リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜
30のもの)などである。
一般式(I)においてR2で表わされるアルキル基と
しては、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であっ
て、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシ基、スルホ
基、アルコキシ基、フェニル基、スルホニル基などの置
換基を有していてもよい。
アリール基としては単環または2環のアリール基が好
ましく、例えばベンゼン環を含むものである。このアリ
ール基は、例えばハロゲン原子、アルキル基、シアノ
基、カルボキシル基、スルホ基、スルホニル基などで置
換されていてもよい。
アルコキシ基としては炭素数1〜8のアルコキシ基の
ものが好ましく、ハロゲン原子、アリール基などで置換
されていてもよい。
アリールオキシ基としては単環のものが好ましく、ま
た置換基としてはハロゲン原子などがある。
アミノ基としては無置換アミノ基及び、炭素数1〜10
のアルキルアミノ基、アリールアミノ基が好ましく、ア
ルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボ
キシ基などで置換されていてもよい。
カルバモイル基としては、無置換カルバモイル基及び
炭素数1〜10のアルキルカルバモイル基、アリールカル
バモイル基が好ましく、アルキル基、ハロゲン原子、シ
アノ基、カルボキシ基などで置換されていてもよい。
オキシカルボニル基としては、炭素数1〜10のアルコ
キシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基が好ま
しく、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基
などで置換されていてもよい。
2で表わされる基のうち好ましいものは、G1がカル
ボニル基の場合には、水素原子、アルキル基(例えば、
メチル基、トリフルオロメチル基、3−ヒドロキシプロ
ピル基、3−メタンスルホンアミドプロピル基、フェニ
ルスルホニルメチル基など)、アラルキル基(例えば、
o−ヒドロキシベンジル基など)、アリール基(例え
ば、フェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、o−メタ
ンスルホンアミドフェニル基、4−メタンスルホニルフ
ェニル基など)などであり、特に水素原子が好ましい。
またG1がスルホニル基の場合には、R2はアルキル基
(例えば、メチル基など)、アラルキル基(例えば、o
−ヒドロキシフェニルメチル基など)、アリール基(例
えば、フェニル基など)または置換アミノ基(例えば、
ジメチルアミノ基など)などが好ましい。
1がスルホキシ基の場合、好ましいR2はシアノベン
ジル基、メチルチオベンジル基などであり、G1の場合には、R2としてはメトキシ基、エトキシ基、ブ
トキシ基、フェノキシ基、フェニル基が好ましく、特
に、フェノキシ基が好適である。
1がN−置換または無置換イミノメチレン基の場
合、好ましいR2はメチル基、エチル基、置換または無
置換のフェニル基である。
2の置換基としては、R1に関して列挙した置換基が
適用できる。
一般式(I)のG1としてはカルボニル基が最も好ま
しい。
又、R2はG1-R2部分を残余分子から分裂させ、−G1
−R2部分の原子を含む環式構造を生成させる環化反応
を生起するようなものであってもよく、具体的には一般
式(a)で表わすことができるようなものである。
一般式(a) -R2-Z1 式中、Z1はG1に対し求核的に攻撃し、G1-R3-Z1部分
を残余部分から分裂させ得る基であり、R3はR2から水
素原子1個除いたもので、Z1がG1に対し求核攻撃し、
1,R3,Z1で環式構造が生成可能なものである。
さらに詳細には、Z1は一般式(I)ヒドラジン化合
物が酸化等により次の反応中間体を生成したときに容易
にG1と求核反応し R1−N=N−G1-R3-Z11−N=N基をG1から分裂させうる基であり、具体
的にはOH、SHまたはNHR4(R4は水素原子、アルキル
基、アリール基、−COR5、または−SO25であり、R5
は水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基など
を表す)、COOHなどのようにG1と直接反応する官能基
であってもよく(ここで、OH、SH、NHR4、−COOHはアル
カリ等の加水分解によりこれらの基を生成するように一
時的に保護されていてもよい)、あるいは、 (R6、R7は水素原子、アルキル基、アルケニル基、ア
リール基またはヘテロ環基を表す)のように水酸イオン
や亜硫酸イオン等のような求核剤を反応することでG1
と反応することが可能になる官能基であってもよい。
また、G1、R3、Z1で形成される環としては5員ま
たは6員のものが好ましい。
一般式(a)で表されるもののうち、好ましいものと
しては一般式(b)及び(c)で表されるものを挙げる
ことができる。
式中、R1 b〜R4 bは水素原子、アルキル基(好ましく
は炭素数1〜12のもの)、アルケニル基(好ましくは炭
素数2〜12のもの)、アリール基(好ましくは炭素数6
〜12のもの)などを表し、同じでも異なってもよい。B
は置換基を有してもよい5員環または6員環を完成する
のに必要な原子であり、m、nは0または1であり、
(n+m)は1または2である。
Bで形成される5員または6員環としては、例えば、
シクロヘキセン環、シクロヘプテン環、ベンゼン環、ナ
フタレン環、ピリジン環、キノリン環などである。
1は一般式(a)と同義である。
式中、Rc 1、Rc 2は水素原子、アルキル基、アルケニ
ル基、アリール基またはハロゲン原子などを表し、同じ
でも異なってもよい。
式中、Rc 3は水素原子、アルキル基、アルケニル基、
またはアリール基を表す。
pは0.1または2を表し、qは1〜4を表す。
c 1、Rc 2およびRc 3はZ1がG1へ分子内求核攻撃し
得る構造の限りにおいて互いに結合して環を形成しても
よい。
c 1、Rc 2は好ましくは水素原子、ハロゲン原子、ま
たはアルキル基であり、Rc 3は好ましくはアルキル基ま
たはアリール基である。
qは好ましくは1〜3を表し、qが1のときpは1ま
たは2、qが2のときpは0または1を、qが3のとき
pは0または1を表し、qが2または3のときRc 1、R
c 2は同一でも異なってもよい。Z1は一般式(a)と同
義である。
1、A2は水素原子、炭素数20以下のアルキルスルホ
ニル基およびアリールスルホニル基(好ましくはフェニ
ルスルホニル基又はハメットの置換基定数の和が−0.5
以上となるように置換されたフェニルスルホニル基)、
炭素数20以下のアシル基(好ましくはベンゾイル基、又
はハメットの置換基定数の和が−0.5以上となるように
置換されたベンゾイル基、あるいは直鎖又は分岐状又は
環状の無置換及び置換脂肪族アシル基(置換基としては
例えばハロゲン原子、エーテル基、スルホンアミド基、
カルボンアミド基、水酸基、カルボキシ基、スルホン酸
基が挙げられる。))が好ましい。
1、A2としては水素原子が最も好ましい。
一般式(I)のR1またはR2はその中にカプラー等の
不動性写真用添加剤において常用されているバラスト基
またはポリマーが組み込まれているものでもよい。バラ
スト基は8以上の炭素数を有する写真性に対して比較的
不活性な基であり、例えばアルキル基、アルコキシ基、
フェニル基、アルキルフェニル基、フェノキシ基、アル
キルフェノキシ基などの中から選ぶことができる。また
ポリマーとしては例えば特開平1-100530号に記載のもの
が挙げられる。
一般式(I)のR1またはR2はその中にハロゲン化銀
粒子表面に対する吸着を強める基が組み込まれているも
のでもよい。かかる吸着基としては、チオ尿素基、複素
環チオアミド基、メルカプト複素環基、トリアゾール基
などの米国特許第4,385,108号、同4,459,347号、特開昭
59-195,233号、同59-200,231号、同59-201,045号、同59
-201,046号、同59-201,047号、同59-201,048号、同59-2
01,049号、特開昭61-170,733号、同61-270,744号、同62
-948号、特願昭62-67,508号、同62-67,501号、同62-67,
510号に記載された基があげられる。
一般式(I)で示される化合物の具体例を以下に示
す。但し本発明は以下の化合物に限定されるものではな
い。
本発明に用いられるヒドラジン誘導体としては、上記
のものの他に、RESEARCH DISCLOSURE Item 23516(1983
年11月号、P.346)およびそこに引用された文献の他、
米国特許4,080,207号、同4,269,929号、同4,276,364
号、同4,278,748号、同4,385,105号、同4,459,347号、
同4,560,638号、同4,478,928号、英国特許2,011,391B、
特開昭60-179734号、同62-270,948号、同63-29,751号、
特開昭61-170,733号、同61-270,744号、同62-948号、EP
217,310号、特願昭61-175,234号、〃61-251,482号、〃6
1-268,249号、〃61-276,283号、〃62-67528号、〃62-6
7,509号、〃62-67,510号、〃62-58,513号、〃62-130,81
9号、〃62-143,467号、〃62-166,117号、またはUS4,68
6,167号、特開昭62-178,246号、特開昭63-234,244号、
同63-234,245号、同63-234,246号、同63-294,552号、同
63-305,438号、特願昭62-166,117号、〃62-247,478号、
〃63-105,682号、〃63-114,118号、〃63-110,051号、〃
63-114,119号、〃63-116,239号、〃63-147,339号、〃63
-179,760号、〃63-229,163号、特願平1-18,377号、〃1-
18,378号、〃1-18,379号、〃1-15,755号、〃1-16,814
号、〃1-40,792号、〃1-42,615号、〃1-42,616号に記載
されたものを用いることができる。
本発明の一般式(I)で表わされる化合物を写真乳剤
層、親水性コロイド層中に含有せしめるにあたっては、
本発明の化合物を水又は水混和性の有機溶剤に溶解した
後(必要に応じて水酸化アルカリや三級アミンを添加し
て造塩して溶解してもよい)、親水性コロイド溶液(例
えばハロゲン化銀乳剤、ゼラチン水溶液など)に添加す
ればよい(この時必要に応じて酸、アルカリの添加によ
りpHを調節してもよい)。
本発明の化合物は単独で用いても2種以上を併用して
もよい。本発明の化合物の添加量は好ましくはハロゲン
化銀1モルあたり1×10-5〜5×10-2モル、より好まし
くは2×10-5モル〜1×10-2モルであり、組合せるハロ
ゲン化銀乳剤の性質に合せて適当な値を選ぶことができ
る。
本発明に用いられる硬調化促進剤としては、アミン誘
導体、オニウム塩、ジスルフィド誘導体、又はヒドロキ
シメチル誘導体が好ましい。
アミン誘導体としては、例えば特開昭60-140,340号、
同62-50,829号、同62-222,241号、同62-250,439号、同6
2-280,733号、同63-124,045号、同63-133,145号、同63-
286,840号等に記載の化合物を挙げることができる。ア
ミン誘導体としてより好ましくは、特開昭63-124,045
号、同63-133,145号、同63-286,840号等に記載されてい
るハロゲン化銀に吸着する基を有する化合物、又は特開
昭62-222,241号等に記載されている炭素数の和が20個以
上の化合物である。
オニウム塩としては、アンモニウム塩またはホスホニ
ウム塩が好ましい。好ましいアンモニウム塩の例として
は、特開昭62-250,439号、同62-280,733号等に記載され
ている化合物を挙げることができる。また、好ましいホ
スホニウム塩の例としては特開昭61-167,939号、同62-2
80,733号等に記載されている化合物を挙げることができ
る。
ジスルフィド誘導体としては、例えば特開昭61-198,1
47号記載の化合物を挙げることができる。
ヒドロキシメチル誘導体としては、例えば米国特許第
4,693,956号、同4,777,118号、EP231,850号、特開昭62-
50,829号等記載の化合物を挙げることができ、より好ま
しくはジアリールメタノール誘導体である。
次に硬調化促進剤の具体例を示す。但し本発明は以下
の化合物に限定されるものではない。
これらの促進剤はその種類によって最適添加量が異な
るがハロゲン化銀1モル当り1.0×10-5モル〜1.0×10-1
モル、好ましくは、1.0×10-4モル〜2.0×10-2モルの範
囲で用いられるのが望ましい。
これらの促進剤は適当な溶媒(H2O、メタノールや
エタノールなどのアルコール類、アセトン、ジメチルホ
ルムアミド、メチルセルソルブなど)に溶解して塗布液
に添加される。
これらの添加剤を複数の種類を併用してもよい。
本発明の酸化されることにより現像抑制剤を放出しう
るレドックス化合物について説明する。
レドックス化合物のレッドクス基としては、ハイドロ
キノン類、カテコール類、ナフトハイドロキノン類、ア
ミノフェノール類、ピラゾリドン類、ヒドラジン類、ヒ
ドロキシアミン類、レダクトン類であることが好まし
く、ヒドラジン類であることがさらに好ましい。
本発明の酸化されることにより現像抑制剤を放出しう
るレドックス化合物として用いられるヒドラジン類は好
ましくは以下の一般式(R−I)、一般式(R−II)、
一般式(R−III)で表わされる。一般式(R−1)で
表わされる化合物が特に好ましい。
これらの式中、Rr1は脂肪族基または芳香族基を表わ
す。Gr1 を表わす。Gr2は単なる結合手、−O−、−S−または を表わし、Rr2は水素原子またはRr1を表わす。
r1、Ar2は水素原子、アルキルスルホニル基アリー
ルスルホニル基またはアシル基を表わし置換されていて
も良い。一般式(R−I)ではAr1、Ar2の少なくとも
一方は水素原子である。Ar3はAr1と同義または を表わす。
r4はニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホ
基または-Gr1-Gr2-Rr1を表わす。
Timeは二価の連結基を表わし、tは0または1を表わ
す。PUGは現像抑制剤を表わす。
一般式(R−I)、(R−II)、(R−III)につい
てさらに詳細に説明する。
一般式(R−I)、(R−II)、(R−III)におい
て、Rr1で表される脂肪族基は好ましくは炭素数1〜30
のものであって、特に炭素数1〜20の直鎖、分岐または
環状のアルキル基である。ここで分岐アルキル基はその
中に1つまたはそれ以上のヘテロ原子を含んだ飽和のヘ
テロ環を形成するように環化されていてもよい。またこ
のアルキル基は、アリール基、アルコキシ基、スルホキ
シ基、スルホンアミド基、カルボンアミド基等の置換基
を有していてもよい。
一般式(R−I)、(R−II)、(R−III)におい
て、Rr1で表される芳香族基は単環または2環のアリー
ル基または不飽和ヘテロ環基である。ここで不飽和ヘテ
ロ環基は単環または2環のアリール基と縮合してヘテロ
アリール基を形成してもよい。
例えばベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピリ
ミジン環、、イミダゾール環、ピラゾール環、キノリン
環、イソキノリン環、ベンズイミダゾール環、チアゾー
ル環、ベンゾチアゾール環等があるなかでもベンゼン環
を含むものが好ましい。
r1として特に好ましいものはアリール基である。
r1のアリール基または不飽和ヘテロ環基は置換され
ていてもよく、代表的な置換基としては、例えばアルキ
ル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ア
ルコキシ基、アリール基、置換アミノ基、ウレイド基、
ウレタン基、アリールオキシ基、スルファモイル基、カ
ルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スル
ホニル基、スルフィニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原
子、シアノ基、スルホ基、アリールオキシカルボニル
基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ
基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、カルボキシ
ル基、リン酸アミド基などが挙げられ、好ましい置換基
としては直鎖、分岐または環状のアルキル基(好ましく
は炭素数1〜20のもの)、アラルキル基(好ましくはア
ルキル部分の炭素数1〜20の単環または2環のもの)、
アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30のもの)、置換
アミノ基(好ましくは炭素数1〜30のアルキル基で置換
されたアミノ基)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数
2〜40を持つもの)、スルホンアミド基(好ましくは炭
素数1〜40を持つもの)、スルホンアミド基(好ましく
は炭素数1〜40を持つもの)、ウレイド基(好ましくは
炭素数1〜40を持つもの、リン酸アミド基(好ましくは
炭素数1〜40のもの)などである。
一般式(R−I)、(R−II)におけるGr1としては が最も好ましい。
r1、Ar2は水素原子、炭素数20以下のアルキルスル
ホニル基およびアリールスルホニル基(好ましくはフェ
ニルスルホニル基又はハメットの置換基定数の和が−0.
5以上となるように置換されたフェニルスルホニル
基)、炭素数20以下のアシル基(好ましくはベンゾイル
基、又はハメットの置換基定数の和が−0.5以上となる
ように置換されたベンゾイル基、あるいは直鎖又は分岐
状又は環状の無置換及び置換脂肪族アシル基(置換基と
しては例えばハロゲン原子、エーテル基、スルホンアミ
ド基、カルボンアミド基、水酸基、カルボキシ基、スル
ホン酸基が挙げられる。))が好ましい。
r1、Ar2としては水素原子が最も好ましい。
r3としては水素原子、 が最も好ましい。
一般式(R−I)、(R−II)、(R−III)におい
てTimeは二価の連結基を表わし、タイミング調節機能を
有していてもよい。tは0または1を表わす。
Timeで表わされる二価の連結基は酸化還元母核の酸化
体から放出されるTime-PUGから一段階あるいは、その以
上の段階の反応を経てPUGを放出せしめる基を表わす。
Timeで表わされる二価の連結基としては、例えば米国
特許第4,248,962号(特開昭54-145,135号)等に記載の
p−ニトロフェノキシ誘導体の分子内閉環反応によつて
PUGを放出するもの;米国特許第4,310,612号(特開昭55
-53,330号)および同4,358,525号等に記載の環開裂後の
分子内閉環反応によつてPUGを放出するもの;米国特許
第4,330,617号、同4,446,216号、同4,483,919号、特開
昭59-121,328号等に記載のコハク酸モノエステルまたは
その類縁体のカルボキシル基の分子内閉環反応による酸
無水物の生成を伴って、PUGを放出するもの;米国特許
第4,409,323号、同4,421,845号、リサーチ・ディスクロ
ージャー誌No.21,228(1981年12月)、米国特許第4,41
6,977号(特開昭57-135,944号)、特開昭58-209,736
号、同58-209,738号等に記載のアリールオキシ基または
ヘテロ環オキシ基が共役した二重結合を介した電子移動
によりキノモノメタン、またはその類縁体を生成してPU
Gを放出するもの;米国特許第4,420,554号(特開昭57-1
36,640号)、特開昭57-135,945号、同57-188,035号、同
58-98,728号および同58-209,737号等に記載の含窒素ヘ
テロ環のエナミン構造を有する部分の電子移動によりエ
ナミンのγ位よりPUGを放出するもの;特開昭57-56,837
号に記載の含窒素ヘテロ環の窒素原子と共役したカルボ
ニル基への電子移動により生成したオキシ基の分子内閉
環反応によりPUGを放出するもの;米国特許第4,146,396
号(特開昭52-90932号)、特開昭59-93,442号、特開昭5
9-75475号、特開昭60-249148号、特開昭60-249149号等
に記載のアルデヒド類の生成を伴ってPUGを放出するも
の;特開昭51-146,828号、同57-179,842号、同59-104,6
41号に記載のカルボキシル基の脱炭酸を伴ってPUGを放
出するもの;−O−COOCRab-PUG(Ra,Rbは一価の基
を表わす。)の構造を有し、脱炭酸と引き続くアルデヒ
ド類の生成を伴ってPUGを放出するもの;特開昭60-7,42
9号に記載のイソシアナートの生成を伴ってPUGを放出す
るもの;米国特許第4,438,193号等に記載のカラー現像
薬の酸化体とのカップリング反応によりPUGを放出する
ものなどを挙げることができる。
一般式(R−I)、(R−II)、(R−III)のTime
で表わされる二価の基は好ましくは以下の一般式(T−
I)から一般式(T−6)で表わされる。これらにおい
て**はTimeがPUGに結合する部位を表わし、*は他方
の結合部位を表わす。
式中、Wは酸素原子、イオウ原子または を表わし、R11およびR12は水素原子または置換基を表
わし、R13は置換基を表わし、t1は1または2を表わ
す。t1が2のとき2つの は同じものもしくは異なるものを表わす。R11およびR
12が置換基を表わすときおよびR13の代表的な例は各々
14基、R14CO−基、R14SO2−基、 などが挙げられる。ここでR14は脂肪族基、芳香族基ま
たは複素環基を表わし、R15は脂肪族基、芳香族基、複
素環基または水素原子を表わす。
11、R12およびR13の各々は2価基を表わし、連結
し、環状構造を形成する場合も包含される。一般式(T
−I)で表わされる基の具体的例としては以下のような
基が挙げられる。
一般式(T−2) *-Nu-Link-E-** 式中、 Nuは求核基を表わし、酸素原子またはイオウ原子が求
核種の例であり、Eは求電子基を表わし、Nuより求核攻
撃を受けて**印との結合を開裂できる基でありLinkは
NuとEとが分子内求核置換反応することができるように
立体的に関係づける連結基を表わす。一般式(T−2)
で表わされる基の具体例としては例えば以下のものであ
る。
式中、W、R11、R12およびt1は(T−1)について
説明したのと同じ意味を表わす。具体的には以下のよう
な基が挙げられる。
式中、WおよびR11は一般式(T−1)において説明
したのと同じ意味である。一般式(T−6)で表わされ
る基の具体例としては以下の基が挙げられる。
またTimeとしては一般式(T−1)〜一般式(T−
6)で表わされる基を複数組み合わせてできる基も有用
である。それらの好ましい具体例を以下に示す。*、*
*は一般式(T−1)〜一般式(T−6)の場合と同義
である。
これらTimeで表わされる二価の連結基の具体例につい
てはまた特開昭61-236,549号、特開昭64-88451号、特願
昭63-98,803号等にも詳細に記載されている。
PUGは(TimetPUGまたはPUGとして現像抑制効果を有
する基を表わす。
PUGまたは(TimetPUGで表わされる現像抑制剤はヘ
テロ原子を有し、ヘテロ原子を介して結合している公知
の現像抑制剤であり、これらはたとえばシー・イー・ケ
ー・ミース(C.E.K.Mees)及びテー・エッチ・ジェーム
ズ(T.H.James)著「ザ・セオリー・オブ・ザ・フォト
グラフィック・プロセス(The Theory of the Photogra
phic Processes)」第3版、1966年マクミラン(Macmil
lan)社刊、344頁〜346頁などに記載されている。具体
的にはメルカプトテトラゾール類、メルカプトトリアゾ
ール類、メルカプトイミダゾール類、メルカプトピリミ
ジン類、メルカプトベンズイミダゾール類、メルカプト
ベンズチアゾール類、メルカプトベンズオキサゾール
類、メルカプトチアジアゾール類、ベンズトリアゾール
類、ベンズイミダゾール類、インダゾール類、アデニン
類、グアニン類、テトラゾール類、テトラアザインデン
類、トリアザインデン類、メルカプトアレーン類等を挙
げることができる。
PUGで表わされる現像抑制剤は置換されていてもよ
い。置換基としては、例えば以下のものが挙げられる
が、これらの基はさらに置換されていてもよい。
例えばアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基、アルコキシ基、アリール基、置換アミノ
基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ウレイド
基、ウレタン基、アリールオキシ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、スルホニル基、スルフィニル基、ヒドロキシ基、ハ
ロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、スルホ基、アリール
オキシカルボニル基、アシル基、アルコキシカルボニル
基、アシルオキシ基、カルボンアミド基、スルホンアミ
ド基、カルボキシル基、スルホオキシ基、ホスホノ基、
ホスフィニコ基、リン酸アミド基などである。
好ましい置換基としてはニトロ基、スルホ基、カルボ
キシル基、スルファモイル基、ホスホノ基、ホスフィニ
コ基、スルホンアミド基である。
主な現像抑制剤を以下に示す。
1 メルカプトテトラゾール誘導体 (1) 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール (2) 1−(4−ヒドロキシフェニル−5−メルカプ
トテトラゾール (3) 1−(アミノフェニル)−5−メルカプトテト
ラゾール (4) 1−(4−カルボキシフェニル)−5−メルカ
プトテトラゾール (5) 1−(4−クロロフェニル)−5−メルカプト
テトラゾール (6) 1−(4−メチルフェニル)−5−メルカプト
テトラゾール (7) 1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−5−メ
ルカプトテトラゾール (8) 1−(4−スルファモイルフェニル)−5−メ
ルカプトテトラゾール (9) 1−(3−カルボキシフェニル)−5−メルカ
プトテトラゾール (10) 1−(3,5−ジカルボキシフェニル)−5−メ
ルカプトテトラゾール (11) 1−(4−メトキシフェニル)−5−メルカプ
トテトラゾール (12) 1−(2−メトキシフェニル)−5−メルカプ
トテトラゾール (13) 1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル〕−5−メルカプトテトラゾール (14) 1−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メルカ
プトテトラゾール (15) 1−(4−ジメチルアミノフェニル)−5−メ
ルカプトテトラゾール (16) 1−(4−ニトロフェニル)−5−メルカプト
テトラゾール (17) 1,4−ビス(5−メルカプト−1−テトラゾリ
ル)ベンゼン (18) 1−(α−ナフチル)−5−メルカプトテトラ
ゾール (19) 1−(4−スルホフェニル)−5−メルカプト
テトラゾール (20) 1−(3−スルホフェニル)−5−メルカプト
テトラゾール (21) 1−(β−ナフチル)−5−メルカプトテトラ
ゾール (22) 1−メチル−5−メルカプトテトラゾール (23) 1−エチル−5−メルカプトテトラゾール (24) 1−プロピル−5−メルカプトテトラゾール (25) 1−オクチル−5−メルカプトテトラゾール (26) 1−ドデシル−5−メルカプトテトラゾール (27) 1−シクロヘキシル−5−メルカプトテトラゾ
ール (28) 1−パルミチル−5−メルカプトテトラゾール (29) 1−カルボキシエチル−5−メルカプトテトラ
ゾール (30) 1−(2,2−ジエトキシエチル)−5−メルカ
プトテトラゾール (31) 1−(2−アミノエチル)−5−メルカプトテ
トラゾール塩酸塩 (32) 1−(2−ジエチルアミノエチル)−5−メル
カプトテトラゾール (33) 2−(5−メルカプト−1−テトラゾリル)エ
チルトリメチルアンモニウムクロリド (34) 1−(3−フェノキシカルボニルフェニル)−
5−メルカプトテトラゾール (35) 1−(3−マレインイミドフェニル)−6−メ
ルカプトテトラゾール 2 メルカプトトリアゾール誘導体 (1) 4−フェニル−3−メルカプトトリアゾール (2) 4−フェニル−5−メチル−3−メルカプトト
リアゾール (3) 4,5−ジフェニル−3−メルカプトトリアゾー
ル (4) 4−(4−カルボキシフェニル)−3−メルカ
プトトリアゾール (5) 4−メチル−3−メルカプトトリアゾール (6) 4−(2−ジメチルアミノエチル)−3−メル
カプトトリアゾール (7) 4−(α−ナフチル)−3−メルカプトトリア
ゾール (8) 4−(4−スルホフェニル)−3−メルカプト
トリアゾール (9) 4−(3−ニトロフェニル)−3−メルカプト
トリアゾール 3 メルカプトイミダゾール誘導体 (1) 1−フェニル−2−メルカプトイミダゾール (2) 1,5−ジフェニル−2−メルカプトイミダゾー
ル (3) 1−(4−カルボキシフェニル)−2−メルカ
プトイミダゾール (4) 1−(4−ヘキシルカルバモイル)−2−メル
カプトイミダゾール (5) 1−(3−ニトロフェニル)−2−メルカプト
イミダゾール (6) 1−(4−スルホフェニル)−2−メルカプト
イミダゾール 4 メルカプトピリミジン誘導体 (1) チオウラシル (2) メチルチオウラシル (3) エチルチオウラシル (4) プロピルチオウラシル (5) ノニルチオウラシル (6) アミノチオウラシル (7) ヒドロキシチオウラシル 5 メルカプトベンズイミダゾール誘導体 (1) 2−メルカプトベンズイミダゾール (2) 5−カルボキシ−2−メルカプトベンズイミダ
ゾール (3) 5−アミノ−2−メルカプトベンズイミダゾー
ル (4) 5−ニトロ−2−メルカプトベンズイミダゾー
ル (5) 5−クロロ−2−メルカプトベンズイミダゾー
ル (6) 5−メトキシ−2−メルカプトベンズイミダゾ
ール (7) 2−メルカプトナフトイミダゾール (8) 2−メルカプト−5−スルホベンズイミダゾー
ル (9) 1−(2−ヒドロキシエチル)−2−メルカプ
トベンズイミダゾール (10) 5−カプロアミド−2−メルカプトベンズイミ
ダゾール (11) 5−(2−エチルヘキサノイルアミノ)−2−
メルカプトベンズイミダゾール 6 メルカプトチアジアゾール誘導体 (1) 5−メチルチオ−2−メルカプト−1,3,4−チ
アジアゾール (2) 5−エチルチオ−2−メルカプト−1,3,4−チ
アジアゾール (3) 5−(2−ジメチルアミノエチルチオ)−2−
メルカプト−1,3,4−チアジアゾール (4) 5−(2−カルボキシプロピルチオ)−2−メ
ルカプト−1,3,4−チアジアゾール (5) 2−フェノキシカルボキシメチルチオ−5−メ
ルカプト−1,3,4−チアジアゾール 7 メルカプトベンズチアゾール誘導体 (1) 2−メルカプトベンズチアゾール (2) 5−ニトロ−2−メルカプトベンズチアゾール (3) 5−カルボキシ−2−メルカプトベンズチアゾ
ール (4) 5−スルホ−2−メルカプトベンズチアゾール 8 メルカプトベンズオキサゾール誘導体 (1) 2−メルカプトベンズオキサゾール (2) 5−ニトロ−2−メルカプトベンズオキサゾー
ル (3) 5−カルボキシ−2−メルカプトベンズオキサ
ゾール (4) 5−スルホ−2−メルカプトベンズオキサゾー
ル 9 ベンゾトリアゾール誘導体 (1) 5,6−ジメチルベンゾトリアゾール (2) 5−ブチルベンゾトリアゾール (3) 5−メチルベンゾトリアゾール (4) 5−クロロベンゾトリアゾール (5) 5−ブロモベンゾトリアゾール (6) 5,6−ジクロロベンゾトリアゾール (7) 4,6−ジクロロベンゾトリアゾール (8) 5−ニトロベンゾトリアゾール (9) 4−ニトロ−6−クロロ−ベンゾトリアゾール (10) 4,5,6−トリクロロベンゾトリアゾール (11) 5−カルボキシベンゾトリアゾール (12) 5−スルホベンゾトリアゾール Na塩 (13) 5−メトキシカルボニルベンゾトリアゾール (14) 5−アミノベンゾトリアゾール (15) 5−ブトキシベンゾトリアゾール (16) 5−ウレイドベンゾトリアゾール (17) ベンゾトリアゾール (18) 5−フェノキシカルボニルベンゾトリアゾール (19) 5−(2,3−ジクロロプロピルオキシカルボニ
ル)ベンゾトリアゾール 10 ベンズイミダゾール誘導体 (1) ベンズイミダゾール (2) 5−クロロベンズイミダゾール (3) 5−ニトロベンズイミダゾール (4) 5−n−ブチルベンズイミダゾール (5) 5−メチルベンズイミダゾール (6) 4−クロロベンズイミダゾール (7) 5,6−ジメチルベンズイミダゾール (8) 5−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベン
ズイミダゾール 11 インダゾール誘導体 (1) 5−ニトロインダゾール (2) 6−ニトロインダゾール (3) 5−アミノインダゾール (4) 6−アミノインダゾール (5) インダゾール (6) 3−ニトロインダゾール (7) 3−クロロ−5−ニトロインダゾール (8) 3−カルボキシ−5−ニトロインダゾール 12 テトラゾール誘導体 (1) 5−(4−ニトロフェニル)テトラゾール (2) 5−フェニルテトラゾール (3) 5−(3−カルボキシフェニル)−テトラゾー
ル 13 テトラザインデン誘導体 (1) 4−ヒドロキシ−6−メチル−5−ニトロ−1,
3,3a,7−テトラアザインデン (2) 4−メルカプト−6−メチル−5−ニトロ−1,
3,3a,7−テトラアザインデン 14 メルカプトアリール誘導体 (1) 4−ニトロチオフェノール (2) チオフェノール (3) 2−カルボキシチオフェノール また一般式(R−I)、(R−II)、(R−III)に
おいて、Rr1またはTimet、PUGは、その中にカプラ
ー等の不動性写真用添加剤において常用されているバラ
スト基や一般式(R−1)、(R−II)、(R−III)
で表わされる化合物がハロゲン化銀に吸着することを促
進する基が組み込まれていてもよい。
バラスト基は一般式(R−I)、(R−II)、(R−
III)で表わされる化合物が実質的に他層または処理液
中へ拡散できないようにするのに十分な分子量を与える
有機基であり、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、
エーテル基、チオエーテル基、アミド基、ウレイド基、
ウレタン基、スルホンアミド基などの一つ以上の組合せ
からなるものである。バラスト基として好ましくは置換
ベンゼン環を有するバラスト基であり、特に分岐状アル
キル基で置換されたベンゼン環を有するバラスト基が好
ましい。
ハロゲン化銀への吸着促進基としては、具体的には4
−チアゾリン−2−チオン、4−イミダゾリン−2−チ
オン、2−チオヒダントイン、ローダニン、チオバルビ
ツール酸、テトラゾリン−5−チオン、1,2,4−トリア
ゾリン−3−チオン、1,3,4−オキサゾリン−2−チオ
ン、ベンズイミダゾリン−2−チオン、ベンズオキサゾ
リン−2−チオン、ベンゾチアゾリン−2−チオン、チ
オトリアジン、1,3−イミダゾリン−2−チオンのよう
な環状チオアミド基、鎖状チオアミド基、脂肪族メルカ
プト基、芳香族メルカプト基、ヘテロ環メルカプト基
(−SH基が結合した炭素原子の隣が窒素原子の場合はこ
れと互変異性体の関係にある環状チオアミド基と同義で
あり、この基の具体例は上に列挙したものと同じであ
る.)、ジスルフィド結合を有する基、ベンゾリアゾー
ル、トリアゾール、テトラゾール、インダゾール、ベン
ズイミダゾール、イミダゾール、ベンゾチアゾール、チ
アゾール、チアゾリン、ベンゾオキサゾール、オキサゾ
ール、オキサゾリン、チアジアゾール、オキサチアゾー
ル、トリアジン、アザイデンのような窒素、酸素、硫黄
及び炭素の組合せからなる5員ないし6員の含窒素ヘテ
ロ環基、及びベンズイミダゾリニウムのような複素環四
級塩などが挙げられる。
これらはさらに適当な置換基で置換されていてもよ
い。
置換基としては、例えばRr1の置換基として述べたも
のが挙げられる。
以下に本発明に用いられる化合物の具体例を列記する
が本発明はこれに限定されるものではない。
本発明に用いられるレドックス化合物としては上記の
ものの他に、例えば特開昭61-213,847号、同62-260,153
号、特願平1-102,393号、同1-102,394号、同1-102,395
号、同1-114,455号に記載されたものを用いることがで
きる。
本発明に用いられるレドックス化合物の合成法は例え
ば特開昭61-213,847号、同62-260,153号、米国特許第4,
684,604号、特願昭63-98,803号、米国特許第3,379,529
号、同3,620,746号、同4,377,634号、同4,332,878号、
特開昭49-129,536号、同56-153,336号、同56-153,342号
などに記載されている。
本発明のレドックス化合物は、ハロゲン化銀1モルあ
たり1×10-6〜5×10-2モル、より好ましくは1×10-5
〜1×10-2モルの範囲内で用いられる。
本発明のレドックス化合物は、適当な水混和性有機溶
媒、例えば、アルコール類(メタノール、エタノール、
プロパノール、フッ素化アルコール)、ケトン類(アセ
トン、メツルエチルケトン)、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、メチルセルソルブなどに溶解し
て用いることができる。
また、既に良く知られている乳化分散法によって、ジ
ブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、グリ
セリルトリアセテートあるいはジエチルフタレートなど
のオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶
媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作成して用い
ることもできる。あるいは固体分散法として知られてい
る方法によって、レドックス化合物の粉末を水の中にボ
ールミル、コロイドミル、あるいは超音波によって分散
して用いることもできる。
本発明のヒドラジン誘導体、硬調化促進剤及びレドッ
クス化合物は、ネガ型乳剤と組合せて用い、コントラス
トの高いネガ画像の形成に利用することが好ましい。
コントラストの高いネガ像の形成に利用する場合に、
用いられるハロゲン化銀の平均粒子サイズは微粒子(例
えば0.7μ以下)の方が好ましく、特に0.5μ以下が好ま
しい。粒子サイズ分布は基本的には制限はないが、単分
散である方が好ましい。ここでいう単分散とは重量もし
くは粒子数で少なくともその95%が平均粒子サイズの±
40%以内の大きさを持つ粒子群から構成されていること
をいう。
写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は立方体、八面体、菱
12面体、14面体のような規則的(regular)な結晶体を
有するものでもよく、また球状、平板状などのような変
則的(irregular)な結晶を持つもの、あるいはこれら
の結晶形の複合形を持つものであってもよい。
ハロゲン化銀粒子は内部と表層が均一な相から成って
いても、異なる相から成っていてもよい。
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤にはハロゲン化銀粒
子の形成または物理熟成の過程においてカドミウム塩、
亜硫酸塩、鉛塩、タリウム塩、ロジウム塩もしくはその
錯塩、イリジウム塩もしくはその錯塩などを共存させて
もよい。
本発明に用いるハロゲン化銀は、銀1モル当り10-8
10-5モルのイリジウム塩、若しくはその錯塩を存在させ
て調製され、かつ粒子表面の沃化銀含有率が粒子平均の
沃化銀含有率よりも大きいハロ沃化銀である。かかるハ
ロ沃化銀を含む乳剤を用いるとより一層高感度でガンマ
の高い写真特性が得られる。
本発明の方法で用いるハロゲン化銀乳剤は化学増感さ
れていなくてもよいが、化学増感されていてもよい。ハ
ロゲン化銀乳剤の化学増感の方法として、硫黄増感、還
元増感及び貴金属増感法が知られており、これらのいず
れをも単独で用いても、又併用して化学増感してもよ
い。
貴金属増感法のうち金増感法はその代表的なもので金
化合物、主として金錯塩を用いる。金以外の貴金属、た
とえば白金、パラジウム、ロジウム等の錯塩を含有して
も差支えない。その具体例は米国特許第2,448,060号、
英国特許第618,016号などに記載されている。硫黄増感
剤としては、ゼラチン中に含まれる硫黄化合物のほか、
種々の硫黄化合物、たとえばチオ硫酸塩、チオ尿素類、
チアゾール類、ローダニン類等を用いることができる。
上記においては、ハロゲン化銀乳剤の製造工程の物理
熟成終了前とくに粒子形成時にイリジウム塩もしくはロ
ジウム塩を用いることが好ましい。
本発明においてハロゲン化銀乳剤層は特願昭60-64199
号、特願昭60-232086号に開示されているような平均粒
子サイズの異なる二種類の単分散乳剤を含むことが最高
濃度(Dmax)上昇という点で好ましく、小サイズ単分散
粒子は化学増感されていることが好ましく、化学増感の
方法は硫黄増感が最も好ましい。大サイズ単分散乳剤の
化学増感はされていなくてもよいが、化学増感されてい
てもよい。大サイズ単分散粒子は一般に黒ポツが発生し
やすいので化学増感を行なわないが、化学増感するとき
は黒ポツが発生しない程度に浅く施すことが特に好まし
い。ここで「浅く施す」とは小サイズ粒子の化学増感に
較べ化学増感を施す時間を短かくしたり、温度を低くし
たり化学増感剤の添加量を抑えたりして行なうことであ
る。大サイズ単分散乳剤と小サイズ単分散乳剤の感度差
には特に制限はないがΔlogEとして0.1〜1.0、より好ま
しくは0.2〜0.7であり、大サイズ単分散乳剤が高い方が
好ましい。ここで、各乳剤の感度はヒドラジン誘導体を
含有させ支持体上に塗布し、亜硫酸イオンを0.15モル/l
以上含むpH10.5〜12.3の現像液を用いて処理したときに
得られるものである。小サイズ単分散粒子の平均粒子サ
イズは、大サイズのハロゲン化銀単分散粒子の平均サイ
ズの90%以下であり、好ましくは80%以上である。ハロ
ゲン化銀乳剤粒子の平均粒子サイズは、好ましくは0.02
μ〜1.0μより好ましくは0.1μ〜0.5μでこの範囲内に
大サイズと小サイズ単分散粒子の平均粒子サイズが含ま
れていることが好ましい。
本発明においてサイズの異なつた2種以上の乳剤を用
いるとき小サイズ単分散乳剤の塗布銀量としては、総塗
布銀量に対して、好ましくは40〜90wt%、より好ましく
は50〜80wt%である。
本発明において粒子サイズの異なる単分散乳剤を導入
する方法としては、同一乳剤に導入してもよく、あるい
は別々の層に導入してもかまわない。別々の層に導入す
るときは、大サイズ乳剤を上層に、小サイズ乳剤を下層
にするのが好ましい。
なお、総塗布銀量としては、1g/m2〜8g/m2が好まし
い。
本発明に用いられる感光材料には、感度上昇を目的と
して特開昭55-52050号第45頁〜53頁に記載された増感色
素(例えばシアニン色素、メロシアニン色素など。)を
添加することができる。これらの増感色素は単独に用い
てもよいが、それらの組合せを用いてもよく、増感色素
の組合せは特に、強色増感の目的でしばしば用いられ
る。増感色素とともに、それ自身分光増感作用をもたな
い色素あるいは可視光を実質的に吸収しない物質であつ
て、強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用
な増感色素、強色増感を示す色素の組合せ及び強色増感
を示す物質はリサーチ・デイスクロージヤー(Research
Disclosure)176巻17643(1978年12月発行)第23頁IV
のJ項に記載されている。
本発明の感光材料には、感光材料の製造工程、保存中
あるいは写真処理中のカブリを防止しあるいは写真性能
を安定化させる目的で、種々の化合物を含有させること
ができる。すなわちアゾール類たとえばベンゾチアゾリ
ウム塩、ニトロインダゾール類、クロロベンズイミダゾ
ール類、プロモベンズイミダゾール類、メルカプトチア
ゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプト
チアジアゾール類、アミノトリアゾール類、ベンゾチア
ゾール類、ニトロベンゾトリアゾール類、など; メルカプトピリミジン類;メルカプトトリアジン類;
たとえばオキサゾリンチオンのようなチオケト化合物;
アザインデン類、たとえばトリアザインデン類、テトラ
アザインデン類、(特に4−ヒドロキシ置換(1,3,3a,
7)テトラザインデン類)、ペンタアザインデン類な
ど;ベンゼンチオスルフォン酸、ベンゼンスルフィン
酸、ベンゼンスルフォン酸アミド等のようなカブリ防止
剤または安定剤として知られた多くの化合物を加えるこ
とができる。これらのものの中で、好ましいのはベンゾ
トリアゾール類(例えば、5−メチル−ベンゾトリアゾ
ール)及びニトロインダゾール類(例えば5−ニトロイ
ンダゾール)である。また、これらの化合物を処理液に
含有させてもよい。
本発明の感光材料には写真乳剤層その他の親水性コロ
イド層に減感剤を含有してもよい。
本発明に用いられる有機減感剤は、そのポーラログラ
フ半波電位、即ちポーラログフィーで決定される酸化還
元電位により規定され、ポーラロ陽極電位と陰極電位の
和が正になるものである。
ポーラログラフの酸化還元電位の測定法については例
えば米国特許第3,501,307号に記載されている。有機減
感剤には少なくとも1つ水溶性基含有するものが好まし
く、具体的にはカルボン酸基、スルホン酸基などが挙げ
られ、これらの基は有機塩基(例えば、アンモニウム、
ピリジン、トリエチルアミン、ピペリジン、モルホリン
など)またはアルカリ金属(例えばナトリウム、カリウ
ムなど)などと塩を形成していてもよい。
有機減感剤としては、特願昭61-280998号の第55頁〜
第72頁に記載された一般式(III)〜(V)で表わされ
るものが好ましく用いられる。
本発明における有機減感剤はハロゲン化銀乳剤層中に
1.0〜10-8〜1.0×10-4モル/m2、特に1.0×10-7〜1.0×1
0-5モル/m2存在せしめることが好ましい。
本発明の乳剤層又は、その他の親水性コロイド層に、
フイルター染料として、あるいはイラジエーシヨン防止
その他、種々の目的で、水溶性染料を含有してもよい。
フイルター染料としては、写真感度をさらに低めるため
の染料、好ましくは、ハロゲン化銀の固有感度域に分光
吸収極大を有する紫外線吸着剤や、明室感光材料として
取り扱われる際のセーフライト光に対する安全性を高め
るための、主として380nm〜600nmの領域に実質的な光吸
収をもつ染料が用いられる。
これらの染料は、目的に応じて乳剤層に添加するか、
あるいはハロゲン化銀乳剤層の上部、即ち、支持体に関
してハロゲン化銀乳剤層より遠くの非感光性親水性コロ
イド層に媒染剤とともに添加して固定して用いるのが好
ましい。
紫外線吸収剤のモル吸光係数により異なるが、通常10
-2g/m2〜1g/m2の範囲で添加される。好ましくは50mg〜5
00mg/m2である。
上記紫外線吸収剤は適当な溶媒〔例えば水、アルコー
ル(例えばメタノール、エタノール、プロパノールな
ど)、アセトン、メチルセロソルブ、など、あるいはこ
れらの混合溶媒〕に溶解して塗布液中に添加することが
できる。
紫外線吸収剤としては、例えば、アリール基で置換さ
れたベンゾトリアゾール化合物、4−チアゾリドン化合
物、ベンゾフエノン化合物、桂皮酸エステル化合物、ブ
タジエン化合物、ベンゾオキサゾール化合物さらに紫外
線吸収ポリマーを用いることができる。
紫外線吸収剤の具体例は、米国特許3,533,794号、同
3,314,794号、同3,352,681号、特開昭46-2784号、米国
特許3,705,805号、同3,707,375号、同4,045,229号、同
3,700,455号、同3,499,762号、西独特許出願公告1,547,
863号などに記載されている。
フイルター染料としては、オキソノール染料、ヘミオ
キソノール染料、スチリル染料、メロシアニン染料、シ
タニン染料およびアゾ染料が包含される。現像処理後の
残色を少なくする意味から、水溶性もしくは、アルカリ
や亜硫酸イオンによつて脱色する染料が好ましい。
具体的には、例えば米国特許第2,274,782号に記載の
ピラゾロンオキソノール染料、米国特許第2,956,879号
に記載のジアリールアゾ染料、米国特許第3,423,207
号、同第3,384,487号に記載のスチリル染料やブタジエ
ニル染料、米国特許第2,527,583号に記載のメロシアニ
ン染料、米国特許第3,486,897号、同第3,652,284号、同
第3,718,472号に記載のメロシアニン染料やオキソノー
ル染料、米国特許第3,976,661号に記載のエナミノヘミ
オキソノール染料及び英国特許第584,609号、同第1,17
7,429号、特開昭48-85130号、同49-99620号、同49-1144
20号、米国特許第2,533,472号、同第3,148,187号、同第
3,177,078号、同第3,247,127号、同第3,540,887号、同
第3,575,704号、同第3,653,905号、に記載の染料が用い
られる。
染料は適当な溶媒〔例えば水、アルコール(例えばメ
タノール、エタノール、プロパノールなど)、アセト
ン、メチルセロソルブなど、あるいはこれらの混合溶
媒〕に溶解して本発明の非感光性の親水性コロイド層用
塗布液中に添加される。
具体的な染料の使用量は、一般に10-3g/m2〜1g/m2
特に10-3g/m2〜0.5g/m2の範囲に好ましい量を見い出す
ことができる。
本発明の写真感光材料には、写真乳剤層その他の親水
性コロイド層に無機または有機の硬膜剤を含有してよ
い。例えばクロム塩、アルデヒド類、(ホルムアルデヒ
ド、グルタールアルデヒドなど)、N−メチロール化合
物(ジメチロール尿素など)、活性ビニル化合物(1,3,
5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジ
ン、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノールな
ど)、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロル−6−ヒド
ロキシ−s−トリアジンなど)、ムコハロゲン酸類など
を単独または組み合わせて用いることができる。
本発明を用いて作られる感光材料の写真乳剤層または
他の親水性コロイド層には塗布助剤、帯電防止、スベリ
性改良、乳化分散、接着防止及び写真特性改良(例え
ば、現像促進、硬調化、増感)等種々の目的で、種々の
界面活性剤を含んでもよい。特に本発明において好まし
く用いられる界面活性剤は特公昭58-9412号公報に記載
された分子量600以上のポリアルキレンオキサイド類で
ある。ここで帯電防止剤として用いる場合には、フツ素
を含有した界面活性剤(詳しくは米国特許第4,201,586
号、特開昭60-80849号、同59-74554号)が特に好まし
い。
本発明の写真感光材料には、写真乳剤層その他の親水
性コロイド層に接着防止の目的でシリカ、酸化マグネシ
ウム、ポリメチルメタクリレート等のマツト剤を含むこ
とができる。
本発明の写真乳剤には寸度安定性の改良などの目的で
水不溶または難溶性合成ポリマーの分散物を含むことが
できる。たとえばアルキル(メタ)アクリレート、アル
コキシアクリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレート、などの単独もしくは組合わせ、また
はこれらとアクリル酸、メタアクリル酸、などの組合せ
を単量体成分とするポリマーを用いることができる。
本発明の写真感光材料のハロゲン化銀乳剤層及びその
他の層には酸基を有する化合物を含有することが好まし
い。酸基を有する化合物としてはサリチル酸、酢酸、ア
スコルビン酸等の有機酸及びアクリル酸、マレイン酸、
フタル酸の如き酸モノマーをくり返し単位として有する
ポリマー又はコポリマーを挙げることができる。これら
の化合物に関しては特願昭60-66179号、同60-68873号、
同60-163856号、及び同60-195655号明細書の記載を参考
にすることができる。これらの化合物の中でも特に好ま
しいのは、低分子化合物としてはアスコルビン酸であ
り、高分子化合物としてはアクリル酸の如き酸モノマー
とジビニルベンゼンの如き2個以上の不飽和基を有する
架橋性モノマーからなるコポリマーの水分散性ラテツク
スである。
本発明のハロゲン化銀感光材料を用いて超硬調で高感
度の写真特性を得るには、従来の伝染現像液や米国特許
第2,419,975号に記載されたpH13に近い高アルカリ現像
液を用いる必要はなく、安定な現像液を用いることがで
きる。
すなわち、本発明のハロゲン化銀感光材料は、保恒剤
としての亜硫酸イオンを0.15モル/l以上含み、pH10.5〜
12.3、特にpH11.0〜12.0の現像液によつて充分に超硬調
のネガ画像を得ることができる。
本発明に使用する現像液に用いる現像主薬には特別な
制限はないが、良好な網点品質を得やすい点で、ジヒド
ロキシベンゼン類を含むことが好ましく、ジヒドロキシ
ベンゼン類と1−フエニル−3−ピラゾリドン類の組合
せまたはジヒドロキシベンゼン類とp−アミノフエノー
ル類の組合せを用いる場合もある。現像主薬は通常0.05
モル/l〜0.8モル/lの量で用いられるのが好ましい。ま
たジヒドロキシベンゼン類と1−フエニル−3−ピラゾ
リドン類又はp−アミノ−フエノール類との組合せを用
いる場合には前者を0.05モル/l〜0.5モル/l、後者を0.0
6モル/l以下の量で用いるのが好ましい。
本発明に用いる亜硫酸塩の保恒剤としては亜硫酸ナト
リウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸アン
モニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウ
ム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなどがある。
亜硫酸塩は0.4モル/l以上、特に0.5モル/l以上が好まし
い。
本発明の現像液には銀汚れ防止剤として特開昭56-24,
347号に記載の化合物を用いることができる。現像液中
に添加する溶解助剤として特願昭60-109,743号に記載の
化合物を用いることができる。さらに現像液に用いるpH
緩衝剤として特開昭60-93,433号に記載の化合物あるい
は特願昭61-28,708号に記載の化合物を用いることがで
きる。
本発明の感光材料には色材として色像形成カプラーを
含有させることができる。あるいは色像形成カプラーを
含む現像液で現像することもできる。
本発明で使用しうるこれらのシアン、マゼンタおよび
イエローカプラーの具体例はリサーチ・デイスクロージ
ヤー(RD)17643(1978年12月)VII−D項および同1871
7(1979年11月)に引用された特許に記載されている。
発色色素が適度の拡散性を有するようなカプラー、無
呈色カプラーまたはカツプリング反応に伴つて現像抑制
剤を放出するDIRカプラーもしくは現像促進剤を放出す
るカプラーもまた使用できる。
本発明に使用できるイエローカプラーとしては、オイ
ルプロテクト型のアシルアセトアミド系カプラーが代表
例として挙げられる。
本発明には、二当量イエローカプラーの使用が好まし
く、酸素原子離脱型のイエローカプラーあるいは窒素原
子離脱型のイエローカプラーがその代表例として挙げら
れる。α−ピバロイルアセトアニリド系カプラーは発色
色素の堅牢性、特に光堅牢性が優れており、一方α−ベ
ンゾイルアセトアニリド系カプラーは高い発色濃度が得
られる。
本発明に使用できるマゼンタカプラーとしては、オイ
ルプロテクト型の、インダゾロン系もしくはシアノアセ
チル系、好ましくは5−ピラゾロン系およびピラゾロト
リアゾール類などピラゾロアゾール系のカプラーが挙げ
られる。5−ピラゾロン系カプーは3−位がアリールア
ミノ基もしくはアシルアミノ基で置換されたカプラー
が、発色色素の色相や発色濃度の観点で好ましい。
二当量の5−ピラゾロン系カプラーの離脱基として、
米国特許第4,310,619号に記載された窒素原子離脱基ま
たは米国特許第4,351,897号に記載されたアリールチオ
基が特に好ましい。また欧州特許第73,636号に記載のバ
ラスト基を有する5−ピラゾロン系カプラーは高い発色
濃度が得られる。
ピラゾロアゾール系カプラーとしては、米国特許第3,
379,899号記載のピラゾロベンズイミダゾール類、好ま
しくは米国特許第3,725,067号に記載されたピラゾロ
〔5,1−c〕〔1,2,4〕トリアゾール類、リサーチ・デイ
スクロージヤー24220(1984年6月)に記載のピラゾロ
テトラゾール類およびリサーチ・デイスクロージヤー24
230(1984年6月)に記載のピラゾロピラゾール類が挙
げられる。発色色素のイエロー副吸収の少なさおよび光
堅牢性の点で欧州特許第119,741号に記載のイミダゾ
〔1,2−b〕ピラゾール類は好ましく、欧州特許第119,8
60号に記載のピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾー
ルは特に好ましい。
本発明に使用できるシアンカプラーとしては、オイル
プロテクト型のナフトール系およびフエノール系のカプ
ラーがあり、米国特許第2,474,293号に記載のナフトー
ル系カプラー、好ましくは米国特許第4,052,212号、同
第4,146,396号、同第4,228,233号および同第4,296,200
号に記載された酵素原子離脱型の二当量ナフトール系カ
プラーが代表例として挙げられる。またフエノール系カ
プラーの具体例は、米国特許第2,369,929号、同第2,80
1,171号、同第2,772,162号、同第2,895,826号などに記
載されている。湿度および温度に対し堅牢なシアンカプ
ラーは、本発明で好ましく使用され、その典型例を挙げ
ると、米国特許第3,772,002号に記載されたフエノール
核のメター位にエチル基以上のアルキル基を有するフエ
ノール系シアンカプラー、2,5−ジアシルアミノ置換フ
エノール系カプラーおよび2−位にフエニルウレイド基
を有しかつ5−位にアシルアミノ基を有するフエノール
系カプラーなどである。
マゼンタおよびシアンカプラーから生成する色素が有
する短波長域の不要吸収を補正するために、撮影用のカ
ラー感材にはカラードカプラーを併用することが好まし
い。
発色色素が適度に拡散性を有するカプラーを併用して
粒状性を改良することができる。このような色素拡散性
カプラーは、米国特許第4,366,237号および英国特許第
2,125,570号にマゼンタカプラーの具体例が、また欧州
特許第96,570号および西独出願公開第3,234,533号には
イエロー、マゼンタもしくはシアンカプラーの具体例が
記載されている。
色素形成カプラーおよび上記の特殊カプラーは、二量
体以上の重合体を形成してもよい。ポリマー化された色
素形成カプラーの典型例は、米国特許第3,451,820号お
よび同第4,080,211号に記載されている。ポリマー化マ
ゼンタカプラーの具体例は、英国特許第2,102,173号お
よび米国特許第4,367,282号に記載されている。
本発明で使用する各種のカプラーは、感光材料に必要
とされる特性を満たすために、感光層の同一層に二種類
以上を併用することもできるし、また同一の化合物を異
なつた二層以上に導入することもできる。
カラーカプラーの標準的な使用量は、感光性ハロゲン
化銀の1モルあたあり0.001ないし1モルの範囲であ
り、好ましくはイエローカプラーでは0.01ないし0.5モ
ル、マゼンタカプラーでは0.003ないし0.3モル、またシ
アンカプラーでは0.002ないし0.3モルである。
本発明においては、ヒドロキシベンゼン類(例えばハ
イドロキノン類)、アミノフエノール類、3−ピラゾリ
ドン類等の如き現像主薬を乳剤中あるいは感光材料中に
含有させてもよい。
本発明に於て使用される写真乳剤は、ハロゲン化銀の
現像に対応して拡散性色素を放出するようなカラー拡散
転写法用色素像供与化合物(色材)と組合せて、適当な
現像処理ののち受像層に所望の転写像を得るのに用いる
こともできる。このようなカラー拡散転写法用色材とし
ては多数のものが知られており、なかでもはじめは非拡
散性であるが現像主薬(又は電子移動剤)の酸化生成物
との酸化還元反応によつて開裂して拡散性色素を放出す
るタイプの色材(以下DRR化合物と略す)の使用が好ま
しい。なかでもN−置換スルフアモイル基を有するDRR
化合物が好ましい。特に、本発明の造核剤との併用で好
ましいのは、米国特許第4,055,428号、同4,053,312号や
同4,336,322号等に記載されているようなo−ヒドロキ
シアリールスルフアモイル基を有するDRR化合物や特開
昭53-149,328号に記載されているようなレドックス母核
を有するDRR化合物である。このようなDRR化合物と併用
すると、特に処理時の温度依存性が顕著に小さい。
本発明の感光材料を用いて像様露光の後、光又は造核
剤によるかぶり処理を施した後又は施しながら、芳香族
第一級アミン系発色現像薬を含むpH11.5以下の表面現像
液で発色現像、漂白・定着処理することにより直接ポジ
カラー画像を形成するのが好ましい。この現像液のpHは
11.0〜10.0の範囲であるのが更に好ましい。
本発明におけるかぶり処理は、いわゆる「光かぶり
法」と呼ばれる感光層の全面に第二の露光を与える方法
及び「化学的かぶり法」と呼ばれる造核剤の存在下にて
現像処理する方法のうちのどちらを用いてもよい。造核
剤およびかぶり光の存在下で現像処理してもよい。ま
た、造核剤を含有する感光材料をかぶり露光してもよ
い。
光カブリ法に関しては、前記の特願昭61-253716号明
細書47頁4行〜49頁5行に記載されており、本発明に用
いうる造核剤に関しては同明細書第49頁6行〜67頁2行
に記載されており、特に一般式〔N−1〕と〔N−2〕
で表わされる化合物の使用が好ましい。これらの具体例
としては、同明細書第56〜58頁に記載の〔N−I−1〕
〜〔N−I−10〕と同明細書第63〜66頁に記載の〔N−
II−1〕〜〔N−II-12〕の使用が好ましい。
本発明に用いうる造核促進剤に関しては、同明細書第
68頁11行〜71頁3行に記載されており、特にこの具体例
としては、同第69〜70頁に記載の(A−1)〜(A−1
3)の使用が好ましい。
本発明の感光材料の現像処理に用いられるカラー現像
液に関しては、同明細書第71頁4行目〜72頁9行目に記
載されており、特に芳香族第1級アミン系発色現像薬の
具体例としては、p−フエニレンジアミン系化合物が好
ましく、その代表例としては3−メチル−4−アミノ−
N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)
アニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−
(β−ヒドロキシエチル)アニリン、3−メチル−4−
アミノ−N−エチル−N−メトキシエチルアニリン及び
これらの硫酸塩、塩酸塩などの塩をあげることができ
る。
本発明の感光材料を用いてカラー拡散転写法により直
接ポジカラー画像を形成するには、上記の発色現像薬の
他に、フエニドン誘導体などの黒白現像薬を用いる事も
できる。
発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理される。漂白
処理は定着処理と同時に一浴漂白定着で行なわれてもよ
いし、個別に行なわれてもよい。さらに処理の迅速化を
はかるために、漂白処理後漂白定着処理する処理方法で
もよいし、定着処理後漂白定着処理する方法でもよい。
本発明の漂白液もしくは漂白定着液には漂白剤としてア
ミノポリカルボン酸鉄錯塩が通常使用される。本発明の
漂白液もしくは漂白定着液に用いられる添加剤として
は、特願昭61-32462号明細書第22頁〜30頁に記載の種々
の化合物を使用することができる。脱銀工程(漂白定着
又は定着)の後には、水洗及び/又は安定化などの処理
を行なう。水洗水又は安定化液には軟水化処理した水を
使用することが好ましい。軟水化処理の方法としては、
特願昭61-131632号明細書に記細のイオン交換樹脂又は
逆浸透装置を使用する方法が挙げられる。これらの具体
的な方法としては特願昭61-131632号明細書に記載の方
法を行なうことが好ましい。
さらに水洗及び安定化工程に用いられる添加剤として
は特願昭61-32462号明細書第30頁〜36頁に記細の種々の
化合物を使用することができる。
各処理工程における補充液量は少ない方が好ましい。
補充液量は感光材料の単位面積当りの前浴の持込み量に
対して、0.1〜50倍が好ましく、さらに好ましくは3〜3
0倍である。
実施例1. (感光性乳剤の調製) 50℃に保ったゼラチン水溶液に銀1モル当り4×10-7
モルの6塩化イリジウム(III)カリおよびアンモニア
の存在下で、硝酸銀水溶液と沃化カリウム臭化カリウム
の水溶液を同時に60分間で加えその間のpAgを7.8に保つ
ことにより、平均粒子サイズ0.28μで、平均ヨウ化銀含
有量0.3モル%の立方体単分散乳剤を調製した。この乳
剤をフロキュレーション法により、脱塩を行いその後
に、銀1モル当り40gの不活性ゼラチンを加えた後50℃
に保ち増感色素として5,5′−ジクロロ−9−エチル−
3,3′−ビス(3−スルファプロピル)オキサカルボシ
アニンと、銀1モル当り10-3のKI溶液に加え、15分間経
時させた後降温した。
(感光乳剤層の塗布) この乳剤を再溶解し、40℃にて、次のヒドラジン誘導
体を添加し、 更に、表−1に示す硬調化促進剤とレドックス化合物
とを添加し、5−メチルベンズトリアゾール、2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−1,3,3a,7−テトラザインデン、及
びゼラチンに対して30wt%のポリエチルアクリレート及
びゼラチン硬化剤として下記化合物を添加し、塩化ビニ
リデン共重合体からなる下塗層(0.5μ)を有するポリ
エチレンテレフタレートフイルム(150μ)上に銀量3.8
g/m2となるよう塗布した。
(保護層の塗布) この上に保護層として、ゼラチン1.5g/m2、ポリメチ
ルメタクリレート粒子(平均粒径2.5μ)0.3g/m2と、次
の界面活性剤を用いて塗布した。
界面活性剤 (性能の評価) これらの試料を、3200゜Kのタングステン光で工学クサ
ビおよびコンタクトスクリーン(富士フイルム、150Lチ
ェーンドット型)を通して露光後、次の現像液で34℃で
30秒間現像し、定着、水洗、乾燥した。
得られたサンプルの網点品質および網階調の測定結果
を表1に示した。網階調は次式で表わした。
階調():特性曲線で濃度0.3の点と3.0の点を結ぶ直
接の傾きである。値が大きいほど硬調であることを表わ
す。
*網階調=ΔlogE(logE 95%)=95%の網点面積率を
与える露光量−5%の網点面積率を与える露光量(logE
5%) 網点品質は、視覚的に5段階評価した。5段階評価
は、「5」が最も良く、「1」が最も悪い品質を示す。
製版用網点原版としては、「5」,「4」が実用可能
で、「3」が実用可能な限界レベルであり、「2」,
「1」は実用不可能な品質である。
結果を表1に示した。
表1の結果からわかるように、比較試料に比べて本発
明の試料は著るしく硬調化が促進され、かつ、網点品質
が向上した。また、比較試料1と比較すると本発明の試
料は、同等の硬調性をもちながら、網階調が著るしく広
く、かつ網点品質が良化した。
実施例2 実施例1の現像−Iの代りに現像液−IよりN−n−
ブチルジエタノールアミンを除いた次の現像液−IIを用
いて、実施例1と同様に評価した。その結果、表2に示
すように本発明の試料は実施例1と同様に高い硬調性々
網点品質を与えた。
比較試料では、比較試料1が硬調化が得られたが、比
較試料2〜4は、が5〜7と低い値となり硬調性が不
充分であった。
さらに現像液−IIで硬調化した本発明の試料および比
較試料1に対して、現像液−IとIIの疲労液での写真性
を調べた。
実施例−1のサンプルを実施例−1と同様に露光後製
版用自動現像機FG660F型(富士写真フイルム(株)製)
に、現像液−Iと現像液−IIを充填し、次の3条件で34
℃で30秒現像し、定着、水洗、乾燥した。
〔A〕 自動現像機に充填した現像液の温度が34℃に達
したのち、直ちに、現像処理を行う。(新鮮液による現
像) 〔B〕 自動現像機に現像液を充填したまま、4日間放
置した液で、現像処理を行う。(空気疲労液による現
像) 〔C〕 自動現像機に現像液を充填したのち、富士フイ
ルムGRANDEX GA-100フイルムを50.8cm×61.0cmのサイズ
で、50%の面積が現像されるように露光し、1日に200
枚処理し、5日間繰り返した液で現像処理を行う。処理
枚数1枚当り現像液−IおよびIIを100cc補充する。
(大量処理疲労液による現像) 得られた写真性を表−2に示した。処理ランニング安
定性の点で〔B〕や〔C〕で得られる写真性が〔A〕の
写真性と差がないことが望ましい。
本発明の試料は現像液−IIと組み合わせて用いると、
さらに、処理ランニング安定性が良化した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、抜文字画像形成の試験方法を模式的に示すも
のである。 (イ)透明もしくは半透明の貼りこみベース (ロ)線画原稿(なお黒色部分は線画を示す) (ハ)透明もしくは半透明の貼りこみベース (ニ)網点原稿(なお黒色部分は網点を示す) (ホ)返し用感光材料 (なお、斜線部は感光性層を示す)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも一層の感光性ハロゲ
    ン化銀乳剤層を有してなり、かつ前記乳剤層又は他の少
    なくとも一層にヒドラジン誘導体、硬調化促進剤及び酸
    化されることにより現像抑制剤を放出しうるレドックス
    化合物をそれぞれ少なくとも一種含有することを特徴と
    するハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】前記ヒドラジン誘導体が下記一般式(I)
    で表わされることを特徴とする特許請求の範囲第(1)
    項記載のハロゲン化銀写真感光材料。 式中、R1は脂肪族基または芳香族基を表わし、R2は水
    素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリ
    ールオキシ基、アミノ基、カルバモイル基又はオキシカ
    ルボニル基を表わし、G1はカルボニル基、スルホニル
    基、スルホキシ基、 又はイミノメチレン基を表わし、A1、A2はともに水素
    原子あるいは一方が水素原子で他方がアルキルスルホニ
    ル基、又はアリールスルホニル基、又はアシル基を表わ
    す。
  3. 【請求項3】硬調化促進剤がアミン誘導体、オニウム
    塩、ジスルフィド誘導体、又はヒドロキシメチル誘導体
    であることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載
    のハロゲン化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】アミン誘導体が、ハロゲン化銀への吸着を
    促進する基を有することを特徴とする特許請求の範囲第
    3項記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  5. 【請求項5】アミン誘導体において、炭素数の和が20個
    以上であることを特徴とする特許請求の範囲第(3)項
    記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  6. 【請求項6】オニウム塩が、アンモニウム塩またはホス
    ホニウム塩であることを特徴とする特許請求の範囲第
    (3)項記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  7. 【請求項7】ヒドロキシメチル誘導体がジアリールメタ
    ノール誘導体であることを特徴とする特許請求の範囲第
    (3)項記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  8. 【請求項8】レドックス化合物がレドックス基としてハ
    イドロキノン類、カテコール類、ナフトハイドロキノン
    類、アミノフェノール類、ピラゾリドン類、ヒドラジン
    類、ヒドロキシルアミン類、レダクトン類を有すること
    を特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載のハロゲン
    化銀写真感光材料。
  9. 【請求項9】レドックスル化合物がレドックス基として
    ヒドラジン類を有することを特徴とする特許請求の範囲
    第(1)項記載のハロゲン化銀写真に感光材料。
  10. 【請求項10】レドックス化合物が下記一般式(R−
    I)、(R−II)又は(R−III)で表わされることを
    特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載のハロゲン化
    銀写真感光材料。 これらの式中、Rr1は脂肪族基または芳香族基を表わ
    す。Gr1 を表わす。Gr2は単なる結合手、O−、−S−または を表わし、Rr2は水素原子またはRr1を表わす。 Ar1、Ar2は水素原子、アルキルスルホニル基、アリー
    ルスルホニル基またはアシル基を表わし置換されていて
    も良い。一般式(R−I)ではAr1、Ar2の少なくとも
    一方は水素原子である。Ar3はAr1と同義または を表わす。 Ar4はニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基
    または-Gr1-Gr2-Rr1を表わす。 Timeは二価の連結基を表わし、tは0または1を表わ
    す。PUGは現像抑制剤を表わす。
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