JP2006261236A - 異方性磁石成形用金型、異方性磁石の製造方法、異方性磁石およびそれを用いたモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】 磁場配向成形により異方性磁石を製造するにあたり、異方性磁石の製造に供して好適な成形金型、中心軸線方向に略均一な磁気特性を有する磁場配向異方性薄肉磁石、およびそれを用いた高性能なステッピングモータを提供する。
【解決手段】 異方性磁石の製造に用いる成形金型Dにおいて、下側中子4内部にヒータ10を設けることで、磁石材料が所定の状態に配向するために必要な熱を磁石内面部から供給することができ、所望の磁気特性を有する異方性磁石を成形することができると共に、成形金型内部の配向磁石6の耐久性を向上させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 異方性磁石の製造に用いる成形金型Dにおいて、下側中子4内部にヒータ10を設けることで、磁石材料が所定の状態に配向するために必要な熱を磁石内面部から供給することができ、所望の磁気特性を有する異方性磁石を成形することができると共に、成形金型内部の配向磁石6の耐久性を向上させることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、円筒状の異方性磁石、特にモータ内部に用いられる異方性磁石の製造に好適な金型、その金型を用いた異方性磁石の製造方法、所定の磁気特性を有する異方性磁石およびそれを用いたモータに関するものである。
従来、モータ用の円筒、円柱又は薄肉リング状の永久磁石としては、磁性粉の磁化容易軸が配向せず、ランダム配列になる等方性磁石、また磁性粉の磁化容易軸が、半径方向(ラジアル方向)に配列するラジアル異方性磁石、さらに周面を作用面として極異方に配向する極異方性磁石などが知られている。これらの磁石のうち、極異方性磁石は作用面の磁束密度を高くとることができ、最も良好な磁気特性が得られるものと考えられている。
一般に、この磁場異方性磁石の製造工程においては、金型内に形成されるキャビティに加熱・溶融された磁石材料を供給し、その磁石材料が冷却されて固化する前に、磁石材料の磁化容易軸を所望の磁力線方向に整列させる磁場配向処理を行う。この磁場配向処理としては、例えば、金型内に永久磁石あるいは電磁石などを配置し、それらの磁力によって、キャビティ内に供給された磁石材料の配向を行うことが行われている。
こうした磁場配向処理において、金型内に供給された磁石材料の配向状態は、配向磁場の発生状態だけでなく、磁石材料が供給されるゲートの設置位置によっても影響されることが知られている。すなわち、キャビティに供給される磁石材料のうち、ゲートの近傍に位置する磁石材料の温度に比べ、ゲートから離間した位置に供給された磁石材料の温度は、配向処理中早期に低下する傾向にあり、この温度差によって成形された磁石材料(以下、磁石素材と称す)の配向状態に差が生じる。つまり、配向処理中早期に温度が低下した部分における磁石材料の磁化容易軸は、十分な配向が得られず、温度が低下しない部分における磁石材料の磁化容易軸は十分な配向が得られる事となる。このような配向状態の不均一が生じた磁石素材を着磁して製造された磁石には、磁束密度の差が生じるという現象が発生する。
例えば、ステッピングモータに用いられる円筒状のロータを、極異方性磁石によって構成する場合、キャビティの中央部に磁石素材を充填するためのゲートが配置されていると、最終的に着磁工程を経て製造された異方性磁石には、高さ方向において磁束密度の分布に差が生じることとなる。つまり、磁石の中央部にゲートを設置した場合では、磁石材料の中央部が配向し易くなるのに対し、両端部は温度の低下が生じるため、配向が行われにくくなる。このため、製造された磁石は、図5(a)に示すように、中央部の表面磁束密度は高くなるが、両端部の表面磁束密度は低くなる。
このように、両端部の磁束密度が低い極異方配向磁石を、実際のモータにロータとして組み込んで使用した場合、モータの構造によっては、磁石の磁力が十分に回転に作用せず、良好な回転特性が得られないことがある。
例えば、ステッピングモータに使用される円筒状のロータの周面が、2n(nは2以上の自然数)個の磁極に着磁され、n極の磁極を有する2つの外ヨーク及び内ヨークが、ロータを挟んで対向配置されると共に、2つの外ヨークおよび内ヨークが一定の位相差となるような構造を有するものである場合、ロータの周面の中で、ロータの回転に寄与する実質的な作用領域は磁石の高さ方向の両端領域となる。このため、前述のように、中央部分の磁束密度が高く、両端部の磁束密度が低い磁石をロータとして用いた場合には、磁束密度の低い端部からの磁束のみが回転に寄与し、中央部分における高い磁束密度は回転には寄与しないこととなるため、回転トルクや回転精度などの回転特性が十分に得られないという問題が生じる。
また、成形金型におけるゲートは、キャビティの中央部に限らず、キャビティの一端に設置する場合もある。この場合には、磁石の高さ方向の表面磁束密度が図5(b)に示すように傾斜分布になる。すなわち、温度が高いゲート付近では、配向される割合は高くなるが、ゲートから離れるに従って配向する割合は徐々に低下する。このため、この磁石をロータとしてステッピングモータに組み込んだ場合には、回転が不均一となり、適正な回転制御を行うことができない。
以上のような、問題を解消するため、成形金型の磁気回路に工夫を加え、磁石材料中における磁性粉の配向方向を制御することによって、磁場配向した極異方性磁石の実質的な作用面における表面磁界の向上を図ることも提案されている(特許文献1参照)。
しかし、特許文献1に示される技術を応用して、磁石材料の磁化容易軸が両端部に集中配向されるように磁気回路を設計したとしても、超小型極異方性磁石の製造においては十分な効果が得られないという問題がある。これは、超小型磁石を成形する成形金型内におけるキャビティの空間中の熱容量が極めて小さく、キャビティに充填される溶融磁石材料は中子表面と接触した瞬間に固化してしまうことに起因する。つまり、配向が十分に行われる前に、溶融磁石材料が固化してしまうため、十分な表面磁束密度が得られず、このように製造された超小型極異方性磁石をステッピングモータに組み込んだ場合には、所望のトルク、角度精度を得ることができない。
一方、上記のように、永久磁石などによって磁場配向処理を可能とする金型においては、成形金型の周囲に加熱又は冷却媒体(通常は水又は油が使用されている)を流すことが行われている。さらに、金型温度調節用媒体の流入温度と流出温度との差を制御することによって、配向度の低下、反りおよび割れを無くすことを図るものも提案されている(特許文献2参照)。このように、金型の温度を高く保つようにすれば、前述の磁性体の配向性に差が生じる問題も改善することができる。
しかしながら、成形金型の周囲から成形金型全体を加熱する手段を採った場合には、配向用永久磁石が高温環境(通常金型周囲の温度が60℃から120℃まで調節されている)に長時間さらされることとなり、配向用永久磁石が減磁されてしまうため、使用回数に応じて交換する必要があり、製造コストの増大を招くという問題がある。配向用永久磁石は、大きな磁力を必要とするため焼結で作られており高価である。しかも減磁されて交換されたものは再生できないため廃棄されているのが通例である。また、磁極数分の複数の磁石を交換する場合、互いの磁力が強いため強力に反発・吸着してしまうことから、煩雑な交換作業を余儀なくされ、多くの作業時間を要する。
本発明は、上記従来技術の課題に着目してなされたもので、磁石材料に対して所望の磁場配向を行いつつ成形することができ、かつ金型内の配向永久磁石の長期使用を可能とする成形金型、その金型を用いた異方性磁石の製造方法、異方性磁石およびその異方性磁石を用いた高性能なステッピングモータの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、以下の構成を有する。
すなわち、本発明の第1の形態は、固定型と、可動型とを有し、前記固定型と可動型との組み合わせによって円筒状の磁石を成形するためのキャビティが形成される成形金型において、前記固定型と可動型の少なくとも一方に、前記キャビティの内周面を形成する円筒状の中子と、前記キャビティの外周面を形成する円筒状の成形部と、前記成形部の外周に沿って配置した複数の磁極を有する配向磁石と、前記中子の内部に設けたヒータとを備えたことを特徴とする。
すなわち、本発明の第1の形態は、固定型と、可動型とを有し、前記固定型と可動型との組み合わせによって円筒状の磁石を成形するためのキャビティが形成される成形金型において、前記固定型と可動型の少なくとも一方に、前記キャビティの内周面を形成する円筒状の中子と、前記キャビティの外周面を形成する円筒状の成形部と、前記成形部の外周に沿って配置した複数の磁極を有する配向磁石と、前記中子の内部に設けたヒータとを備えたことを特徴とする。
本発明の第2の形態は、固定型と、前記固定型との組み合わせによって円筒状のキャビティを形成する可動型とを有し、前記固定型と可動型の少なくとも一方に、前記キャビティの内周面を形成する円筒状の中子と、前記キャビティの外周面を形成する中空円筒状の成形部と、前記成形部の外周に沿って配置した複数の磁極を有する配向磁石と、前記中子の内部にヒータを設けたことを特徴とする成形金型を用いて、円筒状の異方性磁石を製造する製造方法において、前記中子の内部にヒータを設け、このヒータによって前記中子を加熱することにより前記キャビティ内に注入された磁石材料を加熱する加熱工程と、磁石材料の磁化容易軸を前記配向磁石によって配向させる配向工程と、磁石材料を冷却し硬化させる硬化工程を備えたことを特徴とする。
本発明の第3の形態は、本発明の第2の形態を用いて、磁場配向成形した異方性磁石であって、前記異方性磁石は磁石外周部における表面磁束密度が中心軸線方向に略均一であることを特徴とする。
本発明の第4の形態は、本発明の第2の形態を用いて、磁場配向成形した異方性磁石であって、前記異方性磁石は磁石外周部における表面磁束密度が中心軸線方向に部分的に異なることを特徴とする。
本発明の異方性磁石の成形金型によれば、中子によって磁石材料の内周面より加熱することが可能であるため、磁石材料の磁化容易軸を所定の方向に配向するための十分な熱を供給することができると共に、配向磁石から磁石材料に供給する熱を低く保つことが可能になり、配向磁石の耐久性を向上することができるという効果がある。
また、上記成形金型を用いた本発明の異方性磁石の製造方法によれば、異方性磁石の外周面に、用途に応じた所望の磁気特性を得ることができる。このため、本発明の製造方法によって製造された異方性磁石をモータのロータとして用いることにより、トルクおよび角度精度などにおいて優れた特性を有するモータを実現することができる。
以下、図1により成形金型の下側中子4に埋め込むマイクロヒータ10および磁場配向異方性磁石射出成形金型の実施の形態を説明する。
まず、図1(a),(b)に基づき、極異方性磁石を成形するための成形金型の実施形態を説明する。なお、図1において、(a)は成形金型の縦断側面図、(b)は同図(a)のB−B線断面図である。本実施形態における成形金型Dは、後述のステッピングモータのロータとして使用する円筒状の極異方性磁石の磁石素材8を成形するものであり、図外の保持機構によって定位置に保持される固定型1と、この固定型1に対して昇降する可動型2とからなる。なお、本明細書において、磁石素材とは、成形金型によって磁石材料を成形したものを意味し、着磁する前の状態を意味する。
固定型1には、下側に向けて突出する円柱状の上側中子3が形成され、その上側中子3の内部には、図外の磁石材料供給部から供給される溶融状態の磁石材料を成形金型内に導くランナー5が形成されており、ランナー5の端部には上側中子3の端部で開口するゲートが形成されている。なお11はランナー5内を流動する磁石材料の温度を維持するためのヒータであり、ランナー形成面に沿って配置されている。
一方、可動型2は有底筒状をなす本体21を有し、その本体21の底部には、上方に突出する円柱状の下側中子4が形成されている。また、本体21の周壁部22の内方には、下側中子4を囲むように円筒状の配向磁石6が収納されている。この配向磁石6は永久磁石によって形成されている。
また、配向磁石6の外周面には、図1(b)に示すように、複数の磁極(ここでは、10極)が一定の間隔で交互に形成されている。さらに、配向磁石6の内方には、円筒状のスリーブ7が収納されている。スリーブ7の内周面71は、下側中子4の外周面と同心円上に位置し、前記下側中子4の外周面との間には一定の間隔が形成されている。この下側中子4の外周面と固定型1の外周面とは同径に形成され、上側中子3と下側中子4とは同心に配置されている。また、下側中子4の中央部に形成されたヒータ設置孔9内には、下側中子4をその内部から加熱するヒータ10が挿入されている。このヒータ10は、図外の通電回路に接続され、その通電回路によって中子の加熱温度を制御可能になっている。なお、12は成形金型の周壁部に沿って配置した温度調整器である。
また、可動型2の本体21および固定型1は、非磁性体によって構成され、その非磁性体の材料としては、例えば、SUS304などのオーステナイト系ステンレス鋼、YHD50などの高マンガン鋼、銅ベリリウム、青銅、真鍮および非磁性超硬鋼N−7などを使用することが可能である。なお、ラジアルあるいはラジアル成分を持つ異方性配向磁石を成形する場合には、中子を強磁性体にしてもよい。この場合、強磁石材料としては、例えば、S55C、S50C、S40Cなどの炭素鋼、SKD11、SKD61などのダイス鋼およびパーメンジュール、純鉄、パーマロイ合金などを使用することができる。
上記のように構成された成形金型Dにより異方性磁石を製造する場合には、まず、図外の昇降機構によって可動型2を上昇させ、その上端面を固定型1の下端面に当接させて成形金型を閉じる。この際、固定型1の上側中子3が可動型2のスリーブ7内に挿入され、下側中子4の上端面に対向する。これにより、上側中子3と下側中子4の各々の外周面と、およびスリーブ7の内周面71とにより、円筒状のキャビティEが形成される。なお、この実施形態では、下側中子4の上端面の中心に凸部41が形成されているため、金型を閉じた状態において、キャビティEの中央部には、環状の突出部81が形成される。
次に、溶融状態の磁石材料を、ランナー5のゲートからキャビティEへと充填する。この時、下側中子4はマイクロヒータ10によって加熱されているため、キャビティEへと充填される磁石材料は、下側中子4の熱により加熱され、溶融状態を維持したままキャビティE内に充填される。すなわち、ゲートから離間した部分においても硬化することなく充填される。このため、磁石材料内の磁化容易軸は、スリーブ7の外周に配置されている配向磁石6の磁界に揃って均一に配向される。この際のマイクロヒータ10によるキャビティE内の加熱温度は、使用する磁石材料によっても異なるが、例えば、ボンド磁石用の磁石材料である場合、110℃から160℃であればキャビティE内に充填される磁石材料が硬化することはなく、均一な配向を行うことができる。
そして磁石材料の配向が完了するための一定時間が経過した後、マイクロヒータ10の加熱温度を下げ、成形金型温度を下げることで磁石材料は硬化を開始し、硬化が完了した状態で磁場配向成形が完了する。なお、本実施形態の成形金型によって成形された磁石素材8の形状を図2に示す。
この後、成形された磁石素材8には、ゲート加工を行うために脱磁処理が施され、その後ゲート加工を行い、加工完了後に着磁工程で着磁される。上記成形金型および製造方法を用いて製造した磁石素材8には、均一な配向が適正になされているため、この磁石素材8に対し着磁工程を経て製造された異方性磁石は、外周部における表面磁束密度が中心軸線方向において均一な状態となる。
なお、成形金型における、配向永久磁石の配置の仕方および中子を構成する材質の磁気特性によっては、アキシャル異方性、ラジアル異方性、極異方性などの異方性磁石を成形することも可能である。
また、本成形工程において磁化容易軸の配向状態の良否は、電磁石あるいは永久磁石磁界による発生磁界、および充填した磁石材料が適正温度に保たれているか否かによって決定される。すなわち、充填された磁石材料を磁場配向する際、常に溶融状態にあるか否かによって異方性磁石の配向状態の良否が決定される。そのため、ヒータ設置孔9の直径は、マイクロヒータ10の直径よりも0.2mmから1.5mm程度大きくすることが好ましい。これによれば、マイクロヒータ10をスムースに設置孔9に挿入できると共に、磁石材料に良好な配向状態を得る上で十分な熱、つまり、磁石材料を溶融状態に保つ上で十分な熱を得ることが可能となる。
また、本実施形態において使用するマイクロヒータ10は、直径1.0mmないし6.4mmのステンレス鋼パイプの中心に直径0.2mmないし1.2mmの電熱用ニッケルクロム線を置き、その周囲を酸化マグネシウムなどの絶縁体で囲んだものとなっている。但し、これは一例であり、その他の寸法を有するヒータを使用することも可能である。
以上のように、本実施形態では、充填された磁石材料に対し内周面より加熱することができるため、従来の成形金型における磁石材料の加熱方法のように、温度調整器12によって配向磁石の外周面における温度を60℃から120℃と高い温度に設定する必要がなく、20℃から50℃と低く設定しても、磁石材料の良好な配向性を確保でき、さらには配向磁石6の耐久性も向上させることができる。
なお、配向磁石6の外周面における温度を20℃以下に設定すれば、成形金型の周囲には湿度による結露現象が出やすくなり、また、50℃以上に設定した場合には、配向磁石6が減磁され、磁石の耐久性が得られなくなるため、温度調節器12は、周囲の環境条件などに応じて適宜温度調整して使用することが望ましい。
なお、本実施形態ではマイクロヒータ10を下側中子4に設けたが、下側中子4に限らず上側中子3にマイクロヒータ10を設けてもよい。
なお、配向磁石の磁力によっては、成形時に配向と着磁とを同時に行うことも可能である。
また、本実施形態では成形金型のゲートをキャビティE内面側中央部に設けたが、これに限らず、端部等に設けてもよい。
また、本実施形態ではキャビティEの外周面を構成する物にスリーブ7を用いたが、これに限らずキャビティEの外周面を形成できる面部があればよい。
また、磁石の配向状態についても、本実施形態では、磁石の中心軸線方向に全体の表面磁束密度が略均一になるように配向を行ったが、これに限らず部分的に磁束密度が異なるような磁石を成形する場合にも、適正な配向を高精度に行うことが可能となる。なお、部分的に磁束密度の異なる磁石を製造する場合には、スリーブ7の外周に配置する配向磁石6を、本実施形態のようにキャビティEの外周全域に対向して配置するのではなく、磁束密度を高めようとする位置に合わせて部分的に配向磁石を配置すればよい。
なお、配向磁石の磁力によっては、成形時に配向と着磁とを同時に行うことも可能である。
また、本実施形態では成形金型のゲートをキャビティE内面側中央部に設けたが、これに限らず、端部等に設けてもよい。
また、本実施形態ではキャビティEの外周面を構成する物にスリーブ7を用いたが、これに限らずキャビティEの外周面を形成できる面部があればよい。
また、磁石の配向状態についても、本実施形態では、磁石の中心軸線方向に全体の表面磁束密度が略均一になるように配向を行ったが、これに限らず部分的に磁束密度が異なるような磁石を成形する場合にも、適正な配向を高精度に行うことが可能となる。なお、部分的に磁束密度の異なる磁石を製造する場合には、スリーブ7の外周に配置する配向磁石6を、本実施形態のようにキャビティEの外周全域に対向して配置するのではなく、磁束密度を高めようとする位置に合わせて部分的に配向磁石を配置すればよい。
また、本実施形態では、特定の構成を有する超小型ステッピングモータに組み込む異方性磁石を製造する場合を例に採り説明したが、ステッピングモータ以外のモータに組み込む異方性磁石を製造する場合にも有効であることは勿論である。
(ステッピングモータ)
次に、本発明に係る超小型ステッピングモータMの実施形態を図3および図4に基づき説明する。
図3および図4において、13はステッピングモータMのロータを構成する永久磁石であり、この永久磁石13は、図1に示す金型Dを用いて図2に示すように円筒状に成形した異方性磁石となっている。また、永久磁石13は、周面を、円周方向に沿って等間隔に2n分割(nは2以上の自然数)してS極とN極とを交互に着磁させた着磁部(13a、13b、13c、13d)を有している。この実施形態では、図4に示すように、4個(n=2)の着磁部が永久磁石13の周面に形成されている。
次に、本発明に係る超小型ステッピングモータMの実施形態を図3および図4に基づき説明する。
図3および図4において、13はステッピングモータMのロータを構成する永久磁石であり、この永久磁石13は、図1に示す金型Dを用いて図2に示すように円筒状に成形した異方性磁石となっている。また、永久磁石13は、周面を、円周方向に沿って等間隔に2n分割(nは2以上の自然数)してS極とN極とを交互に着磁させた着磁部(13a、13b、13c、13d)を有している。この実施形態では、図4に示すように、4個(n=2)の着磁部が永久磁石13の周面に形成されている。
16はステッピングモータMの出力軸となるロータ軸である。このロータ軸16は磁石1の中央部に突設された固定部81に固定され、その中心は、ロータ軸16の中心と一致している。このロータ軸16の材質としては、非磁石材料質を用いることが望ましいが、磁気特性を持つ材質を用いることも可能である。
14は第1のコイル、15は第2のコイルであり、これらのコイルは、いずれも円筒状をなし、それらの中心部はロータである永久磁石13の中心と一致し、かつこれらのコイル14,15によって磁石13を挟むように配置されている。また、コイル14、15は磁石13とほぼ同一の外径を有している。
17は第1のステータ、18は第1のステータ17に対向して配置された第2のステータであり、これらのステータ17,18は、いずれも軟磁石材料で構成されている。第1のステータ17と第2のステータ18とは、同一形状を有しており、いずれも櫛歯状に形成された磁極部の先端が対向している。そして、第1のステータ、第2のステータはそれぞれ外筒部と内筒部を一端で連結した構成となっている。第1のステータ17は第1のコイル14によって励磁され、第2のステータ18は第2のコイル15によって励磁される。
第1のステータ17には、同心に配置された外筒部17Aと内筒部17B,が形成され、さらに、第2のステータ18には、同心に配置された外筒部18Aと内筒部18Bが形成されている。これらの外筒部17A,18Aおよび内筒部17B,18Bには、先端部を切り欠くことにより、周方向において複数に分割された櫛歯状の磁極がそれぞれ形成されている。すなわち、第1のステータ17の外筒部17Aの先端部には外側磁極17a、17bが形成され、内筒部17Bの先端部には、内側磁極17c、17dが形成されている。外側磁極17aと17bとの位相差、および内側磁極17cと17dとの位相差は、いずれも360/n(nは2以上の自然数)に設定されている。この実施形態では、前記位相差は、180度(n=2)に設定されている。さらに、内側磁極17cは外側磁極17aと対向し、内側磁極17dは外側磁極17bと対向している。なお、第2のステータ9にも同様に外側磁極18a、18bおよび内側磁極18c、18dが形成されている。
また、第1のステータ17の外筒部17Aと内筒部17Bには第1のコイル14が配設されると共に、外側磁極17a,17bと内側磁極17c,17dとの間には、ロータである永久磁石13の一端側が所定の間隙を介して挿入されている。また、第2のステータ18の外筒部18Aと内筒部18Bの間には、第2のコイル15が配設されると共に、外側磁極18a,18bと内側磁極18c,18dとの間には、永久磁石13の他端側が所定の間隙を介して挿入されている。つまり、外側磁極17a、17b、18a、18bが永久磁石13の外周面と所定の間隙を介して対向し、内側磁極17c、17d、18c、18cが永久磁石13の内周表面と所定の間隙を介して対向している。
19は第1のステータ17と第2のステータ18とを連結する円筒状の連結リングである。この連結リング10の内側の一端部側には、ステータ17の外側磁極17a,17bを嵌合させる溝19a、19bが形成され、他端部側には外側磁極18a,18bを嵌合させる溝19c、19dが形成されている。この溝19c、19dは、溝19a、19bに対して90/n度の位相差をもって形成されている。この実施形態では、位相差は、45度(n=2)となっている。また、連結リング10は非磁石材料で構成されており、第1のステータ17と第2のステータ18との間の磁気回路を分断でき、互いに磁極の影響が出にくい構成となっている。
次に、上記のように構成されたステッピングモータの回転駆動方法を説明する。
図4の(a)と(e)とが同時点の、図3のA−A断面図であり、図4の(b)と(f)とが同時点の、図3のB−B断面図であり、図4の(c)と(g)とが同時点の断面図であり、図4の(d)と(h)とが同時点の断面図である。
図4の(a)と(e)とが同時点の、図3のA−A断面図であり、図4の(b)と(f)とが同時点の、図3のB−B断面図であり、図4の(c)と(g)とが同時点の断面図であり、図4の(d)と(h)とが同時点の断面図である。
コイル14および15に通電して、第1のステータ17の外側磁極17a,17bをN極、内側磁極17c、17dをS極に励磁し、第2のステータ18の外側磁極18a、18bをS極、内側磁極18c、18dをN極に励磁すると、ロータである永久磁石13は一方向に45度回転し、図4の(b)と(f)に示す状態になる。
次に、コイル14への通電を反転させ、第1のステータ17の外側磁極17a、17bをS極、内側磁極17c、17dをN極に励磁し、第2のステータ18の外側磁極18a、18bをS極、内側磁極18c、18dをN極に励磁すると、ロータである永久磁石13は、さらに一方向に45度回転し、図4の(c)と(g)に示す状態になる。
次に、コイル15への通電を反転させ、第1のステータ17の外側磁極17a、17bをS極、内側磁極17c、17dをN極に励磁し、第2のステータ18の外側磁極18a、18bをN極、内側磁極18c、18dをS極に励磁すると、ロータである永久磁石13は、さらに一方向に45度回転し、図4の(d)と(h)に示す状態になる。
以後、このようにコイル14およびコイル15に対して選択的に通電を行うと共に、通電時に各コイル14または15に対する通電方向を順次切り替えていくことによってロータである永久磁石13は、通電位相に応じた位置へと順次回転する。
以上のように、この実施形態のステッピングモータMに用いるロータとしては、その両端部に位置する着磁部が、ステータ18の各磁極に対する作用面となり、その作用面から得られる磁束と、ステータ18の各磁極から得られる磁束によってロータの回転力を得る構造となっている。そして、この実施形態におけるステッピングモータMの永久磁石13は、前述の金型を用いて成形された表1の各実施例に示すような表面磁束密度にバラツキの少ないものを使用している。このため、従来の金型を用いて成形されている同一サイズの永久磁石、例えば、比較例1、2に示した永久磁石13を使用した場合に比べて、永久磁石13の作用面である両端部の周面における磁束密度より高い磁束密度を得ることができ、より高いトルクおよび角度精度が得られる。
ところで、ロータを構成する永久磁石の外径が5mm以上になると、その永久磁石を組み込んだステッピングモータは、スチルカメラ、ビデオカメラ、デジタルカメラ、カメラ付き携帯電話、プリンタなどの電化製品に使用しにくくなる。従って、この実施形態では、超小型ステッピングモータに使用するロータ(永久磁石)として、磁場配向成形した異方性磁石の外径は1mm以上5mm以下としている。
一般にモータ、特に超小型モータは、小型になればなるほど製造が難しく、コスト高になる。また出力は、モータの直径の2乗から3乗に比例して小さくなり、さらに入力に対する出力の効率も悪くなる傾向がある。従って、この実施形態のステッピングモータでは、磁石を内側ステータと外側のステータとで挟んだ構造とすることより、高いトルクが得られるようになっているが、さらに、この実施形態では、永久磁石13の作用面における磁束密度を高めることが可能であるため、より良好な出力特性を得ることができる。
但し、本発明におけるステッピングモータは、超小型のステッピングモータ以外のステッピングモータにも適用可能であり、さらに、本発明は、ステッピングモータ以外のモータにも有効である。本発明は、円筒状の永久磁石をロータとするモータであればステッピングモータ以外のモータにも適用可能である。
(成形金型および異方性磁石の実施例)
以下、上記実施形態における成形金型を基本構成とする成形金型の実施例およびそれによって成形された異方性磁石をより具体的に説明する。
以下、上記実施形態における成形金型を基本構成とする成形金型の実施例およびそれによって成形された異方性磁石をより具体的に説明する。
以下の本実施例に使用される磁石材料は、日亜化学工業株式会社製のSmFeNコンパウンドシリーズのA16、A14、A12、A10、A7とした。これらの磁石材料に対し完全な配向を行うために必要とされるエネルギー積BHmaxは、16、14、12、10、7MGOeである。
これらの磁石材料を磁場配向成形して製造した異方性磁石に対し、磁束密度測定などを行い、その特性評価を行った。
これらの磁石材料を磁場配向成形して製造した異方性磁石に対し、磁束密度測定などを行い、その特性評価を行った。
評価には電子磁気工業株式会社製のMA−7002型マグネットアナライザを用い、10極着磁された上記磁場配向成形金型で成形した極異方性磁石を回転させ、円周方向のピーク値の最大・最小・平均値・角度・面積などを求めた。さらに、磁石の高さ方向に沿って一定のピッチで測定位置を変更して、それぞれ位置の円周方向の磁束密度分布を測定し、各測定値にもとづき、極異方性磁石の中心軸線方向の磁束密度分布および両端部と中心部との磁束密度差異を求めた。
(実施例1)
本発明は、図1のマイクロヒータ10を下側中子4に埋め込んだ磁場配向異方性磁石成形金型を用い、外径4.7mm、内径3.8mm、長さ3.8mmの10極極異方着磁パターンを有する極異方性磁石を成形した。極異方性磁石の成形に使用する磁石材料としての異方性コンパウンドは、日亜化学工業株式会社製のSmFeN磁場配向射出用熱可塑性コンパウンドシリーズのA16(エネルギー積BHmax:16MGOe)とした。
本発明は、図1のマイクロヒータ10を下側中子4に埋め込んだ磁場配向異方性磁石成形金型を用い、外径4.7mm、内径3.8mm、長さ3.8mmの10極極異方着磁パターンを有する極異方性磁石を成形した。極異方性磁石の成形に使用する磁石材料としての異方性コンパウンドは、日亜化学工業株式会社製のSmFeN磁場配向射出用熱可塑性コンパウンドシリーズのA16(エネルギー積BHmax:16MGOe)とした。
また、使用する成形金型の下側中子4の内部には、上記実施形態に示したように、マイクロヒータ10を埋め込み、マイクロヒータ10の加熱によりキャビティE内の温度を160℃に設定した。また、配向磁石6の外周面の温度は40℃に設定した。この成形金型に対し、溶融状態の前記磁石材料を、ランナー5を介してキャビティEに充填し、充填した磁石材料内の磁性粉の磁化容易軸を、スリーブ7の外周面に配置される10極の磁極を有する配向磁石6による極異方配向磁場によって配向した。
この後、磁場配向成形した磁石素材8に対し、脱磁、ゲート加工、洗浄、10極極異方着磁などを行い、外径4.7mm内径3.8mm長さ3.8mmの磁場配向SmFeN極異方性磁石を製造した。
(実施例2)
実施例1と同様の金型構成のもとで、日亜化学工業株式会社製のSmFeN磁場配向射出用熱可塑性コンパウンドシリーズのA14(エネルギー積BHmax:14MGOe)を成形した。成形時には、下側中子4の内部に埋め込んだマイクロヒータ10の加熱によりキャビティE内の温度を140℃に設定し、配向磁石6の外周面の温度を40℃に設定した。成形後、上記実施例1と同様の工程を経て、外径4.7mm内径3.8mm長さ3.8mmの磁場配向SmFeN極異方性磁石を製造した。
実施例1と同様の金型構成のもとで、日亜化学工業株式会社製のSmFeN磁場配向射出用熱可塑性コンパウンドシリーズのA14(エネルギー積BHmax:14MGOe)を成形した。成形時には、下側中子4の内部に埋め込んだマイクロヒータ10の加熱によりキャビティE内の温度を140℃に設定し、配向磁石6の外周面の温度を40℃に設定した。成形後、上記実施例1と同様の工程を経て、外径4.7mm内径3.8mm長さ3.8mmの磁場配向SmFeN極異方性磁石を製造した。
(実施例3)
実施例1と同様の金型構成のもとで、日亜化学工業株式会社製のSmFeN磁場配向射出用熱可塑性コンパウンドシリーズのA12(エネルギー積BHmax:12MGOe)を用い、下側中子4の内部に埋め込んだマイクロヒータ10の加熱によりキャビティE内の温度を120℃に設定し、配向磁石6の外周面の温度を40℃に設定して磁石材料を成形しさらに、上記実施例1と同様の工程を経て、外径4.7mm内径3.8mm長さ3.8mmの磁場配向SmFeN極異方性磁石を製造した。
実施例1と同様の金型構成のもとで、日亜化学工業株式会社製のSmFeN磁場配向射出用熱可塑性コンパウンドシリーズのA12(エネルギー積BHmax:12MGOe)を用い、下側中子4の内部に埋め込んだマイクロヒータ10の加熱によりキャビティE内の温度を120℃に設定し、配向磁石6の外周面の温度を40℃に設定して磁石材料を成形しさらに、上記実施例1と同様の工程を経て、外径4.7mm内径3.8mm長さ3.8mmの磁場配向SmFeN極異方性磁石を製造した。
(実施例4)
実施例1と同様の金型構成のもとで、日亜化学工業株式会社製のSmFeN磁場配向射出用熱可塑性コンパウンドシリーズのA10(エネルギー積BHmax:10MGOe)を用い、下側中子4の内部に埋め込んだマイクロヒータ10の加熱によりキャビティE内の温度を110℃に設定し、配向磁石6の外周面の温度を40℃に設定して磁石材料を成形し、その後、上記実施例1と同様の工程を経て、外径4.7mm内径3.8mm長さ3.8mmの磁場配向SmFeN極異方性磁石を製造した。
実施例1と同様の金型構成のもとで、日亜化学工業株式会社製のSmFeN磁場配向射出用熱可塑性コンパウンドシリーズのA10(エネルギー積BHmax:10MGOe)を用い、下側中子4の内部に埋め込んだマイクロヒータ10の加熱によりキャビティE内の温度を110℃に設定し、配向磁石6の外周面の温度を40℃に設定して磁石材料を成形し、その後、上記実施例1と同様の工程を経て、外径4.7mm内径3.8mm長さ3.8mmの磁場配向SmFeN極異方性磁石を製造した。
(比較例1)
実施例1と同様の金型基本構成のもとで、日亜化学工業株式会社製のSmFeN磁場配向射出用熱可塑性コンパウンドシリーズのA16(エネルギー積BHmax:16MGOe)を用い、下側中子4の内部にマイクロヒータ10を設置せず、配向磁石6の外周面の温度を120℃に設定して磁石材料を成形し、その後、上記実施例1と同様の工程を経て、外径4.7mm内径3.8mm長さ3.8mmの磁場配向SmFeN極異方性磁石を成形した。
実施例1と同様の金型基本構成のもとで、日亜化学工業株式会社製のSmFeN磁場配向射出用熱可塑性コンパウンドシリーズのA16(エネルギー積BHmax:16MGOe)を用い、下側中子4の内部にマイクロヒータ10を設置せず、配向磁石6の外周面の温度を120℃に設定して磁石材料を成形し、その後、上記実施例1と同様の工程を経て、外径4.7mm内径3.8mm長さ3.8mmの磁場配向SmFeN極異方性磁石を成形した。
(比較例2)
実施例1と同様の金型基本構成のもとで、日亜化学工業株式会社製のSmFeN磁場配向射出用熱可塑性コンパウンドシリーズのA7(エネルギー積BHmax:7MGOe)を用い、下側中子4の内部にマイクロヒータ10を設置せず、配向磁石6の外周面の温度を80℃に設定して磁石材料を成形し、その後、上記実施例1と同様の工程を経て、外径4.7mm内径3.8mm長さ3.8mmの磁場配向SmFeN極異方性磁石を成形した。
実施例1と同様の金型基本構成のもとで、日亜化学工業株式会社製のSmFeN磁場配向射出用熱可塑性コンパウンドシリーズのA7(エネルギー積BHmax:7MGOe)を用い、下側中子4の内部にマイクロヒータ10を設置せず、配向磁石6の外周面の温度を80℃に設定して磁石材料を成形し、その後、上記実施例1と同様の工程を経て、外径4.7mm内径3.8mm長さ3.8mmの磁場配向SmFeN極異方性磁石を成形した。
(形成した磁石の表面磁束密度評価)
磁場配向形成した実施例1ないし実施例4、並びに比較例1および比較例2の極異方性磁石を、電子磁気工業株式会社MA−7002型マグネットアナライザを用い、極異方性磁石を回転させ、円周方向における表面磁束密度のピーク値の最大・最小・平均値・角度・面積などを求めた。さらに、磁石の中心軸線方向に沿って一定のピッチで測定位置を変更させ、磁石中心軸線方向の磁束密度分布および両端部と中央部との磁束密度差異を求めた。
磁場配向形成した実施例1ないし実施例4、並びに比較例1および比較例2の極異方性磁石を、電子磁気工業株式会社MA−7002型マグネットアナライザを用い、極異方性磁石を回転させ、円周方向における表面磁束密度のピーク値の最大・最小・平均値・角度・面積などを求めた。さらに、磁石の中心軸線方向に沿って一定のピッチで測定位置を変更させ、磁石中心軸線方向の磁束密度分布および両端部と中央部との磁束密度差異を求めた。
実施例1ないし実施例4においては、磁場配向成形金型の中子にマイクロヒータを埋め込み、中子を加熱した状態で磁場配向成形を行った結果、成形された磁石素材8の中心部と両端部とで均一な配向状態が得られ、着磁工程などを経て得られた磁場配向成形極異方性磁石には、高い表面磁束密度を得ることができ、かつ両端部と中心部との磁束密度のバラツキは、±10%以内に抑えることができた。
すなわち、実施例1では、磁石中央部での表面磁束密度は2800(G)、磁石両端部の磁束密度の平均値と中央部の磁束密度との差異は±5.5%以内に抑えることができた。
実施例2では、磁石中央部での表面磁束密度は2700(G)、磁石両端部の磁束密度の平均値と中央部の磁束密度との差異は±4.5%以内に抑えることができた。
実施例3では、磁石中央部での表面磁束密度は2650(G)、磁石両端部の磁束密度の平均値と中央部の磁束密度との差異は±4.0%以内に抑えることができた。
実施例4では、磁石中央部での表面磁束密度は2450(G)、磁石両端部の磁束密度の平均値と中央部の磁束密度との差異は±3.2%以内に抑えることができた。
実施例2では、磁石中央部での表面磁束密度は2700(G)、磁石両端部の磁束密度の平均値と中央部の磁束密度との差異は±4.5%以内に抑えることができた。
実施例3では、磁石中央部での表面磁束密度は2650(G)、磁石両端部の磁束密度の平均値と中央部の磁束密度との差異は±4.0%以内に抑えることができた。
実施例4では、磁石中央部での表面磁束密度は2450(G)、磁石両端部の磁束密度の平均値と中央部の磁束密度との差異は±3.2%以内に抑えることができた。
これに対し、比較例1では、磁石中央部での表面磁束密度は1100(G)、磁石両端部の磁束密度の平均値と中央部の磁束密度との差異は±40%という結果となった。つまり、比較例1のように中子を加熱しない場合には、例え16MGOeのSmFeNコンパウンドをキャビティEに充填でき、配向磁石6の外周面の温度を120℃に保持したとしても、磁性粉の磁化容易軸は殆ど配向磁場に揃わず、配向できないということが明らかになった。
さらに、比較例2では、配向磁石の周囲の温度を80℃まで低下させたことにより、磁石中央部での表面磁束密度は1400(G)、磁石両端部の磁束密度の平均値と中央部の磁束密度との差異は±30%という結果が得られた。この場合、異方性SmFeNコンパウンド中のSmFeN含有量を比較例1に比べて減少させているが、配向磁石の周囲の温度を比較例1に比べて低下させたことにより、表面磁束密度は上記比較例1に比べて増大し、かつ磁束密度のバラツキも軽減された。しかし、この比較例2においても、マイクロヒータ10を下側中子4内に設けた上記各実施例と比較すると、極異方性磁石の表面磁束密度は大幅に低下しており、磁石中心軸線方向の磁束密度のバラツキは大きく、各実施例に比べて大幅に配向状態が低下していることが明らかになった。
以下、実施例1から実施例4および比較例1から比較例2で得られた結果の一覧を表1に記す。
なお、上記各実施例では使用する磁石材料として日亜化学工業株式会社製のSmFeNコンパウンドシリーズのA16、A14、A12、A10、A7を使用したが、この磁石材料に限らず他の磁石材料を使用しても同様の効果を期待できる。
また、上記各実施例ではマイクロヒータ10によるキャビティE内の温度を110℃から160℃としたが、使用する磁石材料により磁石材料が硬化開始することなくキャビティE内に充填することが出来、所定の配向状態が得られる温度であれば、この限りではない。
(ステッピングモータの特性評価)
次に、上記実施例1〜3、比較例1および2に示した各永久磁石をロータとして組み込んだ各ステッピングモータに対し、それぞれの特性(モータトルク特性と静止角度誤差)を調べた結果を以下に述べる。なお、各ステッピングモータにおける前述の実施例1〜実施例3および比較例1の磁石は、10極の極異方性着磁とした。
次に、上記実施例1〜3、比較例1および2に示した各永久磁石をロータとして組み込んだ各ステッピングモータに対し、それぞれの特性(モータトルク特性と静止角度誤差)を調べた結果を以下に述べる。なお、各ステッピングモータにおける前述の実施例1〜実施例3および比較例1の磁石は、10極の極異方性着磁とした。
実施例1の永久磁石を用いたステッピングモータの特性
実施例1の永久磁石を組み込んだステッピングモータを、電圧5V、抵抗40Ω、2相駆動、500ppsの条件下で駆動した結果、プルアウトトルクは、0.26mNmとなった。また、電圧3V、40Ω、1−2相駆動、60ppsの条件下において静止角度誤差は±6%となった。
実施例1の永久磁石を組み込んだステッピングモータを、電圧5V、抵抗40Ω、2相駆動、500ppsの条件下で駆動した結果、プルアウトトルクは、0.26mNmとなった。また、電圧3V、40Ω、1−2相駆動、60ppsの条件下において静止角度誤差は±6%となった。
実施例2の永久磁石を用いたステッピングモータの特性
実施例2の永久磁石を組み込んだモータを電圧5V、抵抗40Ω、2相駆動、500ppsの条件下で駆動した結果、プルアウトトルクは0.245mNmとなった。また、電圧3V、抵抗40Ω、1−2相駆動、60ppsの条件下において静止角度誤差は5%となった。
実施例2の永久磁石を組み込んだモータを電圧5V、抵抗40Ω、2相駆動、500ppsの条件下で駆動した結果、プルアウトトルクは0.245mNmとなった。また、電圧3V、抵抗40Ω、1−2相駆動、60ppsの条件下において静止角度誤差は5%となった。
実施例3の永久磁石を用いたステッピングモータの特性
実施例3の永久磁石を組み込んだモータを、電圧5V、抵抗40Ω、2相駆動、500ppsの条件下で駆動した結果、プルアウトトルクは0.24mNmとなった。また、電圧3V、40Ω、1−2相駆動、60ppsの条件下において静止角度誤差は4%となった。
実施例3の永久磁石を組み込んだモータを、電圧5V、抵抗40Ω、2相駆動、500ppsの条件下で駆動した結果、プルアウトトルクは0.24mNmとなった。また、電圧3V、40Ω、1−2相駆動、60ppsの条件下において静止角度誤差は4%となった。
実施例4の永久磁石を用いたステッピングモータの特性
実施例4の永久磁石を組み込んだモータを、電圧5V、抵抗40Ω、2相駆動、500ppsの条件下で駆動した結果、プルアウトトルクは0.21mNmとなった。また、電圧3V、抵抗40Ω、1−2相駆動、60ppsの条件下において静止角度誤差が3.5%となった。
実施例4の永久磁石を組み込んだモータを、電圧5V、抵抗40Ω、2相駆動、500ppsの条件下で駆動した結果、プルアウトトルクは0.21mNmとなった。また、電圧3V、抵抗40Ω、1−2相駆動、60ppsの条件下において静止角度誤差が3.5%となった。
比較例1の永久磁石を用いたステッピングモータの特性
比較例1において形成した磁石を組み込んだモータを、電圧5V、抵抗40Ω、2相駆動、500ppsの条件下で駆動した結果、プルアウトトルクは0.11mNmとなった。また、電圧3V、抵抗40Ω、1−2相駆動、60ppsの条件下において静止角度誤差は40%となった。
比較例1において形成した磁石を組み込んだモータを、電圧5V、抵抗40Ω、2相駆動、500ppsの条件下で駆動した結果、プルアウトトルクは0.11mNmとなった。また、電圧3V、抵抗40Ω、1−2相駆動、60ppsの条件下において静止角度誤差は40%となった。
比較例2の永久磁石を用いたステッピングモータの特性
比較例2において形成した磁石を組み込んだモータを電圧5V、抵抗40Ω、2相駆動、500ppsの条件下で駆動した結果、プルアウトトルクは0.13mNmとなった。また、電圧3V、抵抗40Ω、1−2相駆動、60ppsの条件下において静止角度誤差は30%となった。
比較例2において形成した磁石を組み込んだモータを電圧5V、抵抗40Ω、2相駆動、500ppsの条件下で駆動した結果、プルアウトトルクは0.13mNmとなった。また、電圧3V、抵抗40Ω、1−2相駆動、60ppsの条件下において静止角度誤差は30%となった。
以上の結果からも明らかなように、均一な表面磁束密度を有する実施例1〜3に示す永久磁石をロータ用いた本発明の実施形態におけるステッピングモータによれば、比較例1および2に示すロータを用いたステッピングモータに比べ、その特性は、大幅に改善された。
1 固定型
2 可動型
3 上側中子
4 下側中子
6 配向磁石
7 スリーブ
10 マイクロヒータ
12 温度調整器
13 磁石
21 型本体
71 内周面
E キャビティ
2 可動型
3 上側中子
4 下側中子
6 配向磁石
7 スリーブ
10 マイクロヒータ
12 温度調整器
13 磁石
21 型本体
71 内周面
E キャビティ
Claims (15)
- 固定型と、可動型とを有し、前記固定型と可動型との組み合わせによって円筒状の磁石を成形するためのキャビティが形成される成形金型において、
前記固定型と可動型の少なくとも一方に、前記キャビティの内周面を形成する円筒状の中子と、
前記キャビティの外周面を形成する円筒状の成形部と、
前記成形部の外周に沿って配置した複数の磁極を有する配向磁石と、
前記中子の内部に設けたヒータと、を備えたことを特徴とする成形金型。 - 前記配向磁石は、前記成形部を介して前記キャビティの外周全域に対向して配置されていることを特徴とする請求項1記載の成形金型。
- 前記配向磁石は、前記成形部を介して前記キャビティの外周に対向して部分的に配置されていることを特徴とする請求項1の成形金型。
- 前記配向磁石は、前記キャビティの軸線方向における両端部の外周に対してのみに配置されていることを特徴とする請求項3記載の成形金型。
- 固定型と、前記固定型との組み合わせによって円筒状のキャビティを形成する可動型とを有し、前記固定型と可動型の少なくとも一方に、前記キャビティの内周を形成する円筒状の中子と、前記キャビティの外周を形成する中空円筒状の成形部と、前記成形部の外周に沿って配置した複数の磁極を有する配向磁石と、前記中子の内部にヒータを設けたことを特徴とする成形金型を用いて、円筒状の異方性磁石を製造する製造方法において、
前記中子の内部にヒータを設け、このヒータによって前記中子を加熱することにより前記キャビティ内に充填された磁石材料を加熱する加熱工程と、
磁石材料の磁化容易軸を前記配向磁石によって配向させる配向工程と、
磁石材料を冷却し硬化させる硬化工程と、を備えた異方性磁石の製造方法。 - 前記成形金型は、請求項2における成形金型であり、前記配向工程は、磁石材料の磁化容易軸を前記キャビティの中心軸線方向おいて均一に配向させる工程であることを特徴とする請求項5に記載の異方性磁石の製造方法。
- 前記金型は、請求項3における成形金型であり、前記配向工程は磁石材料の磁化容易軸を前記キャビティの中心軸線方向において部分的に異なるように配向させる工程であることを特徴とする請求項5に記載の異方性磁石の製造方法。
- 前記金型は、請求項4における成形金型であり、前記配向工程は、磁石材料の磁化容易軸を前記キャビティの中心軸線方向において両端部に配向させる工程であることを特徴とする請求項7に記載の異方性磁石の製造方法。
- 前記加熱工程は、前記配向磁石周囲の温度が50℃以下に保たれるように、前記ヒータを制御することを特徴とする請求項5ないし請求項8のいずれかに記載の異方性磁石の製造方法。
- 請求項6の製造方法を用いて磁場配向成形した異方性磁石であって、前記異方性磁石は、磁石の外周部における表面磁束密度が中心軸線方向に略均一であることを特徴とする異方性磁石。
- 前記異方性磁石は、その外周部における両端面と中央部との表面磁束密度の差は、−10%ないし10%であることを特徴とする請求項10に記載の異方性磁石。
- 請求項7の製造方法を用いて磁場配向成形した異方性磁石であって、前記異方性磁石は外周部における表面磁束密度が中心軸線方向において部分的に異なることを特徴とする異方性磁石。
- 前記異方性磁石の外周部における表面磁束密度は、前記異方性磁石の中心軸線方向の両端部に集中し、両端部が高い磁束密度であることを特徴とする請求項12に記載の異方性磁石。
- 円筒状のロータの磁束と、ステータから発生させた磁束とによってロータの回転力を得るモータにおいて、
前記ロータは、請求項10ないし請求項13のいずれかに記載の異方性磁石によって構成されることを特徴とするモータ。 - 前記モータは、ステッピングモータであることを特徴とする請求項14に記載のモータ。
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JP2010258151A (ja) * | 2009-04-23 | 2010-11-11 | Hitachi Metals Ltd | R−tm−b系ラジアル異方性リング磁石の製造方法 |
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