JP2688070B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、口腔用組成物、さらに詳しくは、歯牙う蝕
予防用の薬効剤であるムタナーゼを安定に配合した練歯
磨、潤製歯磨、液状歯磨、洗口剤、パスタ、義歯洗浄剤
のごとき口腔用組成物に関する。
従来の技術 従来から、歯牙う蝕の発生機序の1つとして、う蝕原
因菌であるストレプトコッカス・ミュータンスが蔗糖か
らα−1,3−グルコシド結合を有する水不溶性、粘着性
のグルカン(ムタン)を産生し、歯牙表面に強固に付着
し、そこで乳酸を産生して歯牙を脱灰することが挙げら
れている(臨床と細菌1巻24頁1974年)。ムタナーゼは
このストレプトコッカス・ミュータンスの産生するグル
カンのα−1,3−グルコシド結合を分解する酵素であ
り、その作用を利用し、該グルカンを分解してストレプ
トコッカス・ミュータンスの歯牙表面への付着を阻止
し、これにより、う蝕を予防することが試みられている
(ジャーナル・オブ・デンタル・リサーチ、51巻、補
遺、394頁、1972年)。また、ムタナーゼを歯磨などに
配合することも提案されており(特公昭55-5006号)、
ムタナーゼが歯牙う蝕の予防に有効であることが認めら
れている。
発明が解決しようとする課題 しかし、ムタナーゼは水分や界面活性剤の存在下や、
pHの変化に対して不安定で、その酵素活性を失い易く、
一方、例えば、界面活性剤は、一般に、可溶化剤、発泡
剤、分散剤および/または洗浄剤として口腔用組成物に
おいて必須の成分であるところからムタナーゼを口腔用
組成物中に安定に配合することはなかなか困難であっ
た。
このような事情にかんがみ、ムタナーゼを安定に配合
した口腔用組成物を得るべく検討がなされた。その結
果、N−アシルサルコシン塩(特開昭59-152314号)
や、N−アシルサルコシン塩とショ糖脂肪酸エステルと
の併用(特開昭59-152315号)により、ムタナーゼの安
定化が提案されている。しかしながら、N−アシルサル
コシン塩は、配合量によっては、口腔粘膜の剥離を引き
起し、歯磨剤への配合量は0.5重量%以下に限定されて
おり、その使用は非常に限定されたものとなる。従っ
て、ムタナーゼの安定化を図り、かつ、発泡性や安全性
等を加味した口腔用組成物は、未だ見当らないのが現状
である。
このような事情にかんがみ、本発明者らはムタナーゼ
を安定に配合するとともに、発泡性や安全性に優れた口
腔用組成物を得るべく鋭意研究を重ねた。その結果、発
泡性は優れるものの酵素活性を阻害すると考えられてい
たアニオン界面活性剤の1つであるポリオキシエチレン
アルキルエーテルリン酸塩を界面活性剤として用いるこ
とにより、ムタナーゼの安定化が図れることを見出し、
本発明を完成するに至った。
課題を解決する手段 すなわち、本発明は、ムタナーゼを含有する口腔用組
成物において、界面活性剤としてポリオキシエチレンア
ルキルエーテルリン酸塩を配合したことを特徴とする口
腔用組成物を提供するものである。本発明によれば、配
合したムタナーゼが、長時間充分な酵素活性を維持し、
すぐれた歯牙う蝕の予防効果が発揮される。
用いるポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩
は式: または [式中、Rはアルキル基、Mは塩を形成するカチオン、
nは1〜20の整数を意味する] で示され、Rで表されるアルキル基はそれ自身の溶解性
や、他成分の分散能から炭素数12〜18のものが好まし
く、また、Mで表わされるカチオンとしては入手の容易
なナトリウム、トリエタノールアミンなどがあげられ
る。また、発泡性が優れることからポリオキシエチレン
鎖が1つのものが好ましい。かかるポリオキシエチレン
アルキルエーテルリン酸塩の代表例としては、ポリオキ
シエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリ
オキシエチレンステアリルエーテルリン酸ナトリウムな
どが挙げられる。通常、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテルリン酸塩を、ムタナーゼに対して0.2倍〜4000倍
量配合することによりムタナーゼの安定化がはかれ、組
成物全量に対しては系の安定性等を考慮し0.01〜5重量
%の割合で用いることが好ましい。
ムタナーゼはα−1,3−グルコシド結合加水分解活性
を有するものであれば、起源の如何を問わずに使用で
き、通常入手しうるものとして、例えば、トリコデルマ
・ハルジアヌムOMZ779、クラドスポリウム・レジネQM79
98、ストレプトマイセス・ヴエレンシス、アスペルギル
ス・ニドランス、フラボバクテリウム・エス・ピイ、シ
ュードモナス・エス・ピイのごときムタナーゼ産生菌を
通常の栄養源を含む培地、またはこれにさらにα−1,3
−グルカンを添加した培地で培養したもの、あるいはム
タナーゼ産生菌を遺伝子操作し、それを培養して得られ
たムタナーゼ含有培養液の上清を、塩析法、吸着法、溶
媒分画法などで分別して得られたものなどが挙げられ
る。一般に、ムタナーゼは産生菌の種類により若干性質
が変化するが、通常至適pHが酸性側であること、ムタン
を分解し、還元糖を遊離させて可溶化させる作用を有す
ることが特徴として挙げられる。本発明においては、通
常、組成物全体に対して1000〜100万単位/gのムタナー
ゼを0.001%〜10%配合することにより、所望のう蝕予
防効果が得られる。なお、ムタナーゼ1単位は、0.1M酢
酸緩衝液(pH5.7)中、40℃でムタンを分解して、1分
間当り、グルコース換算で1μMの還元糖を遊離させる
酵素量として定義される。
本発明の口腔用組成物は常法に従って練歯磨、潤製歯
磨、液状歯磨、洗口剤、パスタ、義歯洗浄剤などの通常
の剤形にすることができ、他の成分は、特に限定するも
のではなく、ムタナーゼの安定性を損なわない限り、通
常、この種の組成物に用いられるいずれのものでも使用
できる。例えば、練歯磨の場合であれば、研磨剤、粘結
剤、湿潤剤、他の界面活性剤、甘味剤、香料、防腐剤、
他の薬効剤等が配合される。
つぎに、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸
塩のムタナーゼ安定化効果を試験した結果を示す。
試験1 ムタナーゼ17mg(6500単位/g)を0.1M酢酸緩衝液(pH
5.7)500mlに溶解し酵素液とした。この酵素液10mlに第
1表に示す各種の界面活性剤の溶液10mlを添加し、混合
した。この混合液を25℃3時間水浴中で放置した後、混
合液中の酵素活性を測定した。かかる酵素活性は、該酵
素により遊離した還元糖をソモギー・ネルソン法にて定
量することにより行った。ポリオキシエチレンエーテル
リン酸添加直後のムタナーゼ活性を100%とし、各界面
活性剤の添加直後及び25℃3時間後のムタナーゼ活性残
存率を相対比率として第1表に示す。なお対照として、
熱失活させた酵素液を用いた。
第1表に示すごとく、アニオン活性剤の中で、アルキ
ル硫酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシルメチルタ
ウリン塩、α−オレフィンスルホン酸塩は、ムタナーゼ
の活性を阻害するが、ポリオキシエチレンアルキルエー
テルリン酸塩のみがムタナーゼ活性を特異的に安定化す
る。
試験2 試験1と同様の方法で、ムタナーゼとポリオキシエチ
レンラウリルエーテルリン酸ナトリウムの配合比率をか
えて検討を行なった。なお、ムタナーゼ活性残存率は、
界面活性剤無添加における初期ムナターゼ活性を110%
とし、25℃3時間後における活性との相対比率で求め
た。結果を第2表に示す。
第2表の結果より、ムタナーゼとポリオキシエチレン
ラウリルエーテルリン酸との配合比率を変えると酵素/
活性剤の比率が1/3000までは、ムタナーゼが安全に配合
されているが、それ以上活性剤濃度が増加すると安定性
が阻害される。また、対照としてラウリル硫酸ナトリウ
ムは、濃度の上昇とともにムタナーゼ活性は落ちるが、
1/0.3の配合比率においても、活性阻害が顕著である。
試験3 つぎの処方により常法に従ってムタナーゼおよびポリ
オキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム配合
練歯磨を調製した。
成分 重量% ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム
(平均付加モル数5モル) 1.50 第2リン酸カルシウム 50.00 ソルビトール 20.00 カルギーナン 1.00 サッカリンナトリウム 0.15 香料 1.00 ムタナーゼ(6500単位/g) 0.17 水 100%に調製 対照として、この処方において、ポリオキシエチレン
ラウロイルエーテルリン酸ナトリウムの代りに同量のラ
ウリル硫酸ナトリウムを配合した練歯磨(対照歯磨)を
調製した。
これらの歯磨を35℃で100日間保存した後、歯磨中の
ムタナーゼ活性を測定し、製造直後の活性と比較してそ
の残存率(%)を求めたところ、本発明歯磨では、85%
であったが、対照歯磨では、0%であった。このことか
ら、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩がム
タナーゼを安定化することが明らかである。
実施例 次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明す
る。
実施例1 つぎの処方により、常法に従って練歯磨を製造した。
成分 重量% 第2リン酸カルシウム 45.00 ソルビトール 25.00 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.00 ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム
(平均付加モル数5モル) 1.50 サッカリンナトリウム 0.20 香料 1.00 ムタナーゼ(5万単位/g) 0.01 水 100%に調製 実施例2 つぎの処方により、常法に従って練歯磨を製造した。
成分 重量% 水酸化アルミニウム 45.00 ソルビトール 35.00 カラギーナン 1.00 ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム
(平均付加モル数3モル) 2.00 サッカリンナトリウム 0.20 香料 1.00 ムタナーゼ(1万単位/g) 0.10 水 100%に調製 実施例3 つぎの処方により常法に従ってマウスウオッシュを製
造した。
成分 重量% サッカリンナトリウム 0.03 エタノール 8.00 グリセリン 20.00 ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム
(平均付加モル数10モル) 1.00 香料 0.30 ムタナーゼ(5000単位/g) 0.20 水 100%に調製 実施例4 つぎの処方により、常法に従って、義歯洗浄剤を製造し
た。
成分 重量% 過炭酸ナトリウム 30.0 酒石酸 30.0 トリポリリン酸ナトリウム 4.0 乳糖 32.79 ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム
(平均付加モル数10モル) 1.0 粉末香料 2.0 ステアリン酸マグネシウム 0.2 ムタナーゼ(10万単位/g) 0.01 計 100%に調製 発明の効果 本発明によれば、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ルリン酸塩を配合することにより、ムタナーゼを著し
く、安定化した口腔用組成物が得られる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ムタナーゼを含有する口腔用組成物におい
    て、界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエ
    ーテルリン酸塩を配合したことを特徴とする口腔用組成
    物。
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