JP2670678B2 - ツーピークtanδをもつタイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

ツーピークtanδをもつタイヤトレッド用ゴム組成物

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JP2670678B2 JP62333827A JP33382787A JP2670678B2 JP 2670678 B2 JP2670678 B2 JP 2670678B2 JP 62333827 A JP62333827 A JP 62333827A JP 33382787 A JP33382787 A JP 33382787A JP 2670678 B2 JP2670678 B2 JP 2670678B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はタイヤトレツド用ゴム組成物に関する。 (従来の技術) 従来、数種類のゴムをブレンドしてゴム組成物を作る
場合、それらをできるだけ相溶させることに重点が置か
れていた。この場合でき上がつたブレンドゴム組成物の
特性は各構成ゴムの中間値、又は一般には中間値以下の
値を示すのが常であつた。この現状の打破を目的に、非
相溶系のゴムブレンドに着目し、各構成ゴムともその特
徴を十分に発現させるアロイ技術の開発に努めた。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は各種構成ゴムの特徴が十分に発揮され
るブレンド系のタイヤトレツド用ゴム組成物を提供する
ことにある。 (問題点を解決するための手段) 本発明は特定のビニル結合量のイソプレンゴム或いは
ビニル結合を有するスチレンイソプレンゴムと、天然ゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、通常のイソプレンゴムか
ら選ばれるジエン系ゴムをブレンドし、損失正接tanδ
の−120℃から+100℃の温度分散曲線の形状に於いて2
つのピークが存在することを特徴とするタイヤトレツド
用ゴム組成物に係る。 一般にプラスチツクの分野ではポリマーアロイの考え
方が発達し、実際の組成物開発に有効に利用されてい
る。しかし、ゴムの分野ではこの考え方を利用した特徴
的な組成物はいまだ開発されていない。本発明はプラス
チツク分野に於けるポリマーアロイの考え方に着目し、
これをゴム分野に利用することにより、極めて特徴的な
ブレンドゴム組成物を発見するに至つたものである。 即ち本発明では非相溶系のゴム同士のブレンドに於い
て、非相溶性の程度を特許請求の範囲に述べたようにta
nδの温度分散曲線の形状に於いて、2つのピークが存
在するようにゴムをブレンドすることにより、相溶系同
士のブレンドには見られない極めて特徴的な特性を見出
すことに成功した。 尚、本発明においてツーピークtanδが存在する態様
としては第1図に示すようにtanδ温度分散曲線におい
て2つのピークがはつきり存在する場合は勿論である
が、必ずしも明確にツーピークを示す必要はなく、第2
〜3図に示されるような曲線が一様でない場合、分析が
ブロードな場合も包含される。第4図はツーピークを示
さない一般のタイプのtanδ温度分散曲線を示す。 本発明の組成物に於いてはブレンド物のミクロ分散状
態として、基本的には非相溶系であるゴム同士の一方が
適度なゾーンサイズで分散し、且つその表面のごく薄皮
部が他ゴムと相溶状態にある、いわゆる石鹸のミセル構
造的形状を形成することにより各構成ゴムともその特徴
が十分に発揮できるものと考えられる。 本発明のタイヤトレツド用ゴム組成物のゴム成分は二
重結合を持つた側鎖を有するゴム(A成分という)と、
このゴムよりガラス転移温度が10℃以上低いジエン系ゴ
ム(B成分という)をブレンドすることにより得られ
る。A成分の3,4−ビニル結合及び1,2−ビニル結合を有
するイソプレンゴム(IR)或いはビニル結合を有するス
チレンイソプレンゴム(SIR)は2重結合を持つた側鎖
を有しており、側鎖のないジエン系ゴムとブレンドする
と非相溶系ブレンドの為tanδにおいてツーピークが発
現するが、イソプレンはビニル結合の含有率の和が50%
未満ではTgが低くなりツーピークtanδが発現しない。
一般にTgが高い方がtanδのピークが出やすく、A成分
が60重量部より多いと海島混合となつて海側であるA成
分のピークのみ発現し、逆にブレンド量が少ないとブレ
ンド効果がないのでA成分とB成分の配合割合は重量比
で約5/95〜60/40、好ましくは約10/90〜40/60の範囲が
好適である。又、A成分とB成分のTgの差が10℃以上で
ないとtanδのピークは1つしか発現しない。B成分と
しては天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SB
R)、上記A成分のイソプレンゴムとは異なる通常のイ
ソプレンゴム(IR)を示すことができる。本発明におい
て上記ビニル結合の測定は日本分光工業株式会社製A−
2型赤外分光光度計を使つて分光光度法にて測定した。
キーバンドとしてシス−1,4結合に対しては840cm-1にあ
るピークを、3,4−ビニル結合に対して890cm-1にあるピ
ークを、1,2−ビニル結合に対しては910cm-1にあるピー
クを選び、その吸光係数より算出しトランス−1,4結合
に対しては上記の3種の結合量の総和を100%より減じ
て算出する。 本発明のゴム組成物はtanδの温度分散曲線の形状に
於いて2つのピークが存在し、広い温度範囲にわたつて
tanδを高くすることができる。タイヤの低温特性は0
℃以下のtanδに起因し、Wet路面操縦安定性は常温付近
のtanδに、Dry路面操縦安定性は40〜50℃付近のtanδ
にそれぞれ起因し、いずれもtanδが高い方が優れた特
性を示す。tanδピークが1つでは全部をカバーするこ
とはできないがツーピークtanδにすることによつて各
温度域のtanδが高くなり、高性能タイヤに要求される
操縦安定性(Dry路面操縦安定性、Wet路面操縦安定性、
低温特性)が極めて優れている。尚、損失正接tanδの
測定は岩本製作所製、粘弾性スペクトロメーターを使用
し、100Hz、静歪15%、動歪0.3%の単純引張にて行つ
た。サンプル形状は0.05mm厚、5mm巾、2cm長である。 本発明のゴム組成物は上記成分を通常の加工装置、例
えばロール,バンバリーミキサー、ニーダーなどにより
混練することにより得られる。また上記成分の他に公知
の加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、有
機過酸化物、補強剤、充填剤、可塑剤、老化防止剤、粘
着付与剤、着色剤等を添加できることは勿論である。 (発明の効果) 本発明のゴム組成物のtanδがツーピークを持つこと
により、各構成ゴムともその特徴が十分に発揮され、実
際の高性能タイヤの高速走行条件に於いて極めて優れた
操縦安定性が得られる。即ち、実走行に於ける速度変化
(時間−温度換算則により温度変化に相当)に対して一
定した摩擦係数(tanδに相当)をもつたブレンドゴム
組成物であることが実際の操縦安定性向上に大きく寄与
した要因と考えられる。 (実 施 例) 以下に実施例及び比較例を挙げて説明する。尚、単に
部とあるは重量部を示す。尚、タイヤ性能に関しては、
各種ゴム組成物をタイヤサイズ185/70SR14のタイヤのト
レツド部に使用して、乾燥路面における踏面把握力(dr
y路面安操性)、湿潤路面ににおける路面把握力(wet路
面操安性)及び低温特性を実車試験及び試験機により評
価した。 Dry路面操安性:サーキツト走行性とスラローム安定性
により評価した。サーキツト走行性は周回り走行3回の
平均タイムをとり、配合No.1〜9については配合No.8を
100として、また配合No.10〜31については配合No.17を1
00として指数表示した。数値の大きい方が良好である。 スラローム安定性はタイヤを標準内圧、荷重条件下、
速度100km/hでパイロン間隔を35mに設定した区間でのス
ラローム走行により配合No.8を5点としてフイーリング
評価した。点の高い程良好である。 Wet路面操安性:米国のUTQGS(タイヤ品質等級基準)で
定められた方法に従い、タイヤを試験用トレーラーに5J
×14のリムを用いて装着し、充填空気圧1.8kg/cm2、荷
重336kgの条件下で湿潤アスフアルト密粒度路面上を走
行し、タイヤの回転をロツクした時の摩擦抵抗を測定
し、配合No.1〜9について配合No.8を100として、また
配合No.10〜31について配合No.17を100として指数表示
したもので、数値の大きい方が良好である。 低温特性:配合No.1〜9については氷上において速度30
kg/から急制動を与え、完全に停止するまでの走行距離
による制動性を評価し、配合No.8を100として指数表示
した。数値の大きい程、良好である。 配合No.10〜31については−5℃の表面上にてゴムの
摩擦係数を測定し、配合No.17を100として指数表示し
た。数値の大きい程、良好である。 耐摩耗性:配合No.1〜9についてはピコ摩耗試験機を用
いてASTM D2228に従つて試験し、配合No.8を100として
指数表示し、数値の大きい方が好ましい。 配合No.10〜31については各種ゴム組成物で3分割し
たトレツドゴムからなるタイヤサイズ185/70SR14のタイ
ヤにてテストコースの一般走行と8の字旋回走行を組合
わせた走行条件にて耐摩耗性を評価し、配合No.17を100
として指数表示した。数値が大きい程、耐摩耗性が良好
なことを示す。 実施例及び比較例 第1表に記載のブレンドゴム100部、カーボンブラツ
ク(N339)80部、アロマチツク系プロセスオイル40部、
亜鉛華3部、ステアリン酸2部、パラフインワツクス1
部、老化防止剤(サントフレツクス13)1部、加硫促進
剤(CBS)1.4部及び硫黄2部を、バンバリーミキサーに
より4分間充分に混練しゴム組成物を得た。 得られたゴム組成物を160℃で20分間、モールド加硫
し、その特性を測定した。結果を第1表に示す。尚、表
においてE−SIRはエマルジヨン重合スチレンイソプレ
ンを示す。 実施例及び比較例 第2表に記載のブレンドゴム100部、カーボンブラツ
ク(N339)50部、カーボンブラツク(ISAF)30部、アロ
マチツク系プロセスオイル45部、亜鉛華3部、ステアリ
ン酸2部、老化防止剤(サンフレツクス13)1部、パラ
フインワツクス1部、加硫促進剤(CBS)1.4部及び硫黄
2部を、バンバリーミキサーにより4分間充分に混練し
ゴム組成物を得た。 得られたゴム組成物を160℃で20分間、モールド加硫
し、その特性を測定した。結果を第2表に示す。尚、配
合No.15〜16、18〜21、24〜26、28〜31は実施例であ
り、他は比較例である。
【図面の簡単な説明】 第1〜3図は本発明のtanδ温度分散曲線においてピー
クが2つ存在する各種の態様を示すグラフである。第4
図はツーピークを示さない一般タイプのtanδ温度分散
曲線を示す。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.3,4−ビニル結合及び1,2−ビニル結合の含有率の和
    が50%以上のイソプレンゴム或いはビニル結合を有する
    スチレンイソプレンゴムの5〜60重量部と、このゴムよ
    りガラス転移温度(Tg)が10℃以上低い天然ゴム、スチ
    レンブタジエンゴム、通常のイソプレンゴムから選ばれ
    るジエン系ゴムの40〜95重量部をブレンドし、損失正接
    tanδの−120℃から+100℃の温度分散曲線の形状に於
    いて2つのピークが存在することを特徴とするツーピー
    クtanδをもつタイヤトレツド用ゴム組成物。
JP62333827A 1987-10-21 1987-12-28 ツーピークtanδをもつタイヤトレッド用ゴム組成物 Expired - Fee Related JP2670678B2 (ja)

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