JP2691175B2 - パターン化酸化物超伝導膜形成法 - Google Patents

パターン化酸化物超伝導膜形成法

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JP2691175B2
JP2691175B2 JP1233725A JP23372589A JP2691175B2 JP 2691175 B2 JP2691175 B2 JP 2691175B2 JP 1233725 A JP1233725 A JP 1233725A JP 23372589 A JP23372589 A JP 23372589A JP 2691175 B2 JP2691175 B2 JP 2691175B2
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靖浩 永井
佳一 柳沢
浩二 ▲つる▼
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】 本発明は、基板上にパターン化された酸化物超伝導膜
を形成するパターン化酸化物超伝導膜形成法に関する。
【従来の技術】
従来、第4図を伴って次に述べるパターン化酸化物超
伝導膜形成法が提案されている。 すなわち、予め用意された基板1上に、例えばBiSrCa
Cu系でなる酸化物超伝導膜2を形成する(第4図A)。 次に、その酸化物超伝導膜2上に、フォトリソグラフ
ィ法によって、レジスト材でなるマスク層3を形成する
(第4図B)。 次に、酸化物超伝導膜2に対するマスク層3をマスク
とする、燐酸系、塩酸系をエッチャントとして用いたウ
ェットエッチング処理によって、またはArイオンビーム
を用いたドライエッチング処理によって、若しくはハロ
ゲン系ガスを用いた反応性ドライエッチング処理によっ
て、酸化物超伝導膜2からパターン化された酸化物超伝
導膜2′を形成する(第4図C)。 次に、マスク層3をパターン化された酸化物超伝導膜
2′上から除去する(第4図D)。 以上が、従来提案されているパターン化酸化物超伝導
膜形成法である。
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のパターン化酸化物超伝導膜形成法の場
合、基板1上に酸化物超伝導膜2を形成する工程(第4
図A)において、その酸化物超伝導膜2が、材質上、図
示のように、粗面でなる表面を有して形成されるので、
酸化物超伝導膜2上にマスク層3を形成する工程(第4
図B)において、そのマスク層を、高精度、微細に形成
するのに一定の限度を有していた。 また、酸化物超伝導膜2上にマスク層3を形成する工
程(第4図B)において、そのマスク層3がフォトリソ
グラフィ法によって形成されるので、そのときの現像処
理時において用いる水(純水)が酸化物超伝導膜2に触
れ、このため、その酸化物超伝導膜2が、水分によっ
て、膜質的に劣化していた。 さらに、酸化物超伝導膜2からパターン化された酸化
物超伝導膜2′を形成する工程(第4図C)において、
そのパターン化された酸化物超伝導膜2′をウェットエ
ッチング処理によって形成する場合、その機構上から、
パターン化された酸化物超伝導膜を、高精度、微細に形
成することができなかった。 さらに、酸化物超伝導膜2からパターン化された酸化
物超伝導膜2′を形成する工程(第4図C)において、
そのパターン化された酸化物超伝導膜2′を、ドライエ
ッチング処理によって形成する場合、そのドライエッチ
ング処理に用いているイオンがArイオンビームであり、
また、この場合のドライエッチング処理に用いているマ
スク層3がレジスト材でなり、そして、そのようなマス
ク層3のArイオンビームに対する耐エッチング性が、マ
スク層3のエッチング速度に対する酸化物超伝導膜2の
エッチング速度の比でみて、1〜4程度というように、
十分低いので、パターン化された酸化物超伝導膜2′を
高精度、微細に得ることができなかった。このことは、
酸化物超伝導膜2が比較的厚い厚さを有する場合、なお
さらであった。 さらに、酸化物超伝導膜2からパターン化された酸化
物超伝導膜2′を形成する工程(第4図C)において、
そのパターン化された酸化物超伝導膜2′をハロゲン系
ガスを用いた反応性ドライエッチング処理によって形成
する場合、酸化物超伝導膜2に、400〜500℃という比較
的高い温度を与える必要があるとともに、そのような高
い温度が酸化物超伝導膜2に与えられることから、パタ
ーン化された酸化物超伝導膜2′の表面に反応生成物が
付着したりするなどから、パターン化された酸化物超伝
導膜2′が、酸化物超伝導膜2に比し膜質の劣化してい
るものとして形成されていた。 以上のことから、第4図に示す従来のパターン化酸化
物超伝導膜形成法の場合、パターン化された酸化物超伝
導膜2′を、所期の良好な膜質を有するものとして、且
つ所期のパターンに、高精度、微細に形成することがで
きない、という欠点を有していた。 よって、本発明は、上述した欠点のない新規なパター
ン化酸化物超伝導膜形成法を提案せんとするものであ
る。
【課題を解決するための手段】
本発明によるパターン化酸化物超伝導膜形成法は、
基板上に、酸化物超伝導膜を形成する工程と、その酸
化物超伝導膜上に有機物でなる第1のレジスト層を形成
する工程と、その第1のレジスト層に対する熱処理に
よって、上記第1のレジスト層から、それが熱によって
変質した第2のレジスト層を形成する工程と、その第
2のレジスト層上にTa、ZrまたはNbでなる金属層を形成
する工程と、その金属層上に、パターン化された第1
のマスク層を形成する工程と、上記金属層に対する上
記第1のマスク層をマスクとする第1のドライエッチン
グ処理によって、上記金属層から、それがパターン化さ
れた第2のマスク層を形成する工程と、上記第2のレ
ジスト層に対する上記第2のマスク層をマスクとする第
2のドライエッチング処理によって、上記第2のレジス
ト層から、それがパターン化された第3のマスク層を形
成する工程と、上記酸化物超伝導膜に対する上記第2
及び第3のマスク層をマスクとする窒化イオンビームを
用いたドライエッチング処理によって、上記酸化物超伝
導膜から、それがパターン化された酸化物超伝導膜を形
成する工程と、上記第2及び第3のマスク層を、酸素
プラズマを用いたエッチング処理によって、上記パター
ン化された酸化物超伝導膜上から除去する工程とを有す
る。
【作用・効果】
本発明によるパターン化酸化物超伝導膜形成法によれ
ば、基板上に酸化物超伝導膜を形成する工程において、
その酸化物超伝導膜が粗面でなる表面を有して形成され
るとしても、酸化物超伝導膜上に第1のレジスト層を形
成する工程において、その第1のレジスト層を、その材
質上から、平らな表面を有するものとして、容易に形成
することができる。なお、平らな表面を有して形成され
ないおそれを有する場合、その厚さを厚くすればよい。 また、このため、第1のレジスト層から第2のレジス
ト層を形成する工程において、その第2のレジスト層を
平らな表面を有するものとして形成することができる。 さらに、第2のレジスト層上に金属層を形成する工程
において、第2のレジスト層が、第1のレジスト層が熱
によって変質している層であるため、その上に形成され
る金属層が、第2のレジスト層に良くなじみ、また、第
2のレジスト層が、それを上述したように形成すること
ができることから、平らな表面を有しているので、金属
層を、十分薄い厚さに形成しても、各部均質に且つ平ら
な表面を有するものとして形成することができる。 また、このため、金属層上に第1のマスク層を形成す
る工程において、その第1のマスク層を、フォトリソグ
ラフィ法によって形成する場合でも、所期の高い精度
に、且つ微細に形成することができる。 さらに、金属層から、第1のマスク層をマスクとして
用いて、金属層のパターン化された第2のマスク層を形
成する工程において、第1のマスク層が、それを上述し
たように形成することができることから、高精度、微細
に形成されており、また、金属層が、同様に、各部均質
に且つ平らな表面を有して形成されており、しかも、第
2のマスク層がドライエッチング処理によって形成され
るので、その第2のマスク層を、高精度、微細に形成す
ることができる。 また、このため、第2のレジスト層から、それがパタ
ーン化された第3のマスク層を形成する工程において、
その第3のマスク層を、高精度、微細に形成することが
できる。 さらに、酸化物超伝導膜から、第2及び第3のマスク
層をマスクとして用いて、パターン化された酸化物超伝
導膜を形成する工程において、第2及び第3のマスク層
が、それらを上述したように形成することができること
から、高精度、微細に形成されており、しかも、パター
ン化された酸化物超伝導膜が、酸化物超伝導膜から、ド
ライエッチング処理によって形成されるので、パターン
化された酸化物超伝導膜をウェットエッチング処理によ
って形成する前述した従来のパターン化酸化物超伝導膜
形成法の場合に比し、より高精度、微細に容易に形成す
ることができる。 しかも、この場合のドライエッチング処理に用いてい
るイオンビームが、窒素イオンビームであり、また、こ
の場合のドライエッチング処理時に用いているマスク層
が、Ta、ZrまたはNbでなる第2のマスク層を有してお
り、そして、そのような第2のマスク層の窒化イオンビ
ームに対する耐エッチング性が、第2のマスク層のエッ
チング速度と酸化物超伝導膜のエッチング速度との比で
みて、20以上というように、十分高いので、酸化物超伝
導膜が比較的厚い厚さを有していても、その酸化物超伝
導膜から、パターン化された酸化物超伝導膜を、マスク
層としてレジスト材でなるマスク層を用い且つイオンビ
ームとしてArイオンビームを用いる前述した従来のパタ
ーン化酸化物超伝導膜形成法の場合に比し、より高精度
に、微細に形成することができる。 なお、酸化物超伝導膜からパターン化された酸化物超
伝導膜を形成する工程に第2のマスク層とともに用いら
れている第3のマスク層は、酸化物超伝導膜の厚さが十
分厚く、一方、第2のマスク層が十分薄い厚さを有する
ことによって、第2のマスク層が、ドライエッチング処
理によって除去された場合において、酸化物超伝導膜に
対するマスクとして、実質的に作用する。 また、ドライエッチング処理に用いているイオンビー
ムが、窒素イオンビームであり、また、この場合のドラ
イエッチング処理に用いているマスク層が、Ta、Zrまた
はNbでなる第2のマスク層を有しているため、ドライエ
ッチング処理によって、酸化物超伝導膜からパターン化
された酸化物超伝導膜を形成するとき、酸化物超伝導膜
に、パターン化された酸化物超伝導膜を反応性ドライエ
ッチング処理によって形成する前述した従来のパターン
化酸化物超伝導膜形成法の場合のように高い温度を与え
る必要もなく、しかも、このためからも、パターン化さ
れた酸化物超伝導膜の表面に反応性生成物が付着したり
することもないことから、パターン化された酸化物超伝
導膜が、酸化物超伝導膜に比し膜質の劣化したものとし
て形成されるおそれを有しない。 さらに、金属層上に第1のマスク層を形成する工程に
おいて、その第1のマスク層を、フォトリソグラフィ法
によって形成するが、そのとき、酸化物超伝導膜上に金
属層及び第2のレジスト層が存在しているので、そのと
きの現像処理時において用いる水(純水)が、酸化物超
伝導膜に触れることがなく、よって、パターン化された
酸化物超伝導膜が、水分によって膜質の劣化したものと
して形成されるおそれを有しない。 また、第2及び第3のマスク層をパターン化された酸
化物超伝導膜上から除去する工程において、酸素プラズ
マを用いているので、それまでの工程において、結果的
にみて、パターン化された酸化物超伝導膜が酸素の欠損
を生じているものとして形成されていても、それが補償
されるので、パターン化された酸化物超伝導膜が、膜質
の劣化しているものとして形成されるおそれを有しな
い。 以上のことから、本発明によるパターン化酸化物超伝
導膜形成法によれば、パターン化された酸化物超伝導膜
を、所期の良好な膜質を有するものとして、且つ所期の
パターンに、高精度に、微細に形成することができる。
【実施例】
次に、本発明によるパターン化酸化物超伝導膜形成法
の実施例を述べよう。 本発明によるパターン化酸化物超伝導膜形成法の実施
例は、第1図を伴って次に述べる順次の工程をとって、
目的とするパターン化された酸化物超伝導膜を形成す
る。 すなわち、予め用意された基板1上に、例えばBiSrCa
Cu系でなる酸化物超伝導体材料層を、それ自体は公知の
例えばスパッタリング法によって、例えば3μ厚に形成
し、次で、その酸化物超伝導材料層に対し、比較的高い
温度での熱処理を施すことによって、その酸化物超伝導
体材料層から、超伝導性を有する酸化物超伝導膜2を形
成する(第1図A)。 次に、酸化物超伝導膜2上に、例えばAZ1350J(商品
名)のような有機物でなるレジスト層11を、それ自体は
公知の例えばスピンコート法によって、比較的厚い厚さ
に形成する(第1図B)。 次に、レジスト層11に対する160〜250℃の温度での熱
処理によって、レジスト層11から、それが熱によって変
質したレジスト層12を形成する(第1図C)。 次に、レジスト層12上に、Ta、ZrまたはNbでなる金属
層13を、それ自体は公知の例えばスパッタリング法によ
って形成する(第1図D)。 次に、金属層13上に、例えばAZ1350(商品名)のよう
なレジスト材でなる層をスピンコート法によって形成
し、次でその層に対し、露光を所要のパターンで施し、
続いて現像処理を施すことによって、レジスト材でなる
層から、それがパターン化されたマスク層14を形成する
(第1図E)。 次に、金属層13に対するマスク層14をマスクとする例
えばArイオンビームを用いたドライエッチング処理によ
って、金属層14から、それがパターン化されているマス
ク層13′を形成する(第1図F)。 次に、レジスト層12に対するマスク層13′をマスクと
するドライエッチング処理によって、レジスト層12から
それがパターン化されているマスク層12′を形成する
(第1図G)。この場合、ドライエッチング処理には、
イオンビームとして、窒化イオンビームを用いるのを可
とする。また、この場合、マスク層14は、マスク層13′
から除去される。 次に、酸化物超伝導膜2に対するマスク層13′及び1
2′をマスクとする窒素イオンビームを用いたドライエ
ッチング処理によって、酸化物超伝導膜2から、それが
パターン化された酸化物超伝導膜2′を形成する(第1
図H)。 次に、マスク層13′及び12′を、酸素プラズマを用い
たエッチング処理によって、パターン化された酸化物超
伝導膜2′上から除去する(第1図J)。 以上が、本発明によるパターン化酸化物超伝導膜形成
法の実施例である。 このような本発明によるパターン化酸化物超伝導膜形
成法によれば、基板1上に酸化物超伝導膜2を形成する
工程(第1図A)において、その酸化物超伝導膜2が粗
面でなる表面を有して形成されるとしても、酸化物超伝
導膜2上にレジスト層11を形成する工程(第1図B)に
おいて、そのレジスト層11を、その材質上から、平らな
表面を有するものとして、容易に形成することができ
る。なお、平らな表面を有して形成されないおそれを有
する場合、その厚さを厚くすればよい。 また、このため、レジスト層11からのレジスト層12を
形成する工程(第1図C)において、そのレジスト層12
を平らな表面を有するものとして形成することができ
る。 さらに、レジスト層12上に金属層13を形成する工程
(第1図D)において、レジスト層12が、レジスト層11
が熱によって変質した層であるため、その上に形成され
る金属層13が、レジスト層12に良くなじみ、また、レジ
スト層12が、それを上述したように形成することができ
ることから、平らな表面を有しているので、金属層13
を、十分薄い厚さに形成しても、各部均質に且つ平らな
表面を有するものとして形成することができる。 また、このため、金属層13上にマスク層を形成する工
程(第1図E)において、そのマスク層14を、フォトリ
ソグラフィ法によって形成していても、所期の高い精度
に、且つ微細に形成することができる。 さらに、金属層13から、マスク層14をマスクとして用
いて、金属層13のパターン化されたマスク層13′を形成
する工程(第1図F)において、マスク層14が、それを
上述したように形成することができることから、高精
度、微細に形成されており、また、金属層13が、同様
に、各部均質に且つ平らな表面を有して形成されてお
り、しかも、マスク層13′がドライエッチング処理によ
って形成されるので、そのマスク層13′を、高精度、微
細に形成することができる。 また、このため、レジスト層12から、それがパターン
化されたマスク層を形成する工程(第1図G)におい
て、そのマスク層12′を、高精度、微細に形成すること
ができる。 さらに、酸化物超伝導膜2から、マスク層13′及び1
2′をマスクとして用いて、パターン化された酸化物超
伝導膜2′を形成する工程(第1図H)において、マス
ク層13′及び12′が、それらを上述したように形成する
ことができることから、高精度、微細に形成されてお
り、しかも、パターン化された酸化物超伝導膜2′が、
酸化物超伝導膜2から、ドライエッチング処理によって
形成されるので、パターン化された酸化物超伝導膜2′
をウェットエッチング処理によって形成する前述した従
来のパターン化酸化物超伝導膜形成法の場合に比し、よ
り高精度、微細に容易に形成することができる。 しかも、この場合のドライエッチング処理に用いてい
るイオンビームが、窒素イオンビームであり、また、こ
の場合のドライエッチング処理時に用いているマスク層
が、Ta、ZrまたはNbでなるマスク層13′を有しており、
そして、そのようなマスク層13′の窒化イオンビームに
対する耐エッチング性が、窒素イオンビームの酸化物超
伝導膜2に対する入射角(度)に対する酸化物超伝導膜
2及びマスク層13′のエッチング速度を測定した結果を
示している第2図から明らかなように、窒素イオンビー
ムの酸化物超伝導膜2に対する広い入射角に亘って、マ
スク層13′のエッチング速度と酸化物超伝導膜2のエッ
チング速度との比でみて、20以上というように、十分高
いので、酸化物超伝導膜2が比較的厚い厚さを有してい
ても、その酸化物超伝導膜2から、パターン化された酸
化物超伝導膜2′を、マスク層としてレジスト材でなる
マスク層を用い且つイオンビームとしてArイオンビーム
を用いる前述した従来のパターン化酸化物超伝導膜形成
法の場合に比し、より高精度に、微細に形成することが
できる。 なお、酸化物超伝導膜2からパターン化された酸化物
超伝導膜2′を形成する工程(第1図H)にマスク層1
3′とともに用いられているマスク層12′は、第2図に
示すように、窒素イオンビームに対する耐エッチング性
が、酸化物超伝導膜2及びマスク層13′に比し低いとし
ても、マスク層12′を予め比較的厚い厚さに形成してお
けば、酸化物超伝導膜2の厚さが十分厚く、一方、マス
ク層13′が十分薄い厚さを有することによって、マスク
層13′が、ドライエッチング処理によって除去された場
合において、酸化物超伝導膜2に対するマスクとして、
実質的に作用する。 また、ドライエッチング処理に用いているイオンビー
ムが、窒素イオンビームであり、また、この場合のドラ
イエッチング処理に用いているマスク層が、Ta、Zrまた
はNbでなる第2のマスク層13′を有しているため、ドラ
イエッチング処理によって、酸化物超伝導膜2からパタ
ーン化された酸化物超伝導膜2′を形成するとき、酸化
物超伝導膜3に、パターン化された酸化物超伝導膜を反
応性ドライエッチング処理によって形成する前述した従
来のパターン化酸化物超伝導膜形成法の場合のように高
い温度を与える必要もなく、しかも、このためからも、
パターン化された酸化物超伝導膜2′の表面に反応性生
成物が付着したりすることもないことから、パターン化
された酸化物超伝導膜2′が、酸化物超伝導膜2に比し
膜質の劣化したものとして形成されるおそれを有しな
い。 さらに、金属層13上にマスク層14を形成する工程にお
いて、そのマスク層14を、フォトリソグラフィ法によっ
て形成しているが、そのとき、酸化物超伝導膜2上に金
属層13及びレジスト層12が存在しているので、そのとき
の現像処理時において用いる水(純水)が、酸化物超伝
導膜2に触れることがなく、よって、パターン化された
酸化物超伝導膜が水分によって膜質の劣化したものとし
て形成されるおそれを有しない。 また、マスク層13′及び12′をパターン化された酸化
物超伝導膜2′上から除去する工程(第1図I)におい
て、酸素プラズマを用いているので、それまでの工程
(第1図A〜第1図H)において、結果的にみて、パタ
ーン化された酸化物超伝導膜2′が酸素の欠損を生じて
いるものとして形成されていても、それが補填されるの
で、パターン化された酸化物超伝導膜2′が、膜質の劣
化しているものとして形成されるおそれを有しない。 従って、パターン化された酸化物超伝導膜2′を、酸
化物超伝導膜2から、膜質の劣化していない、所期の良
好な膜質を有するものとして、形成することができる。
このことは、酸化物超伝導膜2に対する温度(K)に対
する抵抗(Ω)と、パターン化された酸化物超伝導膜
2′に対する温度(K)に対する抵抗(Ω)との関係を
測定したところ、第3図に示す結果が得られ、そして、
その結果から、パターン化された酸化物超伝導膜2′
が、酸化物超伝導膜2と実質的に変らない超伝導転移温
度TC(K)を有していることが確認されたことからも明
らかである。 以上のことから、本発明によるパターン化酸化物超伝
導膜形成法によれば、パターン化された酸化物超伝導膜
を、所期の良好な膜質を有するものとして、且つ所期の
パターンに、高精度に、微細に形成することができる。 なお、上述においては、本発明の1つの実施例を示し
たに留まり、金属層13上にマスク層14を形成する工程
(第1図E)において、そのマスク層14を、レジスト材
以外の材料からなるものとして、また、フォトリソグラ
フィ法以外の種々の方法によって形成することもでき、
その他、本発明の精神を脱することなしに、種々の変
型、変更をなし得るであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図A〜Iは、本発明によるパターン化酸化物超伝導
膜形成法の実施例による順次の工程における略線的断面
図である。 第2図は、第1図A〜Iに示す本発明によるパターン化
酸化物超伝導膜形成法の実施例の説明に供する、レジス
ト層からマスク層及び酸化物超伝導膜からパターン化さ
れた酸化物超伝導膜を各別に窒素イオンビームを用いた
ドライエッチング処理によって形成するときの、レジス
ト層及び酸化物超伝導膜へのイオンビームの入射角に対
するレジスト層及び酸化物超伝導膜のエッチング速度
を、Taでなるエッチング速度と対比して示す図である。 第3図は、第1図A〜Iに示す本発明によるパターン化
酸化物超伝導膜形成法の実施例の説明に供する、酸化物
超伝導膜に対する温度(K)に対する抵抗(Ω)と、酸
化物超伝導膜がパターン化された酸化物超伝導膜に対す
る温度(K)に対する抵抗(Ω)との関係と対比して示
す図である。 第4図は、従来のパターン化酸化物超伝導膜形成法を示
す、順次の工程における略線的断面図である。 1……基板 2……酸化物超伝導膜 2′……パターン化された酸化物超伝導膜 3……マスク層 11、12……レジスト層 13……金属層 13′……マスク層 14……マスク層
フロントページの続き (72)発明者 越本 泰弘 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−89483(JP,A) 特開 昭60−43827(JP,A) 特開 昭62−73633(JP,A) 特開 昭62−195125(JP,A) 特開 昭57−143826(JP,A) 特開 平1−208878(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、酸化物超伝導膜を形成する工程
    と、 上記酸化物超伝導膜上に、有機物でなる第1のレジスト
    層を形成する工程と、 上記第1のレジスト層に対する熱処理によって、上記第
    1のレジスト層から、それが熱によって変質した第2の
    レジスト層を形成する工程と、 上記第2のレジスト層上に、Ta、ZrまたはNbでなる金属
    層を形成する工程と、 上記金属層上に、パターン化された第1のマスク層を形
    成する工程と、 上記金属層に対する上記第1のマスク層をマスクとする
    第1のドライエッチング処理によって、上記金属層か
    ら、それがパターン化された第2のマスク層を形成する
    工程と、 上記第2のレジスト層に対する上記第2のマスク層をマ
    スクとする第2のドライエッチング処理によって、上記
    第2のレジスト層から、それがパターン化された第3の
    マスク層を形成する工程と、 上記酸化物超伝導膜に対する上記第2及び第3のマスク
    層をマスクとする窒化イオンビームを用いたドライエッ
    チング処理によって、上記酸化物超伝導膜から、それが
    パターン化された酸化物超伝導膜を形成する工程と、 上記第2及び第3のマスク層を、酸素プラズマを用いた
    エッチング処理によって、上記パターン化された酸化物
    超伝導膜上から除去する工程とを有することを特徴とす
    るパターン化酸化物超伝導膜形成法。
JP1233725A 1989-09-08 1989-09-08 パターン化酸化物超伝導膜形成法 Expired - Lifetime JP2691175B2 (ja)

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