JP2684668B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

Info

Publication number
JP2684668B2
JP2684668B2 JP63036138A JP3613888A JP2684668B2 JP 2684668 B2 JP2684668 B2 JP 2684668B2 JP 63036138 A JP63036138 A JP 63036138A JP 3613888 A JP3613888 A JP 3613888A JP 2684668 B2 JP2684668 B2 JP 2684668B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
condenser
temperature
sub
capacity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63036138A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01210772A (ja
Inventor
秋男 鹿村
裕志 田村
敏 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP63036138A priority Critical patent/JP2684668B2/ja
Publication of JPH01210772A publication Critical patent/JPH01210772A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2684668B2 publication Critical patent/JP2684668B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車室内温度を低下させることなく除湿する
ことのできる車両用空気調和装置に関する。
[従来の技術] 室内の除湿を行うとともに、その室内温度の制御を行
うことのできる空気調和装置として、例えば、特開昭59
−12260号公報が開示されている。
この公報に開示された空気調和装置は、第6図に示す
ように、圧縮機100、凝縮器101、第1減圧器102、副凝
縮器103、第2二方弁104、蒸発器105を環状に連結し、
第1減圧器102と並列に第1二方弁106を、第2二方弁10
4と並列に第2減圧器107をそれぞれ接続し、さらに第2
二方弁104の冷媒流入側と圧縮機100の吸入側に第3二方
弁108を備えたバイパス回路109を設けた冷媒回路110を
形成している。
なお、副凝縮器103および蒸発器105は室内に配置さ
れ、室内送風機111の送風を受けて、冷媒と室内空気と
の熱交換が行われる。また、凝縮器101は室外に配置さ
れ、室外送風機112の送風を受けて圧縮機100から吐出さ
れたガス状冷媒を凝縮液化する。
この空気調和装置により除湿運転を行う際に、室外送
風機112の作動を停止することで凝縮器101の放熱能力が
低下し、第1二方弁106を通って高温高圧の冷媒が副凝
縮器103に流れる。副凝縮器103を通過する冷媒は、室内
送風機111の送風を受けて凝縮液化され、第2減圧器107
で減圧膨脹された後、蒸発器105で室内空気と熱交換さ
れる。このとき、蒸発器105を通過する空気が除湿、冷
却されるが、副凝縮器103を通過する際に熱交換されて
暖められるため、室内温度を低下させることなく室内の
除湿を行うことができる。
なお、室外送風機112を作動させた場合には副凝縮器1
03での放熱能力が低下するため、上記の除湿運転の際に
得られる室内温度より若干低めの室内温度を得ることが
できる。
前述した作動で、第3二方弁108を開くことにより、
副凝縮器103から流出した冷媒の一部が蒸発器105をバイ
パスして圧縮機100に流れるため、蒸発器105へ流れる冷
媒量が減り、蒸発器105での吸熱能力が減少する。これ
により、前述した除湿運転の際に得られる室内温度より
若干高めの室内温度を得ることができる。
[発明が解決しようとする課題] しかるに、上述した従来技術による冷媒回路110は、
除湿運転の際に室外送風機112の作動を停止して副凝縮
器103で冷媒の凝縮潜熱を得るため、必然的に、圧縮機1
00の上流にアキュームレータを配設したアキュームレー
タサイクルとして構成される。
このため、前記公報に開示された従来技術では、熱負
荷変動が大きく、且つ圧縮機の回転変動の激しい車両用
空気調和装置には不適当である問題点を有していた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目
的は、車両用として好適なレシーバ方式の冷媒回路を採
用し、車室内の除湿時に、室内温度を制御することので
きる空気調和装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するために、冷媒凝縮器の
下流に副冷媒凝縮器を有し、この副冷媒凝縮器が冷媒蒸
発器の送風方向下流に配置され、前記冷媒凝縮器より流
出した冷媒が前記副冷媒凝縮器を通ってレシーバへ流入
する第1の冷媒通路、前記冷媒凝縮器より流出した冷媒
が前記副冷媒凝縮器をバイパスして前記レシーバへ流入
する第2の冷媒通路、及び前記第1の冷媒通路と前記第
2の冷媒通路とを切り替える切替弁を備えた冷媒回路
と、前記レシーバで気液分離されたガス冷媒を冷媒圧縮
機に導くインジェクション回路と、このインジェクショ
ン回路を開閉する開閉弁とを備えたことを技術的手段と
する。
[作用] 上記構成よりなる本発明は、車室内を冷房する場合
は、切替弁により第2の冷媒通路を選択する(開閉弁は
閉じている)。これにより、冷媒凝縮器で凝縮液化され
た冷媒は、副冷媒凝縮器をバイパスして直接レシーバへ
流れ込み、レシーバ内で気液分離された後、減圧装置で
減圧されて冷媒蒸発器へ供給される。冷媒蒸発器を流れ
る冷媒は、冷媒蒸発器を通過する空気より蒸発潜熱を奪
って蒸発し、冷媒圧縮機に吸引される。この結果、冷媒
蒸発器で冷却された空気が車室内へ送風されて車室内を
冷房する。
車室内の温度制御とともに車室内の除湿を行う場合
は、切替弁により第1の冷媒通路を選択する(開閉弁は
閉じている)。これにより、冷媒凝縮器より流出した冷
媒は、副冷媒凝縮器を通ってレシーバへ流れ込む。ここ
で、副冷媒凝縮器が冷媒蒸発器の送風方向下流(風下
側)に配置されていることから、冷媒蒸発器で除湿冷却
された空気は、副冷媒凝縮器を通過する際に副冷媒凝縮
器内を流れる高温の冷媒との熱交換によって加熱され
る。この結果、車室内温度を略一定に保ったまま除湿を
行うことができる。
また、切替弁により第1の冷媒通路を選択した状態で
開閉弁を開くと、レシーバで気液分離されたガス冷媒の
一部がインジェクション回路を通って冷媒圧縮機に吸引
される。この結果、レシーバより吐出される冷媒流量が
低下するため、冷媒蒸発器の冷却能力が低下する。一
方、副冷媒凝縮器の放熱能力は変わらないため、その
分、車室内への吹き出し温度を上げることができる。
[発明の効果] 本発明によれば、レシーバ方式の冷媒回路を備えた車
両用空気調和装置において、切替弁と副冷媒凝縮器を追
加するだけの構成で従来の冷房機能に除湿機能を付加す
ることができる。また、レシーバ方式の冷媒回路のた
め、副冷媒凝縮器において安定した凝縮潜熱が得られ、
従って、安定した除湿性能を得ることが可能である。
更に、除湿運転時には、例えば、送風機の送風量によ
り冷媒凝縮器の放熱量を制御することで副冷媒凝縮器の
放熱能力を調節できるため、車室内温度を低下させるこ
となく除湿することができる。
また、レシーバで気液分離されたガス冷媒を冷媒圧縮
機に導くインジェクション回路と、このインジェクショ
ン回路を開閉する開閉弁とを備えたことにより、除湿暖
房制御をより細かく行うことができる。
[実施例] 次に、本発明の車両用空気調和装置を図面に示す一実
施例に基づき説明する。
第1図は車両空気調和装置の冷媒回路図、第2図は車
両空気調和装置を適用したバス車両の斜視図である。
本実施例の空気調和装置は、バス車両1の後部に配置
されたエンジン2により、空気調和装置の冷凍サイクル
3を構成する6気筒の冷媒圧縮機4が駆動される。な
お、冷媒圧縮機4は、Vベルト(図示しない)を介して
エンジン2に締結されるため、エンジン2と同様に、バ
ス車両1の後部に配置される。
冷凍サイクル3は、第1図に示すように、冷媒圧縮機
4、冷媒凝縮器5、副冷媒凝縮器11、レシーバ6、エキ
スパンションバルブ7(減圧装置)、及び冷媒蒸発器8
をそれぞれ冷媒配管9によって連結した冷媒回路10と、
レシーバ6で気液分離されたガス冷媒の一部を冷媒圧縮
機4に吸引させるバイパス回路12(本発明のインジェク
ション回路)とを備える。
冷媒回路10には、冷媒凝縮器5より流出した冷媒が副
冷媒凝縮器11を通ってレシーバ6へ流入する第1の冷媒
通路10aと、冷媒凝縮器5より流出した冷媒が副冷媒凝
縮器11をバイパスしてレシーバ6へ流入する第2の冷媒
通路10bとが設けられ、その第1の冷媒通路10aと第2の
冷媒通路10bとの分岐点に第1の冷媒通路10aと第2の冷
媒通路10bとを切り替える三方切替弁13が設けられてい
る。また、第1の冷媒通路10aには、副冷媒凝縮器11の
下流に逆止弁14が設けられている。
バイパス回路12には、レシーバ6側近傍に電磁弁15
(本発明の開閉弁)が設けられている。この電磁弁15
は、通電時に開弁し、通電停止時に閉弁する。
この冷凍サイクル3は、三方切替弁13により第2の冷
媒通路10bを選択することにより、冷媒凝縮器5から流
出した冷媒を直接レシーバ6に供給して、エキスパンシ
ョンバルブ7で減圧膨張させた後、冷媒蒸発器8で蒸発
させる冷房サイクルを構成し、三方切替弁13により第1
の冷媒通路10aを選択することにより、冷媒凝縮器5か
ら流出した冷媒を副冷媒凝縮器11に供給して、冷媒凝縮
器5と副冷媒凝縮器11とで凝縮液化させ、冷媒蒸発器8
で除湿冷却された空気を副冷媒凝縮器11に供給して再加
熱させるリヒートサイクルを構成することができる。
上記冷凍サイクル3を構成する冷媒圧縮機4以外の各
機器は、第2図に示すように、凝縮器用送風機16、室内
送風用送風機17とともに、バス車両1の屋上に装着され
たパッケージユニット18に収納されている。
バス車両1の左右両側の天井肩部には、バス車両1の
前後方向に伸び、室内送風用送風機17により冷媒蒸発器
8および副冷媒凝縮器11を通過した空気を車室内へ向か
って吹出す空調ダクト19が設けられている。なお、副冷
媒凝縮器11は、冷媒蒸発器8に対して室内送風用送風機
17により発生する空気流の下流側に配置されている。
バス車両1の床部には、エンジン2の冷却水を熱源と
する温水式ヒータ20が設けられ、車室内の左右両側の床
面コーナ部に配設された温風用ダクト21より、温水式ヒ
ータ20で加熱した温風が乗客の足下付近に吹出される。
上述した冷凍サイクル3および温水式ヒータ20は、運
転席に設置されたコントロールパネル22の各スイッチを
操作することにより、前記パッケージユニット18に組み
込まれた制御回路23を介して駆動、制御される。
このコントロールパネル22には、第3図に示すよう
に、室温を設定するための室温設定ボリューム24、この
室温設定ボリューム24により設定された設定温度に従っ
て、室内送風用送風機17、冷媒圧縮機4、および温水式
ヒータ20の能力制御を行うAUTOモードスイッチ25、リヒ
ートサイクルを選択して、車室内の除湿とともに車室内
温度を制御するDEHUMモードスイッチ26、AUTOモードス
イッチ25およびDEHUMモードスイッチ26と独立して室内
送風用送風機17の能力制御を行う送風機スイッチ27、エ
ンジン2のウォームアップ時で車室内温度が低い場合
に、暖房能力を高めるHEATBOOSTスイッチ28、外気を取
り入れるためのVENTスイッチ29などが設けられている。
なお、AUTOモードスイッチ25、DEHUMモードスイッチ2
6は、冷凍サイクル3と温水式ヒータ20とを連動して作
動させ、外気温度、車室内温度、および設定温度に基づ
いて後述する能力モードを選択する。
制御回路23は、室内送風用送風機17および冷媒圧縮機
4の能力制御、三方切替弁13の切り替え制御、バイパス
回路12に設けられた電磁弁15への通電制御、リヒートサ
イクルで運転中の凝縮器用送風機16の能力制御、温水式
ヒータ20の制御などを行う。
この制御回路23の作動を、第4図に示すフローチャー
ト、第5図の能力モード設定グラフ、および第1表の能
力モード表に基づき説明する。
まずステップ1で、AUTOモードか否かを判断する。ス
テップ1の判断結果がYESの場合には、ステップ2で外
気温、内気温、および室温設定ボリューム24による設定
温度を呼び込む。
ステップ3で、ステップ2において呼び込んだ外気
温、内気温、設定温度に基づき、第5図に示すモード設
定グラフに従って能力モードを選択する。
次にステップ4では、ステップ3で選択された能力モ
ードに従い、第1表の能力モード表に示すように、室内
送風用送風機17、冷媒圧縮機4、および温水式ヒータ20
の能力制御を行う。
ステップ1の判断結果がNOの場合には、ステップ5に
おいてDEHUMモードか否かを判断する。ステップ5の判
断結果がYESの場合には、ステップ6で外気温、内気
温、および室温設定ボリューム24による設定温度を呼び
込む。
ステップ7で、ステップ6において呼び込んだ外気
温、内気温、設定温度に基づき、第5図に示すモード設
定グラフに従って能力モードを選択する。
次にステップ8では、ステップ7で選択された能力モ
ードに従い、第1表の能力モード表に示すように、室内
送風用送風機17、冷媒圧縮機4、および温水式ヒータ20
の能力制御を行う。
ここで上記の能力モード表について説明する。
a)AUTOモード時。
M1〜M5までは温水式ヒータ20の作動が停止されるとと
もに、三方切替弁13により冷房サイクルが選択される。
外気温、内気温、設定温度に基づいてM1が選択された
場合、室内送風用送風機17の能力がHi(強)に設定さ
れ、冷媒圧縮機4は6気筒として使用される。
M2が選択された場合、室内送風用送風機17の能力がMe
2(中強)に設定され、冷媒圧縮機4は4気筒として使
用される。
M3が選択された場合、室内送風用送風機17の能力がMe
1(中弱)に設定され、冷媒圧縮機4は2気筒として使
用される。
M4が選択された場合、室内送風用送風機17の能力がLo
(弱)に設定され、冷媒圧縮機4は2気筒として使用さ
れるとともに、バイパス回路12に設けられた電磁弁15が
通電され、バイパス回路12を開いて使用する。
M5が選択された場合、室内送風用送風機17の能力がLo
(弱)に設定され、冷媒圧縮機4の作動は停止される。
M6〜M8が選択された場合には、室内送風用送風機17お
よび冷媒圧縮機4の作動は共に停止され、温水式ヒータ
20が作動される。温水式ヒータ20の能力は、M6が選択さ
れた場合、Lo(弱)に設定され、M7が選択された場合、
Me(中)に設定され、M8が設定された場合、Hi(強)に
設定される。
b)DEHUMモード時。
M1〜M5までは温水式ヒータ20の作動が停止されるとと
もに、M1〜M4までは、三方切替弁13により冷房サイクル
が選択され、M5〜M8まではリヒートサイクルが選択され
る。このリヒートサイクルが選択された際には、室内送
風用送風機17の能力はLo(弱)に設定される。
またDEHUMモード時の場合には、冷媒圧縮機4は常に
6気筒として使用される。
外気温、内気温、設定温度に基づいてM1が選択された
場合、室内送風用送風機17の能力がHi(強)に設定され
る。
M2が選択された場合、室内送風用送風機17の能力がMe
2(中強)に設定される。
M3が選択された場合、室内送風用送風機17の能力がMe
1(中弱)に設定される。
M4が選択された場合、室内送風用送風機17の能力がLo
(弱)に設定される。
M5が選択された場合、リヒートサイクルが選択され、
室内送風用送風機17の能力がLo(弱)に設定される。な
お、このM5の場合には、パッケージユニット18の吹き出
し温度が20℃〜25℃に制御される。
M6が選択された場合、温水式ヒータ20の能力がLo
(弱)に設定される。
M7が選択された場合、温水式ヒータ20の能力がMe
(弱)に設定される。
M8が選択された場合、温水式ヒータ20の能力がHi
(弱)に設定される。
上記したM6〜M8の場合には、パッケージユニット18の
吹き出し温度が25℃〜30℃に制御される。
c)DEHUMモード時にHEATBOOSTスイッチ28を投入した場
合。
バイパス回路12に設けた電磁弁15が通電され、電磁弁
15が開弁してバイパス回路12が開く。
上述のように、コントロールパネル22のAUTOモードス
イッチ25、DEHUMモードスイッチ26を操作することによ
り、外気温、内気温、および設定温度に基づきM1〜M8ま
での8段階の能力設定を行うことができる。
なお、DEHUMモード時にリヒートサイクルを選択した
場合の吹き出し温度T1を制御するために、副冷媒凝縮器
11の下流には、サーミスタなどの吹出温度検出器30が配
設されている。
また、冷媒凝縮器5の上流には、冷凍サイクル3内の
高圧圧力、すなわち凝縮圧力が、冷凍サイクル3の保証
圧力以下かどうかを判別するための圧力スイッチ31が設
けられている。
次に、本実施例の作動について説明する。
イ)使用者がAUTOモードスイッチ25を選択した場合。
室温設定ボリューム24による室温設定温度と車室内温
度とに基づき、車室内の冷房を必要とする場合には、制
御回路23により温水式ヒータ20の作動を停止するととも
に、三方切替弁13を制御して冷房サイクルを選択する。
これにより、冷媒圧縮機4により高温高圧に圧縮された
ガス状冷媒が冷媒凝縮器5で凝縮液化され、レシーバ6
で気液分離された後、液冷媒のみがエキスパンションバ
ルブ7に供給される。その後、エキスパンションバルブ
7で減圧膨脹され、冷媒蒸発器8へ供給される。冷媒蒸
発器8に供給された冷媒は、周囲の空気より蒸発潜熱を
奪って蒸発し、ガス状冷媒として冷媒圧縮器に吸入され
る。
冷却された空気は、室内送風用送風機17により、空調
ダクト19を介して車室内に吹き出され、車室内を冷房す
る。
このとき、凝縮器用送風機16および冷媒圧縮機4の能
力制御を、例えば5段階で行うことにより、車室内温度
を制御する。
また、AUTOモード時に、車室内の暖房を必要とする場
合には、制御回路23を介して凝縮器用送風機16および冷
媒圧縮機4の作動を停止するとともに、温水式ヒータ20
を作動させる。
ロ)使用者がDEHUMモードスイッチ26を選択した場合。
DEHUMモードの場合、除湿機能を高めるために、冷媒
圧縮機4の能力を最大にしたまま、室内送風用送風機17
の能力を制御することにより車室内温度を制御する。
また、室温設定ボリューム24による室温設定温度と車
室内温度とに基づき、室内の温度を下げないで除湿を行
う場合には、制御回路23により三方切替弁13を制御して
リヒートサイクルが選択される。これにより、冷媒圧縮
機4により高温高圧に圧縮されたガス状冷媒は、冷媒凝
縮器5と副冷媒凝縮器11とで凝縮液化され、レシーバ6
に供給される。レシーバ6で気液分離された後、液冷媒
のみがエキスパンションバルブ7に供給され、エキスパ
ンションバルブ7で減圧膨脹されて冷媒蒸発器8へ供給
される。冷媒蒸発器8に供給された冷媒は、周囲の空気
より蒸発潜熱を奪って蒸発し、ガス状冷媒として冷媒圧
縮機4に吸入される。
冷媒蒸発器8で除湿冷却された空気は、室内送風用送
風機17の作動により、冷媒蒸発器8の下流に配置された
副冷媒凝縮器11を通過する際に加熱され、空調ダクト19
を介して車室内へ吹き出される。この結果、車室内温度
をほぼ一定に保ったまま、除湿を行うことができる。ま
たこのとき、温水式ヒータ20を作動させることにより除
湿暖房も可能である。
ハ)使用者がHEATBOOSTスイッチ28を選択した場合。
リヒートサイクルで運転中に、制御回路23を介してバ
イパス回路12に設けた電磁弁15が通電されることによ
り、電磁弁15が開弁してバイパス回路12が開く。
この結果、冷媒凝縮器5と副冷媒凝縮器11とで凝縮液
化された冷媒が、レシーバ6で気液分離された後、ガス
状冷媒のみがバイパス回路12を通って直接冷媒圧縮機4
に吸入される。従って、レシーバ6より吐出される冷媒
流量が低下するため、冷媒蒸発器8の冷却能力が低下す
る。一方、副冷媒凝縮器11の放熱能力は変わらないた
め、その分、車室内への吹き出し温度を上げることがで
きる。
上述した作動において、リヒートサイクルで運転中
に、その吹き出し温度T1を制御するために、副冷媒凝縮
器11の下流に配置した吹出温度検出器30により吹き出し
温度T1を検出し、所定の吹き出し温度T0との比較を行
う。そして、吹き出し温度T1が所定の吹き出し温度T0よ
り低い場合には、凝縮器用送風機16の能力を低下、ある
いは停止させ、副冷媒凝縮器11の放熱能力を上げること
により、吹き出し温度T1を上昇させる。
また吹き出し温度T1が所定の吹き出し温度T0より高い
場合には、凝縮器用送風機16の能力を上げて副冷媒凝縮
器11の放熱能力を低下させることにより、吹き出し温度
T1を低下させる。
なお、吹き出し温度T1に関係なく、圧力スイッチ31に
より検出した冷凍サイクル3内の高圧圧力が冷凍サイク
ル3の保証圧力まで達した場合には、凝縮器用送風機16
の能力を上げて冷凍サイクル3の安全性を維持する。
上述のように、レシーバ方式の冷媒回路10に冷媒の流
通方向切替手段である三方切替弁13および副冷媒凝縮器
11を追加するのみで従来の冷房機能に除湿機能を追加す
ることが可能となる。
また、レシーバ方式の冷媒回路10のため、副冷媒凝縮
器11において安定した凝縮潜熱が得られ、従って、安定
した除湿性能を得ることが可能となる。
さらに、冷媒の流通方向を切り替えてリヒートサイク
ルを選択した際に、凝縮器用送風機16の送風量により冷
媒凝縮器5の放熱量を制御するのみで、副冷媒凝縮器11
の能力制御を行うことができる。その結果、車室内温度
を低下させることなく除湿することができる。
また、レシーバ6で気液分離されたガス冷媒を冷媒圧
縮機4に吸引させるバイパス回路12と、こバイパス回路
12を開閉する電磁弁15とを設けたことにより、除湿暖房
時の制御をより細かく行うことができる。
(変形例) 本実施例では、車両用空気調和装置をバス車両に適用
した例を示したが、バス車両以外にも、鉄道車両、普通
乗用車など他の車両に適用しても良い。
冷媒回路10の第1の冷媒通路10aと第2の冷媒通路10b
とを切り替えるために三方切替弁13を設けたが、三方切
替弁13の代わりに第1の冷媒通路10aと第2の冷媒通路1
0bにそれぞれ逆作動する開閉弁を設けても良い。
冷凍サイクル3と温水式ヒータ20とを連動させた場合
を例示したが、冷凍サイクル3のみで使用しても良い。
【図面の簡単な説明】
第1図は車両空気調和装置の冷媒回路図、第2図は車両
空気調和装置を適用したバス車両の斜視図、第3図はコ
ントロールパネルの平面図、第4図は制御回路のフロー
チャート、第5図は能力モード設定グラフ、第6図は従
来技術による空気調和装置の冷媒回路図である。 図中 4……冷媒圧縮機、5……冷媒凝縮器、6……レ
シーバ、8……冷媒蒸発器、10……冷媒回路、10a……
第1の冷媒通路、10b……第2の冷媒通路、11……副冷
媒凝縮器、12……バイパス回路(インジェクション回
路)、13……三方切替弁(切替弁)、15……電磁弁(開
閉弁)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷媒凝縮器の下流に副冷媒凝縮器を有し、
    この副冷媒凝縮器が冷媒蒸発器の送風方向下流に配置さ
    れ、前記冷媒凝縮器より流出した冷媒が前記副冷媒凝縮
    器を通ってレシーバへ流入する第1の冷媒通路、前記冷
    媒凝縮器より流出した冷媒が前記副冷媒凝縮器をバイパ
    スして前記レシーバへ流入する第2の冷媒通路、及び前
    記第1の冷媒通路と前記第2の冷媒通路とを切り替える
    切替弁を備えた冷媒回路と、 前記レシーバで気液分離されたガス冷媒を冷媒圧縮機に
    導くインジェクション回路と、 このインジェクション回路を開閉する開閉弁と を備えた車両用空気調和装置。
JP63036138A 1988-02-18 1988-02-18 車両用空気調和装置 Expired - Lifetime JP2684668B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63036138A JP2684668B2 (ja) 1988-02-18 1988-02-18 車両用空気調和装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63036138A JP2684668B2 (ja) 1988-02-18 1988-02-18 車両用空気調和装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01210772A JPH01210772A (ja) 1989-08-24
JP2684668B2 true JP2684668B2 (ja) 1997-12-03

Family

ID=12461427

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63036138A Expired - Lifetime JP2684668B2 (ja) 1988-02-18 1988-02-18 車両用空気調和装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2684668B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2960628B1 (fr) * 2010-05-25 2012-06-22 Peugeot Citroen Automobiles Sa Installation de chauffage/climatisation a condenseur et evaporateur externes et contigus pour le chauffage de l'evaporateur externe
CN103090463B (zh) * 2011-10-31 2016-08-03 杭州三花研究院有限公司 电动汽车空调系统
CN116829384A (zh) * 2021-07-30 2023-09-29 华为技术有限公司 一种热管理系统和车辆

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62138137U (ja) * 1986-02-25 1987-08-31
JPH0735917B2 (ja) * 1986-06-11 1995-04-19 三菱電機株式会社 空気調和機

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01210772A (ja) 1989-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2979802B2 (ja) 空気調和装置
CN107709067B (zh) 车用空调装置
JP2003291635A (ja) 空調装置
JPH1134640A (ja) 車両用空調装置
JPH0939542A (ja) 電気自動車用ヒートポンプ冷暖房除湿装置
JP3246250B2 (ja) 電気自動車用ヒートポンプ冷暖房除湿装置
JP2016049915A (ja) 車両用空調装置
JP2001246930A (ja) 車両用ヒートポンプ装置
JP3257361B2 (ja) 車両用空調装置
JP3584926B2 (ja) 車両用空調装置
JP2001050572A (ja) 自動車用空気調和装置
JP2684668B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP6375796B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP3941638B2 (ja) 車両用空調装置
CN111819096A (zh) 空调装置
JP3232183B2 (ja) 車両用空調装置
JP3279104B2 (ja) 電気自動車用ヒートポンプ冷暖房除湿制御装置
JP2969898B2 (ja) 自動車用空気調和装置
JPH10297253A (ja) 車両用エアコンの吹き出し温度制御方法および装置
JPH04151324A (ja) 自動車用空気調和装置
JPH06147690A (ja) 空気調和装置
JP3246290B2 (ja) 電気自動車用空調制御装置
JPH1053022A (ja) 車両用空気調和装置
JP3246249B2 (ja) 電気自動車用ヒートポンプ冷暖房除湿制御装置
JP2020006865A (ja) 加湿空気供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080815

Year of fee payment: 11