JP2688135B2 - エアーバッグ装置の収納カバー - Google Patents

エアーバッグ装置の収納カバー

Info

Publication number
JP2688135B2
JP2688135B2 JP3316164A JP31616491A JP2688135B2 JP 2688135 B2 JP2688135 B2 JP 2688135B2 JP 3316164 A JP3316164 A JP 3316164A JP 31616491 A JP31616491 A JP 31616491A JP 2688135 B2 JP2688135 B2 JP 2688135B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
storage cover
parts
seb
air bag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3316164A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0538996A (ja
Inventor
則雄 小野房
敏明 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Publication of JPH0538996A publication Critical patent/JPH0538996A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2688135B2 publication Critical patent/JP2688135B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/09Carboxylic acids; Metal salts thereof; Anhydrides thereof
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/16Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags
    • B60R21/20Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components
    • B60R21/215Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components characterised by the covers for the inflatable member
    • B60R21/2165Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components characterised by the covers for the inflatable member characterised by a tear line for defining a deployment opening
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/0008Organic ingredients according to more than one of the "one dot" groups of C08K5/01 - C08K5/59
    • C08K5/0016Plasticisers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L53/00Compositions of block copolymers containing at least one sequence of a polymer obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L53/02Compositions of block copolymers containing at least one sequence of a polymer obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers of vinyl-aromatic monomers and conjugated dienes
    • C08L53/025Compositions of block copolymers containing at least one sequence of a polymer obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers of vinyl-aromatic monomers and conjugated dienes modified
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/16Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags
    • B60R21/20Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components
    • B60R21/215Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components characterised by the covers for the inflatable member
    • B60R21/2165Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components characterised by the covers for the inflatable member characterised by a tear line for defining a deployment opening
    • B60R21/21656Steering wheel covers or similar cup-shaped covers

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車等の高速移動体が
衝突事故等の際に乗員を座席側に拘束して操縦装置や計
器盤等との二次衝突から保護するように設計されたエア
ーバッグ装置の収納カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】エアーバッグシステムは原理的には高速
移動体の衝突を感知する衝突感知装置とエアーバッグ装
置とで構成され、後者のエアーバッグ装置はエアーバッ
グ、エアーバッグを膨脹させるガスを発生するガス発生
器、エアーバッグとガス発生器を収納する収納カバーお
よびガス発生器と収納カバーを取付ける取付具(リテー
ナー)から成る。エアーバッグ装置は高速移動体中の乗
員の前面に取着され、衝突事故等によって衝突検知装置
が作動すると、ガス発生器から瞬間的にガスが発生し、
ガス発生器、収納カバーおよび取付具によって囲まれて
形成される空間内に折疊れて収納されているエアーバッ
グにガスが充填され、エアーバッグに充填されたガスの
圧力により収納カバーが展開し、展開によって得た開口
部からエアーバッグが乗員の前面に向けて瞬間的に放
出、膨脹することにより、乗員を座席側に拘束し、その
結果乗員が操縦装置や計器盤等に衝突して負傷すること
を防ぐことができる。従って、エアーバッグ装置の収納
カバーは衝突事故等が発生しガス発生器が動作した際に
は乗員を傷つける危険性のある破片を飛散することなく
確実に展開しバッグを瞬間的に放出するものでなくては
ならない。
【0003】かかるエアーバッグ装置の収納カバーとし
ては特開昭50−127336号、特開昭55−110
643号、特開昭52−116537号あるいは特開平
1−202550号各公報等に各種提案されている。特
開昭50−127336号や特開昭55−110643
号各公報にはウレタン樹脂や弾性材料から形成されてお
り、しかも破断予定部分以外の部分には繊維ネットや金
属網等の補強材が埋め込まれた構造の収納カバーが提案
されている。
【0004】これらの提案では使用される樹脂材料が脆
弱であるので、エアーバッグ装置が動作したときの破片
飛散防止のために補強材を埋め込む構造を採らざるをえ
ず、収納カバーを製造するとき補強材をセットするのに
手間がかかり、また精度よく予定位置に補強材が埋め込
まれている成形体を得ることが難かしく、更にまた、反
応射出成形によるウレタン樹脂の場合型内で十分に反応
が進むための時間をとらなくてはならず、低生産速度、
低生産収率である欠点がある。特に自動車の生産台数は
年間1千万台にも及び、生産速度、生産収率が低いこと
は致命的である。
【0005】特開昭52−116537号公報には脆化
温度−50℃以下、曲げ剛性1000〜3000kg/cm
2 の熱可塑性エラストマーから形成され、破断予定部分
を脆弱構造にした収納カバーが提案されている。この提
案によれば、補強材を埋め込まない構造であるので生産
性は改善されているが、材料の曲げ剛性が1000〜3
000kg/cm2 と高いためエアーバッグ装置が動作した
とき収納カバーを破断、展開させるのに大きな容量のガ
ス発生器を必要とする難点がある。また、曲げ剛性の高
い熱可塑性エラストマーであるので硬度が高く、乗員が
収納カバーに触れたとき乗員に適度に軟かい感触を与え
ることができず、ひいては安全運転に重要な心理的安ら
かさを醸成する効果が少なく、さらにまた、衝突事故で
エアーバッグ装置が動作した後、更にスリップ等で二次
衝突した場合、一次衝突で展開後の収納カバーの破断部
が硬いので、これに乗員が当ると負傷する危険性もあり
必ずしも好ましいものではない。
【0006】特開平1−202550号公報にはJIS
K6301 A型硬さが30乃至70である軟質樹脂
からなる表層と弾性を有する硬質樹脂からなるコア層と
が一体成形され、コア層にカバー開裂用スリットが設け
られた構造の収納カバーが提案されている。この提案の
収納カバーは乗員に適度に柔かい感触を与えるものであ
る点では好ましいものであるが、コア層と表層の二層成
形が必須であり、そのために射出機構を二式持った複雑
で高価な成形機を必要とする大きな欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】エアーバッグ装置の収
納カバーが具備すべき要件の第一は確実に展開すると共
に安全性を有することである。即ち、エアーバッグ装置
が動作した際に収納カバーは乗員を傷つける危険性のあ
る破片を飛散することなく展開しバッグを瞬間的に放出
しなくてはならない。また衝突発生後更にスリップ等で
二次衝突した場合、一次衝突で展開した収納カバーの破
断部に当って乗員が負傷するものであってはならない。
【0008】第二は広い温度範囲での適応性である。自
動車の場合、使用される地域、季節、状態により収納カ
バーの温度は往々−40℃〜90℃になるが、低温で脆
化して確実性を失ったり、高温で軟化変形したりしては
ならない。第三は熱や光に対する耐久性である。自動車
の場合、収納カバーはフロントガラスを通して入射する
太陽光に直接照射される部位に往々取着され使用され、
しかも5年、場合によっては10年も使用される。この
ような使用条件で老化し確実性を失ってはならない。
【0009】第四は高い生産性と安い生産コストであ
る。この要件は大量に生産される自動車用エアーバッグ
装置では特に重要である。第五は感触である。乗員が収
納カバーに触れたとき乗員に適度に軟かい感触を与え、
ひいては安全運転に重要な心理的安らかさを醸す効果の
大きいものが好ましい。
【0010】第六は極力軽量、コンパクトであることで
ある。燃費、居住性等の観点から収納カバー自体は勿論
のことエアーバッグ装置全体として軽量、コンパクトで
あることが望まれる。即ち、本発明が解決しようとする
課題は安全確実性、広い温度範囲での適応性、耐久性、
好ましい感触を有し、高生産性と低コストを実現でき、
しかもエアーバッグ装置全体として軽量となる収納カバ
ーを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討を重
ねた結果、内側にエアーバッグ収納凹部を有し、次の
(a),(b),(c)及び(d)成分からなり、しか
もJIS K6301A型硬さが60以上85以下であ
る熱可塑性エラストマーを射出成形法により、単層成形
の射出成形体に成形して得られる収納カバーが前記課題
を解決するものであることを見出し本発明を完成した。 (a)少なくとも2個の主としてスチレンユニットから
なる重合体ブロックと少なくとも1個の主として共役ジ
エンユニットからなる共重合体ブロックとからなる共重
合体を水素添加して得られ、スチレンユニットの含有率
が20重量%以上40重量%以下であり、数平均分子量
が10万以上である水素添加スチレン・共役ジエンブロ
ック共重合体30重量部以上55重量部以下、 (b)ゴム用可塑剤25重量部以上50重量部以下、 (c)オレフィン系樹脂15重量部以上30重量部以
下、 (d)添加剤5重量部以下、 但し、(a)+(b)+(c)=100重量部 共役ジエンとしてブタジエン、ゴム可塑剤としてパラフ
ィン系オイル、オレフィン系樹脂としてポリプロピレ
ン、添加剤として少なくとも酸化防止剤、光安定剤及び
熱安定剤が用いられるとこのましい。
【0012】又カバーの表面に光又は熱によって硬化さ
れる塗料で被覆されるとよい。以下本発明のエアーバッ
グ装置の一例を示す添付図面を参照して本発明を詳述す
る。なお、以下の説明においては水素添加スチレン・共
役ジエン共重合体、ゴム用可塑剤、オレフィン系樹脂及
び添加剤からなる組成物をSEB−TPEと称する。
【0013】本発明の収納カバーの材料の(a)成分で
ある水素添加スチレン・共役ジエンブロック共重合体
(以下SEBと称する)は、主としてスチレンユニット
よりなる重合体ブロックAの2個以上と、主として共役
ジエンユニットよりなる重合体ブロックBの1個以上と
からなるスチレン・共役ジエンブロック共重合体の共役
ジエンユニットの二重結合を水素添加して得られるもの
であり、例えばA−B−A、A−B−A−B、A−B−
A−B−A、……、(A−B)n −X等の構造を有す
る。但し、ここで重合体ブロックBは重合体ブロックB
中の二重結合に水素が添加されて得られる重合体ブロッ
クを示し、nは2以上4以下の整数、XはSi、Sn、
その他カルボン酸ジエステル等のカプリング剤残基を示
す。製造が容易な点からA−B−A,A−B−A−Bま
たはA−B−X−B−Aが特に好ましく用いられる。ま
た、共役ジエンとしてはブタジエン、イソプレン、1,
3−ペンタジエン等を挙げることができ、ブタジエン、
イソプレンが工業的見地から好ましい。
【0014】本発明の収納カバーの材料の(a)成分で
あるSEBの分子量は数平均分子量が10万以上である
必要がある。SEBの分子量が10万を下まわるとSE
B−TPEの機械的強度が低下し、収納カバーの高温で
の変形が大きくなる。分子量の大きいSEBを得ようと
すると重合溶液の粘度が高くなるので、重合装置上の制
約から低濃度で重合しなくてはならなくなり、SEBの
生産性が低下する。従って、SEBの数平均分子量は1
0万以上50万以下が好ましい。
【0015】SEB中のスチレンユニットの含有率は2
0重量%以上40重量%以下である必要がある。SEB
中のスチレンユニットの含有率が20重量%を下まわる
とSEB−TPEの機械的強度が低下し、40重量%を
上まわると次第にゴム弾性が低下して脆くなり、展開時
に破片を飛散するので収納カバーに適さない。SEB中
のスチレンユニットの含有率は25重量%以上38重量
%以下が好ましく、30重量%以上37重量%以下が特
に好ましい。
【0016】スチレン・共役ジエンブロック共重合体の
水素添加は共役ジエンユニットの二重結合に選択的に水
素が添加され、水素添加率は耐光性や耐脆化性の観点か
ら80%以上と極力高いことが好ましい。水素添加共役
ジエンブロック中の1,4−結合ユニットと1,2−結
合ユニットの比は75重量%対25重量%ないし50重
量%対50重量%の範囲が好ましく、70重量%対30
重量%ないし60重量%対40重量%の範囲が特に好ま
しい。1,2−結合ユニットの割合が多くなるに従って
SEBの結晶化度が低下し脆さがなくなり好ましいが、
SEBのガラス転移温度が逆に上昇して低温で脆くなる
からである。
【0017】本発明の収納カバーの材料の(a)成分で
あるSEBの配合量は30重量部以上55重量部以下で
ある必要があり、好ましくは30重量部以上52重量部
以下で、配合量が30重量部を下まわるとSEB−TP
Eの低温耐衝撃性が低下し、配合量が55重量部を上ま
わると配合物の混練が困難になり、また流動性が不足し
満足な形状を有する収納カバーに射出成形することが困
難になる。
【0018】なお、本発明の収納カバーの材料の(a)
成分であるSEBの製造方法としては上記した構造、分
子量、組成を有するものであればどのような製造方法で
得られたものであってもかまわないが、例えば、特公昭
40−23798号公報に記載された方法によりリチウ
ム触媒等を用いて不活性有機溶媒中でスチレン・共役ジ
エンブロック共重合体を合成し、次いで特公昭42−8
704号公報、特公昭43−6636号公報、特開昭6
0−220147号公報、特開昭59−133203号
公報等に記載された方法により不活性有機溶媒中で水素
添加触媒の存在下に水素添加して本発明に供するSEB
を合成することができる。
【0019】ゴム用可塑剤としては植物油系、鉱物油
系、合成可塑剤系等があるが、本発明の収納カバーの材
料の(b)成分であるゴム用可塑剤としてはSEBの物
理的架橋点を崩すことなく流動性を向上する作用のある
ものが良く、ポリスチレンブロックとの親和性が極力弱
く、水素添加共役ジエンブロックとの親和性が強く、か
つ凝固温度の低いものが良い。シリコーン系、ポリイソ
ブチレン系、パラフィン系オイル等が好ましく、芳香族
系化合物、ナフテン系化合物を極力除去したパラフィン
系オイルが特に好ましい。
【0020】ゴム用可塑剤の配合量はSEBの分子量、
SEB中の水素添加共役ジエンブロック含有率、SEB
の配合量等とSEB−TPEの加工性、硬さ等から決定
されるが、25重量部を下まわるとSEB−TPEは硬
くなり、50重量部を上まわると流動性は優れるが軟く
なりすぎ収納カバーに適さない。本発明の収納カバーの
材料の(c)成分であるオレフィン系樹脂は、SEBの
流動性向上のために配合するゴム用可塑剤による機械的
強度の低下を補って、かつSEB−TPEとしての熱変
形温度を高くするものであればどのようなオレフィン系
樹脂でも使用できるが、熱変形温度、入手の容易さ等か
らホモポリプロピレンが特に好ましい。
【0021】オレフィン系樹脂の配合量は15重量部以
上30重量部以下である必要があり、16重量部以上2
8重量部以下が好ましい。配合量が15重量部を下まわ
るとSEB−TPEは機械的強度が低く、また軟かくな
りすぎ、30重量部を上まわると硬くなりすぎ収納カバ
ーに適さない。本発明の収納カバーの材料の(d)成分
である添加剤としては酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤
が配合される。SEBとゴム用可塑剤とオレフィン系樹
脂を溶融混練してSEB−TPEを製造する際、SEB
−TPEを溶融射出成形して収納カバーを製造する際、
あるいは収納カバーが高速移動体内で使用される間にポ
リマーが熱により劣化し収納カバーの確実性が低下する
ことを防止するために熱安定剤、酸化防止剤を配合する
ことが必要である。また、収納カバーが高速移動体のフ
ロントガラスから入射する太陽光線に曝露されることに
よりポリマーが劣化し収納カバーの展開の確実性が低下
することを防止するために光安定剤を配合することが必
要である。
【0022】熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤としては
共役ジエン系ゴム、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂
に使用される公知のナフチルアミン系、ジフェニールア
ミン系、p−フェニレンジアミン系、その他のアミン
系、混合アミン系、キノリン系、ハイドロキノン誘導
体、モノフェノール系、ビス、トリスフェノール系、チ
オビスフェノール系、ヒンダードフェノール系、その他
の熱安定剤、酸化防止剤の一種以上および、サルチル酸
誘導体、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、そ
の他の紫外線吸収剤等の光安定剤の一種以上を使用する
ことができ、それらの配合量は5重量部以下でよい。
【0023】他の添加剤としてSEB−TPEのペレッ
トの凝集防止等のためのブロッキング防止剤や外部潤滑
剤、射出成形金型からの離れを良くするための離型用滑
剤、着色用染顔料、難燃剤、充填剤、その他を必要に応
じて配合してもよい。本発明の収納カバーの材料である
熱可塑性エラストマーは既述した(a),(b),
(c)及び(d)成分を混練のよく効く押出機やニーダ
ーで溶融・混練後、造粒することにより通常ペレットの
形態で得られる。この熱可塑性エラストマーを一般の熱
可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーの成形に使用される
汎用の単純な射出成形機で成形することにより高い生産
性で収納カバーを得ることができる。
【0024】収納カバーが確実に展開しエアーバッグを
瞬間的に放出するために、収納カバーには予じめ計画し
た破断予定線に沿って脆弱な構造の破断予定部分を配設
する必要がある。破断予定線は乗員の位置、エアーバッ
グ装置の設置位置、バッグの放出方向、収納カバーの形
状、その他を勘案して計画することができ、収納カバー
の天面に図1に示すようなH字状、図5に示すようなコ
の字状、その他X字状、放射状、円弧状等に計画でき、
また、収納カバーの側壁に図8,9に示すように計画す
ることもできる。脆弱な構造の破断予定部分は収納カバ
ーの計画された破断予定線に沿った部分にV字状溝、U
字状溝、コの字状溝、その他の断面形状の溝を設けたり
他の部分の肉厚より薄くしたり、スリットや切り込みを
断続的に設けることにより実現できる。
【0025】
【実施例】以下に実施例、比較例に基づき本発明を更に
詳しく説明する。また、実施例及び比較例において用い
られた試験方法は以下の通りである。 (1)硬さ〔−〕 特記しない限りJIS K6301 A型、23℃で測
定。 (2)曲げ剛性〔kg/cm2 〕 10cm×10cm×3mmの射出成形平板から試験片を切り
出し、ASTM D747−63,23℃で測定。 (3)引張強さ〔kg/cm2 〕、伸び〔%〕 圧縮成形板から3号ダンバルを切り出し、引張速度50
0mm/min でJISK6301,23℃で測定。 (4)脆化温度〔℃〕 JIS K6301低温ねじり試験によるT100 。 (5)収納カバーの展開性 鉄製の取り付け金具(リテーナー)にエアーバッグと収
納カバーを取り付け、更にガス発生器を取り付けてエア
ーバッグ装置を組み立てる。次にこのエアーバッグ装置
を展開温度(−40℃、常温あるいは90℃)の空気恒
温槽に入れ、内温が安定してから更に1時間放置した後
エアーバッグを取り出し、架台に取り付け通電し展開す
る。(空気恒温槽からエアーバッグ装置を取り出してか
ら1分以内に通電する。)収納カバーが破断片を発生す
ることなく破断予定部分で開裂しエアーバッグが展開す
れば収納カバーの展開性は良好とする。 (6)収納カバーの熱曝露 収納カバーを110℃の空気恒温槽中で1000時間放
置する。 (7)収納カバーの光曝露 JIS B7751の紫外線カーボンアーク燈式耐光性
試験機をブラックパネル温度83±3℃にセットし、表
面がアーク燈に向うように収納カバーを取り付け、50
0時間曝露する。
【0026】実施例1 共重合体の構造が順に10重量%の水素添加ポリブタジ
エンブロック(水素添加率98%以上、以下EBと称
す)、17.5重量%のポリスチレンブロック(以下S
と称す)、55重量%のEB、17.5重量%のSの4
ブロックからなり、EB部分のエチレンユニットと1−
ブテンユニットの組成が64重量%対36重量%であ
り、数平均分子量が12.0万であるSEB46.0重
量部、パラフィン系オイル(平均分子量750、比重
0.877)33.8重量部、ホモポリプロピレン(M
FR14g/10min.ビカット軟化点152℃)20.
2重量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤0.6重
量部、燐系熱安定剤0.15重量部、ベンゾトリアゾー
ル系光安定剤0.1重量部、ヒンダードアミン系光安定
剤0.1重量部、カーボンブラック0.3重量部をよく
混練の効く二軸押出機で溶融、混練、押出造粒してSE
B−TPEのペレットを得、更にペレットの凝集防止等
の目的でステアリン酸カルシウムの粉末0.2重量部を
まぶした。
【0027】このSEB−TPEは硬さ70、曲げ剛性
288kg/cm2 (MD)、184kg/cm2 (TD)、引
張強さ140kg/cm2 、伸び870%、脆化温度−60
℃以下の物性を示した。次にこのSEB−TPEのペレ
ットを射出成形して複数の運転席用エアーバッグ装置の
収納カバーを得た。成形サイクルは93秒であり、得ら
れた収納カバーを使って組み立てたエアーバッグ装置の
感触は大変よいものであった。未曝露の収納カバーの−
40℃、常温、90℃での展開性はいずれも良好であ
り、また熱曝露後の収納カバーの−40℃,90℃での
展開性、および光曝露後の収納カバーの−40℃,90
℃での展開性はいずれも良好であった。
【0028】実施例1の収納カバーの性能をまとめて表
1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】実施例1の収納カバーの形状を図1〜図4
を参照して以下説明する。図1に示すように、収納カバ
ー1はリテーナー(図示せず)に取り付けるためのボル
ト穴9を有するフランジ5を周囲に有し、一方が開き、
内側にエアーバッグを収容できる空間8を有して箱状に
形成されており、天面2に脆弱な構造の破断予定部分3
が図1の点線で示すようにH字状に配設され、天面2の
二個所に図1の一点鎖線で示すようにヒンジ部4が配設
されている。破断予定部分3は図2および図3に示すよ
うに天面2の裏側の断面形状がV字状の溝6により形成
されており、ヒンジ部4は図2、図4に示すように天面
2の裏側の断面形状がU字状の溝7により形成されてい
る。エアーバッグ(図示せず)が膨脹すると収納カバー
1は破断予定部分3で破断し、二つの扉2a,2bがそ
れぞれヒンジ部4を軸に展開し、エアーバッグが放出さ
れ膨脹する。
【0031】破断予定部分3の寸法はH字の縦の2本の
棒に相当する部分が12cm、横の棒に相当する部分が1
5cmであり、破断予定部分の肉厚が1mm、ヒンジ部の肉
厚が2.5mm、その他の部分は5mmである。また、実施
例1の収納カバーは最大型締力220トン、最大射出圧
力1760kg/cm2 、理論射出容量510cm3 の汎用型
射出成形機に上記収納カバー用金型を取り付け、運転温
度220〜180℃で成形した。
【0032】また、実施例1では内容積60リットルの
エアーバッグを使用し、ガス発生量が約1モルであるガ
ス発生器1個を使用した。 実施例2、実施例3 実施例1と同じSEB、パラフィン系オイル、ホモポリ
プロピレンを表1に示す配合量にした外は実施例1と同
様の方法でSEB−TPEのペレットを得た。このSE
B−TPEの硬さ、曲げ剛性、引張強さ、伸びは表1に
示す値であった。
【0033】次にこのSEB−TPEのペレットを実施
例1と同様に射出成形して複数の収納カバーを得た。得
られた収納カバーを使って組み立てたエアーバッグ装置
の感触はいずれも良好であった。また、未曝露、熱曝露
後、光曝露後の展開性は表1に示すように良好であっ
た。 実施例4 共重合体の構造が順に15重量%のS、70重量%のE
B、15重量%のSの3ブロックからなり、EB部分の
エチレンユニットと1−ブテンユニットの組成が68重
量%対32重量%であり、数平均分子量が20.1万で
あるSEB39.5重量部、パラフィン系オイル(平均
分子量410、比重0.862)44.2重量部、実施
例1と同じポリプロピレン16.3重量部および実施例
1と同じ添加剤を同じ量均一に混合し、よく混練の効く
ベントつき二軸押出機で押出造粒してSEB−TPEの
ペレットを得た。
【0034】このSEB−TPEの硬さは63であっ
た。次にこのSEB−TPEのペレットを実施例1と同
様に射出成形して複数の収納カバーを得た。成形サイク
ルは75秒であり、得られた収納カバーを使って組み立
てたエアーバッグ装置の感触は良好であった。また、未
曝露の収納カバーの−40℃、常温、90℃での展開
性、熱曝露後の収納カバーの−40℃、90℃での展開
性、光曝露後の収納カバーの−40℃、90℃での展開
性はいずれも良好であった。
【0035】実施例5 実施例1の収納カバーの表面に塩素化ポリオレフィン系
プライマーを塗布し約10分常温乾燥後、軟質ウレタン
系塗料(NCO成分として旭化成工業K.K製デュラネ
ートE405,OH成分として大日本インキ化学工業
K.K製アクリルポリオールA801)を塗布し80
℃、30分間乾燥硬化した。得られた収納カバーを室温
で2日放置後、キシレンに浸漬したガーゼで被覆表面を
擦ったところ外観の変化が認められなかった。未被覆の
カバーの表面を同様に擦ったところ若干膨潤し擦り傷が
ついた。
【0036】比較例1〜4 実施例1と同じSEB、パラフィン系オイル、ホモポリ
プロピレンを表1に示す配合量とした外は実施例1と同
様の方法でSEB−TPEのペレットを得、実施例1と
同様に評価した。SEB−TPEの物性、収納カバーの
エアーバッグ装置としての感触、展開性を表1に示し
た。
【0037】比較例1の収納カバーは腰が弱くカバーと
しての形状保持が悪い。比較例2の収納カバーもやや腰
が弱くまた軟かすぎ感触が良くない。比較例3の収納カ
バーは感触がやや硬く、また光曝露後−40℃での展開
で多数の破断片を飛散した。 (表1参照) 比較例5 共重合体の構造が順に10重量%のEB、10重量%の
S、70重量%のEB、10重量%のSの4ブロックか
らなり、EB部分のエチレンユニットと1−ブテンユニ
ットの組成が64重量%対36重量%であり、数平均分
子量が5.3万であるSEB100重量部、燐系熱安定
剤0.3重量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤
0.2重量部、カーボンブラック0.3重量部を押出機
で押出造粒してペレットを得た。この組成物は硬さ6
7、引張強さ120kg/cm2 、伸び700%の物性を示
した。
【0038】次にこの組成物を実施例1と同様に射出成
形して収納カバーを得た。収納カバーを110℃の空気
槽に放置したところ1日後に著しく変形していた。 比較例6 共重合体の構造が順に10重量%のEB、15重量%の
S、60重量%のEB、15重量%のSの4ブロックか
らなり、数平均分子量が4.8万であること以外は比較
例5と同じ組成物は硬さ84、引張強さ220kg/c
m2 、伸び650%の物性を示した。
【0039】次にこの組成物を実施例1と同様に射出成
形して収納カバーを得た。収納カバーを110℃の空気
槽に放置したところ2日後に著しく変形していた。 比較例7 実施例1に記述のSEBを比較例5と同様にして押出造
粒を試みたが、ほとんど溶融流動せず押出しが困難であ
った。
【0040】実施例6 実施例1と同じSEB、パラフィン系オイル、ホモポリ
プロピレンの配合量をそれぞれ52.0重量部、28.
5重量部、19.5重量部にした外は実施例1と同様の
方法でSEB−TPEのペレットを得た。このSEB−
TPEは硬さ74、引張強さ170kg/cm2 ,伸び88
0%の物性を示した。次にこのSEB−TPEのペレッ
トを実施例1と同様に射出成形機で成形して複数の収納
カバーを得た。SEB−TPEの流動性が低いため射出
成形機の運転温度を250〜230℃で成形した。得ら
れた収納カバーを使って組み立てたエアーバッグ装置の
感触は大変よいものであった。また、未曝露収納カバー
の−40℃、常温、90℃での展開性は良好であった。
【0041】実施例7 共重合体の構造が順に16.5重量%のS、77重量%
のEB(水素添加率98%以上)、16.5重量%のS
の3ブロックからなり、EB部分のエチレンユニットと
1−ブテンユニットの組成が67重量%対33重量%で
あり、数平均分子量が14.5万であるSEB33.5
重量部、実施例1と同じパラフィン系オイル47.5重
量部、実施例1と同じポリプロピレン19重量部とした
以外は実施例1と同様の方法でSEB−TPEのペレッ
トを得た。このSEB−TPEは硬さ62、引張強さ1
10kg/cm2 、伸び800%の物性を示した。次にこの
SEB−TPEのペレットを実施例1と同様に射出成形
機で成形して複数の収納カバーを得た。得られた収納カ
バーを使って組み立てたエアーバッグ装置の感触は良好
であった。また、未曝露収納カバーの−40℃、90℃
での展開性は良好であった。
【0042】実施例8 実施例7と同じSEB、パラフィン系オイル、ホモポリ
プロピレンの配合量をそれぞれ32.5重量部、40重
量部、27.5重量部とした以外は実施例1と同様の方
法でSEB−TPEのペレットを得た。このSEB−T
PEは硬さ79、引張強さ140kg/cm2 、伸び770
%の物性を示した。次にこのSEB−TPEのペレット
を実施例1と同様に射出成形機で成形して複数の収納カ
バーを得た。得られた収納カバーを使って組み立てたエ
アーバッグ装置の感触は大変良いものであった。
【0043】未曝露の収納カバーの常温および90℃で
の展開性は良好であったが、−40℃の場合、破断予定
以外の部分に亀裂が入った。 比較例8 実施例7と同じSEB、パラフィン系オイル、ホモポリ
プロピレンの配合量をそれぞれ60重量部、20重量
部、20重量部とした以外は実施例1と同様の方法でS
EB−TPEのペレットを得た。このSEB−TPEの
ペレットを実施例1と同様に射出成形機で収納カバーの
成形を試みたがSEB−TPEの流動性が悪く満足な収
納カバーが得られなかった。
【0044】比較例9 実施例1と同じSEB、パラフィン系オイル、ホモポリ
プロピレンの配合量をそれぞれ30重量部、55重量
部、15重量部とした外は実施例1と同様の方法でSE
B−TPEのペレットを得た。このSEB−TPEは硬
さ43、引張強さ100kg/cm2 、伸び950%の物性
を示した。次にこのSEB−TPEのペレットを実施例
1と同様に射出成形機で成形して複数の収納カバーを得
た。得られた収納カバーを110℃の空気槽に放置した
ところ1日後に著しく変形していた。
【0045】比較例10 実施例1と同じSEB、パラフィン系オイル、ホモポリ
プロピレンの配合量をそれぞれ25重量部、50重量
部、25重量部とした外は実施例1と同様の方法でSE
B−TPEのペレットを得た。このSEB−TPEの硬
さは73であった。次にこのSEB−TPEのペレット
を実施例1と同様に射出成形機で成形して複数の収納カ
バーを得た。得られた収納カバーを使って組み立てたエ
アーバッグ装置を−40℃で展開したところ多数の破断
片を飛散した。
【0046】実施例9 実施例3で使用したものと同じSEB−TPEのペレッ
トを射出成形して複数の助手席用エアーバッグ装置の収
納カバーを得た。成形サイクルは89秒であり、得られ
た収納カバーを使って組み立てたエアーバッグ装置の感
触は良好であり、未曝露の収納カバーの−40℃、常
温、90℃での展開性はいずれも良好であり、また熱曝
露の収納カバーの−40℃、90℃での展開性、および
光曝露後の収納カバーの−40℃、90℃での展開性は
いずれも良好であった。
【0047】なお、この実施例9の収納カバーの形状を
図5、図6及び図7に示す。即ち、収納カバー11は天
板12と四枚の側壁18とから成り、天板12は側壁1
8の外側まで庇状に張り出しており、側壁は下端外周に
つば15がつけられている。収納カバー11は壁側18
に配置されている穴19を使ってリテーナー(図示せ
ず)に取り付けることができ、リテーナーにはガス発生
器(図示せず)が取り付けられる。収納カバーの天板1
2、側壁18、リテーナー、ガス発生器で形成される空
間にエアーバッグ(図示せず)を収納することができ
る。脆弱な構造の破断予定部分13,13′が図5、図
6、図7に示すように天面12の側壁18より内側に配
設され、ヒンジ部14が図5、図6に示すように配設さ
れている。破断予定部分13,13′は図6、図7に示
すように天板12の裏側の断面形状がV字状の溝16,
16′により形成されており、ヒンジ部14は図6に示
すように天板12の裏側の断面形状がU字状の溝17に
より形成されている。エアーバッグが膨脹すると収納カ
バー11は破断予定部13,13′で破断し、破断予定
部13,13′とヒンジ部で囲まれる部分12aがヒン
ジ部14を軸にして展開し、エアーバッグが放出され膨
脹するようになっている。収納カバー11の寸法は天板
12の長辺34cm、短辺14cm、厚さ約5mm、側壁18
の長辺約28cm、短辺約10cm、高さ約6.8cm、厚さ
約5mm、破断予定部の肉厚0.8mm、ヒンジ部の肉厚
2.5mmである。
【0048】また、この実施例9の収納カバーは最大型
締力315トン、最大射出圧力1640kg/cm2 、理論
射出容量930cm3 の汎用型射出成形機に上記収納カバ
ー用金型を取り付け、運転温度220〜180℃で成形
した。また、この実施例9では内容積120リットルの
エアーバッグを使用し、ガス発生量が約1モルであるガ
ス発生器2個を使用した。
【0049】
【発明の効果】本発明は第一に前記(a),(b),
(c)及び(d)成分からなり、硬さがJIS K63
01A型で60〜85であり、熱や光に対する耐久性が
優れている既に詳述した特定の熱可塑性エラストマーを
射出成形法により単層成形することを採用したことによ
り、耐久性に優れ、優れた感触を有し、広い温度範囲で
確実に展開し、衝突後のスリップ等による二次衝突で破
断部に当って負傷する危険性も大幅に低減されており、
高生産性、低コストが実現され、しかもエアーバッグ装
置全体として軽量となる収納カバーを実現した。
【0050】更に好ましくは光または熱で硬化される塗
料で表面を被覆することを採用することにより耐薬品性
等表面特性の優れた収納カバーを実現した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による運転席用エアーバッグ装置の収納
カバーの一例を示す斜視図。
【図2】図1のII−II線による収納カバーの断面図。
【図3】図2の収納カバーのV字状溝の拡大断面図。
【図4】図2の収納カバーのU字状溝の拡大断面図。
【図5】本発明による助手席用エアーバッグ装置の収納
カバーの一例を示す斜視図。
【図6】図5のVI−VI線による収納カバーの断面図。
【図7】図5のVII −VII 線による収納カバーの断面
図。
【図8】本発明による助手席用エアーバッグ装置の収納
カバーの他の例を示す図6と同様の断面図。
【図9】図8に示す収納カバーの図7と同様の断面図。
【符号の説明】
1,11,21…収納カバー 2…天面 12,22…天板 3,13,13′,23,23′…破断予定部分 4,14,24…ヒンジ部 6,16,16′,26,26′…V字状溝 7,17,27…U字状溝
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 53/02 LLY C08L 53/02 LLY

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側にエアーバッグ収納凹部を有し、次
    の(a),(b),(c)及び(d)成分からなり、し
    かもJIS K6301A型硬さが60以上85以下で
    ある熱可塑性エラストマーの単層成形の射出成形体であ
    ることを特徴とするエアーバッグ装置の収納カバー。 (a)少なくとも2個の主としてスチレンユニットから
    なる重合体ブロックと少なくとも1個の主として共役ジ
    エンユニットからなる共重合体ブロックからなる共重合
    体を水素添加して得られ、スチレンユニットの含有率が
    20重量%以上40重量%以下であり、数平均分子量が
    10万以上である水素添加スチレン・共役ジエンブロッ
    ク共重合体30重量部以上55重量部以下、 (b)ゴム用可塑剤25重量部以上50重量部以下、 (c)オレフィン系樹脂15重量部以上30重量部以
    下、 (d)添加剤5重量部以下、 但し、(a)+(b)+(c)=100重量部
  2. 【請求項2】 表面が光又は熱で硬化された塗料で被覆
    されている請求項1に記載のエアーバッグ装置の収納カ
    バー。
JP3316164A 1990-11-29 1991-11-29 エアーバッグ装置の収納カバー Expired - Lifetime JP2688135B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32539190 1990-11-29
JP2-325391 1990-11-29

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0538996A JPH0538996A (ja) 1993-02-19
JP2688135B2 true JP2688135B2 (ja) 1997-12-08

Family

ID=18176314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3316164A Expired - Lifetime JP2688135B2 (ja) 1990-11-29 1991-11-29 エアーバッグ装置の収納カバー

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5358986A (ja)
JP (1) JP2688135B2 (ja)
CA (1) CA2056206C (ja)
DE (1) DE4139417C2 (ja)
FR (1) FR2669879B1 (ja)
GB (1) GB2250295B (ja)

Families Citing this family (39)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW209877B (ja) * 1991-11-04 1993-07-21 Shell Internat Res Schappej B V
CA2100286A1 (en) * 1992-08-13 1994-02-14 James Carter Hidden door for an air bag restraint system
DE4229379C2 (de) * 1992-09-03 1996-03-28 Daimler Benz Ag Abdeckung für das Gaskissen einer Aufprallschutzvorrichtung für Fahrzeuginsassen
EP0588176B1 (en) * 1992-09-16 1998-12-02 Toyoda Gosei Co., Ltd. A pad for use in an air bag device
US5342086A (en) * 1993-05-03 1994-08-30 Morton International, Inc. Closure for an inflatable restraint system
GB2279302B (en) * 1993-06-21 1996-06-12 Autoliv Dev Improvements in or relating to a cover for an air-bag
JPH0740798A (ja) * 1993-07-30 1995-02-10 Ikeda Bussan Co Ltd エアバッグ本体
CN1104159A (zh) * 1994-03-18 1995-06-28 高田株式会社 空气囊装置专用盖和树脂制空气囊
US5641554A (en) * 1994-04-18 1997-06-24 Toyoda Gosei Co., Ltd. Cover pad for air bag device
JP3020807B2 (ja) * 1994-07-22 2000-03-15 三菱化学株式会社 エアーバッグ収納用カバー
TW383277B (en) * 1994-08-30 2000-03-01 Shell Int Research Comoulded multi-layer polymer blend system, and air bag covers derived therefrom
EP0699519A3 (en) * 1994-08-30 1998-04-22 Shell Internationale Researchmaatschappij B.V. Co moulded multi-layer polymer blend system, and shaped articles derived therefrom
TW339348B (en) * 1994-11-04 1998-09-01 Shell Internattonale Res Mij B V Block copolymer containing composition suitable for used in air bag covers and air bag covers derived therefrom
ITMI950503A1 (it) * 1995-03-16 1996-09-16 Momo Spa Dispositivo a cuscino d'aria per volante di autoveicolo
TW314536B (ja) * 1995-03-23 1997-09-01 Sumitomo Bakelite Co
CN1070431C (zh) * 1995-03-28 2001-09-05 丰田合成株式会社 气囊装置的衬垫
US5804121A (en) * 1995-04-21 1998-09-08 Davidson Textron Inc. Method of forming a motor vehicle instrument panel with a flexibly tethered air bag deployment door
US6460880B1 (en) 1995-04-21 2002-10-08 Textron Automotive Company, Inc. Method of forming a motor vehicle instrument panel with a flexibly tethered air bag deployment door
US5560647A (en) * 1995-09-13 1996-10-01 Morton International, Inc. Airbag cover tearseam transition
DE69629045T2 (de) * 1995-11-09 2004-04-22 Textron Automotive Co. Inc., Troy Luftsack-reisslinie und herstellungsverfahren
DE69613405T2 (de) * 1996-02-27 2002-05-02 Asahi Chemical Ind Überzug für airbagvorrichtung mit einer thermoplastischen elastomerzusammensetzung
JP3634069B2 (ja) * 1996-06-10 2005-03-30 カルソニックカンセイ株式会社 車両用エアバッグ装置
DE69701464T2 (de) * 1996-07-03 2000-09-14 Shell Int Research Thermoplastische elastomer/öl/polyolefin zusammensetzung mit niedrigem arengehalt
DE19815895C2 (de) * 1997-04-09 2000-04-13 Asahi Chemical Ind Hydrierte Blockcopolymere, diese enthaltende Zusammensetzungen und Formkörper
US6176510B1 (en) * 1997-11-19 2001-01-23 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Air bag cover containing a block copolymer polypropylene resin blend
DE69941385D1 (de) 1998-06-05 2009-10-22 Asahi Chemical Ind Hydriertes blockpolymer und polypropylenharzzusammensetzung die dieses enthält
JP4776074B2 (ja) 1998-09-14 2011-09-21 旭化成ケミカルズ株式会社 水素添加ブロック共重合体
JP4902047B2 (ja) * 1998-09-14 2012-03-21 旭化成ケミカルズ株式会社 水添ブロック共重合体
JP2000291982A (ja) * 1999-04-08 2000-10-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 冷凍サイクル装置
DE19920257A1 (de) * 1999-05-03 2000-11-09 Basf Ag Thermoplastische Elastomerzusammensetzung
DE19952497B4 (de) * 1999-10-29 2004-03-04 Trw Automotive Safety Systems Gmbh & Co. Kg Verfahren zur Herstellung einer Abdeckkappe für ein Gassack-Rückhaltemodul und Abdeckkappe
EP1101795B1 (en) 1999-11-18 2005-03-02 Mitsubishi Chemical Corporation Air bag cover for vehicles
JP4702842B2 (ja) * 2006-02-14 2011-06-15 本田技研工業株式会社 車両用エアバッグモジュール
JP5024931B2 (ja) * 2006-11-15 2012-09-12 日本プラスト株式会社 カウルトップカバー及び非乗員保護装置
EP2258771B1 (en) * 2008-03-25 2012-10-31 Asahi Kasei Chemicals Corporation Elastomer composition and storage cover for airbag system
US8394892B2 (en) * 2009-09-14 2013-03-12 Sumitomo Chemical Company, Ltd. High performance thermoplastic elastomer composition
JP5321484B2 (ja) * 2010-02-02 2013-10-23 トヨタ自動車株式会社 車両用カーテンエアバッグ装置
US20110218283A1 (en) * 2010-03-02 2011-09-08 Nadeem Akhtar Bokhari Reactor thermoplastic polyolefin elastomer composition
WO2014046139A1 (ja) 2012-09-19 2014-03-27 三菱化学株式会社 エアバッグ収納カバー

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5720177B2 (ja) * 1974-03-28 1982-04-27
JPS52116537A (en) * 1976-03-26 1977-09-30 Toyota Motor Corp Expansion type passenger restricting device for automobile or the like
DE2905618A1 (de) * 1979-02-14 1980-08-21 Daimler Benz Ag Auf eine grundplatte aufklipsbare kappenartige abdeckung
US4853154A (en) * 1985-11-27 1989-08-01 Shell Oil Company Low smoke polypropylene insulation compositions
US4859366A (en) * 1985-11-27 1989-08-22 Shell Oil Company Low smoke modified polypropylene insulation compositions
CA1285084C (en) * 1986-03-18 1991-06-18 Chisso Corporation Molding elastomeric resin composition for soft bumpers
JPH0790743B2 (ja) * 1987-10-21 1995-10-04 タカタ株式会社 エアバッグ用カバー及びその製造方法
US4895389A (en) * 1988-08-31 1990-01-23 E. I. Dupont De Nemours And Company Rupturable cover for a vehicle air bag compartment
DE3837085A1 (de) * 1988-11-01 1990-05-03 Kolbenschmidt Ag Gassack-aufprallschutzvorrichtung
JP2720500B2 (ja) * 1989-02-22 1998-03-04 タカタ株式会社 エアーバッグ収納用カバー
US5110647A (en) * 1988-12-26 1992-05-05 Takata Corporation Cover for a vehicle air bag
DE3942694C3 (de) * 1988-12-26 2003-05-15 Takata Corp Abdeckung für einen gefalteten Gassack einer Aufprallschutzvorrichtung in Kraftfahrzeugen
JPH0694266B2 (ja) * 1989-02-20 1994-11-24 タカタ株式会社 エアバッグ収納用カバー
DE69033210T2 (de) * 1989-05-19 1999-12-09 Japan Synthetic Rubber Co Ltd (Modifiziertes) hydriertes Dien-Blockcopolymer und dieses enthaltende Zusammensetzung
JP2961780B2 (ja) * 1989-12-18 1999-10-12 タカタ株式会社 エアーバッグ収納用カバー

Also Published As

Publication number Publication date
CA2056206C (en) 1996-02-06
DE4139417C2 (de) 1994-03-31
JPH0538996A (ja) 1993-02-19
GB2250295A (en) 1992-06-03
CA2056206A1 (en) 1992-05-30
GB9125118D0 (en) 1992-01-22
GB2250295B (en) 1994-02-02
DE4139417A1 (de) 1992-06-04
US5358986A (en) 1994-10-25
FR2669879B1 (fr) 1995-06-16
FR2669879A1 (fr) 1992-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2688135B2 (ja) エアーバッグ装置の収納カバー
EP2258771B1 (en) Elastomer composition and storage cover for airbag system
JP3618762B2 (ja) 新規な熱可塑性エラストマー組成物、及びエアバッグ装置用カバー
KR101420496B1 (ko) 폴리올레핀계 열가소성 탄성체 조성물, 이를 이용한 에어백용 커버 소재 및 그 소재를 이용한 에어백 모듈
KR20200086399A (ko) 차량 내장 스킨용 조성물, 이의 제조방법 및 이를 이용하여 제조된 차량 내장 스킨
EP0918070B1 (en) Elastomer composition
JP3540118B2 (ja) エアバッグ収納用カバー
JP3566065B2 (ja) エアバッグの収納カバー
JP2001019829A (ja) エラストマー組成物
CN112590694A (zh) 车用防撞垫及其制造方法
JP4137251B2 (ja) エラストマー組成物及びエアバッグ装置の収納カバー
JP3457991B2 (ja) エアーバッグ装置の収納カバー
JPH08113677A (ja) エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
JP4301585B2 (ja) エアバッグカバーにシート体を取り付ける方法
JP2004189001A (ja) エアバッグカバーを一体に有するインストルメントパネル
JP2001206183A (ja) 乗物用エアバッグカバー
JP3758387B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物及びそれからなるエアバッグ収納カバー
JPH08113102A (ja) エアーバッグカバーの成形方法
JPH1067890A (ja) エアバッグ収納カバー用熱可塑性エラストマー組成物
JPH08183888A (ja) エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970715

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090822

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090822

Year of fee payment: 12

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090822

Year of fee payment: 12

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100822

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110822

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110822

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822

Year of fee payment: 15