JPH08113677A - エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents
エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物Info
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- JPH08113677A JPH08113677A JP27589294A JP27589294A JPH08113677A JP H08113677 A JPH08113677 A JP H08113677A JP 27589294 A JP27589294 A JP 27589294A JP 27589294 A JP27589294 A JP 27589294A JP H08113677 A JPH08113677 A JP H08113677A
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- ethylene copolymer
- air bag
- propylene
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 MFR(230℃,2.16kg荷重)20〜20
0g/10分のポリプロピレン5〜50重量%と、結晶
性プロピレン−エチレン共重合体部が20重量%以上の
プロピレン−エチレン共重合体5〜80重量%と、ムー
ニー粘度(ML1+4 ,100℃)50以上のエチレン系
共重合体ゴム10〜90重量%と、所望によりポリエチ
レン5〜30重量%と、前記樹脂成分の合計100重量
部に対して(d)鉱油系軟化剤10〜120重量部とを
含有するエアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物。 【効果】 本発明のエアーバッグカバー材用オレフィン
系熱可塑性エラストマー組成物はオレフィン系樹脂組成
物を材料とし、成形性、生産性、制振性に優れ、エアー
バッグカバーとした時カバー破壊時の飛散物を発生しな
い。さらに、柔軟性があり、極低温においても脆化がな
く広い温度範囲において確実に作動する。
0g/10分のポリプロピレン5〜50重量%と、結晶
性プロピレン−エチレン共重合体部が20重量%以上の
プロピレン−エチレン共重合体5〜80重量%と、ムー
ニー粘度(ML1+4 ,100℃)50以上のエチレン系
共重合体ゴム10〜90重量%と、所望によりポリエチ
レン5〜30重量%と、前記樹脂成分の合計100重量
部に対して(d)鉱油系軟化剤10〜120重量部とを
含有するエアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物。 【効果】 本発明のエアーバッグカバー材用オレフィン
系熱可塑性エラストマー組成物はオレフィン系樹脂組成
物を材料とし、成形性、生産性、制振性に優れ、エアー
バッグカバーとした時カバー破壊時の飛散物を発生しな
い。さらに、柔軟性があり、極低温においても脆化がな
く広い温度範囲において確実に作動する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に安全装置として
搭載されるエアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑
性エラストマー組成物に関する。さらに詳しくいえば、
車両の衝突の際に瞬時に膨脹して運転手あるいは助手席
搭乗者を保護するエアーバッグを収納するためにステア
リングホイールやインストルパネル部分に装着され、作
動時には瞬間的に破壊されるが搭乗者を傷付ける破片を
生じず、車内装着に適した表面特性、制振性、破断強
度、曲げ弾性率および低温物性に優れたエアーバッグカ
バー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物に関
する。
搭載されるエアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑
性エラストマー組成物に関する。さらに詳しくいえば、
車両の衝突の際に瞬時に膨脹して運転手あるいは助手席
搭乗者を保護するエアーバッグを収納するためにステア
リングホイールやインストルパネル部分に装着され、作
動時には瞬間的に破壊されるが搭乗者を傷付ける破片を
生じず、車内装着に適した表面特性、制振性、破断強
度、曲げ弾性率および低温物性に優れたエアーバッグカ
バー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】車両の衝突の際に運転手
あるいは助手席搭乗者を保護するエアーバッグシステム
は、衝突を感知する装置とエアーバッグ装置からなる。
後者のエアーバッグ装置はエアーバッグ、エアーバッグ
を膨脹させるガスを発生させる装置、およびそれらを収
納するカバーからなり、カバーは運転手前方のステアリ
ングホイールや助手席前方のインストルパネル部分に取
付けられる。
あるいは助手席搭乗者を保護するエアーバッグシステム
は、衝突を感知する装置とエアーバッグ装置からなる。
後者のエアーバッグ装置はエアーバッグ、エアーバッグ
を膨脹させるガスを発生させる装置、およびそれらを収
納するカバーからなり、カバーは運転手前方のステアリ
ングホイールや助手席前方のインストルパネル部分に取
付けられる。
【0003】衝突事故で感知装置が作動すると、ガス発
生器から瞬間的にガスが発生し、エアーバッグ内を充満
したガスの圧力で、収納カバーに予め設けた薄肉部分等
が破壊されて、搭乗者の全面にエアーバッグが膨脹放出
して、搭乗者を座席側に拘束しステアリングホイール等
の操縦装置、フロントガラス、計器盤等への衝突による
負傷事故を防止あるいは軽減することができる。
生器から瞬間的にガスが発生し、エアーバッグ内を充満
したガスの圧力で、収納カバーに予め設けた薄肉部分等
が破壊されて、搭乗者の全面にエアーバッグが膨脹放出
して、搭乗者を座席側に拘束しステアリングホイール等
の操縦装置、フロントガラス、計器盤等への衝突による
負傷事故を防止あるいは軽減することができる。
【0004】エアーバッグカバー材に要求される特性と
しては、衝突時のエアーバッグ内のガス圧で瞬間的に確
実に破砕されること、破砕の際に搭乗者を傷付ける破片
を生じないこと、車内に装着するにふさわしい外観特性
を有すること、車体から伝達される振動を軽減する制振
性を有すること、寒冷地での使用に耐え得る低温物性
(強度等)を備えていること等が挙げられる。
しては、衝突時のエアーバッグ内のガス圧で瞬間的に確
実に破砕されること、破砕の際に搭乗者を傷付ける破片
を生じないこと、車内に装着するにふさわしい外観特性
を有すること、車体から伝達される振動を軽減する制振
性を有すること、寒冷地での使用に耐え得る低温物性
(強度等)を備えていること等が挙げられる。
【0005】エアーバッグ収納カバーについては、従来
その構造あるいは材質が種々提案されているが、破砕時
の破片の飛散を防止する目的では、通常補強材が使用さ
れている。例えば、発泡ポリウレタン等の材料の破断想
定部分以外にネット等の補強材を埋め込んでカバー全体
を形成するものがあるが(特開昭50-127336 号、同55-1
10643 号等)、破断想定部分のみを除くカバー全体に精
度よく補強材を埋め込むための製造工程が複雑であり、
生産効率が低く、コストが高くなるという問題がある。
その構造あるいは材質が種々提案されているが、破砕時
の破片の飛散を防止する目的では、通常補強材が使用さ
れている。例えば、発泡ポリウレタン等の材料の破断想
定部分以外にネット等の補強材を埋め込んでカバー全体
を形成するものがあるが(特開昭50-127336 号、同55-1
10643 号等)、破断想定部分のみを除くカバー全体に精
度よく補強材を埋め込むための製造工程が複雑であり、
生産効率が低く、コストが高くなるという問題がある。
【0006】そこで、エアーバッグ装置に必要な強度と
形状を保持し得るコア層(内層)と、柔らかくソフト感
を与え得る表層とからなる二層タイプの収納カバーが提
案されている。例えば、オレフィン系ゴムを含有するコ
ア層と熱可塑性樹脂の表層とからなるもの(特開平2-22
0946号)、オレフィン系樹脂のコア層とスチレン系ゴム
を主要成分とする表層とからなるもの(特開平3-189252
号)、オレフィン系エラストマーとその表層材料よりも
引っ張り強度の大きいエラストマーまたは樹脂のコア層
からなるもの(特開平4-15145 号)、ポリウレタン系熱
可塑性エラストマーのコア層とスチレン系またはオレフ
ィン系熱可塑性エラストマーの表層からなるもの(特開
平5-286399号)等がある。
形状を保持し得るコア層(内層)と、柔らかくソフト感
を与え得る表層とからなる二層タイプの収納カバーが提
案されている。例えば、オレフィン系ゴムを含有するコ
ア層と熱可塑性樹脂の表層とからなるもの(特開平2-22
0946号)、オレフィン系樹脂のコア層とスチレン系ゴム
を主要成分とする表層とからなるもの(特開平3-189252
号)、オレフィン系エラストマーとその表層材料よりも
引っ張り強度の大きいエラストマーまたは樹脂のコア層
からなるもの(特開平4-15145 号)、ポリウレタン系熱
可塑性エラストマーのコア層とスチレン系またはオレフ
ィン系熱可塑性エラストマーの表層からなるもの(特開
平5-286399号)等がある。
【0007】いずれも作動時の破断を確実に行なうため
に破断部分を薄肉化したり、外層内部あるいは内層に溝
あるいはスリットを設けたものであり、一体成形により
製造されるので、補強材を埋め込んだものに比べて生産
効率が向上し、破砕性、外観、触感も良好であり、強度
の調整も容易に行なえるという利点がある。しかしなが
ら、2種以上の素材を用いてコア層および表層の二層成
形を行なう必要があるため、生産性には依然問題を有し
ており、また両層の物性が異なることから成形時あるい
は長期間の使用により変形やひび割れが発生するという
問題もある。
に破断部分を薄肉化したり、外層内部あるいは内層に溝
あるいはスリットを設けたものであり、一体成形により
製造されるので、補強材を埋め込んだものに比べて生産
効率が向上し、破砕性、外観、触感も良好であり、強度
の調整も容易に行なえるという利点がある。しかしなが
ら、2種以上の素材を用いてコア層および表層の二層成
形を行なう必要があるため、生産性には依然問題を有し
ており、また両層の物性が異なることから成形時あるい
は長期間の使用により変形やひび割れが発生するという
問題もある。
【0008】そこで、近年、補強材を使用しない単層タ
イプのカバーも提案されている。例えば、ポリエステル
系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリアミド系
等の各種熱可塑性エラストマーからなり、表面部におけ
るエアーバッグの作動時に破断すべき部分に沿って薄肉
部を形成すると共に、その表面部の薄肉部に近い部分が
薄く外周部が厚くなるように厚さを変化させてなるもの
(特開平4-151348号)、カバーの構成材料がJIS A
硬度(JIS K6301 )が70以上、曲げ弾性率(JIS K720
3 )が5000kg/cm2 以下のオレフィン系及び/又はスチ
レン系熱可塑性エラストマーからなるもの(特開平4-31
4648号)、さらに、脆弱な構造(スリット、溝、薄肉部
など)の破断予定部分を有する、水素添加スチレン−共
役ジエン重合体(SEBS)とゴム用可塑剤(パラフィ
ン系オイル)とオレフィン系樹脂(ポリプロピレン)と
添加剤(酸化防止剤など)からなるJIS A硬度(JI
S K6301 )が60〜85の熱可塑性エラストマーの射出
成形体(特開平5-38996 号)等がある。
イプのカバーも提案されている。例えば、ポリエステル
系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリアミド系
等の各種熱可塑性エラストマーからなり、表面部におけ
るエアーバッグの作動時に破断すべき部分に沿って薄肉
部を形成すると共に、その表面部の薄肉部に近い部分が
薄く外周部が厚くなるように厚さを変化させてなるもの
(特開平4-151348号)、カバーの構成材料がJIS A
硬度(JIS K6301 )が70以上、曲げ弾性率(JIS K720
3 )が5000kg/cm2 以下のオレフィン系及び/又はスチ
レン系熱可塑性エラストマーからなるもの(特開平4-31
4648号)、さらに、脆弱な構造(スリット、溝、薄肉部
など)の破断予定部分を有する、水素添加スチレン−共
役ジエン重合体(SEBS)とゴム用可塑剤(パラフィ
ン系オイル)とオレフィン系樹脂(ポリプロピレン)と
添加剤(酸化防止剤など)からなるJIS A硬度(JI
S K6301 )が60〜85の熱可塑性エラストマーの射出
成形体(特開平5-38996 号)等がある。
【0009】これらの組成物のうち、スチレン系の熱可
塑性エラストマー(スチレン−ブタジエンブロック共重
合体水素添加物,SEBS)を使用したものでは低温で
の衝撃強度が不充分である。また、SEBSはミクロ相
分離構造を形成しやすく、スチレン成分がロッド状のラ
メラ構造をとる傾向がある。このため、射出成形時にス
チレンラメラの配向が縦方向と横方向にアンバランスと
なり、機械的物性に差が生じやすく、均一破壊が起こり
にくいと考えられる。さらにこのSEBSを使用した組
成物では制振性の指標となる力学損失正接(tanδ)
の分散ピークが室温付近に存在せず、制振性が不充分で
ある。また、前記特開平4-314648号には、密度0.9 の非
架橋型エチレンプロピレンゴム−ポリプロピレン−ポリ
エチレンベースオレフィン系熱可塑性樹脂組成物を使用
したカバーが開示されているが、成形性および低温特性
が不充分である。
塑性エラストマー(スチレン−ブタジエンブロック共重
合体水素添加物,SEBS)を使用したものでは低温で
の衝撃強度が不充分である。また、SEBSはミクロ相
分離構造を形成しやすく、スチレン成分がロッド状のラ
メラ構造をとる傾向がある。このため、射出成形時にス
チレンラメラの配向が縦方向と横方向にアンバランスと
なり、機械的物性に差が生じやすく、均一破壊が起こり
にくいと考えられる。さらにこのSEBSを使用した組
成物では制振性の指標となる力学損失正接(tanδ)
の分散ピークが室温付近に存在せず、制振性が不充分で
ある。また、前記特開平4-314648号には、密度0.9 の非
架橋型エチレンプロピレンゴム−ポリプロピレン−ポリ
エチレンベースオレフィン系熱可塑性樹脂組成物を使用
したカバーが開示されているが、成形性および低温特性
が不充分である。
【0010】従って、本発明の目的は、基本的に成形の
容易なポリオレフィン系組成物からなる材料を使用し
て、作動時には確実にカバーが破壊され、かつ破片が飛
散しないエアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、外観性、風合い、制振性、触感(柔軟
性)などの表面特性に優れ、寒冷地から熱帯地までの広
い範囲の温度条件下で使用可能な耐候性を有し、低温物
性に優れ、曲げ弾性率が低く、強度の高いエアーバッグ
カバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を
提供することにある。さらに、本発明の他の目的は、成
形性に優れ、エアーバッグカバー材を効率よく生産で
き、使用後にリサイクルが可能なオレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物を提供することにある。
容易なポリオレフィン系組成物からなる材料を使用し
て、作動時には確実にカバーが破壊され、かつ破片が飛
散しないエアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、外観性、風合い、制振性、触感(柔軟
性)などの表面特性に優れ、寒冷地から熱帯地までの広
い範囲の温度条件下で使用可能な耐候性を有し、低温物
性に優れ、曲げ弾性率が低く、強度の高いエアーバッグ
カバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を
提供することにある。さらに、本発明の他の目的は、成
形性に優れ、エアーバッグカバー材を効率よく生産で
き、使用後にリサイクルが可能なオレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリオレ
フィンおよびオレフィン系エラストマーからなるエアー
バッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組
成物について、鋭意研究を重ねた結果、ポリプロピレン
およびエチレン系共重合体ゴムに、結晶性プロピレン系
重合体部と非結晶性プロピレン−エチレン共重合体部と
からなるプロピレン−エチレン共重合体を配合してなる
組成物は、機械的物性、特に曲げ弾性率が低く、強度が
高く、低温物性に優れたものであり、かつ成形時におけ
る配向が小さく均一な破壊開裂が可能であり、また力学
損失正接(tanδ)の分散ピークが室温付近に存在し
制振性が良好であることを見出した。
フィンおよびオレフィン系エラストマーからなるエアー
バッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組
成物について、鋭意研究を重ねた結果、ポリプロピレン
およびエチレン系共重合体ゴムに、結晶性プロピレン系
重合体部と非結晶性プロピレン−エチレン共重合体部と
からなるプロピレン−エチレン共重合体を配合してなる
組成物は、機械的物性、特に曲げ弾性率が低く、強度が
高く、低温物性に優れたものであり、かつ成形時におけ
る配向が小さく均一な破壊開裂が可能であり、また力学
損失正接(tanδ)の分散ピークが室温付近に存在し
制振性が良好であることを見出した。
【0012】また、本発明者らは、プロピレン−エチレ
ン共重合体として非結晶性プロピレン−エチレン共重合
体部を20重量%以上含有するものを用い、かつポリプ
ロピレンとして高流動性のもの、およびエチレン系共重
合体ゴムとして特定のムーニー粘度を有するものを用
い、さらに鉱油系軟化剤を添加配合した組成物を使用す
ることにより、前記課題が解決されること、さらには、
これらの成分にポリエチレンを加えることにより破断強
度等をより一層改善できることを確認して本発明を完成
するに至った。
ン共重合体として非結晶性プロピレン−エチレン共重合
体部を20重量%以上含有するものを用い、かつポリプ
ロピレンとして高流動性のもの、およびエチレン系共重
合体ゴムとして特定のムーニー粘度を有するものを用
い、さらに鉱油系軟化剤を添加配合した組成物を使用す
ることにより、前記課題が解決されること、さらには、
これらの成分にポリエチレンを加えることにより破断強
度等をより一層改善できることを確認して本発明を完成
するに至った。
【0013】
【発明の構成】すなわち、本発明は以下のエアーバッグ
カバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を
提供する。 1)(a)メルトフローレート(230℃,2.16kg荷
重)20〜200g/10分のポリプロピレン5〜50
重量%と、(b)結晶性プロピレン系重合体部と非結晶
性プロピレン−エチレン共重合体部とからなり、非結晶
性プロピレン−エチレン共重合体部が20重量%以上で
あるプロピレン−エチレン共重合体5〜80重量%と、
(c)ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)50以上の
エチレン系共重合体ゴム10〜90重量%と、前記成分
(a)と(b)と(c)の合計100重量部に対して
(d)鉱油系軟化剤10〜120重量部とを含有してな
ることを特徴とするエアーバッグカバー材用オレフィン
系熱可塑性エラストマー組成物。 2)前記(a)、(b)および(c)成分に加えて、樹
脂成分として(e)ポリエチレン5〜30重量%を含有
し、かつ成分(a)と(b)と(c)と(e)との合計
100重量部に対して(d)鉱油系軟化剤10〜120
重量部を含有する上記1に記載のエアーバッグカバー材
用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。 3)(c)エチレン系共重合体ゴムと(d)鉱油系軟化
剤を予め混練して油展組成物を調製し、この油展組成物
を他の成分に配合し混練してなる上記1または2に記載
のエアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラス
トマー組成物。
カバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を
提供する。 1)(a)メルトフローレート(230℃,2.16kg荷
重)20〜200g/10分のポリプロピレン5〜50
重量%と、(b)結晶性プロピレン系重合体部と非結晶
性プロピレン−エチレン共重合体部とからなり、非結晶
性プロピレン−エチレン共重合体部が20重量%以上で
あるプロピレン−エチレン共重合体5〜80重量%と、
(c)ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)50以上の
エチレン系共重合体ゴム10〜90重量%と、前記成分
(a)と(b)と(c)の合計100重量部に対して
(d)鉱油系軟化剤10〜120重量部とを含有してな
ることを特徴とするエアーバッグカバー材用オレフィン
系熱可塑性エラストマー組成物。 2)前記(a)、(b)および(c)成分に加えて、樹
脂成分として(e)ポリエチレン5〜30重量%を含有
し、かつ成分(a)と(b)と(c)と(e)との合計
100重量部に対して(d)鉱油系軟化剤10〜120
重量部を含有する上記1に記載のエアーバッグカバー材
用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。 3)(c)エチレン系共重合体ゴムと(d)鉱油系軟化
剤を予め混練して油展組成物を調製し、この油展組成物
を他の成分に配合し混練してなる上記1または2に記載
のエアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラス
トマー組成物。
【0014】
【組成物の成分】以下、本発明のエアーバッグカバー材
用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物について説
明する。本発明のエアーバッグカバー材用オレフィン系
熱可塑性エラストマー組成物は(a)ポリプロピレン
と、(b)結晶性プロピレン系重合体部と非結晶性プロ
ピレン−エチレン共重合体部とからなるプロピレン−エ
チレン共重合体と、(c)エチレン系共重合体ゴムと、
(d)鉱油系軟化剤と、さらに所望により(e)ポリエ
チレンを含有する。
用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物について説
明する。本発明のエアーバッグカバー材用オレフィン系
熱可塑性エラストマー組成物は(a)ポリプロピレン
と、(b)結晶性プロピレン系重合体部と非結晶性プロ
ピレン−エチレン共重合体部とからなるプロピレン−エ
チレン共重合体と、(c)エチレン系共重合体ゴムと、
(d)鉱油系軟化剤と、さらに所望により(e)ポリエ
チレンを含有する。
【0015】(a)成分のポリプロピレンは、アイソタ
チックポリプロピレン、またはポリプロピレンとエチレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1等のα−オレフィンとの
ランダムあるいはブロック共重合体であってポリプロピ
レンが結晶部分を構成するものである。メルトフローレ
ート(MFR)(230℃,2.16kg荷重)は20g/1
0分以上のものであり、20〜200g/10分のもの
が好ましい。MFRが20g/10分未満のものを用い
た場合、成形性が悪化する。
チックポリプロピレン、またはポリプロピレンとエチレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1等のα−オレフィンとの
ランダムあるいはブロック共重合体であってポリプロピ
レンが結晶部分を構成するものである。メルトフローレ
ート(MFR)(230℃,2.16kg荷重)は20g/1
0分以上のものであり、20〜200g/10分のもの
が好ましい。MFRが20g/10分未満のものを用い
た場合、成形性が悪化する。
【0016】(b)成分のプロピレン−エチレン共重合
体は、結晶性プロピレン系重合体部と非結晶性プロピレ
ン−エチレン共重合体部とからなり、非結晶性プロピレ
ン−エチレン共重合体部が20重量%以上、好ましくは
20〜80重量%含有されているものである。また、結
晶性プロピレン系重合体部中にはエチレンが3.0 〜4.5
重量%含有されているものが好ましい。さらに、プロピ
レンとエチレン成分以外に、他のα−オレフィンやジエ
ン系モノマー等を少量含有していてもよい。(b)成分
中の非結晶性プロピレン−エチレン共重合体部が20重
量%未満では柔軟性、衝撃強度等の機械的物性が不充分
となる。また、結晶性プロピレン系重合体部中にエチレ
ンが上記範囲で存在することは曲げ弾性率等の機械的物
性の面から望ましい。
体は、結晶性プロピレン系重合体部と非結晶性プロピレ
ン−エチレン共重合体部とからなり、非結晶性プロピレ
ン−エチレン共重合体部が20重量%以上、好ましくは
20〜80重量%含有されているものである。また、結
晶性プロピレン系重合体部中にはエチレンが3.0 〜4.5
重量%含有されているものが好ましい。さらに、プロピ
レンとエチレン成分以外に、他のα−オレフィンやジエ
ン系モノマー等を少量含有していてもよい。(b)成分
中の非結晶性プロピレン−エチレン共重合体部が20重
量%未満では柔軟性、衝撃強度等の機械的物性が不充分
となる。また、結晶性プロピレン系重合体部中にエチレ
ンが上記範囲で存在することは曲げ弾性率等の機械的物
性の面から望ましい。
【0017】このようなプロピレン−エチレン共重合体
は、プロピレンおよびエチレンをチーグラー触媒等の存
在下でバッチ重合、多段重合等の方法により製造するこ
とができる。例えば、多段重合では、まず、チーグラー
触媒等の存在下でプロピレンを重合することにより結晶
性プロピレン系重合体を生成させ、次の段階でプロピレ
ンとエチレンの混合物を重合させ非結晶性プロピレン−
エチレン共重合体部を生成させる。なお、ここでいう非
結晶性プロピレン−エチレン共重合体部の含有率は、2
3℃のn−デカンに可溶な成分の量を測定することによ
り求めたものである。
は、プロピレンおよびエチレンをチーグラー触媒等の存
在下でバッチ重合、多段重合等の方法により製造するこ
とができる。例えば、多段重合では、まず、チーグラー
触媒等の存在下でプロピレンを重合することにより結晶
性プロピレン系重合体を生成させ、次の段階でプロピレ
ンとエチレンの混合物を重合させ非結晶性プロピレン−
エチレン共重合体部を生成させる。なお、ここでいう非
結晶性プロピレン−エチレン共重合体部の含有率は、2
3℃のn−デカンに可溶な成分の量を測定することによ
り求めたものである。
【0018】本発明においては、(b)成分のプロピレ
ン−エチレン共重合体を使用することにより、結晶性プ
ロピレン系重合体部と非結晶性プロピレン−エチレン共
重合体部とが(a)ポリプロピレン系樹脂と(c)エチ
レン系共重合体ゴムとの界面をつなぐ役割を果たすため
に、単に(a)ポリプロピレン系樹脂と(c)エチレン
系共重合体ゴムとを混合したものに比べて、破断強度が
改善され、柔軟性に優れ、かつ衝撃強度が高く、かつ制
振性の指標となる力学的損失正接(tanδ)の分散カ
ーブにおいて0〜30℃にかけて特に大きなショルダー
が存在するために制振性が一層向上する組成物が得られ
る。
ン−エチレン共重合体を使用することにより、結晶性プ
ロピレン系重合体部と非結晶性プロピレン−エチレン共
重合体部とが(a)ポリプロピレン系樹脂と(c)エチ
レン系共重合体ゴムとの界面をつなぐ役割を果たすため
に、単に(a)ポリプロピレン系樹脂と(c)エチレン
系共重合体ゴムとを混合したものに比べて、破断強度が
改善され、柔軟性に優れ、かつ衝撃強度が高く、かつ制
振性の指標となる力学的損失正接(tanδ)の分散カ
ーブにおいて0〜30℃にかけて特に大きなショルダー
が存在するために制振性が一層向上する組成物が得られ
る。
【0019】本発明で使用する(c)成分のエチレン系
共重合体ゴムとは、エチレンを主成分とする無定型ラン
ダムな弾性共重合体であり、例えばエチレン−プロピレ
ン共重合体ゴム(EPR)、エチレン−1−ブテン共重
合体ゴム(EBR)、エチレン−プロピレン−非共役ジ
エン共重合体ゴム(EPDM)のようなゴムが挙げられ
る。
共重合体ゴムとは、エチレンを主成分とする無定型ラン
ダムな弾性共重合体であり、例えばエチレン−プロピレ
ン共重合体ゴム(EPR)、エチレン−1−ブテン共重
合体ゴム(EBR)、エチレン−プロピレン−非共役ジ
エン共重合体ゴム(EPDM)のようなゴムが挙げられ
る。
【0020】ここで、EPDMの非共役ジエンモノマー
は、炭素数5〜20の非共役ジエンであり、例えば、
1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5
−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジ
エンおよび1,4−オクタジエンや、例えば1,4−シ
クロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペン
タジエンなどの環状ジエン、例えば5−エチリデン−2
−ノルボルネン、5−ブチリデン−2−ノルボルネン、
2−メタリル−5−ノルボルネンおよび2−イソプロペ
ニル−5−ノルボルネンなどのアルケニルノルボルネン
等が挙げられる。上記ゴムの中ではEPR、EBRおよ
びEPDMが好ましく、特に非共役ジエンとしてエチリ
デンノルボルネンを用いたEPDMが耐熱性、引張特性
および反発弾性が優れた組成物を与える点から好まし
い。
は、炭素数5〜20の非共役ジエンであり、例えば、
1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5
−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジ
エンおよび1,4−オクタジエンや、例えば1,4−シ
クロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペン
タジエンなどの環状ジエン、例えば5−エチリデン−2
−ノルボルネン、5−ブチリデン−2−ノルボルネン、
2−メタリル−5−ノルボルネンおよび2−イソプロペ
ニル−5−ノルボルネンなどのアルケニルノルボルネン
等が挙げられる。上記ゴムの中ではEPR、EBRおよ
びEPDMが好ましく、特に非共役ジエンとしてエチリ
デンノルボルネンを用いたEPDMが耐熱性、引張特性
および反発弾性が優れた組成物を与える点から好まし
い。
【0021】EPDMを構成するコモノマーの割合は、
エチレン含有率が50〜80重量%、好ましくは55〜
70重量%、プロピレン含有率が20〜50重量%、好
ましくは25〜40重量%、ジエン化合物含有率が1〜
20重量%、好ましくは2〜10重量%である。ヨウ素
価は3〜70が好ましい。また、ムーニー粘度(ML
1+4 ,100℃)は50以上であり、100以上が好ま
しい。ムーニー粘度が50未満の低分子量のEPDMで
はオイル(鉱油系軟化剤)の抱き込み性が悪くなるでの
好ましくない。
エチレン含有率が50〜80重量%、好ましくは55〜
70重量%、プロピレン含有率が20〜50重量%、好
ましくは25〜40重量%、ジエン化合物含有率が1〜
20重量%、好ましくは2〜10重量%である。ヨウ素
価は3〜70が好ましい。また、ムーニー粘度(ML
1+4 ,100℃)は50以上であり、100以上が好ま
しい。ムーニー粘度が50未満の低分子量のEPDMで
はオイル(鉱油系軟化剤)の抱き込み性が悪くなるでの
好ましくない。
【0022】(d)成分の鉱油系軟化剤は、ゴムをロー
ル加工する際、ゴムの分子間作用力を弱め、加工を容易
にすると共に、カーボンブラック、ホワイトカーボン等
の分散を助け、また熱可塑性エラストマーの流動性およ
び柔軟性を改善する。具体例としては、パラフィン系、
ナフテン系、芳香族系等の石油系軟化剤、重合した高沸
点芳香族系オイル、流動パラフィン、ホワイトオイルな
どが挙げられる。これらの中でも、石油系軟化剤が好ま
しい。
ル加工する際、ゴムの分子間作用力を弱め、加工を容易
にすると共に、カーボンブラック、ホワイトカーボン等
の分散を助け、また熱可塑性エラストマーの流動性およ
び柔軟性を改善する。具体例としては、パラフィン系、
ナフテン系、芳香族系等の石油系軟化剤、重合した高沸
点芳香族系オイル、流動パラフィン、ホワイトオイルな
どが挙げられる。これらの中でも、石油系軟化剤が好ま
しい。
【0023】(d)成分を配合することにより、成形性
が向上するのみでなく、エアーバッグ収納用カバーの風
合い、触感、柔軟性、さらには低温物性も向上する。ま
た、上記(c)成分と(d)成分を予め混練して油展組
成物を調製し、この油展組成物を他の成分に配合混練す
ることにより(c)成分および(d)成分の分散性を一
層向上させることができる。
が向上するのみでなく、エアーバッグ収納用カバーの風
合い、触感、柔軟性、さらには低温物性も向上する。ま
た、上記(c)成分と(d)成分を予め混練して油展組
成物を調製し、この油展組成物を他の成分に配合混練す
ることにより(c)成分および(d)成分の分散性を一
層向上させることができる。
【0024】本発明においては、樹脂成分として上記
(a)、(b)および(c)成分のほかに(e)ポリエ
チレンを加えることにより、破断強度等をより一層改善
することができる。ここでポリエチレンとは、エチレン
の単独重合体の他、少量の他のα−オレフィンとの共重
合体であって、MFR(230℃,2.16kg荷重)0.05g
/10分以上、密度0.91〜0.97g/cm3 のものが使用でき
る。具体的には、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、線状低密度ポリエチレンなどが挙げられるが、中
でも高密度ポリエチレンが好ましい。
(a)、(b)および(c)成分のほかに(e)ポリエ
チレンを加えることにより、破断強度等をより一層改善
することができる。ここでポリエチレンとは、エチレン
の単独重合体の他、少量の他のα−オレフィンとの共重
合体であって、MFR(230℃,2.16kg荷重)0.05g
/10分以上、密度0.91〜0.97g/cm3 のものが使用でき
る。具体的には、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、線状低密度ポリエチレンなどが挙げられるが、中
でも高密度ポリエチレンが好ましい。
【0025】本発明では上記した成分以外にも、所望に
より他の成分を配合することができる。例えば、ステア
リン酸アミド、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド、メ
チレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミ
ドおよびこれらの混合物などの脂肪酸系滑剤を配合する
ことにより加工成形時の剥離性を向上させることがで
き、カーボンブラックを添加することにより着色と同時
に良好な耐候性を得ることができる。また、炭酸カルシ
ウム、タルク、カオリン、マイカ、ガラス繊維、合成繊
維などのフィラーを加えることによって成形時の寸法安
定性、離型性等を向上させることができる。さらに、紫
外線吸収剤、加工助剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、
帯電防止剤、造核剤等成形用樹脂組成物の分野で使用さ
れている添加剤を通常の割合で適宜配合することができ
る。
より他の成分を配合することができる。例えば、ステア
リン酸アミド、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド、メ
チレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミ
ドおよびこれらの混合物などの脂肪酸系滑剤を配合する
ことにより加工成形時の剥離性を向上させることがで
き、カーボンブラックを添加することにより着色と同時
に良好な耐候性を得ることができる。また、炭酸カルシ
ウム、タルク、カオリン、マイカ、ガラス繊維、合成繊
維などのフィラーを加えることによって成形時の寸法安
定性、離型性等を向上させることができる。さらに、紫
外線吸収剤、加工助剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、
帯電防止剤、造核剤等成形用樹脂組成物の分野で使用さ
れている添加剤を通常の割合で適宜配合することができ
る。
【0026】
【各成分の配合割合】各成分の配合割合は、まず(a)
ポリプロピレンと(b)プロピレン−エチレン共重合体
と(c)エチレン系共重合体ゴムとの割合は、(a)成
分が5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%で、
成分(b)が5〜80重量%、好ましくは10〜70重
量%で、成分(c)が10〜90重量%、好ましくは2
0〜60重量%である。(e)成分のポリエチレンを加
える場合には、その配合割合は5〜30重量%が好まし
い。(d)鉱油系軟化剤の配合量は、前記成分(a)と
(b)と(c)との合計、100重量部に対して、ある
いは(e)成分を加える場合には(a)と(b)と
(c)と(e)との合計100重量部に対して、10〜
120重量部である。
ポリプロピレンと(b)プロピレン−エチレン共重合体
と(c)エチレン系共重合体ゴムとの割合は、(a)成
分が5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%で、
成分(b)が5〜80重量%、好ましくは10〜70重
量%で、成分(c)が10〜90重量%、好ましくは2
0〜60重量%である。(e)成分のポリエチレンを加
える場合には、その配合割合は5〜30重量%が好まし
い。(d)鉱油系軟化剤の配合量は、前記成分(a)と
(b)と(c)との合計、100重量部に対して、ある
いは(e)成分を加える場合には(a)と(b)と
(c)と(e)との合計100重量部に対して、10〜
120重量部である。
【0027】成分(a)が5重量%未満では、得られる
熱可塑性エラストマーの流動性が低くなるため成形性が
低下し、50重量%を超えると機械的強度が高くなりす
ぎ、カバーの破壊想定部分の厚みを薄くする必要があり
成形加工が困難となり、また光沢が発生するなど外観が
プラスチックライクとなり、触感も悪化する。成分
(b)が5重量%未満では物性の改善効果が現れず、8
0重量%を越えると破断強度、引裂強度等の機械的物性
が上昇することとなり、光沢、触感とも悪化し、エアー
バッグカバーとした際、エアーバッグ膨脹の際のカバー
の開裂破壊が困難となる。成分(c)が10重量%未満
では機械的強度が高くなりすぎ、かつ低温での衝撃強度
等の物性が低下することとなり、90重量%を越えると
流動性が低くなり成形性が低下する。成分(e)が5重
量%未満では物性の改善効果が現われず、30重量%を
越えると曲げ弾性率等の機械的物性が上昇し、エアーバ
ッグカバーとしたときのカバーの良好な開裂破壊が困難
となる。また、成分(d)(鉱油系軟化剤)の配合量が
10重量部未満だと配合による効果が現われず、120
重量部を超えると成形物が変形したり、成形後に滲出
(ブリードアウト)が発生したり、耐候性が悪化するの
で好ましくない。
熱可塑性エラストマーの流動性が低くなるため成形性が
低下し、50重量%を超えると機械的強度が高くなりす
ぎ、カバーの破壊想定部分の厚みを薄くする必要があり
成形加工が困難となり、また光沢が発生するなど外観が
プラスチックライクとなり、触感も悪化する。成分
(b)が5重量%未満では物性の改善効果が現れず、8
0重量%を越えると破断強度、引裂強度等の機械的物性
が上昇することとなり、光沢、触感とも悪化し、エアー
バッグカバーとした際、エアーバッグ膨脹の際のカバー
の開裂破壊が困難となる。成分(c)が10重量%未満
では機械的強度が高くなりすぎ、かつ低温での衝撃強度
等の物性が低下することとなり、90重量%を越えると
流動性が低くなり成形性が低下する。成分(e)が5重
量%未満では物性の改善効果が現われず、30重量%を
越えると曲げ弾性率等の機械的物性が上昇し、エアーバ
ッグカバーとしたときのカバーの良好な開裂破壊が困難
となる。また、成分(d)(鉱油系軟化剤)の配合量が
10重量部未満だと配合による効果が現われず、120
重量部を超えると成形物が変形したり、成形後に滲出
(ブリードアウト)が発生したり、耐候性が悪化するの
で好ましくない。
【0028】
【組成物の製造方法】本発明のエアーバッグカバー材用
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、各成分を
上記の割合で、また、その他の添加剤を適宜使用して配
合混練することにより製造することができるが、配合混
練の操作手順を工夫することによって、製造プロセスが
簡略化されると共に、一層好ましい物性を有する組成物
を得ることができる。すなわち、混練は通常は各成分を
一括配合することにより行なわれるが、(c)エチレン
系共重合体ゴムと(d)鉱油系軟化剤を予め混練して油
展組成物を調製し、この油展組成物を、他の成分、すな
わち(a)ポリプロピレン、(b)プロピレン−エチレ
ン共重合体および所望により(e)ポリエチレンに配合
し混練することが好ましい。
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、各成分を
上記の割合で、また、その他の添加剤を適宜使用して配
合混練することにより製造することができるが、配合混
練の操作手順を工夫することによって、製造プロセスが
簡略化されると共に、一層好ましい物性を有する組成物
を得ることができる。すなわち、混練は通常は各成分を
一括配合することにより行なわれるが、(c)エチレン
系共重合体ゴムと(d)鉱油系軟化剤を予め混練して油
展組成物を調製し、この油展組成物を、他の成分、すな
わち(a)ポリプロピレン、(b)プロピレン−エチレ
ン共重合体および所望により(e)ポリエチレンに配合
し混練することが好ましい。
【0029】エチレン系共重合体ゴムと鉱油系軟化剤を
別個の成分として配合する場合には、鉱油系軟化剤の貯
蔵用タンク、ポンプ、予熱装置等の設備が必要となる
が、油展物を使用する場合には組成物の混練時間が短縮
できることや(別個の成分として配合した場合の約2/
3の時間で混練できる。)、エチレン系共重合体ゴムお
よび鉱油系軟化剤の分散性を高めることができ、物性が
向上するだけでなく、生産性の向上、コストの節減が可
能となる。具体的には、例えば、エチレン系共重合体ゴ
ムと鉱油系軟化剤をニーダーにて混練後、または予めE
PDMと鉱油系軟化剤を所定の割合で含有させた油展E
PDMを調製後、ポリプロピレン等の成分を二軸押出機
およびホットカッターを用いる方法、あるいはニーダー
またはバンバリーミキサーで混練後、フィーダールーダ
ー、単軸押出機およびホットカッターを用いる方法によ
り製造することができる。
別個の成分として配合する場合には、鉱油系軟化剤の貯
蔵用タンク、ポンプ、予熱装置等の設備が必要となる
が、油展物を使用する場合には組成物の混練時間が短縮
できることや(別個の成分として配合した場合の約2/
3の時間で混練できる。)、エチレン系共重合体ゴムお
よび鉱油系軟化剤の分散性を高めることができ、物性が
向上するだけでなく、生産性の向上、コストの節減が可
能となる。具体的には、例えば、エチレン系共重合体ゴ
ムと鉱油系軟化剤をニーダーにて混練後、または予めE
PDMと鉱油系軟化剤を所定の割合で含有させた油展E
PDMを調製後、ポリプロピレン等の成分を二軸押出機
およびホットカッターを用いる方法、あるいはニーダー
またはバンバリーミキサーで混練後、フィーダールーダ
ー、単軸押出機およびホットカッターを用いる方法によ
り製造することができる。
【0030】エアーバッグカバー材用として利用される
本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、
JIS A硬度(JIS K6301 )として70以上、好まし
くは80以上、曲げ弾性率(JIS K7203 )として500
〜5000kg/cm2 、好ましくは800〜3000kg/
cm2 のものである。また、引裂強度が90kg/cm2 未満
であることが好ましい。硬度が低いと変形を起こしやす
く保形性に劣り、また曲げ弾性率および引裂強度が高く
なるとエアーバッグ膨脹の際のカバー開裂破壊が困難と
なる。
本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、
JIS A硬度(JIS K6301 )として70以上、好まし
くは80以上、曲げ弾性率(JIS K7203 )として500
〜5000kg/cm2 、好ましくは800〜3000kg/
cm2 のものである。また、引裂強度が90kg/cm2 未満
であることが好ましい。硬度が低いと変形を起こしやす
く保形性に劣り、また曲げ弾性率および引裂強度が高く
なるとエアーバッグ膨脹の際のカバー開裂破壊が困難と
なる。
【0031】本発明のエアーバッグカバー材用オレフィ
ン系熱可塑性エラストマー組成物をエアーバッグ収納用
カバーに成形する方法としては、通常行なわれている方
法でよく、例えばエアーバッグの作動時に破断部分とな
る薄肉部を内面が例えばH字状の凹部となるような金型
を使用して、射出成形などの一般的な成形法により成形
する。
ン系熱可塑性エラストマー組成物をエアーバッグ収納用
カバーに成形する方法としては、通常行なわれている方
法でよく、例えばエアーバッグの作動時に破断部分とな
る薄肉部を内面が例えばH字状の凹部となるような金型
を使用して、射出成形などの一般的な成形法により成形
する。
【0032】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明は下記の記載により限定
されるものではない。なお、各実施例および比較例にお
いて、樹脂原料および添加剤としては、以下のものを使
用した。
らに詳細に説明するが、本発明は下記の記載により限定
されるものではない。なお、各実施例および比較例にお
いて、樹脂原料および添加剤としては、以下のものを使
用した。
【0033】(a)ポリプロピレン(BPP):プロピ
レン−エチレンブロック共重合体 MFR(230℃,2.16荷重)40g/10分、密度0.
910 g/cm3 。 (b)プロピレン−エチレン共重合体(RTPO):M
FR(230℃,2.16荷重)25g/10分、結晶性ポ
リプロピレン重合体部のエチレン含有量3.8 重量%、非
結晶性プロピレン−エチレン共重合体部40重量%。 (c)エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体
(EPDM):プロピレン含量28重量%,ヨウ素価1
5,ムーニー粘度(ML1+4 、100℃)320。 (d)鉱油軟化剤(オイル):パラフィン系鉱物油(密
度0.8700g/cm3 (15℃),粘度指数110)。 (e)高密度ポリエチレン(HDPE):MFR(23
0℃,2.16荷重)30g/10分、密度0.955 g/cm
3 。 (f)スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加
物(SEBS):スチレン含量30重量%、MFR(2
30℃,2.16荷重)10g/10分。
レン−エチレンブロック共重合体 MFR(230℃,2.16荷重)40g/10分、密度0.
910 g/cm3 。 (b)プロピレン−エチレン共重合体(RTPO):M
FR(230℃,2.16荷重)25g/10分、結晶性ポ
リプロピレン重合体部のエチレン含有量3.8 重量%、非
結晶性プロピレン−エチレン共重合体部40重量%。 (c)エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体
(EPDM):プロピレン含量28重量%,ヨウ素価1
5,ムーニー粘度(ML1+4 、100℃)320。 (d)鉱油軟化剤(オイル):パラフィン系鉱物油(密
度0.8700g/cm3 (15℃),粘度指数110)。 (e)高密度ポリエチレン(HDPE):MFR(23
0℃,2.16荷重)30g/10分、密度0.955 g/cm
3 。 (f)スチレン−ブタジエンブロック共重合体水素添加
物(SEBS):スチレン含量30重量%、MFR(2
30℃,2.16荷重)10g/10分。
【0034】実施例1 表1に示した割合で(c)EPDMと(d)オイルを予
めニーダーにて溶融温度200℃で20分間混練してオ
イルを含有した油展EPDMとし、これに他の成分を加
え、樹脂温度220℃で二軸押出機にて溶融混練しホッ
トカッターを用いてオレフィン系熱可塑性エラストマー
組成物のペレットを得た。これを成形して物性測定用の
サンプルを作成し、エアーバッグカバー材の指標となる
物性(MFR、JIS A硬度、破断強度、破断伸度、
引裂強度、アイゾット衝撃強度(−40℃)、曲げ弾性
率、成形性、制振性および外観)を測定評価した。その
結果を各成分の配合割合と共に表1に示す。
めニーダーにて溶融温度200℃で20分間混練してオ
イルを含有した油展EPDMとし、これに他の成分を加
え、樹脂温度220℃で二軸押出機にて溶融混練しホッ
トカッターを用いてオレフィン系熱可塑性エラストマー
組成物のペレットを得た。これを成形して物性測定用の
サンプルを作成し、エアーバッグカバー材の指標となる
物性(MFR、JIS A硬度、破断強度、破断伸度、
引裂強度、アイゾット衝撃強度(−40℃)、曲げ弾性
率、成形性、制振性および外観)を測定評価した。その
結果を各成分の配合割合と共に表1に示す。
【0035】実施例2〜4,比較例1〜3 各成分を表1に示した割合で使用し、実施例1と同様の
方法により、エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可
塑性エラストマー組成物を得た。この組成物から物性測
定用のサンプル作成し、各物性を測定した。各成分の配
合割合と共に測定結果を表1に示す。
方法により、エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可
塑性エラストマー組成物を得た。この組成物から物性測
定用のサンプル作成し、各物性を測定した。各成分の配
合割合と共に測定結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1に示した各物性の測定および評価方法
は以下のとおりである。 (1) MFR(g/10分):230℃,2.16kg荷重で測
定。 (2) JIS A硬度:JIS K6301 により測定。 (3) 破断強度(kg/cm2 ):JIS K6301 により測
定。 (4) 破断伸度(%):JIS K6301 により23℃で測定。 (5) 引裂強度(kg/cm):JIS K6301 により測定。 (6) アイゾット衝撃強度(kg・cm/cm2 ):JIS
K7110 (ノッチ付)により測定(−40℃)し、破壊の
有無を観察した。 NB:破壊せず、 ×:破壊。 (7) 曲げ弾性率(kg/cm2 ):JIS K7203 により測
定。
は以下のとおりである。 (1) MFR(g/10分):230℃,2.16kg荷重で測
定。 (2) JIS A硬度:JIS K6301 により測定。 (3) 破断強度(kg/cm2 ):JIS K6301 により測
定。 (4) 破断伸度(%):JIS K6301 により23℃で測定。 (5) 引裂強度(kg/cm):JIS K6301 により測定。 (6) アイゾット衝撃強度(kg・cm/cm2 ):JIS
K7110 (ノッチ付)により測定(−40℃)し、破壊の
有無を観察した。 NB:破壊せず、 ×:破壊。 (7) 曲げ弾性率(kg/cm2 ):JIS K7203 により測
定。
【0038】(8) 成形性:220℃における高速剪断時
に測定(キャピラリーレオメーター(東洋精機製作所
製)により剪断速度1000/秒にて測定)した粘度によ
り、成形性を以下の基準で評価した。 ◎:900poise 以下、 ○:900poise を超え1200poise 以下、 △:1200poise を超え1500poise 以下、 ×:1500poise を超えるもの。
に測定(キャピラリーレオメーター(東洋精機製作所
製)により剪断速度1000/秒にて測定)した粘度によ
り、成形性を以下の基準で評価した。 ◎:900poise 以下、 ○:900poise を超え1200poise 以下、 △:1200poise を超え1500poise 以下、 ×:1500poise を超えるもの。
【0039】(9) 外観:目視により以下の基準で評価し
た。 ◎:艶消し感極めて良好、 ○:艶消し感良好、 ×:艶消し感不良。
た。 ◎:艶消し感極めて良好、 ○:艶消し感良好、 ×:艶消し感不良。
【0040】(10)制振性:固体粘弾性測定装置により、
−150℃〜200℃の範囲で5℃毎に1ヘルツ(H
z)の定周波を組成物に与え、各温度における貯蔵弾性
率および損失弾性率を測定し、その値より算出した力学
損失正接(tanδ)と温度により得た分散カーブによ
り以下の基準で評価した。 ○:tanδの分散カーブが−5〜30℃の温度範囲に
あるもの、 ×:tanδの分散カーブが−5〜30℃の温度範囲外
にあるもの。
−150℃〜200℃の範囲で5℃毎に1ヘルツ(H
z)の定周波を組成物に与え、各温度における貯蔵弾性
率および損失弾性率を測定し、その値より算出した力学
損失正接(tanδ)と温度により得た分散カーブによ
り以下の基準で評価した。 ○:tanδの分散カーブが−5〜30℃の温度範囲に
あるもの、 ×:tanδの分散カーブが−5〜30℃の温度範囲外
にあるもの。
【0041】表1より明らかなように、プロピレン−エ
チレン共重合体が未添加のもの(比較例1および比較例
3)は破断強度が不十分であり、またその添加量が本発
明の範囲を越えたもの(比較例2)では引裂強度が高く
なるためエアーバッグカバーとしたときのカバーの開裂
破壊が良好に行なわれず、艶消しも不十分である。ま
た、ゴム成分としてSEBSを用いたもの(比較例3)
はエアーバッグカバーとしたときの制振性が不十分であ
る。これに対して、本発明による組成物(実施例1〜
4)は、いずれもバランスのとれた良好な物性を示して
いることが分かる。
チレン共重合体が未添加のもの(比較例1および比較例
3)は破断強度が不十分であり、またその添加量が本発
明の範囲を越えたもの(比較例2)では引裂強度が高く
なるためエアーバッグカバーとしたときのカバーの開裂
破壊が良好に行なわれず、艶消しも不十分である。ま
た、ゴム成分としてSEBSを用いたもの(比較例3)
はエアーバッグカバーとしたときの制振性が不十分であ
る。これに対して、本発明による組成物(実施例1〜
4)は、いずれもバランスのとれた良好な物性を示して
いることが分かる。
【0042】
【発明の効果】本発明のエアーバッグカバー材用オレフ
ィン系熱可塑性エラストマー組成物は、メルトフローレ
ート(230℃,2.16kg荷重)が20〜200g/10
分の高流動性ポリプロピレンと、結晶性プロピレン系重
合体部と非結晶性プロピレン−エチレン共重合体部とか
らなるプロピレン−エチレン共重合体と、ムーニー粘度
(ML1+4 ,100℃)が50以上のエチレン系共重合
体ゴムと、鉱油系軟化剤と、所望によりポリエチレンを
含有した組成物である。
ィン系熱可塑性エラストマー組成物は、メルトフローレ
ート(230℃,2.16kg荷重)が20〜200g/10
分の高流動性ポリプロピレンと、結晶性プロピレン系重
合体部と非結晶性プロピレン−エチレン共重合体部とか
らなるプロピレン−エチレン共重合体と、ムーニー粘度
(ML1+4 ,100℃)が50以上のエチレン系共重合
体ゴムと、鉱油系軟化剤と、所望によりポリエチレンを
含有した組成物である。
【0043】本発明のエアーバッグカバー材用組成物は
オレフィン系熱可塑性樹脂組成物のみを使用するもので
あり、これにより作成したエアーバッグカバーは作動時
には確実に破壊され、ネットなどの補助材を使用しなく
ても破片が飛び散らず、広い温度範囲において確実に作
動し、柔軟性も保ち、表面性、成形性に優れ、低温にお
いても脆化はみられず温度適応性にも優れている。
オレフィン系熱可塑性樹脂組成物のみを使用するもので
あり、これにより作成したエアーバッグカバーは作動時
には確実に破壊され、ネットなどの補助材を使用しなく
ても破片が飛び散らず、広い温度範囲において確実に作
動し、柔軟性も保ち、表面性、成形性に優れ、低温にお
いても脆化はみられず温度適応性にも優れている。
【0044】また、従来のスチレン系熱可塑性エラスト
マー(SEBS等)を用いたものに比べて使用頻度の高
い温度域(10〜25℃)での制振性に優れるほか、オ
レフィン系樹脂組成物を使用しているため効率良く生産
でき、また使用後のリサイクルも可能である。
マー(SEBS等)を用いたものに比べて使用頻度の高
い温度域(10〜25℃)での制振性に優れるほか、オ
レフィン系樹脂組成物を使用しているため効率良く生産
でき、また使用後のリサイクルも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23:10 23:16)
Claims (3)
- 【請求項1】 (a)メルトフローレート(230℃,
2.16kg荷重)20〜200g/10分のポリプロピレン
5〜50重量%と、(b)結晶性プロピレン系重合体部
と非結晶性プロピレン−エチレン共重合体部とからな
り、非結晶性プロピレン−エチレン共重合体部が20重
量%以上であるプロピレン−エチレン共重合体5〜80
重量%と、(c)ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)
50以上のエチレン系共重合体ゴム10〜90重量%
と、前記成分(a)と(b)と(c)の合計100重量
部に対して(d)鉱油系軟化剤10〜120重量部とを
含有してなることを特徴とするエアーバッグカバー材用
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。 - 【請求項2】 前記(a)、(b)および(c)成分に
加えて、樹脂成分として(e)ポリエチレン5〜30重
量%を含有し、かつ成分(a)と(b)と(c)と
(e)との合計100重量部に対して(d)鉱油系軟化
剤10〜120重量部を含有する請求項1に記載のエア
ーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー
組成物。 - 【請求項3】 (c)エチレン系共重合体ゴムと(d)
鉱油系軟化剤を予め混練して油展組成物を調製し、この
油展組成物を他の成分に配合し混練してなる請求項1ま
たは2に記載のエアーバッグカバー材用オレフィン系熱
可塑性エラストマー組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27589294A JPH08113677A (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27589294A JPH08113677A (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08113677A true JPH08113677A (ja) | 1996-05-07 |
Family
ID=17561898
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27589294A Pending JPH08113677A (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | エアーバッグカバー材用オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08113677A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2761940A1 (fr) * | 1997-04-11 | 1998-10-16 | Afe Plasturgie | Couvercle frangible a deux couches pour coussin gonflable de vehicule automobile |
EP1219506A3 (en) * | 2000-12-25 | 2003-09-03 | Mitsubishi Chemical Corporation | Air bag housing cover |
KR20030073223A (ko) * | 2002-03-09 | 2003-09-19 | 현대자동차주식회사 | 폴리프로필렌 수지 조성물 |
KR100523156B1 (ko) * | 1997-07-17 | 2006-01-12 | 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 | 자동차승객용에어백커버 |
JP2006265280A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-10-05 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 自動車部品用熱可塑性エラストマー組成物 |
-
1994
- 1994-10-14 JP JP27589294A patent/JPH08113677A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2761940A1 (fr) * | 1997-04-11 | 1998-10-16 | Afe Plasturgie | Couvercle frangible a deux couches pour coussin gonflable de vehicule automobile |
KR100523156B1 (ko) * | 1997-07-17 | 2006-01-12 | 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 | 자동차승객용에어백커버 |
EP1219506A3 (en) * | 2000-12-25 | 2003-09-03 | Mitsubishi Chemical Corporation | Air bag housing cover |
KR20030073223A (ko) * | 2002-03-09 | 2003-09-19 | 현대자동차주식회사 | 폴리프로필렌 수지 조성물 |
JP2006265280A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-10-05 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 自動車部品用熱可塑性エラストマー組成物 |
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