JPH043878Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は自動車用樹脂製バンパの固定構造、
詳しくは車体静止部材に車幅方向に延びるリイン
ホースメントを取付け、該リインホースメントに
樹脂製バンパを固定するごとくした固定構造に関
する。

（従来の技術） 従来自動車用バンパとして、軽量かつ安価なこ
とから樹脂製のものが使用されており、この樹脂
製バンパを車体静止部材に固定するにあたつて
は、例えば実開昭58−58957号公報に記載されて
いるごとく、前記樹脂製バンパの内部に取付片を
一体に設け、該取付片を車体静止部材に取付けた
リインホースメントに固定ボルトで固定すること
により、前記バンパの上壁内面と前記リインホー
スメントとの間に所定の〓間をあけて固定支持す
るごとくしている。

（考案が解決しようとする問題点） ところが前記バンパの固定構造では、該バンパ
の上壁内面と前記リインホースメントとの間に所
定の〓間を確保するごとくしており、また前記バ
ンパは樹脂製で軟らかいことから、該バンパの上
壁一部が前記〓間側に撓んで、所謂波打ち現象を
生じることがあり、特に樹脂製のカラーバンパに
あつては、非常に軟らかいため、該バンパの上壁
に前記波打ち現象が生じ易い問題があつたのであ
る。

本考案は以上のごとき問題点に鑑みて考案した
もので、その目的は、波打ち現象を生じたりする
ことなく、樹脂製バンパを固定支持することがで
きる固定構造を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 本考案のバンパ固定構造は、リインホースメン
ト３と前記樹脂製バンパ１の上壁１ｂとの〓間ｓ
に、該〓間ｓ間隔よりもやや厚肉で且つ車幅方向
に延びる長さをもち、上面に前記上壁１ｂを保持
する保持面８ａを備え、前記上壁１ｂの波打ち現
象を防止する波打ち防止部材８を介装したのであ
る。

（作用） しかして前記バンパの上壁と前記リインホース
メントとの〓間に、前記波打ち防止部材を介装さ
せることにより、該防止部材で前記バンパの撓み
を防止し、このバンパ上壁の波打ち現象を阻止す
るごとくしたのである。

（実施例） 以下本考案にかかる自動車用樹脂製バンパの固
定構造を図面の実施例によつて説明する。

図中１は自動車用樹脂製バンパであつて、上下
方向に延びる前壁１ａと、該前壁１ａの上下部に
平行状に一体に形成した上壁１ｂと下壁１ｃとか
ら断面コ字形状に成形されている。

また２は車体静止部材に車体進行前後方向に向
けて取付けたステーであつて、該ステー２の先端
に車幅方向に延びるリインホースメント３を固定
し、このリインホースメント３に前記バンパ１を
固定支持させるごとくしている。

第１図に示す樹脂製バンパ１は、その上壁１ｂ
の内面複数箇所に該上壁１ｂと平行に延びる取付
片４を一体に形成すると共に、前記前壁１ａの下
方位置には、前記各取付片４と対向状に複数の取
付片５を一体に形成しており、前記各取付片４，
５をそれぞれ前記リインホースメント３の上下両
面に当てがつて、前記各取付片４，５とリインホ
ースメント３との間に固定ボルト６を螺締するこ
とにより、前記バンパ１を前記リインホースメン
ト３に、前記バンパ１の上壁１ｂとリインホース
メント３の上壁との間に所定の〓間ｓをあけて固
定支持するごとくしている。

しかして前記のごとき樹脂製バンパ１の固定構
造において、第２図に示すごとく、該バンパ１に
おける上壁１ｂの内面側で、前記各取付片４の中
間位置に、前記バンパ１とリインホースメント３
との間に形成される前記〓間ｓに向けて複数の取
付リブ７を一体形成し、該取付リブ７を介して前
記〓間ｓに、塩化ビニルなどから成る波打ち防止
部材８を介装させるのである。

前記波打ち防止部材８は、その上下方向の肉厚
を前記〓間ｓよりやや大とし、かつ前記バンパ１
の上壁１ｂと対向する上面に保持面８ａを形成す
ると共に、前記防止部材８の肉厚方向中間位置に
前記取付リブ７への挿入溝８ｂを形成するのであ
り、斯くして前記挿入溝８ｂを前記取付リブ７に
挿入して、前記防止部材８を前記〓間ｓに圧入状
に介装させ、この防止部材８の保持面８ａを前記
バンパ１の上壁１ｂに圧接させることにより、該
バンパ上壁１ｂの波打ち現象を阻止するのであ
る。

また前記波打ち防止部材８は、前記取付リブ７
が形成された前記〓間ｓのみに介装させるのであ
り、前記取付片４とリインホースメント３との結
合箇所においては、第３図に示すごとく、前記防
止部材８を介装させることなく、前記〓間ｓをそ
のまま残存させ、該〓間ｓを介して前記取付片４
とリインホースメント３との固定作業を行うごと
くなすのである。

第２図及び第３図の実施例においては、前記バ
ンパ１の内方上部で前記リインホースメント３と
の間に、発泡ウレタンなどから成る弾性材料９を
介装させ、この弾性材料９で前記バンパ１にかか
る衝撃を吸収するごとくしている。

また本考案は、第４及び第５図に示すごとく、
前記バンパ１における前壁１ａの内面に、前記リ
インホースメント３の前壁側に向けて延びる取付
片１１を一体に設け、該取付片１１と前記リイン
ホースメント３の前壁とを固定ボルト６により固
定支持するごとくしたバンパ固定構造に適用する
ことも可能であり、斯くのごとき固定構造にあつ
ては、前記波打ち防止部材８を次のごとく介装さ
せる。

先ず前記リインホースメント３と前記ステー２
との結合箇所においては、第４図に示すごとく、
前記バンパ１における上壁１ｂの内面と前記リイ
ンホースメント３の上壁との〓間ｓに、前記波打
ち防止部材８を圧入状に介装させ、また前記ステ
ー２の結合箇所以外においては、第５図に示すご
とく、前記防止部材８に前述した場合と同様に挿
入溝８ｂを形成し、この挿入溝８ｂを前記ステー
２の上側片に挿入支持して、前記防止部材８を前
記〓間ｓに圧入状に介装させ、これらの防止部材
８により前記バンパ上壁１ｂの波打ち現象を阻止
するのである。

（考案の効果） 以上説明したごとく本考案にかかる樹脂製バン
パの固定構造では、リインホースメントと樹脂製
バンパの上壁との〓間に、該〓間間隔よりもやや
厚肉で且つ車幅方向に延びる長さをもち、上面に
前記上壁を保持する保持面を備え、前記上壁の波
打ち現象を防止する波打ち防止部材を介装したか
ら、該防止部材で前記バンパ上壁の撓みを阻止し
て、このバンパ上壁の波打ち現象を簡単な構造で
もつて確実に防止できるに至つたのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に使用する樹脂製バンパの一部
切欠斜面図、第２及び第３図は同バンパの固定構
造を示す断面図、第４及び第５図は他の実施例を
示す断面図である。 １……樹脂製バンパ、１ｂ……上壁、３……リ
インホースメント、８……波打ち防止部材、８ａ
……保持面、ｓ……〓間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体静止部材に車幅方向に延びるリインホース
   メント３を取付け、該リインホースメント３に樹
   脂製バンパ１を固定するごとくした固定構造であ
   つて、前記リインホースメント３と前記樹脂製バ
   ンパ１の上壁１ｂとの〓間ｓに、該〓間ｓ間隔よ
   りもやや厚肉で且つ車幅方向に延びる長さをも
   ち、上面に前記上壁１ｂを保持する保持面８ａを
   備え、前記上壁１ｂの波打ち現象を防止する波打
   ち防止部材８を介装したことを特徴とする自動車
   用樹脂製バンパの固定構造。