JPH10265628A - エアバッグ収納用カバー - Google Patents
エアバッグ収納用カバーInfo
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- JPH10265628A JPH10265628A JP9075691A JP7569197A JPH10265628A JP H10265628 A JPH10265628 A JP H10265628A JP 9075691 A JP9075691 A JP 9075691A JP 7569197 A JP7569197 A JP 7569197A JP H10265628 A JPH10265628 A JP H10265628A
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Abstract
ルメントパネルと収納用カバーの合わせ部の隙間を極力
小さくし、かつ荷重撓み性に優れたエアバッグ収納用カ
バーを提供する。 【解決手段】 下記成分(A)及び(B)からなり、曲
げ弾性率が100〜600MPa、線膨張係数が9×1
0-5cm/cm/℃以下の物性を示す熱可塑性エラスト
マー組成物から構成されていることを特徴とするエアバ
ッグ収納用カバー。 成分(A):プロピレン系共重合体樹脂
30〜70重量% 成分(B):エチレン・炭素原子数4以上のα−オレフ
ィン共重合体ゴム70〜30重量%
Description
動体が衝突事故等の際に、その衝撃や変形を感知するこ
とにより作動し、膨張展開によって乗員を保護するエア
バッグシステムのエアバッグを収納するエアバッグ収納
用カバーに関するものである。
の際に運転手或いは搭乗者を保護するシステムで、衝突
の際の衝撃を感知する装置とエアバッグ装置とからな
る。エアバッグ装置は、エアバッグ、エアバッグを膨脹
させるためのガスを発生するアジカナトリウム等を入れ
たガス発生器、及び、それらを収納するカバーからな
り、これら装置はステアリングホイール、助手席前方の
インストルメントパネル、運転席及び助手席のシート、
或いは、フロント及びサイドピラー等に設置される。
エアバッグ膨脹時に、それを収納しているカバーの粉砕
による破片の飛散、又は、カバー取り付け部の破壊によ
るカバーが飛散して、運転手や搭乗員に当たって怪我を
させる危険性があることから、低温から高温までの幅広
い温度範囲において、カバーが異常な破壊をして飛散す
るのを防止することを目的として、その構造或いは材質
において種々提案されている。例えば、特開昭50−1
27336号公報、特開昭55−110643号公報に
記載される様な、発泡ポリウレタン等の材料を用いて予
定開裂線以外に補強材(ネット等)をインサートしたも
のや、特開平1−202550号公報、特開平2−17
1362号公報、特開平2−220946号公報、特開
平3−189252号公報に記載される様な、ソフト感
のある熱可塑性エラストマーを用いた表皮層と、形状保
持性のある硬い熱可塑性樹脂を用いたコア層からなり、
前記のネット補強カバーの複雑な製造工程を省略し、生
産性を向上させた二色射出成形カバーや、特開平2−1
71364号公報、特開平4−151348号公報、特
開平4−314648号公報、特開平5−38996号
公報に記載される様な、単層射出成形による前記の二色
射出成形カバーの欠点であるコストを低減したもの、更
には、特開平8−192666号公報による様なインス
トルメントパネル本体とエアバッグを一体成形し製造工
程を簡略化したもの等がある。
いてエアバッグ膨脹時に破壊、飛散することなく確実に
予定開裂線より破壊する収納用カバーを成形することが
可能となった。しかしながら、自動車の内装意匠部品、
特に助手席前方のインストルメントパネル装着用として
用いる場合、収縮によるヒケやソリが大きく、その商品
性(外観)において問題があった。従って、これを解決
する目的として、特開平8−34304号公報に記載さ
れる様な方法が提案された。これらの提案により、エア
バッグ装置においてエアバッグ膨脹時に破壊、飛散する
ことなく確実に予定開裂線より破壊し、しかも、成形時
の収縮や塗装焼き付け等の二次収縮によるヒケやソリの
少ない収納用カバーを成形することが可能となった。
エアバッグ装置においては商品性の観点からインストル
メントパネルと収納用カバーの合わせ部の隙間を極力小
さくしたものや、隙間の無いインストルメントパネルと
一体性のあるものが求められている。この様な隙間を小
さくした収納用カバーは温度変化に対して寸法変化のな
いこと(寸法安定性、低線膨脹率性)が必要であるが、
未だ十分なレベルに達していない。また、収納用カバー
部の耐変形性(荷重撓み性)等も従来以上の性能が求め
られているが、この点においても十分満足できるもので
はなかった。
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定成分を特
定割合で配合した特定の物性を示す熱可塑性エラストマ
ー組成物を用いたエアバッグ収納用カバーは、寸法安定
性と荷重撓み性に優れ、自動車内装部品として商品性が
高く、且つ、エアバッグ膨脹時に予定開裂部以外が破
壊、飛散することなく、確実に予定開裂線より良好に破
壊するという安全性の高いことを見いだし本発明を完成
するに至ったものである。すなわち、本発明のエアバッ
グ収納用カバーは、下記成分(A)及び(B)からな
り、曲げ弾性率が100〜600MPa、線膨張係数が
9×10-5cm/cm/℃以下の物性を示す熱可塑性エ
ラストマー組成物から構成されていることを特徴とする
ものである。 成分(A):プロピレン系共重合体樹脂 30〜70重量% 成分(B):エチレン・炭素原子数4以上のα−オレフィン共重合体ゴム 70〜30重量%
れる熱可塑性エラストマー組成物は、下記に示す成分
(A)〜成分(B)を構成材料として用いることが重要
である。
るプロピレン系共重合体樹脂としては、プロピレンを主
成分とする共重合体樹脂であり、具体的には、プロピレ
ンとエチレン又はα−オレフィンのランダム又はブロッ
ク共重合体であり、好ましくはプロピレン・エチレンラ
ンダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合
体等を挙げることができる。これらプロピレン系共重合
体樹脂の中でも、好ましくはメルトフローレート(MF
R:JIS−K6758、230℃、2.16kg荷
重)が0.01〜200g/10分、中でも0.05〜
180g/10分、特に0.1〜150g/10分で、
エチレン含量が1〜15重量%、中でも2〜13重量
%、特に2.5〜10重量%のプロピレン・エチレン共
重合体樹脂、特にプロピレン・エチレンブロック共重合
体樹脂を用いるのが良い。なお、ここでいうエチレン含
量とは赤外スペクトル分析法等により測定される値であ
る。
を用いた場合には、射出成形性が低下し、得られた射出
成形体の外観、特にフローマークの発生が著しくなる傾
向にある。一方、上記範囲を越えるものを用いた場合に
は、材料強度及び低温衝撃性が低下する傾向にある。ま
た、エチレン含量が上記範囲を越えるものを用いた場合
には、射出成形性と耐熱性が低下する傾向にある。プロ
ピレン系共重合体樹脂の具体的な製造条件としては、一
般にチーグラー型触媒、カミンスキー型触媒等の立体規
則性触媒を使用して、プロピレンとエチレン又はα−オ
レフィンをランダム又はブロック共重合することにより
製造することができる。
のα−オレフィン共重合体ゴム 本発明において用いる成分(B)のエチレン・炭素原子
数4以上のα−オレフィン共重合体ゴムとしては、エチ
レンと炭素原子数4以上、好ましくは炭素原子数4〜2
0、特に好ましくは炭素原子数4〜12のα−オレフィ
ンを水素の共存下に、可溶性バナジウム化合物と有機ア
ルミニウム化合物とから形成される触媒、又はカミンス
キー型触媒等を用いて連続的に共重合させたものであ
る。該エチレン・炭素原子数4以上のα−オレフィン共
重合体ゴムは、エチレン含量が30〜95重量%、好ま
しくは40〜90重量%の共重合体ゴムを用いることが
好ましい。エチレン含量が上記範囲未満のものを用いる
と強度的に低下する傾向があり、一方、エチレン含量が
上記範囲を超えるものを用いると硬度が高く、柔軟性が
低下する傾向にある。
に、更に、付加的成分として目的に応じて、以下に示す
成分(C)及び(D)の中から選ばれる少なくとも1種
の成分を配合することができる。
ク共重合体の水素添加物 上記スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素添加
物は、主として、成形品表面が傷付き性及び塗料密着性
の改良のために配合される成分(C)のスチレン・共役
ジエンブロック共重合体の水素添加物としては、スチレ
ンと共役ジエンとのブロック共重合体を水素添加して得
られたものであり、ここで好適な共役ジエンはブタジエ
ン、イソプレン又はこれらの混合物である。例えば、ス
チレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物(以
下、単に「水添S−B−S」と略記することがある。)
であるスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合
体(SEBS)、或いは、スチレン・イソプレンブロッ
ク共重合体の水素添加物(以下、単に「水添S−I−
S」と略記することがある。)であるスチレン・エチレ
ン・プロピレン・スチレン共重合体(SEPS)、スチ
レン・ブタジエン・イソプレンブロック共重合体の水素
添加物(以下、単に「水添S−BI−S」と略記するこ
とがある。)を挙げることができる。
合体の水素添加物は、スチレン含量が5〜50重量%、
好ましくは8〜45重量%、特に好ましくは10〜40
重量%のものであり、また、NMRによる1,2−ミク
ロ構造が60%未満、好ましくは45%未満の範囲のも
のであり、水素添加率が通常90%以上、好ましくは耐
候性の点から95%以上のものが用いられる。上記共役
ジエンがイソプレンとブタジエンの混合物の場合の混合
物の重量比(イソプレン/ブタジエン)は、一般に99
/1〜1/99、好ましくは90/10〜30/70、
特に好ましくは80/20〜40/60のものである。
成分(A)のスチレン・共役ジエンブロック共重合体の
水素添加物の重量平均分子量は50,000〜300,
000のものが好ましく、上記範囲未満のものはゴム弾
性、機械的強度、低温衝撃性が低下する傾向にあり、一
方、上記範囲を超えるものは柔軟性が低下する傾向にあ
る。スチレン含量が5重量%未満のものは、ゴム弾性と
強度が低下する傾向にあり、50重量%を超えるものは
柔軟性が低下する傾向にある。また、上記NMRによる
1,2−ミクロ構造が60%を超えるものは成形性と柔
軟性が低下する傾向にある。
合体の水素添加物の製造方法としては、例えば、特公昭
40−23798号公報に記載された方法により、リチ
ウム触媒を用いて不活性溶媒中でスチレン・共役ジエン
ブロック共重合体を合成し、次いで、例えば、特公昭4
2−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特
開昭59−133203号公報、特開昭60−7900
5号公報に記載された方法により、不活性溶媒中で水素
添加触媒の存在下に水素添加する方法等を挙げることが
できる。また、水添S−BI−Sは、例えば特開平3−
188114号公報に記載された方法により合成された
ものである。
は、硬度調整及び成形時の溶融流動性の調節を行なうた
めに配合され、特に、重量平均分子量が300〜2,0
00、好ましくは500〜1,500の炭化水素系ゴム
用軟化剤を用いることが好適である。上記炭化水素系ゴ
ム用軟化剤は、一般に、芳香族環、ナフテン環及びパラ
フィン環の三者を組み合わせた混合物であって、パラフ
ィン鎖炭素数が全炭素中の50%以上を占めるものがパ
ラフィン系オイルと呼ばれ、ナフテン環炭素数が30〜
45%のものがナフテン系オイルと呼ばれ、芳香族炭素
数が30%より多いものが芳香族オイルと呼ばれて区分
されている。これらの中では耐候性の点からパラフィン
系オイルを用いることが好ましい。該パラフィン系オイ
ルとしては、40℃動粘度が20〜800cst、好ま
しくは50〜600cst、流動点が0〜−40℃、好
ましくは0〜−30℃、及び、引火点(COC)が20
0〜400℃、好ましくは250〜350℃のオイルが
好適に使用される。
エラストマーには、上記の付加的成分以外に本発明の効
果を著しく損なわない範囲内で、各種目的に応じて任意
の配合成分を配合することができる。任意成分として
は、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線
吸収剤、前記以外の各種熱可塑性樹脂、前記以外の各種
エラストマー、中和剤、滑剤、防雲剤、アンチブロッキ
ング剤、スリップ剤、難燃剤、分散剤、帯電防止剤、導
電性付与剤、金属不活性剤、分子量調整剤、防菌剤、蛍
光増白剤等の各種添加物を挙げることができる。
組成物を構成する各成分の配合割合は、成分(A)のプ
ロピレン系共重合体樹脂30〜70重量%、好ましくは
35〜65重量%、成分(B)のエチレンと炭素原子数
4以上のα−オレフィン共重合体ゴム70〜30重量
%、好ましくは65〜35重量%である。また、上記成
分(C)のスチレン・共役ジエンブロック共重合体の水
素添加物の好ましい配合割合は、成分(A)及び(B)
の合計100重量部に対して、0〜150重量部、特に
5〜100重量部である。該成分(C)を配合すること
により成形品表面が傷付き難くなり、また塗料密着性も
向上するといった効果がある。成分(C)の配合割合が
上記範囲を超えると低温時の展開性が低下する傾向があ
る。上記成分(D)のゴム用軟化剤の好ましい配合割合
は、成分(A)及び(B)の合計100重量部に対し
て、0〜150重量部、特に5〜100重量部である。
成分(D)を配合することにより硬度調整及び成形時の
溶融流動性を調節することができるといった効果があ
る。成分(D)の配合割合が上記範囲を超えると製品の
形状保持性と高温時の展開性が低下する傾向がある。特
に本発明においては、無機フィラーを配合しない方が良
い。
常の押出機やバンバリーミキサー、ロール、ブラベンダ
ープラストグラフ、ニーダーブラベンダー等を用いて常
法で混練して製造されるが、押出機、特に二軸押出機を
用いて製造することが好ましい。上記構成材料よりなる
熱可塑性エラストマー組成物は、下記の架橋剤や架橋助
剤を配合して動的に熱処理して部分的に架橋させたもの
であっても良い。
酸化物を用いることが好ましく、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
シン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプ
ロピル)ベンゼン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシ
ン−3、ジクミルパーオキサイド等を挙げることができ
る。
れる架橋助剤としては、N,N′−m−フェニレンビス
マレイミド、トルイレンビスマレイミド、P−キノンジ
オキシム、ニトロベンゼン、ジフェニルグアニジン、ト
リメチロールプロパン、ジビニルベンゼン、エチレング
リコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジ
メタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリ
レート、アリルメタクリレート等の官能性化合物等を挙
げることができる。
熱可塑性エラストマー組成物の物性は、JIS−K72
03による曲げ弾性率100〜600MPa、好ましく
は120〜550MPaで、線膨張係数が9×10-5c
m/cm/℃以下、好ましくは3〜9×10-5cm/c
m/℃、の物性を示すものである。特に好適には上記曲
げ弾性率、線膨張係数を有している他に、JIS−K7
110による−40℃におけるアイゾット衝撃強度が5
0KJ/m2 以上の物性を有するものである。上記曲げ
弾性率が上記範囲未満のものを用いた場合は、荷重撓み
性が低下し、一方、上記範囲を越えるものを用いた場合
は低温耐衝撃性が低下する。上記線膨張係数が上記範囲
未満であったり、上記範囲を越えたものであると耐熱変
形性が劣り、良好な製品が得られない。上記アイゾット
衝撃強度が、上記範囲未満のものを用いた場合には、低
温展開性が低下する傾向がある。
常の射出成形法、又は、必要に応じて、ガスインジェク
ション成形法、射出圧縮成形法、ショートショット発泡
成形法等の各種成形法を用いてエアバック収納用カバー
を成形することができる。上記射出成形における成形条
件としては、一般に100〜300℃、好ましくは15
0〜280℃の成形温度、5〜100Mpa、好ましく
は10〜80Mpaの射出圧力、20〜80℃、好まし
くは20〜60℃の金型温度である。
無く、要求される性能、取り付け位置に適合する形状、
外観等を配慮して定められるが、例えば、図1〜図3に
示す様な構造とすることができる。図1において、エア
バック収納用カバー1は、平板部1aと、該平板部1a
の背面側に形成されたリブ1bからなり、該リブ1bは
平板部1aより平行四辺形として突出した形状の壁体と
して形成されている。また、リブ1bの壁体には、図2
及び図3に示すように、エアバック収納用カバー1を車
体に取り付けたり、エアバックモジュールを取り付ける
ための、壁体を貫通する小孔3が形成されていると共
に、該平板部1aのリブ1bが突出する基端部側の内側
に沿って、その3辺にノッチを形成した脆弱部2が設け
られている。本発明のエアバック収納用カバー1の平均
肉厚は1〜5mmである。但し、エアバック装着作動時
に容易に開裂するために脆弱な構造を設けることが必要
であり、開裂部の肉厚は薄目に、好ましくは平均肉厚の
50%以下の肉厚に設計することが好適である。
車等の高速移動体が衝突事故等の際に、その衝撃や変形
を感知することにより作動し、膨張展開によって乗員を
保護するエアバッグシステムのエアバッグ収納用カバー
として用いられる。
実施例を示して具体的に説明する。[I] 熱可塑性エラス
トマー組成物用原材料 実施例及び比較例においては、下記に示す原材料を用い
た。
示す通りの方法で行なった。但し、下記の(1) 〜(3) に
おける測定試料は、インラインスクリュータイプ射出成
形機(日本製鋼所(株)製射出成形機;N100B)を
用いて、射出圧力500kg/cm2 、射出温度220
℃、金型温度40℃にて、曲げ弾性率と線膨脹係数用の
試験片を厚さ4mm×幅10mm×長さ90mmとし、
アイゾット衝撃強度用の試験片をノッチの付いた厚さ4
mm×幅10mm×長さ80mmとしたピースに成形し
た。また、下記の(4) における測定試料は、インライン
スクリュータイプ射出成形機(東芝機械(株)製射出成
形機:IS170)を用いて、220℃の温度で厚さ
3.5mm×幅120mm×長さ300mmとしたピー
スに成形した。更に、下記の(5) 及び(6) における測定
試料は、インラインスクリュータイプ射出成形機(東芝
機械(株)製射出成形機:IS220)を用いて、22
0℃の温度で図1、図2及び図3に示す形状に成形した
エアバック収納用カバーにて評価を行なった。
度2mm/分にて測定した。 (2) 線膨張係数(cm/cm/℃) 厚さ4mm×幅10mm×長さ45mmの試験片を、真
空理工(株)製熱膨張計DL−7000Y−Lを用いて
昇温速度2℃/分で25〜80℃の温度間において測定
した。 (3) アイゾット衝撃強度(KJ/m2 ) JIS−K7110に準拠したノッチ付き試験片を用い
−40℃にて測定した。測定後、試験片が両断しないも
のについてはエアバック収納用カバーを成形し、−40
℃での低温展開テストを実施し、試験片が破壊、両断し
たものについては低温展開テストを実施しなかった。
片を図4の石英板に、試験片両端と固定部に隙間が生じ
ないように取り付けて、110℃と−40℃の恒温槽に
1時間放置し、その後、恒温槽より取り出して、110
℃の場合は試験片中央部の高さ(変形量)をノギスで測
定し、その高さが5mm未満を良好とし、5mm以上を
不良した。また、−40℃の場合は試験片両端と固定部
の隙間の和が2mm未満を良好とし、2mm以上を不良
とした。 (5) 荷重撓み性 エアバッグ収納用カバーの中心部に20mmφの接触子
を島津製作所(株)製オートグラフを用いて50mm/
分の速度で10分間押し込んだ時の荷重を測定し、荷重
5kgf以上を荷重撓み性が良好とし、5kgf未満を
不良とした。 (6) 展開テスト エアバッグ装置と該収納用カバーを組み立てたエアバッ
グ装置セットを展開テスト温度(−40℃、80℃)の
恒温槽内に1時間放置した後、展開テストを実施した。
該カバー部が割れて飛散するか、鋭利な形状に割れて正
常な展開が出来なかったり、取り付け部より引きちぎら
れた場合を不良とし、以上の様な不具合がなく、正常な
展開がなされた場合を良好とした。
(重量部)にて配合し、この表6〜7に示す配合組成の
合計量100重量部に対して、フェノール系酸化防止剤
(チバガイギー社製「イルガノックス1010」)0.
1重量部を添加し、L/D=33、シリンダー径45m
mの二軸押出機(池貝製PCM45)にて200℃の温
度に設定して溶融混練しペレットを得た。このペレット
を上記の通り射出成形して、上記の評価を行なった。こ
れらの評価結果を表6〜7に示す。実施例6は、フェノ
ール系酸化防止剤(チバガイギー社製「イルガノックス
1010」)0.1重量部、更に、有機過酸化物として
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン−3(化薬アクゾ社製「カヤヘキサA
D」)を0.1重量部、架橋助剤として、トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート(三菱レイヨン社製「ア
クリエステルTMP」)を0.2重量部添加し上記と同
様の評価をした。その結果を表6に示す。
常の射出成形機を用いて成形を行なうことができ、しか
も、温度変化による寸法安定性に優れ、かつ荷重撓み性
に優れたエアバッグ収納用カバーを得ることができるの
で、自動車等の高速移動体の衝突事故の際に、その衝撃
や変形を感知し、膨張展開するエアバッグを収納し、そ
のインストルメントパネルと収納用カバーの合わせ部の
隙間を極力小さくしたエアバッグ収納用カバーとして有
用なものである。
の斜視図である。
A−A断面図である。
B−B断面図である。
板の斜視図である。
Claims (3)
- 【請求項1】下記成分(A)及び(B)からなり、曲げ
弾性率が100〜600MPa、線膨張係数が9×10
-5cm/cm/℃以下の物性を示す熱可塑性エラストマ
ー組成物から構成されていることを特徴とするエアバッ
グ収納用カバー。 成分(A):プロピレン系共重合体樹脂 30〜70重量% 成分(B):エチレン・炭素原子数4以上のα−オレフィン共重合体ゴム 70〜30重量% - 【請求項2】熱可塑性エラストマー組成物が、成分
(A)及び(B)の合計100重量部に対し、成分
(C):スチレン・共役ジエンブロック共重合体の水素
添加物5〜100重量部を更に含む、請求項1に記載の
エアバッグ収納用カバー。 - 【請求項3】熱可塑性エラストマー組成物が、成分
(A)及び(B)の合計100重量部に対し、成分
(D):ゴム用軟化剤5〜100重量部を更に含む、請
求項1又は2に記載のエアバッグ収納用カバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07569197A JP3540118B2 (ja) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | エアバッグ収納用カバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07569197A JP3540118B2 (ja) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | エアバッグ収納用カバー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10265628A true JPH10265628A (ja) | 1998-10-06 |
JP3540118B2 JP3540118B2 (ja) | 2004-07-07 |
Family
ID=13583488
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07569197A Expired - Lifetime JP3540118B2 (ja) | 1997-03-27 | 1997-03-27 | エアバッグ収納用カバー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3540118B2 (ja) |
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