JP3538762B2 - 異方性ボンド磁石の製造方法および異方性ボンド磁石 - Google Patents

異方性ボンド磁石の製造方法および異方性ボンド磁石

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異方性ボンド磁石の製
造方法および該製造方法により得た異方性ボンド磁石に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子デバイスの小型化にともな
い、希土類ボンド磁石の利用が拡大しつゝある。希土類
ボンド磁石は、希土類合金粉末に合成樹脂等のバインダ
ーを混練して成形したもので、優れた磁気特性を有する
他、軽量で破壊に対する抵抗性も強いという特長を有し
ている。現在最も広く用いられている希土類ボンド磁石
は、等方性ネオジウム−鉄−ホウ素系ボンド磁石であ
る。この磁石は、ネオジウム−鉄−ホウ素系の組成を有
するゼネラルモータース社製の磁性粉末(MQパウダ
ー)に、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を混練して圧縮
成形し、最終的に熱硬化処理を行って製造され、面圧5
トン/cm2 程度の圧縮成形で磁性粉体積率70%以上と
なり、磁気特性も最大エネルギー積BHmax 8〜12M
GOe の高値を示すものとなる。また、成形に際して磁
場配向の必要がないことから、製造が簡単で、コスト的
にも安価なものとなっている。
【0003】しかしながら、最近、電子デバイスのさら
なる小型化が進み、上記等方性ネオジウム−鉄−ホウ素
系ボンド磁石よりも優れた磁気特性を有する希土類ボン
ド磁石が要求されるようになってきている。磁石の磁気
特性を高めるには、磁性粉末を配向して磁気的に異方化
することが有効であり、例えば異方性のサマリウム−コ
バルト系ボンド磁石は、15kOe の横磁場中で圧縮成
形することにより、最大エネルギー積BHmax 15MG
Oe を有する優れた磁石となることが確認されている。
【0004】磁性粉末を磁気的に異方化する1つの方法
として、極異方配向法があり、従来より焼結フェライト
磁石の分野で多用されている。この方法は、成形型に電
磁コイル等の磁界発生手段を埋設し、該磁界発生手段に
より成形領域に配向磁界を発生させて圧縮成形するもの
である。この方法によれば、配向磁界が局部的に作用す
るため、該磁界発生手段を内蔵する成形型をプレスラム
上に複数個用意することにより多数個取りが可能にな
り、生産性に優れたものとなっている。また、リング形
状の磁石に適用した場合は、配向方向と着磁方向とが一
致しているため、高い磁気特性が得られるという利点も
ある。
【0005】ところで、上記極異方配向法によれば、配
向の効率を上げるには電磁コイルを磁性粉末にできるだ
け接近させる必要があり、その分、成形型として耐え得
る面圧が低下することになる。この場合、焼結フェライ
ト磁石の成形に要する面圧はせいぜい1トン/cm2 程度
であり、それほど問題になることはないが、希土類ボン
ド磁石の製造においては、成形圧力として面圧5〜10
トン/cm2 程度が必要となり、この極異方配向法の利用
は、実質不可能となっていた。
【0006】そのため従来、リング形状の異方性希土類
ボンド磁石の圧縮成形を行う場合、プレスの上・下ラム
に電磁石を取付け、対向する磁力線の反発により放射状
の磁場を形成し、この磁界中で磁性粉末を配向して圧縮
成形する、いわゆるラジアル配向法のみが用いられてい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ラ
ジアル配向法による異方性ボンド磁石の製造によれば、
放射状の磁場中心に磁性粉末を置かなければならないた
め、多数個取りは困難であり、生産性の悪化はもとより
製造コストの上昇が避けられない、という問題があっ
た。
【0008】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、極異方配向法の利用による異方性の希土類
ボンド磁石の製造を可能にし、もって生産性の向上と製
造コストの低減とに大きく寄与する製造方法を提供し、
併せてこの製造方法により得た高性能異方性ボンド磁石
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明にかゝる異方性ボンド磁石の製造方法は、
方性希土類ボンド磁石の製造方法において、型内の異な
る部位に仮圧縮成形部と本圧縮成形部とを設定し、前記
仮圧縮成形部に配向磁界を発生させる手段を備えた成形
型を用意する工程と、磁気的に異方性を有する希土類磁
性粉末と合成樹脂からなるバインダーとを混練し、混合
物を得る工程と、前記成形型の仮圧縮成形部に前記混合
物を充填し、配向磁界を発生させた磁場中で所定の面圧
にて仮圧縮成形を行う工程と、前記仮圧縮成形された仮
成形体を前記成形型の本圧縮成形部に移し、前記仮圧縮
成形よりも大きな面圧にて本圧縮成形を行う工程と、前
記本圧縮成形された成形体を前記成形型から取出し、該
成形体を加熱硬化させる工程と、前記加熱硬化された成
形体を着磁する工程と、からなることを特徴とする。
【0010】
【0011】本発明の特徴をさらに図に基いて説明す
る。図1は、リング形状の異方性ボンド磁石の製造方法
を概念的に示したもので、符号1で示す成形型は、従来
一般の成形型と同様にダイス2、上パンチ3、下パンチ
4およびコア5からなっている。しかして、本発明で用
いるダイス2は、その上側の半分が仮圧縮成形部2A、
その下側の半分が本圧縮成形部2Bとして区画されてお
り、上側の仮圧縮成形部2Aには、成形領域に配向磁界
を発生させる電磁コイル6が埋設されている。
【0012】圧縮成形に際しては、先ずダイス2の仮圧
縮成形部2Aの内側の成形領域にバインダーを混合した
磁性粉末7を充填し、次いで電磁コイル6にパルス電流
または定常電流を流して成形領域に配向磁界を発生さ
せ、この磁界中で、上パンチ3を下動させて面圧0.5
〜1トン/cm2 で仮圧縮成形する()。次に、ダイス
2と上パンチ3および下パンチ4とを相対移動させ、仮
成形体をダイス2の本圧縮成形部2Bに移し、面圧5〜
10トン/cm2 で本圧縮成形を行い、リング形状の成形
体8を得る()。このようにして得られた成形体(リ
ング)8は、磁性粉体積率が70%以上で、4極以上の
磁極を外周に有する異方性ボンド磁石となる。
【0013】一方、内周を磁極とするリング形状の磁石
を得るには、図2に示すように、コア5を、下側の仮圧
縮成形部5Aと上側の本圧縮成形部5Bとに区画し、そ
の仮圧縮成形部5Aに電磁コイル6を埋設する。圧縮成
形は、上記図1について説明したと同様の手順で、先ず
コア5の仮圧縮成形部5Aの外側の成形領域に磁気粉末
7を充填して電磁コイル6による配向磁界中で仮圧縮成
形を行い()、次に仮成形体をコア5の本圧縮成形部
5Bに移して本圧縮成形を行い、リング形状の成形体8
を得る()。このようにして得られた成形体(リン
グ)8は、磁性粉体積率が70%以上で、4極以上の磁
極を内周に有する異方性ボンド磁石となる。
【0014】本発明において、用いる磁性粉末として
は、磁気的に異方性を有する種々の希土類合金粉末、例
えばネオジウム−鉄−ホウ素系合金粉末、サマリウム−
コバルト系合金粉末、サマリウム−鉄−窒素系合金粉末
を用いることができる。また、バインダーとしては、エ
ポキシ樹脂やフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリ
アミド樹脂(ナイロン)、ポリフェニレンサルファイド
(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)な
どの熱可塑性樹脂を用いることができる。
【0015】本発明において、成形領域に配向磁界を発
生させるには、上記した電磁コイル6に代えて、永久磁
石を用いることができる。本発明において、成形型内に
設定する仮圧縮成形部2A,5Aと本圧縮成形部2B,
5Bとの上下関係は任意であり、成形の能率を考慮して
何れかを選択する。また、本発明は、仮圧縮成形後に電
磁コイル6に逆向きの電流を流して脱磁(減磁)を行っ
てもよい。
【0016】
【作用】上記のように構成した異方性ボンド磁石の製造
においては、磁性粉末を磁場配向する際は、小さな面圧
で仮圧縮成形するので、極異方配向法を用いて効率的に
磁性粉末を異方化することができる。また、仮圧縮成形
後に大きな面圧で本圧縮成形を行うことにより、磁粉体
積率を70%以上と十分に大きくすることが可能にな
る。また、この仮圧縮成形と本圧縮成形とを、同じ成形
型内の異なる部位で行うので、連続して圧縮成形を行う
ことができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0018】実施例1 水素処理法(HDDR法)により製造されたネオジウム
−鉄−ホウ素系磁性粉末を、ピンミルを用いて平均粒子
径150ミクロン(μm)以下に粉砕し、これにエポキ
シ樹脂2.5wt%を添加して混練し、この混合物を図3
および4に示す成形型10Aに入れて油圧プレスにより
圧縮成形を行った。成形型10Aは、リング状のダイス
11と、プレス上ラム(図示略)に支持された筒状の上
パンチ12と、前記上パンチ12に対向してプレス下ラ
ム(図示略)に支持された筒状の下パンチ13と、ダイ
ス11内に挿入されたコア14とから概略構成されてい
る。
【0019】上記ダイス11は、上側の仮圧縮成形部1
5と下側の本圧縮成形部16とを備えている。上側の仮
圧縮成形部15は、内側の薄肉のスリーブ17と外側の
厚肉筒状のヨーク18とからなり、そのヨーク18には
12極の電磁コイル19が埋設されている。一方、本圧
縮成形部16は、内側の筒状のダイス本体20と外側の
筒状のダイスホルダ21とからなっている。なお、ダイ
ス11を構成するスリーブ17およびダイス本体20
と、上・下パンチ12、13と、コア14とは非磁性の
超硬から、ダイスホルダ21はステンレス鋼(例えばSU
S 304 )から、ヨーク18は純鉄からそれぞれ形成され
ている。また、ダイス本体20としては肉厚8mm程度の
ものが用いられている。
【0020】本実施例においては、電磁コイル19にコ
ンデンサ方式のパルス電源(図示略)を接続する。そし
て圧縮成形に際しては、先ずダイス11の仮圧縮成形部
15の内側の成形領域に上記混合物(磁性粉末)22を
充填し、次いで電磁コイル19に20KA、10msec の
パルス電流を断続して流して成形領域に配向磁界を発生
させる。そして、この磁界中で、上パンチ12を下動さ
せて面圧0.5トン/cm2 で仮圧縮成形し、引続いて脱
磁を行った。次に、上パンチ12および下パンチ13を
そのまゝ下動させて、仮成形体をダイス11の本圧縮成
形部16に移し、面圧5トン/cm2 で本圧縮成形を行
い、リング形状の成形体を得た。その後、この成形体を
成形型10Aから取出し、150℃で1時間の加熱硬化
処理を行った後、着磁をして、図5(1),(2)に示
すようなリング形状の異方性ボンド磁石試料1を得、こ
れを、磁性粉体積率および磁気特性の測定試験に供し
た。なお、このボンド磁石試料(以下、単に磁石試料と
いう)1は、外径22mm,内径20mm,高さ8mmで、外
周12極配向となっている。また、比較のため、前記M
Qパウダー(ネオジウム−鉄−ホウ素系合金)にエポキ
シ樹脂を上記と同量配合し、圧縮成形により同寸法の等
方性磁石試料2を製作し、これも同様の磁性粉体積率お
よび磁気特性の測定試験に供した。
【0021】表1は、上記のようにして得た磁石試料
1、2についての磁性粉体積率および磁気特性の測定試
験を示したものである。なお、磁気特性の測定は振動試
料型磁力計(VSM)を用いて行った。表に示す結果よ
り、本発明にかゝる磁石試料1は汎用の等方性磁石試料
2と同様に磁性粉体積率が70%以上となり、十分なる
磁性粉体積率を有することが確認できた。また、磁気特
性に関しては、残留磁束密度Br 、保磁力iHc、最大
エネルギー積BHmax 共に、本発明にかゝる磁石試料1
の方が汎用の磁石試料2より高値となり、特に最大エネ
ルギー積BHmaxについては2倍の高値となって、磁気
特性に著しく優れていることが確認できた。
【0022】
【表1】
【0023】図6は、磁石試料1、2についての表面磁
束の測定結果を示したものである。なお、表面磁束の測
定はフラックスメータを用いて行った。同図中、実線は
本発明にかゝる磁石試料1についての結果を、点線は汎
用の等方性磁石試料2についての結果をそれぞれ表して
おり、これより、本発明にかゝる磁石試料1は、全周に
おいて磁石試料2よりも約25%程高い表面磁束を有す
ることが明らかになった。
【0024】実施例2 HDDR法により製造されたネオジウム−鉄−ホウ素系
磁性粉末を、ピンミルを用いて平均粒子径150μm以
下に粉砕し、これにエポキシ樹脂2.5wt%を添加して
混練し、この混合物を図7および8に示す成形型10B
に入れて油圧プレスにより圧縮成形を行った。成形型1
0Bは、基本的には実施例1で用いたもの(図3および
4)と同じであるが、こゝでは、ダイス11の仮圧縮成
形部15を構成するヨーク18を非磁性材料(SUS304)
製とし、上記電磁コイル19に代えて12個の永久磁石
25を埋設している。この永久磁石25は、ネオジウム
焼結磁石からなり、最大エネルギー積BHmax は30M
GOe となっている。
【0025】圧縮成形に際しては、先ずダイス11の仮
圧縮成形部15の内側の成形領域に上記混合物(磁性粉
末)22を充填し、永久磁石25による配向磁界のもと
で、面圧0.5トン/cm2 で仮圧縮成形し、引続いて脱
磁を行い、次いで、仮成形体をダイス11の本圧縮成形
部16に移して、面圧5トン/cm2 で本圧縮成形を行
い、リング形状の成形体を得た。その後、この成形体を
成形型から取出し、150℃で1時間の加熱硬化処理を
行い、さらに着磁をし、実施例1と同極数、同寸法の磁
石試料3を得、これをフラックスメータによる表面磁束
の測定試験に供した。
【0026】図9は、磁石試料3についての表面磁束の
測定結果を上記実施例1で得た磁石試料1の結果と対比
して示したものである。同図中、実線は本発明にかゝる
磁石試料3についての結果を、点線は実施例1で得た磁
石試料1についての結果をそれぞれ表しており、これよ
り、本発明にかゝる磁石試料3は、全周において磁石試
料1とほどんと変わりない表面磁束を有するものとな
り、磁場配向に永久磁石を用いても優れた磁気特性が得
られることが明らかとなった。
【0027】実施例3 HDDR法により製造されたネオジウム−鉄−ホウ素系
磁性粉末を、ピンミルを用いて平均粒子径100μm以
下に粉砕し、これにエポキシ樹脂2.8wt%を添加して
混練し、この混合物を図10および11に示す成形型1
0Cに入れて油圧プレスにより圧縮成形を行った。成形
型10Cは、リング状のダイス31と、プレス上ラム
(図示略)に支持された筒状の上パンチ32と、前記上
パンチ32に対向してプレス下ラム(図示略)に支持さ
れた筒状の下パンチ33と、ダイス31内に挿入された
コア34とから概略構成されている。
【0028】上記ダイス31は、内側の筒状のダイス本
体35と外側の筒状のダイスホルダ36とからなってい
る。一方、コア34は、下側の仮圧縮成形部37と上側
の本圧縮成形部38とを備えており、その仮圧縮成形部
37は、外側の薄肉のスリーブ39と内側の柱状ヨーク
40とから、その本圧縮成形部38は柱状のコアブロッ
ク41からそれぞれなっている。しかして、このコア3
4のヨーク40には、32極の電磁コイル42が埋設さ
れている。なお、ダイス本体35と、コア34を構成す
るスリーブ39およびコアブロック41と、上・下パン
チ32、33とは非磁性超硬から、ダイスホルダ36は
ステンレス鋼(例えばSUS 303 )からそれぞれ形成され
ている。
【0029】本実施例においては、電磁コイル42にコ
ンデンサ方式のパルス電源(図示略)を接続する。そし
て圧縮成形に際しては、先ずコア34の仮圧縮成形部3
7の外側の成形領域に上記混合物(磁性粉末)43を充
填し、次いで電磁コイル42に12KA、10msec のパ
ルス電流を断続して流して成形領域に配向磁界を発生さ
せた。そして、この磁界中で、上パンチ32を下動させ
て面圧0.5トン/cm2 で仮圧縮成形し、引続いて脱磁
を行った。次に、上パンチ32および下パンチ33をそ
のまゝ上動させて、仮成形体をコア34の本圧縮成形部
38に移し、面圧8トン/cm2 で本圧縮成形を行い、リ
ング形状の成形体を得た。その後、この成形体を成形型
10Cから取出し、150℃で1時間の加熱硬化処理を
行った後、着磁をして、図12(a),(b)に示すよ
うなリング形状の異方性ボンド磁石試料4を得、これ
を、フラックスメータによる表面磁束の測定試験に供し
た。なお、この磁石試料4は、外径33mm,内径30m
m,高さ5mmで、内周32極配向となっている。また、
比較のため、前記MQパウダー(ネオジウム−鉄−ホウ
素合金)にエポキシ樹脂を同量混合し、圧縮成形により
同寸法の等方性磁石試料5を製作し、これも同様の表面
磁束の測定試験に供した。
【0030】図13は、表面磁束の測定結果を示したも
のである。同図中、実線は本発明にかゝる磁石試料4に
ついての結果を、点線は汎用の等方性磁石試料5につい
ての結果をそれぞれ表しており、これより、本発明にか
ゝる磁石試料4は、全周において汎用の磁石試料5より
高い表面磁束を有し、優れた磁気特性が得られることが
明らかとなった。
【0031】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
かかる異方性ボンド磁石の製造方法によれば、同じ成形
型内の異なる部位で仮圧縮成形と本圧縮成形との2段階
成形を行うことにより、極異方配向法を用いて磁性粉末
を異方化することができ、磁気特性に優れた異方性磁石
を高能率に製造することができ、生産性の向上と製造コ
ストの低減とに大きく寄与するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかゝる異方性ボンド磁石の製造方法を
概念的に示す模式図である。
【図2】本異方性ボンド磁石の製造方法の他の概念を示
す模式図である。
【図3】実施例1で用いる成形型の構造を一部断面とし
て示す斜視図である。
【図4】図3に示した成形型の一部を示す横断面図であ
る。
【図5】実施例1で得た異方性ボンド磁石の形状および
磁性を示す模式図である。
【図6】実施例1で得た異方性ボンド磁石の表面磁束の
測定結果を示すグラフである。
【図7】実施例2で用いる成形型の構造を一部断面とし
て示す斜視図である。
【図8】図7に示した成形型の一部を示す横断面図であ
る。
【図9】実施例2で得た異方性ボンド磁石の表面磁束の
測定結果を示すグラフである。
【図10】実施例3で用いる成形型の構造を一部断面と
して示す斜視図である。
【図11】図10に示した成形型の一部を示す横断面図
である。
【図12】実施例3で得た異方性ボンド磁石の形状およ
び磁性を示す模式図である。
【図13】実施例3で得た異方性ボンド磁石の表面磁束
の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 成形型 2 ダイス 3 上パンチ 4 下パンチ 5 コア 6 電磁コイル 7 磁性粉末 8 成形体 2A 仮圧縮成形部 2B 本圧縮成形部 5A 仮圧縮成形部 5B 本圧縮成形部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 41/02 B22F 3/00 H01F 1/08 H01F 7/02 C22C

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異方性希土類ボンド磁石の製造方法におい
    て、型内の異なる部位に仮圧縮成形部と本圧縮成形部と
    を設定し、前記仮圧縮成形部に配向磁界を発生させる手
    段を備えた成形型を用意する工程と、磁気的に異方性を
    有する希土類磁性粉末と合成樹脂からなるバインダーと
    を混練し、混合物を得る工程と、前記成形型の仮圧縮成
    形部に前記混合物を充填し、配向磁界を発生させた磁場
    中で所定の面圧にて仮圧縮成形を行う工程と、前記仮圧
    縮成形された仮成形体を前記成形型の本圧縮成形部に移
    し、前記仮圧縮成形よりも大きな面圧にて本圧縮成形を
    行う工程と、前記本圧縮成形された成形体を前記成形型
    から取出し、該成形体を加熱硬化させる工程と、前記加
    熱硬化された成形体を着磁する工程と、からなることを
    特徴とする異方性ボンド磁石の製造方法。
  2. 【請求項2】前記仮圧縮成形時の面圧が0 . 5〜1トン
    /cm 2 で、本圧縮成形時の面圧が5〜10トン/cm 2
    であることを特徴とする請求項1に記載の異方性ボンド
    磁石の製造方法。
  3. 【請求項3】前記配向磁界を発生させる手段が電磁コイ
    ルであって、パルス電流または定常電流を流すことによ
    配向磁界を発生させることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の異方性ボンド磁石の製造方法。
  4. 【請求項4】前記配向磁界を発生させる手段が永久磁石
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の異方
    性ボンド磁石の製造方法。
  5. 【請求項5】磁性粉体積率が70%以上で、4極以上の
    極数を持ちかつリング形状をなすことを特徴とする、請
    求項1乃至4のいずれか1項の方法により製造された異
    方性ボンド磁石。
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