JP2001185412A - 異方性ボンド磁石 - Google Patents
異方性ボンド磁石Info
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- H01F41/02—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 生産性良く製造することができ、多極着磁し
ても磁束の低下が少なく、永久磁石型モータの一層の小
型化・高性能化・低コスト化への対応が可能な異方性ボ
ンド磁石を提供する。 【解決手段】 キャビティ内に収容された磁性材料に対
して、キャビティ外部から磁場を印加して磁場配向した
永久磁石であって、磁性材料が異方性希土類元素−鉄−
窒素系磁石粉末を樹脂結合剤で結合した異方性ボンド磁
石である。この異方性ボンド磁石は、密度が4.45〜
4.85g/cm3であり、可動部又は固定部に永久磁
石を備えた永久磁石型モータ用の永久磁石として好適で
ある。
ても磁束の低下が少なく、永久磁石型モータの一層の小
型化・高性能化・低コスト化への対応が可能な異方性ボ
ンド磁石を提供する。 【解決手段】 キャビティ内に収容された磁性材料に対
して、キャビティ外部から磁場を印加して磁場配向した
永久磁石であって、磁性材料が異方性希土類元素−鉄−
窒素系磁石粉末を樹脂結合剤で結合した異方性ボンド磁
石である。この異方性ボンド磁石は、密度が4.45〜
4.85g/cm3であり、可動部又は固定部に永久磁
石を備えた永久磁石型モータ用の永久磁石として好適で
ある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ関連
部品、プリンター、カメラ、時計等の制御用及び駆動用
として用いられる永久磁石型モータに好適な異方性ボン
ド磁石に関する。
部品、プリンター、カメラ、時計等の制御用及び駆動用
として用いられる永久磁石型モータに好適な異方性ボン
ド磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】固定ディスクやフロッピーディスク、C
D−ROM、CDR−DVDドライブの駆動装置等のコ
ンピュータ関連装置をはじめ、プリンター等の周辺機
器、その他の各種機器に使用される制御用及び駆動用の
装置として、可動部もしくは固定部に異方性永久磁石を
備えた永久磁石型モータが幅広く利用されている。
D−ROM、CDR−DVDドライブの駆動装置等のコ
ンピュータ関連装置をはじめ、プリンター等の周辺機
器、その他の各種機器に使用される制御用及び駆動用の
装置として、可動部もしくは固定部に異方性永久磁石を
備えた永久磁石型モータが幅広く利用されている。
【0003】従来から、小型で高性能が要求される永久
磁石型モータでは、その可動部もしくは固定部に用いら
れる異方性永久磁石として、ネオジム(Nd)−鉄(F
e)−ホウ素(B)系やサマリウム(Sm)−コバルト
(Co)系等の焼結磁石、あるいはNd−Fe−B系急
冷磁石粉末を樹脂結合剤で結合したボンド磁石が主に使
用されてきた。
磁石型モータでは、その可動部もしくは固定部に用いら
れる異方性永久磁石として、ネオジム(Nd)−鉄(F
e)−ホウ素(B)系やサマリウム(Sm)−コバルト
(Co)系等の焼結磁石、あるいはNd−Fe−B系急
冷磁石粉末を樹脂結合剤で結合したボンド磁石が主に使
用されてきた。
【0004】しかしながら、Nd−Fe−B系やSm−
Co系の焼結磁石は、これらの磁石粉末にバインダーを
混合して成形し、高温で焼結することによって製造する
ため、焼結したままの状態では必要な寸法精度が得られ
ない。従って、永久磁石型モータ等の小型精密機器用途
に用いるためには、焼結後に十分な寸法精度が得られる
まで研削等の機械加工を施す必要があった。
Co系の焼結磁石は、これらの磁石粉末にバインダーを
混合して成形し、高温で焼結することによって製造する
ため、焼結したままの状態では必要な寸法精度が得られ
ない。従って、永久磁石型モータ等の小型精密機器用途
に用いるためには、焼結後に十分な寸法精度が得られる
まで研削等の機械加工を施す必要があった。
【0005】一方、Nd−Fe−B系のボンド磁石は、
圧縮成型や射出成形により製造するため、十分な寸法精
度で大量生産できる利点がある。しかし、その原料とな
る従来のNd−Fe−B系急冷磁石粉末は磁気特性が低
く、且つその磁石粉末を樹脂結合剤を用いて結合するこ
とによって実効的な磁石割合が減少するため、磁力が弱
いという欠点を有していた。
圧縮成型や射出成形により製造するため、十分な寸法精
度で大量生産できる利点がある。しかし、その原料とな
る従来のNd−Fe−B系急冷磁石粉末は磁気特性が低
く、且つその磁石粉末を樹脂結合剤を用いて結合するこ
とによって実効的な磁石割合が減少するため、磁力が弱
いという欠点を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、各種機器の小型
化に伴って、永久磁石型モータについても益々小型化、
高特性化、低価格化の要求が高まっている。そのため、
永久磁石型モータ等に用いる永久磁石においても、小型
で高特性であり、加工が容易で生産性が高く、且つ安価
な異方性永久磁石が求められている。しかし、このよう
な要求に伴う小型化により、焼結磁石は益々加工が困難
になり、ボンド磁石は小型化するほど高い特性を維持す
ることが難しくなっている。
化に伴って、永久磁石型モータについても益々小型化、
高特性化、低価格化の要求が高まっている。そのため、
永久磁石型モータ等に用いる永久磁石においても、小型
で高特性であり、加工が容易で生産性が高く、且つ安価
な異方性永久磁石が求められている。しかし、このよう
な要求に伴う小型化により、焼結磁石は益々加工が困難
になり、ボンド磁石は小型化するほど高い特性を維持す
ることが難しくなっている。
【0007】また、従来のNd−Fe−B系急冷磁石粉
末を利用した異方性ボンド磁石では、多極着磁する際の
着磁工程でかなり大きな磁界を必要とする。ところが、
磁石が小型化するに伴い、多極着磁を行うために小さな
着磁ヨークを用いることになるので、一つの磁極の大き
さが数ミリメートル以下となるため着磁に十分な磁界を
発生させることができず、その結果十分に大きな磁界で
着磁した場合に比較して特性が低下せざるを得なかっ
た。
末を利用した異方性ボンド磁石では、多極着磁する際の
着磁工程でかなり大きな磁界を必要とする。ところが、
磁石が小型化するに伴い、多極着磁を行うために小さな
着磁ヨークを用いることになるので、一つの磁極の大き
さが数ミリメートル以下となるため着磁に十分な磁界を
発生させることができず、その結果十分に大きな磁界で
着磁した場合に比較して特性が低下せざるを得なかっ
た。
【0008】本発明は、このような従来の事情に鑑み、
生産性良く製造することができるうえ、多極着磁しても
磁束の低下が少なく、永久磁石型モータの一層の小型化
・高性能化・低コスト化への対応が可能な異方性ボンド
磁石を提供することを目的とする。
生産性良く製造することができるうえ、多極着磁しても
磁束の低下が少なく、永久磁石型モータの一層の小型化
・高性能化・低コスト化への対応が可能な異方性ボンド
磁石を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、可動部もしくは固定部に永久磁石を備え
た永久磁石型モータ用の異方性永久磁石を提供するもの
である。即ち、本発明が提供する異方性永久磁石は、キ
ャビティ内に収容された磁性材料に対して、キャビティ
外部から磁場を印加して磁場配向した永久磁石であっ
て、磁性材料が異方性希土類元素−鉄−窒素系磁石粉末
を樹脂結合剤で結合した異方性ボンド磁石であることを
特徴とするものである。
め、本発明は、可動部もしくは固定部に永久磁石を備え
た永久磁石型モータ用の異方性永久磁石を提供するもの
である。即ち、本発明が提供する異方性永久磁石は、キ
ャビティ内に収容された磁性材料に対して、キャビティ
外部から磁場を印加して磁場配向した永久磁石であっ
て、磁性材料が異方性希土類元素−鉄−窒素系磁石粉末
を樹脂結合剤で結合した異方性ボンド磁石であることを
特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の異方性ボンド磁石は、異
方性の希土類元素−鉄−窒素系磁石粉末を樹脂結合剤で
結合し、多極着磁したものである。希土類元素−鉄−窒
素系磁石粉末を用いたボンド磁石は、多極着磁しても各
磁極の磁束密度のバラツキが小さいという特徴を備え、
中でも希土類元素としてサマリウム(Sm)が最も好ま
しく、代表的な磁石粉末の組成としては24〜25重量
%Sm−3〜4重量%N−残部Feがある。また、鉄の
一部をコバルト(Co)で置換しても良い。
方性の希土類元素−鉄−窒素系磁石粉末を樹脂結合剤で
結合し、多極着磁したものである。希土類元素−鉄−窒
素系磁石粉末を用いたボンド磁石は、多極着磁しても各
磁極の磁束密度のバラツキが小さいという特徴を備え、
中でも希土類元素としてサマリウム(Sm)が最も好ま
しく、代表的な磁石粉末の組成としては24〜25重量
%Sm−3〜4重量%N−残部Feがある。また、鉄の
一部をコバルト(Co)で置換しても良い。
【0011】上記の希土類元素−鉄−窒素系磁石粉末
は、例えば特開平2−57663号公報に記載の溶解鋳
造法、あるいは特許第1702544号公報や特開平9
−157803号公報に記載の還元拡散法により希土類
元素−鉄系合金粉末を製造し、その後これを窒化するこ
とによって得られる。この希土類元素−鉄−窒素系磁石
粉末は、微粉砕することにより、粒径10μm以下又は
平均粒径では4μm以下とする。
は、例えば特開平2−57663号公報に記載の溶解鋳
造法、あるいは特許第1702544号公報や特開平9
−157803号公報に記載の還元拡散法により希土類
元素−鉄系合金粉末を製造し、その後これを窒化するこ
とによって得られる。この希土類元素−鉄−窒素系磁石
粉末は、微粉砕することにより、粒径10μm以下又は
平均粒径では4μm以下とする。
【0012】尚、希土類元素−鉄−窒素系磁石粉末の粒
径が10μm以下とは、走査型電子顕微鏡(SEM)に
より磁石粉末を観察して、観察された粒子100個の最
大径を測定したとき、その最大径が10μm以下の粒子
が95個以上を占めることを意味する。また、平均粒径
とは、上記のごとく測定された各最大径を体積換算して
求めた体積基準の平均粒径である。
径が10μm以下とは、走査型電子顕微鏡(SEM)に
より磁石粉末を観察して、観察された粒子100個の最
大径を測定したとき、その最大径が10μm以下の粒子
が95個以上を占めることを意味する。また、平均粒径
とは、上記のごとく測定された各最大径を体積換算して
求めた体積基準の平均粒径である。
【0013】希土類元素−鉄−窒素系磁石粉末を結合す
るために用いる樹脂結合剤は、従来からボンド磁石の製
造に使用されているもので良く、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性
樹脂、あるいはポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポ
リステイレン樹脂、ポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹
脂を使用することができる。一般的に、圧縮成型の場合
にはエポキシ樹脂が好ましく、射出成形の場合にはナイ
ロン12樹脂を使用し、及び押出成形を行う場合にはポ
リオレフィン樹脂を用いることが多いが、これらに限定
されるものではない。
るために用いる樹脂結合剤は、従来からボンド磁石の製
造に使用されているもので良く、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性
樹脂、あるいはポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポ
リステイレン樹脂、ポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹
脂を使用することができる。一般的に、圧縮成型の場合
にはエポキシ樹脂が好ましく、射出成形の場合にはナイ
ロン12樹脂を使用し、及び押出成形を行う場合にはポ
リオレフィン樹脂を用いることが多いが、これらに限定
されるものではない。
【0014】本発明のボンド磁石は、上記の希土類元素
−鉄−窒素系磁石粉末を樹脂結合剤と混合し、通常のボ
ンド磁石と同様に、圧縮成型、射出成形、又は押出成形
することにより製造することができる。その際、成形金
型には配向磁界発生用の複数の磁石を組み込み、キャビ
ティ外部から磁石粉末に配向磁界を与えて磁場配向させ
る。得られたボンド磁石は、着磁ヨークを用いて異方性
に多極着磁させる。
−鉄−窒素系磁石粉末を樹脂結合剤と混合し、通常のボ
ンド磁石と同様に、圧縮成型、射出成形、又は押出成形
することにより製造することができる。その際、成形金
型には配向磁界発生用の複数の磁石を組み込み、キャビ
ティ外部から磁石粉末に配向磁界を与えて磁場配向させ
る。得られたボンド磁石は、着磁ヨークを用いて異方性
に多極着磁させる。
【0015】ボンド磁石の形状及び多極着磁の状態は、
それを用いる装置に合わせて適宜選定する。例えば、永
久磁石型モータでは、駆動コイルの内側又は外側に可動
部である磁石ロータを配置するロータ形が一般的である
から、その場合には、説明のためにNS極を図示した図
1に示すように、リング状のボンド磁石の外周面又は内
周面に多極着磁させる。また、リニア形の永久磁石型モ
ータでは、例えば図2に示すように、可動部となる平板
状のボンド磁石の平面にNS極を縞状のパターンで多極
着磁させる。
それを用いる装置に合わせて適宜選定する。例えば、永
久磁石型モータでは、駆動コイルの内側又は外側に可動
部である磁石ロータを配置するロータ形が一般的である
から、その場合には、説明のためにNS極を図示した図
1に示すように、リング状のボンド磁石の外周面又は内
周面に多極着磁させる。また、リニア形の永久磁石型モ
ータでは、例えば図2に示すように、可動部となる平板
状のボンド磁石の平面にNS極を縞状のパターンで多極
着磁させる。
【0016】このように多極着磁された異方性ボンド磁
石は、永久磁石型モータ用として好適である。尚、永久
磁石型モータは、その設計思想に基づき構成が決定され
るものであり、どのような構造でも差し支えない。例え
ば、代表的なインナーロータ形の永久磁石型モータで
は、本発明の多極着磁させたリング状の異方性ボンド磁
石を磁石ロータとし、その外側に複数の駆動コイルを備
えたステータヨークが配置される。
石は、永久磁石型モータ用として好適である。尚、永久
磁石型モータは、その設計思想に基づき構成が決定され
るものであり、どのような構造でも差し支えない。例え
ば、代表的なインナーロータ形の永久磁石型モータで
は、本発明の多極着磁させたリング状の異方性ボンド磁
石を磁石ロータとし、その外側に複数の駆動コイルを備
えたステータヨークが配置される。
【0017】一般に多極着磁された各磁極の間の距離が
短くなる程、多極着磁が難しくなり且つ磁束密度が低下
するが、本発明で用いる希土類元素−鉄−窒素系磁石粉
末を含むボンド磁石では、磁石の小型化により一つの磁
極の大きさが小さくなっても、多極着磁させた各磁極に
十分大きな磁界を発生させることができる。
短くなる程、多極着磁が難しくなり且つ磁束密度が低下
するが、本発明で用いる希土類元素−鉄−窒素系磁石粉
末を含むボンド磁石では、磁石の小型化により一つの磁
極の大きさが小さくなっても、多極着磁させた各磁極に
十分大きな磁界を発生させることができる。
【0018】具体的には、本発明の異方性ボンド磁石
は、多極着磁された各磁極からの磁束密度の絶対値の最
大値を、Nd−Fe−B系急冷磁石粉末を用いて作製し
た同形状の等方性ボンド磁石に比較して、20%以上高
くすることができる。従って、本発明の異方性ボンド磁
石を用いることにより、永久磁石型モータをより一層小
型で、高性能なものとすることが可能となる。
は、多極着磁された各磁極からの磁束密度の絶対値の最
大値を、Nd−Fe−B系急冷磁石粉末を用いて作製し
た同形状の等方性ボンド磁石に比較して、20%以上高
くすることができる。従って、本発明の異方性ボンド磁
石を用いることにより、永久磁石型モータをより一層小
型で、高性能なものとすることが可能となる。
【0019】また、本発明による異方性ボンド磁石の密
度は、4.45〜4.85g/cm3の範囲が好ましい。
磁石の密度が4.45g/cm3未満では十分な磁束密
度が得られず、4.85g/cm3を超えると樹脂添加
量を減らさなければならず、成型が困難になる。尚、磁
石の密度は、磁石の単位体積当たりの重量をいい、磁石
粉末組成や、使用する樹脂結合剤の樹脂の種類、成型方
法などによって変わる。
度は、4.45〜4.85g/cm3の範囲が好ましい。
磁石の密度が4.45g/cm3未満では十分な磁束密
度が得られず、4.85g/cm3を超えると樹脂添加
量を減らさなければならず、成型が困難になる。尚、磁
石の密度は、磁石の単位体積当たりの重量をいい、磁石
粉末組成や、使用する樹脂結合剤の樹脂の種類、成型方
法などによって変わる。
【0020】
【実施例】実施例1 組成がSm:24重量%、Fe:72.5重量%、N:
3.5重量%であり、粒径が10μm、平均粒径が4μ
mの微細なSm−Fe−N系磁石粉末にエポキシ樹脂5
重量%を添加混合した後、成形金型のキャビティに入れ
て圧縮成型し、外径4.3mm、内径2mm、高さ5m
mのリング状のボンド磁石を製造した。その際、成形金
型に配向磁界発生用の磁石を組み込み、キャビティ外側
から配向磁界を与えて磁石粉末が磁気配向するように構
成した。
3.5重量%であり、粒径が10μm、平均粒径が4μ
mの微細なSm−Fe−N系磁石粉末にエポキシ樹脂5
重量%を添加混合した後、成形金型のキャビティに入れ
て圧縮成型し、外径4.3mm、内径2mm、高さ5m
mのリング状のボンド磁石を製造した。その際、成形金
型に配向磁界発生用の磁石を組み込み、キャビティ外側
から配向磁界を与えて磁石粉末が磁気配向するように構
成した。
【0021】得られたボンド磁石の密度を水置換法によ
り測定したところ、4.82g/cm3であった。この
リング状のボンド磁石を、着磁ヨークを用いて、図1に
示すように外周面に沿い周方向に8極に多極着磁した。
また、この多極着磁された異方性ボンド磁石の各磁極の
中心における磁束密度は、最大で1.5kGであった。
り測定したところ、4.82g/cm3であった。この
リング状のボンド磁石を、着磁ヨークを用いて、図1に
示すように外周面に沿い周方向に8極に多極着磁した。
また、この多極着磁された異方性ボンド磁石の各磁極の
中心における磁束密度は、最大で1.5kGであった。
【0022】次に、この多極着磁させたリング状の異方
性ボンド磁石を磁石ロータとし、その外側に複数の駆動
コイルを備えたステータヨークを配置して、永久磁石型
モータを作製した。このモータのトルクを測定したとこ
ろ、トルクは12g・cmであった。
性ボンド磁石を磁石ロータとし、その外側に複数の駆動
コイルを備えたステータヨークを配置して、永久磁石型
モータを作製した。このモータのトルクを測定したとこ
ろ、トルクは12g・cmであった。
【0023】比較例1 組成がNd:13重量%、Fe:81重量%、B:6重
量%からなり、粒径が200μm以下30μm以上であ
るNd−Fe−B系急冷磁石粉末(マグネクエンチイン
ターナショナル製、MQP−B)を用い、実施例1と同
様にして、外径4.3mm、内径2mm、高さ5mmの
リング状のボンド磁石を製造した。得られたボンド磁石
の密度を実施例1と同様に測定したところ、5.88/
cm3であった。
量%からなり、粒径が200μm以下30μm以上であ
るNd−Fe−B系急冷磁石粉末(マグネクエンチイン
ターナショナル製、MQP−B)を用い、実施例1と同
様にして、外径4.3mm、内径2mm、高さ5mmの
リング状のボンド磁石を製造した。得られたボンド磁石
の密度を実施例1と同様に測定したところ、5.88/
cm3であった。
【0024】このリング状のボンド磁石を着磁ヨークを
用いて実施例1と同様に8極に多極着磁したところ、得
られた等方性ボンド磁石の磁束密度は最大で1.2kG
であった。また、この永久磁石を用いて実施例1と同様
に永久磁石型モータを作製したところ、そのトルクは1
0.3g・cmであった。
用いて実施例1と同様に8極に多極着磁したところ、得
られた等方性ボンド磁石の磁束密度は最大で1.2kG
であった。また、この永久磁石を用いて実施例1と同様
に永久磁石型モータを作製したところ、そのトルクは1
0.3g・cmであった。
【0025】実施例2 実施例1と同一のSm−Fe−N系磁石粉末にナイロン
12樹脂9重量%と混合し、配向磁界発生用の磁石を組
み込んだ成形金型を用いて押出成型し、外径28mm、
内径24mm、高さ5mmのリング状のボンド磁石を製
造した。得られたボンド磁石の密度を実施例1と同様に
測定したところ、4.48g/cm3であった。
12樹脂9重量%と混合し、配向磁界発生用の磁石を組
み込んだ成形金型を用いて押出成型し、外径28mm、
内径24mm、高さ5mmのリング状のボンド磁石を製
造した。得られたボンド磁石の密度を実施例1と同様に
測定したところ、4.48g/cm3であった。
【0026】このリング状のボンド磁石を、実施例1と
同様に着磁ヨークを用いて周方向に8極に多極着磁し
た。多極着磁された異方性ボンド磁石の各磁極の中心に
おける磁束密度は、最大で2.9kGであった。また、
この永久磁石を用いて実施例1と同様に永久磁石型モー
タを作製したところ、そのトルクは91g・cmであっ
た。
同様に着磁ヨークを用いて周方向に8極に多極着磁し
た。多極着磁された異方性ボンド磁石の各磁極の中心に
おける磁束密度は、最大で2.9kGであった。また、
この永久磁石を用いて実施例1と同様に永久磁石型モー
タを作製したところ、そのトルクは91g・cmであっ
た。
【0027】比較例2 比較例1と同一のNd−Fe−B系急冷磁石粉末を用
い、実施例2と同様にして、外径28mm、内径24m
m、高さ5mmのリング状のボンド磁石を製造した。得
られたボンド磁石の密度を実施例1と同様に測定したと
ころ、5.91g/cm3であった。
い、実施例2と同様にして、外径28mm、内径24m
m、高さ5mmのリング状のボンド磁石を製造した。得
られたボンド磁石の密度を実施例1と同様に測定したと
ころ、5.91g/cm3であった。
【0028】このボンド磁石を実施例2と同様に着磁ヨ
ークを用いて8極に多極着磁したところ、得られた永久
磁石は磁束密度が最大で2.4kGであった。また,こ
の永久磁石を用いて実施例1と同様に永久磁石型モータ
を作製したところ、そのトルクは85g・cmであっ
た。
ークを用いて8極に多極着磁したところ、得られた永久
磁石は磁束密度が最大で2.4kGであった。また,こ
の永久磁石を用いて実施例1と同様に永久磁石型モータ
を作製したところ、そのトルクは85g・cmであっ
た。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、希土類元素−鉄−窒素
系磁石粉末を用いることにより、生産性に優れ、強い磁
力を有する異方性ボンド磁石を安価に提供することがで
きる。従って、この異方性ボンド磁石を用いることによ
り、従来よりも一層の小型化で且つ高性能化な永久磁石
型モータを低コストで作製することが可能である。
系磁石粉末を用いることにより、生産性に優れ、強い磁
力を有する異方性ボンド磁石を安価に提供することがで
きる。従って、この異方性ボンド磁石を用いることによ
り、従来よりも一層の小型化で且つ高性能化な永久磁石
型モータを低コストで作製することが可能である。
【図1】多極着磁したリング状の異方性ボンド磁石のN
S極を模式的に示す平面図である。
S極を模式的に示す平面図である。
【図2】多極着磁した平板状の異方性ボンド磁石のNS
極を模式的に示す平面図である。
極を模式的に示す平面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 キャビティ内に収容された磁性材料に対
して、キャビティ外部から磁場を印加して磁場配向した
永久磁石であって、磁性材料が異方性希土類元素−鉄−
窒素系磁石粉末を樹脂結合剤で結合したボンド磁石であ
ることを特徴とする異方性ボンド磁石。 - 【請求項2】 磁石の密度が4.45〜4.85g/cm
3であることを特徴とする、請求項1に記載の異方性ボ
ンド磁石。 - 【請求項3】 磁石形状がリング状であることを特徴と
する、請求項1又は2に記載の異方性ボンド磁石。 - 【請求項4】 前記磁石粉末が、サマリウム−鉄−窒素
系磁石粉末であることを特徴とする、請求項1〜3のい
ずれかに記載の異方性ボンド磁石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36607399A JP2001185412A (ja) | 1999-12-24 | 1999-12-24 | 異方性ボンド磁石 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36607399A JP2001185412A (ja) | 1999-12-24 | 1999-12-24 | 異方性ボンド磁石 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001185412A true JP2001185412A (ja) | 2001-07-06 |
Family
ID=18485863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36607399A Pending JP2001185412A (ja) | 1999-12-24 | 1999-12-24 | 異方性ボンド磁石 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001185412A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018046624A (ja) * | 2016-09-13 | 2018-03-22 | 日立アプライアンス株式会社 | 制振装置及び洗濯機 |
JP2018153053A (ja) * | 2017-03-15 | 2018-09-27 | 日立アプライアンス株式会社 | 振動制御装置及び洗濯機 |
JP7298804B1 (ja) * | 2022-12-26 | 2023-06-27 | 株式会社レゾナック | 磁性成形体の製造方法、及び異方性ボンド磁石の製造方法 |
WO2024142176A1 (ja) * | 2022-12-26 | 2024-07-04 | 株式会社レゾナック | コンパウンド、タブレット、成形体、及び異方性ボンド磁石 |
-
1999
- 1999-12-24 JP JP36607399A patent/JP2001185412A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018046624A (ja) * | 2016-09-13 | 2018-03-22 | 日立アプライアンス株式会社 | 制振装置及び洗濯機 |
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WO2024142176A1 (ja) * | 2022-12-26 | 2024-07-04 | 株式会社レゾナック | コンパウンド、タブレット、成形体、及び異方性ボンド磁石 |
WO2024142174A1 (ja) * | 2022-12-26 | 2024-07-04 | 株式会社レゾナック | 磁性成形体の製造方法、及び異方性ボンド磁石の製造方法 |
WO2024143073A1 (ja) * | 2022-12-26 | 2024-07-04 | 株式会社レゾナック | コンパウンド、タブレット、成形体、及び異方性ボンド磁石 |
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