JP2689715B2 - 自動車のドラフター構造 - Google Patents

自動車のドラフター構造

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JP2689715B2 JP2272616A JP27261690A JP2689715B2 JP 2689715 B2 JP2689715 B2 JP 2689715B2 JP 2272616 A JP2272616 A JP 2272616A JP 27261690 A JP27261690 A JP 27261690A JP 2689715 B2 JP2689715 B2 JP 2689715B2
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昭二 宮崎
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動車の車室内換気を行わせるドラフターの
構造に関する。
従来の技術 第9〜11図は従来の構造を示すもので、1は車体パネ
ルであるリヤフェンダを示し、このリヤフェンダ1のリ
ヤバンパー3で隠れる部位に開口部2を形成し、該開口
部2にワンウエイバルブ本体5を備えた角形筒状のドラ
フター本体4を装着し、走行時にリヤフェンダ1とリヤ
バンパー3との間の空隙部分に発生する負圧によりワン
ウエイバルブ本体5を開弁させ、車室内気をトランクル
ームRを経由して、このドラフター本体4を介して車外
へ排出するようにしてある。ドラフター本体4の外周に
はフランジ6を一体成形してあると共に、一方の開口端
部に口縁全周を内側に曲折したシール面7を形成して、
このシール面7の上縁部内面にゴム,樹脂等の弾性材か
らなるワンウエイバルブ本体5をねじ又はクリップ等の
止着手段8により取付けてある。このシール面7はワン
ウエイバルブ本体5が自重により密接してシールを確実
に行えるように、車外側へ向けて斜め下方に傾斜成形し
てある。ドラフター本体4は第10図に示すようにワンウ
エイバルブ本体4を装着した側の端部を車外側から開口
部2に挿入して取付ける場合と、第11図に示すように開
放側の端部をトランクルームR内側から開口部2に挿入
して取付ける場合との2通りがあり、何れの場合にあっ
ても、前記フランジ6と開口縁2aとの間にブチルゴムを
主材とするシール材9を介在させて、該フランジ6がド
ラフター本体4と開口縁2aとのシール面となるようにし
てある。この類似構造は、例えば実開昭63−102511号公
報に示されている。
発明が解決しようとする課題 ワンウエイバルブ本体5のシール面7をドラフター本
体4の口縁全周に内側に向けてフランジ状に曲折成形し
てあるため、リヤフェンダ1の開口部2の面積Sに対し
てドラフター本体4の開口部面積S1が小さくなり、換気
効率が低くなってしまう。また、第10図又は第11図に示
す何れの取付け態様にあっても、ドラフター本体4のフ
ランジ6形成位置が、ワンウエイバルブ本体5を装着し
た側の端部から離れていて、該ワンウエイバルブ本体5
装着部分のトランクルームR内への突出量l1又はl2が比
較的大きく、ワンウエイバルブ本体5の開閉時の衝接音
が車室内に響き易く、しかも、該トランクルームR内へ
の突出量が大きいため、トランクルーム有効面積を狭め
てしまう不具合がある。
そこで、本発明はドラフター本体の開口面積を拡大で
きて、換気効率を高めることができると共に、ドラフタ
ー本体の車室内側への突出量を可及的に小さくすること
ができる自動車のドラフター構造を提供するものであ
る。
課題を解決するための手段 車体パネルに形成された開口に、ワンウエイバルブ本
体を備えた筒状のドラフター本体を装着した自動車のド
ラフター構造において、筒状のドラフター本体に段差部
を形成して、この段差部の外面を車体パネル開口縁との
シール面とすると共に、該段差部の内面をワンウエイバ
ルブ本体に対するシール面の一部として形成し、ドラフ
ター本体のワンウエイバルブ本体に対するシール面は、
車体パネル開口縁に対して、その上部が内側に位置し、
かつ下部が外側に位置するように傾斜させて形成してあ
る。
作用 ワンウエイバルブ本体のシール面が、ドラフター本体
と車体パネル開口縁とのシール面と交差していて、該ワ
ンウエイバルブ本体の装着部分を車体パネルの開口部に
車室内,外に跨る位置に設定でき、従って、ドラフター
本体の車室内側への突出量を小さくできると共に、ワン
ウエイバルブ本体開閉時の衝接音が車室内に響きにくく
なる。
実施例 以下、本発明の実施例を図面と共に詳述する。
第1〜4図において、10は車体パネルであるリヤフェ
ンダ1の開口部2に装着される角形筒状のドラフター本
体で、後述するワンウエイバルブ本体11を装着する一側
端部には段差部12を形成してある。本実施例にあっては
段差部12をドラフター本体10の底壁部に形成し、該ドラ
フター本体10の上壁部および前後側壁部には、前記段差
部12と周方向で同位相となる位置にフランジ13を形成
し、前記段差部12の外面およびフランジ13を、例えばブ
チルゴムを主材とするシール材9を介してリヤフェンダ
1の開口縁2aに密接して取付け、これら段差部12外面お
よびフランジ13を、ドラフター本体10と開口縁2aとのシ
ール面としてある。
そして、前記段差部12の裏面を、ゴム,樹脂等の弾性
材からなるワンウエイバルブ本体11の下端部が密接する
シール面14aとしてあると共に、該ワンウエイバルブ本
体11のシール面14を全体的に、前記ドラフター本体10と
開口縁2aとのシール面と交差する傾斜面に形成してあ
る。具体的には、ドラフター本体10の上壁部のトランク
ルームR内側に突出した端縁から略直角に曲折した上部
シール面14bを形成して、この上部シール面14bにワンウ
エイバルブ本体11の上縁部を止着手段17により取付けて
あると共に、前,後側壁部の内面に該上部シール面14b
および前記段差部12裏面の下部シール面14aに連なる側
部シール面14cをフランジ状に形成して、これら側部シ
ール面14cと下部シール面14aとを車外側に向けて傾斜成
形して、前記ドラフター本体10と開口縁2aとのシール面
と交差するようにしてある。また、前記上部シール面14
b,側部シール面14c、および下部シール面14aで囲繞され
たバルブ開口部15には、ワンウエイバルブ本体11を定置
させるためのリブ16を格子状に形成してある。第4図中
13aはフランジ13の左右側縁部に延設されて、ドラフタ
ー本体10をリヤフェンダ1にねじ固定するブラケット部
である。
以上の実施例構造によれば、走行時にリヤフェンダ1
とリヤバンパー3との間の空隙部分に負圧が発生する
と、この発生負圧によりワンウエイバルブ本体11が車外
側に吸引されて開弁し、車室内気はトランクルームR内
を経由して、ドラフター本体10より車外に排出される。
ここで、前述のようにワンウエイバルブ本体11のシール
面14は、ドラフター本体10と開口縁2aとのシール面と交
差して傾斜成形されていて、該ワンウエイバルブ本体11
の装着部分が丁度開口部2に車室内,外に跨った位置に
設定されるから、ドラフター本体10のトランクルームR
内側への突出量を第1図にl3で示すように可及的に小さ
く抑えることができる。この結果、トランクルームR内
の有効スペースを狭めることがなく、また、ワンウエイ
バルブ本体11の開閉時の弾性衝接音(パタパタ音)を車
外へ逃がすことができて、車室内へ響きにくくなる。そ
して、前述のように段差部12の内面を下部シール面14a
としてあるため、シール面全周をフランジ状に曲折成形
した従来のものと較べてバルブ開口面積を拡大でき、換
気効率を向上することができる。
第5〜7図に示す実施例は、ドラフター本体10の開口
部2から車外側へ突出する部分の略下半部を、車体前後
方向に拡がる拡幅部10aとして形成すると共に、該拡幅
部10aに開口部2の前後縁よりも外側にオフセットし
て、フランジ状の側部シール面14c,および段差部12裏面
で形成する下部シール14aと同一傾斜角度で連なる側部
シール面14dを形成してある。一方、ワンウエイバルブ
本体11も、前記シール面14の形状に合わせて、略下半部
の前後側部に延長部11aを形成してある。
従って、この実施例構造によれば、拡幅部10aの形成
により、フランジ状の側部シール面14cはバルブ開口部1
5の略上半部の前,後側縁に存在するだけとなるから、
より一層バルブ開口部15の面積を拡大できて換気効率を
向上することができる。
前記実施例では何れもドラフター本体10を、リヤフェ
ンダ1の開口部2に車外側から挿入して取付けるように
しているが、これは勿論、ドラフター本体10を前記開口
部2にトランクルームR内側から挿入して取付けるよう
にすることもできる。具体的には第8図に示す実施例に
あっては、ドラフター本体10の上壁部に段差部12を形成
して、ドラフター本体10の開放端側を開口部2に挿入し
得る小径に形成すると共に、該ドラフター本体10の前,
後側壁部および底壁部に、該段差部12と周方向で同位相
となる位置にフランジ13を形成し、前記開放端側をトラ
ンクルームR内側から開口部2に挿入して、段差部12の
外面およびフランジ13の、シール材9を介して開口縁2a
に密接して取付けてある。そして、前記段差部12の裏面
を上部シール面14bとして、該上部シール面14bにワンウ
エイバルブ本体11の上縁部を止着手段17により取付けて
ある。また、このドラフター本体10の前,後側壁部、お
よび底壁部の各内面には車外側に向けて、前記シール材
9を介在したドラフター本体10と開口縁2aとのシール面
と交差して傾斜する側部シール面14cと下部シール面14a
とをフランジ状に形成して、前記上部シール面14bとで
ワンウエイバルブ本体11のシール面14を構成している。
従って、この実施例の場合にあっても、ワンウエイバ
ルブ本体10のシール面14が、ドラフター本体10と開口縁
2aとのシール面を交差して傾斜し、該ワンウエイバルブ
本体11の装着部分が丁度開口部2に車室内,外に跨った
位置となるから、ドラフター本体10のトランクルームR
内への突出量を可及的に小さく抑えることができ、か
つ、ワンウエイバルブ本体11の開閉時の異音が車室内側
へ伝播するのを抑制することができる。更に、段差部12
の内面を上部シール面14bとしてあるので、前記実施例
の場合と同様にバルブ開口面積を拡大できて、換気効率
を向上することができる。
発明の効果 以上のように本発明によれば、ドラフター本体の段差
部の外面を車体パネル開口縁とのシール面とする一方、
その内面をワンウエイバルブ本体のシール面の一部とし
て形成してあるため、ドラフター本体の開口端縁の全周
を内側に曲折してシール面を形成した従来構造と比較し
て、バルブ開口面積を拡大できて、換気効率を向上でき
る利点がある。しかも、前記シール面は全体的に、ドラ
フター本体と車体パネル開口縁とのシール面と交差する
傾斜面に形成してあるため、ワンウエイバルブ本体の装
着部分が丁度車体パネル開口部に、車室内,外に跨って
位置するようになるから、ドラフター本体の車室内側へ
の突出量を可及的に小さく抑えることができて、車室内
の有効スペースを狭めることがなく、また、ワンウエイ
バルブ本体開閉時の衝接異音が車室内側に伝播するのを
抑制できる利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す第9図A−A線に沿う
断面図、第2図は同実施例の要部を示す断面斜視図、第
3,4図は第2図のB矢視図,C矢視図、第5図は本発明の
第2実施例の要部を示す断面斜視図、第6,7図は第5図
のD矢視図,E矢視図、第8図は本発明の第3実施例を示
す第1図と同様の断面図、第9図は本発明の対象とする
自動車の後部を示す側面図、第10,11図は従来の構造の
各異なる例を示す第9図A−A線に沿う断面図である。 1……車体パネル、2……開口部、2a……開口縁、10…
…ドラフター本体、11……ワンウエイバルブ本体、14…
…シール面。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体パネルに形成された開口に、ワンウエ
    イバルブ本体を備えた筒状のドラフター本体を装着した
    自動車のドラフター構造において、筒状のドラフター本
    体に段差部を形成して、この段差部の外面を車体パネル
    開口縁とのシール面とすると共に、該段差部の内面をワ
    ンウエイバルブ本体に対するシール面の一部として形成
    し、ドラフター本体のワンイエイバルブ本体に対するシ
    ール面は、車体パネル開口縁に対して、その上部が内側
    に位置し、かつ下部が外側に位置するように傾斜させて
    形成したことを特徴とする自動車のドラフター構造。
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