JP2699426B2 - アクチュエータ - Google Patents

アクチュエータ

Info

Publication number
JP2699426B2
JP2699426B2 JP63182418A JP18241888A JP2699426B2 JP 2699426 B2 JP2699426 B2 JP 2699426B2 JP 63182418 A JP63182418 A JP 63182418A JP 18241888 A JP18241888 A JP 18241888A JP 2699426 B2 JP2699426 B2 JP 2699426B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
actuator
magnetic
yoke
boundary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63182418A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01158629A (ja
Inventor
次男 井出
浩 伊藤
満広 堀川
通雄 柳澤
宏治 秋岡
達也 下田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP63211637A priority Critical patent/JP2699438B2/ja
Priority claimed from JP63211637A external-priority patent/JP2699438B2/ja
Priority to FR8900589A priority patent/FR2640828A1/fr
Priority to NL8900188A priority patent/NL8900188A/nl
Priority to US07/303,602 priority patent/US5062095A/en
Publication of JPH01158629A publication Critical patent/JPH01158629A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2699426B2 publication Critical patent/JP2699426B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は磁石可動型の2次元(軸の回り(θ)と軸方
向(z)、以下θ−zと記す。)アクチュエータに関す
る。
[従来の技術] 従来、例えば光メモリ装置における光学ヘッドの対物
レンズを駆動するθ−zのアクチュエータは、特開昭57
−210456号公報等に記載されているようにコイル可動型
であるものが多かった。また磁石可動型の対物レンズア
クチュエータとしては、特開昭63−37830号公報等があ
る。
[発明が解決しようとする課題] しかし従来技術では、コイル可動型アクチュエータの
場合、可動コイルへの給電線の断線や、コイルの過熱に
よる接着不良及びそれに伴うコイルの熱変形が起こり易
い。また、給電線の接続処理は複雑で手間のかかるもの
で、給電方式によっては給電線そのものが可動部の高速
での動作に悪影響を及ぼすという問題点を有する。また
コイル形状のばらつきのため可動部質量のアンバランス
が生じ易く、それにより高次共振が発生するなど高速動
作の妨げになる。従って光メモリ装置の場合には、光デ
ィスクの回転数が上げられずデータの転送速度が制限さ
れることになる。更にコイル仕様(巻線、線径等)の変
更が可動部の質量変化につながることから、コイルの最
適仕様を捜すためにアクチュエータの設計変更を伴うカ
ットアンドトライの繰り返しが必要となる。
一方磁石可動型アクチュエータの場合には、二次元の
動作を実現するために磁石や磁気回路が複数個必要にな
るなど構造が複雑化する。そのため可動部の質量アンバ
ランスが生じ易く、それに加えて可動部の重量化が高速
応答性に悪影響を及ぼし、更にコストが高くなるといっ
た問題点を有する。
そこで本発明はこのような問題点を解決するためのも
ので、その目的とするところは、可動部の質量バランス
が良く、可動部へ給電する必要のない構造とすることに
より、高速動作性が優れたアクチュエータを提供すると
ころにある。このアクチュエータを例えば対物レンズア
クチュエータに応用することにより、信頼性が高く、デ
ータ転送速度の速い光メモリ装置の実現が可能となる。
[課題を解決するための手段] 本発明のアクチュエータは、 支持シャフトの回りに回動可能で前記支持シャフトの
軸方向に直動可能な可動部を有するアクチュエータにお
いて、 前記可動部の外周部は単一部材からなる円筒形磁石に
より構成され、 前記円筒形磁石はラジアル方向に多極着磁がほどこさ
れ、 前記円筒形磁石には、前記円筒形磁石の軸方向に主た
る境界を有する第1の着磁境界と前記円筒形磁石の周方
向に境界を有する第2の着磁境界とが前記周方向に沿っ
て交互に配置され、 前記円筒形磁石から離間し前記着磁境界に対向した位
置に、磁極を有するヨークが配置され、このヨークにコ
イルが巻かれてなることを特徴とする。
本発明のアクチュエータはθ−zの高速動作性に優
れ、小型化・薄型化も容易であるため、光メモリ装置に
おいて、フォーカシング動作及びトラッキング動作を行
なう対物レンズアクチュエータは非常に適している。ま
た、半導体集積回路の製造における精密位置決め装置等
にも応用できる。
[作用] 本発明のアクチュエータは、ラジアル方向に多極着磁
を施した円筒形状の磁石とその周方向の着磁境界に対向
する磁極との引力及び斥力により支持シャフトの軸方向
に磁石を直動させる。また、前記磁石とその軸方向の着
磁境界に対向する磁極との引力及び斥力により支持シャ
フトの回りに磁石を回動させる。このようにして、一個
の磁石でθ−zの二次元に駆動することができる。
[実施例] 以下本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
(実施例−1) 第1図(a)、(b)、(c)は本発明の一実施例に
よるアクチュエータを対物レンズアクチュエータとした
場合の概略構成図で、(a)は平面図、(b)は正面
図、(c)は断面図である。磁石101は円筒形状であ
る。磁石の寸法(内径、外径、高さ)については、後に
述べる。磁石の内側には、プラスチック製のレンズフレ
ーム102が固定されていて、その中心が軸受け部になっ
ている。尚、第2図に示すように別部品のプラスチック
スリーブ201を軸受けとすることも可能である。磁石101
とレンズフレーム102の間には、第3図に示すように継
鉄リング301をバックヨークとして入れてもよい。対物
レンズ103はレンズフレーム102の対物レンズ取り付け部
に固定され、ベース104に立てられた支持シャフト105の
回りに回動、支持シャフト軸方向に直動してレーザービ
ームの焦点が二次元に移動することが可能となってい
る。第4図は、磁石の着磁パタンを示す磁石の展開図で
ある。着磁方法の詳細については後で述べる。円筒ラジ
アル方向に多極着磁が施され、磁石表面に第4図に示す
ようにN極、S極が現れる。その面積比については、着
磁の容易性などによりほぼ同比率となるようにしたが、
これに限られるわけではなく、着磁境界にヨークの磁極
が対向していればよい。図中の記号w、x、y、zは第
1図(a)の記号に対応しており、それぞれの磁極の対
向位置を示している。磁極wと磁極yはヨーク106、磁
極xと磁極zはヨーク107の終端になっている。同一ヨ
ークの2個の磁極に磁石101の同一極が対向しようとす
ると反発力が生じるために、着磁境界が磁極に対向する
位置が最も安定し、可動部の中立保持が可能で、中立保
持用のバネが不要になる。磁極の幅は、第1図(a)に
示すようにxとzが、wとyよりも狭くなっていて、対
物レンズ103を第1図のように磁極wまたはyに対向す
る位置に設定すると、フォーカシング用磁極(w、y)
とトラッキング用磁極(x、z)の間にレーザビームの
通過可能な空間が充分得られ、反射ミラー108を第1図
のように設置することにより、薄型の構造になる。コイ
ル109、110は、第1図に示すようにそれぞれヨーク10
6、107に巻かれている。第1図(b)に示すように、ヨ
ーク106に巻かれたコイル109はフォーカシング制御用
(トラッキング制御用のコイル110は図示せず)、第1
図(c)に示すように、ヨーク107に巻かれたコイル110
はトラッキング制御用で(フォーカシング制御用のコイ
ル109は図示せず)、同一ヨークの2個の磁極に同極が
発生するように制御電流を流すと、磁石が中立位置付近
で微少に変位する。尚、コイルを直接ヨークに巻き付け
るかコイルボビンを用いるかに関しては特に制限はな
い。但しヨークに直接巻き付ける場合は、絶縁処理を充
分に行なう必要があることは言うまでもない。
本実施例は、可動部の中立保持にバネなどの支持部材
を用いないため組立が容易で、また従来のアクチュエー
タで問題となっていた支持部材の高次共振が避けられ
る。更に可動部は、設計時に質量分布が正確に把握で
き、質量バランスの良い構造が実現され、安定した高速
動作が得られる。従来のコイル可動型アクチュエータで
は、コイル形状のばらつきが可動部の質量アンバランス
の原因となり、不要な寄生振動や軸受摺動面のスティッ
クスリップを起こしていたが、本実施例ではそれらの問
題点を回避している。
また、従来の磁石可動型アクチュエータは、複数の磁
石を組み合わせる必要があり、構造が複雑なため組立が
困難であったが、本実施例のアクチュエータは組立が容
易である。
本実施例のアクチュエータは、磁石と磁極のギャップ
部にコイルが無いため、磁石の寸法精度を高くすること
により、ギャップを極めて小さくすることが可能とな
り、電流−推力(トルク)特性が良好で効率が良い。
本実施例で用いる磁石は、軽量で高性能なものが望ま
しく、適当な磁石に関して、その製法を含めて後に詳細
に記述する。
(実施例−2) 次に、別構造の実施例に関して説明する。
磁気回路の構造は、(実施例−1)に限らず様々な例
が考えられるが、各磁極毎に独立した磁気回路構成とし
た場合の概略斜視図を第5図に示す。各磁気回路の構造
は、第6図(a)に示すように磁石601の内側と外側に
磁極を有しヨーク602が一体となっているもの、第6図
(b)に示すようにヨークが一体でなく分離しているも
の、第6図(c)に示すように外側のみに磁極があるも
のが考えられる。いずれの構成も可動部の中立保持のた
めの適当なバネ、ダンパ等(図示せず)を設けている。
尚、全ての磁気回路の磁極を、第6図(c)に示すよう
に、磁石の外側のみに設ける場合は、第3図に示すよう
に磁石の内側に継鉄リングを固定することで効率の向上
が図れる。磁石の着磁パタンは第4図に示した例の他に
第7図(a)、(b)に示すようなパタンも可能であ
る。本実施例も、可動部の質量バランスが良く、磁石と
磁極のギャップが小さくできる。
以上、実施例−1、2共に可動部への給電線が不要
で、断線の心配がなく、給電線の接続処理も不要なため
組立も容易である。また、コイルの熱変形と接着不良の
心配も無い。
実施例−1、2に用いられた、多極着磁を施された円
筒形状の磁石の製造方法を以下に示す。尚、本実施例中
に示す希土類金属(R)の原料は、トータルのRが99.8
%以上、主とするRが99%以上の純度であるものを使用
した。
第8図は、Sm−Co系樹脂結合型磁石の製造工程図であ
る。圧縮成形法(a)、射出成形法(b)、押出成形法
(c)により円筒形状とした。本発明の構成要素である
円筒形状の磁石は、ラジアル方向に多極着磁を施すため
にラジアル異方性化させることが望ましい。従って、ラ
ジアル異方性磁石が生産性よく製造できるSm−Co系樹脂
結合型磁石が、非常に有利である。また、その高い磁気
性能から可動部の小型・軽量化が図られる。更に、高い
寸法精度が容易に出せるため磁石表面と磁極とのギャッ
プをつめることができる。まず、組成がSm(Co0.672Cu
0.08Fe0.22Zr0.0288.35となるように原料を誘導炉で
溶解し、そのインゴットをArガス雰囲気中で1120〜1180
℃で5時間溶体化処理を行ない、更に850℃で4時間時
効処理を行なった。このようにして得られた2−17系希
土類金属間合金を、平均粒径が20μm(フィッシャーサ
ブシーブサイダーによる)となるように粉砕し、この粉
末98重量%に熱硬化性である2液性エポキシ樹脂2重量
%を結合材として加え混合した磁石組成物を、粉末成形
磁場プレス装置で磁場中でラジアル配向させ円筒形状に
成形した後、キュア処理を行なった(第8図・(a)、
磁石A)。この圧縮成形磁石を用いることにより、高速
応答性に優れた対物レンズアクチュエータが容易にでき
る。また、上記と同様の方法により得られた2−17系希
土類金属間合金を平均粒径が20μmとなるように粉砕
し、この粉末60体積%に40体積%のナイロン−12を結合
材として加え混合した磁石組成物を、射出成形装置で磁
場中でラジアル配向させ円筒形状に成形した後、アニー
ル処理を行なった(第8図・(b)、磁石B)。また、
上記と同様の方法により得られた2−17系希土類金属間
合金を平均粒径が20μmとなるように粉砕し、この磁性
粉末92重量%とナイロン−12が8重量%からなる磁石組
成物を、200℃にて混練した後、外径が3〜6mmに造粒さ
れた原料コンパウンドを、押出成形装置を用いて磁場中
でラジアル配向させ円筒形状に成形した(第8図・
(c)、磁石C)。この射出成形磁石、押出成形磁石
は、圧縮成形磁石に比べ磁気性能は多少低いが生産性が
高い。特に押出成形磁石は、極めて薄肉の円筒形状が非
常に容易に得られる。この射出成形磁石は、押出成形磁
石を用いた対物レンズアクチュエータは、読み出し専用
や光ディスク回転数が低い光メモリ装置などに充分応用
できる。
Nd・Ce置換Sm−Co系樹脂結合型磁石を第8図の圧縮成
形と同様の方法で成形した。組成が、Sm0.5Nd0.4Ce0.1
(Co0.672Cu0.08Fe0.22Zr0.0288.35である2−17系希
土類金属間合金を平均粒径が80μmとなるように粉砕し
た。この粉末98重量%に熱硬化性である2液性エポキシ
樹脂2重量%を結合材として加え混合した。その磁石組
成物を粉末成形磁場プレス装置で、磁場中でラジアル配
向させ円筒形状に成形した後、キュア処理を行なった
(磁石D)。このNd・Ce置換Sm−Co系樹脂結合型磁石
は、Nd、Ceで置換しないものに比べ磁気性能は多少低い
が、原料供給面・価格面が有利である。また、PrでSmの
一部を置換した場合(磁石E)にも充分な磁気特性が得
られ、これもまた原料供給面・価格面で有利となる。こ
の磁石(D、E)を用いた場合にも充分な高速動作が確
認できた。
第9図は、Nd−Fe−B系樹脂結合型磁石の製造工程図
である。Nd13Fe82.74.3の組成の合金をメルトスパン
法を用い、結晶とアモルファスの混合状態のリボンを作
成し、これを粉砕して得られた磁性粉末をエポキシ樹脂
と混合・混練したものを、円筒形状に加圧成形した後キ
ュア処理を行なった(磁石F)。このNd−Fe−B系樹脂
結合型磁石は加工性良く製造できるため、これを本発明
のアクチュエータに用いることは価格面・原料供給面で
有利となる。
第10図は、Nd−Fe−B系磁石の製造工程図である。Nd
13Fe82.74.3の組成の合金をメルトスパン法を用い、
結晶とアモルファスの混合状態のリボンを作成し、これ
を粉砕して得られた磁性粉末を円筒状金型に入れ熱間圧
密処理を行なった(第10図・(a)、磁石G)。この磁
石は、上記のNd−Fe−B系樹脂結合型磁石に比べ磁性粉
末の充填密度が高いため優れた磁気性能が得られる。更
に、(a)の工程の後に加熱しながら円筒ラジアル方向
に加圧し成形する(第10図・(b)、磁石H)ことによ
りラジアル異方性磁石が得られ、Nd−Fe−B系の磁石が
持つ本来の高い磁気特性を充分に引き出すことができ
る。このようにして得られたNd−Fe−B系磁石(G、
H)を用いることにより、高速応答性に優れたアクチュ
エータができる。
第11図は、R、Fe、B、Zrを基本組成とした焼結磁石
の製造工程図である。Zr2.5(Ce0.2Pr0.2Nd0.612.5Fe
69Co9B7となる磁石原料を高周波溶解炉を用いArガス雰
囲気下で溶解・鋳造し、スタンプミル・ボールミルで平
均粒径が3〜5μmとなるように粉砕して得た粉末を、
円筒状金型に充填し、15kOeの磁場でラジアル配向さ
せ、15〜20kg/mm2の成形圧で加圧成形を行ない、その後
Arガス雰囲気中で1000〜1250℃の最適温度で焼結し、必
要に応じて400〜1250℃の最適温度で熱処理を行なって
焼結磁石を成形した(磁石I)。このようにして得られ
たラジアル異方性焼結磁石は、高い磁気性能を示す。更
に価格面・原料供給面からも有利であるため、高速応答
性に優れた対物レンズアクチュエータが経済性良くでき
る。
最後にR−M−X系鋳造磁石の製造方法を詳細に説明
する。第12図は、R−M−X系鋳造磁石の製造工程図で
ある。磁石組成のうち希土類金属(R)としては、Y、
La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b、Luが候補として挙げられ、これらのうち1種類、あ
るいは2種類以上を組み合わせて用いることが可能であ
る。最も高い磁気特性は、Prで得られる。遷移金属
(M)としてはFe、Ni、Cu等が候補として挙げられ、こ
れらのうち1種類、あるいは2種類以上を組み合わせて
用いることが可能である。III b族元素としては、B、A
l、Ga等が候補として挙げられ、これらのうち1種類、
あるいは2種類以上を組み合わせて用いることが可能で
ある。また、小量の添加元素、例えば重希土類のDy、Tb
等や、Si、Co、Mo等は保磁力の向上に有効である。ま
ず、Pr17Fe76Cu2B5の組成となるように原料を秤量し、
誘導炉で溶解鋳造し、円筒形状の鋳造インゴットを得
た。その際、一方向凝固法により円筒形状の軸方向に柱
状晶を発達させた。次に、第13図に示すように鋳造イン
ゴット131を軟鋼製のカプセル132に入れ、脱気し、密封
した。このカプセルは、鋳造インゴットに適合する形状
であり、中央にマンドレルホール133を有している。次
に第14図に示すように鋳造インゴットを入れたカプセル
を850℃で熱間押出した。141はコンテナ、142は押盤、1
43はマンドレル、144はダイスである。マンドレルはカ
プセルのマンドレルホールに挿入されている。第15図に
示すように、押出時に鋳造インゴットはマンドレルとダ
イスによりラジアル方向に加圧されラジアル方向に配向
する。カプセルを除去した後に1000℃×24hの熱処理を
施して円筒形状の磁石を得た(磁石J)。また、組成が
Pr17Fe75Ga2Al1B5となる磁石も同様の方法で製造した
(磁石K)。このようにして得られた磁石(J、K)
は、鋳造、熱間加工により製造され、粉砕工程を経ない
ので磁石中の酸素濃度が極めて低く耐環境性に優れ、ま
た高い磁気性能を示し、更に機械的強度も高く、製造コ
ストも低いため高性能でかつ安価なアクチュエータを実
現でき、様々な形態の光ディスクメモリに応用が可能で
ある。
第1表に、各々の磁石の組成と製造工程図の番号をま
とめた。また、第2表に各々の磁石の磁気特性((BH)
max)、コスト(原料及び製造コスト)、薄肉化の容易
性をまとめた。表中コストの項の△○◎の記号は、その
順番にコストが安価になることを示し、薄肉化の項の◎
印は薄肉化が極めて容易である、○印は薄肉化が容易で
ある、△印は薄肉化が可能であることを示している。
次に、磁石の着磁について述べる。第16図に示すよう
に円筒形の着磁ヨーク161と、コンデンサ充電式のパル
ス電源162を用いた。このとき、印加磁場は磁石の保磁
力の2.5〜3倍となるようにした。第17図(a)(b)
は着磁ヨークの内側を表わした展開図で、(a)に示す
ように溝171が設けられている。尚、材質は純鉄を用い
ている。この溝には、電線172が実線、破線で示すよう
に巻かれていて、図中矢印で示すように電流を流した。
この例のようにすると、着磁ヨークのアキシャル方向の
磁場がキャンセルされるため、着磁のバランスが良い。
第3−1・2表に、実施例−1の対物レンズアクチュ
エータの磁石に上記の方法で着磁された第2表の磁石A
〜Kを用い、その寸法(内径、外径)を変えた場合のア
クチュエータの高速応答性をまとめた。対物レンズアク
チュエータの場合、フォーカシング方向(軸方向)の駆
動可能範囲は±1mmあれば充分であるため円筒形状の磁
石の高さはそれを考慮して5mmとした。他の応用で駆動
可能範囲が異なる場合には、それに合わせて高さを変更
すればよい。表中◎印は高速応答性が極めて良い、○印
は良い、△印は高速動作が可能であることを示してい
る。また、−印は円筒形状の磁石の製造が困難であるこ
とを示す。
以上、本実施例に示した機構と、その可動磁石として
高性能希土類磁石(但し上記実施例の磁石原料組成、製
造条件、磁石寸法はこれに制限されるものではない。)
を用いることによりアクチュエータの高性能化または小
型化・低コスト化が可能となり、これを対物レンズアク
チュエータとすることにより様々な光メモリ装置に応用
できる。
[発明の効果] 以上示したように本発明によれば、ラジアル方向に多
極着磁を施した円筒形状の磁石を可動部に用いたことに
より以下のような利点を生ずる。
(1)給電線の断線が無い。(2)給電線の接続処理が
無いので組立が容易である。(3)コイルの熱変形と接
着不良の心配が無い。(4)可動部の質量バランスが良
い。(5)磁気回路ギャップの寸法管理が容易である。
(6)コイルを固定部の外周部に一括して配置できるの
で、固定部の組立性に優れている。
従って、高性能で信頼性が高い安価なアクチュエータ
が得られるようになる。特に、実施例−1に示す構造と
した場合には支持バネが無いため高次共振が起こらず高
速応答性に優れたアクチュエータが得られ、更に組立が
容易になる。
本発明のアクチュエータは、対物レンズアクチュエー
タとすることによりコンピュータメモリ、光ディスクフ
ァイル、CD、CD−ROM、LVDなどの光メモリ装置に応用す
ることが可能で、装置の高性能化や低コスト化などの多
大な効果を有するものである。また、半導体集積回路の
製造における精密位置決め装置等にも応用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による一実施例を示す対物レンズアク
チュエータの構成概略図で、(a)図は平面図、(b)
図は正面図、(c)図は断面図である。 第2図は、軸受け説明図である。 第3図は、継鉄リング説明図である。 第4図は、磁石の着磁パタン図である。 第5図は、本発明による一実施例を示す別構造の対物レ
ンズアクチュエータの概略斜視図である。 第6図(a)(b)(c)は、磁気回路の構造を示す図
である。 第7図(a)(b)は、磁石の着磁パタン図である。 第8図は、Sm−Co系樹脂結合型磁石の製造工程図であ
る。 第9図は、Nd−Fe−B系樹脂結合型磁石の製造工程図で
ある。 第10図は、Nd−Fe−B系磁石の製造工程図である。 第11図は、R、Fe、B、Zrを基本組成とした焼結磁石の
製造工程図である。 第12図は、R−M−X系鋳造磁石の製造工程図である。 第13図は、鋳造インゴットとカプセルの説明図である。 第14図は、鋳造インゴットの熱間押出加工の説明図であ
る。 第15図は、熱間押出加工の加圧部の説明図である。 第16図は、着磁方法の説明図である。 第17図(a)(b)は、着磁ヨークの説明図である。 101……磁石 104……ベース 105……支持シャフト 106、107……ヨーク 109、110……コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願昭62−214460 (32)優先日 昭62(1987)8月28日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭62−214461 (32)優先日 昭62(1987)8月28日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭62−217675 (32)優先日 昭62(1987)8月31日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭62−217676 (32)優先日 昭62(1987)8月31日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭62−222607 (32)優先日 昭62(1987)9月4日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭62−222610 (32)優先日 昭62(1987)9月4日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭62−223628 (32)優先日 昭62(1987)9月7日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭62−223629 (32)優先日 昭62(1987)9月7日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭62−223633 (32)優先日 昭62(1987)9月7日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 柳澤 通雄 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (72)発明者 秋岡 宏治 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (72)発明者 下田 達也 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−218051(JP,A) 特開 平1−8518(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持シャフトの回りに回動可能で前記支持
    シャフトの軸方向に直動可能な可動部を有するアクチュ
    エータにおいて、 前記可動部の外周部は単一部材からなる円筒形磁石によ
    り構成され、 前記円筒形磁石はラジアル方向に多極着磁がほどこさ
    れ、 前記円筒形磁石には、前記円筒形磁石の軸方向に主たる
    境界を有する第1の着磁境界と前記円筒形磁石の周方向
    に境界を有する第2の着磁境界とが前記周方向に沿って
    交互に配置され、 前記円筒形磁石から離間し前記着磁境界に対向した位置
    に、磁極を有するヨークが配置され、このヨークにコイ
    ルが巻かれてなることを特徴とするアクチュエータ。
JP63182418A 1987-07-27 1988-07-21 アクチュエータ Expired - Lifetime JP2699426B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63211637A JP2699438B2 (ja) 1987-08-27 1988-08-26 アクチュエータ
FR8900589A FR2640828A1 (fr) 1988-07-21 1989-01-19 Actionneur electromagnetique
NL8900188A NL8900188A (nl) 1988-07-21 1989-01-26 Actuator.
US07/303,602 US5062095A (en) 1988-07-21 1989-01-27 Actuator and method of manufacturing thereof

Applications Claiming Priority (15)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62-186957 1987-07-27
JP18695687 1987-07-27
JP62-186956 1987-07-27
JP62-214460 1987-08-28
JP62-214458 1987-08-28
JP62-214459 1987-08-28
JP62-214461 1987-08-28
JP62-217675 1987-08-31
JP62-217676 1987-08-31
JP62-222610 1987-09-04
JP62-222607 1987-09-04
JP62-223633 1987-09-07
JP62-223629 1987-09-07
JP62-223628 1987-09-07
JP63211637A JP2699438B2 (ja) 1987-08-27 1988-08-26 アクチュエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01158629A JPH01158629A (ja) 1989-06-21
JP2699426B2 true JP2699426B2 (ja) 1998-01-19

Family

ID=26504072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63182418A Expired - Lifetime JP2699426B2 (ja) 1987-07-27 1988-07-21 アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2699426B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11120580A (ja) * 1997-10-16 1999-04-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光学式情報記録再生装置
US9390676B2 (en) * 2011-09-21 2016-07-12 International Business Machines Corporation Tactile presentation of information

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5332331B2 (ja) * 1973-02-26 1978-09-07
JPS50121798A (ja) * 1974-03-14 1975-09-23
JPS50143705A (ja) * 1974-05-09 1975-11-19
JPS54121999A (en) * 1978-03-14 1979-09-21 Toshiba Corp Manufacture of permanent magnet
JPS5599703A (en) * 1979-01-26 1980-07-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd Preparation of anisotropic resin magnet
JPS5782446A (en) * 1980-11-10 1982-05-22 Seiko Epson Corp Rare earth element-cobalt permanent magnet
JPS58218051A (ja) * 1982-06-11 1983-12-19 Ricoh Co Ltd 光ピツクアツプ
JPS59140335A (ja) * 1983-01-29 1984-08-11 Hitachi Metals Ltd 希土類コバルト系異形焼結磁石の製造方法
JPH06942B2 (ja) * 1984-04-18 1994-01-05 セイコーエプソン株式会社 希土類永久磁石
JPS61114503A (ja) * 1984-11-09 1986-06-02 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 樹脂磁石用サマリウム−コバルト系磁石粉末の製造方法
JPS61203602A (ja) * 1985-03-07 1986-09-09 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 樹脂磁石用希土類元素−コバルト系磁石粉末の製造方法
JPS61266502A (ja) * 1985-05-20 1986-11-26 Namiki Precision Jewel Co Ltd 永久磁石用原料粉体の製造方法
JPS62177101A (ja) * 1986-01-29 1987-08-04 Daido Steel Co Ltd 永久磁石材料の製造方法
JPS62177158A (ja) * 1986-01-29 1987-08-04 Daido Steel Co Ltd 永久磁石材料およびその製造方法
JPH0711055B2 (ja) * 1986-01-29 1995-02-08 大同特殊鋼株式会社 永久磁石材料の製造方法
JPS648518A (en) * 1987-07-01 1989-01-12 Seiko Epson Corp Actuator for optical head

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01158629A (ja) 1989-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5062095A (en) Actuator and method of manufacturing thereof
JP4796788B2 (ja) コアレスモータ
US4888506A (en) Voice coil-type linear motor
KR900003477B1 (ko) 수지자석
US5500994A (en) Method of manufacturing a rotor
JPH0828293B2 (ja) 円筒状永久磁石、それを用いたモータ及びその製造方法
EP1956698B1 (en) Permanent magnet rotor and motor using the same
JP6384543B2 (ja) 極異方性リング磁石、及びそれを用いた回転子
JP2699426B2 (ja) アクチュエータ
JP3618648B2 (ja) 異方性磁石とその製造方法およびこれを用いたモータ
US8044547B2 (en) Radial-direction gap type magnet motor
JP2699438B2 (ja) アクチュエータ
JP4238971B2 (ja) ラジアル異方性焼結磁石の製造方法
JPH07120576B2 (ja) 鋳造希土類―鉄系永久磁石の製造方法
JP3618647B2 (ja) 異方性磁石とその製造方法およびこれを用いたモータ
JP2768356B2 (ja) 樹脂結合型磁石の製造方法
JP2006261236A (ja) 異方性磁石成形用金型、異方性磁石の製造方法、異方性磁石およびそれを用いたモータ
JPH07111924B2 (ja) 磁気ロール及び磁気ロール用円筒状磁石の製造方法
JP2010098863A (ja) 円筒状磁石素材および表面磁石型モータ
JPH0993845A (ja) 表面磁石型ロータ
JP6712518B2 (ja) 極異方磁石及びその製造方法、並びに、永久磁石型モータジェネレータ
JP2020156203A (ja) 磁石部材の製造装置およびその製造方法
JP2638995B2 (ja) 永久磁石構造体
JP2001185412A (ja) 異方性ボンド磁石
JP4120147B2 (ja) 永久磁石界磁型小型直流モ−タの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080926

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term