JP2693431B2 - コンビネーシヨン磁気ヘツドおよびその製造方法 - Google Patents
コンビネーシヨン磁気ヘツドおよびその製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
「技術分野」
本発明は、記録再生側ヘッドと消去側ヘッドを組み合
わせ、磁気記録媒体に対する情報の記録に先立って消去
を行なうタイプのパラレル型コンビネーション磁気ヘッ
ドに関する。 「従来技術およびその問題点」 従来のパラレル型コンビネーション磁気ヘッドは、第
4図に示すように、記録再生側ヘッド10と消去側ヘッド
20が分離した構造となっている。まず記録再生側ヘッド
10は、C型コア11とI型コア15を有し、C型コア11とI
型コア15の接合面には、形成すべき記録再生ギャップ12
の両側に一対のトラック溝13が形成され、このトラック
溝13によって記録再生ギャップ12の幅(トラック幅)を
規制している。また、消去ヘッド20は、記録再生ヘッド
10と同様に、C型コア21とI型コア25からなり、これら
C型コア21とI型コア25の接合面には、形成すべき消去
ギャップ22の両側に一対のトラック溝23が形成され、こ
のトラック溝23によって消去ギャップ22の幅(トラック
幅)を規制している。上記のC型コア11および21とI型
コア15および25は、いずれもフェライト等の酸化物磁性
体からなっている。なお、上記のトラック溝13、23に
は、ガラス等の非磁性酸化物接合材料(以下、ガラスと
いう)16が充填されている。また、17は巻線孔である。 このような記録再生ヘッド10と消去ヘッド20は、第4
図に示すように、I型コア15と25を対向させ、一定間隔
Wを保って台板30上に並べたうえで固定されている。こ
の場合、記録再生ヘッド10と消去ヘッド20の間には樹脂
等を充填して間隔Wを塞いだものもある。 ところが、上記第4図のコンビネーション磁気ヘッド
では、それぞれ別々に形成された記録再生ヘッド10と消
去ヘッド20を台板30上に固定するため、間隔Wの形成に
ばらつきが生じ易く、記録再生ギャップ12と消去ギャッ
プ22との間のギャップ間距離を高精度で出すことが難し
い。 そこで、最近では、第5図に示すように、記録再生ヘ
ッド10と消去ヘッド20の間に非磁性材料からなるスペー
サ31を挟み、両者を一体化したコンビネーション磁気ヘ
ッドが提案されている。この磁気ヘッドによれば、スペ
ーサ31を一定の厚さにしておくことで、記録再生ギャッ
プ12と消去ギャップ22のギャップ間距離を高精度で形成
できる利点がある。 しかしながら、第5図の磁気ヘッドでも、もともと分
離している記録再生ヘッド10と消去ヘッド20をスペーサ
31によって一体化するために、その製造工程の複雑さは
否めず、また、スペーサ31を介した記録再生ヘッド10と
消去ヘッド20の接合を低融点ガラスにより行なっている
ため、スペーサ31とI型コア15およびI型コア25との接
合強度が弱く、記録再生ヘッド10と消去ヘッド20が分離
し易いという新たな問題が提起されている。 「発明の目的」 本発明は、上記従来例の問題点を解消するものであ
り、記録再生側ギャップと消去側ギャップとのギャップ
間距離を高精度で出すことができ、製造工程が簡略化で
きるばかりか、記録再生側コア消去側コアの接合強度を
も向上させることのできる一体型のコンビネーション磁
気ヘッドとその製造方法を提供することを目的とする。 「発明の概要」 本発明のコンビネーション磁気ヘッドは、非磁性材か
らなるスペーサの両面に、酸化物磁性体からなるハーフ
コアを積層し、これらを拡散接合して形成したセンター
コアと;このセンターコアの一方のハーフコアに接合さ
れ、接合面に記録再生ギャップを形成する記録再生側ハ
ーフコアと;センターコアの他方のハーフコアに接合さ
れ、接合面に消去ギャップを形成する消去側ハーフコア
と;を備え、これらの接合されたセンターコア、記録再
生側ハーフコアおよび消去側ハーフコアは、その記録媒
体との摺接面側が、消去ギャップ幅を規定する、接合面
と直交する一定幅に加工され、さらに、記録再生側ハー
フコアとこれに接合されたセンターコアの一方のハーフ
コアとにはそれぞれ、消去ギャップより幅狭の記録再生
ギャップの幅を規定する記録再生側トラック溝が形成さ
れていることを特徴としている。 接合されたセンターコア、記録再生側ハーフコアおよ
び記録再生側ハーフコアの一定幅加工の外側および消去
側トラック溝には、定法に従いガラスを充填するのがよ
い。 また本発明方法は、非磁性材からなるスペーサの両面
を酸化物磁性体からなるI型ハーフコアブロックで挟
み、これらを拡散接合させて三層のセンターコアブロッ
クを形成する工程;このセンターコアブロックの一方の
I型ハーフコアブロックと記録再生側のハーフコアブロ
ックの突合わせ面にそれぞれ、相互に対向する複数の記
録再生側トラック溝を一定間隔で形成する工程;センタ
ーコアブロックと記録再生側のハーフコアブロックとを
記録再生側トラック溝同士を突合わせた状態で突き合わ
せるとともに、このセンターコアブロックの他方のI型
ハーフコアに消去側ハーフコアを突き合わせて、これら
のセンターコアブロック、記録再生側のハーフコアブロ
ックおよび消去側ハーフコア一体化して接合ブロックを
形成する工程;この接合ブロックに、各記録再生側トラ
ック溝の間に位置させて接合面と交差する所定幅の消去
側のトラック溝を形成する工程;および接合ブロックを
消去側トラック溝毎に切断する工程;を含むことを特徴
としている。 「発明の実施例」 以下に、本発明の一実施例を第1図ないし第3図に基
いて説明する。第1図および第2図は、本発明方法によ
り製造されるコンビネーション磁気ヘッドの模式図であ
り、第4図および第5図の従来例と共通する部材には同
一符号が付してある。 本発明の磁気ヘッドは、第1図に示すように、非磁性
材料からなるスペーサ31を、酸化物磁性体からなる一対
のI型ハーフコア15と25で挟んで拡散接合した三層構造
のセンターコア40を用い、このセンターコア40の両側
に、記録再生側のC型ハーフコア11と消去側のC型ハー
フコア21を接合して、その接合面に記録再生ギャップ1
2、消去ギャップ22を形成したことを特徴としている。 以下、本発明による磁気ヘッドの製造工程を、第3図
にしたがって順を追って説明する。 まず、I型ハーフコアブロック15B、スペーサ31およ
びI型ハーフコアブロック25Bによって、センターコア
ブロック40Bを所定厚さに形成する(第3図(a))。
このセンターコアブロック40Bは非磁性材料で成形され
たスペーサ31をフェライト等の酸化物磁性体からなるI
型ハーフコアブロック15Bと25Bで挟んで拡散接合させた
ものである。この場合、三者の接合は、1200℃〜1400℃
の温度雰囲気下で所定押圧力Pをかけながら行なわれ
る。この拡散接合によって、接合面には均等な酸素拡散
が生じ、高い接合強度が得られる。これでセンターコア
ブロック40Bは、磁性材−非磁性材−磁性材からなる接
合強度に優れたの三層構造となる。 次に、センターコアブロック40Bの両面に突合わされ
るべきC型ハーフコアブロック11Bと21Bの突合わせ面
に、それぞれ巻線溝加工を施し、センターコアブロック
40BのC型ハーフコアブロック11Bとの突合わせ面に複数
のトラック溝13aを所定間隔で形成し、C型ハーフコア
ブロック11Bのセンターコアブロック40Bとの突合わせ面
にも、トラック溝13aと対応するトラック溝13bを形成す
る(第3図(b))。 このようなトラック溝13a、13bには、次に、ガラス16
を充填し、センターコアブロック40Bの両面およびC型
ハーフコアブロック11Bの突合せ面を所定厚さ寸法にな
るまで鏡面研磨する(第3図(c))。また、C型ハー
フコアブロック21Bの突合わせ面も研磨する。これによ
り、ギャップ形成面が鏡面仕上げされ、このギャップ形
成面に、SiO2等からなるギャップスペーサをスパッタリ
ング等の薄膜付着手段により形成させる。 以上の加工の終了したC型ハーフコアブロック11B、
センターコアブロック40BおよびC型ハーフコアブロッ
ク21Bの突合わせ面を対向させ、トラック溝13aと13bを
突合わせたうえで、接合ガラスを加熱溶融させ、三者を
接合する(第3図(d))。これでC型ハーフコアブロ
ック11B側の記録再生ギャップ12が形成されるととも
に、C型ハーフコアブロック11B、センターコアブロッ
ク40BおよびC型ハーフコアブロック21Bの三者が一体化
する。 そして最後に、各トラック溝13の間に、接合面と直交
する消去トラック溝41を加工して消去ギャップ22を形成
した後、この消去トラック溝41を縦断するように切断線
A−Bで切断する(第3図(e))と、第1図に示すよ
うな磁気ヘッドが得られる。得られた磁気ヘッドは、C
型ハーフコア11とC型ハーフコア21がセンターコア40に
よって一体化されており、消去ヘッド20側の消去ギャッ
プ2の幅(トラック幅)は消去トラック溝41によって規
定されている。この磁気ヘッドでは、センターコア40が
所定の厚さ寸法でC型ハーフコア11とC型ハーフコア21
の間に一体的に介在するので、記録再生ギャップ12と消
去ギャップ22との間のギャップ間距離が一定となり、高
精度に形成できる。また、センターコア40がI型ハーフ
コア15、スペーサ31およびI型ハーフコア25の拡散接合
でなっているので、I型ハーフコア15とスペーサ31およ
びI型ハーフコア25とスペーサ31の間の接合強度が向上
する。さらに、磁気ヘッド完成までに、その製造工程で
記録再生ヘッド10と消去ヘッド20を一体化させてしまう
ので、製造工程の簡略化を図ることができる。さらにま
た、消去トラック溝41の加工が容易となる等の利点があ
る。 第2図に示す磁気ヘッドは、第3図(e)の状態で、
消去トラック溝41に低融点ガラス42を充填して得られた
ものである。 「発明の効果」 以上説明したように、本発明によれば、非磁性材から
なるスペーサを両面から酸化物磁性体からなるI型ハー
フコアブロックで挟み、拡散接合によって三層のセンタ
ーコアブロックを形成し、このセンターコアブロックと
これに接合されるべき記録再生側ハーフコアブロックと
消去側ハーフコアブロックの突合わせ面に一連の加工を
施したうえで一体的に接合し、その後の一連の加工によ
って磁気ヘッドが得られるので、記録再生側ヘッドと消
去側ヘッドとの一体化を製造過程で行なうことができ、
製造工程の簡略化を図ることができる。また、センター
コアブロックは上記の非磁性材料と酸化物磁性体との拡
散接合によって形成されるものであるため、両者間の接
合強度も向上する。さらに、一体化のときにセンターコ
アブロックの厚さ寸法を予め設定しているので、記録再
生ギャップと消去ギャップの間のギャップ間距離を高い
精度で形成することが可能となる。また接合されたセン
ターコア、記録再生側ハーフコアおよび消去側ハーフコ
アは、その記録媒体との摺接面側が、消去ギャップ幅を
規定する、接合面と直交する一定幅に加工されているの
で、消去ギャップ幅の設定が容易であり、かつ記録再生
側ハーフコアとこれに接合されたセンターコアの一方の
ハーフコアとにはそれぞれ、消去ギャップより幅狭の記
録再生ギャップの幅を規定する記録再生側トラック溝が
形成されているので、消去ギャップで記録を消去したエ
リアに確実に記録再生ギャップで記録することができ
る。
わせ、磁気記録媒体に対する情報の記録に先立って消去
を行なうタイプのパラレル型コンビネーション磁気ヘッ
ドに関する。 「従来技術およびその問題点」 従来のパラレル型コンビネーション磁気ヘッドは、第
4図に示すように、記録再生側ヘッド10と消去側ヘッド
20が分離した構造となっている。まず記録再生側ヘッド
10は、C型コア11とI型コア15を有し、C型コア11とI
型コア15の接合面には、形成すべき記録再生ギャップ12
の両側に一対のトラック溝13が形成され、このトラック
溝13によって記録再生ギャップ12の幅(トラック幅)を
規制している。また、消去ヘッド20は、記録再生ヘッド
10と同様に、C型コア21とI型コア25からなり、これら
C型コア21とI型コア25の接合面には、形成すべき消去
ギャップ22の両側に一対のトラック溝23が形成され、こ
のトラック溝23によって消去ギャップ22の幅(トラック
幅)を規制している。上記のC型コア11および21とI型
コア15および25は、いずれもフェライト等の酸化物磁性
体からなっている。なお、上記のトラック溝13、23に
は、ガラス等の非磁性酸化物接合材料(以下、ガラスと
いう)16が充填されている。また、17は巻線孔である。 このような記録再生ヘッド10と消去ヘッド20は、第4
図に示すように、I型コア15と25を対向させ、一定間隔
Wを保って台板30上に並べたうえで固定されている。こ
の場合、記録再生ヘッド10と消去ヘッド20の間には樹脂
等を充填して間隔Wを塞いだものもある。 ところが、上記第4図のコンビネーション磁気ヘッド
では、それぞれ別々に形成された記録再生ヘッド10と消
去ヘッド20を台板30上に固定するため、間隔Wの形成に
ばらつきが生じ易く、記録再生ギャップ12と消去ギャッ
プ22との間のギャップ間距離を高精度で出すことが難し
い。 そこで、最近では、第5図に示すように、記録再生ヘ
ッド10と消去ヘッド20の間に非磁性材料からなるスペー
サ31を挟み、両者を一体化したコンビネーション磁気ヘ
ッドが提案されている。この磁気ヘッドによれば、スペ
ーサ31を一定の厚さにしておくことで、記録再生ギャッ
プ12と消去ギャップ22のギャップ間距離を高精度で形成
できる利点がある。 しかしながら、第5図の磁気ヘッドでも、もともと分
離している記録再生ヘッド10と消去ヘッド20をスペーサ
31によって一体化するために、その製造工程の複雑さは
否めず、また、スペーサ31を介した記録再生ヘッド10と
消去ヘッド20の接合を低融点ガラスにより行なっている
ため、スペーサ31とI型コア15およびI型コア25との接
合強度が弱く、記録再生ヘッド10と消去ヘッド20が分離
し易いという新たな問題が提起されている。 「発明の目的」 本発明は、上記従来例の問題点を解消するものであ
り、記録再生側ギャップと消去側ギャップとのギャップ
間距離を高精度で出すことができ、製造工程が簡略化で
きるばかりか、記録再生側コア消去側コアの接合強度を
も向上させることのできる一体型のコンビネーション磁
気ヘッドとその製造方法を提供することを目的とする。 「発明の概要」 本発明のコンビネーション磁気ヘッドは、非磁性材か
らなるスペーサの両面に、酸化物磁性体からなるハーフ
コアを積層し、これらを拡散接合して形成したセンター
コアと;このセンターコアの一方のハーフコアに接合さ
れ、接合面に記録再生ギャップを形成する記録再生側ハ
ーフコアと;センターコアの他方のハーフコアに接合さ
れ、接合面に消去ギャップを形成する消去側ハーフコア
と;を備え、これらの接合されたセンターコア、記録再
生側ハーフコアおよび消去側ハーフコアは、その記録媒
体との摺接面側が、消去ギャップ幅を規定する、接合面
と直交する一定幅に加工され、さらに、記録再生側ハー
フコアとこれに接合されたセンターコアの一方のハーフ
コアとにはそれぞれ、消去ギャップより幅狭の記録再生
ギャップの幅を規定する記録再生側トラック溝が形成さ
れていることを特徴としている。 接合されたセンターコア、記録再生側ハーフコアおよ
び記録再生側ハーフコアの一定幅加工の外側および消去
側トラック溝には、定法に従いガラスを充填するのがよ
い。 また本発明方法は、非磁性材からなるスペーサの両面
を酸化物磁性体からなるI型ハーフコアブロックで挟
み、これらを拡散接合させて三層のセンターコアブロッ
クを形成する工程;このセンターコアブロックの一方の
I型ハーフコアブロックと記録再生側のハーフコアブロ
ックの突合わせ面にそれぞれ、相互に対向する複数の記
録再生側トラック溝を一定間隔で形成する工程;センタ
ーコアブロックと記録再生側のハーフコアブロックとを
記録再生側トラック溝同士を突合わせた状態で突き合わ
せるとともに、このセンターコアブロックの他方のI型
ハーフコアに消去側ハーフコアを突き合わせて、これら
のセンターコアブロック、記録再生側のハーフコアブロ
ックおよび消去側ハーフコア一体化して接合ブロックを
形成する工程;この接合ブロックに、各記録再生側トラ
ック溝の間に位置させて接合面と交差する所定幅の消去
側のトラック溝を形成する工程;および接合ブロックを
消去側トラック溝毎に切断する工程;を含むことを特徴
としている。 「発明の実施例」 以下に、本発明の一実施例を第1図ないし第3図に基
いて説明する。第1図および第2図は、本発明方法によ
り製造されるコンビネーション磁気ヘッドの模式図であ
り、第4図および第5図の従来例と共通する部材には同
一符号が付してある。 本発明の磁気ヘッドは、第1図に示すように、非磁性
材料からなるスペーサ31を、酸化物磁性体からなる一対
のI型ハーフコア15と25で挟んで拡散接合した三層構造
のセンターコア40を用い、このセンターコア40の両側
に、記録再生側のC型ハーフコア11と消去側のC型ハー
フコア21を接合して、その接合面に記録再生ギャップ1
2、消去ギャップ22を形成したことを特徴としている。 以下、本発明による磁気ヘッドの製造工程を、第3図
にしたがって順を追って説明する。 まず、I型ハーフコアブロック15B、スペーサ31およ
びI型ハーフコアブロック25Bによって、センターコア
ブロック40Bを所定厚さに形成する(第3図(a))。
このセンターコアブロック40Bは非磁性材料で成形され
たスペーサ31をフェライト等の酸化物磁性体からなるI
型ハーフコアブロック15Bと25Bで挟んで拡散接合させた
ものである。この場合、三者の接合は、1200℃〜1400℃
の温度雰囲気下で所定押圧力Pをかけながら行なわれ
る。この拡散接合によって、接合面には均等な酸素拡散
が生じ、高い接合強度が得られる。これでセンターコア
ブロック40Bは、磁性材−非磁性材−磁性材からなる接
合強度に優れたの三層構造となる。 次に、センターコアブロック40Bの両面に突合わされ
るべきC型ハーフコアブロック11Bと21Bの突合わせ面
に、それぞれ巻線溝加工を施し、センターコアブロック
40BのC型ハーフコアブロック11Bとの突合わせ面に複数
のトラック溝13aを所定間隔で形成し、C型ハーフコア
ブロック11Bのセンターコアブロック40Bとの突合わせ面
にも、トラック溝13aと対応するトラック溝13bを形成す
る(第3図(b))。 このようなトラック溝13a、13bには、次に、ガラス16
を充填し、センターコアブロック40Bの両面およびC型
ハーフコアブロック11Bの突合せ面を所定厚さ寸法にな
るまで鏡面研磨する(第3図(c))。また、C型ハー
フコアブロック21Bの突合わせ面も研磨する。これによ
り、ギャップ形成面が鏡面仕上げされ、このギャップ形
成面に、SiO2等からなるギャップスペーサをスパッタリ
ング等の薄膜付着手段により形成させる。 以上の加工の終了したC型ハーフコアブロック11B、
センターコアブロック40BおよびC型ハーフコアブロッ
ク21Bの突合わせ面を対向させ、トラック溝13aと13bを
突合わせたうえで、接合ガラスを加熱溶融させ、三者を
接合する(第3図(d))。これでC型ハーフコアブロ
ック11B側の記録再生ギャップ12が形成されるととも
に、C型ハーフコアブロック11B、センターコアブロッ
ク40BおよびC型ハーフコアブロック21Bの三者が一体化
する。 そして最後に、各トラック溝13の間に、接合面と直交
する消去トラック溝41を加工して消去ギャップ22を形成
した後、この消去トラック溝41を縦断するように切断線
A−Bで切断する(第3図(e))と、第1図に示すよ
うな磁気ヘッドが得られる。得られた磁気ヘッドは、C
型ハーフコア11とC型ハーフコア21がセンターコア40に
よって一体化されており、消去ヘッド20側の消去ギャッ
プ2の幅(トラック幅)は消去トラック溝41によって規
定されている。この磁気ヘッドでは、センターコア40が
所定の厚さ寸法でC型ハーフコア11とC型ハーフコア21
の間に一体的に介在するので、記録再生ギャップ12と消
去ギャップ22との間のギャップ間距離が一定となり、高
精度に形成できる。また、センターコア40がI型ハーフ
コア15、スペーサ31およびI型ハーフコア25の拡散接合
でなっているので、I型ハーフコア15とスペーサ31およ
びI型ハーフコア25とスペーサ31の間の接合強度が向上
する。さらに、磁気ヘッド完成までに、その製造工程で
記録再生ヘッド10と消去ヘッド20を一体化させてしまう
ので、製造工程の簡略化を図ることができる。さらにま
た、消去トラック溝41の加工が容易となる等の利点があ
る。 第2図に示す磁気ヘッドは、第3図(e)の状態で、
消去トラック溝41に低融点ガラス42を充填して得られた
ものである。 「発明の効果」 以上説明したように、本発明によれば、非磁性材から
なるスペーサを両面から酸化物磁性体からなるI型ハー
フコアブロックで挟み、拡散接合によって三層のセンタ
ーコアブロックを形成し、このセンターコアブロックと
これに接合されるべき記録再生側ハーフコアブロックと
消去側ハーフコアブロックの突合わせ面に一連の加工を
施したうえで一体的に接合し、その後の一連の加工によ
って磁気ヘッドが得られるので、記録再生側ヘッドと消
去側ヘッドとの一体化を製造過程で行なうことができ、
製造工程の簡略化を図ることができる。また、センター
コアブロックは上記の非磁性材料と酸化物磁性体との拡
散接合によって形成されるものであるため、両者間の接
合強度も向上する。さらに、一体化のときにセンターコ
アブロックの厚さ寸法を予め設定しているので、記録再
生ギャップと消去ギャップの間のギャップ間距離を高い
精度で形成することが可能となる。また接合されたセン
ターコア、記録再生側ハーフコアおよび消去側ハーフコ
アは、その記録媒体との摺接面側が、消去ギャップ幅を
規定する、接合面と直交する一定幅に加工されているの
で、消去ギャップ幅の設定が容易であり、かつ記録再生
側ハーフコアとこれに接合されたセンターコアの一方の
ハーフコアとにはそれぞれ、消去ギャップより幅狭の記
録再生ギャップの幅を規定する記録再生側トラック溝が
形成されているので、消去ギャップで記録を消去したエ
リアに確実に記録再生ギャップで記録することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明方法により製造されるコン
ビネーション磁気ヘッドの一例および他の例を示す斜視
図、第3図(a)ないし(e)は本発明方法を製造工程
順に示す図、第4図は従来のコンビネーション磁気ヘッ
ドの一例を示す斜視図、第5図は同じく従来型磁気ヘッ
ドの他の例を示す斜視図である。 10……記録再生ヘッド、11……C型ハーフコア、11B…
…C型ハーフコアブロック、12……記録再生ギャップ、
13……トラック溝,15……I型ハーフコア、15B……I型
ハーフコアブロック、16……ガラス、20……消去ヘッ
ド、21……C型コア、21B……C型ハーフコアブロッ
ク、22……消去ギャップ、25……I型ハーフコア、25B
……I型コアブロック、31……スペーサ、40……センタ
ーコア、40B……センターコアブロック、41……消去ト
ラック溝。
ビネーション磁気ヘッドの一例および他の例を示す斜視
図、第3図(a)ないし(e)は本発明方法を製造工程
順に示す図、第4図は従来のコンビネーション磁気ヘッ
ドの一例を示す斜視図、第5図は同じく従来型磁気ヘッ
ドの他の例を示す斜視図である。 10……記録再生ヘッド、11……C型ハーフコア、11B…
…C型ハーフコアブロック、12……記録再生ギャップ、
13……トラック溝,15……I型ハーフコア、15B……I型
ハーフコアブロック、16……ガラス、20……消去ヘッ
ド、21……C型コア、21B……C型ハーフコアブロッ
ク、22……消去ギャップ、25……I型ハーフコア、25B
……I型コアブロック、31……スペーサ、40……センタ
ーコア、40B……センターコアブロック、41……消去ト
ラック溝。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.非磁性材からなるスペーサの両面に、酸化物磁性体
からなるハーフコアを積層し、これらを拡散接合して形
成したセンターコアと; このセンターコアの一方のハーフコアに接合され、接合
面に記録再生ギャップを形成する記録再生側ハーフコア
と; 上記センターコアの他方のハーフコアに接合され、接合
面に消去ギャップを形成する消去側ハーフコアと; を備え、 これらの接合されたセンターコア、記録再生側ハーフコ
アおよび消去側ハーフコアは、その記録媒体との摺接面
側が、上記消去ギャップ幅を規定する、上記接合面と直
交する一定幅に加工され、 さらに、上記記録再生側ハーフコアとこれに接合された
センターコアの上記一方のハーフコアとにはそれぞれ、
上記消去ギャップより幅狭の記録再生ギャップの幅を規
定する記録再生側トラック溝が形成されていることを特
徴とするコンビネーション磁気ヘッド。 2.特許請求の範囲第1項において、上記接合されたセ
ンターコア、記録再生側ハーフコアおよび消去側ハーフ
コアの一定幅加工の外側および記録再生側トラック溝に
は、ガラスが充填されているコンビネーション磁気ヘッ
ド。 3.非磁性材からなるスペーサの両面を酸化物磁性体か
らなるI型ハーフコアブロックで挟み、これらを拡散接
合させて三層のセンターコアブロックを形成する工程; このセンターコアブロックの一方のI型ハーフコアブロ
ックと記録再生側のハーフコアブロックの突合わせ面に
それぞれ、相互に対向する複数の記録再生側トラック溝
を一定間隔で形成する工程; 上記センターコアブロックと上記記録再生側のハーフコ
アブロックとを上記記録再生側トラック溝同士を突合わ
せた状態で突き合わせるとともに、このセンターコアブ
ロックの他方のI型ハーフコアに消去側ハーフコアを突
き合わせて、これらのセンターコアブロック、上記記録
再生側のハーフコアブロックおよび上記消去側ハーフコ
ア一体化して接合ブロックを形成する工程; この接合ブロックに、上記各記録再生側トラック溝の間
に位置させて接合面と交差する所定幅の消去側のトラッ
ク溝を形成する工程;および 上記接合ブロックを消去側トラック溝毎に切断する工
程; を含むことを特徴とするコンビネーション磁気ヘッドの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62062142A JP2693431B2 (ja) | 1987-03-17 | 1987-03-17 | コンビネーシヨン磁気ヘツドおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62062142A JP2693431B2 (ja) | 1987-03-17 | 1987-03-17 | コンビネーシヨン磁気ヘツドおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPS63228406A JPS63228406A (ja) | 1988-09-22 |
JP2693431B2 true JP2693431B2 (ja) | 1997-12-24 |
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ID=13191549
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62062142A Expired - Fee Related JP2693431B2 (ja) | 1987-03-17 | 1987-03-17 | コンビネーシヨン磁気ヘツドおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2693431B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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TWI290898B (en) | 2002-08-05 | 2007-12-11 | Yuyama Mfg Co Ltd | Feeding device of drug |
Family Cites Families (1)
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---|---|---|---|---|
JPS6292210A (ja) * | 1985-10-18 | 1987-04-27 | Hitachi Metals Ltd | 磁気ヘツドの製造方法 |
-
1987
- 1987-03-17 JP JP62062142A patent/JP2693431B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63228406A (ja) | 1988-09-22 |
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