JPH0545581Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、車体の前部側方及び後部側方でフエ
ンダパネルと共にホイールハウスを形成するバン
パフエース側端部を有するバンパサイド部と、上
記バンパサイド部を車体側に留めるブラケツト
と、によつて構成されるバンパサイド部のブラケ
ツト取付構造に関する。

〈従来の技術とその問題点〉 最近、自動車のバンパとして、ポリウレタンや
熱可塑性エラストマーなどを材料として成形され
たエネルギ吸収材をバンパフエースで覆つたエネ
ルギ吸収式のものが採用されている。このような
エネルギ吸収構造式のバンパの一例として、フロ
ントバンパの外観を第２図に示す。１がバンパ
で、エネルギ吸収材とそれを覆う比較的やわらか
いバンパフエース２とで構成されている。ただ
し、図では、エネルギ吸収材はバンパフエース２
に隠れて現われていない。

３ａはホイールアーチであり、バンパフエース
２の側端部は同ホイールハウス３ａの曲線に連続
して共にホイールハウス３ａの一部を形成する。

ところで、上記バンパにおけるバンパフエース
２のボデー３側への取付けは、バンパフエース２
が強度的に不十分であるので、バンパフエース２
の端部に板金ブラケツト４を取付け、この板金ブ
ラケツト４を介してバンパフエース２をボデー３
側にボルト止めするようにしている。

バンパフエース２とブラケツト４との従来の取
付構造を第３図に示す。

第３図に示すものは、バンパフエース２の端か
ら少し離れた所にリブ５を立て、このリブ５にブ
ラケツト４をクリツプ６等で取付けるようにした
ものである。しかしながら、この取付構造では、
バンパフエース２とリブ５とを一体成形すること
から、リブ５を設けた箇所のバンパフエース２表
面側にひけが生じてしまい、外観が悪くなるとい
う欠点があつた。

第４図に示すものは、バンパフエース２の端に
リブ５ａを立てて、このリブ５ａとブラケツト４
とをクリツプ６等により取付けるようにしたもの
である。しかし、この取付構造では、リブ５ａを
バンパフエース２の端に設けるのでひけは生じな
いという利点はあるが、クリツプ６等が外側に現
われてしまい、見栄えが悪いという欠点があつ
た。

又、ブラケツト取付部の一部縦断面を表す第５
図に示すように、従来のものとして、バンパフエ
ース２裏側面にピン状にリブ５ｂを立てて、ここ
にブラケツト４を通し、板金クリツプ７で留める
という構造のものもあるが、この構造における板
金クリツプ７による結合では、板金クリツプ７、
ブラケツト４、バンパフエース２を〓間なく留め
ることができず、板金クリツプ７とブラケツト４
との間に〓間が生じることにより、両者の衝突に
よつて打音が生じることがあつた。

本考案は、上記状況にかんがみてなされたもの
で、バンパフエースとブラケツトの取付部におけ
る上述のような欠点を解決し、外観及び見栄えが
良好で、打音なども生ずることのない取付部構造
を得ることを目的とする。

〈問題点を解決するための手段〉 上記目的を達成するために、本考案は、フエン
ダパネルと共にホイールハウスを形成するバンパ
フエース側端部を有するバンパサイド部をブラケ
ツトを介して車体側に留めるように構成されるバ
ンパサイド部のブラケツト取付構造において、上
記バンパフエース側端部から上記ホイールハウス
の内方へ向かつて屈曲する屈曲部を形成し、該屈
曲部の内側よりホイールハウス内方で且つ同ホイ
ールハウジングから離れる側に向けて延出するリ
ブを形成し、該リブに対応する位置に車体側から
延出するブラケツトを設け、該リブと該ブラケツ
トとを締結手段により結合したことを特徴とす
る。

〈実施例〉 第１図には、本考案の一実施例に係るブラケツ
ト取付構造の平面に沿う断面を示してある。

図に示すように、バンパフエース２の側面２ａ
の端部から内方に向かつて屈曲部２ｂが形成さ
れ、該屈曲部２ｂの内側より内方に向けて且つバ
ンパフエース２の前面側（第１図において左側）
に斜めに伸ばし、更に途中からボデーの左右方向
に平行な方向に伸ばしてリブ１１が設けられる。
つまり、リブ１１は斜面部１１ａとそれに連なる
縦壁部１１ｂとからなつているのであり、縦壁部
１１ｂには孔１２があけられる。一方、板金ブラ
ケツト４における孔１２に対応する箇所にも孔１
３が設けられ、バンパフエース２の側面２ａ内側
端部に板金ブラケツト４を沿わせた後、孔１２，
１３を通して締結手段（例えば、２ピースクリツ
プ、ボルトナツト等）１４によりリブ１１に対し
板金ブラケツト４は〓間なく取付けられる。

上記のバンパサイド部ブラケツト取付構造で
は、バンパフエース２の側面端にリブ１１を形成
するので、バンパフエース２の表面にはひけ等が
生じることはなく、又リブ１１の締結部分はバン
パフエース２の側面端より奥まつた個所に位置す
るので、ここに設けられるクリツプ、ボルト等の
締結手段が外観に現われることはない。又、リブ
１１とブラケツト４とを〓間が生じることなく結
合するので、打音等が発生することもない。

尚、リブ１１は一個所だけでなく、複数個所に
設けるようにしてもよい。又、バンパフエース２
の側面の裏側に補助用に横向きのリブを設けて、
縦リブと併せてこの補助用リブとブラケツトとを
結合するようにしてもよい。更に、締結手段とし
ても、２ピースクリツプ、ボルト、ナツトに限ら
ず、種々のものが採用可能である。また、実施例
ではフロントバンパについて説明したが、これが
リアバンパであつても全く問題はない。

リアバンパの場合には、フロントバンパの場合
と比べて前後方向が逆となるように、すなわちリ
ブをリアバンパフエース端部の屈曲部内側から内
方に向かつて且つリアバンパフエース後方側に延
ばして形成すればよいのである。

〈考案の効果〉 本考案に係るバンパサイド部のブラケツト取付
構造によれば、バンパフエース表面にひけが生じ
ることがなく、又、締結具等が外観に現われるこ
ともなく、見栄えが向上し、打音の発生もなくな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るブラケツト取
付部構造の平面に沿う断面図、第２図は自動車の
フロントバンパを示す側面図、第３図、第４図は
それぞれ従来のバンパフエースブラケツト取付構
造を示す第２図中のＡ−Ａ矢視断面図、第５図は
従来のブラケツト取付部の部分的な縦断面図であ
る。 図面中、１はバンパ、２はバンパフエース、４
はブラケツト、１１はリブ、１４は締結手段であ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 フエンダパネルと共にホイールハウスを形成す
   るバンパフエース側端部を有するバンパサイド部
   をブラケツトを介して車体側に留めるように構成
   されるバンパサイド部のブラケツト取付構造にお
   いて、 上記バンパフエース側端部から上記ホイールハ
   ウスの内方へ向かつて屈曲する屈曲部を形成し、 該屈曲部の内側よりホイールハウス内方で且つ
   同ホイールハウスから離れる側に向けて延出する
   リブを形成し、 該リブに対応する位置に車体側から延出するブ
   ラケツトを設け、 該リブと該ブラケツトとを締結手段により結合
   したことを特徴とするバンパサイド部のブラケツ
   ト取付構造。