JP3758388B2 - 熱可塑性エラストマー組成物及びそれからなるエアバッグ収納カバー - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物及びそれからなるエアバッグ収納カバー Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車が衝突事故等の際に、その衝撃や変形を感知することにより作動し、膨張、展開することによって乗員を保護するエアバッグ装置のエアバック収納カバーに用いるに好適な熱可塑性エラストマー組成物、及びそれからなるエアバッグ収納カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車の内装パネル、例えばインストルメントパネルに設置されるエアバッグ装置は、エアバッグ用開口部を設けたインストルメントパネル本体と、エアバッグ収納カバー及びエアバッグ収納部とを、それぞれ別工程で射出成形により成形した後、これらを一体化すると共にエアバッグモジュールを組付けることにより製造されている。又、更に、開口部を設けたインストルメントパネル本体とエアバッグ収納カバーのいずれか一方を予め射出成形してそれを金型にインサートし他方を射出成形して両者を一体成形することにより、製造工程、工数の削減を図る方法も採られている。
【0003】
そして、エアバッグ収納カバーの構造は、その裏面に、エアバッグの膨張時に該カバーを容易に開裂させるための薄肉脆弱部とした予定開裂線が設けられると共に、エアバツグ収納部を取り付けるための取付部、及び、外周にはエアバッグの膨張による破壊等を防止するための補強用リブ付き枠体が設けられるという複雑な構造が採られている。
【0004】
これら従来の技術において、エアバッグ収納カバーは射出成形によって成形されるが、その際、エアバッグの膨張によるカバー破片の飛散防止を目的としてネット等の補強材がインサートされるため、製造工数が多く生産性に欠けるという問題があり、これに対して、形状保持のための硬質熱可塑性樹脂のコア層と、軟質熱可塑性エラストマーの表皮層からなる二色射出成形体が提案されたが、成形サイクルが長くなって、依然として生産性の問題が未解決であり、更に、これに対して、単層射出成形体が提案されている(例えば、特開平2−171364号、特開平4−151348号、特開平4−314648号、特開平5−38996号、各公報等参照。)。
【0005】
所が、前記単層射出成形体は、ゴム成分を高含量に含有させていることもあって、人の爪等の接触により表面に傷が付き易く、又、人の指からの皮脂等の油脂分との接触により侵され易いという、耐傷付き性及び耐油性に劣ると共に、低流動性が故に成形外観が劣るとという問題があり、市場の要求を十分に満足し得ているとは言い難いのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、エアバッグ装置における単層射出成形体からなるエアバッグ収納カバーの前述の従来技術に鑑みてなされたもので、従って、本発明は、広温度範囲において衝撃破壊時の耐飛散性等に優れ、エアバッグ収納カバーとしてエアバッグの膨張、展開時の予定開裂線部以外での破壊や飛散等がないのは勿論、耐傷付き性及び耐油性に優れると共に、成形外観にも優れ、表面のベタツキ等もなく、エアバッグ収納カバーを成形するに好適な熱可塑性エラストマー組成物、及びそのような特長を有するエアバッグ収納カバーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記目的を達成すべく鋭意検討した結果、特定の組成からなり、且つ、特定の物性を有する熱可塑性エラストマー組成物が前記目的を達成できることを見出し本発明を完成したもので、即ち、本発明は、下記の(A)成分、(B)成分、及び(C)成分〔但し、各成分の重量%はこの三成分の合計100重量%に対するものである。〕からなり、下記の(1)、(2)、及び(3)の特性を満足する熱可塑性エラストマー組成物、及び、該組成物からなるエアバッグ収納カバー、を要旨とする。
(A)芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物であって、芳香族ビニルの含有量が5〜50重量%、共役ジエンの重合体ブロックの二重結合の水素添加率が80%以上、重量平均分子量が200000以上、350000以下の熱可塑性エラストマー;25〜40重量%
(B)オレフィン系樹脂;35〜50重量%
(C)炭化水素系ゴム用軟化剤;15〜40重量%
(1)JIS K7210に準拠した温度230℃、荷重2.16kgでのメルトフローレート1〜60g/10分
(2)JIS K6301に準拠したスプリング式硬さ(A形)86以上
(3)JIS K7203に準拠した曲げ弾性率300MPa以下
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明において、熱可塑性エラストマー組成物を構成する(A)成分の芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物からなる熱可塑性エラストマーは、芳香族ビニルの重合体ブロックと共役ジエンの重合体ブロックとからなり、その芳香族ビニルの重合体ブロックがハードセグメントを、共役ジエンの重合体ブロックがソフトセグメントをそれぞれ構成し、後者重合体ブロックの二重結合が水素添加された水素添加ブロック共重合体であって、スチレン系熱可塑性エラストマーとして知られているものである。
【0009】
そして、本発明におけるこの水素添加ブロック共重合体としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した重量平均分子量が、200000以上のものであることが必須であり、350000以下であるものが好ましい。重量平均分子量が前記範囲未満では、組成物として耐傷付き性が劣ると共に、後述する(C)成分のブリードアウトが生じ易いこととなり、一方、前記範囲超過では、組成物として成形加工性等が劣る傾向となる。
【0010】
尚、このブロック共重合体における芳香族ビニルとしては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジメチルスチレン等が挙げられ、中で、スチレンが好ましく、又、共役ジエンとしては、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等が挙げられ、中で、ブタジエン、イソプレン、又は、ブタジエン/イソプレンが重量比で20/80〜60/40の割合の両者混合物であるものが好ましい。
【0011】
又、本発明における水素添加ブロック共重合体としては、芳香族ビニルの含有量が5〜50重量%、更には8〜45重量%、特には10〜40重量%であるものが好ましく、又、1,2−ミクロ構造が60%未満、更には45%未満であるものが好ましい。芳香族ビニルの含有量が前記範囲未満では、組成物として機械的特性、耐熱性等が劣る傾向となり、一方、前記範囲超過では、組成物として柔軟性、ゴム弾性等が劣ると共に、後述する(C)成分のブリードアウトが生じ易い傾向となる。又、1,2−ミクロ構造が前記範囲以上では、組成物として柔軟性等が劣る傾向となる。
【0012】
又、共役ジエンの重合体ブロックの二重結合の水素添加率は、80%以上、更には90%以上、特には95%以上であるものが好ましい。水素添加率が前記範囲未満では、組成物として耐候性、熱安定性等が劣る傾向となる。
【0013】
本発明において、熱可塑性エラストマー組成物を構成する(B)成分のオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1等の炭素数2〜8程度のα−オレフィンの単独重合体、それらのα−オレフィンと、エチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1等の炭素数2〜20程度の他のα−オレフィンや、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、塩化ビニル等のビニル化合物との共重合体等が挙げられ、具体的には、例えば、低・中・高密度ポリエチレン等(分岐状又は直鎖状)のエチレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等のエチレン系樹脂、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体等のプロピレン系樹脂、及び、ブテン−1単独重合体、ブテン−1−エチレン共重合体、ブテン−1−プロピレン共重合体等のブテン−1系樹脂等が挙げられる。
【0014】
本発明におけるオレフィン系樹脂としては、以上の中で、プロピレン系樹脂が好ましく、就中、プロピレンの単独重合体、又は、プロピレン−エチレン共重合体が好ましく、その場合、エチレン含有量は15重量%まで、更には13重量%まで、特には10重量%までのものが好ましい。
【0015】
又、オレフィン系樹脂のメルトフローレートは、JIS K7210に準拠して温度230℃、荷重2.16kgで測定した値として、1〜120g/10分、更には2〜110g/10分、特には5〜100g/10分であるものが好ましい。メルトフローレートが前記範囲未満では、組成物として成形加工性等が劣る傾向となり、一方、前記範囲超過では、組成物として機械的特性等が劣る傾向となる。
【0016】
本発明において、熱可塑性エラストマー組成物を構成する(C)成分の炭化水素系ゴム用軟化剤は、一般に、芳香族環、ナフテン環、及びパラフィン鎖の三者の混合物であって、パラフィン鎖炭素が全炭素数の50%以上を占めるものがパラフィン系オイル、ナフテン環炭素が全炭素数の30〜45%のものがナフテン系オイル、芳香族環炭素が全炭素数の30%以上のものが芳香族系オイルと、それぞれ分類されている鉱物油系で高沸点の石油留分であり、中で、本発明においては、パラフィン系のものが好ましい。
【0017】
又、炭化水素系ゴム用軟化剤の分子量は、重量平均分子量で300〜2000、更には500〜1500であるものが好ましく、40℃の動粘度が20〜800cSt、更には50〜600cStであるもの、流動点が−40〜0℃、更には−30〜0℃であるもの、引火点が200〜400℃、更には250〜350℃であるもの、がそれぞれ好ましい。
【0018】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、前記(A)成分の水素添加ブロック共重合体、前記(B)成分のオレフィン系樹脂、及び前記(C)成分の炭化水素系ゴム用軟化剤からなり、それら各成分の量比は、この三成分の合計100重量%に対するものとして、(A)成分が25〜40重量%、(B)成分が35〜50重量%、(C)成分が15〜40重量%であることが必須である。
【0019】
(A)成分が前記範囲未満では、組成物のゴム弾性や耐衝撃性が低下してエアバッグ収納カバーとしての低温時の展開性が劣ることとなると共に、耐傷付き性が劣り、更に、表面にベタツキが生じることとなり、一方、前記範囲超過では、組成物の成形加工性が劣ることとなる。又、(B)成分が前記範囲未満では、組成物の剛性が低下してエアバッグ収納カバーとしての高温時の展開性が劣ることとなると共に、耐傷付き性が劣ることとなり、一方、前記範囲超過では、組成物の耐衝撃性が低下してエアバッグ収納カバーとしての低温時の展開性が劣ることとなる。又、(C)成分が前記範囲未満では、組成物の成形加工性が劣り、更に、組成物の耐衝撃性が低下してエアバッグ収納カバーとしての低温時の展開性が劣ることとなると共に、耐油性が劣ることとなり、一方、前記範囲超過では、組成物の剛性が低下してエアバッグ収納カバーとしての高温時の展開性が劣ることとなると共に、表面にベタツキが生じることとなる。
【0020】
尚、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、特に成形体の形状保持性等の面から、前記(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の他に、更に、例えば、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルク、マイカ、ウィスカー、ガラス繊維、炭素繊維、ガラスバルーン等の無機充填材、中で、好ましくはタルク、マイカ等の板状粒子形状の無機充填材を含有しているのが好ましく、その含有量としては、(A)、(B)、(C)成分の合計100重量部に対して、1〜25重量部、更には1〜15重量部であるのが好ましい。
【0021】
又、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、特に低温耐衝撃性やエアバッグ収納カバーとしての低温時の展開性等の面から、前記(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の他に、更に、例えば、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム、エチレン−ブテン−1共重合体ゴム、エチレン−ブテン−1−非共役ジエン共重合体ゴム等のオレフィン系共重合体ゴムを含有しているのが好ましく、その含有量としては、(A)、(B)、(C)成分の合計100重量部に対して、1〜15重量部であるのが好ましい。
【0022】
又、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、更に、前記(A)成分の水素添加ブロック共重合体、及び前記オレフィン系共重合体ゴム以外の各種熱可塑性エラストマーやゴム、前記(B)成分のオレフィン系樹脂以外の各種樹脂、及び、前記(C)成分の炭化水素系ゴム用軟化剤以外の各種軟化剤、並びに、これら組成物に通常用いられる添加剤、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防曇剤、ブロッキング防止剤、分散剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、発泡剤、架橋剤、架橋助剤等が添加されていてもよい。
【0023】
本発明において、熱可塑性エラストマー組成物は、その組成物から成形されるエアバッグ収納カバー等の成形体の耐光性等の面から、通常、光安定剤又は/及び紫外線吸収剤を含有していることが求められ、その含有量としては、(A)、(B)、(C)成分の合計100重量部に対して、それぞれ0.01〜1重量部、更には0.05〜0.5重量部であるのが好ましい。中で、光安定剤と紫外線吸収剤との併用が好ましく、その場合、光安定剤/紫外線吸収剤の量比は1/1〜4/1の範囲であるのが好ましい。
【0024】
その光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ベンゾイルオキシピペリジン、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンと1,2,3,4−ブタン−テトラカルボン酸との縮合物、N−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N−(2−ヒドロキシプロピル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、1−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)−1,1−ペンタン−ジ−カルボン酸−ジ−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペラジル)イミノ}〕等のヒンダードアミン系のもの等が挙げられる。
【0025】
又、その紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、メチル−3−〔3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートとポリエチレングリコールとの縮合物等のベンゾトリアゾール系、、フェニルサリシレート、p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等のサリシレート系、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系のもの等が挙げられ、中で、ベンゾトリアゾール系のものが好ましい。
【0026】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、前記(A)成分の水素添加ブロック共重合体と、前記(B)成分のオレフィン系樹脂と、前記(C)成分の炭化水素系ゴム用軟化剤とを、必要に応じて、更に、前記無機充填材、前記オレフィン系共重合体ゴム、前記光安定剤、前記紫外線吸収剤、及び、他のエラストマーやゴム、他の樹脂、他の軟化剤、その他の添加剤等と共に、通常は、粉状又は粒状の各成分をヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー等により均一に混合した後、一軸又は多軸押出機、ニーダー、ブラベンダープラストグラフ、バンバリーミキサー、ロール等により、100〜400℃程度の温度で溶融混練することにより製造される。尚、その際、有機過酸化物等の架橋剤及びポリエン化合物等の架橋助剤を共存させて動的に熱処理する公知の動的架橋を行わしめてもよい。
【0027】
本発明においては、前記熱可塑性エラストマー組成物が、更に、下記の(1)、(2)、及び(3)の特性を満足することが必須である。
(1)JIS K7210に準拠した温度230℃、荷重2.16kgでのメルトフローレート1〜60g/10分
(2)JIS K6301に準拠したスプリング式硬さ(A形)86以上
(3)JIS K7203に準拠した曲げ弾性率300MPa以下
【0028】
尚、メルトフローレートは5〜40g/10分であるのが、又、スプリング式硬さは100以下であるのが、又、曲げ弾性率は100MPa以上であるのが、それぞれ好ましい。
【0029】
メルトフローレートが前記範囲未満では、成形外観が劣ることとなり、一方、前記範囲超過では、耐衝撃性等の機械的特性が劣ることとなる。又、硬さが前記範囲未満では、剛性が劣ることとなり、又、曲げ弾性率が前記範囲超過では、特に低温耐衝撃性が低下し、エアバッグ収納カバーとしての低温時の展開性が劣ることとなる。
【0030】
又、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、エアバッグ収納カバーとしての低温時の展開性等の面から、更に、下記の(4)の特性を満足するものであるのが好ましい。
(4)JIS K7110に準拠した温度−40℃でのノッチ付きアイゾット衝撃強度30kJ/m2 以上
【0031】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、射出成形法、射出圧縮成形法、射出発泡成形法、射出中空成形法等により所望の成形体に成形されるが、特に、エアバッグ装置のエアバッグ収納カバーを成形するに好適である。
ここで、射出成形法における成形条件としては、成形温度は、通常、100〜300℃、好ましくは150〜280℃程度、射出圧力は、通常、5〜100MPa、好ましくは10〜80MPa程度、金型温度は、通常、20〜80℃、好ましくは20〜60℃程度である。
【0032】
以上により成形される本発明のエアバッグ収納カバーの形状及び構造は、特に限定されるものではないが、薄肉脆弱部とした予定開裂線を裏面に設けた平板部からなるカバー本体と、その裏面に形成された補強用リブ付き枠体とからなる構造を基本構造とし、例えば、その平均肉厚は2〜5mm程度であり、予定開裂線は、前記平均肉厚の50%以下、例えば、0.3〜1.5mm程度の肉厚の連続線とするか、或いは、ミシン目状の不連続の貫通孔を設けること等により形成され、又、予定開裂線の両側に平均肉厚の10〜30%の肉盛部を設けることもできる。
尚、成形されたエアバッグ収納カバーは、表面の耐傷付き性等に優れるので、慣用されている表面塗装を省略することが可能となる。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
尚、以下の実施例及び比較例に用いた(A)成分、(B)成分、及び(C)成分は、以下に示す通りである。
【0034】
(A)芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物
▲1▼スチレン含有量33重量%、1,2−ミクロ構造38%、水素添加率98%以上、重量平均分子量240000の、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物
▲2▼スチレン含有量30重量%、1,2−ミクロ構造8%、水素添加率98%以上、重量平均分子量216000の、スチレン−イソプレンブロック共重合体の水素添加物
▲3▼(比較例用)スチレン含有量17.5重量%、1,2−ミクロ構造36%、水素添加率98%以上、重量平均分子量120000の、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物
【0035】
(B)オレフィン系樹脂
▲1▼メルトフローレート14g/10分のプロピレン単独重合体
▲2▼エチレン含有量4.2重量%、メルトフローレート30g/10分のプロピレン−エチレンブロック共重合体
▲3▼エチレン含有量4.2重量%、メルトフローレート60g/10分のプロピレン−エチレンブロック共重合体
【0036】
(C)炭化水素系ゴム用軟化剤
▲1▼重量平均分子量746、40℃の動粘度382cSt、流動点が−15℃、引火点300℃のパラフィン系オイル
【0037】
実施例1〜8、比較例1〜8
表1に示す(A)成分、(B)成分、及び(C)成分の組成物に、該組成物100重量部に対して、酸化防止剤としてテトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(日本チバガイギー社製「イルガノックス1010」)0.1重量部、光安定剤としてビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(三共社製「サノールLS770」)0.1重量部、紫外線吸収剤として2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(日本チバガイギー社製「チヌビン326」)0.1重量部をそれぞれ添加して、シリンダー径45mm、L/D33の二軸押出機(池貝社製「PCM45」)を用いて200℃にて溶融混練し、ペレット化することにより、熱可塑性エラストマー組成物を製造した。
【0038】
得られた熱可塑性組成物について、以下に示す方法でメルトフローレートを測定し、結果を表1に示した。
メルトフローレート
JIS K7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgで測定した。
【0039】
更に、得られた熱可塑性エラストマー組成物を、インラインスクリュータイプ射出成形機(日本製鋼所社製「N100B」)を用いて、射出温度220℃、射出圧力50MPa、金型温度40℃にて、硬さ、曲げ弾性率、引張破壊強度、アイゾット衝撃強度、及び耐光性の各試験用のテストピースを射出成形し、それぞれの測定を以下に示す方法で実施し、結果を表1に示した。
【0040】
硬さ
JIS K6301に準拠し、スプリング式硬さ(A形)を測定した。
曲げ弾性率
JIS K7203に準拠し、厚さ4mm、幅10mm、長さ90mmのテストピースを用い、スパン間64mm、曲げ速度2mm/分にて測定した。
引張破壊強度
JIS K6301に準拠し、テストピースから3号ダンベルを打ち抜き、スパン間80mm、引張速度500mmにて測定した。
【0041】
アイゾット衝撃強度
JIS K7110に準拠し、厚さ4mm、幅10mm、長さ80mmのテストピースを用い、温度−40℃でのノッチ付き衝撃強度を測定した。
耐光性
厚さ3mm、幅30mm、長さ60mmのテストピースを用い、オートフェードメーター(スガ試験機社製「FAL−AU−H型」)中で、カーボン光源、ブラックパネル温度83℃、湿度50%、降雨なし、の条件で2000時間光照射した後のテストピースの表面状態を目視にて観察し、変色、亀裂、粉吹き等が生じている場合を×、変化が認められない場合を○として評価した。
【0042】
一方、得られた熱可塑性エラストマー組成物を、インラインスクリュータイプ射出成形機(東芝機械社製「IS220」)を用いて、射出温度220℃、射出圧力50MPa、金型温度40℃にて、裏面に補強用リブ付き枠体を有し、平均肉厚3mm、予定開裂線の肉厚0.5mmのエアバッグ収納カバーを射出成形し、以下に示す方法で、成形外観、表面のベタツキ、耐傷付き性、耐油性を評価し、又、エアバッグの膨張、展開テストを実施してエアバッグ収納カバーの膨張、展開性を評価し、結果を表1に示した。
【0043】
成形外観
リブ部や予定開裂線部のヒケ等の有無を目視にて観察し、ヒケ等の異常が生じるている場合を×、異常が認められない場合を○として評価した。
表面のベタツキ
105℃の恒温槽内に500時間放置した後のベタツキの有無を目視にて観察し、ベタツキが発生している場合を×、ベタツキが認められない場合を○として評価した。
【0044】
耐傷付き性
カバー本体の平板部から切り出した試験片に、テーバー式スクラッチテスター(東洋精機製作所社製)を用いて、先端25R、剪断角度22度の切り刃で回転速度0.5rpm、荷重300gで引っ掻いた後の試験片表面の傷跡を、7倍の拡大鏡及び目視にて観察し、傷跡が著しい場合を×、傷跡がないか目立たない場合を○として評価した。
耐油性
カバー本体の平板部から、幅10mm、長さ20mmの大きさに切り出した試験片を、10mlの軽質流動パラフィンに100℃で20時間浸漬した後の重量増加率を測定した。重量増加率130%以下であるのが良好である。
【0045】
エアバッグ収納カバーの膨張、展開性
エアバッグ収納カバーの裏面の枠体部にエアバッグ収納部及びエアバッグモジュールを取り付け、−35℃及び80℃の恒温槽内に1時間放置した後、エアバッグの膨張、展開テストを実施し、エアバッグが正常に展開しなかったり、カバーが破壊して飛散したり、枠体部が破壊した場合を×、このような問題が生じなかった場合を○として評価した。
【0046】
実施例9
(A)、(B)、及び(C)成分の合計100重量部に対して、更に、アスペクト比6.2、平均粒径2.8μmのタルクを10重量部配合した熱可塑性エラストマー組成物を用いた外は、実施例4と同様とした。
【0047】
実施例10
(A)、(B)、及び(C)成分の合計100重量部に対して、更に、プロピレン含有量25重量%、ムーニー粘度(ML1+4 、100℃)70のエチレン−プロピレン共重合体ゴムを10重量部配合した熱可塑性エラストマー組成物を用いた外は、実施例4と同様とした。
【0048】
実施例11
(A)、(B)、及び(C)成分の合計100重量部に対して、更に、実施例9にて用いたと同じタルクを10重量部と、実施例10にて用いたと同じエチレン−プロピレン共重合体ゴムを10重量部配合した熱可塑性エラストマー組成物を用いた外は、実施例4と同様とした。
【0049】
実施例12
(A)、(B)、及び(C)成分の合計100重量部に対して、架橋剤として2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(化薬アクゾ社製「カヤヘキサAD」)0.1重量部と、架橋助剤としてトリメチロールプロパントリメタクリレート(三菱レイヨン社製「アクリルエステルTMP」)0.2重量部とを添加して溶融混練することにより動的架橋を施した熱可塑性エラストマー組成物を用いた外は、実施例4と同様とした。
【0050】
【表1】
Figure 0003758388
【0051】
【表2】
Figure 0003758388
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、広温度範囲において衝撃破壊時の耐飛散性等に優れ、エアバッグ収納カバーとしてエアバッグの膨張、展開時の予定開裂線部以外での破壊や飛散等がないのは勿論、耐傷付き性及び耐油性に優れると共に、成形外観にも優れ、表面のベタツキ等もなく、エアバッグ収納カバーを成形するに好適な熱可塑性エラストマー組成物、及びそのような特長を有するエアバッグ収納カバーを提供することができる。

Claims (3)

  1. 下記の(A)成分、(B)成分、及び(C)成分〔但し、各成分の重量%はこの三成分の合計100重量%に対するものである。〕からなり、下記の(1)、(2)、及び(3)の特性を満足することを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
    (A)芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物であって、芳香族ビニルの含有量が5〜50重量%、共役ジエンの重合体ブロックの二重結合の水素添加率が80%以上、重量平均分子量が200000以上、350000以下の熱可塑性エラストマー;25〜40重量%
    (B)オレフィン系樹脂;35〜50重量%
    (C)炭化水素系ゴム用軟化剤;15〜40重量%
    (1)JIS K7210に準拠した温度230℃、荷重2.16kgでのメルトフローレート1〜60g/10分
    (2)JIS K6301に準拠したスプリング式硬さ(A形)86以上
    (3)JIS K7203に準拠した曲げ弾性率300MPa以下
  2. 更に下記の(4)の特性を満足する請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
    (4)JIS K7110に準拠した温度−40℃でのノッチ付きアイゾット衝撃強度30kJ/m以上
  3. 請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなることを特徴とする、エアバッグ装置のエアバッグ収納カバー。
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