JP2694910B2 - 自動車の窓ガラス昇降装置 - Google Patents

自動車の窓ガラス昇降装置

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JP2694910B2 JP1277687A JP27768789A JP2694910B2 JP 2694910 B2 JP2694910 B2 JP 2694910B2 JP 1277687 A JP1277687 A JP 1277687A JP 27768789 A JP27768789 A JP 27768789A JP 2694910 B2 JP2694910 B2 JP 2694910B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、自動車の窓ガラス昇降装置に関し、特に
窓ガラスを昇降可能な主窓ガラスと補助窓ガラスとに2
分割した昇降装置に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に自動車のフロントドアやリアドア等のガラス昇
降装置は、ドアパネル等の上部に窓開口部を、その下部
に窓ガラス格納部を設け、両者間で窓ガラスを昇降移動
させて窓の開閉を行えるように構成されている。そして
また車室内から外方を見渡したときの視野を広くするた
め、通常ベルトライン,つまり窓開口部の下端縁の位置
はできるだけ低くなるよう略車体側面の中央付近に設定
されている。
ところが、例えばキャブオーバ型車のフロントドアや
乗用自動車のリアドア等その下方にタイヤハウスが出っ
張っている部分に配設されるドア(以下非標準ドアとい
う)では、下方にタイヤハウスのない部分のドア(以下
標準ドアという)に比べその出っ張り分だけ、ドア下半
部分を小さくしなければならない。このため車体側面の
ベルトラインを上記標準ドアに合わせると、非標準ドア
では窓ガラスがタイヤハウスと干渉することとなり、そ
の全面昇降ができない,つまり窓ガラスを一杯に下げて
もその一部がベルトライン上に出っ張ってしまうという
問題がある。
一方全面昇降可能とするには、ベルトラインを車体側
面中央位置よりかなり上方に設定せざるを得ず、車窓か
らの視野が大きく狭められることとなり、また非標準ド
アについてのみベルトラインを他の標準ドアよりも高い
位置に設定した場合、今度は車体側面のベルトラインが
揃わないという不具合を生ずることとなるという問題が
ある。
そこで従来はこのような問題について一応の対策を施
しており、以下そのいくつかについて説明する。
まずキャップオーバ型車については、第11図に示すよ
うにフロントドア50の窓ガラス53を、タイヤハウス57の
上部と干渉する下端後方部を除去した形状とすることに
より、全面昇降可能としたものがある。この場合上記フ
ロントドア50の窓開口部51は、上記窓ガラス53の形状に
合った形状とする必要があり、このため窓開口部51のベ
ルトライン51aをその前方部と後方部とで段差Xを持た
せている。こうすることにより、外方視野の縮小を抑え
つつ一応窓ガラスの全面昇降を可能としている。
また、乗用自動車の場合は、第12図に示すようにリア
ドア54の窓開口部55をディビジョンバー56で前方開口部
55aと後方開口部55bに2分割し、リヤのタイヤハウス57
の上方に位置する後方開口部55bには固定式の窓ガラス5
8bを、その前方側の前方開口部55aには昇降式の窓ガラ
ス58aを配設している。この場合、窓開口部55のタイヤ
ハウス57上方に位置する部分55bの窓ガラス58bを固定式
としているので、ベルトライン55cの設定位置は、タイ
ヤハウス57による規制を受けない。このためベルトライ
ン55cはフロントドアに合った低い位置に設定すること
により、リヤドア54の窓開口部55からの視界を広くとる
ことができる。また窓開口部55のタイヤハウス57の影響
を受けない前方開口部55aでは窓ガラス58aを一点鎖線で
示すように全面昇降可能とできる。
さらに3ドアの乗用自動車では、上述のような昇降式
ガラスとタイヤハウスとの干渉の問題を避けるために、
後部タイヤハウス上に位置する窓開口部には、昇降式窓
ガラスの代わりに固定ガラスやリストアップ式の窓ガラ
スを採用している場合もある。
〔発明が解決しようとする問題点〕 ところが、上述したキャブオーバ型車のフロントドア
や乗用自動車のリヤドアの窓構造では、ベルトラインの
前方部を後方部より下げたり、窓開口部を分割したりし
ているため、それぞれ以下に示すような問題があった。
すなわち、上記フロントドアの場合、ベルトライン51
aの前方部と後方部とで段差Xがあるため、ベルトライ
ン51aは前方側から後方部にかけて這い上がったように
なり、車両後部のクォータウインド52などのベルトライ
ンとも揃わなくなり、外観上体裁があまりよくない。
また上述のリヤドア54のように、窓ガラスを一部固定
とするため窓開口部5を2分割するには、仕切りとなる
ディビジョンバー56が必要であり、これが後席搭乗者の
目線上の障害物となる。またこの場合には窓開口部55を
全面開放できないので、少し窮屈な感じがあり、開放感
も満足できるものではない。さらに3ドアタイプの乗用
車のように後部タイヤハウス上の窓開口部に固定式やリ
フトアップ式の窓ガラスを用いたものでは、後部席の搭
乗車はかなりの圧迫感を受け、時には息苦しささえ感じ
ることもある。
この発明は上記のような問題点を解決するためになさ
れたもので、タイヤハウス部に影響されることなく車窓
のベルトラインの高さを設定できるとともに、窓ガラス
を全面昇降することができ、これにより車体外観上のス
マートさを損なうことなく、車窓からの広い視界と開放
的な車室空間とを確保できる自動車の窓ガラス昇降装置
を得ることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、車体側壁部に窓開口部を、該窓開口部より
下方部分に窓ガラス格納部をそれぞれ設けるとともに、
窓ガラスを上記窓開口部と窓ガラス格納部との間で昇降
させることにより上記窓開口部を開閉するようにした自
動車の窓ガラス昇降装置において、上記窓ガラスを補助
窓ガラスと主窓ガラスとに昇降方向に分割し、上記補
助,主窓ガラスの該分割線に沿った縁部に、弾性体から
なり該補助,主窓ガラスの閉時に互いに嵌合して該補
助,主窓ガラスを面一にするとともに両ガラス間をシー
ルするシール部材を装着し、上記補助窓ガラスに、上記
ガラス格納部内の上縁付近及びこれより下方に間隔を開
けて位置する少なくとも2つのガイド部材を取り付け、
上記ガラス格納部内に、上記ガイド部材を昇降案内し、
補助窓ガラスの開時に該補助窓ガラスを上記ガラス格納
部内に車幅方向に偏位させつつ格納するガイドレールを
設けたことを特徴としている。ここで、車体側壁側と
は、車体の側面を構成するアウター及びインナーパネル
からなる側壁をいい、車体側壁部の開口部に配設された
フロントドアあるいはリヤドアを含み、タイヤハウスの
上方に配置されたドア用窓ガラスに適用した場合、特に
効果的である。また窓ガラス格納部とは上記アウター及
びインナーパネル間のスペースを利用して形成されたも
のをいう。
例えばタイヤハウス上方部分に配置されたドアに適用
する場合は、該ドアの窓ガラスを、窓開口部のタイヤハ
ウス上方に位置する下半部でかつ後半部、及び該部分以
外の部分のそれぞれに対応する補助,及び主窓ガラスに
2分割し、上記窓開口部全閉状態では、上記主及び補助
窓ガラスにより一つの窓ガラス面が形成され、窓開口部
全開状態では、主窓ガラスの上記窓開口部の上半一端側
部に対応する部分と上記窓開口部の下半一端側部に対応
する補助窓ガラスとが重なって該両窓ガラスが上記窓ガ
ラス格納内に格納されるように構成する。
〔作用〕
窓ガラスを2分割し、車体側壁部の幅方向に重なった
状態で格納するようにしたので、ベルトラインを低く設
定することができ、それだけ窓開口部を拡大できる。
またタイヤハウス上方に配置されたドアに本発明を適
用した場合は、窓ガラスを該窓開口部のタイヤハウス上
方に位置する下半一側端部、及び該下半一側端部以外の
部分のそれぞれに対応する補助,及び主窓ガラスに2分
割することにより、主窓ガラスはその下半一側端部を切
り取った形状となる。このためこの切り取った部分にタ
イヤハウス上部がくるようにすることにより、タイヤハ
ウスとの干渉を回避して主窓ガラスをパネル間スペース
内の最下端位置近傍まで下げることができる。また窓開
口部全開状態では補助窓ガラスは上記主窓ガラスの上半
一側端部と重なって格納されるため、主及び補助窓ガラ
スの上端位置は全開状態で略一致することとなる。
これによりベルトラインをタイヤハウスの影響を受け
ることなく窓開口部全域に渡って低く設定することがで
きる。このためタイヤハウス近傍に位置するドアを、タ
イヤハウスの影響を受けない位置のドアのベルトライン
と揃えることができ、車体外観上のスマートさを損なう
ことなく、タイヤハウス上の窓開口部からの広い視界と
開放的な車室空間とを実現できる。
また、補助,主窓ガラスの分割線に沿った縁部に、両
窓ガラスを閉じたときに互いに嵌合して両ガラスを面一
にするとともに両ガラス間をシールする弾性体からなる
シール部材を取り付けたので、補助,主窓ガラス間のシ
ール性を向上することができるとともに、両ガラスが面
一となることから窓ガラスを2分割しながら外観が悪化
することもない。
さらにまた、補助窓ガラスの昇降をガイドする機構と
して、補助窓ガラスに上下2つのガイド部材を間隔を開
けて取り付け、補助窓ガラスの開時に上記ガイド部材を
案内することにより該補助窓ガラスをガラス格納部内に
車幅方向に偏位させつつ格納するガイドレールを設けた
ので、補助窓ガラスを円滑確実に偏位させて、つまり主
窓ガラスと車幅方向に重なるように格納できる。
〔実施例〕
以下この発明の実施例を図について説明する。
第1図ないし第7図は本発明の第1の実施例による自
動車用ドアの窓ガラス昇降装置を説明するための一部断
面側面図、第2図ないし第5図は本発明の構造における
窓ガラスの昇降動作を説明するための図であり、第2図
(a)〜第5図(a)は第1図のA−A線断面図、第2
図(b)〜第5図(b)は第1図のB−B線断面図であ
る。また第6図は第2図(b)のG部分を拡大して示す
断面図、第7図は第1図のC−C線断面である。
図において、1はキャブオーバ型車等のフロントドア
で、上側の窓部1aと下側のパネル部1bとから構成されて
いる。該窓部1aは窓枠2と該窓枠2内の窓開口部3に装
着される窓ガラス40とからなり、上記窓枠2は、上記パ
ネル部1bの上縁から上方に延びる横断面凹形状の前,後
縦杆2a,2bと該両縦杆の上端部間を連結する横断面凹形
状の水平杆2cとからなるコ字状に形成されている。なお
これらの前,後縦杆2a,2bの凹形状部内にはウエザース
トリップ(植毛)1cが組み付けられており(第6図参
照)、上記窓ガラス40のガイドレールとなっている。
また上記窓ガラス40は上記窓開口部3の下半部でかつ
後半部に対応する補助窓ガラス4と、それ以外の部分に
反応する主窓ガラス5とに2分割された2分割構造とな
っている。ここでは補助窓ガラス4の縦方向の寸法は、
主窓ガラス5の縦方向の寸法(L)の半分(L/2)に設
定されている。こちらの窓ガラス4,5の分割線に沿った
縁部には互いに勘合可能な形状を有し、透明樹脂等の弾
性体からなるシール部材4a,5aが取付けられている。な
お、このシール部材4a,5aの取付部はガラス部分より若
干厚くなり段差ができるが、この段差はウエザーストリ
ップ1cに吸収されるため問題とはならない。
一方、上記フロントドア1のパネル部1bはアウターパ
ネル6及びインナーパネル7とからなり、該両パネル6,
7間のスペース8の大部分は上記両窓ガラス4,5を格納す
る格納スペース(窓ガラス格納部)となっている。なお
上記両パネル6,7の上端面にはゴム製のウエザーストッ
プ1dが取付られている。上記パネル間スペース8の前,
後端部にはそれぞれ上記前,後縦杆2a,2bの下端部が延
びており、主窓ガラス5の前端縁及び後端縁を窓開口部
3から格納スペースに至るまでガイドしている。つまり
該両縦杆2a,2bにより主窓ガラス5の昇降移動のガイド
面が規定されている。なお、後縦杆2bの下端延長部はパ
ネル間スペース8内では第2図(b)等に示すようにイ
ンナーパネル側が開放となっており、上記補助窓ガラス
4と主窓ガラス5とが重なった状態で収容できるように
してある(第5図(b)参照)。
またパネル間スペース8内の補助窓ガラス4の前,後
部近傍には、該窓ガラス4をガイドする補助フロントガ
イドレール17a、補助リヤガイドレール17bが配設されて
いる。上記補助窓ガラス4はこれらのガイドレール17a,
17b及び上記後縦杆2bの下半部分によって規定される補
助ガイド面に沿って昇降移動する。
この補助フロントガイドレール17aが上記パネル間ス
ペース8の上端部から下端部に渡って延びており、第2
図(a)に示すようにその中央部17a1及び下端部17a2
二段にインナーパネル7側へオフセットさせた形状とな
っている。ここで該ガイドレール17aの上端位置Y0,中央
のオフセット完了位置Y2間の距離と該位置Y2,下端のオ
フセット完了位置Y4間の距離とはともに補助窓ガラス4
の昇降量Eと等しくし、またオフセット量Dは上記窓ガ
ラス分割部分のシール部材4a,5aの厚みと略同じにして
ある。そしてこのガイドレール17aにはこれに摺動自在
にガイドプレート18が取付けられている。このガイドプ
レート18は該レール17a内を、その上端位置Y0から中央
のオフセット完了位置Y2までの間で移動する上端ガイド
ビン18aと、中央のオフセット完了位置Y2から下端のオ
フセット完了位置Y4までの間で移動する下端ガイドピン
18bとを有している。これらのガイドピン18a,18bは第7
図に示すように一端側がレール17a内を移動するガイド
片24、他端側が補助窓ガラス4をガイドプレート18を固
定するための固定部25となっており、また下端ガイドピ
ン18bは上端ガイドピン18aより長くなっている。そして
該プレート18には補助窓ガラス4の前部下方に延びる支
持部4bが上記ガイドピン18a,及び18bとガイド部を持た
ない固定ピン18cにより固着されている。
また上記リヤガイドレール17bはその下端部17b1で一
段インナーパネル側にオフセットさせた形状となってい
る。このレール17bについても上端位置Z0と下端のオフ
セット位置Z2間の距離は補助窓ガラス4の昇降量Eに等
しくし、またオフセット量も上記フロントガイドレール
17aと同一(オフセット量D)にしている。そしてこの
ガイドレール17bには、その上端位置Z0,下端のオフセッ
ト完了位置Z2間で移動するガイドピン19を介して上記補
助窓ガラス4の後端部が取付られており、該ガイドピン
19により上記補助窓ガラス4の後部下端部が支持されて
いる。結局、該補助窓ガラス4はその前部支持部4bの
上,下部と後部下端部の3点支持となっており、上記ガ
イドレール17a,17b、ガイドプレート18、及びガイドピ
ン19等により上記窓開口部3の下半部分とパネル間スペ
ース8との間でガイドされ、上記パネル間スペース8内
でオフセット移動するよう構成されている。
9は上記主窓ガラス5を昇降させるためる主レギュレ
ータで、その昇降機構部は上記パネル間スペース8内
に、その操作部はインナーパネル7の車室側面に設けら
れている。
該昇降機構部のベース部材10には上下に延びるガイド
レール部材11が配設されており、該部材11には摺動子12
aを有するブラケット12を介して上記主窓ガラス5の下
端部が摺動自在に取付られている。上記ガイドレール部
材11の上,下端近傍には上,下ガイドプーリ13a,13bが
設けられており、これらのプーリ13a,13bに沿って上記
操作部に接続されたケーブル部材14が配設されている。
このケーブル部材14の一部は上記ブランケット12のクリ
ップ部材12bにより上記主窓ガラス5に固着されてい
る。
また上記操作部のベース部材15には上記ケーブル部材
14の端部がガイドチューブ14aを介して接続されてお
り、該操作部のハンドル16を回すことにより上記ケーブ
ル部材14を駆動して上記主窓ガラス5を昇降できるよう
になっている。
20は上記補助窓ガラス4を昇降する補強レギュレータ
で、その昇降機構部は上記パネル間スペース8内の該補
助窓ガラス4近傍部に、その操作部は該レギュレータ20
近傍のインナーパネル7に設けられている。この補助レ
ギュレータ20はガイドレール部材とこれに挿嵌する摺動
子を有しない点以外は上記主レギュレータ9と全く同一
構成となっている。つまり操作部のハンドル21を回すこ
とにより、ケーブル部材22を駆動し、該ブラケット23を
介してケーブル部材22に接続した補助窓ガラス4を昇降
することができるようになっている。
次の動作について説明する。
まず第2図(a)及び(b)に示す窓全閉状態から窓
を開く場合、レギュレータ20の開閉用ハンドル21を開操
作して該補助窓ガラス4のみを加工させる。するとまず
該補助窓ガラス4がパネル間スペース8内に全体が収容
される位置まで降下する(第3図(a),(b))。こ
こまでは主窓ガラス5のガイド面と補助窓ガラス4の補
助ガイド面とは一致している。そこからは該窓ガラス4
は降下とともにオフセット移動を行う。つまりガイドプ
レート18の上,下のピン18a,18bがそれぞれフロントガ
イドレール17aの中央及び下端オフセット部17a1,17a2
オフセット開始位置Y1,Y3に、またガイドピン19がリヤ
ガイドレール17bのオフセット部17b1のオフセット開始
位置Z1に到達し、該位置以下では補助窓ガラス4は上述
の主窓ガラス5のガイド面から離れてインナーパルス7
側へ移動することとなる。その後さらにハンドル操作に
続けて、補助窓ガラス4を最下端位置まで、つまりそれ
をピン18a,18b及び19がオフセット完了位置Y2,Y4及びZ2
に到達するところまで補助窓ガラス4の降下を行い、該
窓ガラス4をオフセット格納位置に納める。
次にレギュレータ9の開閉用ハンドル16を操作して主
窓ガラス5を降下させると、この窓ガラス5は窓枠2の
前,後の縦杆杆2a,2bにガイドされたパルス間スペース
8内へと格納されていく。そして該窓ガラス5の後方下
端部が補助窓ガラス4の上端位置に来ると、該後方下端
部はオフセットして格納されている補助窓ガラス4と重
なるよう該補助窓ガラス4に沿ってさらに降下していく
(第4図(a),(b))。
その後主窓ガラス5の上端部が完全にパネル間スペー
ス8内に収容されたところでハンドル操作を停止する
(第5図(a)及び(b))。このようにしてフロント
ドア1の窓を全開状態にすることができる。第1図の二
点鎖線はこの状態を示している。
一方、窓をこのような全開状態から閉じる場合は、ま
ず主窓ガラス5をハンドル16の操作により最上端位置ま
で上昇させる。その後補助窓ガラス4の上昇をハンドル
21の操作により行う。この時は上記開動作の場合とは逆
に、補助窓ガラス4はまずパネル間スペース8内で上昇
するとともにオフセット格納位置から上述の主窓ガラス
5のガイド面に復帰する。その後補助窓ガラス4は該ガ
イド面に沿って上昇し、該主窓ガラス5と当接して停止
する。これによりフロントドアの窓を全閉状態にするこ
とができる。
このように本実施例では、その下側にタイヤハウスが
位置する非標準ドアの窓ガラスを、そのタイヤハウス上
方の下半分を補助窓ガラス4、それ以外の部分を主窓ガ
ラス5として2分割し、補助窓ガラス4を主窓ガラス5
のタイヤハウスの上方の上半分と重ねてパスル間スペー
ス8内に格納可能としたので、タイヤハウスの影響を受
けることなく、ドアの大きさに応じてより広い視界が得
られるようベルトラインを設定することができる。
このためキャブオーバ型車のフロントドアでは、視界
を広げるため従来のようにベルトラインのタイヤハウス
の影響のある後部を影響のない前部より高い位置に残す
必要はなくなり、ベルトラインを該ドアの昇降窓全体に
渡って低い位置に設定できる。これにより該昇降窓とそ
の後方側の固定式クォータウインドのベルトラインを低
い位置で揃えることができ、意匠上の制約、つまりベル
トラインを真っ直ぐに揃えることと、車窓から視界を広
くとることとをともに実現することができる。
また乗用自動車では、リヤドアをフロントドアと同様
窓ガラスの全面昇降可能とすることができ、開放感を得
ることができる。つまりリアドアに、固定式の窓と昇降
式の窓とを併用する必要がなくなり、両窓の仕切りであ
るディビィジョンバーが視界の邪魔になったり、固定式
窓により開放感が損なわれたりすることがなくなる。
さらにこの実施例では、補,主窓ガラス5に対しそれ
ぞれレギュレータ9,20を設けているため、主窓ガラス5
を閉じた状態で、補助窓ガラス4のみ昇降することがで
きる。このため有料道路や駐車場などで、料金を支払う
場合には補助窓ガラス4だけを開閉すればよく、冷暖房
時等には有効であり、また開閉操作も窓ガラスが小さい
ため容易である。
なお、上記実施例ではレギュレータを補助及び主窓ガ
ラス4,5の両方に対して装備した場合について説明した
が、これは両ガラスの分割部分を連結可能な構造にする
ことにより、1つのレギュレータで両窓ガラスを昇降可
能とすることができる。
第8図はこのような構成の第2の実施例による自動車
用ドアの窓ガラス昇降装置を示す平面図、第9図は第8
図のH部分の拡大断面図、第10図は補助及び主窓ガラス
の連結フレームの寸法を説明するための模式図である。
上記第1の実施例装置と異なる点は、補助及び主窓ガラ
ス4,5のガラス分割部分にそれぞれ連結用フレーム26,27
が取付られている点と、レギュレータが主窓ガラス5に
対してのみ設けられている点とである。
ここで該連結用フレーム26,27は第9図に示すように
補助及び主窓ガラス4,5の周縁部に嵌合装着される断面
U字状の取付部26a,27aと、該U字状取付部26a,27aの
下,上端部に一体に形成された断面コ字状の連結部26b,
27bとからなる。なお、この連絡用フレーム26,27は金属
材の押し出し成形や、樹脂の射出成形により作成するこ
とができる。そして上記連結部26b,27bの水平辺の先端
は第10図に示すように上記取付部の側面より一定量Wだ
け出っ張っている。そしてここでは主及び補助窓ガラス
5,4のオフセット量Dは第10図に示すようにガラスの厚
みに上記取付部26a,27aのガラス対向側部分の肉厚Sの
2倍を加えた値Fとなっている。このような寸法に設定
することにより、補助窓ガラス4は主窓ガラス5の昇降
動作に伴って連動するようになっている。
次に動作について説明する。
開閉動作は上記第1の実施例とだいたい同一であるた
め、ここでは該第1実施例の説明に用いた第2図,第4
図,第5図を採用する。
まず第2図(a)及び(b)に示す窓全閉状態では、
補助窓ガラス4及び主窓ガラス5はその分割部分に取付
けた連結フレーム26,27により接続されている。そして
この状態から窓を開く場合、レギュレータ9の窓開閉用
ハンドル16の開操を行う。すると、主窓ガラス5は該窓
ガラス4とともに、該補助窓ガラス4がパネル間スペー
ス8内に全体が収容される位置まで降下する(第4図
(a),(b))。ここまでは主窓ガラス5のガイド面
と補助窓ガラス4の補助ガイド面は一致している。そこ
からは該窓ガラス4は降下とともにオフセット移動を行
う。つまり上記第1実施例の場合と同様、ガイドプレー
ト18の上,下のピン18a,18bがそれぞれフロントガイド
レール17aの中央及び下端オフセット部17a1,17a2のオフ
セット開始位置Y1,Y3に、またガイドピン19がリヤガイ
ドレール17bの下端オフセット部17b1のオフセット開始
位置Z1に到達し、該位置以下では補助窓ガラス4は上述
の主窓ガラス5のガイド面から離れてインナーパネル7
側へ移動する。その後さらにハンドル操作を続けて、そ
れぞれのピン18a,18b及び19がオフセット完了位置Y2,Y4
及びZ2に到達するところまで両窓ガラス4,5の降下を行
う。この時点ではオフセット量が所定値Fに達し、該両
窓ガラス4,5の連結が解除される。
続けてハンドル操作を行うと、主窓ガラス5は窓枠2
の前,後の縦杆2a,2bにガイドされてパネル間スペース
8内に格納されていく。この時該主窓ガラス5の後方下
端部はオフセットして格納されている補助窓ガラス4と
重なるよう該補助窓ガラス4に沿ってさらに降下してい
く。
その後主窓ガラス5の上端部が完全にパネル間スペー
ス8内に収容されたことろでハンドル操作を停止する
(第5図(a)及び(b))。第8図の二点鎖線はこの
状態を示している。
一方、窓をこのような全開状態から閉じる場合は、ハ
ンドル16を閉操作すると、まず主窓ガラス5が上昇し始
める。そしてその連結フレーム27の連結部先端が補助窓
ガラス4の連結フレーム26の連結部先端と当接する位置
までくると、補助窓ガラス4はその連結フレーム26の先
端が主窓ガラス5のフレーム27の先端と重なり量Wでも
って引っ掛かり、該主窓ガラス5とともに上昇し始め
る。そしてさらにハンドル操作を続けると、補助窓ガラ
ス4はオフセット位置から主窓ガラス5のガイド面に復
帰して完全に主窓ガラス5と結合する。その後は両窓ガ
ラスが一体となって全閉位置まで上昇することとなる。
このように第2の実施例では、上記第1の実施例の構
成において、主及び補助窓ガラス5,4の分割部分に、連
結用フレーム27,26をそれぞれ装着し、主窓ガラス5の
昇降動作に補助窓ガラス4に昇降動作が連動するように
したので、第1実施例の効果に加えて補助窓ガラス4の
レギュレータを不要とすることができ、コストを比較的
安価にすることができる効果がある。
なお、上記各実施例では、上記ガイドピン18a,18bの
一端はガイド片24としているが、これはガイドローラで
あってもよい。
また上記各実施例では、レギュレータとして実開昭61
−69383号公報に示される1本アーム式のものを用いた
が、これは実開昭61−41775号公報に示されるようなX
アーム式のものでもよい。
さらにまた、上記実施例では窓ガラスのタイヤハウス
上方に位置する1/4部分を分割したが、この部分には各
種の態様があり、例えば上下に2分割してもよい。
また上記実施例ではドアについて説明したが、本発明
は車体パネルに直接形成された窓ガラスの昇降にも適用
できる。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明に係る自動車の窓ガラス昇降装
置によれば、車体側壁部の窓開口部に装着された窓ガラ
スを、補助,及び主窓ガラスに2分割し、かつ補助窓ガ
ラスが上記主窓ガラスと側壁厚さ方向に重なって格納さ
れるようにしたので、ベルトラインを窓開口部全域に渡
って低く設定することができる。この結果窓開口部のベ
ルトラインと揃えることができ、車体外観上のスマート
さを損なうことなく、窓開口部からの視界の拡大及び開
放的な車室空間を実現できる効果がある。
また、補助,主窓ガラスに両窓ガラスを閉じたときに
互いに嵌合するシール部材を取り付けたので、補助,主
窓ガラス間のシール性を向上することができる効果があ
る。
さらにまた、補助窓ガラスに上下2つのガイド部材を
間隔を開けて取り付け、これをガイドレールで案内する
ようにしたので、補助窓ガラスを円滑確実に偏位させて
主窓ガラスと車幅方向に重なるように格納できる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図は本発明の第1の実施例による自動
車ドアの窓ガラス昇降装置を説明するための図であり、
第1図は一部断面側面図、第2図ないし第5図はその窓
ガラスの昇降動作を説明するための断面図であり、第2
図(a),第2図(b)はそれぞれ窓開口部全閉状態で
の第1図のA−A線断面、及びB−B線断面を示す図、
第3図(a),第3図(b)はそれぞれ補助窓ガラス全
開状態での第1図のA−A線断面、及びB−B線断面を
示す図、第4図(a),第4図(b)はそれぞれ主窓ガ
ラス昇降途中の状態での第1図のA−A線断面、及びB
−B線断面を示す図、第5図(a),第5図(b)はそ
れぞれ窓開口部全開状態での第1図のA−A線断面、及
びB−B線断面を示す図、第6図は第2図のG部分の拡
大断面図、第7図は第1図のC−C線断面図、第8図は
本発明の第2の実施例装置を説明するための一部断面側
面図、第9図は該装置に用いる主及び補助窓ガラスの連
結機構を示す拡大断面図、第10図は該連結機構の設定寸
法を説明する模式図、第11図は従来のキャブオーバ型車
のフロントドア構造の説明図、第12図は従来の乗用自動
車のリヤドアの窓構造の説明図である。 図において、1はフロントドア(車体側壁部)、3は窓
開口部、4は補助窓ガラス、5は主窓ガラス、8はパネ
ル間スペース(格納部)、40は窓ガラスである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体側壁部に窓開口部を、該窓開口部より
    下方部分に窓ガラス格納部をそれぞれ設けるとともに、
    窓ガラスを上記窓開口部と窓ガラス格納部との間で昇降
    させることにより上記窓開口部を開閉するようにした自
    動車の窓ガラス昇降装置において、上記窓ガラスを補助
    窓ガラスと主窓ガラスとに昇降方向に分割し、上記補
    助,主窓ガラスの該分割線に沿った縁部に、弾性体から
    なり該補助,主窓ガラスの閉時に互いに嵌合して該補
    助,主窓ガラスを面一にするとともに両ガラス間をシー
    ルするシール部材を装着し、上記補助窓ガラスに、上記
    ガラス格納部内の上縁付近及びこれより下方に間隔を開
    けて位置する少なくとも2つのガイド部材を取り付け、
    上記ガラス格納部内に、上記ガイド部材を昇降案内し、
    補助窓ガラスの開時に該補助窓ガラスを上記ガラス格納
    部内に車幅方向に偏位させつつ格納するガイドレールを
    設けたことを特徴とする自動車の窓ガラス昇降装置。
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JPS554212A (en) * 1978-06-22 1980-01-12 Aisin Seiki Co Ltd Improvement of automotive rear door glass
JPS5626987U (ja) * 1979-08-03 1981-03-12

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