JP2700009B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

Info

Publication number
JP2700009B2
JP2700009B2 JP19858389A JP19858389A JP2700009B2 JP 2700009 B2 JP2700009 B2 JP 2700009B2 JP 19858389 A JP19858389 A JP 19858389A JP 19858389 A JP19858389 A JP 19858389A JP 2700009 B2 JP2700009 B2 JP 2700009B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
intermediate layer
parts
conductive
potential
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19858389A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0362040A (ja
Inventor
秀樹 穴山
隆 小山
雄一 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP19858389A priority Critical patent/JP2700009B2/ja
Publication of JPH0362040A publication Critical patent/JPH0362040A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2700009B2 publication Critical patent/JP2700009B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真感光体に関し、詳しくは支持体と
感光層との間に設けられた中間層の改良された電子写真
感光体に関する。
[従来の技術] 一般に、カールソンタイプの電子写真感光体において
は、帯電−露光を繰り返したときに一定の画像濃度とカ
ブリのない画像を形成するうえで、暗部電位と明部電位
の安定性が重要になっている。
このため、支持体から感光層への電荷注入性改良、支
持体と感光層との接着性改良、感光層の塗工性向上、支
持体上の欠陥の被覆などの機能を有する中間層を支持体
と感光層との間に設けることが提案されている。
また、感光層を電荷発生量と電荷輸送層に機能分離し
た積層構造を有するものが提案されているが、一般に電
荷発生層は極めて薄い層として、例えば0.5μm程度で
設けられているため、支持体表面の欠陥、汚れ、付着物
または傷などの電荷発生層の膜厚を不均一とする原因と
なる。電荷発生層の膜厚が不均一であると感光体に感度
ムラを生じるので、電荷発生層をできるだけ均一なもの
とすることが要求されている。
このようなことから電荷発生層と支持体との間にバリ
ヤー層としての機能、接着層としての機能および支持体
上の欠陥を被覆する機能を有する中間層を設けることが
提案されている。
これまで感光層と支持体との間に設ける層として、ポ
リアミド(特開昭46−47344号、特開昭52−25638号)、
ポリエステル(特開昭52−20836号、特開昭54−26738
号)、ポリウレタン(特開昭49−10044号、特開昭53−8
9435号)、カゼイン(特開昭55−103556号)、ポリペプ
チド(特開昭53−48523号)、ポリビニルアルコール
(特開昭52−100240号)、ポリビニルピロリドン(特開
昭48−30936号)、酢酸ビニル−エチレン共重合体(特
開昭48−26141号)、無水マレインエステル重合体(特
開昭52−10138号)、ポリビニルブチラール(特開昭57
−90639号、特開昭58−106549号)、第四級アンモニウ
ム塩含有重合体(特開昭51−126149号、特開昭56−6044
8号)、エチルセルロース(特開昭55−143564号)など
を用いることが知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、前述の材料を中間層として用いた電子
写真感光体では、温湿度変化により中間層の抵抗が変化
するために、低温低湿下から高温高湿下の全環境に対し
て常に安定した電位特性、画質を得るのが困難であっ
た。
例えば、中間層の抵抗が高くなる低温低湿下では感光
体を繰り返し使用した場合、中間層に電荷が残留するた
め明部電位、残留電位が上昇しコピーした画像にカブリ
を生じたり、反転現象を行なう電子写真方式のプリンタ
ーにこのような感光体を用いた場合には画像の濃度が薄
くなったり、一定の画質を有するコピーが得られない問
題があった。
また、高温高湿下になると中間層の低抵抗化によりバ
リヤー機能が低下し、支持体側からのキャリアー注入が
増え暗部電位が低下してしまう。このため、高温高湿下
ではコピーした画像の濃度が薄くなったり、反転現象を
行なう電子写真方式のプリンターにこのような感光体を
用いた場合には、画像に黒点状の欠陥(黒ポチ)、およ
びカブリを生じ易くなるといった問題があった。
したがって本発明の目的は、低温低湿下から高温高湿
下に至る全環境に対して安定した電位特性と画像の得ら
れる電子写真感光体を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、支持体上の欠陥を十分に
被覆できる中間層を形成して、カブリ、黒点状の欠陥の
ない良好な画像の得られる電子写真感光体を提供するこ
とにある。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は、導電性支持体上に中間層を介し
て感光層を設けた電子写真感光体において該中間層が下
記一般式(1)で示される単位成分を含む重合体または
共重合体でグラフト化されたポリアミド樹脂を含有する
ことを特徴とする電子写真感光体 一般式 (式中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2置換基
を有してもよいアルキル基、シクロアルキル基またはア
リール基を示す)、 並びに中間層と感光層の間に、樹脂を主成分とする第
二の中間層を設けた前記電子写真感光体である。
本発明に用いられるグラフト化ポリアミドの主鎖を構
成するポリアミド樹脂としては、6,11,12,66,610などの
ナイロン樹脂;および上記の成分を含む共重合ナイロン
樹脂;N−アルコキシメチル化、N−アルキル化されたナ
イロン樹脂;芳香族成分を含むナイロン樹脂などが挙げ
られる。
一方、グラフト側鎖を構成する成分は、前述一般式の
単位成分単独の重合体であっても、他の共重合し得る化
合物との共重合体であってもさしつかえない。共重合体
の場合グラフク側鎖中の前記一般式(1)の単位成分の
含量は50mol%以上であることが好ましく、更に好まし
くは70mol%以上である。
また、本発明に用いられるグラフト化ポリアミドは、
中間層上に塗布される感光層用塗料に対する耐溶剤性を
考慮して架橋して用いることもできる。架橋は、通常エ
ポキシ化合物、メラミン化合物などを用いて塗膜形成後
の加熱処理によって行なわれる。ポリアミド成分にN−
アルコキシメチル化ナイロン樹脂を用いた場合は架橋剤
を用いずに、クエン酸、アジピン酸、酒石酸、マレイン
酸、次亜リン酸などの酸触媒を用いて加熱による自己架
橋により架橋体を形成することもできる。
グラフト化ポリアミド樹脂は、主鎖に用いるポリアミ
ド樹脂に前記一般式(1)で示される単位成分を含む重
合体または共重合体を高分子反応させることにより得ら
れるものである。
以下に主鎖となるポリアミド樹脂部分を例示する。
以下に本発明に用いられるグラフト化ポリアミド樹脂
の例を示す。
本発明における電子写真感光体は前述のグラフト化ポ
リアミド樹脂を中間層に用いることにより、低温低湿下
における残留電位の上昇、および高温高湿下におけるバ
リヤー機能の低下による暗部電位の低下などの環境変動
を防止することができる。
グラフト化ポリアミド樹脂は異なる環境下においても
体積抵抗の変動があまり起こらず、その為この樹脂を中
間層とした場合環境変動の少ない電子写真感光体を得る
ことができる。通常使用されているポリアミド樹脂は、
常温常湿下に対し高温高湿下にすると抵抗が3ケタほど
低くなったりするが、グラフト化ポリアミド樹脂がほと
んど変化しない。
グラフト化ポリアミド樹脂が何故環境変動が少ないか
について詳しいことは不明であるが、以下の様に考えら
れている。
(1)グラフト鎖をつけることにより、塗工膜形成時に
直線ポリマーに比べアモルファス、網目化し易く内部に
保留した水、イオ等の電導物質を保持し易くなる。
(2)グラフト部分の極性基によりイオン、水分子が吸
着されやすい。
以上2点より低温低湿下でも抵抗が上がらず又アモル
ファス化することは塗膜内部に水分子等のとりこみを防
止することにもなり高温高湿下でも抵抗の急激な低下を
防止するものと考えられる。
本発明に用いられるグラフト化ポリアミド樹脂は、主
鎖であるポリアミド樹脂に前記一般式(1)で示された
単位成分に相当するモノマー、またはこれと他の共重合
し得るモノマーを高分子反応によりグラフト化させるこ
とによって製造される。
主鎖であるポリアミド樹脂は、特に制限されるもので
はないが、構造上グラフト部分が重合していくものであ
ることが必要である。
一般に、アミド結合のN原子の接するメチン又はメチ
レン基は活性がかなり高く、ラジカル化を起こしやすい
ことが知られており、本発明に用いるポリアミド樹脂も
アミド結合のN原子に接する主鎖上の炭素原子にプロト
ンを有するものが好ましい。
グラフト化される高分子反応は、主鎖とするポリアミ
ド樹脂及びグラフト成分となるモノマーを、ポリアミド
樹脂、モノマーとも溶解する適当な溶媒に溶解し、アゾ
ビスイソブチルニトリル(AIBN)、過酸化ベンゾイル等
のラアジカル開始剤又は金属Naの様なイオン重合開始剤
を投入することにより行なわれ、こうしてグラフト化ポ
リアミド樹脂を合成することができる。
また、合成後のグラフト化ポリアミド樹脂は、開始剤
残分等の不純物が残存している場合が多いので、更に再
沈、洗浄などの精製工程を経ることが好ましい。
次に、前記グラフト化ポリアミド樹脂の例示重合体3
の具体的合成例を示す。
合成例1 6,12,66,610共重合ナイロン(重量組成比:6/12/66/61
0=2/1/2/2、重量平均分子量140,000)5g、アクリル酸
メチル3g、AIBN0.02gをメタノール100g中に溶解し、40
℃で3時間加熱撹拌しグラフト化反応を行なった。次
に、室温に冷却した反応混合物溶液をメタノール100gで
希釈し、これをメチルエチルケトン(MEK)2.7kg、n−
ヘキサン1.3kgの混合溶剤中に滴下しグラフト化ポリア
ミドの白色沈殿物を得た。この沈殿物を炉取した後、濾
紙上でMEK200gを用いて3回洗浄後濾別し、35℃で6時
間減圧乾燥を行ない、4.1gの例示重合体3を得た。
合成例2 6,12,66,610共重合ナイロン(重量組成比=6/12/66/6
10=2/1/2/2、平均分子量140,000)6g、メタクリル酸p
−メチルフェニル5g、AIBN0.02gをメタノール100g中に
溶解し40℃で3時間加熱撹拌し、グラフト化反応を行な
った。次に室温に冷却した反応混合物溶液をメタノール
100gで希釈し、これをMEK(3.5kg、n−ヘキサン1.8kg
の混合溶剤中に滴下しグラフト化ポリアミドの白色沈殿
物を得た。この沈殿物を濾取した後、濾紙上でMEK500g
を用いて5回洗浄後濾別し、35℃で8時間減圧乾燥を行
ない、3.9gの例示重合体15を得た。
本発明の中間層は、前述のグラフト化ポリアミド樹脂
のみで構成されていても、必要に応じて他の樹脂、添加
剤、導電性物質を加えた系で構成されていてもよい。こ
こで加える他の樹脂の例としては、共重合ナイロン、N
−アルコキシメチル化ナイロンなどのポリアミド、ポリ
エステル、ポリウレタン、ポリウレア、フェノール樹脂
などが挙げられる。添加剤の例としては、酸化チタン、
アルミナ、シリコーン樹脂などの粉体類、界面活性剤、
シリコーンレベリング剤、シランカップリング剤、チタ
ネートカップリング剤などが挙げられる。
また、導電性物質としては、アルミニウム、銅、ニッ
ケル、銀などの金属粉体、鱗片状金属粉体および、金属
短繊維;酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズな
どの導電性金属酸化物;ポリピロール、ポリアニリン、
高分子電解質などの高分子導電材;カーボンファイバ
ー、カーボンブラック、グラファイト粉体;有機および
無機の電解質;またはこれらの導電性物質で表面を被覆
した導電性粉体などが挙げられる。
本発明の中間層の厚さは、電子写真特性および支持体
上の欠陥を考慮して設定されるものであり、0.1〜50μ
m程度まで設定し得るが、通常は0.5〜5μm、導電性
物質を添加したときは1〜30μmが好適である。中間層
の塗工は浸漬コーティング、スプレーコーティング、ロ
ールコーティングなどの方法で行なうことができる。
また、本発明ではバリヤー性のコントロールなど必要
に応じて、中間層上に樹脂を主成分とする第二の中間層
を設けるることができる。
この第二の中間層に用いられる樹脂材料としては、ポ
ノアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、
フェノール樹脂などが挙げられる。
この第二の中間層の厚さは、0.1〜5μmが好適であ
り、前述の中間層と同様な方法により塗工される。
本発明においては、感光層は単一層型でも、電荷発生
層と電荷輸送層に機能分離した積層構造型でも良い。
積層構造型感光体の電荷発生層はスーダンレッド、ダ
イアンブルーなどのアゾ顔料、ピレンキノン、アントア
ントロンなどのキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレ
ン顔料、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料、
アズレニウム塩顔料、銅フタロシアニン、チタニルオキ
ソフタロシアニンなどのフタロシアニン顔料などの電荷
発生物質をポリビニルブチラール、ポリスチレン、ポリ
酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリビニルピロリドン、エ
チルセルロース、酢酸酪酸セルロースなどの結着剤樹脂
に分散させて、この分散液を前述の中間層の上に塗工す
ることによって形成できる。このような、電荷発生層の
膜厚は、5μm以下、好ましくは0.05〜2μmである。
電荷発生層の上に設ける電荷輸送層は、主鎖または側
鎖にビフェニレン、アントラセン、ピレン、フェナント
レンなどの構造を有する多環芳香族化合物、インドー
ル、カルバゾール、オキサジアゾール、ピラゾリンなど
の含窒素環式化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合
物などの電荷輸送性物質を成膜性を有する樹脂に溶解さ
せた塗工液を用いて形成される。このようにして形成す
る理由は、電荷輸送性物質が一般に低分子量で、それ自
身では成膜性に乏しいためである。
このような成膜性を有する樹脂としてはポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸エステル、ポ
リスチレンなどが挙げられる。
電荷輸送層の厚さは5〜40μm、好ましくは10〜30μ
mである。
また、本発明では、ポリビニルカルバゾール、ポリビ
ニルアントラセンなどの有機光導電性ポリマー層:セレ
ン蒸着層、セレン−テルル蒸着層、アモルファスシリコ
ン層なども感光層に用いることができる。
一方、本発明で用いる支持体は導電性を有するもので
あれば、何れのものでもよく、例えばアルミニウム、
銅、クロム、ニッケル、亜鉛、ステンレスなどの金属を
ドラムまたはシート状に成型したもの、アルミニウムや
銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートし
たもの、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズなど
をプラスチックフィルムに蒸着したもの、あるいは、導
電性物質を単独または適当なバインダー樹脂とともに塗
布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルム、紙
などが挙げられる。
この導電層に用いられる導電性物質としては、アルミ
ニウム、銅、ニッケル、銀などの金属粉体、金属箔およ
び、金属短繊維;酸化アンチモン、酸化インジウム、酸
化スズなどの導電性金属酸化物;ポリピロール、ポリア
ニリン、高分子電解質などの高分子導電材;カーボンフ
ァイバー、カーボンブラック、グラファイト粉体;有機
および無機の電解質;またはこれらの導電性物質で表面
を被覆した導電性粉体などが挙げられる。
また、導電層に用いられるバインダー樹脂としては、
ポリアミド、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミノ
酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、ポリ
ビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニル
アルキルエーテル、ポリアルキレンエーテル、ポリウレ
タンエラストマーなどの熱可塑性樹脂や、熱硬化性ポリ
ウレタン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化
性樹脂が挙げられる。
導電性物質とバインダー樹脂の混合比は、5:1〜1:5程
度である。この混合比は導電層の抵抗値、表面性、塗布
適性などを考慮して決められる。
導電性物質が粉体の場合にはボールミル、ロールミ
ル、サンドミルなどを用いて常法により混合物を調製し
て用いる。
また、他の添加剤として界面活性剤、シランカップリ
ング剤、チタネートカップリング剤、シリコーンオイ
ル、シリコーンレベリング剤などを添加してもよい。
本発明の電子写真感光体は、複写機、レーザープリン
ター、LEDプリンター、液晶シャッター式プリンターな
どの電子写真装置一般に適用し得るが、さらに電子写真
技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷、製版、フ
ァクシミリなどの装置にも幅広く適用し得るものであ
る。
[実施例] 以下に、具体的実施例を挙げて、本発明をさらに詳し
く説明する。実施例中の部は重量部を示す。
実施例1 10%の酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した
導電性酸化チタン粉体50部、フェノール樹脂25部、メチ
ルセロソルブ20部。メタノール5部およびシリコーンオ
イル(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共
重合体、平均分子量3000)0.002部をφ1mmガラスビーズ
を用いたサンドミル装置で2時間分散して導電性用塗料
を調製した。
アルミニウムシリンダー(φ30mm×260mm)上に、上
記塗料を浸漬塗布し、140℃で30分間乾燥させ、膜厚20
μmの導電層を形成した。
次に、前述した例示重合体[4]5部をメタノール95
部に溶解し、中間層用塗料を調製した。
この塗料を、上記導電層上に浸漬塗布し100℃で20分
間乾燥させ、膜厚0.6μmの中間層を形成した。
次に、構造式 のジスアゾ顔料3部、ポリビニルベンザール(ベンザー
ル化率80%、重量平均分子量11000)2部およびシクロ
ヘキサノン35部をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミ
ル装置で12時間分散した後、メチルエチルケトン(ME
K)60部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。この
分散液を上記の中間層上に浸漬塗布し、80℃で20分間乾
燥させ、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、構造式 のスチリル化合物10部およびポリカーボネート(重量平
均分子量46000)10部をジクロルメタン20部、モノクロ
ルベンゼン40部の混合溶媒中に溶解し、この溶液を上記
の電荷発生層上に浸漬塗布し、120℃で60分間乾燥さ
せ、膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
このようにして製造した電子写真感光体を、帯電−露
光−現像−転写クリーニングのプロセスを1.5秒サイク
ルで繰り返す反転現像方式のレーザープリンターに取り
付け、露光量を1.7μJ/cm2に調節し、常温常湿下(23
℃、50%RH)および高温高湿下(30℃、85%RH)の環境
で電子写真特性の評価を行なった。
この結果、表1に示すように実施例1の感光体では、
暗部電位(VD)と明部電位(VL)の差が大きく、十分な
電位コントラストが得られたとともに、高温高湿下でこ
暗部電位(VD)は安定し、黒点状の欠陥(黒ポチ)、カ
ブリのない良好な画像が得られた。
実施例2〜5 中間層用塗料に例示重合体[3]、[8]、[24]、
[32]をそれぞれ用いたほかは、実施例1と同様にして
電子写真感光体を製造し、それぞれ実施例2〜5とし
た。
これらの感光体を実施例1と同様にして評価したとこ
ろ、いずれも高温高湿下でも暗部電位(VD)は安定し、
黒点状の欠陥(黒ポチ)、カブリのない良好な画像が得
られた。
この結果を表1に示す。
比較例1 中間層用塗料にN−メトキシメチル化6ナイロン(重
量平均分子量150000、メトキシメチル基置換率28%)を
用いたほかは、実施例1と同様にして電子写真感光体を
製造し、比較例1とした。
これらの感光体を実施例1と同様にして評価したとこ
ろ、高温高湿下になると帯電能が悪化し、暗部電位
(VD)の低下が見られ、画像上は黒点状の欠陥(黒ポ
チ)が発生するようになった。
この結果を表1に示す。
実施例6 例示重合体[4]5部をメタノール95部に溶解し、中
間層用塗料を調製した。
この塗料を、アルミニウムシリンダー(φ30mm×360m
m)上に浸漬塗布し、100℃で15分間乾燥させ、膜厚1.2
μmの中間層を形成した。
次に、構造式 のジスアゾ顔料4部、ポリビニルブチラール(ブチラー
ル化率68%、重量平均分子量24000)2部およびシクロ
ヘキサノン34部をφ1mmガラスビーズを用いたサドミル
装置で12時間分散した後、テトラヒドロフラン(THF)6
0部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。この分散
液を上記の中間層上に浸漬塗布し、80℃で15分間乾燥さ
せ、膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。
次に、実施例1で用いたスチリル化合物10部およびポ
リカーボネート(重量平均分子量63000)10部をジクロ
ルメタン15部、モノクロルベンゼン45部の混合溶媒中に
溶解し、この溶液を上記の電荷発生層上に浸漬塗布し、
120℃で60分間乾燥させ、膜厚25μmの電荷輸送層を形
成した。
このようにして製造した電子写真感光体を、帯電−露
光(露光量2.2lux・sec)−現像−転写−クリーニング
のプロセスを0.6秒サイクルで繰り返す複写機に取り付
けた。
この感光体に対して低温低湿度下(15℃、15%RH)の
環境で電子写真特性の評価を行なったところ、表2に示
すように、この感光体は暗部電位(VD)と明部電位
(VL)との差が大きく、十分な電位コントラストが得ら
れた。さらに、連続1000枚の画像を出したところ、明部
電位(VL)の上昇もなく非常に安定した画像が得られ
た。
実施例7〜10 中間層用塗料に例示重合体[7]、[16]、[23]、
[36]をそれぞれ用いたほかは、実施例6と同様にして
電子写真感光体を製造し、それぞれ実施例7〜10とし
た。
これらの感光体を実施例6と同様にして評価したとこ
ろ、いずれの感光体も暗部電位(VD)と明部電位(VL
との差が大きく、十分な電位コントラストが得られると
ともに連続1000枚の画像を出しても、明部電位(VL)の
上昇がほとんどなく非常に安定した画像が得られた。
この結果を表2に示す。
比較例2 中間層用塗料に、構成単位が のポリアクリレート(重量平均分子量83000)を用いた
ほかは、実施例6と同様にして電子写真感光体を製造
し、比較例2とした。
この感光体を実施例6と同様にして評価したところ、
連続1000枚の繰り返しで明部電位(VL)が上昇し、画像
上にはカブリが生じるようになった。
この結果を表2に示す。
比較例3 中間層用塗料にアルコール可溶性共重合ナイロン(重
量平均分子量78000)を用いたほかは、実施例6と同様
にして電子写真感光体を製造し、比較例3とした。
この感光体を実施例6と同様にして評価したところ、
連続1000枚の繰り返しで明部電位(VL)が上昇し、画像
上にはカブリが生じるようになった。
この結果を表2に示す。
実施例11 10%の酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した
導電性酸化チタン粉体30部、ルチル型酸化チタン粉体20
部、前述の例示重合体[3]を20部、メタノール20部、
2−プロパノール10部をφ1mmガラスビーズを用いたサ
ンドミル装置で1時間分散して導電層用塗料を調製し
た。
アルミニウムシリンダー(φ60mm×260mm)上に、上
記塗料を浸漬塗布し、160℃で30分間乾燥させ、膜厚16
μmの導電層を形成した。
次に、アルコール可溶性共重合ナイロン(重量平均分
子量75000)5部をメタノール95部に溶解し、上記中間
層上に浸漬塗布後、80℃で10分間乾燥させ、膜厚0.3μ
mの第二の中間層を形成した。
次に、構造式 のジスアゾ顔料2部、ポリビニルブチラール(ブチラー
ル化率72%、重量平均分子量18000)1部およびシクロ
ヘキサノン30部をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミ
ル装置で20時間分散した後、メチルエチルケトン(ME
K)65部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。この
分散液を第二の中間層上に浸漬塗布し、80℃で20分間乾
燥させ、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、構造式 のヒドラゾン化合物10部およびポリカーボネート(重量
平均分子量46000)10部をジクロルメタン20部、モノク
ロルベンゼン40部の混合溶媒中に溶解し、この溶液を上
記の電荷発生層上に浸漬塗布し、120℃で60分間乾燥さ
せ、膜厚23μmの電荷輸送層を形成した。
このようにして製造した電子写真感光体を、帯電−露
光(露光量2.8lux・sec)−現像−転写−クリーニング
のプロセスを0.8秒サイクルで繰り返す複写機に取り付
けた。
この感光体に対して低温低湿度下(10℃、10%RH)の
環境で電子写真特性の評価を行なったところ、表3に示
すように、この感光体は暗部電位(VD)と明部電位
(VL)との差が大きく、十分な電位コントラストが得ら
れた。さらに、連続1000枚の画像を出したところ、明部
電位(VL)の上昇もなく非常に安定した画像が得られ
た。
実施例12 第二の中間層を設けなかったほかは実施例11と同様に
して中間層、電荷発生層、および電荷輸送層を形成し、
実施例12の電子写真感光体を製造した。
この感光体を実施例11と同様にして評価したところ、
暗部電位(VD)と明部電位(VL)との差が大きく、十分
な電位コントラストが得られるとともに連続1000枚の画
像を出しても、明部電位(VL)の上昇がほとんどなく非
常に安定した画像が得られた。
この結果を表3に示す。
比較例4,5 導電性酸化チタン粉体およびルチル型酸化チタン粉体
を含む中間層用塗料にフェノール樹脂を用いたほかは、
実施例11および12と同様にして電子写真感光体を製造
し、それぞれ比較例4,5とした。
この感光体を実施例11と同様にして評価したところ、
比較例4では連続1000枚の繰り返しで明部電位(VL)が
上昇し、画像上にはカブリを生じるようになった。ま
た、中間層上に直接、電荷発生層、電荷輸送層を設けた
比較例5では、中間層のバリヤー性が不足し、支持体側
からの電荷注入が大きく暗部電位(VD)が低いため、画
像形成に必要な電位コントラストが得られなかった。
この結果を表3に示す。
実施例13,14 中間層用塗料をに例示重合体[38],[39]のそれぞ
れを用いたほかは、実施例6と同様にして電子写真感光
体を製造し、それぞれ実施例13,14とした。
これらの感光体を実施例6と同様にして評価したとこ
ろ、いずれの感光体も暗部電位(VD)と明部電位(VL
との差が大きく、十分な電位コントラストが得られると
ともに連続1000枚の画像を出しても、明部電位(VL)の
上昇がほとんどなく非常に安定した画像が得られた。
この結果を表4に示す。
比較例6 主鎖のポリアミド樹脂にN−メトキシメチル化6ナイ
ロン(ポリアミド樹脂成分例(IV))を用い、以下の構
造の重合体をグラフト化したものを中間層用塗料として
用いた他は実施例6と同様にして電子写真感光体を製造
し、比較例6とした。
この感光体を実施例6と同様にして評価したところ、
連続1000枚の繰り返しで明部電位(VL)が上昇し、画像
上にはカブリを生じるようになった。
この結果を表4に示す。
実施例15,16 例示重合体[13]14部とエピコート815(シェル石油
製)7部をメタノール55部、2−プロパノール10部に溶
解し、中間層用塗料を調製した。
この塗料を、アルミニウムシリンダー(φ30mm×360m
m)上に浸漬塗布し、150℃で15分間乾燥させ、膜厚25μ
mの中間層を形成した。
次に、アルコール可溶性共重合ナイロン(重量平均分
子量75000)5部をメタノール95部に溶解し、上記中間
層上に浸漬塗布後、80℃で10分間乾燥させ、膜厚0.3μ
mの第二の中間層を形成した他は実施例11と同様に電子
写真感光体を製造した。
この感光体を実施例11と同様にして評価したところ、
連続1000枚の繰り返しで明部電位(VL)が上昇し、画像
上にはカブリを生じるようになった。
この結果を表5に示す。
このようにして製造した電子写真感光体を、帯電−露
光(露光量2.8lux・sec)−現像−転写−クリーニング
のプロセスを0.8秒サイクルで繰り返す複写機に取り付
けた。
この感光体に対して低温低湿度下(10℃、10%RH)の
環境で電子写真特性の評価を行なったところ、表3に示
すように、この感光体は暗部電位(VD)の明部電位
(VL)との差が大きく、十分な電位コントラストが得ら
れた。さらに、連続1000枚の画像を出したところ、明部
電位(VL)の上昇もなく非常に安定した画像が得られ
た。
[発明の効果] 以上の実施例からもわかるように、本発明の電子写真
感光体は、支持体と感光層との間の中間層に下記一般式
で示される単位成分を含む重合体または共重合体でグラ
フト化されたポリアミド樹脂 (式中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は置換
基を有していても良いアルキル基、シクロアルキル基ま
たはアリール基を示す) を含有することにより、低温低湿下から高温高湿下に至
る全環境において、安定した電位特性とカブリ、黒点状
の欠陥のない良好な画像の得られるものとなっている。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に中間層を介して感光層を
    設けた電子写真感光体において、該中間層が下記一般式
    (1)で示される単位成分を含む重合体または共重合体
    でグラフト化されたポリアミド樹脂を含有することを特
    徴とする電子写真感光体。 一般式 (式中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は置換
    基を有してもよいアルキル基、シクロアルキル基または
    アリール基を示す)
  2. 【請求項2】導電性支持体が、支持体基体と、該基体上
    に設けられた導電性物質を含有する導電層とから構成さ
    れる請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】中間層と感光層の間に、樹脂を主成分とす
    る第二の中間層を設けた請求項1,2記載の電子写真感光
    体。
JP19858389A 1989-07-31 1989-07-31 電子写真感光体 Expired - Fee Related JP2700009B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19858389A JP2700009B2 (ja) 1989-07-31 1989-07-31 電子写真感光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19858389A JP2700009B2 (ja) 1989-07-31 1989-07-31 電子写真感光体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0362040A JPH0362040A (ja) 1991-03-18
JP2700009B2 true JP2700009B2 (ja) 1998-01-19

Family

ID=16393592

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19858389A Expired - Fee Related JP2700009B2 (ja) 1989-07-31 1989-07-31 電子写真感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2700009B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0362040A (ja) 1991-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5391449A (en) Electrophotographic photosensitive member
US5391446A (en) Image holding member
JP2567090B2 (ja) 電子写真感光体
JPH0540360A (ja) 電子写真感光体
JPH0345961A (ja) 電子写真感光体
JP2567086B2 (ja) 電子写真感光体
JPH04170552A (ja) 電子写真感光体、それを用いた複写機及びファクシミリ
EP0497523B1 (en) Image-holding member, and electrophotographic apparatus, apparatus unit, and facsimile machine employing the same
JP2692962B2 (ja) 電子写真感光体
JP2700009B2 (ja) 電子写真感光体
JPH03122656A (ja) 電子写真感光体
JPH04353860A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を備えた電子写真装置並びにファクシミリ
JP2637563B2 (ja) 電子写真感光体
JP2887209B2 (ja) 電子写真感光体
JP3192018B2 (ja) 電子写真感光体及びそれを有する電子写真装置
JP3287595B2 (ja) 電子写真感光体、それを用いた電子写真装置、装置ユニットおよびファクシミリ
JP2839112B2 (ja) 電子写真感光体、それを用いた複写機及びファクシミリ
JPH04171458A (ja) 電子写真感光体、それを用いた複写機及びファクシミリ
JPH03122655A (ja) 電子写真感光体
JPH04170550A (ja) 電子写真感光体、それを用いた複写機及びファクシミリ
JPH03163560A (ja) 電子写真感光体
JPH04171457A (ja) 電子写真感光体、それを用いた複写機及びファクシミリ
JPH04350664A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を備えた電子写真装置並びにファクシミリ
JPH04338961A (ja) 像保持部材
JPH04171456A (ja) 電子写真感光体、それを用いた複写機及びファクシミリ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees