JP2706959B2 - 水性消去性マーキングペンインキ組成物 - Google Patents

水性消去性マーキングペンインキ組成物

Info

Publication number
JP2706959B2
JP2706959B2 JP28823588A JP28823588A JP2706959B2 JP 2706959 B2 JP2706959 B2 JP 2706959B2 JP 28823588 A JP28823588 A JP 28823588A JP 28823588 A JP28823588 A JP 28823588A JP 2706959 B2 JP2706959 B2 JP 2706959B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink composition
water
acid
marking pen
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28823588A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02133477A (ja
Inventor
清隆 今川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakura Color Products Corp
Original Assignee
Sakura Color Products Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sakura Color Products Corp filed Critical Sakura Color Products Corp
Priority to JP28823588A priority Critical patent/JP2706959B2/ja
Priority to EP88121608A priority patent/EP0322805B1/en
Priority to DE8888121608T priority patent/DE3871512D1/de
Priority to KR1019890014707A priority patent/KR0132292B1/ko
Publication of JPH02133477A publication Critical patent/JPH02133477A/ja
Priority to US07/569,764 priority patent/US5004763A/en
Priority to US08/032,157 priority patent/US5561175A/en
Priority to US08/379,115 priority patent/US5677363A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2706959B2 publication Critical patent/JP2706959B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/16Writing inks

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、水性消去性マーキングペンインキ組成物に
関し、特に、水性であると共に、非吸収性乃至非浸透性
の筆記面、代表的には所謂白板と呼ばれる筆記面に筆記
した筆跡の消去性にすぐれるマーキングペンインキ組成
物に関する。
従来の技術 従来、非吸収性乃至非浸透性の筆記面に筆記した筆跡
を乾布や軟質紙にて軽く擦過することによつて、筆記面
から拭い去つて、筆跡を消去するようにした消去性マー
キングペインキ組成物が種々知られている。このような
従来の消去性マーキングペンインキ組成物は、一般に、
有機溶剤、顔料、樹脂共に、剥離剤といわれる添加剤を
含有しており、例えば、特公昭62−9149号公報には、脂
肪族二塩基酸エステル及び脂肪族一塩基酸エステルと共
に、界面活性剤及び飽和脂肪族カルボン酸トリグリセリ
ドから選ばれる物質を有機溶剤に溶解させてなる消去性
マーキングペンインキ組成物が記載されている。
しかし、かかる従来の消去性マーキングペンインキ組
成物は、上述したように、溶剤として、ケトン類やアル
コール類を用いている。特に、これら溶剤のなかでは、
ケトン類は毒性が強い。アルコール類のなかでは、メタ
ノールは毒性が高いし、また、悪臭を有する。他方、エ
タノールは、毒性は比較的少ないものの、原料費用を高
めることとなる。
他方、従来、例えば、特開昭60−179478号公報や特開
昭60−219273号公報に記載されているように、剥離剤と
してのポリ酢酸ビニル樹脂等の樹脂エマルジヨンを着色
剤としての染料又は顔料と所定の界面活性剤と共に、水
に含有させてなる水性インキ組成物が知られている。し
かし、かかるインキ組成物は、剥離剤として樹脂エマル
ジヨンを用いるので、所謂ストリツパブル・ペイントと
同様に、非吸収面上の筆跡においては、その乾燥後、上
記樹脂エマルジヨンが連続した被膜を筆記面上に形成し
ており、従つて、筆跡は、連続した被膜状に剥離される
こととなり、筆跡を軽く擦過する程度では、筆跡が筆記
面上から容易に剥離されず、消去性にすぐれるとはいい
難い。
発明が解決しようとする問題点 本発明者は、従来の油性及び水性の消去性マーキング
ペンインキ組成物における上述した問題を解決するため
に鋭意研究した結果、常温で造膜性を有する樹脂エマル
ジヨン若しくはヒドロゾル、又は本来、水不溶性である
が、塩基による造塩によつて水可溶化された樹脂を筆跡
における着色剤の担体として用いると共に、かかる筆跡
の所謂剥離剤として、常温で液状で且つ難揮発性の脂肪
族カルボン酸エステル、高級炭化水素、例えば、流動パ
ラフイン、又は高級アルコールの水性エマルジヨンを用
いることによつて、乾布等にて擦過した筆跡部分のみが
筆記面から容易に剥離され得る消去性にすぐれる水性の
消去性マーキングペンインキ組成物を得ることができる
ことを見出して、本発明に至つたものである。
問題点を解決するための手段 本発明による消去性マーキングペンインキ組成物は、 (a)溶剤としての水、 (b)水に溶解又は分散されている着色剤、 (c)(1)ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル共重合体、ア ルキド樹脂若しくはウレタン樹脂のエマル ジヨン又はヒドロゾル、及び (2)水可溶化された酢酸ビニル共重合体、アル キド樹脂若しくはウレタン樹脂、 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の常温で造膜
性を有する樹脂、及び (d)(1)常温で液状の脂肪族カルボン酸エステル、 (2)常温で液状の高級炭化水素、及び (3)常温で液状の高級アルコール よりなる群から選ばれる少なくとも1種の難揮発性液
状化合物の水性エマルジヨン を含有することを特徴とする。
本発明によるマーキングペンインキ組成物において
は、溶剤として、水が用いられる。インキ組成物におけ
る水の量は、通常、50〜90重量%、好ましくは60〜80重
量%の範囲である。
本発明によるマーキングペンインキ組成物において、
着色剤としては、好ましくは顔料が用いられる。顔料と
しては、カーボンブラツク、銅フタロシアニンブルー等
のフタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系、アンス
ラキノン系、ジオキサン系、インジゴ系、チオインジゴ
系、ペリノン系、ペリレン系、インドレノン系、アゾ−
アゾメチン系等、任意のものが用いられる。既に、種々
の顔料を水に分散させてなる分散体が市販されており、
本発明においても、かかる市販品を好ましく用いること
ができる。上記顔料分散体には、顔料の分散剤として、
種々の樹脂分散剤や界面活性剤等が配合されていること
があるので、本発明によるインキ組成物においても、か
かる樹脂、界面活性剤等が含有されていてもよい。顔料
分散剤は、それ自体、公知であつて、通常、顔料1重量
部に対して1〜300重量部、好ましくは5〜100重量部の
範囲で用いられる。
本発明においては、着色剤として、染料も用いること
ができる。この場合、染料としては、水溶性染料が好ま
しく用いられる。
着色剤は、インキ組成物において、通常、1〜30重量
%の範囲で含有され、好ましくは、5〜20重量%の範囲
で含有される。着色剤を過多に含有させるときは、イン
キ組成物の粘度が高すぎるために、筆記性に劣ると共
に、消去性も低下する。他方、着色剤の顔料が過少にす
ぎるときは、筆跡の濃度が薄く、実用的ではない。
本発明によるインキ組成物は、非吸収面上に筆記し、
水が揮散した後に、筆跡が前記着色剤を含む樹脂からな
る被膜又は層を有し、且つ、この樹脂被膜又は層が後述
する剥離剤の層と分離し得るように、常温で造膜性を有
する水不溶性樹脂のエマルジヨン若しくはヒドロゾル、
又は、本来、水不溶性であるが、塩基による造塩によつ
て水可溶化された樹脂(以下、これらの樹脂を常温造膜
性樹脂ということがある。)を含有する。
本発明において、かかる常温造膜性樹脂としては、特
に、 (1)ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル、酢酸ビニル共重合
体、アルキド樹脂若しくはウレタン樹脂のエマルジヨン
又はヒドロゾル、及び (2)水可溶化された酢酸ビニル共重合体、アルキド樹
脂若しくはウレタン樹脂、 よりなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく用い
られる。
上記エマルジヨン若しくはヒドロゾル又は水可溶化さ
れた酢酸ビニル共重合体における共単量体としては、酢
酸ビニル以外のビニルエステル化合物、例えばプロピオ
ン酸ビニル、バーサチツク酸ビニル等、不飽和カルボン
酸、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、
シトラコン酸等、或いはビニル炭化水素、例えば、エチ
レン、プロピレン、スチレン、α−メチルスチレン等を
挙げることができる。これらは混合して共単量体として
用いられてもよい。更に、上記に加えて、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、マレイ
ン酸ジメチル等の前記不飽和カルボン酸のエステル類も
共単量体として用いることができる。また、酢酸ビニル
共重合体は、ポリ酢酸ビニルへのグラフト共重合体であ
つてもよい。
特に、好ましい酢酸ビニル共重合体の具体例として、
例えば、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル
−メタクリル酸共重合体、酢酸ビニル−スチレン−アク
リル酸共重合体、酢酸ビニル−スチレン−無水マレイン
酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸−アクリル酸メチ
ル共重合体、酢酸ビニル−メタクリル酸−アクリル酸メ
チル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸−アクリル酸エ
チル共重合体、酢酸ビニル−メタクリル酸−メタクリル
酸メチル共重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合
体を挙げることができる。
ポリ酢酸ビニルや、上記したような酢酸ビニル共重合
体のエマルジヨン及びヒドロゾルは、容易に市販品とし
て入手することができる。
また、水可溶化された酢酸ビニル共重合体とは、上記
したような酢酸ビニル共重合体を無機又は有機塩基によ
つて造塩させて水可溶化したものであつて、ナトリウム
やカリウムのようなアルカリ金属塩、アンモニウム塩や
有機アミン塩のような有機塩を挙げることができる。こ
のような水可溶化された酢酸ビニル共重合体も、市販品
として入手することができる。
同様に、水可溶化されたアルキド樹脂も、過剰量の多
塩基酸と多価アルコールとから得られる遊離カルボキシ
ル基を有するアルキド樹脂をアルカリ金属塩基、アンモ
ニウム塩基、有機アミン等にて中和造塩させて、水可溶
化してなるもので、これらも市販品として入手すること
ができる。
また、水可溶化されたウレタン樹脂も、例えば、重合
体主鎖にカルボキシル基を有せしめ、このカルボキシル
基をアルカリ金属塩基、アンモニウム塩基、有機アミン
等にて中和造塩させて、水可溶化してなるもので、これ
らも市販品として入手することができる。
更に、アルキド樹脂やウレタン樹脂のエマルジヨンや
ヒドロゾルも市販品として入手することができる。
上記した樹脂は、本発明によるインキ組成物におい
て、樹脂分として、0.1〜15重量%、好ましくは、0.3〜
10重量%の範囲で含有される。樹脂を過多に含有させる
ときは、インキ組成物の粘度が高すぎるために、筆記性
に劣ると共に、消去性も低下する。他方、樹脂の顔料が
過少にすぎるときは、筆跡の消去性が劣る。
本発明によるインキ組成物は、このように、本来、水
不溶性である樹脂のエマルジヨン若しくはヒドロゾル、
又は水可溶化された樹脂を含有し、後述するように、筆
記したとき、かかる樹脂が着色剤を含有し、着色剤の担
体として造膜するので、筆跡が耐水性にすぐれ、更に、
温度湿度条件にかかわらずに、安定した消去性を有す
る。
次に、本発明によるインキ組成物においては、筆跡の
剥離剤として、常温で液状の難揮発性脂肪族カルボン酸
エステル、常温で液状の難揮発性高級炭化水素、又は常
温で液状の難揮発性高級アルコールが水性エマルジヨン
状態にて含有される。上記脂肪族カルボン酸エステルと
しては、エステルが一塩基酸エステル、二塩基酸ジエス
テル、二価アルコールのモノ若しくはジエステル、又は
三価アルコールのモノ、ジ若しくはトリエステル等が好
ましく用いられる。
特に好ましい具体例としては、一塩基酸エステル、特
に、高級脂肪酸エステルであるミリスチン酸プロピル、
パルミチン酸ブチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン
酸オクチル、イソステアリン酸ブチル、脂肪族二塩基酸
ジアルキルエステルであるドデカン二酸ジオクチル、ア
ジピン酸ジプロピル、セバシン酸ジオクチル、アゼライ
ン酸ジオクチル等、二価アルコールエステルであるプロ
ピレングリコールモノステアレート、プロピレングリコ
ールのデカン酸ジエステル、三価アルコールトリエステ
ルである天然又は合成の脂肪酸トリグリセリドやトリメ
チロールプロパントリイソステアレート等を挙げること
ができる。これらは単独で又は2種以上の混合物として
用いられる。
剥離剤としての難揮発性高級炭化水素は、通常、流動
パラフインと呼ばれているものや、或いはスクワラン等
が好適に用いられるが、例えば、酸化ポリエチレンワツ
クスのように、一部酸化されていてもよい。また、常温
で液状の高級アルコールとしては、特に、限定されるも
のではないが、例えば、ヘキシルアルコール、オクチル
アルコール、ラウリルアルコール等が好ましく用いられ
る。
このような脂肪族カルボン酸エステル、高級炭化水素
又は高級アルコールの水性エマルジヨンは、通常の乳化
方法によつて調製することができる。また、市販品も用
いることができる。更に、必要に応じて、2種以上の上
記水性エマルジヨンをインキ組成物に配合することもで
きる。
本発明によるインキ組成物において、剥離剤としての
上記脂肪族カルボン酸エステル、高級炭化水素又は高級
アルコールは、インキ組成物において、1〜20重量%、
好ましくは5〜15重量%の範囲で含有される。インキ組
成物において、脂肪族カルボン酸エステル、高級炭化水
素又は高級アルコールの配合量が1重量%よりも少ない
ときは、十分な筆跡の消去性を得ることができず、他
方、20重量%を越えて過多に配合しても、筆跡が伸び
て、筆記面を汚すほか、却つて筆跡の消去性の低下を招
く。
本発明によるインキ組成物においては、好ましくは、
上記剥離剤の効果を高めるために、剥離助剤として、水
溶性の多価アルコールが配合される。かかる多価アルコ
ールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレング
リコール、分子量約200〜600のポリエチレングリコー
ル、分子量1000〜3000のポリプロピレングリコール、グ
リセリン、トリメチロールプロパン等を挙げることがで
きる。このような多価アルコールは、インキ組成物にお
いて、20重量%以下、好ましくは10重量%以下の範囲で
配合される。インキ組成物において20重量%を越えて過
度に配合するときは、インキ組成物の粘度を過多に高く
し、筆記性を低下させるので好ましくない。
更に、別の剥離助剤として、種々の界面活性剤を含有
してもよい。このような界面活性剤として、アニオン、
ノニオン、カチオン、両性のいずれのものも用いること
ができる。しかし、特に、ポリオキシエチレン鎖を有す
るカルボン酸系、スルホン酸系、硫酸エステル系、リン
酸エステル系等のノニオン界面活性剤やアニオン界面活
性剤、アルキルベタイン型の両性界面活性剤、フツ素系
界面活性剤等が好ましく用いられる。界面活性剤は、通
常、10重量%以下、好ましくは、0.2〜5重量%の範囲
で含有される。過剰に配合するときは、筆跡の消去性を
低下させる。
非吸収性乃至非浸透性筆記面上の本発明によるインキ
組成物による筆跡は、これから水が蒸発したときは、即
ち、筆跡が乾燥したときは、前記樹脂が着色剤を含有し
つつ、造膜し、他方、前記剥離剤としての脂肪族カルボ
ン酸エステル、高級炭化水素又は高級アルコールのエマ
ルジヨンが破壊されて、連続した油状層が非吸収性筆記
面と上記樹脂膜との間に介在して形成されるので、筆跡
が消去性を有する。
剥離助剤としての界面活性剤は、筆記に際して、筆跡
における上記油状層と顔料を含む樹脂膜との分離を助け
る効果を有する。しかし、界面活性剤はまた、筆記時の
レベリング性を高めると共に、筆記面上での乾燥前の筆
跡における剥離剤エマルジヨンの偏在をなくして、筆跡
の乾燥後に一様な消去性を付与する効果も有する。特
に、これらの効果は、フツ素系界面活性剤を用いると
き、顕著である。
更に、本発明によるインキ組成物は、筆跡の乾燥性を
高める乾燥促進剤として、インキ組成物に含まれる前記
エマルジヨンを破壊しない程度において、通常、インキ
組成物に基づいて15重量%以下、好ましくは1〜10重量
%の範囲で低級脂肪族アルコールを含有していてもよ
い。特に、エタノール、プロパノール又はブタノールが
好ましく用いられる。
また、インキ組成物は、上記以外に、必要に応じて、
通常、水性インキ組成物に配合される任意のpH調整剤や
防腐剤、防腐剤等を含有していてもよい。
発明の効果 本発明による消去性マーキングペンインキ組成物は、
溶剤を水とし、これに常温で造膜性を有する樹脂と、剥
離剤としての常温で液状で且つ難揮発性の脂肪族カルボ
ン酸エステル、高級炭化水素又は高級アルコールを水性
エマルジヨン状態にて分散させてなる水性インク組成物
であるので、従来の油性のインキ組成物における毒性や
臭気、刺激臭の問題が殆どなく、しかも、上述した剥離
剤は、筆跡が乾燥した後は、連続した油状層を筆記面上
に形成し、着色剤を含む樹脂膜を筆記面から分離するの
で、従来の油性の消去性マーキングペンと同様に、筆跡
を布や紙等にて軽く擦過することによつて、その擦過部
分のみを容易に剥離して消去することができる。
更に、本発明のインキ組成物によれば、剥離剤が難揮
発性油状物質であるので、筆記後、長期間を経過して
も、依然として、筆記面と着色剤を含む樹脂層との間に
存在するので、筆跡の証拠性が有効に保持される。
また、本発明のインキ組成物は、本来、水不溶性樹脂
のエマルジヨン又はヒドロゾル、又は水可溶化された樹
脂を含み、筆記したとき、かかる樹脂が着色剤を含有し
つつ、造膜して、筆跡を形成するので、かかる筆跡は耐
水性にすぐれるのみならず、温度湿度条件にかかわらず
に、安定した消去性を有する。
実施例 以下に実施例を参考例と共に挙げて本発明を説明する
が、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。尚、参考例及び実施例において、部及び%はそ
れぞれ重量部及び重量%を示す。
先ず、参考例として、脂肪族カルボン酸エステル及び
流動パラフインの水性エマルジヨンの調製例を示す。
参考例1 水60部、ステアリン酸ブチル35部及びノニオン系界面
活性剤ノイゲンEA−120(第一工業製薬(株)製、HLB1
2)5部をホモジナイザーにて撹拌、乳化させて、ステ
アリン酸ブチルの水性エマルジヨン100部を得た。
参考例2 水60部、ドデカン二酸ジオクチル36部、ノニオン系界
面活性剤スパン80(花王(株)製)0.8部及びノニオン
系界面活性剤トウイーン80(花王(株)製)3.2部(界
面活性剤の総合HLB12.8)をホモミキサーにて撹拌、乳
化させて、ドデカン二酸ジオクチルの水性エマルジヨン
100部を得た。
参考例3 水65部、流動パラフイン150−S30部及びノニオン系界
面活性剤ノニオンHS−206(日本油脂(株)製)5部を
コロイドミルにて撹拌、乳化させて、流動パラフインの
水性エマルジヨン100部を得た。
実施例1 以下に示す成分からなる水性マーキングペンインキ組
成物を調製した。成分量はインキ組成物における有効量
としての%量を示し、残部は水である。
インキ組成物1 着色剤 カーボンブラツク 5 % 分散剤 スチレン−アクリル酸ブチル−メタクリル酸共 重合体のアンモニウム塩 2 % 樹脂 酢酸ビニル−アクリル酸エチル−アクリル酸共 重合体のヒドロゾル 6 % 剥離剤 ステアリン酸ブチルエマルジヨン 10 % 活性剤 アニオン系界面活性剤 1 % 防腐剤 有効量 インキ組成物2 着色剤 カーボンブラツク 5 % 分散剤 アクリル樹脂1) 3 % 樹脂 酢酸ビニル−メタクリル酸共重合体のエマルジ ヨン 6 % 剥離剤 ステアリン酸ブチルエマルジヨン 5 % ドデカン二酸ジオクチルエマルジヨン 5 % 活性剤 アニオン系界面活性剤 0.5% 防腐剤 有効量 インキ組成物3 着色剤 フタロシアニンブルー 6 % 分散剤 スチレン−マレイン酸共重合体のアンモニウム 塩 4 % 樹脂 酢酸ビニル−マレイン酸共重合体エマルジヨン 2) 6 % 剥離剤 スクワランエマルジヨン 8.5% 助剤 ポリプロピレングリコール(平均分子量300) 3 % 活性剤 両性界面活性剤 1.5% 防腐剤 有効量 インキ組成物4 着色剤 モノアゾレツド 5.5% 分散剤 ノニオン系界面活性剤 2.5% 樹脂 ポリ酢酸ビニルエマルジヨン3) 7 % 剥離剤 ラウリルアルコールエマルジヨン 5 % トリグリセリドエマルジヨン 6 % 活性剤 ノニオン系界面活性剤 1 % 防腐剤 有効量 インキ組成物5 着色剤 スペシアル・ブラツクTUペースト4) 20 % 樹脂 水可溶化アルキド樹脂5) 5 % 剥離剤 ステアリン酸オクチルエマルジヨン 5 % 流動パラフインエマルジヨン80S 6 % 助剤 ポリプロピレングリコール(平均分子量1000) 2 % 活性剤 アニオン系界面活性剤 1 % 防腐剤 有効量 インキ組成物6 着色剤 NLA−657ブラツク 16 % 樹脂 ポリウレタンエマルジヨン6) 6.5% 剥離剤 イソステアリン酸ブチルエマルジヨン 12 % 活性剤 アニオン系界面活性剤 0.5% 防腐剤 有効量 (注)1)ハイロスAW−36(星光化学(株)製) 2)モビニールDM1H(ヘキスト合成(株)製) 3)ポリゾールHR−G(昭和高分子(株)製) 4)顔料の水性分散体 5)アロロン585(日本触媒工業(株)製) 6)リカボンドGL−L839(中央理化工業(株)製) これらのそれぞれのインキ組成物を用いて、ほうろう
からなる非吸収性筆記面上に筆記し、5分後にその乾燥
した筆跡を乾燥した布で軽く擦過したときの筆跡の消去
性(初期消去性)と、温度25℃、湿度60%RHで15日間放
置した後の同様の消去性(経時消去性)目視にて調べ、
結果を4段階、即ち、◎が極めて良好、○が良好、△が
若干悪い、×が悪いとした。結果を第1表に示す。
比較のために、従来の市販ケトン系溶剤又はアルコー
ル系溶剤を用いる油性の消去性マーキングペンインキ組
成物についても同様に試験した。その結果を第1表に示
す。
筆記面がメラミン樹脂又はフツ素系樹脂からなるとき
も、第1表に示す結果とほぼ同じ結果を得た。
実施例2 以下のインキ組成物7〜10(インキ組成物8〜10は比
較例)を調製し、室温での消去性と異なる湿度条件下で
の筆跡の伸びを調べた。
インキ組成物7 着色剤 カーボンブラツク 4 % 分散剤 アクリル−スチレン共重合体1) 2 % 樹脂 酢酸ビニル−メタクリル酸メチル−アクリル酸 共重合体ヒドロゾル 7 % 剥離剤 パルミチン酸ブチルエマルジヨン 10 % 活性剤 アニオン系界面活性剤 1 % 防腐剤 有効量 インキ組成物8(比較例) 着色剤 カーボンブラツク 4 % 分散剤 アクリル−スチレン共重合体1) 2 % 樹脂 水溶性ポリビニルアルコール 7 % 剥離剤 パルミチン酸ブチルエマルジヨン 10 % 活性剤 アニオン系界面活性剤 1 % 防腐剤 有効量 インキ組成物9(比較例) 着色剤 カーボンブラツク 4 % 分散剤 アクリル−スチレン共重合体1) 2 % 樹脂 水溶性ポリビニルピロリドン 7 % 剥離剤 パルミチン酸ブチルエマルジヨン 10 % 活性剤 アニオン系界面活性剤 1 % 防腐剤 有効量 インキ組成物10(比較例) 着色剤 カーボンブラツク 4 % 分散剤 アクリル−スチレン共重合体1) 2 % 樹脂 水可溶化スチレン−マレイン酸共重合体2) 7 % 剥離剤 パルミチン酸ブチルエマルジヨン 10 % 活性剤 アニオン系界面活性剤 1 % 防腐剤 有効量 (注)1)ジヨンクリルJ−682(ジヨンソン社製) 2)ハイロスX−220(星光化学(株)製) 結果を第2表に示す。室温消去性は、◎がよく消え
る、○が消える、△が消え難い、×が消えないを示す。
筆跡の伸びは、◎が伸びずに、完全に消える、△が若干
伸びるが、消える、△が伸びて消え難い、×が伸びて、
白板が汚れるを示す。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)溶剤としての水、 (b)水に分散されている顔料、 (c)ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル共重合体、アルキド
    樹脂若しくはウレタン樹脂のエマルジヨン又はヒドロゾ
    ルよりなる群から選ばれる少なくとも1種の造膜性を有
    する樹脂、 (d)(1)ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
    酸及びイソステアリン酸から選ばれる高級脂肪酸のエス
    テル、脂肪族二塩基酸ジアルキルエステル、プロピレン
    グリコールモノステアレート、プロピレングリコールの
    デカン酸ジエステル、天然又は合成の脂肪酸トリグリセ
    リド及びトリメチロールプロパントリイソステアレート
    から選ばれる少なくとも1種の脂肪族カルボン酸エステ
    ル、 (2)流動パラフイン、スクワラン及び酸化ポリエチレ
    ンワツクスから選ばれる高級炭化水素、 (3)炭素数6〜12の高級アルコール よりなる群から選ばれる少なくとも1種の水性エマルジ
    ヨン を含有することを特徴とする白板用水性消去性マーキン
    グペンインキ組成物。
  2. 【請求項2】剥離助剤として多価アルコールを含有する
    ことを特徴とする請求項第1項記載の白板用水性消去性
    マーキングペンインキ組成物。
  3. 【請求項3】乾燥助剤として脂肪族アルコールを含有す
    ることを特徴とする請求項第1項記載の白板用水性消去
    性マーキングペンインキ組成物。
  4. 【請求項4】界面活性剤を含有することを特徴とする請
    求項第1項記載の白板用水性消去性マーキングペンイン
    キ組成物。
JP28823588A 1987-12-25 1988-11-15 水性消去性マーキングペンインキ組成物 Expired - Fee Related JP2706959B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28823588A JP2706959B2 (ja) 1988-11-15 1988-11-15 水性消去性マーキングペンインキ組成物
EP88121608A EP0322805B1 (en) 1987-12-25 1988-12-23 Water base erasable ink compositions
DE8888121608T DE3871512D1 (de) 1987-12-25 1988-12-23 Waessrige, radierbare tintenzusammensetzungen.
KR1019890014707A KR0132292B1 (ko) 1988-11-15 1989-10-14 수성소거성 마킹펜 잉크조성물
US07/569,764 US5004763A (en) 1987-12-25 1990-08-22 Water base erasable ink compositions
US08/032,157 US5561175A (en) 1987-12-25 1993-03-12 Water base erasable ink compositions
US08/379,115 US5677363A (en) 1987-12-25 1995-01-27 Water based erasable ink compositions

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28823588A JP2706959B2 (ja) 1988-11-15 1988-11-15 水性消去性マーキングペンインキ組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02133477A JPH02133477A (ja) 1990-05-22
JP2706959B2 true JP2706959B2 (ja) 1998-01-28

Family

ID=17727580

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28823588A Expired - Fee Related JP2706959B2 (ja) 1987-12-25 1988-11-15 水性消去性マーキングペンインキ組成物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2706959B2 (ja)
KR (1) KR0132292B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004035373A1 (ja) * 2002-09-13 2004-04-29 Yamaha Motor Co., Ltd. 自動二輪車のリヤフレーム及び自動二輪車のリヤフレーム鋳造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3275021B2 (ja) * 1993-08-09 2002-04-15 株式会社サクラクレパス 水性消去性マーキングペンインキ組成物
JP5634277B2 (ja) * 2011-01-21 2014-12-03 株式会社サクラクレパス 水消去性水性インキ組成物

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55152768A (en) * 1979-05-18 1980-11-28 Pilot Pen Co Ltd:The Writing ink
JPS61281171A (ja) * 1985-06-07 1986-12-11 Yoshiaki Koike 液晶を含む着色組成物
JP2747910B2 (ja) * 1988-06-09 1998-05-06 パイロットインキ株式会社 筆記板用水性マーキングペンインキ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004035373A1 (ja) * 2002-09-13 2004-04-29 Yamaha Motor Co., Ltd. 自動二輪車のリヤフレーム及び自動二輪車のリヤフレーム鋳造方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR0132292B1 (ko) 1998-04-14
JPH02133477A (ja) 1990-05-22
KR900007984A (ko) 1990-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5561175A (en) Water base erasable ink compositions
US6165258A (en) Water-in-oil type emulsion ink for stencil printing
JP2706960B2 (ja) ネオンボード用水性マーキングペンインキ組成物
DE19631343B4 (de) Verwendung einer auslöschbaren Tintenzusammensetzung in Markierungsstiften und Verfahren
JP3512564B2 (ja) 水性消去性マーキングペンインキ組成物
JP2706959B2 (ja) 水性消去性マーキングペンインキ組成物
JPH01252681A (ja) 水性消去性マーキングペンインキ組成物
JP4327567B2 (ja) 繊維集合体用消去性水性インキ組成物
JP3512563B2 (ja) 水性消去性マーキングペンインキ組成物
JP3275020B2 (ja) 水性消去性マーキングペンインキ組成物
JP3934427B2 (ja) 水性消去性マーキングペンインキ組成物
JPH0816206B2 (ja) 水性消去性マーキングペンインキ組成物
JP3275021B2 (ja) 水性消去性マーキングペンインキ組成物
JP4521130B2 (ja) 水性消去性マーキングペンインキ組成物とその製造方法
JP2923569B2 (ja) マーキングペン用水性インキ組成物
KR0132291B1 (ko) 수성소거성 마킹펜 잉크조성물
JP3512562B2 (ja) 水性消去性マーキングペンインキ組成物及びその製造方法
JP4502420B2 (ja) 水性消去性マーキングペンインキ組成物
JP2001059066A (ja) 油性消去性マーキングペン用有機顔料インキ組成物
JP3716032B2 (ja) 油性消去性マーキングペン用インキ組成物
JP2916489B2 (ja) 筆記板用マーキングインキ組成物
JP2001262035A (ja) 水性消去性マーキングペンインキ組成物
JPH10287840A (ja) 油性消去性マーキングペン用インキ組成物
JP2006183015A (ja) 固形マーカーとその製造方法
JP2002265841A (ja) 水性消去性マーキングペンインキ組成物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees