JP2696423B2 - 金属ガスケット - Google Patents

金属ガスケット

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JP2696423B2
JP2696423B2 JP2209710A JP20971090A JP2696423B2 JP 2696423 B2 JP2696423 B2 JP 2696423B2 JP 2209710 A JP2209710 A JP 2209710A JP 20971090 A JP20971090 A JP 20971090A JP 2696423 B2 JP2696423 B2 JP 2696423B2
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KET & KET CO., LTD.
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内燃機関、特に多気筒エンジンにおけるシ
リンダヘッドとシリンダブロックとの合わせ面をシール
する金属ガスケットに関する。
〔従来の技術〕
内燃機関のシリンダヘッドとシリンダブロックとを締
結するには、燃焼孔周囲を囲繞するようにビードを形成
した金属ガスケットを介装して所定箇所でボルト締結
し、ビードをシリンダヘッド締結時のボルト締付け力に
よって弾性変形させ、この弾性変形時の弾性復元力及び
弾性復元量により合わせ面に弾性的なシール線を形成
し、これによって合わせ面をシールすると共に合わせ面
の歪に追従させてシール効果を維持する。
ところが、ボルト締付け力はボルト締結部位から離間
するに従って低下するため、ボルト締結部近傍よりボル
ト締結部から離間した部位の合わせ面隙間量が大きくな
ってビードによるシール面圧が低下することとなる。
特に多気筒エンジンの場合、ボルト締結部からボルト
締結部軸間の燃焼室孔周囲へ至る合わせ面と、ボルト締
結部軸間における合わせ面と、燃焼室孔間における合わ
せ面とでは、隙間量が順次増大し、このため特に燃焼室
孔間での吹き抜けが著しく発生し、また爆発圧力によっ
てガスケット面間がたたかれ、そのためボルト締結部軸
間はもとよりボルト締結部周辺のビードにもヘタリが生
じやすくなってシール面圧が一層低下し、吹き抜けがさ
らに生じたり締付けボルトに緩みが生じるという欠点が
あった。
そこで、このような欠点を解消すべく本願出願人によ
り新規な金属ガスケットが提案された(特願平2-91027
号)。
この金属ガスケットは、上記したボルト締結力の相違
によって生じる各部位の合わせ面隙間量の変化に対処し
てなされたもので、以下にその手段を従来の金属ガスケ
ットと比較して説明する。
第6図(a)は従来の金属ガスケットの第6図(d)
におけるA-A線断面図とその金属ガスケットのたわみ量
及びビード高さと荷重の関係を示す特性図(以下、単に
「特性図」と称する)、第6図(b)は同B-B線断面図
とその特性図、第6図(c)は同C-C線断面図とその特
性図、第6図(d)は多気筒エンジンのシリンダヘッド
の模式的平面図、第6図(e)は第6図(a)のA-A断
面に示す金属ガスケットを介装したエンジンの部分断面
図、第7図(a)は本出願人による金属ガスケットの第
7図(d)に示すA-A線断面図とその特性図、第7図
(b)は同B-B線断面図とその特性図、第7図(c)は
同C-C線断面図とその特性図、第7図(d)は多気筒エ
ンジンのシリンダヘッドの模式的平面図、第7図(e)
は第7図(a)のA-A断面に示す金属ガスケットを介装
したエンジンの部分断面図である。
第6図において、H61〜H63はビードの初期高さ、h611
〜h631は締付け後のビード残量、h611〜h631はエンジン
耐久テスト後のビード残量、C612〜C632はボルト締結後
のビードのへたり量、c612〜c632は耐久テスト後のビー
ドのへたり量、δ61〜δ63はビードのたわみ量、P61〜P
63はエンジン耐久テスト後のビードの荷重、S6は燃焼室
孔周囲端縁のウェッジストッパー量、g61、g62、g63
順次A-A、B-B、C-C断面におけるボルト締付け後におけ
るエンジン耐久テスト後の燃焼室孔周囲端縁の隙間を示
す。
第7図において、H71〜H73はビードの初期高さ、h711
〜h731は締付け後のビード残量、h712〜h732はエンジン
耐久テスト後のビード残量、c711〜c731はボルト締結後
のビードのへたり量、c712〜c732は耐久テスト後のビー
ドのへたり量、δ71〜δ73はビードのたわみ量、P71〜P
73はエンジン耐久テスト後のビードの荷重、S7は燃焼室
孔周囲端縁のウェッジストッパー量、g71、g72、g73
順次A-A、B-B、C-C断面におけるボルト締付け後におけ
るエンジン耐久テスト後の燃焼室孔周囲端縁の隙間を示
す。
従来の金属ガスケットにおいては、第6図(a)〜
(c)に示すように、副板52が基板51に形成されたビー
ド51aの凹側から凸側へ折返されて折返し部52aが形成さ
れ、基板51の燃焼室孔側端部に重合されることにより厚
さ増大部50が形成されたものである。
この金属ガスケットをエンジン合わせ面に介装して各
ボルト締結部41にて締付けると、各部位における燃焼室
孔42周囲の合わせ面の隙間量はボルト締結力とエンジン
構成部品の剛性の相違に起因してボルト締結部41から離
間するに従いg61<g62<g63の関係で増大する。
この場合、g61がゼロとなるような最小隙間g61を有す
るA-A断面においては、折返し部52aがビード51aの突出
側に重合されたことによってビード51aの有効たわみ量
が減殺されるから、この厚さ増大部50の効果によってビ
ード51aの爆発力によるガスケット面間のたたかれは減
少するが、最大隙間g63を有するC-C断面においては、シ
ール機能を専らビード51aに依存することとなる反面厚
さ増大部50は合わせ面間に浮いた状態となってビード51
aのビード荷重を増すほど爆発圧力によるたたかれが増
大してビード51aのヘタリによるシール機能が低下する
こととなる。
これに対処して、燃焼室孔42周囲の隙間g63を埋める
べく厚さ増大部50を隙間g63に応じた厚さとするには、
隙間g63が、同機種エンジンであっても、種別、締付け
順序等により変化するため厚さの変化設定によっては逆
効果となり、また厚さを変化させる加工自体も困難であ
る。
これに対し、第7図(a)〜(c)に示す金属ガスケ
ットはビード61aの凹側に折返し部62aを形成して厚さ増
大部60aとし、ビード61aが厚さ増大部60aと厚さ非増大
部60bを跨ぐようにしてあるから、ビード61aの突出高さ
が折返し部62aによって減殺されず、各部位におけるシ
ール機能はビード61aの荷重にのみ依存することとな
り、ビード61aの幅をボルト締結部41近傍からボルト締
結部41、41軸間の燃焼室孔42周囲に近付くに従ってW71
>W73とし、ビード61aの突出高さをボルト締結部41から
ボルト締結部41軸間の燃焼室孔周囲に近付くに従ってH
71<H73と高くすることによって各部位の合わせ面間に
おけるビード荷重を均等にすること、燃焼室孔42、42間
において厚さ増大部同志を跨いだ幅W73、及び高さH73
エンジンの歪による隙間に適合させることにより合わせ
面間の位置に係らず同様のビード面圧を発揮することが
できる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記した第7図示の金属ガスケットをさら
に改良したものである。
第7図(a)のA-A断面においては、上記した通り、
ビード突出部61aの凹側に折返し部62aを形成してビード
61aが厚さ増大部60aと厚さ非増大部60bを跨ぐようにし
てあるから、ボルト締結時にビード61aの厚さ増大部60a
側が厚さ非増大部60b側より大きな負荷を受けて先にた
わみ、その結果ボルト締結部41側の合わせ面間との密着
度が減少するとと共に厚さ増大部60a上の密着度が減少
して隙間が発生し、これがエンジン合わせ面のたたかれ
の原因となって締付けボルトに緩みが生じるという不都
合がある。
本発明は、このような不都合を解消し、金属ガスケッ
トの燃焼室孔周囲の締付けによる隙間を爆発圧力、振動
等の条件から守り、エンジン合わせ面のシール機能をよ
り強化し得た金属ガスケットを提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本願発明の金属ガスケ
ットは、多気筒エンジンのシリンダヘッドとシリンダブ
ロックの合わせ面間に介挿されボルト締結部にて締結さ
れる弾性金属基板を備えた金属ガスケットにおいて、前
記弾性金属基板の各燃焼室孔を囲繞するように副板を添
設することにより厚さ増大部を形成すると共に、前記副
板のない部分を厚さ非増大部とする一方、前記弾性金属
基板に各燃焼室孔を囲繞するように形成したビードが前
記厚さ増大部を跨いで形成されることにより、該ビード
の燃焼室孔内側のシールラインは前記厚さ増大部の上を
通って各燃焼室孔を独立して囲繞し、該ビードの燃焼室
孔外側のシールラインは前記厚さ非増大部を通り且つ全
燃焼室孔を連続して囲繞して成り、そのビード形状は、
前記ボルト締結部近傍においては前記厚さ増大部側で大
なる彎曲状又は直線傾斜状であって前記厚さ非増大部側
で小なる彎曲状である非対称形を有する一方、互いに隣
接する前記燃焼室孔間においては対称形を有し、これら
のビードが前記シリンダヘッドとシリンダブロックの合
わせ面の各部位における隙間量に応じて連続的に形状変
化するようにしてある。
〔作用〕
第1(a)〜(c)は本発明の金属ガスケットの基本
構成を示す断面図であり、第1図(d)に図示のの多気
筒エンジン合わせ面の概略平面図におけるA-A、B-B、C-
C線断面図と、ビード荷重とビード高さとビードたわみ
の関係を示す特性図を示し、第1図(e)は本発明の金
属ガスケットを介装した第1(a)のA-A断面における
エンジンの部分断面図を示す。
なお、第1図(a)〜(c)において、H1〜H3はビー
ドの初期高さ、h11〜h31はボルト締結後のビード残量、
h12〜h32は耐久テスト後のビード残量、c11〜c31はボル
ト締結後のビードのへたり量、c12〜c32は耐久テスト後
のビードのへたり量、P1〜P3は耐久テスト後のビード荷
重、δ〜δは耐久終了時点のビードのたわみ量、
g2、g3は耐久終了時点のガスケット面間隙量、W1〜W3
ビード幅、φDは燃焼室孔径を示す。
本発明の金属ガスケットは、弾性金属板からなる基板
1に多気筒エンジンの燃焼室孔6(第1図(d)に図
示)を囲繞するよう、ボルト締結部11近傍の燃焼室孔6
周囲(A-A断面)においては非対称形ビード1a12を形成
し、ボルト締結部11、11軸間(B-B断面)及び燃焼室孔
6、6間(c-c断面)においては対称形ビード1aを形成
したものである。
ボルト締結部11近傍の燃焼室孔6周囲(第1図(a)
のA-A断面)においては、非対称形ビード1a12の凸側に
軟性金属板から成る副板2を重ねて該副板2をビード1a
12の凸側から凹側に燃焼室孔6周りで折返すことにより
ウェッジストッパー2aを形成して厚さ増大部Tiとし、ビ
ード1a12が厚さ増大部Tiとそれ以外の厚さ非増大部Tdを
跨ぐように形成すると共に、ビード1a12はボルト締結部
11側に片寄った非対象線21を境にボルト締結部11側(厚
さ非増大部Td)にビード形状を小なる彎曲状1a2に形成
してバネ定数を大とし、燃焼室孔6側(厚さ増大部Ti)
にビード形状を大なる彎曲状か又は直線傾斜状(以下、
単に「大なる彎曲状」という)1a1に形成してバネ定数
が厚さ非増大部Td側より小となるように形成してある。
このような構成により、ボルト締結部11近傍の燃焼室
孔6周囲において、ビード1a12がウェッジストッパー2a
(厚さ増大部Ti)を跨いだために生じるボルト締結時に
おける厚さ増大部Ti側のビード荷重を減少させて厚さ増
大部Tiの部分的密着度を向上させ、初期締付け時のエン
ジン合わせ面間隙の変化に対応してガスケットをなじま
せ、厚さ増大部Tiのくさび効果をより発揮させることが
できる。
また、ボルト締結部11、11軸間(B-B断面)において
は、対称形ビード1aがウェッジストッパ2a(厚さ増大部
Ti)とそれ以外の一般部(厚さ非増大部Td)を跨いだ構
成とされ、燃焼室孔6、6間(c-c断面)においては、
対称形ビード1aが両側のウェッジストッパー2a、2aを跨
いだ構成とされている。従って、これらのビードのシー
ルラインは、内側ライン1fにおいてはウェッジストッパ
ー2a(厚さ増大部Ti)の上を通って各燃焼室孔6を単独
で囲繞し、外側ライン1jはウェッジストッパー2a以外の
一般部(厚さ非増大部Td)を通って各燃焼室孔6を連続
的に囲繞するよう形成され、エンジンのガスケット締付
けたわみが最大となる各燃焼室孔6、6間の間隙(c-c
断面)においてはビード1aがウェッジストッパー2a、2a
同志を跨ぐこととなってビード荷重の増加を図ることが
でき、当該部分のシール面圧を向上することができる。
さらに、ボルト締結部11近傍の燃焼室孔6周囲におけ
る非対称形ビード1a12を、隣接する燃焼室孔6、6間に
おける対称形ビード1aに連続的に形状変化させることに
より、エンジン合わせ面の各部位における締付隙間量に
応じたシール面圧を発揮させることができる。
なお、本発明に対比し、燃焼室孔周囲のエンジン合わ
せ面の隙間量を調整した従来の技術としては、特開昭64
-83842号公報、特開昭64-83843号公報、特開平1-182563
号公報に記載のものが挙げられる。
しかして、特開昭64-83842号公報と特開昭64-83843号
公報に記載のものは、燃焼室孔周りのビードの突出側に
副板を折り重ね、この重なりをビードのたわみ代の荷重
アップに利用して締付け軸間部におけるビード面圧を増
大するようにしているが、副板のラップ長さの長短で性
能が左右され、ばらつきが生じるという不都合がある。
また、特開昭64-83843号公報に記載のものは燃焼室間に
介在物を入れて面圧を大にする手段がとられているが、
ビードラインに介在物が設けられることによって段差が
生じるという問題点がある。
これらに対し、本発明の金属ガスケットのビード内側
線1fの全周は厚さ増大部Ti上を通り、ビード外側線1jは
厚さ非増大部Tdを通って各燃焼室孔6を連続的に囲繞し
てあるので、上記問題はすべて解決される。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説
明する。
第2図は本発明を適用した金属ガスケットの各種(第
1種〜第16種)変更例を示す図、第3図〜第5図は本発
明の具体的構成例を示す図であり、第3図(a)は第2
図の第4種におけるC-C断面が「挟」の場合の金属ガス
ケットの一部切欠斜視図、第3図(b)は第3図(a)
の金属ガスケットのビードシールラインを示す模式図、
第4図(a)は第3図(a)のA-A線断面図、第4図
(b)は第3図(a)のB-B線断面図、第4図(c)は
第3図(a)のC-C線断面図、第5図(a)は第2図の
第4種におけるC-C断面が「拡」の場合の金属ガスケッ
トの一部切欠斜視図、第5図(b)は第2図の第2種に
おけるC-C断面が「拡」の場合の金属ガスケットの燃焼
室孔6、6間の一部切欠斜視図、第5図(c)は第5図
(a)及び第5図(b)に共通の金属ガスケットのビー
ドシールラインを示す模式図である。
本発明を適用した金属ガスケットとしては、第2図に
示す第1種〜第16種のような具体例が考えられる。
第2図において、A-A、B-B、C-C断面は、第1図
(a)〜(c)の各断面に対応するものであり、C-C断
面においては、燃焼室孔6、6間の拡狭によって「狭」
の場合は1つの対称形ビード1a、「拡」の場合は2つの
対称形ビード1a、1aを設けてある。なお、説明の便宜
上、ビードは対称形及び非対称形共に符合1aで示し、各
構成部の符合は共通部について省略してある。
第1種は基板1の燃焼室孔6側に平板状の副板2をリ
ング状または連続的に重ねて結合し、リング状の場合は
平副板2、2間に別の中間平副板7を介在し、連続結合
の場合はビード作動可能とするため部分結合として平副
板2をビード1aで跨いだものである。
第2種は第1種と同様であるがC-C断面において副板
2をビード1aの凹側に突出させたもの、或は副板2をビ
ード1aの凹形状に沿って重ね結合したものである。
第3種は基板1の燃焼室孔6側に端部を折曲げて重合
した(重合部2b)副板2を積層して該副板2をビード1a
で跨いだもので、C-C断面においては、重合部2bの高さ
に併せて別の中間平副板7を介在させてある。
第4種は基板1の燃焼室孔6側にビード1aの凸側から
凹側に副板2を折曲げ該副板2をビード1aで跨いだもの
である。
第5種は燃焼室孔6側に重合した副板2に表面板9を
重ねて結合させ基板1に積層して重合部をビード1aで跨
いだものである。
第6種は燃焼室孔6側の副板2を両側から各ビード1a
が跨ぐように基板1、1を積層したものである。
第7種は第3種のビード1aの凸側に副板2をさらに重
ねたものである。
第8種は第4種のビード1aの凹側に表面板9を重ねた
ものである。
第9種は第3種の副板2側にさらに別の基板1がビー
ド1aで跨ぐように重ねたものである。
第10種は中央の中間板3を設け、この中間板3の燃焼
室孔6側に段差3aをC-C断面を除いて形成し連続凹部と
して該凹部に副板2を重ねて結合し、両側からビード1a
を向かい合わせてビード1aが段差3aを跨ぐように基板1
と基板2とを重ねたものである。
第11種は中央に中間板3(段差3aのないもの)を設
け、この中間部3の燃焼室孔6側に副板2を重ねて結合
し、副板2を設けた側のビード1aが該副板2を跨ぐよう
に基板1を重ね、その反対側に中間板3のビード凸側が
向くように基板1を重ねたものである。
第12種は第10種の副板2を段差3aの凸側にも重ねて燃
焼室孔6側にて折曲げ段差3aの凹部に重合部2aを形成し
たものである。
第13種は第11種の副板2を中間板3の反対側にも回り
込むように重ねたものである。
第14種は第12種における副板2を第12種のものより厚
板にし、段差3aの重合部2a側にさらに別の平副板8を断
続的に重ね、板厚差で厚さ増大量としたものである。
第15種は第13種の重合部2a側に別の平副板8を重ねた
ものである。
第16種は中間板3を配置して副板2を燃焼室孔6側で
上下に折曲げ結合し、別の副板8を中間板3両面に重ね
板厚差で厚さ増大量としたものである。
なお、C-C断面の「拡」における第1、第3、第4、
第7〜第9、第12〜第16種は2つのビード間に別の中間
平副板7を配置して燃焼室間の面圧を確保するようにし
てある。
また、第10種及び第12種に使用の中間板3には、ガス
ケット両面の厚さ増大量を略同量とするため、段差3aが
設けてある。この構成は、特開昭64-65367にて既に公知
のものであるが、これに記載されたものはビードと増大
部との配置関係により、燃焼室孔間にも中間板に段差を
必要とし、幅狭部に段差を付けることが難しく、また燃
焼室孔間隔が小さいものには付けられないという欠点が
ある。これに対して本発明の場合は、厚さ増大部Tiをビ
ード1aが跨いだ構成としたため、燃焼室孔6、6間には
段差が不要であって連続的凹部となるため、あらゆるエ
ンジンにも第11種及び第13種の金属ガスケットが適用可
能である。
本発明の金属ガスケットの構成部品の結合方法は、折
り曲げかしめ方法以外にスポット溶接、シーム溶接、レ
ーザー溶接、溶着、接着等を適用でき、またガスケット
自体の表面側を主とし他の層間も含めてNBR、フッソゴ
ム等を被着すればエンジン合わせ面の加工マーク、傷等
を吸収すると共に層間シール性能をアップすることがで
きる。
これらの具体例のうち、第4種のC-C断面が「狭」の
場合の金属ガスケットを第3図(a)に示し、そのビー
ドラインを第3図(b)に示し、第3図(a)のA-A、B
-B、C-C断面を第4図(a)〜(c)に示し、第5種のC
-C断面が「拡」の場合の金属ガスケットを第5図(a)
に示し、第5図(b)に第2種の金属ガスケットを示
し、これらに共通するビードラインを第3図(c)に示
してある。
なお、第3図(a)及び第5図(a)においてA-A、B
-B、C-C断面が第2図の各断面に対応し、また第1図
(a)〜(c)に対応するものである。
第3図(a)に示す金属ガスケットは、多気筒エンジ
ンのシリンダヘッドに穿孔された燃焼室孔6、ボルト孔
11、冷却水孔12、オイル孔13に対応して形成され、同図
のA-A、B-B、C-C断面は第4図(a)〜(c)に示す通
りである。
第3図(a)(A-A断面)は燃焼室孔6、冷却水孔1
2、ボルト孔(上記ではボルト締結部としてある)11及
びオイル孔13を通る断面であり、基板1には燃焼室孔6
を囲繞する燃焼室用シールビード1a(上記非対称形ビー
ド1a12を含む)、冷却水孔12を囲繞する冷却水シールビ
ード1b、オイル孔13を囲繞するオイルシールビード1c、
ガスケット外周に沿って設けられたオイル雰囲気用ビー
ド1dを形成し、さらに副板2を基板1のビード1a凸側に
付設し、燃焼室孔6周りでビード1aの凹部の途中まで屈
曲してウェッジストッパー2aを形成することによりビー
ド1aがウェッジストッパー2a(厚さ増大部Ti)とそれ以
外の一般部(厚さ非増大部Td)を跨いだ構成としてあ
る。
また、燃焼室用シールビード1aは、第3図(a)に示
すように、ボルト締結部11近傍の燃焼室孔6周囲(A-A
断面)においては第1図(a)と同様に、ボルト孔11間
(B-B断面)においては第1図(b)と同様に、燃焼室
孔6、6間(C-C断面)においては第1図(c)と同様
に形成してある。従って、燃焼室用シールビード1aのシ
ールラインは、第3図(b)に示すように、内側ライン
1fはウェッジストッパー2a(厚さ増大部Ti)の上を通っ
て各燃焼室孔6を単独で囲繞し、外側ライン1jはウェッ
ジストッパー2a以外の一般部(厚さ非増大部Td)を通っ
て各燃焼室孔6を連続的に囲繞したシールラインを構成
する。これにより、エンジンのガスケット締付けたわみ
が最大となる各燃焼室孔6、6間の間隙(C-C断面)に
おいてはビード1aがウェッジストッパー2a、2a同志を跨
ぐこととなってビード荷重の増加を図ることができ、当
該部分のシール面圧を向上することができる。また、ボ
ルト孔11、11間の各燃焼室孔6(B-B断面)において
は、対称突出形状のビード1aがウェッジストッパー2aと
それ以外の一般部を跨いだことにより、該部分のガスケ
ット締付け隙間量に適したビード荷重を得ることができ
る。
第3図(a)において、燃焼室孔6、6間は第2種及
び第4種のC-C断面(「狭」の場合)で示すように1つ
の対称形ビード1aが形成され、該ビード軌跡から分岐し
てボルト締結部11近傍の燃焼室孔6周囲(A-A断面)に
おける非対称のビード形状に連続的に形状変化し、各部
位における合わせ面の隙間量に応じてボルト締結部11軸
間のシール面圧が調整されている。
この燃焼室孔6、6間が「拡」の場合、第5図(a)
及び第5図(b)に示すように中間副板7を介在して燃
焼室間の面圧を確保することができる。
また、第5図(a)のB-B断面に示すようにビード1a
が分岐した構成の場合にもC-C断面に示すように別の副
板7を介在して面圧を確保するようにすることもでき
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、ボルト締結部近傍の燃焼室孔周
囲におけるビード形状を単に対称形状としてビードが厚
さ増大部を跨ぐように形成した従来の金属ガスケットに
おいては、ボルト締結時に厚さ増大部側(燃焼室孔側)
のビード荷重が厚さ非増大部(ボルト締結部側)より大
きな負荷を受けてボルト締結部側の合わせ面間との密着
度が減少するという不都合が生じたのに対し、本発明の
金属ガスケットは、ボルト締結部近傍の燃焼室孔周囲に
おけるビードの突出形状を厚さ増大部側と厚さ非増大部
側とで非対称に形成し、非増大部側のビード形状を小な
る彎曲状に形成してバネ定数を大とし、厚さ増大部側の
ビード形状を大なる彎曲状か又は直線傾斜状に形成して
バネ定数が厚さ非増大部側より小としたことにより、ボ
ルト締結時における厚さ増大部のビード荷重を減少さ
せ、これによりボルト締結部近傍の燃焼室孔周囲におけ
る厚さ増大部の部分的密着度を向上させることが可能と
なる。
しかも、ボルト締結部近傍の燃焼室孔周囲の非対称ビ
ード形状とボルト締結部軸間及び燃焼室孔間の対称形状
ビードに連続的に形状変化させ得る構成としてあるか
ら、ボルト締結部軸間及び燃焼室孔間のビード強さをボ
ルト締結によって変化する隙間量に対処して増大させる
ことにより、燃焼室孔周囲のシール面圧を確実に確保す
ることができ、上記のボルト締結部近傍の燃焼室孔周囲
における厚さ増大部の部分的密着度を向上させ得る効果
と合わせてシリンダヘッド締結によって生じる異なるエ
ンジン合わせ面間隙の不整を良好に補償し得て燃焼圧力
による燃焼室周りのエンジン合わせ面間隙の拡縮拡大を
防止し、また合わせ面に均等にシール面圧を作用させて
安定したシールをなすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(c)は本発明の金属ガスケットの基本
構成を示す断面図であり、第1図(d)のA-A、B-B、C-
C線断面図と、ビード荷重とビード高さとビードたわみ
の関係を示す特性図が示してあり、第1図(d)は多気
筒エンジンのシリンダヘッドの概略平面図、第1図
(e)は第1図(a)のA-A断面において本発明の金属
ガスケットを介装したエンジンの部分断面図、第2図は
本発明を適用した金属ガスケットの各種(第1種〜第16
種)変更例を示す図、第3図〜第5図は本発明の具体的
構成例を示す図であり、第3図(a)は第2図の第4種
におけるC-C断面が「挟」の場合の金属ガスケットの一
部切欠斜視図、第3図(b)は第3図(a)の金属ガス
ケットのビードシールラインを示す模式図、第4図
(a)は第3図(d)のA-A線断面図、第4図(b)は
第3図(d)のB-B線断面図、第4図(c)は第3図
(d)のC-C線断面図、第5図(a)は第2図の第4種
におけるC-C断面が「拡」の場合の金属ガスケットの一
部切欠斜視図、第5図(b)は第2図の第2種における
C-C断面「拡」の場合の金属ガスケットの燃焼室孔6、
6間の一部切欠斜視図、第5図(c)は第5図(a)の
金属ガスケットのビードシールラインを示す模式図、第
6図(a)は従来の金属ガスケットの第6図(d)にお
けるA-A線断面図とその金属ガスケットのたわみ量及び
ビード高さと荷重の関係を示す特性図(以下、単に「特
性図」と称する)、第6図(b)は同B-B線断面図とそ
の特性図、第6図(c)は同C-C線断面図とその特性
図、第6図(d)は多気筒エンジンのシリンダヘッドの
模式図平面図、第6図(e)は第6図(a)のA-A断面
に示す金属ガスケットを介装したエンジンの部分断面
図、第7図(a)は本出願人による金属ガスケットの第
7図(d)に示すA-A線断面図とその特性図、第7図
(b)は同B-B線断面図とその特性図、第7図(c)は
同C-C線断面図とその特性図、第7図(d)は多気筒エ
ンジンのシリンダヘッドの模式的平面図、第7図(e)
は第7図(a)のA-A断面に示す金属ガスケットを介装
したエンジンの部分断面図である。 1……基板、1a12……非対称ビード、1a……対称ビー
ド、2……副板、2a……ウェッジストッパー、21……非
対象線、Ti……厚さ増大部、Td……厚さ非増大部、11…
…ボルト締結部、6……燃焼室孔。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多気筒エンジンのシリンダヘッドとシリン
    ダブロックの合わせ面間に介挿されボルト締結部にて締
    結される弾性金属基板を備えた金属ガスケットにおい
    て、前記弾性金属基板の各燃焼室孔を囲繞するように副
    板を添設することにより厚さ増大部を形成すると共に、
    前記副板のない部分を厚さ非増大部とする一方、前記弾
    性金属基板に各燃焼室孔を囲繞するように形成したビー
    ドが前記厚さ増大部を跨いで形成されることにより、該
    ビードの各燃焼室孔内側のシールラインは前記厚さ増大
    部の上を通って各燃焼室孔を独立して囲繞し、該ビード
    の燃焼室孔外側のシールラインは前記厚さ非増大部を通
    り且つ全燃焼室孔を連続して囲繞して成り、そのビード
    形状は、前記ボルト締結部近傍においては前記厚さ増大
    部側で大なる彎曲状又は直線傾斜状であって前記厚さ非
    増大部側で小なる彎曲状である非対称形を有する一方、
    互いに隣接する前記燃焼室孔間においては対称形を有
    し、これらのビードが前記シリンダヘッドとシリンダブ
    ロックの合わせ面の各部位における隙間量に応じて連続
    的に形状変化するようにしたことを特徴とする金属ガス
    ケット。
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