JP2670971B2 - 木質化粧材の製造方法 - Google Patents

木質化粧材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面に多数の凹凸部を
有する木質基材に木質化粧単板を積層一体化するに際し
て、その凹凸部が表面側に目立つことのないように処理
した木質化粧材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、木質床材などの長尺の木質化
粧材の基材としては、表面に割れや道管、虫食い穴など
の凹凸の少ない単板が用いられてきたが、近年、このよ
うな欠点の少ない優良な単板が不足するようになり、単
板表面に多少の凹凸部が生じていても、その凹凸部が平
滑面となるように補修したのち基材として使用すること
が行われるようになった。そして、このよう補修方法と
しては、単板表面に生じている比較的目立ち易い大きな
凹部内にパテを擦り込んで充填することが実施されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなパテ補修では、比較的大きな凹部のみにパテを充填
する一方、微細な凹部は充填されることなく露出したま
ゝであるため、その表面に木質化粧単板を積層するため
の接着剤を塗布すると、接着剤はパテを充填している凹
部には滲み込み難い一方、パテが充填されない微細な凹
部を中心にして基材表面に滲み込むことになる。
【0004】このため、接着剤の塗布後、基材表面に木
質化粧単板を載置して熱圧すると、パテが存在しない基
材部と木質化粧単板部とは接着剤の溶媒による膨潤後、
熱圧によって強固に圧締一体化されるが、パテの充填凹
部においては、そのパテによって圧締一体化が阻害さ
れ、あまり圧縮されることなく少し盛り上がった状態と
なって圧締差によって生じる色調のバラツキが薄い木質
化粧単板、特に、WPC単板や厚みが1mm以下の極薄単
板の場合には表面から透視可能となり、外観を著しく損
して商品価値が低下するという問題点があった。本発明
の目的とするところは、このような問題点を全面的に解
消し得る木質化粧材の製造方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の木質化粧材の製造方法は、多数の微細な凹
部を有する木質基材の表面に、硬化後に弾性を有する熱
軟化性の合成樹脂液を塗布することにより、上記凹部内
に合成樹脂液が充填、埋入した塗布層を設け、この塗布
層の硬化後、該塗布層を研磨して凹部を除く木質基材の
表面を露出させ、この露出表面に水系接着剤を介して木
質化粧単板を載置して熱圧により木質基材表面に積層、
一体化させることを特徴とするものである。なお、木質
化粧単板としては、請求項2に記載しているように合成
樹脂注入単板を用いることが好ましい。
【0006】
【作用】多数の微細な凹部を有する木質基材の表面に、
硬化後に弾性を有する熱軟化性の合成樹脂液を塗布する
と、木質基材の表面には目立つ凹部だけでなく目立たな
い微細な凹部内にも合成樹脂液が充填、埋入した樹脂液
の塗布層が形成される。この塗布層の硬化後、木質基材
の表面に沿って該塗布層を研磨すると、凹部内には埋入
した充填樹脂が残存した状態となるように木質基材の表
層部が研削され、基材の生地が平坦面となって露出す
る。
【0007】この研磨表面に水系接着剤を塗布すると、
有機溶媒系接着剤に比べて該水系接着剤は親水性である
基材の露出表面に良く滲み込むと共に凹部内に埋入して
いる弾性樹脂を変性させにくい。次いで、基材に対する
接着剤の塗布、含浸後、該基材表面に木質化粧単板を載
置して熱圧すると、目立たない微細な凹部を含む多数の
凹部内に充填、埋入している樹脂が弾性を有しているた
めに木質基材が全面的に均一に圧縮変形すると共に木質
化粧単板が接着一体化して表面側に凹部の欠点が現れな
い平滑な仕上り面を有する木質化粧材が得られる。な
お、接着剤を木質化粧単板側に塗布したのち、木質基材
上に積層、一体化させてもよい。
【0008】上記木質化粧材の製造方法において、木質
化粧単板としてWPC単板を用いると、WPC単板は水
分を殆ど吸収しないので、接着剤に含まれている水分は
木質基材側に多く滲み込ますことができ、従って、基材
の熱軟化が促進されて均一な圧縮変形が一層容易に行わ
れると共に良好な仕上り面を形成することができる。
【0009】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面について説明す
ると、木質化粧材の基材1としては、厚さが5〜20mmの
単板、合板、MDF、パーティクルボードなどの単体又
は複合体からなる木質材であって、図1に示すようにそ
の表面には割れや導管、虫食い穴、プレスマーク、継ぎ
目などの微細な凹部2を多数、有しているものが用いら
れる。この木質基材1の表面全面に、図2に示すように
硬化後に弾性を有する熱軟化性の合成樹脂液を塗布し、
上記凹部2内に該樹脂液を充填、埋入3aさせた塗布層3
を設ける。
【0010】硬化後に弾性を有する熱軟化性の合成樹脂
液としては酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル、アクリル
樹脂、アクリルウレタン樹脂、ビニルウレタン樹脂があ
り、これらの合成樹脂液にユリア、ユリアメラミンなど
の熱硬化性樹脂を添加しても良い。さらに必要に応じ
て、トリクロロモノフルオロメタン等のフロン化合物や
重炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等の炭酸ガスを発生
させる物質を添加して上記合成樹脂液に発泡体としての
性質を付与し、弾性と熱軟化性を促進させても良く、そ
の他、クレー等の充填剤や触媒等の硬化促進剤を添加し
ておいてもよい。
【0011】上記熱軟化性の合成樹脂は、溶媒によりそ
の固形分が20〜60%に調整された樹脂液として用いら
れ、ナイフコータやロールコータ、フローコータ、刷毛
などで木質基材1の表面全面に20〜120 g/cm2=の割合
でもって塗布することにより、凹部2内に該樹脂液を充
填、埋入させている上記塗布層3を形成したのち、この
塗布層3を70〜200 ℃で数十秒〜数分間乾燥し、硬化さ
せる。
【0012】この塗布層3の硬化後、冷却し、又は冷却
しないでサンディング等によって該塗布層3を研削し、
図3に示すように木質基材1の表面を露出させる。この
際、凹部2内に充填、埋入している硬化樹脂3aが残存す
るように木質基材1の表面塗布層3を研削して表面を平
坦にする。次いで図4に示すように、木質基材1上に水
性接着剤4を介して木質化粧単板5を積層、一体化す
る。
【0013】水性接着剤としてはユリア、ユリアメラミ
ン共縮合体、フェノール樹脂などのホルムアルデヒド系
接着剤や水性ビニルウレタン、アクリルアミド系接着剤
であって、必要に応じて木質基材1表面の隠蔽性を向上
させると共に該木質基材1と同系色にするための顔料を
添加しておくことが望ましい。この水性接着剤はサンデ
ィング等による木質基材1の表面塗布層3の研削処理後
に30〜200 g/m2=の割合でもって木質基材1の表面に
塗布され、数分〜数時間、常温〜80℃で放置して水性接
着剤1を木質基材1の表層部に滲み込ませる。
【0014】木質化粧単板5としては、厚みが1mm以下
の天然木薄板、又は天然木突板に不飽和ポリエステルや
アクリル樹脂液を注入し、該樹脂液の硬化前、或いは硬
化後のWPC板を用いる。又、WPC処理を施していな
い表面化粧単板を使用する場合には、20%以上の含水率
に調整しておくと、接着剤4が該表面化粧単板に滲入す
るのを阻止して木質基材1側に積極的に吸収させること
ができるので好適である。
【0015】木質基材1上に水性接着剤4を介して木質
化粧単板5を積層後、80〜200 ℃で数秒〜数分間、熱圧
すると、多数の凹部2内に充填、埋入している硬化樹脂
3aが弾性を有しているために、接着剤により表層が膨潤
した木質基材1が全面的に均一に圧縮変形すると共に接
着剤5の硬化により木質化粧単板5が接着一体化して表
面側に凹部の欠点が現れない平滑な仕上り面を有する木
質化粧材が得られるものである。
【0016】次に、本発明の実施例と比較例とを示す。 実施例 1 多数の虫食いや割れを有する合板表面に、固形分50%の
ビニルウレタン系の樹脂100 部に炭酸カルシウム30部、
カーボンブラック、ベンガラを各0.5 部添加してなる熱
軟化性樹脂液をナイフコーターを用いて50g/m2=の割
合で塗布し、オーブン内で100 ℃の温度でもって2分
間、乾燥したのち、取り出して乾燥塗布層をサンダーに
より上記虫食いや割れ内に樹脂が充填、埋入した状態で
残存するように研削して合板表面を露出させる。次い
で、この合板表面にユリアメラミン樹脂系接着剤を100
g/m2=の割合で塗布し、この接着剤を介して厚さ1mm
のヒノキ単板に不飽和ポリエステル樹脂を注入してなる
WPC単板を載置し、80℃のオーブン中で1分間養生し
たのち、プレス盤によって150 ℃、5分間、熱圧して木
質化粧板を得た。
【0017】実施例 2 実施例1で用いたWPC単板に代えて含水率30%に調整
した0.3mm 厚さのヒノキ単板を用い、その他は実施例1
と同一にして同様な操作により合板にヒノキ単板を積
層、一体化してなる木質化粧板を得た。
【0018】比較例 1 実施例1の熱軟化性樹脂に代えて、市販のエポキシ樹脂
系パテを用い、このパテを合板表面の目視できる凹部に
充填し、翌日サンディング処理した以外は実施例1と同
様の操作によって合板にWPC単板が積層、一体化して
なる木質化粧板を得た。
【0019】比較例 2 実施例の熱軟化性樹脂に代えて、比較例1と同じくパテ
を合板表面の目視できる凹部に充填し、翌日サンディン
グ処理を行ったのち、実施例2と同様の操作によって合
板表面にヒノキ単板を積層一体化してなる木質化粧板を
得た。
【0020】以上の実施例1、2で得た木質化粧板と、
比較例1、2で得た木質化粧板とを比較すると、実施例
1、2の木質化粧板においては、熱軟化性樹脂による合
板の虫食いや割れ等の補修部が、木質単板表面からは全
く目立たなかったが、比較例1、2の木質化粧板におい
てはパテによって補修した部分が木質化粧単板表面から
透視でき、外観を損するものであった。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明の木質化粧材の製造
方法によれば、多数の微細な凹部を有する木質基材の表
面に、硬化後に弾性を有する熱軟化性の合成樹脂液を塗
布することにより、目立たない微細な凹部を含む上記凹
部内に合成樹脂液が充填、埋入した塗布層を設け、この
塗布層の硬化後、該塗布層を研磨して凹部を除く木質基
材の表面を露出させ、この露出表面に水系接着剤を介し
て木質化粧単板を載置して熱圧により木質基材表面に積
層、一体化させるものであるから、水系接着材は親水性
である木質基材との馴染み性が良くて基材表層部に充分
に滲み込ませることができるばかりでなく木質基材表面
の凹部内に充填、埋入している硬化弾性樹脂を変成させ
にくい。
【0022】次いで、木質基材に木質化粧単板を載置し
て熱圧した際に、木質基材表面の多数の凹部内に充填、
埋入している樹脂が弾性を有しているために木質基材を
全面的に均一に圧縮変形させて状態で木質化粧単板を積
層一体化させることができ、表面側に凹部の欠点が現れ
ない平滑な仕上り面を有し、美麗な外観を呈する木質化
粧材を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】木質基材の簡略拡大断面図、
【図2】その表面に合成樹脂液を塗布した状態の簡略拡
大断面図、
【図3】表面研削後の木質基材の簡略拡大断面図、
【図4】木質化粧板の簡略拡大断面図。
【符号の説明】
1 木質基材 2 凹部 3 合成樹脂塗布層 4 接着剤 5 木質化粧単板

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の微細な凹部を有する木質基材の表
    面に、硬化後に弾性を有する熱軟化性の合成樹脂液を塗
    布することにより、上記凹部内に合成樹脂液が充填、埋
    入した塗布層を設け、この塗布層の硬化後、該塗布層を
    研磨して凹部を除く木質基材の表面を露出させ、この露
    出表面に水系接着剤を介して木質化粧単板を載置して熱
    圧により木質基材表面に積層、一体化させることを特徴
    とする木質化粧材の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記木質化粧単板は合成樹脂注入単板で
    あることを特徴とする請求項1記載の木質化粧材の製造
    方法。
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