JP2672993B2 - エンジン駆動冷凍コンテナ - Google Patents

エンジン駆動冷凍コンテナ

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文雄 中野
秀憲 諸岡
康祐 角谷
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ヤンマーディーゼル株式会社
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【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、鉄道輸送におけるコンテナを、冷凍可能と
するエンジン駆動冷凍コンテナに関するものである。
(ロ)従来技術 従来から船舶輸送用の冷凍コンテナは公知とされてい
るのである。
しかし、このような冷凍コンテナを鉄道輸送に用いよ
うとすると、従来の冷凍コンテナは、電源を別から得て
モーターによりコンプレッサーを駆動する構成である為
に、適当な電源を持たない貨物列車においては冷凍でき
ないという不具合があったのである。
また、鉄道輸送のコンテナヤードで一時滞留する場合
においても、コンテナヤードに適当な電源がない為に、
船舶輸送のような冷凍コンテナは鉄道において用いるこ
とが出来ないという不具合があったのである。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 本発明は、適当な電源のない鉄道コンテナにおいて
も、冷凍輸送することが可能なように、冷凍コンテナの
台毎にエンジンを付属させて、輸送の間中、該エンジン
により冷凍コンプレッサーを駆動すべく構成したもので
ある。
このような構成において、コンテナにエンジンを付属
した場合に発生するエンジン音を小さくし、かつ該エン
ジンの冷却を効率的に行うことの出来る冷却・防音装置
を構成するものである。
また、エンジンの排気の吐き出し口が直立体のコンテ
ナの側面であると、輸送中に沿線に悪影響を与え、また
前後方向に配置される妻側に排気を放出すると、前後の
コンテナの間で排気を吸引しあうという不具合があった
ものである。
本発明はこの排気を下方に排出することにより、従来
の不具合を解消したものである。
また、マフラーの吹き出し口を下方に設けた場合にお
いては、該マフラーの吐出パイプの部分が、コンテナ内
の底部冷却風通路mに露出してしまうのである。
本発明においては、該マフラー室排気筒7,22と排気パ
イプ6が底部冷却風通路mの部分に露出した部分におい
て、冷却風通路との間に遮熱案内部15を設けたものであ
る。
(ニ)問題を解決するための手段 本発明の目的は以上の如くであり、次に該目的を達成
するための構成を説明する。
請求項(1)においては、コンテナ内に挿入する冷却
駆動ユニットにエンジン室aを設け、該エンジン室a内
にエンジンEと発電機5を配置し、該エンジン室aとは
別に、マフラー3を収納したマフラー室bと、冷却ファ
ン1を収納した冷却ファン室gを設け、該冷却ファン室
g内の冷却ファン1よりエンジン室a内に冷却風を送風
し、該エンジン室a内を冷却した後の冷却風を、次にマ
フラー室bのマフラー3の外周に導入し、該マフラー室
bを冷却した後の冷却風を、外部に吐出するマフラー室
排気筒7,22を、マフラー室bの下方に突出し、該マフラ
ー室排気筒7,22の内部に、前記マフラー3の排気パイプ
6を配置したものである。
請求項(2)においては、請求項(1)記載のマフラ
ー室排気筒7,22と排気パイプ6が、冷却駆動ユニットの
下部に配置された底部冷却風通路mを貫通する部分の外
周に、遮熱案内部15を設けたものである。
(ホ)実施例 本発明の目的・構成は以上の如くであり、次に添付の
図面に示した実施例の構成を説明する。
第1図はエンジン駆動冷却コンテナの、妻側に配置し
た冷却駆動ユニットの前面図、第2図は同じく冷却駆動
ユニットのコンテナ内における斜視図、第3図は冷却駆
動ユニット部分のカバーを開けた状態の前面図、第4図
は第3図のC−C矢視断面図、第5図は排気パイプ6と
円周シール12部分の平面図、第6図は第4図のD−D矢
視断面図である。
第1図、第2図、第3図において全体的な構成から説
明する。
コンテナは直方体をしており、該コンテナの妻側であ
る前後面の一方に冷却駆動ユニットが嵌挿されているの
である。
そして、該冷却駆動ユニットの下部には、エンジン室
aとマフラー室bとコンプレッサー室fと冷却ファン室
gとタンク室hと制御ボックスlが構成されている。そ
してこれらの各室は、冷却駆動ユニットの外部に対して
開口しており、妻側から脱着可能としている。
17は冷却ファン室gの開閉扉、18はエンジン室aの開
閉扉、16はマフラー室bの開閉扉、19はコンプレッサー
室fの開閉扉である。
これに対して冷却駆動ユニットの上部には、エバポレ
ーターファン2,2とエバポレーターKが配置されてお
り、これらが配置された冷却駆動ユニットの上部は、コ
ンテナの内部に向けて開口されているのである。
そして、エバポレーターファン2から吐出され、エバ
ポレーターKを通過する間に冷却された風は、冷却駆動
ユニットとコンテナ側板が造る側部冷却風通路dと、冷
却駆動ユニットとコンテン底板が構成する底部冷却風通
路mを通過して、コンテナ内に送風されるものである。
コンテナ室の内部には、底部に凹凸床14が構成されて
おり、該凹凸床14の上に冷凍荷物を載置すると、該凹凸
床14の凹部にダクトが出来て冷却風がコンテナの端部ま
で送風可能となるのである。
冷却ファン室gは、前面側に冷却ファン1のモーター
があり、該冷却ファン1により吸引されたエンジン室a
の冷却風がエンジン室aを通過してマフラー室bに入っ
てくるのである。
また、マフラー室bの横にコンプレッサー室fが構成
され、該コンプレッサー室fの内部には、コンプレッサ
ーSとモーターMと凝縮機Rが配置されている。
更に、エンジン室aとマフラー室bとコンプレッサー
室fの上の段には、冷却ファン室gとタンク室hと制御
ボックスlが配置されており、マフラー室bの内部には
冷却ファン1が、タンク室hの内部には燃料タンクTと
加湿タンクHと加湿ポンプNが配置されている。
また、制御ボックスlの内部には制御ボックスPが配
置されている。
第3図において、コンテナの下部の左右の支持脚20,2
9の部分に隠れて制御スイッチボックス21が配置されて
おり、該制御スイッチボックス21に緊急停止スイッチ26
が設けられているのである。
該緊急停止スイッチ26は、緊急時においてコンテナの
妻側の制御ボックスP部分の停止スイッチを押すことが
出来ない場合において、コンテナの左右側方からエンジ
ンEを停止することが出来るように構成しているのであ
る。
以上のような全体構成において、本発明はエンジン室
aとマフラー室bの部分の構成に関するものである。
第3図において示す如く、エンジン室aの斜め上方に
冷却ファン室gを配置し、該冷却ファン室gの前面の開
閉扉17の吸気孔から吸引された空気が、冷却ファン室g
の内部の幅流ファンにより構成された冷却ファン1によ
り、下向きにエンジン室aの内部に吐出され、該エンジ
ンEの周囲や発電機5の周囲を冷却するのである。
そして、該エンジン室a内を冷却した風が隔壁cに設
けられた連通孔nを通過してマフラー室bの内部に入る
のである。
そして、該マフラー室bの内部に配置されたマフラー
3の周囲を冷却した後に、マフラー室排気口eよりコン
テナの下方に向けて吐出されるのである。
また、マフラー室b内にはエンジンEのマフラー3が
配置されており、該マフラー3は隔壁cによりエンジン
室aと隔離されているのである。
該構成により、エンジンEの騒音を消すことができ、
かつエンジンEとマフラー3の周囲の冷却を冷却ファン
1により効率的に行うことができるのである。
第4図、第5図、第6図において、排気パイプ6とマ
フラー室排気口eの構成について説明する。
冷却駆動ユニットは底板10と前面板11と後面板21等に
より箱型に構成されており、該箱型の冷却駆動ユニット
をコンテナの前面開口部から挿入することにより取り付
けているのである。
故に、排気パイプ6とマフラー室排気口eは、冷却駆
動ユニットから下方へ突出していると、コンテナの下面
板の部分に干渉し、挿入が不可能となるのである。
故に、本発明においては、第6図の如く、コンテナの
側に、開口円筒部13を設けておいて、該開口円筒部13の
上面周囲に円周シール12を付設している。
また、該円周シール12の周囲に遮熱案内部15を設け
て、開口円筒部13と遮熱案内部15との間には遮熱材を充
填している。
故に、マフラー3の先端の排気パイプ6と、マフラー
室排気口eを構成するマフラー室排気筒7,22の部分は最
初は外しておいて、冷却駆動ユニットをコンテナに嵌挿
し、マフラー室排気筒22とマフラー室bの内部から挿入
し、またマフラー室排気筒7はコンテナの下面から挿入
し最後にマフラー3に排気パイプ6を嵌挿するのであ
る。
また、該排気パイプ6とマフラー室排気口eの出口部
分のコンテナの下面に吐出風分散板9が付設されてお
り、該吐出風分散板9により真下に向けて吐出される排
気を左右に吹き分けるように構成しているのである。
また、マフラー室排気口eの内部にドレーン水パイプ
8を通過させて、該マフラー室排気口eと排気パイプ6
とドレーン水パイプ8により、全ての排気空気と水を、
コンテナの下方に案内している。
(ヘ)発明の効果 本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を
奏するものである。
請求項(1)の如く、コンテナ内に挿入する冷却駆動
ユニットにエンジン室aを設け、該エンジン室a内にエ
ンジンEと発電機5を配置し、該エンジン室aとは別
に、マフラー3を収納したマフラー室bと、冷却ファン
1を収納した冷却ファン室gを設け、該冷却ファン室g
内の冷却ファン1よりエンジン室a内に冷却風を送風
し、該エンジン室a内を冷却した後の冷却風を、次にマ
フラー室bのマフラー3の外周に導入し、該マフラー室
bを冷却した後の冷却風を、外部に吐出するマフラー室
排気筒7,22を、マフラー室bの下方に突出し、該マフラ
ー室排気筒7,22の内部に、前記マフラー3の排気パイプ
6を配置したので、エンジン室a内を冷却した空気を、
いったんマフラー室b内を通過させた後に下方から排出
するので、エンジン室aの騒音レベルを低くすることが
でき、またエンジン室a内ではエンジンEと発電機5を
冷却し、その後に温度の高いマフラー3を冷却するの
で、冷却効率をも向上することが出来たものである。
また、マフラー3の排気パイプ6をコンテナの下方へ
突出したので、前後方向にマフラーが突出した場合に
は、コンテナを台車に積んだ場合において、冷却駆動ユ
ニットの側が向き合って配置される可能性があり、その
際において隣り合う冷却駆動ユニットのエンジン排気を
互いに吸込み合うという可能性が発生するのである。
これに対して、本発明においては、マフラー3の排気
を下方に向けて排出しているので、このような不具合が
発生しないのである。
請求項(2)の如く、マフラー室排気筒7,22と排気パ
イプ6が、冷却駆動ユニットの下部に配置された底部冷
却風通路mを貫通する部分の外周に、遮熱案内部15を設
けたので、側部冷却風通路dから底部冷却風通路mを通
過してコンテナ内の凹凸床14に向けて排出される冷却風
が、排気パイプ6に接触して温度上昇される恐れがな
く、また冷却風は遮熱案内部15によりスムーズ凹凸床14
の向けて案内されるので、冷却風が底部冷却風通路mに
おいて滞留するという不具合が無くなったものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はエンジン駆動冷却コンテナの妻側に配置した冷
却駆動ユニットの前面図、第2図は同じく冷却駆動ユニ
ットのコンテナ内における斜視図、第3図は冷却駆動ユ
ニット部分のカバーを開けた状態の前面図、第4図は第
3図のC−C矢視断面図、第5図は排気パイプ6と円周
シール12部分の平面図、第6図は第4図のD−D矢視断
面図である。 a……エンジン室 b……マフラー室 c……隔壁 d……側部冷却風通路 e……マフラー室排気口 f……コンプレッサー室 g……冷却ファン室 h……タンク室 l……制御ボックス m……底部冷却風通路 n……連通孔 1……冷却ファン 2……エバポレーターファン 3……マフラー 6……排気パイプ 7,12……マフラー室排気筒 8……ドレーン水パイプ 15……遮熱案内部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンテナ内に挿入する冷却駆動ユニットに
    エンジン室aを設け、該エンジン室a内にエンジンEと
    発電機5を配置し、該エンジン室aとは別に、マフラー
    3を収納したマフラー室bと、冷却ファン1を収納した
    冷却ファン室gを設け、該冷却ファン室g内の冷却ファ
    ン1よりエンジン室a内に冷却風を送風し、該エンジン
    室a内を冷却した後の冷却風を、次にマフラー室bのマ
    フラー3の外周に導入し、該マフラー室bを冷却した後
    の冷却風を、外部に吐出するマフラー室排気筒7,22を、
    マフラー室bの下方に突出し、該マフラー室排気筒7,22
    の内部に、前記マフラー3の排気パイプ6を配置したこ
    とを特徴とするエンジン駆動冷凍コンテナ。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載のマフラー室排気筒7,22
    と排気パイプ6が、冷却駆動ユニットの下部に配置され
    た底部冷却風通路mを貫通する部分の外周に、遮熱案内
    部15を設けたことを特徴とするエンジン駆動冷凍コンテ
    ナ。
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