JP3481874B2 - パネル溝部へのモール取付構造 - Google Patents

パネル溝部へのモール取付構造

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JP3481874B2
JP3481874B2 JP32474498A JP32474498A JP3481874B2 JP 3481874 B2 JP3481874 B2 JP 3481874B2 JP 32474498 A JP32474498 A JP 32474498A JP 32474498 A JP32474498 A JP 32474498A JP 3481874 B2 JP3481874 B2 JP 3481874B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はパネル溝部へのモ
ール取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車体には、例えばルーフに形成した溝部
内にモールを取付けたり、或いはドアに形成した溝部内
にモールを取付けたりするように、車体パネルの一部に
溝部を形成し、その中にモールを取付けるようにした構
造が多く採用されている(類似技術として、特開平7−
329653号公報参照)。
【0003】例えば、ルーフの場合は、ルーフパネルの
端部とサイドパネルの端部との接合部に溝部を凹設し、
該溝部の底面に軸部の上端に大径の頭部を形成した形状
のスタッドピンを立設し、該スタッドピンに係合するク
リップを介して、溝部内に概略断面C形のモールを取付
ける構造になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、クリップを介して、モール
をスタッドピンに対して堅固に取付ける構造になってい
るため、溝部自体の幅寸法の誤差や、スタッドピンの位
置の誤差により、スタッドピンの位置が溝部の幅中央位
置からずれると、そのスタッドピンの位置ずれに連動し
て、モールの位置もずれることになり、見映え上このま
しくない。
【0005】また、このように、クリップを介してモー
ルを堅固に取付ける構造では、モールの形状もクリップ
に規制され、モールの造形的自由度が低下する。更に、
溝部が三次元的に湾曲している場合は、クリップとモー
ルとの係合部に偏った荷重が加わるため、その溝部に追
従してモールを取付けることが困難になる。
【0006】この発明はこのような従来の技術に着目し
てなされたものであり、車体精度のバラツキの影響を受
けず、見映えを向上でき、造形的自由度が向上し、三次
元的形状にも追従することができるパネル溝部へのモー
ル取付構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
一方のパネルの端部と他方のパネルの端部との接合部に
溝部を凹設し、該溝部の底面に軸部の上端に軸部より大
径の頭部を形成した形状のスタッドピンを立設し、該ス
タッドピンに係合するクリップを介して、溝部内にモー
ルを取付けるパネル溝部へのモール取付構造であって、
前記クリップを、スタッドピンに係合するピン係合部
と、モールに係合するモール係合部とで形成し、該ピン
係合部に、少なくとも溝部の幅方向でのサイズが軸部の
径よりも大で且つ頭部の径よりも小であると共に深さが
軸部の長さよりも若干小の係合孔を形成し、モールの幅
方向両端部に溝部の側面に均等反力で当接するリップを
それぞれ形成し、モールの長手方向端部に反端部側を内
側へ折り曲げた切起部を形成し、且つ該切起部が形成さ
れたモールの端部を溝部に固定するエンドキャップを備
え、該エンドキャップにモールの端部を挿入する空洞部
を形成すると共に、該空洞部内にモールの端部内に相対
的に入り込む係合片を設け、該係合片の側面に前記切起
部の端末に対して挿入方向で順目となり取外し方向で逆
目となる凹凸を形成したパネル溝部へのモール取付構造
であることを特徴とする。
【0008】請求項2に係る発明は、一方のパネルの端
部と他方のパネルの端部との接合部に溝部を凹設し、該
溝部の底面に軸部の上端に軸部より大径の頭部を形成し
た形状のスタッドピンを立設し、該スタッドピンに係合
するクリップを介して、溝部内にモールを取付けるパネ
ル溝部へのモール取付構造であって、前記クリップを、
スタッドピンに係合するピン係合部と、モールに係合す
るモール係合部とで形成し、該ピン係合部に、少なくと
も溝部の幅方向でのサイズが軸部の径よりも大で且つ頭
部の径よりも小であると共に深さが軸部の長さよりも若
干小の係合孔を形成し、モールの幅方向両端部に溝部の
側面に均等反力で当接するリップをそれぞれ形成し、モ
ールの幅方向両端部下方に、溝部の底面に当接する下向
きリップをそれぞれ形成したパネル溝部へのモール取付
構造であることを特徴とする。
【0009】請求項3に係る発明は、一方のパネルの端
部と他方のパネルの端部との接合部に溝部を凹設し、該
溝部の底面に軸部の上端に軸部より大径の頭部を形成し
た形状のスタッドピンを立設し、該スタッドピンに係合
するクリップを介して、溝部内にモールを取付けるパネ
ル溝部へのモール取付構造であって、前記クリップを、
スタッドピンに係合するピン係合部と、モールに係合す
るモール係合部とで形成し、該ピン係合部に、少なくと
も溝部の幅方向及び前後方向でのサイズが軸部の径より
も大で且つ頭部の径よりも小であると共に深さが軸部の
長さよりも若干小の係合孔を形成し、前記クリップが前
記スタッドピンに係合された状態において、スタッドピ
ン頭部下側とピン係合部との間、及びスタッドピン軸部
の全周囲方向にそれぞれ隙間を有し、かつ、モールの幅
方向両端部に溝部の側面に均等反力で当接するリップを
それぞれ形成したパネル溝部へのモール取付構造である
ことを特徴とする。
【0010】請求項4に係る発明は、一方のパネルの端
部と他方のパネルの端部との接合部に溝部を凹設し、該
溝部の底面に軸部の上端に軸部より大径の頭部を形成し
た形状のスタッドピンを立設し、該スタッドピンに係合
するクリップを介して、溝部内にモールを取付けるパネ
ル溝部へのモール取付構造であって、前記クリップを、
スタッドピンに係合するピン係合部と、モールに係合す
るモール係合部とで形成し、該ピン係合部に、少なくと
も溝部の幅方向及び前後方向でのサイズが軸部の径より
も大で且つ頭部の径よりも小であると共に深さが軸部の
長さよりも若干小の係合孔を形成し、前記クリップが前
記スタッドピンに係合された状態において、スタッドピ
ン頭部下側とピン係合部との間、及びスタッドピン軸部
の全周囲方向にそれぞれ隙間を有し、モールの幅方向両
端部に溝部の側面に均等反力で当接するリップをそれぞ
れ形成し、モールの長手方向端部に反端部側を内側へ折
り曲げた切起部を形成し、且つ該切起部が形成されたモ
ールの端部を溝部に固定するエンドキャップを備え、該
エンドキャップにモールの端部を挿入する空洞部を形成
すると共に、該空洞部内にモールの端部内に相対的に入
り込む係合片を設け、該係合片の側面に前記切起部の端
末に対して挿入方向で順目となり取外し方向で逆目とな
る凹凸を形成したパネル溝部へのモール取付構造である
ことを特徴とする。
【0011】請求項5に係る発明は、一方のパネルの端
部と他方のパネルの端部との接合部に溝部を凹設し、該
溝部の底面に軸部の上端に軸部より大径の頭部を形成し
た形状のスタッドピンを立設し、該スタッドピンに係合
するクリップを介して、溝部内にモールを取付けるパネ
ル溝部へのモール取付構造であって、前記クリップを、
スタッドピンに係合するピン係合部と、モールに係合す
るモール係合部とで形成し、該ピン係合部に、少なくと
も溝部の幅方向及び前後方向でのサイズが軸部の径より
も大で且つ頭部の径よりも小であると共に深さが軸部の
長さよりも若干小の係合孔を形成し、前記クリップが前
記スタッドピンに係合された状態において、スタッドピ
ン頭部下側とピン係合部との間、及びスタッドピン軸部
の全周囲方向にそれぞれ隙間を有し、モールの幅方向両
端部に溝部の側面に均等反力で当接するリップをそれぞ
れ形成し、かつモールの幅方向両端部下方に、溝部の底
面に当接する下向きリップをそれぞれ形成したパネル溝
部へのモール取付構造であることを特徴とする。
【0012】請求項1〜5に係る発明によれば、ピン係
合部における係合孔のスタッドピンに対する寸法的条件
により、クリップは溝部の少なくとも幅方向では堅固に
拘束されず、所定のあそびを持って自由に移動できる。
そして、モールの幅方向両端部には溝部の側面に均等反
力で当接するリップが形成されているため、このリップ
の反力により、モールが溝部の幅中央位置に自動的にセ
ンタリングされ、溝部内におけるモールの見映えが向上
する。このように、クリップが幅方向でのあそびをもっ
た状態で取付けられるため、造形的自由度及び三次元的
形状追従性も向上する。さらに、請求項1及び請求項4
に係る発明によれば、モールの切起部とエンドキャップ
内の係合片に形成した凹凸との係合により、モールの長
手方向での位置のバラツキをエンドキャップにより吸収
することができる。請求項2及び請求項5に係る発明に
よれば、モールの両端部下方に形成した下向きリップが
溝部の底面に当接するため、溝部内のモールが安定す
る。
【0013】請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求
項5に記載のパネル溝部へのモール取付構造において、
係合孔が概略円形であることを特徴とする。
【0014】請求項6に係る発明によれば、係合孔が概
略円形で、クリップには長手方向でのあそびも生じるた
め、クリップの長手方向での取付位置調整も容易にな
る。
【0015】請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求
項6に記載のパネル溝部へのモール取付構造において、
ピン係合部に頭部よりも大径の導入孔を形成し、該導入
孔と係合孔とを軸部の径に略相当する狭部を介して連結
したことを特徴とする。
【0016】請求項7に係る発明によれば、スタッドピ
ンをまず導入孔に通し、その後に、導入孔から係合孔内
へ移動させることにより、係合孔によるクリップの取付
けが行える。導入孔をピン係合部の端部から切欠き形成
する形状でないため、ピン係合部の剛性が向上する。
【0017】請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求
項7に記載のパネル溝部へのモール取付構造において、
ピン係合部に溝部の側面に対して当接又は近接する一対
の突起部を形成したことを特徴とする。
【0018】請求項8に係る発明によれば、一対の突起
部が溝部の側面に対して当接又は近接しているため、該
突起部により、クリップの回転が防止され、モールの取
付けが容易になる。
【0019】請求項9に係る発明は、請求項1乃至請求
項8に記載のパネル溝部へのモール取付構造において、
ピン係合部の両側にモール係合部を形成すると共に、該
モール係合部の上端部間に係合孔の上方に位置する架設
リブを設けたことを特徴とする。
【0020】請求項9に係る発明によれば、架設リブに
よりスタッドピンの頭部を上から押さえるため、クリッ
プ及びモールの溝部内における倒れが防止される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な一実施形
態を図1〜図8に基づいて説明する。
【0022】1は「一方のパネル」としてのルーフパネ
ルで、2は「他方のパネル」としてのサイドパネルであ
る。このルーフパネル1とサイドパネル2の端部は互い
にクランク状の曲折され、上下方向に重ねてスポット溶
接により接合されている。従って、このルーフパネル1
とサイドパネル2との接合部には所定深さの溝部3が前
後方向に沿って形成されている。この溝部3は、ルーフ
パネル1の面形状に追従して、平面視及び側面視の両方
で湾曲した所謂三次元的な湾曲状態を呈している。ま
た、サイドパネル2の端部には防水用のシーリング4
(図6、図7参照)が塗布されている。尚、図1では左
側しか図示されていないが、右側にも同様の溝部3が形
成されている。図1中、5はバックドアを示している。
【0023】この溝部3の底面には所定間隔ごとにスタ
ッドピン6が溶接により立設されている。このスタッド
ピン6は、円柱状の軸部7の上端に該軸部7よりも大径
のリング状の頭部8を形成した形状をしている。そし
て、このスタッドピン6に対して、クリップ9を介し
て、断面C形のモール10が長手方向に沿って取付けら
れる。
【0024】クリップ9は、スタッドピン6に対して係
合するピン係合部11と、該ピン係合部11の両側に一
体形成され且つモール10の両端部に対して係合するモ
ール係合部12とから形成されている。ピン係合部11
は基本的に軸部7の長さよりも若干小さい厚さの板形状
をしている。このピン係合部11には、図6に示すよう
に、クリップ9の軸部7の径よりも大径で且つ頭部8よ
りも小径となる径D1を有する概略円形の係合孔13
と、頭部8より大径の導入孔14が形成されており、両
者は軸部7の径に相当する幅の狭部15を介して連結さ
れた状態になっている。導入孔14をピン係合部11の
端部から切欠いて形成した形状でないため、ピン係合部
11の剛性が向上する。係合孔13の径D1が軸部7の
径よりも大径のため、軸部7と係合孔13の縁部との間
には所定の遊び隙間S1が形成される。この遊び隙間S
1は係合孔13が概略円形のため、幅方向及び前後方向
を含めた軸部7の全周囲方向に形成される。
【0025】尚、係合孔13の上部には若干深さの段部
16が形成されているが、この段部16は係合孔13を
形成するものではない。従って、この係合孔13の深さ
D2は、軸部7の長さよりも若干小さく、段部16と頭
部8との間には上下方向での所定の遊び隙間S2が形成
されている。そして、このピン係合部11の車外側端部
には前後一対の突起部17が形成されており、該突起部
17の先端はそれぞれ溝部3の側面に当接(近接でも
可)するようになっている。更に、ピン係合部11の車
内側角部にはシーリング4との干渉を回避するための斜
面部18が形成されている。
【0026】モール係合部12には、それぞれ車外側の
端部19を自由端として弾性変形する弾性片20が設け
られている。また、この弾性片20の反対側には端部1
9に対応する位置に凸部21が形成されている。また、
両側のモール係合部12の上端間には架設リブ22が設
けられている。この架設リブ22は、係合孔13の上端
から略スタッドピン6の頭部8に相当する間隔だけ上側
に離間した位置にある。
【0027】そして、このクリップ9により取付けられ
るモール10は表面が軟質樹脂(PVC)製の表皮23
で被覆されており、モール10の幅方向両端部には表皮
23と一体のリップ24が各々形成されている。この2
つのリップ24は全くの左右対称形状で、先端がモール
10の側面に弾接することにり、モール10に対して
左右両側から均等な反力を及ぼすことができる。更に、
モール10の左右両側の下端には下向きリップ25、2
6が表皮23と一体形成されている。この下向きリップ
25、26モール10を下から支持して安定させるも
のであるが、車内側の下向きリップ26の方が車外側の
下向きリップ25よりも短く形成されている。これは、
車内側の下向きリップ26がシーリング4と干渉しない
ようにするためである。
【0028】このモール10の前端は図示せぬフロント
キャップで固定され、後端部27はエンドキャップ28
で固定される。そのため、モール10の後端部27にお
ける下半部は表皮23も含め切除されている。また、こ
のエンドキャップ28の後端部27における車外側の側
面には、前側をモール10の内部へ折り曲げた切起部2
9が形成されている。エンドキャップ28にはモール1
0の後端部27を挿入するための空洞部30が前側から
形成されていると共に、この空洞部30内に後端がエン
ドキャップ28に連結された係合片31が設けられてい
る。この係合片31の車外側の側面には前記モール10
の切起部29に対して、挿入方向で順目となり、取外し
方向で逆面となる、断面ノコギリ刃状の凹凸32が形成
されている。このエンドキャップ28はカバー33を外
すと取付孔34が設けられおり、該取付孔34を図示せ
ぬボルトを用いて車体に取付けている。
【0029】次に、モール10の取付け手順を説明す
る。まず、クリップ9の導入孔14をスタッドピン6に
通し、その後、クリップ9を後方にスライドさせて、ス
タッドピン6の軸部7を係合孔13側に移動する。軸部
7が係合孔13内に移動すると、係合孔13の径D1の
方が頭部8よりも小さいため、クリップ9の上方への抜
けが防止される。また、このようにしてクリップ9をス
タッドピン6に取付けた時点で、一対の突起部17が溝
部3の側面に対して当接するため、該突起部17によ
り、クリップ9の回転が防止され、クリップ9が安定し
た状態になる。
【0030】そして、このように取付けられたクリップ
9に対して、モール10を上側からセットし、その両端
をモール係合部12における弾性片20の端部19と、
その裏側の凸部21にそれぞれ係合させる。クリップ9
自体の幅が狭くても、弾性片20の端部19が車外側へ
張り出した状態になっているため、モール10を確実に
係合することができる。
【0031】このようにしてクリップ9に係合されたモ
ール10はクリップ9が堅固に拘束されず、クリップ9
の係合孔13とスタッドピン6との間における水平方向
及び上下方向での両遊び隙間S1、S2により(図6、
図7参照)、クリップ9及びモール10は、少なくとも
幅方向において自由に移動できる。そして、モール10
の幅方向両端部には溝部3の側面に均等反力で当接する
リップ24が形成されているため、このリップ24の反
力により、モール10が溝部3の幅中央位置に自動的に
センタリングされ、溝部3内におけるモール10の見映
えが向上する。このように、クリップ9が幅方向での遊
び隙間S1、S2をもった状態で取付けられるため、造
形的自由度及び三次元的形状追従性も向上する。
【0032】更に、係合孔13が概略円形で、クリップ
9には長手方向での遊び隙間S1も生じるため、クリッ
プ9の長手方向での取付位置調整も容易である。
【0033】そして、このように幅方向でのセンタリン
グ及び前後方向での位置調整が済んだモール10の後端
部27はエンドキャップ28により固定される。すなわ
ち、モール10の後端部27をエンドキャップ28の空
洞部30内に挿入し、空洞部30内の係合片31に形成
した凹凸32を、モール10の切起部29に係合させる
ことにより、モール10の前後位置に多少のバラツキが
あっても、そのバラツキを吸収した状態で、その前後位
置のままエンドキャップ28により固定することができ
る。尚、切起部29と係合片31の弾性係合力は非常に
小さいもので、前記クリップ9及びモール10のセンタ
リング機能に影響を与えるものではない。
【0034】このようにして最終的に取付けられたモー
ル10及びクリップ9は、その幅方向両端部のリップ2
4が溝部3の側面に当接していること、また、架設リブ
22が頭部8の真上に位置していること、更に、下向き
リップ25、26が溝部3の底面に当接していることに
より、モール10内における状態が安定し、倒れたりす
ることはない。
【0035】係合孔13の平面形状としては、少なくも
幅方向で遊び隙間S1があれば良く、円形である必要は
ない。また、ピン係合部11に導入孔14を形成せず、
ピン係合部11の端部から係合孔13に至る導入用の切
欠部を形成しても良い。
【0036】
【発明の効果】請求項1〜5に係る発明によれば、ピン
係合部における係合孔のスタッドピンに対する寸法的条
件により、クリップは溝部の少なくとも幅方向では堅固
に拘束されず、所定のあそびを持って自由に移動でき
る。そして、モールの幅方向両端部には溝部の側面に均
等反力で当接するリップが形成されているため、このリ
ップの反力により、モールが溝部の幅中央位置に自動的
にセンタリングされ、溝部内におけるモールの見映えが
向上する。このように、クリップが幅方向でのあそびを
もった状態で取付けられるため、造形的自由度及び三次
元的形状追従性も向上する。
【0037】さらに、請求項1及び請求項4に係る発明
によれば、モールの切起部とエンドキャップ内の係合片
に形成した凹凸との係合により、モールの長手方向での
位置のバラツキをエンドキャップにより吸収することが
できる。
【0038】請求項2及び請求項5に係る発明によれ
ば、モールの両端部下方に形成した下向きリップが溝部
の底面に当接するため、溝部内のモールが安定する。
【0039】請求項6に係る発明によれば、係合孔が概
略円形で、クリップには長手方向でのあそびも生じるた
め、クリップの長手方向での取付位置調整も容易にな
る。
【0040】請求項7に係る発明によれば、スタッドピ
ンをまず導入孔に通し、その後に、導入孔から係合孔内
へ移動させることにより、係合孔によるクリップの取付
けが行える。導入孔をピン係合部の端部から切欠き形成
する形状でないため、ピン係合部の剛性が向上する。
【0041】請求項8に係る発明によれば、一対の突起
部が溝部の側面に対して当接又は近接しているため、該
突起部により、クリップの回転が防止され、モールの取
付けが容易になる。
【0042】請求項9に係る発明によれば、架設リブに
よりスタッドピンの頭部を上から押さえるため、クリッ
プ及びモールの溝部内における倒れが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る自動車の後部を示
す斜視図。
【図2】図1中矢示DA部分を示す拡大斜視図。
【図3】この実施形態に係るモール取付構造を示す分解
斜視図。
【図4】クリップの平面図。
【図5】クリップの側面図。
【図6】図3中矢示SA−SA線に沿う断面図。
【図7】図3中矢示SB−SB線に沿う断面図。
【図8】図3中矢示SC−SC線に沿う断面図。
【符号の説明】
1 ルーフパネル(一方のパネル) 2 サイドパネル(他方のパネル) 3 溝部 6 スタッドピン 7 軸部 8 頭部 9 クリップ 10 モール 11 ピン係合部 12 モール係合部 13 係合孔 14 導入孔 15 狭部 17 突起部 22 架設リブ 24 リップ 25、26 下向きリップ 28 エンドキャップ 29 切起部 30 空洞部 31 係合片 32 凹凸 D1 係合孔の径 D2 係合孔の深さ S1、S2 遊び隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 耕一 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地日産 自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−6878(JP,A) 特開 平4−316704(JP,A) 特開 平10−86765(JP,A) 実開 平5−84542(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 13/04 F16B 5/12

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方のパネルの端部と他方のパネルの端
    部との接合部に溝部を凹設し、該溝部の底面に軸部の上
    端に軸部より大径の頭部を形成した形状のスタッドピン
    を立設し、該スタッドピンに係合するクリップを介し
    て、溝部内にモールを取付けるパネル溝部へのモール取
    付構造であって、 前記クリップを、スタッドピンに係合するピン係合部
    と、モールに係合するモール係合部とで形成し、 該ピン係合部に、少なくとも溝部の幅方向でのサイズが
    軸部の径よりも大で且つ頭部の径よりも小であると共に
    深さが軸部の長さよりも若干小の係合孔を形成し、 モールの幅方向両端部に溝部の側面に均等反力で当接す
    るリップをそれぞれ形成し、モールの長手方向端部に反
    端部側を内側へ折り曲げた切起部を形成し、且つ該切起
    部が形成されたモールの端部を溝部に固定するエンドキ
    ャップを備え、該エンドキャップにモールの端部を挿入
    する空洞部を形成すると共に、該空洞部内にモールの端
    部内に相対的に入り込む係合片を設け、該係合片の側面
    に前記切起部の端末に対して挿入方向で順目となり取外
    し方向で逆目となる凹凸を形成したことを特徴とするパ
    ネル溝部へのモール取付構造。
  2. 【請求項2】 一方のパネルの端部と他方のパネルの端
    部との接合部に溝部を凹設し、該溝部の底面に軸部の上
    端に軸部より大径の頭部を形成した形状のスタッドピン
    を立設し、該スタッドピンに係合するクリップを介し
    て、溝部内にモールを取付けるパネル溝部へのモール取
    付構造であって、 前記クリップを、スタッドピンに係合するピン係合部
    と、モールに係合するモール係合部とで形成し、 該ピン係合部に、少なくとも溝部の幅方向でのサイズが
    軸部の径よりも大で且つ頭部の径よりも小であると共に
    深さが軸部の長さよりも若干小の係合孔を形成し、 モールの幅方向両端部に溝部の側面に均等反力で当接す
    るリップをそれぞれ形成し、モールの幅方向両端部下方
    に、溝部の底面に当接する下向きリップをそれ ぞれ形成
    したことを特徴とするパネル溝部へのモール取付構造。
  3. 【請求項3】 一方のパネルの端部と他方のパネルの端
    部との接合部に溝部を凹設し、該溝部の底面に軸部の上
    端に軸部より大径の頭部を形成した形状のスタッドピン
    を立設し、該スタッドピンに係合するクリップを介し
    て、溝部内にモールを取付けるパネル溝部へのモール取
    付構造であって、 前記クリップを、スタッドピンに係合するピン係合部
    と、モールに係合するモール係合部とで形成し、 該ピン係合部に、少なくとも溝部の幅方向及び前後方向
    でのサイズが軸部の径よりも大で且つ頭部の径よりも小
    であると共に深さが軸部の長さよりも若干小の係合孔を
    形成し、 前記クリップが前記スタッドピンに係合された状態にお
    いて、スタッドピン頭部下側とピン係合部との間、及び
    スタッドピン軸部の全周囲方向にそれぞれ隙間を有し、
    かつ、モールの幅方向両端部に溝部の側面に均等反力で
    当接するリップをそれぞれ形成したことを特徴とするパ
    ネル溝部へのモール取付構造。
  4. 【請求項4】 一方のパネルの端部と他方のパネルの端
    部との接合部に溝部を凹設し、該溝部の底面に軸部の上
    端に軸部より大径の頭部を形成した形状のスタッドピン
    を立設し、該スタッドピンに係合するクリップを介し
    て、溝部内にモールを取付けるパネル溝部へのモール取
    付構造であって、 前記クリップを、スタッドピンに係合するピン係合部
    と、モールに係合するモール係合部とで形成し、 該ピン係合部に、少なくとも溝部の幅方向及び前後方向
    でのサイズが軸部の径よりも大で且つ頭部の径よりも小
    であると共に深さが軸部の長さよりも若干小の係合孔を
    形成し、 前記クリップが前記スタッドピンに係合された状態にお
    いて、スタッドピン頭部下側とピン係合部との間、及び
    スタッドピン軸部の全周囲方向にそれぞれ隙間を有し、 モールの幅方向両端部に溝部の側面に均等反力で当接す
    るリップをそれぞれ形成し、モールの長手方向端部に反
    端部側を内側へ折り曲げた切起部を形成し、且 つ該切起
    部が形成されたモールの端部を溝部に固定するエンドキ
    ャップを備え、該エンドキャップにモールの端部を挿入
    する空洞部を形成すると共に、該空洞部内にモールの端
    部内に相対的に入り込む係合片を設け、該係合片の側面
    に前記切起部の端末に対して挿入方向で順目となり取外
    し方向で逆目となる凹凸を形成したことを特徴とするパ
    ネル溝部へのモール取付構造。
  5. 【請求項5】 一方のパネルの端部と他方のパネルの端
    部との接合部に溝部を凹設し、該溝部の底面に軸部の上
    端に軸部より大径の頭部を形成した形状のスタッドピン
    を立設し、該スタッドピンに係合するクリップを介し
    て、溝部内にモールを取付けるパネル溝部へのモール取
    付構造であって、 前記クリップを、スタッドピンに係合するピン係合部
    と、モールに係合するモール係合部とで形成し、 該ピン係合部に、少なくとも溝部の幅方向及び前後方向
    でのサイズが軸部の径よりも大で且つ頭部の径よりも小
    であると共に深さが軸部の長さよりも若干小の係合孔を
    形成し、 前記クリップが前記スタッドピンに係合された状態にお
    いて、スタッドピン頭部下側とピン係合部との間、及び
    スタッドピン軸部の全周囲方向にそれぞれ隙間を有し、 モールの幅方向両端部に溝部の側面に均等反力で当接す
    るリップをそれぞれ形成し、かつモールの幅方向両端部
    下方に、溝部の底面に当接する下向きリップをそれぞれ
    形成したことを特徴とするパネル溝部へのモール取付構
    造。
  6. 【請求項6】 係合孔が概略円形である請求項1乃至請
    求項5のいずれか1項に記載のパネル溝部へのモール取
    付構造。
  7. 【請求項7】 ピン係合部に頭部よりも大径の導入孔を
    形成し、該導入孔と係合孔とを軸部の径に略相当する狭
    部を介して連結した請求項1乃至請求項6のいずれか1
    項に記載のパネル溝部へのモール取付構造。
  8. 【請求項8】 ピン係合部に溝部の側面に対して当接又
    は近接する一対の突起部を形成した請求項1乃至請求項
    7のいずれか1項に記載のパネル溝部へのモー ル取付構
    造。
  9. 【請求項9】 ピン係合部の両側にモール係合部を形成
    すると共に、該モール係合部の上端部間に係合孔の上方
    に位置する架設リブを設けた請求項1乃至請求項8いず
    れか1項に記載のパネル溝部へのモール取付構造
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