JP2672728B2 - 風味持続性にすぐれた焼き菓子の製造方法 - Google Patents

風味持続性にすぐれた焼き菓子の製造方法

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JP2672728B2
JP2672728B2 JP3174522A JP17452291A JP2672728B2 JP 2672728 B2 JP2672728 B2 JP 2672728B2 JP 3174522 A JP3174522 A JP 3174522A JP 17452291 A JP17452291 A JP 17452291A JP 2672728 B2 JP2672728 B2 JP 2672728B2
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JP
Japan
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flavor
trehalose
baked confectionery
product
crackers
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克佳 加藤
哲夫 泉
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Ezaki Glico Co Ltd
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Ezaki Glico Co Ltd
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Publication date
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  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Confectionery (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然の糖類であるトレ
ハロースを含有せしめることで、作りたての風味が長持
ちする焼き菓子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術と本発明が解決しようとする課題】焼き菓
子類は、製造直後から風味劣化が始まるので、その対策
として、たとえばフレーバーを加えて風味補強するある
いは酸素透過性の低い包材を使った脱酸素材を同封する
ことなどによって酸化抑制することが従来から行なわれ
ている。しかし、フレーバーの添加は、製品本来の風味
とはいえずおいしさの質的な満足感を与えにくくかつフ
レーバーの劣化による風味低下も著しい。一方、酸化抑
制のための脱酸素材の使用は、油脂を多量に含む製品で
は確かに効果が期待できるが、脱酸素材の封入のための
装置を必要とするなど不便な点もある。このように、焼
き菓子類の風味保持は技術的に非常に困難な課題であっ
た。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明では、トレハロー
スを原料混合時に添加し、好ましくは全配合量の0.1
%以上混合時に加えることにより、後は常法に従い成形
し、焼成もしくはフライするなどして焼き菓子を製造す
るものである。トレハロースは粉体のまま他原料に混合
するかあるいは水に溶かしておいて混合しても良い。
【0004】トレハロースは、2分子のD−グルコース
が1、1結合した非還元性2糖類である。結合様式が
α,α、α,β−、β,β−の3種の異性体があるが、
天然にはα,α体が存在する。キノコ、海藻、カビ、酵
母など広く分布し、特に昆虫では主要血糖として存在し
エネルギー源と言われている。
【0005】焼き菓子の範囲の中で、米菓類とは 米あ
るいはもち米を主原料とするあられあるいはおかきと称
される焼き菓子のことである。小麦煎餅類とは小麦粉を
主原料とし、風味付与として卵ほかの副原料を加えた液
種を焼成する焼き菓子のことで、代表的なものとしてウ
ェハース、ワッフル、瓦煎餅などがあるなどある。ビス
ケット・クッキー類とは小麦粉、糖類、食用油脂及び食
塩を原料とし、必要により乳製品、卵製品、膨張剤など
の原料を加えて焼成したもので、一般的には、油脂の比
較的少ないものをハードビスケット、油脂の多いものを
ソフトビスケットそして油脂や砂糖類がリッチなものを
クッキーと言われている。クラッカー類とは小麦粉、糖
類、食用油脂及び食塩を原料とし、必要により乳製品、
卵製品、イースト、酵素、膨張剤などの原料を加えて焼
成したもので比較的甘味の少ない塩味と脂肪の多い焼き
菓子のことである。パイ類とは小麦粉、糖類、食用油脂
及び食塩を原料とし、必要により乳製品、卵製品、イー
スト、膨張剤などの原料を加えて小麦粉を主体とする部
分と油脂とが交互に層状になるように焼成したものであ
る。ケーキ類とは小麦粉を主原料とし、食用油脂、卵、
砂糖、乳製品、膨張剤などの原料を加えて焼成したもの
で、卵を泡立てたスポンジケーキ、あるいは卵を泡立て
ず油脂を多く使用するパウンドケーキなどがある。ドー
ナッツ類とは小麦粉を主原料とし、卵製品、砂糖、乳製
品、イースト、膨張剤などの原料を加えた生地をフライ
したものである。
【0006】トレハロースは上記の如き焼き菓子の原料
混合時に他の原料と同時に粉体又は水に溶かした液状で
添加混合する。添加、混合には格別の手段を要しない。
添加量は全原料混合物中0.1%以上とするのが好まし
い。
【0007】かくて混合ずみの原料は、常法に従って成
形し、焼成もしくはフライするなどによって目的物の菓
子を収得する。
【0008】
【作用】トレハロースがどのようにして焼き菓子の風味
保持機能発揮するのかははっきりしないが、焼き菓子の
組織内にトレハロースの膜を形成して保護するのではな
いかと推定される。
【0009】実施例1 表1の配合に基づき、常法により煎餅を試作し、アルミ
で包装したものを30℃6ケ月保管後、試食したところ
以下のごとくトレハロースを添加したものの風味がすぐ
れていた。
【0010】
【表1】 パネラー23人中23人が対照品は煎餅本来の香ばし
さが無くなり商品価値無しと判断した。一方、本発明品
は21人がまだ煎餅本来の香ばしさを保持しており、十
分商品価値があると評価した。
【0011】実施例2 表2の配合に基づき、常法によりウェハースを試作し、
アルミで包装したものを30℃3ケ月保管後、試食した
ところ以下のごとくトレハロースを添加したものの風味
がすぐれていた。
【0012】
【表2】 パネラー23人中23人が、対照品はウェハース本来
の風味が無くなり商品価値無しと評価した。一方、本発
明品は21人がまだウェハース本来の風味を保持してお
り、十分商品価値があると評価した。
【0013】実施例3 表3の配合に基づき、常法によりチョコクッキーを試作
し、アルミで包装したものを30℃6ケ月保管後、試食
したところ以下のごとくトレハロースを添加したものの
チョコ風味もよく残っており風味がすぐれていた。
【0014】
【表3】 パネラー23人中23人が対照品はチョコクッキー及
びクルミのナッツ感の減退が著しく商品価値がないと評
価した。一方、本発明品は22人がまだチョコクッキー
及びクルミのナッツ感があり、クッキー本来の風味を保
持しており、十分商品価値があると評価した。
【0015】実施例4 表4の配合に基づき、常法によりクラッカーを試作し、
アルミで包装したものを30℃6ケ月保管後、試食した
ところ以下のごとくトレハロースを添加したものの風味
がすぐれていた。
【0016】
【表4】 パネラー23人中21人が対照品はソーダクラッカー
本来の風味が無くなり商品価値無しと評価した。一方、
本発明品は21人がまだソーダクラッカー本来の風味を
保持しており、十分商品価値があると評価した。
【0017】実施例5 表5の配合に基づき、常法によりパイを試作し、アルミ
で包装したものを30℃6ケ月保管後、試食したところ
以下のごとくトレハロースを添加したものの風味がすぐ
れていた。
【0018】
【表5】 パネラー23人中23人が対照品はパイ本来の香ばし
さが無くなり商品価値無しと評価した。一方、本発明品
は22人がまだパイ本来の香ばしさを保持しており、十
分商品価値があると評価した。
【0019】実施例6 表6の配合に基づき、常法によりスポンジケーキを試作
し、アルミで包装したものを30℃10日間保管後、試
食したところ以下のごとくトレハロースを添加したもの
の風味がすぐれていた。
【0020】
【表6】 パネラー23人中21人が対照品よりも本発明品の方
がスポンジケーキ本来のカスタード感が良く残っており
好ましいと評価した。残りの2人は同程度に好ましいと
評価した。
【0021】実施例7 表7の配合に基づき、常法によりドーナッツを試作し、
アルミで包装したものを30℃2週間保管後、試食した
ところ以下のごとくトレハロースを添加したものの風味
がすぐれていた。
【0022】
【表7】 パネラー23人中22人が対照品よりも本発明品の方
がドーナッツ本来の風味、香りが良く残って好ましいと
評価した。残りの1人は同程度に好ましいと評価した。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレハロースを、原料の総重量に対して
    0.1重量%以上を含む米菓類、小麦煎餅類、ビスケッ
    ト・クッキー類、クラッカー類、パイ類、ケーキ類また
    はドーナツ類。
  2. 【請求項2】 米菓類、小麦煎餅類、ビスケット・クッ
    キー類、クラッカー類、パイ類、ケーキ類またはドーナ
    ツ類の製造方法であって、トレハロースを原料の総重量
    に対して0.1重量%以上を含む組成物を焼成またはフ
    ライする工程を含む、方法。
JP3174522A 1991-06-19 1991-06-19 風味持続性にすぐれた焼き菓子の製造方法 Expired - Lifetime JP2672728B2 (ja)

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