JP2637563B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2637563B2 JP19858489A JP19858489A JP2637563B2 JP 2637563 B2 JP2637563 B2 JP 2637563B2 JP 19858489 A JP19858489 A JP 19858489A JP 19858489 A JP19858489 A JP 19858489A JP 2637563 B2 JP2637563 B2 JP 2637563B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真感光体に関し、詳しくは支持体と
感光層との間に設けられた中間層の改良された電子写真
感光体に関する。
[従来の技術] 一般に、カーソルソンタイプの電子写真感光体におい
ては、帯電−露光を繰り返したときに一定の画像濃度と
カブリのない画像を形成するうえで、暗部電位と明部電
位の安定が重要になっている。
このため、支持体から感光層への電荷注入性改良、支
持体と感光層との接着性改良、感光層の塗工性向上、支
持体の欠陥の被覆などの機能を有する中間層を支持体と
感光層との間に設けることが提案されている。
また、感光層を電荷発生層と電荷輸送層に機能分離し
た積層構造を有するものが提案されているが、一般に電
荷発生層は極めて薄い層として、例えば0.5μm程度で
設けられているため、支持体表面の欠陥、汚れ、付着物
または傷などの電荷発生層の膜厚を不均一とする原因と
なる。電荷発生層の膜厚が不均一であると感光体に感度
ムラを生じるので、電荷発生層をできるだけ均一なもの
とすることが要求されている。
このようなことから電荷発生層と支持体との間にバリ
ヤー層としての機能、接着層としての機能および支持体
上の欠陥を被覆する機能を有する中間層を設けることが
提案されている。
これまで感光層と支持体との間に設ける層として、ポ
リアミド(特開昭46−47344号、特開昭52−25638号)、
ポリエステル(特開昭52−20836号、特開昭54−26738
号)、ポリウレタン(特開昭49−10044号、特開昭53−8
9435号)、カゼイン(特開昭55−103556号)、ポリペプ
チド(特開昭53−48523号)、ポリビニルアルコール
(特開昭52−100240号)、ポリビニルピロリドン(特開
昭48−30936号)、酢酸ビニル−エチレン共重合体(特
開昭48−26141号)、無水マイレンエステル重合体(特
開昭52−10138号)、ポリビニルブチラール(特開昭57
−90639号、特開昭58−106549号)、第四級アンモニウ
ム塩含有重合体(特開昭51−126149号、特開昭56−6044
8号)、エチルセルロース(特開昭55−143564号)など
を用いることが知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、前述の材料を中間層として用いた電子
写真感光体では、温湿度変化により中間層の抵抗が変化
するために、低温低湿下から高温高湿下の全環境に対し
て常に安定した電位特性、画質を得るのが困難であっ
た。
例えば、中間層の抵抗が高くなる低温低湿下では感光
体を繰り返し使用した場合、中間層に電荷が残留するた
め明部電位、残留電位が上昇しコピーした画像にカブリ
を生じたり、反転現像を行なう電子写真方式のプリンタ
ーにこのような感光体を用いた場合には画像の濃度が薄
くなったり、一定の画質を有するコピーが得られない問
題があった。
また、高温高湿下になると中間層の低抵抗化によりバ
リヤー機能が低下し、支持体側からのキャリアー注入が
増え暗部電位が低下してしまう。このため、高温高湿下
ではコピーした画像の濃度が薄くなったり、反転現像を
行なう電子写真方式のプリンターにこのような感光体を
用いた場合には、画像に黒点状の欠陥(黒ポチ)、およ
びカブリを生じ易くなるといった問題があった。
したがって本発明の目的は、低温低湿下から高温高湿
下に至る全環境に対して安定した電位特性と画像の得ら
れる電子写真感光体を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、支持体上の欠陥を十分に
被覆できる中間層を形成して、カブリ、黒点状の欠陥の
ない良好な画像の得られる電子写真感光体提供すること
にある。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は、 導電性支持体上に中間層を介して感光層を有する電子
写真感光体において、該中間層が下記一般式(1)で示
される単位成分を含む重合体または共重合体でグラフト
化されたポリアミド樹脂を含有することを特徴とする電
子写真感光体 一般式 (式中、R1は水素またはメチル基を示し、Ap+はカチオ
ン、Pは整数を示す)、 並びに中間層と感光層の間に、樹脂を主成分とする第
二の中間層を設けた前記電子写真感光体である。
本発明に用いられるグラフト化ポリアミドの主鎖を構
成するポリアミド樹脂としては、6,11,12,66,610などの
ナイロン樹脂;および上記の成分を含む共重合ナイロン
樹脂;N−アルコシキメチル化、N−アルキル化されたナ
イロン樹脂;芳香族成分を含むナイロン樹脂などが挙げ
られる。
このような主鎖成分としては、例えば などの構造を単位成分として有する重合体、またはこれ
らの構造のうち2種以上を単位成分として有する共重合
体が挙げられる。ただしRはメチル、エチル等のアルキ
ル基を示す。このような主鎖成分の具体例を以下に示
す。
一方、グラフト側鎖を構成する成分は、前述一般式の
単位成分単独の重合体であっても、他の共重合し得る化
合物との共重合であってもさしつかえない。共重合体の
場合グラフト側鎖中の前記一般式(1)の単位成分の含
量は50mol%以上であることが好ましく、更に好ましく
は70mol%以上である。
また、本発明に用いられるグラフト化ポリアミドは、
中間層上に塗布される感光層用塗布料に対する耐溶剤性
を考慮して架橋して用いることもできる。架橋は、通常
エポキシ化合物、メラミン化合物などを用いて塗膜形成
後の加熱処理によって行なわれる。ポリアミド成分にN
−アルコキシメチル化ナイロン樹脂を用いた場合は、架
橋剤を用いずに、クエン酸、アジピン酸、酒石酸、マレ
イン酸、次亜リン酸などの酸触媒を用いて、加熱による
自己架橋により架橋体を形成することもできる。
クラフト化ポリアミド樹脂は、主鎖に用いるポリアミ
ド樹脂に前記一般式(1)で示される単位成分を含む重
合体または共重合体を高分子反応させることにより得ら
れるものである。
以下に本発明に用いられるグラフト化ポリアミド樹脂
の例を示す。
本発明における電子写真感光体は前述のグラフト化ポ
リアミド樹脂を中間層に用いることにより、低温低湿下
における残留電位の上昇、および高温高湿下におけるバ
リヤー機能の低下による暗部電位の低下などの環境変動
を防止することができる。
グラフト化ポリアミド樹脂は異なる環境下においても
体積抵抗の変動があまり起こらず、その為この樹脂を中
間層とした場合環境変動の少ない電子写真感光体を得る
ことができる。通常使用されているポリアミド樹脂は、
常温常湿下に対し高温高湿下にすると抵抗が3ケタほど
低くなったりするが、グラフト化ポリアミド樹脂はほと
んど変化しない。
グラフト化ポリアミド樹脂が何故環境変動が少ないか
について詳しいことは不明であるが、以下の様に考えら
れている。
(1)グラフト鎖をつけることにより、塗工膜形成時に
直線ポリマーに比べアルモルファンス、網目化し易く内
部に保留した水、イオン等の電導物質を保持し易くな
る。
(2)グラフト部分の極性基によりイオン、水分子が吸
着されやすい。
以上2点より低温低湿下でも抵抗が上がらず、又アモ
ルファス化することは塗膜内部に水分子のとりこみを防
止することにもなり高温高湿下でも抵抗の急激な低下を
防止するものと考えられる。
本発明に用いられるグラフト化ポリアミド樹脂は、主
鎖であるポリアミド樹脂に前記一般式(1)で示された
単位成分に相当するモノマー、またはこれと他の共重合
し得るモノマーを高分子反応によりグラフト化させるこ
とによって製造される。
主鎖であるポリアミド樹脂は、特に制限されるもので
はないが、構造上グラフト部分が重合していくものであ
ることが必要である。
一般に、アミド結合のN原子の接するメチン又はメチ
レン基は活性がかなり高く、ラジカル化を起こしやすい
ことが知られており、本発明に用いるポリアミド樹脂も
アミド結合のN原子の接する主鎖上の炭素原子にプロト
ンを有するものが好ましい。
グラフト化される高分子反応は、主鎖とするポリアミ
ド樹脂及びグラフト成分となるモノマーを、ポリアミド
樹脂、モノマーとも溶解する適当な溶媒に溶解し、アゾ
ビスイソブチルニトリル(AIBN)、過酸化ベンゾイル等
のラジカル開始剤又は金属Naの様なイオン重合開始剤を
投入することにより行なわれ、こうしてグラフト化ポリ
アミド樹脂を合成することができる。
また、合成後のグラフト化ポリアミド樹脂は、開始剤
残分等の不純物が残存している場合が多いので、更に再
沈、洗浄などの精製工程を経ることが好ましい。
次に、前記グラフト化ポリアミド樹脂の例示重合体3
の具体的合成例を示す。
合成例 6,12,66,610共重合ナイロン(重合組成比:6/12/66/61
0=2/1/2/2、重量平均分子量140,000)5g、アクリル酸
ナトリウム塩3g、AIBN0.02gをメタノール100g中に溶解
し、40℃で3時間加熱撹拌しグラフト化反応を行なっ
た。次に、室温に冷却した反応混合物溶液をメタノール
100gで希釈し、これをメチルエチルケトン(MEK)3Kg、
n−ヘキサン1.5Kgの混合溶剤中に滴下しグラフト化ポ
リアミドの白色沈殿物を得た。この沈殿物を炉取した
後、炉紙上でMEK200gを用いて3回洗浄別炉別し、35℃
で6時間減圧乾燥を行ない、4.3gの例示重合体3を得
た。
本発明の中間層は、前述のグラフト化ポリアミド樹脂
のみで構成されていても、必要に応じて他の樹脂、添加
剤を加えた系で構成されていてもよい。ここで加える他
の樹脂の例としては、共重合ナイロン、N−アルコキシ
メチル化ナイロンなどのポリアミド、ポリエステル、ポ
リウレタン、ポリウレア、フェノール樹脂などが挙げら
れる。添加剤の例としては、シリコーン樹脂のなどの粉
体類、界面活性剤、シリコーンレベリング剤、シランカ
ップリング剤、チタネートカップリング剤などが挙げら
れる。
このような中間層を有する電子写真感光体の層構成を
第1図に示す。中間層2は感光層1と導電性支持体3の
間に設けられている。
本発明の中間層の膜厚は、電子写真特性および支持体
上の欠陥を考慮して設定されるものであり、0.1〜50μ
m、特にまで設定し得るが、通常は0.5〜5μmの範囲
が好ましい。中間層の塗工は浸漬コーティング、スプレ
ーコーティング、ロールコーティングなどの方法で行な
うことができる。
本発明においては、感光層は単一層型でも、電荷発生
層と電荷輸送層に機能分離した積層構造型でも良い。
積層構造型感光層の電荷発生層はスーダンレッド、ダ
イアンブルーなどのアゾ顔料、ピレンキノン、アントア
ントロンなどのキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレ
ン顔料、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料、
アズレニウム塩顔料、銅フタロシアニン、オキシチタニ
ウムフタロシアニンなどのフタロシアニン顔料などの電
荷発生物質をポリビニルブチラール、ポリスチレン、ポ
リ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリビニルピロリドン、
エチルセロルース、酢酸酪酸セルロースなどの結着剤樹
脂に分散させて、この分散液を前述の中間層の上に塗工
することによって形成できる。このような、電荷発生層
の膜厚は、5μm以下、好ましくは0.05〜2μmであ
る。
電荷発生層の上に設ける電荷輸送層は、主鎖または側
鎖にビフェニレン、アントラセン、ピレン、フェナント
レンなどの構造を有する多環芳香族化合物、インドー
ル、カルバゾール、オキサジアゾール、ピラゾリンなど
の含窒素環式化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合
物などの電荷輸送物質を成膜性を有する樹脂に溶解させ
た塗工液を用いて形成される。このようにして形成する
理由は、電荷輸送物質が一般に低分子量で、それ自身で
は成膜性に乏しいためである。
このような成膜性を有する樹脂としてはポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸エステル、ポ
リスチレンなどが挙げられる。
電荷輸送層の膜厚は5〜40μm、特には10〜30μmの
範囲が好ましい。
なお、電荷輸送層は電荷発生層の下に設けてもよい。
また、単一層型感光層は、前述の電荷発生物質と電荷輸
送物質を前述のような適当なバインダー樹脂に同時に含
有されて形成することができる。この場合の膜厚は8〜
50μm、特には10〜40μmの範囲が好ましい。
さらに、本発明では、ポリビニルカルバゾール、ポリ
ビニルアントラセンなどの有機光導電性ポリマー層:セ
レン蒸着層、セレン−テルル蒸着層、アモルファスシリ
コン層なども感光層に用いることができる。
なお、感光層の上には耐久性向上のために保護層を設
けてよい。
一方、本発明で用いる支持体は導電性を有するもので
あれば、何れのものでもよく、例えばアルミニウム、
銅、クロム、ニッケル、亜鉛、ステンレスなどの金属を
ドラムまたはシート状に成型したもの、アルミニウムや
銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートし
たもの、アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズなど
をプラスチックフィルムに蒸着したもの、あるいは、導
電性物質を単独または適当なバインダー樹脂とともに塗
布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルム、紙
などが挙げられる。
この導電層に用いられる導電性物質としては、アルミ
ニウム、銅、ニッケル、銀などの金属粉体、金属箔およ
び、金属短繊維;酸化アンチモン、酸化インジウム、酸
化スズなどの導電性金属酸化物;ポリピロール、ポリア
ニリン、高分子電解質などの高分子導電材;カーボンフ
ァイバー、カーボンブラック、グラファイト粉体;有機
および無機の電解質;またはこれらの導電性物質で表面
を被覆した導電性粉体などが挙げられる。
また、導電層に用いられるバインダー樹脂としては、
ポリアミド、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミノ
酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、ポリ
ビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニル
アルキルエーテル、ポリアルキレンエーテル、ポリウレ
タンエラストマーなどの熱可塑性樹脂や、熱硬化性ポリ
ウレタン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化
性樹脂が挙げられる。
導電性物質とバインダー樹脂の重量混合比は、10:1〜
1:10、特には5:1〜1:5の範囲が好ましい。この混合比は
導電層の抵抗値、表面性、塗布適性などを考慮して決め
られる。
導電性物質が粉体の場合にはボールミル、ロールミ
ル、サンドミルなどを用いて常法により混合物を調製し
て用いる。
また、他の添加剤として界面活性剤、シランカップリ
ング剤、チタネートカップリング剤、シリコーンオイ
ル、シリコーンレベリング剤などを添加してもよい。
また、本発明におけるグラフト化ポリアミド樹脂を含
有する中間層は導電性物質を含有することにより導電性
の中間層として用いてもよい。この場合の導電性物質
例、導電性物質と樹脂の混合比、調製法、加えてもよい
他の添加剤例は前記導電層の場合と同じである。
なお導電性の中間層を設ける支持体は、支持体自体が
導電性でなくてもよい。
さらに、本発明ではバリヤー性のコントロールなどの
ために、この導電性の中間層上には樹脂を主成分とする
第二の中間層を設けてもよい。
この第二の中間層に用いられる樹脂材料としては、ポ
リアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、
フェノール樹脂などが挙げられる。
この第二の中間層の厚さは、0.1〜5μmが好適であ
る。
本発明の電子写真感光体は、複写機、レーザープリン
ター、LEDプリンター、液晶シャッター式プリンターな
どの電子写真装置一般に適用し得るが、さらに電子写真
技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷、製版、フ
ァクシミリなどの装置にも幅広く適用し得るものであ
る。
[実施例] 以下に、具体的実施例を挙げて、本発明をさらに詳し
く説明する。実施例中の部は重量部を示す。
実施例1 10%の酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した
導電性酸化チタン粉体50部、フェノール樹脂25部、メチ
ルセロソルブ20部。メタノール5部およびシリコーンオ
イル(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共
重合体、平均分子量3000)0.002部をφ1mmガラスビーズ
を用いたサンドミル装置で2時間分散して導電層用塗料
を調製した。
アルミニウムシリンダー(φ30mm×260mm)上に、上
記塗料を浸漬塗布し、140℃で30分間乾燥させ、膜厚20
μmの導電層を形成した。
次に、前述した例示重合体[4]5部をメタノール95
部に溶解し、中間層用塗料を調製した。
この塗料を、上記導電層上に浸漬塗布し100℃で20分
間乾燥させ、膜厚0.6μmの中間層を形成した。
次に、下記構造式 のジスアゾ顔料3部、ポリビニルベンザール(ベンザー
ル化率80%、重量平均分子量11000)2部およびシクロ
ヘキサノン35部をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミ
ル装置で12時間分散した後、メチルエチルケトン(ME
K)60部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。この
分散液を上記の中間層上に浸漬塗布し、80℃で20分間乾
燥させ、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記構造式 のスチリル化合物10部およびポリカーボネート(重量平
均分子量46000)10部をジクロルメタン20部、モノクロ
ルベンゼン40部の混合溶媒中に溶解し、この溶液を上記
の電荷発生層上に浸漬塗布し、120℃で60分間乾燥さ
せ、膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
このようにして製造した電子写真感光体を、帯電−露
光−現像−転写クリーニングのプロセスを1.5秒サイク
ルで繰り返す反転現像方式のレーザープリンタに取り付
け、露光量を1.7μJ/cm2に調節し、常温常湿下(23℃、
50%RH)および高温高湿下(30℃、85%RH)の環境で電
子写真特性の評価を行なった。
この結果、表1に示すような実施例1の感光体では、
暗部電位(VD)と明部電位(VL)の差が大きく、十分な
電位コントラストが得られたとともに、高温高湿下でも
暗部電位(VD)は安定し、黒点状の欠陥(黒ポチ)、カ
ブリのない良好な画像が得られた。
実施例2〜5 中間層用塗料に例示重合体[3]、[8]、[11]、
[12]をそれぞれ用いたほかは、実施例1と同様にして
電子写真感光体を製造し、それぞれ実施例2〜5とし
た。
これらの感光体を実施例1と同様にして評価したとこ
ろ、いずれも高温高湿下でも暗部電位(VD)は安定し、
黒点状の欠陥(黒ポチ)、カブリのない良好な画像が得
られた。
この結果を表1に示す。
比較例1 中間層用塗料としてN−メトキシメチル化6ナイロン
(重合平均分子量150000、メトキシメチル基置換率28
%)を用いたほかは、実施例1と同様にして電子写真感
光体を製造し、比較例1とした。
これらの感光体を実施例1と同様にして評価したとこ
ろ、高温高湿下になると帯電能が悪化し、暗部電位
(VD)の低下が見られ、画像上は黒点状の欠陥(黒ポ
チ)が発生するようになった。
この結果を表1に示す。
比較例2 中間用塗料として構造式 のポリアクリレート(重合平均分子量72000)を用いた
ほかは、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造
し、比較例2とした。
この感光体を実施例1と同様にして評価したところ、
高温高湿下になると帯電能が悪化し、暗部電位(VD)の
低下が見られ、画像上に黒点上の欠陥(黒ポチ)をが発
生するようになった。
この結果を表1に示す。
実施例6 例示重合体[4]5部をメタノール95部に溶解し、中
間層用塗料を調製した。
この塗料を、アルミニウムシリンダー(φ30mm×360m
m)上に浸漬塗布し、100℃で15分間乾燥させ、膜厚1.2
μmの中間層を形成した。
次に、下記構造式 のジスアゾ顔料4部、ポリビニルブチラール(ブチラー
ル化率68%、重量平均分子量24000)2部およびシクロ
ヘキサノン34部をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミ
ル装置で12時間分散した後、テトラヒドロフラン(TH
F)60部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。この
分散液を上記の中間層上に浸漬塗布し、80℃で15分間乾
燥させ、膜厚0.15μmの電荷発生層を形成した。
次に、実施例1で用いたスチリル化合物10部およびポ
リカーボネート重量平均分子量63000)10部をジクロル
メタン15部、モノクロルベンゼン45部の混合溶媒中に溶
解し、この溶液を上記の電荷発生層上に浸漬塗布し、12
0℃で60分間乾燥させ、膜厚25μmの電荷輸送層を形成
した。
このようにして製造した電子写真感光体を、帯電−露
光(露光量2.2lux・sec)−現像−転写−クリーニング
のプロセスを0.6秒サイクルで繰り返す複写機に取り付
けた。
この感光体に対して低温低湿度下(15℃、15%RH)の
環境で電子写真特性の評価を行なったところ、表2に示
すように、この感光体は暗部電位(VD)と明部電位
(VL)との差が大きく、十分な電位コントラストが得ら
れた。さらに、連続1000枚の画像を出したところ、明部
電位(VL)の上昇もなく非常に安定した画像が得られ
た。
実施例7〜10 中間層用塗料として例示重合体[7]、[12]、[1
9]、[32]をそれぞれ用いたほかは、実施例6と同様
にして電子写真感光体を製造し、それぞれ実施例7〜10
とした。
これらの感光体を実施例6と同様にして評価したとこ
ろ、いずれの感光体も暗部電位(VD)と明部電位(VL
との差が大きく、十分な電位コントラストが得られると
ともに連続1000枚の画像を出しても、明部電位(VL)の
上昇がほとんどなく非常に安定した画像が得られた。
この結果を表2に示す。
比較例3 中間層用塗料としてアルコール可溶性共重合ナイロン
(重量平均分子量78000)を用いたほかは、実施例6と
同様にして電子写真感光体を製造し、比較例3とした。
この感光体を実施例6と同様にして評価したところ、
連続1000枚の繰り返しで明部電位(VL)が上昇し、画像
にはカブリが生じるようになった。
この結果を表2に示す。
実施例11 10%の酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した
導電性酸化チタン粉体30部、ルチル型酸化チタン粉体20
部、前述の例示重合体[3]を20部、メタノール20部、
2−プロパノール10部をφ1mmガラスビーズを用いたサ
ンドミル装置で1時間分散して導電性の中間層用塗料を
調製した。
アルミニウムシリンダー(φ60mm×260mm)上に、上
記塗料を浸漬塗布し、160℃で30分間乾燥させ、膜厚16
μmの導電性の中間層を形成した。
次に、アルコール可溶性共重合ナイロン(重量平均分
子量75000)5部をメタノール95部に溶解し、上記中間
層上に浸漬塗布後、80℃で10分間乾燥させ、膜厚0.3μ
mの第二の中間層を形成した。
次に、下記構造式 のジスアゾ顔料2部、ポリビニルブチラール(ブチラー
ル化率72%、重量平均分子量18000)1部およびシクロ
ヘキサノン30部をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミ
ル装置で20時間分散した後、メチルエチルケトン(ME
K)65部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。この
分散液を第二の中間層上に浸漬塗布し、80℃で20分間乾
燥させ、膜厚0.2μmの電荷発生層形成した。
次に、構造式 のヒドラゾン化合物10部およびポリカーボネート(重量
平均分子量46000)10部をジクロルメタン20部、モノク
ロルベンゼン40部の混合溶媒中に溶解し、この溶液を上
記の電荷発生層上に浸漬塗布し、120℃で60分間乾燥さ
せ、膜厚23μmの電荷輸送層を形成した。
このようにして製造した電子写真感光体を、帯電−露
光(露光量2.8lux・sec)−現像−転写−クリーニング
のプロセスを0.8秒サイクルで繰り返す複写機に取り付
けた。
この感光体に対して低温低湿下(10℃、10%RH)の環
境で電子写真特性の評価を行なったところ、表3に示す
ように、この感光体は暗部電位(VD)と明部電位(VL
との差が大きく、十分な電位コントラストが得られた。
さらに、連続1000枚の画像を出したところ、明部電位
(VL)の上昇もなく非常に安定した画像が得られた。
実施例12 第二の中間層を設けなかったほかは実施例11と同様に
して導電性の中間層、電荷発生層、および電荷輸送層を
形成し、実施例12の電子写真感光体を製造した。
この感光体を実施例11と同様にして評価したところ、
暗部電位(VD)と明部電位(VL)との差が大きく、十分
な電位コントラストが得られるとともに連続1000枚の画
像を出しても、明部電位(VL)の上昇がほとんどなく非
常に安定した画像が得られた。
この結果を表3に示す。
比較例4,5 導電性酸化チタン粉体およびエチル型酸化チタン粉体
を含む導電性の中間層用塗料における樹脂としてフェノ
ール樹脂を用いたほかは、実施例11および12と同様にし
て電子写真感光体を製造し、それぞれ比較例4,5とし
た。
この感光体を実施例11と同様にして評価したところ、
比較例4では連続1000枚の繰り返しで明部電位(VL)が
上昇し、画像上にはカブリを生じるようになった。ま
た、中間層上に直接、電荷発生層、電荷輸送層を設けた
比較例5では、中間層のバリヤー性が不足し、支持体側
からの電荷注入が大きく暗部電位(VD)が低いため、画
像形成に必要な電位コントラストが得られなかった。
この結果を表3に示す。
実施例13,14 中間層用塗料を例示重合体[32],[36]のそれぞれ
を用いたほかは、実施例1と同様にして電子写真感光体
を製造し、それぞれ実施例13,14とした。
これらの感光体を実施例1と同様にして評価したとこ
ろ、いずれも高温高湿下でも暗部電位(VD)は安定し、
黒点状の欠陥(黒ポチ)、カブリのない良好な画像が得
られた。
この結果を表4に示す。
比較例6 主鎖のポリアミド樹脂にN−メトキシメチル化6ナイ
ロン(ポリアミド樹脂成分例(IV))を用い、以下の構
造の重合体をグラフト化したものを中間層用塗料として
用いた他は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造
し、比較例6とした。
この感光体を実施例1と同様にして評価したところ、
高温高湿下になると帯電能が悪化し、暗部電位(VD)の
低下が見られ、画像上には黒点状の欠陥(黒ポチ)が発
生するようになった。
この結果を表4に示す。
[発明の効果] 以上の実施例からもわかるように、本発明の電子写真
感光体は、支持体と感光層との間の中間層に下記一般式
で示される単位成分を含む重合体または共重合体でグラ
フト化されたポリアミド樹脂 (式中、R1は水素原子またはメチル基を示し、AP+はカ
チオン、Pは整数を示す。) を含有することにより、低温低湿下から高温高湿下に至
る全環境において、安定した電位特性とカブリ、黒点状
の欠陥のない良好な画像の得られるものとなっている。
【図面の簡単な説明】
第1図は電子写真感光体の層構成の概略断面図を示す。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に中間層を介して感光層を
    有する電子写真感光体において、該中間層が下記一般式
    (1)で示される単位成分を含む重合体または共重合体
    でグラフト化されたポリアミド樹脂を含有することを特
    徴とする電子写真感光体。 一般式 (式中、R1は水素またはメチル基を示し、Ap+はカチオ
    ン、Pは整数を示す)
  2. 【請求項2】導電性支持体が、支持体基体と、該基体上
    に設けられた導電性物質を含有する導電層とから構成さ
    れる請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】中間層と感光層の間に、樹脂を主成分とす
    る第二の中間層を設けた請求項1,2記載の電子写真感光
    体。
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