JP3009767B2 - タイヤ用トレッドゴム組成物 - Google Patents
タイヤ用トレッドゴム組成物Info
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- JP3009767B2 JP3009767B2 JP3297115A JP29711591A JP3009767B2 JP 3009767 B2 JP3009767 B2 JP 3009767B2 JP 3297115 A JP3297115 A JP 3297115A JP 29711591 A JP29711591 A JP 29711591A JP 3009767 B2 JP3009767 B2 JP 3009767B2
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- weight
- rubber composition
- performance
- tire
- tread rubber
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- Tires In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はタイヤ用トレッドゴム組
成物、さらに詳しくは、乗用車用タイヤに適したトレッ
ドゴム組成物に関する。
成物、さらに詳しくは、乗用車用タイヤに適したトレッ
ドゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高性能乗用車のエンジンパワーが
年々増加するに伴い、タイヤに対し高いグリップ性能が
要求されている。この要求に対応するために、トレッド
配合物のtanδのピーク温度を上げる(ポリマーのガラ
ス転移温度(Tg)を上げる)ことにより対応してきて
いるが、ポリマーのガラス転移温度を上げることの弊害
として低温脆化性能の著しい低下が問題となってきた。
この問題を解消するため、最近では、ブタジエンゴム
(BR)を混入した配合物をタイヤのトレッド部分に使
用して、低温脆化性能を向上する方法も提案されている
が、グリップ性能の低下も伴っており、高グリップ性と
低温脆化性能の相反する性能が問題となってきている。
年々増加するに伴い、タイヤに対し高いグリップ性能が
要求されている。この要求に対応するために、トレッド
配合物のtanδのピーク温度を上げる(ポリマーのガラ
ス転移温度(Tg)を上げる)ことにより対応してきて
いるが、ポリマーのガラス転移温度を上げることの弊害
として低温脆化性能の著しい低下が問題となってきた。
この問題を解消するため、最近では、ブタジエンゴム
(BR)を混入した配合物をタイヤのトレッド部分に使
用して、低温脆化性能を向上する方法も提案されている
が、グリップ性能の低下も伴っており、高グリップ性と
低温脆化性能の相反する性能が問題となってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、グリ
ップ性能と、コントロール性能や低温脆化性という二律
背反する問題点を、トレッドゴム組成物の配合処方の観
点から解決することである。
ップ性能と、コントロール性能や低温脆化性という二律
背反する問題点を、トレッドゴム組成物の配合処方の観
点から解決することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、スチレン量4
0〜45重量%、ブタジエン部分のビニル量5〜20重
量%のスチレンブタジエンゴム(以下、SBRという)
(I)およびスチレン量5〜20重量%、ブタジエン部
分のビニル量5〜20重量%のSBR(II)を合計で1
00重量部含有し、さらに平均粒径15〜22μmのカ
ーボンブラックを75〜110重量部およびアロマオイ
ルを35〜80重量部含有してなり、SBR(II)の配
合割合が15〜25重量部であることを特徴とするトレ
ッドゴム組成物を提供するものである。
0〜45重量%、ブタジエン部分のビニル量5〜20重
量%のスチレンブタジエンゴム(以下、SBRという)
(I)およびスチレン量5〜20重量%、ブタジエン部
分のビニル量5〜20重量%のSBR(II)を合計で1
00重量部含有し、さらに平均粒径15〜22μmのカ
ーボンブラックを75〜110重量部およびアロマオイ
ルを35〜80重量部含有してなり、SBR(II)の配
合割合が15〜25重量部であることを特徴とするトレ
ッドゴム組成物を提供するものである。
【0005】本発明によれば、前記成分を組合せること
により、高いグリップ性能を有すると共に、グリップ限
界時のコントロール性能および低温脆化性能に優れたト
レッドゴム組成物が得られる。
により、高いグリップ性能を有すると共に、グリップ限
界時のコントロール性能および低温脆化性能に優れたト
レッドゴム組成物が得られる。
【0006】本発明に用いるSBR(I)は、スチレン
量が40〜45重量%、ブタジエン部分のビニル量が5
〜20重量%、好ましくは10〜20重量%である。ス
チレン量が40重量%未満では高グリップ性が得られ
ず、45重量%を越えると高グリップ性能が得られる
が、低温脆化性能が著しく悪化する。ブタジエン部分の
ビニル量が5重量%未満ではポリマーの製造が困難とな
り、20重量%を越えるとグリップ性能が良くなるが、
加硫反応が遅くなる、混練しにくくなる等の製造工程の
問題が生じると共に低温脆化性が悪くなる。
量が40〜45重量%、ブタジエン部分のビニル量が5
〜20重量%、好ましくは10〜20重量%である。ス
チレン量が40重量%未満では高グリップ性が得られ
ず、45重量%を越えると高グリップ性能が得られる
が、低温脆化性能が著しく悪化する。ブタジエン部分の
ビニル量が5重量%未満ではポリマーの製造が困難とな
り、20重量%を越えるとグリップ性能が良くなるが、
加硫反応が遅くなる、混練しにくくなる等の製造工程の
問題が生じると共に低温脆化性が悪くなる。
【0007】SBR(II)は、スチレン量が5〜20重
量%、好ましくは10〜20重量%、ブタジエン部分の
ビニル量が5〜20重量%、好ましくは10〜20重量
%である。スチレン量が5重量%未満では全体としての
グリップの低下が大きく、20重量%を越えると、前記
SBR(I)との相溶性が増大して低温脆化性能が悪く
なる。ブタジエン部分のビニル量が5重量%未満ではポ
リマーの製造が困難となり、20重量%を越えるとポリ
マーのTgが上がりグリップ性能が向上するが、やはり
低温脆化性能が悪くなる。
量%、好ましくは10〜20重量%、ブタジエン部分の
ビニル量が5〜20重量%、好ましくは10〜20重量
%である。スチレン量が5重量%未満では全体としての
グリップの低下が大きく、20重量%を越えると、前記
SBR(I)との相溶性が増大して低温脆化性能が悪く
なる。ブタジエン部分のビニル量が5重量%未満ではポ
リマーの製造が困難となり、20重量%を越えるとポリ
マーのTgが上がりグリップ性能が向上するが、やはり
低温脆化性能が悪くなる。
【0008】該配合物中のSBR(II)の配合割合は全
ポリマー分の15〜25%、好ましくは15〜20%で
ある。配合割合が15%未満ではグリップ性能およびコ
ントロール性能は良好であるが低温脆化性が大きく低下
し、25%を越えるとグリップ限界高さの低下が大き
い。
ポリマー分の15〜25%、好ましくは15〜20%で
ある。配合割合が15%未満ではグリップ性能およびコ
ントロール性能は良好であるが低温脆化性が大きく低下
し、25%を越えるとグリップ限界高さの低下が大き
い。
【0009】本発明のトレッドゴム組成物は、前記ゴム
成分100重量部に対して、さらに75〜110重量部
のカーボンブラックおよび35〜80重量部のアロマオ
イルを配合したものである。本発明のトレッドゴム組成
物は、前記成分をロール、バンバリー等で混合すること
により製造することができ、また、要すれば、その性能
を損なわない範囲で、さらに他の亜鉛華、ステアリン
酸、老化防止剤、ワックス、加硫促進剤、硫黄等の添加
剤を配合してもよい。得られたゴム組成物を押出機等に
より所定形状にし、タイヤの他の構成ゴム組成物と共に
型内で加硫成形することにより、タイヤが得られる。加
硫条件は公知である。
成分100重量部に対して、さらに75〜110重量部
のカーボンブラックおよび35〜80重量部のアロマオ
イルを配合したものである。本発明のトレッドゴム組成
物は、前記成分をロール、バンバリー等で混合すること
により製造することができ、また、要すれば、その性能
を損なわない範囲で、さらに他の亜鉛華、ステアリン
酸、老化防止剤、ワックス、加硫促進剤、硫黄等の添加
剤を配合してもよい。得られたゴム組成物を押出機等に
より所定形状にし、タイヤの他の構成ゴム組成物と共に
型内で加硫成形することにより、タイヤが得られる。加
硫条件は公知である。
【0010】つぎに、実施例および比較例を挙げて本発
明をさらに詳しく説明する。 実施例1〜8および比較例1〜10 表1および表2の処方に従い、常法により、トレッドゴ
ム組成物を調製し、これを押出、成形してタイヤ(タイ
ヤサイズ:225/50ZR16)を得た。これらを用
いてつぎの項目について評価した。結果を表1および表
2に示す。
明をさらに詳しく説明する。 実施例1〜8および比較例1〜10 表1および表2の処方に従い、常法により、トレッドゴ
ム組成物を調製し、これを押出、成形してタイヤ(タイ
ヤサイズ:225/50ZR16)を得た。これらを用
いてつぎの項目について評価した。結果を表1および表
2に示す。
【0011】(評価方法)試験サンプルの評価はつぎの
方法で行った。 tanδピーク温度:岩本製作所(株)製の粘弾性スペク
トロメーターを用いて、周波数10Hz、初期歪10
%、振巾±0.25%、昇温速度2℃/分の条件下で測
定した。 低温脆性試験:JIS K3601の低温脆性破壊試験
法に従った。 グリップ性能:ブリティッシュポータブル・スキッドテ
スターによるスキッド値を測定し、実施例1の値を10
0とした時の値を指数で表した。なお、路面はセイフテ
ィーウォーク(3M社製)を使用し、湿潤させた場合と
乾燥させた状態の2条件で測定した。
方法で行った。 tanδピーク温度:岩本製作所(株)製の粘弾性スペク
トロメーターを用いて、周波数10Hz、初期歪10
%、振巾±0.25%、昇温速度2℃/分の条件下で測
定した。 低温脆性試験:JIS K3601の低温脆性破壊試験
法に従った。 グリップ性能:ブリティッシュポータブル・スキッドテ
スターによるスキッド値を測定し、実施例1の値を10
0とした時の値を指数で表した。なお、路面はセイフテ
ィーウォーク(3M社製)を使用し、湿潤させた場合と
乾燥させた状態の2条件で測定した。
【0012】グリップ限界時のコントロール性能:評価
車両として国産乗用車(3リットルエンジン)を用い、
評価者3人の平均点を、実施例1の値を100とした場
合の指数にて表した。 発熱性:タイヤをドラム上で300rpmで回転させた
時の、タイヤショルダー部のトレッド表面から5mmだけ
タイヤ内部に入った所の温度を熱電対で測定した。
車両として国産乗用車(3リットルエンジン)を用い、
評価者3人の平均点を、実施例1の値を100とした場
合の指数にて表した。 発熱性:タイヤをドラム上で300rpmで回転させた
時の、タイヤショルダー部のトレッド表面から5mmだけ
タイヤ内部に入った所の温度を熱電対で測定した。
【0013】
【表1】
【表2】
【0014】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、高
いグリップ性能を有すると共に、グリップ限界時のコン
トロール性能および低温脆化性能に優れたトレッドゴム
組成物が得られる。
いグリップ性能を有すると共に、グリップ限界時のコン
トロール性能および低温脆化性能に優れたトレッドゴム
組成物が得られる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 9/06 C08L 91/00 C08K 3/04 B60C 1/00
Claims (1)
- 【請求項1】 スチレン量40〜45重量%、ブタジエ
ン部分のビニル量5〜20重量%のスチレンブタジエン
ゴム(I)を85〜75重量部、およびスチレン量5〜
20重量%、ブタジエン部分のビニル量5〜20重量%
のスチレンブタジエンゴム(II)を15〜25重量部、
合計で100重量部含有し、さらに平均粒径15〜22
μmのカーボンブラックを75〜110重量部およびア
ロマオイルを35〜80重量部含有してなるトレッドゴ
ム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3297115A JP3009767B2 (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | タイヤ用トレッドゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3297115A JP3009767B2 (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | タイヤ用トレッドゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05132583A JPH05132583A (ja) | 1993-05-28 |
JP3009767B2 true JP3009767B2 (ja) | 2000-02-14 |
Family
ID=17842407
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3297115A Expired - Fee Related JP3009767B2 (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | タイヤ用トレッドゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3009767B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101689953B1 (ko) * | 2015-02-25 | 2016-12-26 | 동명대학교산학협력단 | 각도 및 길이 측정 기능을 포함하는 다기능 컴퍼스 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1803770B1 (en) | 2005-12-28 | 2014-07-16 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Rubber composition and tire using the same |
-
1991
- 1991-11-13 JP JP3297115A patent/JP3009767B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101689953B1 (ko) * | 2015-02-25 | 2016-12-26 | 동명대학교산학협력단 | 각도 및 길이 측정 기능을 포함하는 다기능 컴퍼스 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05132583A (ja) | 1993-05-28 |
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