JP2709118B2 - シリンダブロックの潤滑油通路構造 - Google Patents

シリンダブロックの潤滑油通路構造

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JP2709118B2
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01MLUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
    • F01M11/00Component parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart from, groups F01M1/00 - F01M9/00
    • F01M11/02Arrangements of lubricant conduits

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] 〈産業上の利用分野〉 本発明は、2次起振力を相殺するためのバランサシャ
フトをシリンダ列の側方に備えたエンジンに於けるシリ
ンダブロックの潤滑油通路構造に関する。
〈従来の技術〉 車輌用往復ピストンエンジンとしては最も普及してい
ると言える4サイクル直列4気筒エンジンに於いて発生
する2次起振力を打消すための手段として、カウンタウ
ェート部を有するバランサシャフトをクランクシャフト
と共に回転させるようにした構造が知られている。この
バランサシャフト位置としては、クランクウェブの回転
範囲に干渉せず、かつシリンダブロックの大形化を避け
る都合上、シリンダの側方に配設されることが一般的で
ある(特開昭62−194052号公報など参照)。
他方、オイルポンプから圧送された潤滑油は、オイル
フィルタを経た後に、シリンダヘッドへの吐出路と各ジ
ャーナル部への分岐路が形成されたオイルギャラリへの
吐出路とに分岐して供給される。そしてこのような吐出
路は、シリンダブロックを可及的に薄肉化するために、
互いに隣接するシリンダ間の隔壁(ジャーナル壁)内に
於ける比較的シリンダに近接した位置にてシリンダヘッ
ド取付面側とベアリングキャップ取付面側とを連通する
ように形成されることが通例である(実開昭63−10213
号公報参照)。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかるに、上記したバランサシャフトは、シリンダ軸
線を分断してシリンダの側方に延設されることから、シ
リンダヘッドへの吐出路及びオイルギャラリへの吐出路
は、このバランサシャフトとの干渉を避けた位置に形成
せねばならない。そのため、バランサシャフトを迂回し
て吐出路を形成するための厚肉部が必要となったり、あ
るいは吐出路の構成が複雑化して製造工程の繁雑化を招
くなどの不都合を生じる。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであ
り、その主な目的は、効率的に形成することが可能なよ
うに構成されたシリンダブロックの潤滑油通路構造を提
供することにある。
[発明の構成] 〈課題を解決するための手段〉 このような目的は、本発明によれば、直列に列設され
た複数のシリンダからなるシリンダブロックに於ける前
記シリンダの側方にシリンダ列に沿って延設されたバラ
ンサシャフトを有するエンジンに於けるシリンダブロッ
クの潤滑油通路構造であって、当該シリンダブロックに
設けられたバランサシャフト挿通孔の内周輪郭の内側で
シリンダ軸に略平行する平面に沿って穿設されると共
に、シリンダヘッド取付け面側に開口する第1の縦孔及
びベアリングキャップ取付け面側に開口する第2の縦孔
と、前記第1の縦孔と当該シリンダブロック外壁側面と
を前記挿通孔の上方にて連通する第1の横孔と、前記第
2の縦孔と当該シリンダブロック外壁側面とを前記挿通
孔の下方にて連通する第2の横孔と、これら第1と第2
の横孔間と当該シリンダブロック外面とを前記挿通孔の
外側方にて互いに連通する第3の縦孔とを有し、前記第
1及び第2の横孔並びに前記第3の縦孔のいずれか一方
の開口部にオイルフィルタが取付けられることを特徴と
するシリンダブロックの潤滑油通路構造を提供すること
により達成される。特に、前記第2の縦孔を、前記バラ
ンサシャフトの軸心とベアリングキャップ締結用ボルト
孔との間に穿設するものとしたり、前記第1及び第2の
縦孔と前記バランサシャフトとの位置を、シリンダ軸線
方向から見て互いに部分的にオーバーラップするものと
したり、前記第1の横孔に於ける前記挿通孔とシリンダ
軸線方向から見てオーバーラップする部分を先細りにし
たり、前記第1〜第3の縦孔と前記第1〜第2の横孔と
を共通のジャーナル壁に形成し、前記挿通孔は、前記バ
ランサシャフトの軸受部を枢支するべく当該ジャーナル
壁に設けられた軸受孔であるものとしたりすると良く、
また前記第2の縦孔を、前記ジャーナル壁に形成された
前記軸受孔への給油路と他の軸受部への連絡路とからな
るものとし、この場合は、前記共通のジャーナル壁が、
4気筒エンジンのシリンダ列方向の中央に位置するもの
とすると良い。
〈作用〉 このようにすれば、シリンダブロックの外壁に本来穿
設されるオイルフィルタ取付け用のボス部を利用して潤
滑油の吐出路を形成することができる。従って、シリン
ダブロックのシリンダ軸線に沿う両方向へ向けてのオイ
ルフィルタからの吐出路を、無用な駄肉部分を形成する
ことなくバランサシャフトを迂回してシリンダブロック
に内設することができる。そして各孔間を連通させるた
めにシリンダブロック外壁から穿設した孔の開口を利用
してオイルフィルタを取付けるものとすれば、製造工数
を削減し得る。また、第2の縦孔をバランサシャフトの
軸心とベアリングキャップ締結用ボルト孔との間に設
け、しかもシリンダ軸線に沿う縦孔とバランサシャフト
とをオーバーラップされた位置に設ければ、シリンダに
対してバランサシャフトをより一層近接配置し、しかも
クランクジャーナル部にベアリングキャップ締結用ボル
ト孔を近接配置することができる。加えて、比較的油量
が少なくてすむシリンダヘッド側への吐出路に連なる第
1の横孔を先細りにすれば、第1の横孔とバランサシャ
フトとをより一層近接配置することができる。更に、各
縦孔及び各横孔を共通のジャーナル壁に設け、かつ該ジ
ャーナル壁にバランサシャフトの軸受部を設けるものと
すれば、上記のようにしてクランクジャーナルとバラン
サシャフトの軸受との間にはベアリングキャップ締結用
ボルト孔のみを穿設すればすむことと相俟って、ジャー
ナル壁の強度低下を抑制することができ、特に4気筒エ
ンジンに於いては慣性負荷が最大となる中央のジャーナ
ル壁にオイルフィルタの取付け部として厚肉の部分を形
成すれば、同部分の強度増大に有効に寄与し得る。ま
た、ベアリングキャップ取付け面側に開口する第2の縦
孔にて同部分に対応するバランサシャフトの軸受部への
給油路と他の軸受部への連絡路とを兼ねるものとすれ
ば、製造工程をより一層簡略化し得る。
〈実施例〉 以下に添附の図面を参照して本発明の好適実施例につ
いて詳細に説明する。
第1図は、本発明に基づき構成された直列4気筒エン
ジンに於けるシリンダブロック1の平面図を示してい
る。このシリンダブロック1は、例えばアルミニウム合
金を鋳造してなり、シリンダブロック外壁2とシリンダ
ブロック内壁3との間にウォータジャケット4が郭成さ
れ、ウォータジャケット4の内側に位置するシリンダブ
ロック内壁3内に鋳込まれたライナ5により、ピストン
(図示せず)が摺動するシリンダボア6a〜6dが形成され
ている。
シリンダブロック1の上面は、平滑に研削されてシリ
ンダヘッド接合面7が形成されている。このシリンダヘ
ッド接合面7に於けるウォータジャケット4の周囲であ
って、互いに隣接する各シリンダボア6a〜6dの中間位
置、及びシリンダ列方向両端には、略等間隔をおいて各
一対、計10本のボルト孔8がシリンダ軸線に沿って穿設
されている。これらのボルト孔8には、シリンダヘッド
(図示せず)を締結するためのヘッドボルトを螺着すべ
く内ねじが形成されている。
シリンダヘッド接合面7に於けるシリンダ列方向両端
に位置する第1シリンダボア6a及び第4シリンダボア6d
の側部には、クランクケース内に連通すべく開口10が形
成されている。これらの開口10は、それぞれ対応するシ
リンダボア6a・6dを挟んで概ね対称の位置に設けられて
おり、一方の側(例えば第3図に於ける右側)が、動弁
機構回りを潤滑した潤滑油をオイルパンへ戻すための油
戻し通路として機能し、他方の側(例えば第3図に於け
る左側)が、シリンダヘッドとクランクケース間にてブ
ローバイガスを流通させるためのクランクケース内換気
通路として機能する。また、シリンダブロック外壁2の
第2・第3シリンダボア6b・6c間に於ける右側の部分に
は、シリンダヘッド内に設けられる動弁機構(図示せ
ず)へ向けての潤滑油が流通する上側潤滑油吐出路11
(請求の範囲の第1の縦孔に対応)が、ボルト孔8と平
行に穿設されている。
第2図に示すように、シリンダブロック1のシリンダ
列方向両端部及び互いに隣接する各シリンダボア6a〜6d
の中間位置には、後記するクランクシャフトのジャーナ
ル部を枢支すべく軸受半部12を有するジャーナル壁13a
〜13eが形成されている。これらジャーナル壁13a〜13e
は、シリンダ軸線に平行し、かつシリンダ列方向に直交
する面に沿って形成されており、その下面には、後記す
るベアリングキャップを締結すべく各一対、計10本のボ
ルト孔14がシリンダ軸線に沿って穿設されている。ま
た、オイルパンを接合すべく平面に研削されたシリンダ
ブロック1の下面には、オイルパンフランジ15が外向き
に形成されると共に、複数のボルト孔16が穿設されてい
る。
一方、第1〜第3シリンダボア6a〜6cの両側方には、
第3図に示すように、左右一対のバランサシャフト17
が、シリンダ列方向に延設される。これらバランサシャ
フト17は、軸心に対する偏心位置に重心が設けられたカ
ウンタバランス部18と、カウンタバランス部18と一端側
から延出された延長軸部19とからなっており、この延長
軸部19の遊端側に第1軸受部20aが、またカウンタバラ
ンス部18の他端部に第2軸受部20bが、そしてカウンタ
バランス部18の中間部に第3軸受部20cが、それぞれ形
成されている。
カウンタバランス部18は、シリンダ列方向中央部に於
ける第2・第3シリンダボア6b・6cの側方に配設されて
おり、第1シリンダボア6a側の第1ジャーナル壁13aに
設けられた第1軸受孔21aに第1軸受部20aが、また第3
・第4シリンダボア6c・6d間の第4ジャーナル壁13dに
設けられた第2軸受孔21bに第2軸受部20bが、そして第
2・第3シリンダボア6b・6c間の第3ジャーナル壁13c
に設けられたバランサシャフトの挿通孔である第3軸受
孔21c(請求の範囲の挿通孔に対応)に第3軸受部20c
が、それぞれ回転自在に嵌合している。
両バランサシャフト17の軸端は第1ジャーナル壁13a
から突出しているが、この軸端にはタイミングプーリ22
がそれぞれ固着されている。このタイミングプーリ22と
クランクシャフトとの間を歯付きベルト(図示せず)を
介して連結することにより、両バランサシャフト17が、
クランクシャフトの2倍の回転速度で互いに逆方向に回
転駆動される。本実施例の場合、両バランサシャフト17
のうちの第3図に於ける左側に位置するものがタイミン
グプーリ22側から見て時計方向に、また右側に位置する
ものが反時計方向にそれぞれ回転するようにされてい
る。
尚、第1・第2シリンダボア6a・6b間の第2ジャーナ
ル壁13bには、第2・第3両軸受部20b・20cが共に通過
し得る大径の孔23が開設され、また第4シリンダボア6d
側の第5ジャーナル壁13eには、第2軸受孔21bを加工す
るための工具挿入孔24が開口している。この工具挿入孔
24は、トランスミッションケース(図示せず)を取付け
ることにより閉塞される。
第4〜第8図に示すように、各ジャーナル壁13a〜13e
の平坦に研削された下面には、その中央部に前記した軸
受半部12が凹設されると共に、それぞれベアリングキャ
ップ30a〜30eが固着される。
各ベアリングキャップ30a〜30eは、それぞれに対応す
る各ジャーナル壁13a〜13eの下面に接合する平坦な上面
を有しており、この上面中央部に、一方の軸受半部12に
対応する他方の軸受半部31が凹設されている。そして、
互いに接合して実質的に真円輪郭をなすものとされた両
軸受半部12・31の内周に、軸受メタル32を介してクラン
クシャフト33が回転自在に支持される。また、各ベアリ
ングキャップ30a〜30eは、その下面を平坦に研削されて
おり、ギャラリ部材34を接合することをもって互いに一
体的に連結される。
ギャラリ部材34は、第9図に併せて示すように、各ベ
アリングキャップ30a〜30eの下面にそれぞれ接合する脚
部35a〜35eと、これら脚部35a〜35e同士をシリンダ列方
向に沿って互いに連結する3本の中空部36a〜36cとから
なり、一体的に鋳造成形されている。これら中空部36a
〜36cのうちの中央部に延在する第1中空部36aは、全て
の脚部35a〜35e同士の下面を連結し、この第1中空部36
aの両側に延在する第2・第3中空部36b・36cは、第1
〜第4脚部35a〜35d同士の斜め下側端を連結している。
また、第4脚部35dと第5脚部35eとの間には、第1中空
部36aを挟んで別の連結部材37が配設されている。更
に、各中空部36a〜36c同士は、第3脚部35cの近傍に中
空部と直交する向きに延設された連結管38をもって互い
に連結されており、これによりその内部が互いに連通し
ている。尚、各中空部36a〜36c及び連結管38の端末は、
それぞれプラグ39にて閉塞されている。
各ベアリングキャップ30a〜30e及びギャラリ部材34の
各脚部35a〜35eには、それぞれ対応するジャーナル壁13
a〜13eの各ボルト孔14に整合する位置に同軸的にボルト
挿通孔40・41が穿設されている。これらボルト挿通孔40
・41を介して各ボルト孔14に挿通螺着された各一対のボ
ルト42をもって、それぞれ対応するジャーナル壁13a〜1
3eにベアリングキャップ30a〜30e及びギャラリ部材34の
脚部35a〜35eが一体的に固着される。
中央の第1中空部36aに内設された第1オイルギャラ
リ43aからは、各脚部35a〜35e及び各ベアリングキャッ
プ30a〜30eと、各ジャーナル壁13a〜13eとを共に貫通し
て各軸受メタル32の内周部に連通する中央分岐油路44a
が形成されている。そして両脇の第2・第3中空部36b
・36cにそれぞれ内設された第2・第3オイルギャラリ4
3b・43cからは、第1・第3・第4脚部35a・35c・35d
と、これらに対応する各ベアリングキヤップ30a・30c・
30d及び各ジャーナル壁13a・13c・13dとを貫通し、両バ
ランサシャフト17を支持するための各軸受孔21a〜21cの
内周部に連通する側部分岐油路44b・44cが形成されてい
る。これら各分岐油路44a・44b・44cは、互いにボルト
孔14及びボルト挿通孔40・41と平行に形成されている。
そして両側部分岐油路44b・44cは、ボルト孔14及びボル
ト挿通孔40・41中心と各バランサシャフト17の軸心との
中間部に形成されている。
尚、各ボルト挿通孔40・41及び各分岐油路44a・44b・
44cに於けるジャーナル壁・ベアリングキャップ・脚部
の各接合部には、中空の位置決めピン45が接合部に跨が
って適宜嵌入されている。
一方、動弁機構へ向けて潤滑油を供給するための(第
1の縦孔としての)潤滑油吐出路11は、第6図に示すよ
うに、シリンダヘッド締結用ボルト孔8の中心と、一方
のバランサシャフト17を支持する第3軸受孔21c中心と
の中間部にて、シリンダヘッド接合面7から第3軸受孔
21cのやや上方の位置へ至って穿設されている。そして
この潤滑油吐出路11が穿設された第3ジャーナル壁13c
に対応するシリンダブロック壁2の側面には、オイルフ
ィルタFを取付けるべく概ね円柱状をなすアイランド部
46が突出形成されている。
第3ジャーナル壁13c及びアイランド部46の内部に
は、第3軸受孔21cの上方にてアイランド部46の端面側
と上部潤滑油吐出路11とをシリンダ軸線に直交する向き
に沿って連通する上部水平通路47(請求の範囲の第1の
横孔に対応)と、アイランド部46の下方位置に於けるシ
リンダブロック壁2の側面と一方の側部分岐油路44bに
連なる下部潤滑油吐出路54(請求の範囲の第2の縦孔に
対応)とを第3軸受孔21cの下方にてシリンダ軸線に直
交する向きに沿って連通する下部水平通路48(請求の範
囲の第2の横孔に対応)とが形成されている。これらの
うちの上部水平通路47は、その開放端にオイルフィルタ
Fを螺着するための内ねじが形成されると共に、第3軸
受孔21cとの干渉を避けるように鋳抜きにて先細りに形
成され、また下部水平通路48の開口端は、プラグ49にて
閉塞される。そして、第3軸受孔21cの外側の部分にて
これら両通路47・48同士を連通するように、アイランド
部46の上面からシリンダ軸線に平行に垂直通路50(請求
の範囲の第3の縦孔に対応)が穿設されている。この垂
直通路50の開放端もプラグ51にて閉塞される。
そしてオイルフィルタFへの潤滑油の供給は、第10図
に併せて示すように、バランサシャフト17の軸線に沿っ
てシリンダブロック壁2の側面に延設された突条52に内
設された一次供給路53を介して行われる。
尚、下部潤滑油吐出路54は、第3軸受孔21cへの潤滑
油供給路であると同時に、オイルフィルタFを経た潤滑
油を一方の側部分岐油路44bを介して第2オイルギャラ
リ43bへと導くための分岐路でもある。
次に潤滑油の流れについて説明する。
オイルポンプ(図示せず)にて圧送された潤滑油は、
一次供給路53を経てオイルフィルタFに流入する。そし
てオイルフィルタFにて濾過された潤滑油は、上部水平
油路47及び垂直油路50へと分流し、一方は上部潤滑油吐
出路11を経てシリンダヘッド内に供給され、他方は下部
水平油路48を経て下部潤滑油吐出路54に流入する。ここ
で潤滑油の一部は下部潤滑油吐出路54を上方へ分流し、
そのまま一方の第3軸受孔21cから流出する。そして、
下部潤滑油吐出路54を下方へ分流した潤滑油の一部は、
下部潤滑油吐出路54に連なる側部分岐油路44bを介して
第2オイルギャラリ43bに流れ込み、第1・第4ジャー
ナル壁13a・13dに設けられた側部分岐油路44bを介して
第1・第2軸受孔21a・21bから流出する。また、連結管
38を介して第1オイルギャラリ43a及び第3オイルギャ
ラリ43cに分配された残りの潤滑油は、中央分岐油路44a
を介して各クランクジャーナル部へ、また他方の側部分
岐油路44cを介して他方のバランサシャフト用軸受孔21a
〜21cへとそれぞれ供給される。
さて、上記したようなバランサシャフト付きエンジン
に於いては、シリンダの側方にシリンダ列方向に沿って
バランサシャフトが延設されることから、オイルフィル
タを経た潤滑油をシリンダヘッド側と各軸受部側とに分
配するための分岐路は、バランサシャフトを迂回した位
置に形成せねばならない。そのためには、バランサシャ
フトをシリンダから隔置したり、あるいはバランサシャ
フトを迂回して潤滑油路を設けるための厚肉部をシリン
ダブロック設けねばならず、いずれもシリンダブロック
の大型化及び重量増大の要因となり得る。そこで本発明
に於いては、オイルフィルタFを取付けるべく本来シリ
ンダブロック1の外壁に突出形成されたアイランド部46
に、潤滑油の分岐路として、2つの水平油路47・48及び
これらを連結するための垂直油路50を内設し得る構成を
とるものとしている。これにより、特段の措置を講ずる
ことなくバランサシャフトを迂回したうえでシリンダヘ
ッド側とクランクケース側とに潤滑油を分配することが
できる。
また、これらの通路の一部は、ヘッドボルトの挿通孔
及びベアリングキャップ取付けボルトの挿通孔と平行に
穿設し得ると同時に、これらの通路間を連結する際にシ
リンダブロック外壁から穿設した孔の開口を利用してオ
イルフィルタの取付孔を形成し得ることから、穿孔工程
の段取換えなどを繁雑化することがなく、製造工数を削
減できる。更に、比較的油量が少なくてすむシリンダヘ
ッド側への吐出路である第1の横孔を先細りにすれば、
第1の横孔とバランサシャフトの軸受孔との間を近接配
置することができ、より一層の駄肉削減が可能である。
加えて、上記実施例に示すように、上部潤滑油吐出路11
と下部潤滑油路54とを、バランサシャフト17を挿通する
挿通孔である軸受孔21cの内周輪郭より内側でシリンダ
軸線に平行する平面に沿って設けると共に、これらの位
置関係をシリンダの軸線方向について互いにオーバーラ
ップしたものとすることにより、シリンダブロックをよ
り一層コンパクトに構成し得る。
[発明の効果] このように本発明によれば、ジャーナル壁に設けられ
た複数の軸受部に対する潤滑油の供給路及びシリンダヘ
ッド側への潤滑油の供給路に対する分岐路を、極めて整
然と形成することができることから、製造工程を簡略化
するうえに大きな効果がある。また、本来シリンダブロ
ックの側面に突出形成されるオイルフィルタの取付部に
各油路を形成するものとしたことから、新たに厚肉部を
形成する必要がなく、かつバランサシャフト挿通孔の外
方にて油路の連絡を行なうことからバランサシャフトを
シリンダに近接配置することができ、シリンダブロック
の小型軽量化を推進するうえに効果的である。と同時
に、クランクジャーナルを形成するベアリングキャップ
の取付ボルト位置に影響を及ぼすことなく、しかも取付
ボルト位置の外側にて油路の形成が可能であることか
ら、クランクジャーナルの強度低下を招くことがなく、
むしろ4気筒エンジンに於いては最も高い強度を要求さ
れる第3ジャーナル壁に対して十分な強度を比較的容易
に与えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に基づき構成されたエンジンのシリンダ
ブロックの平面図であり、第2図は底面図であり、第3
図は水平面にて部分的に切除して示す切断端面図であ
る。 第4図は第1図のIV−IV線に沿う切断端面図であり、第
5図は同じくV−V線に沿う切断端面図であり、第6図
は同じくVI−VI線に沿う接断端面図であり、第7図は同
じくVII−VII線に沿う切断端面図であり、第8図は同じ
くVIII−VIII線に沿う切断端面図である。 第9図はギャラリ部材をシリンダブロックの底面側から
見た図である。 第10図は第1図に於けるX方向矢視図である。 1……シリンダブロック、2……シリンダブロック外壁 3……シリンダブロック内壁 4……ウォータジャケット 5……ライナ、6a〜6d……シリンダボア 7……シリンダヘッド接合面 8……ボルト孔、9……クランクケース 10……通路、11……潤滑油吐出路 12……軸受半部 13a〜13e……ジャーナル壁 14……ボルト孔、15……オイルパンフランジ 16……ボルト孔、17……バランサシャフト 18……カウンタバランス部 19……延長軸部、20a〜20c……軸受部 21a〜21c……軸受孔 22……タイミングプーリ 23……開口、24……工具挿入孔 30a〜30e……ベアリングキャップ 31……軸受半部、32……軸受メタル 33……クランクシャフト 34……ギャラリ部材、35a〜35e……脚部 36a〜36c……中空部 37……連結部材、38……連結管 39……プラグ、40・41……ボルト挿通孔 42……ボルト 43a〜43c……オイルギャラリ 44a〜44c……分岐油路 45……位置決めピン、46……アイランド部 47……上部水平油路、48……下部水平油路 49……プラグ、50……垂直油路 51……プラグ、52……突条 53……一次供給路

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直列に列設された複数のシリンダからなる
    シリンダブロックに於ける前記シリンダの側方にシリン
    ダ列に沿って延設されたバランサシャフトを有するエン
    ジンに於けるシリンダブロックの潤滑油通路構造であっ
    て、 当該シリンダブロックに設けられたバランサシャフト挿
    通孔の内周輪郭の内側でシリンダ軸に略平行する平面に
    沿って穿設されると共に、シリンダヘッド取付け面側に
    開口する第1の縦孔及びベアリングキャップ取付け面側
    に開口する第2の縦孔と、 前記第1の縦孔と当該シリンダブロック外面とを前記挿
    通孔の上方にて連通する第1の横孔と、 前記第2の縦孔と当該シリンダブロック外面とを前記挿
    通孔の下方にて連通する第2の横孔と、 これら第1と第2の横孔間と当該シリンダブロック外面
    とを前記挿通孔の外側方にて互いに連通する第3の縦孔
    とを有し、 前記第1及び第2の横孔並びに前記第3の縦孔のいずれ
    か一方の開口部にオイルフィルタが取付けられることを
    特徴とするシリンダブロックの潤滑油通路構造。
  2. 【請求項2】前記第2の縦孔が、前記バランサシャフト
    の軸心とベアリングキャップ締結用ボルト孔との間に穿
    設されることを特徴とする第1請求項に記載のシリンダ
    ブロックの潤滑油通路構造。
  3. 【請求項3】前記第1及び第2の縦孔と前記バランサシ
    ャフトとの位置がシリンダ軸線方向から見て互いに部分
    的にオーバーラップすることを特徴とする第1若しくは
    第2請求項に記載のシリンダブロックの潤滑油通路構
    造。
  4. 【請求項4】前記第1の横孔に於ける前記挿通孔とシリ
    ンダ軸線方向から見てオーバーラップする部分が、先細
    りにされていることを特徴とする第1乃至第3請求項の
    いずれかに記載のシリンダブロックの潤滑油通路構造。
  5. 【請求項5】前記第1〜第3の縦孔と前記第1〜第2の
    横孔とが共通のジャーナル壁に形成され、前記挿通孔
    は、前記バランサシャフトの軸受部を枢支するべく当該
    ジャーナル壁に設けられた軸受孔であることを特徴とす
    る第1乃至第4請求項のいずれかに記載のシリンダブロ
    ックの潤滑油通路構造。
  6. 【請求項6】前記第2の縦孔が、前記ジャーナル壁に形
    成された前記軸受孔への給油路と他の軸受部への連絡路
    とからなることを特徴とする第5請求項に記載のシリン
    ダブロックの潤滑油通路構造。
  7. 【請求項7】当該エンジンが4気筒エンジンであり、前
    記共通のジャーナル壁が、シリンダ列方向の中央に位置
    することを特徴とする第5若しくは第6請求項に記載の
    シリンダブロックの潤滑油通路構造。
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