JP2006280033A - リニアアクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】リニアアクチュエータにおいて、永久磁石の製造上のばらつきや周囲の環境の変化にほとんど影響を受けることなく、低コストで安定した性能を発揮させる。
【解決手段】リニアアクチュエータ1は、コイルヨーク2と、コイルボビン3と、隣接するコイルの巻線の巻回方向が逆方向となるように、複数のコイル41,42を1本の巻線で巻回して構成されたコイルユニット5と、強磁性材料から成形される可動子軸6と、可動子軸6の中心軸から外周面に向かう方向に沿って着磁された第1の永久磁石71と可動子軸6の外周面から中心軸に向かう方向に沿って着磁された第2の永久磁石72とが可動子軸6の軸周りに、かつ、軸線方向に沿って交互に並んで固定された磁石ユニット7と、を備えており、可動子軸6の磁界が当該可動子軸6の磁化曲線における回転磁化領域又は磁化飽和領域となるように磁気回路を構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、リニアアクチュエータに関する。
従来、リニアアクチュエータにおいては、可動子に磁束密度が高いネオジウム磁石のような希土類磁石が設けられており、この希土類磁石により高推力化、小型化、高効率化が図られていた。
具体的に、リニアアクチュエータ100は、図11に示すように、筒状に形成され、鉄等の強磁性材料から構成されるコイルヨーク101と、コイルヨーク101の内周面に設けられ、樹脂材料から構成されるコイルボビン102と、このコイルボビン102に収容された第1のコイル103と、第1のコイル103の巻線の巻回方向と逆になるように巻線が巻回された第2のコイル104と、オーステナイト系ステンレスやアルミニウム等の非磁性材料から構成される可動子軸105と、この可動子軸105に接着剤等により固定され、ネオジウム磁石やサマリウムコバルト磁石等の希土類材料から構成される永久磁石106と、を備えている(例えば、特許文献1参照。)。
また、他の例としてのリニアアクチュエータ200は、図12に示すように、筒状に形成され、鉄等の強磁性材料から構成されるコイルヨーク201と、コイルヨーク201の内周面に設けられ、樹脂材料から構成されるコイルボビン202と、このコイルボビン202に収容された第1のコイル203と、第1のコイル203の巻線の巻回方向と逆になるように巻線が巻回された第2のコイル204と、鉄等の強磁性材料から構成される可動子軸205と、を備えており、この可動子軸205には、第1のコイル203に対向するように設けられ、ネオジウム磁石やサマリウムコバルト磁石等の希土類材料から構成される第1の永久磁石207と、第2のコイル204に対向するように設けられ、ネオジウム磁石やサマリウムコバルト磁石等の希土類材料から構成される第2の永久磁石208と、が接着剤等により固定されている。そして、第1の磁石207と第2の磁石208は互いに逆の極が可動子軸205に固定されている。
これらのリニアアクチュエータは、図13及び図14に示すように、可動子軸105,205に固定された永久磁石106,207,208の磁束Φx,Φy,Φzと第1のコイル103,203及び第2のコイル104,204に流した電流により推力を発生させるようになっている。
このようなリニアアクチュエータ100,200は、永久磁石の寸法や各コイルに流す電流をできるだけ小さくしながらも大きな推力を発生させることが好ましい。したがって、可動子軸に設けられる永久磁石の寸法や種類、各コイルに流す電流に応じて可動支軸の大きさや、巻線と可動子軸間の距離等について最適な設計を行う必要がある。
例えば、リニアアクチュエータ200において、鉄等の強磁性材料から成形されている可動子軸についてみると、強磁性材料の磁化曲線は、縦軸に可動子軸に発生する磁界をとり、横軸に可動子軸に与える磁化エネルギーをとって描かれ、図15に示すようになる。図15によれば、可動子軸に与える磁化エネルギーが大きくなるにつれて可動子軸に発生する磁界も大きくなる。しかし、その変化の度合いは与える磁化エネルギーの大きさによって異なり、変化の割合毎に、初透磁率領域a(図15における磁化エネルギーが0以上α未満)、不連続磁化領域b(α以上β未満)、回転磁化領域c(β以上γ未満)、磁化飽和領域d(γ以上)に分割される。磁化飽和領域dでは、磁化エネルギーを増しても磁界の大きさはほとんど増加しない。
これらを考慮すると、可動子軸に与えた磁化エネルギーに対して最も効率よく磁界の強さが増加するのは、磁界の変化の傾きが最も急な不連続磁化領域bである。したがって、リニアアクチュエータは、永久磁石により可動子軸に発生する磁界が不連続磁化領域b内となるように磁気回路の設計が行われている。
特開平7−274468号公報
しかし、永久磁石は、種々の原材料(例えば、ネオジウム磁石は、Nd(ネオジウム)、Fe(鉄)、B(ホウ素)、サマリウムコバルト磁石は、Sm(サマリウム)、Co(コバルト)、等)を混練した後、成形されることにより製造されるため、製造された全ての永久磁石に各原材料が均等に含まれ、分布していることはない。そのため、同じ製造工程で製造された永久磁石であっても磁束密度や保持力にばらつきがある。また、一般的に永久磁石は、温度変化により磁束密度や保持力が変化する特性を有している。
そのため、永久磁石を可動子軸に用いたリニアアクチュエータでは、永久磁石の特性のばらつきにより磁気回路における磁束密度が異なることから発揮する推力も異なり、制御装置による指示信号どおりに推力が発生しないという問題があった。
また、リニアアクチュエータに同じ大きさの電流を流していても、周囲の環境の温度変化やリニアアクチュエータ自身の発熱によって永久磁石の温度が変化することにより、リニアアクチュエータの推力も変化してしまうという問題があった。
また、温度変化によるリニアアクチュエータの推力の変化を駆動電流で補正する場合でも、永久磁石は可動子軸に固定されているため、サーミスタや熱電対のセンサで検出する場合に、センサ等を設けるコストがかかるうえに、センサのケーブルが可動子軸の移動で断線する危険性があり、さらには可動子軸の重量が増加して、リニアアクチュエータの応答特性も低下するという問題があった。
さらに、リニアアクチュエータは、効率よく性能を発揮させるために、永久磁石により可動子軸に発生する磁界が不連続磁化領域内となるように磁気回路の設計が行われているため、温度変化等により磁化エネルギーが低下したときの可動子軸の磁界の強さの減少量も大きく、制御装置による指示信号に基づく推力と実際に発現する推力との誤差が大きくなってしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、永久磁石の製造上のばらつきや周囲環境による温度差やアクチュエータ自身の発熱による温度変化にほとんど影響を受けることなく、低コストで安定した性能を発揮することができるリニアアクチュエータを提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、筒状に形成され、強磁性材料から成形されたコイルヨークと、前記コイルヨークの内周面に設けられ、樹脂材料から成形されたコイルボビンと、前記コイルボビンに設けられた複数のコイルを有し、隣接するコイルの巻線の巻回方向が逆方向となるように、前記複数のコイルを1本の巻線で巻回して構成されたコイルユニットと、前記コイルヨークの軸線に沿って配置され、強磁性材料から成形される可動子軸と、前記可動子軸の中心軸から外周面に向かう方向に沿って着磁された第1の永久磁石と前記可動子軸の外周面から中心軸に向かう方向に沿って着磁された第2の永久磁石とが前記可動子軸の軸周りに、かつ、軸線方向に沿って交互に並んで固定されることにより構成される磁石ユニットと、を備えるリニアアクチュエータにおいて、前記可動子軸の磁界が当該可動子軸の磁化曲線における回転磁化領域又は磁化飽和領域となるように磁気回路を構成したことを特徴とする。
ここで、回転磁化領域とは、可動子軸の磁化曲線において、磁化エネルギーの付与により発生する磁界が急激に増加する不連続磁化領域に連続し、不連続磁化領域よりも磁界が緩やかに増加する領域をいう。
また、磁化飽和領域とは、可動子軸の磁化曲線において、可動子軸に付与する磁化エネルギーを増加させても磁界がほとんど増加しない領域をいう。
請求項1に記載の発明によれば、可動子軸に固定された各永久磁石は、製造上のばらつきや周囲の環境の変化(外気温の変化、通電によるリニアアクチュエータの発熱)等により、可動子軸に与える磁化エネルギーはそれぞれ異なる。可動子軸に与える磁化エネルギーが異なると、可動子軸に発生する磁界も変わってしまうが、可動子軸の磁界が当該可動子軸の磁化曲線における回転磁化領域又は磁化飽和領域となるように磁気回路を構成したので、磁化エネルギーの変化に伴う可動子軸の磁界の変化が少ない。
これにより、リニアアクチュエータの推力は、永久磁石の製造上のばらつきや周囲の環境の変化にほとんど影響を受けることがないので、安定した性能を発揮することができる。
また、推力変動を補正するためにセンサを必要としないので、推力変動抑制のための対策コストを不要にすることができる。
また、リニアアクチュエータ毎の推力のばらつきが減るため、品質が向上し、品質管理も容易となるので管理コストを削減できる。
本発明によれば、リニアアクチュエータの推力は、永久磁石の製造上のばらつきや周囲の環境の変化(外気温の変化、通電によるリニアアクチュエータの発熱)にほとんど影響を受けることがないので、安定した性能を発揮することができる。
また、推力変動を補正するためにセンサを必要としないので、推力変動抑制のための対策コストを不要にすることができる。
また、リニアアクチュエータ毎の推力のばらつきが減るため、品質が向上し、品質管理も容易となるので管理コストを削減できる。
以下、図面を参照して、本発明に係るリニアアクチュエータの最良の形態について詳細に説明する。
<リニアアクチュエータの構成>
図1及び図2に示すように、リニアアクチュエータ1は、アクチュエータケース(図示略)の内部に、筒状に形成され、強磁性材料から成形されるコイルヨーク2を備えている。コイルヨーク2は、例えば、鉄により成形されている。このコイルヨーク2の内周面には、筒状で、樹脂材料から成形されるコイルボビン3が設けられている。コイルボビン3には、複数のコイル41,42(図2においては2つ)から構成されるコイルユニット5が収容されている。コイルユニット5は、隣接するコイルの巻線の巻回方向が逆方向となるように、複数のコイル41,42を1本の巻線で巻回して構成されている。具体的には、隣接して設けられた第1のコイル41と第2のコイル42において、第1のコイル41が右巻き(左巻き)であれば第2のコイル42は左巻き(右巻き)とされ、両コイル41,42は1本の同じ巻線で繋がっている。
そして、コイルヨーク2及びコイルボビン3の軸線と同一軸線上に強磁性材料から成形される可動子軸6が配置されている。可動子軸6は、例えば、鉄により成形されている。この可動子軸6の軸周りには、希土類磁石から構成される複数の永久磁石を有する磁石ユニット7が接着剤等により固定されている。磁石ユニット7は、第1のコイル41に対向するように設けられた第1の永久磁石71と、第2のコイル42に対向するように設けられた第2の永久磁石72と、を備えており、第1の永久磁石71と第2の永久磁石72は互いに逆の極が可動子軸6に固定されている。ここで、各永久磁石71,72を構成する希土類磁石としては、ネオジウム磁石やサマリウムコバルト磁石等が用いられる。なお、第1の永久磁石71及び第2の永久磁石72は、希土類磁石に限らず、コスト低減化のためにフェライト磁石を用いてもよい。
また、図3に示すように、各永久磁石71,72は径方向、すなわち可動子軸6の径方向に着磁されている。具体的には、図3(b)に示すように、第1の永久磁石71は、外周面(コイルボビン3に対向する面)がN極に着磁され、内周面(可動子軸6に対向する面)がS極に着磁されており、図3(c)に示すように、第2の永久磁石72は、外周面(コイルボビン3に対向する面)がS極に着磁され、内周面(可動子軸6に対向する面)がN極に着磁されている。
そして、リニアアクチュエータ1は、図4に示すように、第1の永久磁石71及び第2の永久磁石72によって磁束Φaが形成されている。
<磁気回路構成>
次に、リニアアクチュエータ1の磁気回路構成について説明する。
図5は、可動子軸6の磁化曲線を示す図である。ここで、磁化曲線とは、鉄等の強磁性体を磁界中に入れ、徐々に磁化エネルギーを増加させたときの磁化エネルギーと磁束との関係を示したものである。
強磁性材料である鉄から成形されている可動子軸6についての磁化曲線についてみると、可動子軸6に与える磁化エネルギーが大きくなるにつれて可動子軸6に発生する磁界も大きくなる。しかし、その変化の度合いは与える磁化エネルギーの大きさによって異なり、変化の割合毎に、初透磁率領域A(磁化エネルギーが0以上H1未満)、不連続磁化領域B(H1以上H2未満)、回転磁化領域C(H2以上H3未満)、磁化飽和領域D(H3以上)に分割される。磁化飽和領域Dになると、磁化エネルギーを増しても磁界の大きさはほとんど変化しない。
リニアアクチュエータ1は、可動子軸6の磁界が当該可動子軸6の磁化曲線における回転磁化領域C又は磁化飽和領域Dとなるように磁気回路が設計されている。
ここで、可動子軸6の磁気回路の設計においては、(1)可動子軸6の直径、可動子軸6を構成する材料の磁化特性、可動子軸6の加工条件等といった可動子軸6の条件、(2)第1の永久磁石71及び第2の永久磁石72の種類、材料、寸法(パーミアンス係数)といった第1の永久磁石71及び第2の永久磁石72の磁気特性、(3)第1の永久磁石71及び第2の永久磁石72からコイルヨーク3までの距離といった磁気回路の磁気抵抗を調節することにより可動子軸6の磁界を調節する。なお、可動子軸6が回転磁化領域C又は磁化飽和領域Dとなっているかどうかの確認は磁場解析をすることにより行う。
<リニアアクチュエータの動作>
次に、リニアアクチュエータ1の動作について説明する。
第1のコイル41及び第2のコイル42に通電すると、可動子軸6に固定された第1の永久磁石71及び第2の永久磁石72によって形成された磁束Φaと、第1のコイル41及び第2のコイル42に流れる電流によって、フレミングの左手の法則により、可動子軸6の軸方向に沿った推力が発生する。
ここで、磁束Φaは、第1のコイル41と第2のコイル42とで方向が逆であるが、第1のコイル41と第2のコイル42は巻線の巻回方向が逆であるため、第1のコイル41及び第2のコイル42とに発生する推力は同じ方向となるため、推力を最大限の大きさで発生させることができるようになっている。
また、第1のコイル41及び第2のコイル42に流す電流の大きさを変化させることにより、電流の変化に応じて推力も変化させることができる。
<可動子軸の磁界の違いによる比較>
次に、可動子軸6の磁界を回転磁化領域C又は磁化飽和領域Dとした場合における従来の可動子軸の磁界(不連続磁化領域B)に対する有効性について説明する。
図5及び図6に示すように、本発明のように、リニアアクチュエータ1における可動子軸6の磁界を回転磁化領域C又は磁化飽和領域Dとした場合、与える磁化エネルギーがH3とすると可動子軸6に生じる磁界がB3になるものとする。そして、周囲の温度変化等により、第1の永久磁石71及び第2の永久磁石72が熱減磁し、与える磁化エネルギーがΔh減少してH3’になると、可動子軸6に生じる磁界はΔb3減少してB3’になる。
一方、図7及び図8に示すように、従来のリニアアクチュエータのように、可動子軸6の磁界を不連続磁化領域Bにした場合、与える磁化エネルギーがH2とすると可動子軸6に生じる磁界がB2になるものとする。そして、周囲の温度変化等により、第1の永久磁石71及び第2の永久磁石72が熱減磁し、与える磁化エネルギーがΔh減少してH2’になると、可動子軸6に生じる磁界はΔb2減少してB2’になる。
このような場合において、回転磁化領域Cの方が不連続磁化領域Bよりも磁化エネルギーの変化量に対する磁界の変化量の傾きが小さいため、同じ量だけ磁化エネルギーが変化した場合、従来のリニアアクチュエータの方が磁界の減少量が大きい。
これにより、可動子軸6の磁界を回転磁化領域C又は磁化飽和領域Dとすることで、周囲の温度変化に対する推力の低下を大幅に減らすことができ、リニアアクチュエータ1に与えられる指示信号による指令推力と実際に発揮する推力との差を減らすことができる。
これは、鉄等の強磁性材料の磁化曲線の特性は、磁化エネルギーの増加に対して磁界の増加する比率が初透磁率領域Aから不連続磁化領域Bにおいては強磁性体の磁界変化比率で増加するが、回転磁化領域Cから磁化飽和領域Dにおいては磁気飽和により非磁性体の磁界変化比率で増加するので、強磁性体と非磁性体で磁化エネルギーに対する磁界変化比率である透磁率で比較した場合、一般的な鉄で数十倍から数百倍もの差があるので、磁化エネルギーの変化に対する磁界の変化が透磁率分の一に軽減されるので磁界の変化量が大幅に減少されるためである。
なお、これは、第1の永久磁石71及び第2の永久磁石72の磁気特性に製造上のばらつきがある場合も同じである。
<実施形態の作用効果>
実施形態におけるリニアアクチュエータ1によれば、可動子軸6に固定された各永久磁石71,72は、製造上のばらつきや周囲の環境の変化等により、可動子軸6に与える磁化エネルギーはそれぞれ異なる。可動子軸6に与える磁化エネルギーが異なると、可動子軸6に発生する磁界も変わってしまうが、可動子軸6の磁界が当該可動子軸6の磁化曲線における回転磁化領域C又は磁化飽和領域Dとなるように磁気回路を構成したので、磁化エネルギーの変化に伴う可動子軸6の磁界の変化が少ない。
これにより、リニアアクチュエータ1の推力は、各永久磁石71,72の製造上のばらつきや周囲の環境の変化(外気温の変化、通電によるリニアアクチュエータ1の発熱)にほとんど影響を受けることがないので、安定した性能を発揮することができる。
また、推力変動を補正するためにセンサを必要としないので、推力変動抑制のための対策コストを不要にすることができる。
また、リニアアクチュエータ1毎の推力のばらつきが減るため、品質が向上し、品質管理も容易となるので管理コストを削減できる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。例えば、図9に示すように、コイルボビン31に第1のコイル43、第2のコイル44、第3のコイル45、第4のコイル46を収容し、第1のコイル43に対向するように第1の永久磁石73を可動子軸61に設け、第2のコイル44に対向するように第2の永久磁石74を可動子軸61に設け、第3のコイル45に対向するように第3の永久磁石75を可動子軸61に設け、第4のコイル46に対向するように第4の永久磁石76を可動子軸61に設けてもよい。
この場合、第1のコイル43から第4のコイル46を1本の巻線で構成し、第1のコイル43と第3のコイル45の巻線を同じ方向に巻回し、第1のコイル43及び第3のコイル45に隣接する第2のコイル44の巻線を第1のコイル43及び第3のコイル45の巻線の巻回方向と逆方向に巻回し、第3のコイル45に隣接する第4のコイル46の巻線を第2のコイル44の巻線と同じ方向に巻回する。さらに、第1の永久磁石73及び第3の永久磁石75を同じ方向に着磁し、第2の永久磁石74及び第4の永久磁石76を同じ方向に着磁する。すなわち、第1の永久磁石73及び第3の永久磁石75は、外周面(コイルボビン31に対向する面)をN極に着磁し、内周面(可動子軸61に対向する面)をS極に着磁する。また、第2の永久磁石74及び第4の永久磁石76は、外周面(コイルボビン31に対向する面)をS極に着磁し、内周面(可動子軸61に対向する面)をN極に着磁する。
これにより、リニアアクチュエータ10は、図10に示すように、第1の永久磁石73から第4の永久磁石76によって磁束Φb,Φc,Φdが形成される。また、リニアアクチュエータ10は、第1のコイル43から第4のコイル46に発生する推力はすべて同じ方向となり、推力を最大限の大きさで発生させることができるようになっている。
また、第1のコイル43から第4のコイル46に流す電流の大きさを変化させることにより、電流の変化に応じて推力も変化させることができる。
このように、コイル及び永久磁石の数を増やすことにより、推力を大きくすることができる。
なお、コイル及び永久磁石の数は任意であって、その数は自由に変更可能である。
本発明に係るリニアアクチュエータの外観斜視図である。 本発明に係るリニアアクチュエータの概略断面図である。 本発明に係るリニアアクチュエータの永久磁石の着磁方向を示す図であり、(a)は永久磁石の外観斜視図、(b)は第1の永久磁石の断面図、(c)は第2の永久磁石の断面図である。 図2において、磁束の作用方向及び推力の作用方向を示したリニアアクチュエータの概略断面図である。 可動子軸の磁化曲線を示すグラフである。 図5において、磁化エネルギーが変化したときの磁界の変化を示すグラフである。 可動子軸の磁化曲線を示すグラフである。 図7において、磁化エネルギーが変化したときの磁界の変化を示すグラフである。 本発明に係る他の例のリニアアクチュエータの概略断面図である。 本発明に係る他の例のリニアアクチュエータにおける磁束の作用方向及び推力の作用方向を示したリニアアクチュエータの概略断面図である。 従来技術におけるリニアアクチュエータの概略断面図である。 従来技術におけるリニアアクチュエータの概略断面図である。 図11において、磁束の作用方向及び推力の作用方向を示したリニアアクチュエータの概略断面図である。 図12において、磁束の作用方向及び推力の作用方向を示したリニアアクチュエータの概略断面図である。 強磁性材料の磁化曲線を示すグラフである。
符号の説明
1 リニアアクチュエータ
2 コイルヨーク
3 コイルボビン
5 コイルユニット
6 可動子軸
7 磁石ユニット
41 第1のコイル
42 第2のコイル
71 第1の永久磁石
72 第2の永久磁石
C 回転磁化領域
D 磁化飽和領域

Claims (1)

  1. 筒状に形成され、強磁性材料から成形されたコイルヨークと、
    前記コイルヨークの内周面に設けられ、樹脂材料から成形されたコイルボビンと、
    前記コイルボビンに設けられた複数のコイルを有し、隣接するコイルの巻線の巻回方向が逆方向となるように、前記複数のコイルを1本の巻線で巻回して構成されたコイルユニットと、
    前記コイルヨークの軸線に沿って配置され、強磁性材料から成形される可動子軸と、
    前記可動子軸の中心軸から外周面に向かう方向に沿って着磁された第1の永久磁石と前記可動子軸の外周面から中心軸に向かう方向に沿って着磁された第2の永久磁石とが前記可動子軸の軸周りに、かつ、軸線方向に沿って交互に並んで固定されることにより構成される磁石ユニットと、
    を備えるリニアアクチュエータにおいて、
    前記可動子軸の磁界が当該可動子軸の磁化曲線における回転磁化領域又は磁化飽和領域となるように磁気回路を構成したことを特徴とするリニアアクチュエータ。
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