JP2669339B2 - コンプレッサの弁装置の製造方法 - Google Patents
コンプレッサの弁装置の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンプレッサの弁装置
の製造方法に関する。
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコンプレッサの弁装置として、板
状の弁座プレートに吐出孔と吸入孔とをそれぞれ穿設
し、上記弁座プレートの表面側に可撓性を有する板状の
吐出弁体を、裏面側に可撓性を有する板状の吸入弁体を
それぞれ取付けたものが知れられている。上記吐出弁体
はその一端が弁座プレートの表面に固定され、他端が上
記吐出孔の周囲に形成された吐出弁座に接離可能となっ
ており、また吸入弁体はその一端が弁座プレートの裏面
に固定され、他端が上記吸入孔の周囲に形成された吸入
弁座に接離可能となっている。コンプレッサの吸入サイ
クルでは、吐出弁体は圧縮空気を蓄えるエアタンク内の
圧力により吐出弁座に圧接されて吐出孔を閉じており、
外部の空気は上記吸入孔から吸入弁体を押開いてシリン
ダ内に吸入される。他方、コンプレッサの吐出サイクル
では、吸入弁体はシリンダ内の圧力により吸入弁座に圧
接されて吸入孔を閉じるようになり、シリンダ内の圧力
が上記エアタンク内の圧力よりも大きくなると該圧縮空
気は上記吐出弁体を押開いて吐出孔からエアタンク内に
吐出される。ところで、特に吐出弁体においては、コン
プレッサの運転停止時に、上記エアタンク内の高い圧力
の圧縮空気がシリンダ側に逃げるのを防止する機能が要
求される。このため従来、上記吐出孔の周囲に環状の溝
を形成して該環状溝と吐出孔との間の環状部分を上記吐
出弁座とすることにより、環状溝を形成しない場合に比
較して吐出弁体の吐出弁座への単位面積当りの密着圧力
を増大させ、それにより確実なシールが図れるようにし
ている。また、板状の吐出弁体の弁座プレート側表面が
該弁座プレートの表面に接触するように構成すると、両
者の間にごみ等が挟まった際に吐出弁体の吐出弁座への
着座が不完全となる。このため上記弁座プレートに、吐
出弁座と吐出弁体の弁座プレートへの取付け部との間の
部分を削除して凹部を形成し、その凹部によって吐出弁
体と弁座プレートとの間にごみ等が挟まる虞を少なくし
ている。
状の弁座プレートに吐出孔と吸入孔とをそれぞれ穿設
し、上記弁座プレートの表面側に可撓性を有する板状の
吐出弁体を、裏面側に可撓性を有する板状の吸入弁体を
それぞれ取付けたものが知れられている。上記吐出弁体
はその一端が弁座プレートの表面に固定され、他端が上
記吐出孔の周囲に形成された吐出弁座に接離可能となっ
ており、また吸入弁体はその一端が弁座プレートの裏面
に固定され、他端が上記吸入孔の周囲に形成された吸入
弁座に接離可能となっている。コンプレッサの吸入サイ
クルでは、吐出弁体は圧縮空気を蓄えるエアタンク内の
圧力により吐出弁座に圧接されて吐出孔を閉じており、
外部の空気は上記吸入孔から吸入弁体を押開いてシリン
ダ内に吸入される。他方、コンプレッサの吐出サイクル
では、吸入弁体はシリンダ内の圧力により吸入弁座に圧
接されて吸入孔を閉じるようになり、シリンダ内の圧力
が上記エアタンク内の圧力よりも大きくなると該圧縮空
気は上記吐出弁体を押開いて吐出孔からエアタンク内に
吐出される。ところで、特に吐出弁体においては、コン
プレッサの運転停止時に、上記エアタンク内の高い圧力
の圧縮空気がシリンダ側に逃げるのを防止する機能が要
求される。このため従来、上記吐出孔の周囲に環状の溝
を形成して該環状溝と吐出孔との間の環状部分を上記吐
出弁座とすることにより、環状溝を形成しない場合に比
較して吐出弁体の吐出弁座への単位面積当りの密着圧力
を増大させ、それにより確実なシールが図れるようにし
ている。また、板状の吐出弁体の弁座プレート側表面が
該弁座プレートの表面に接触するように構成すると、両
者の間にごみ等が挟まった際に吐出弁体の吐出弁座への
着座が不完全となる。このため上記弁座プレートに、吐
出弁座と吐出弁体の弁座プレートへの取付け部との間の
部分を削除して凹部を形成し、その凹部によって吐出弁
体と弁座プレートとの間にごみ等が挟まる虞を少なくし
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記突
出孔の周囲に環状溝を形成したり、吐出弁座と吐出弁体
の弁座プレートへの取付け部との間を削除して凹部を形
成するのは煩雑な作業であり、生産性が悪いためコスト
アップにつながっていた。本発明はそのような事情に鑑
み、生産性に優れたコンプレッサの弁装置の製造方法を
提供するものである。
出孔の周囲に環状溝を形成したり、吐出弁座と吐出弁体
の弁座プレートへの取付け部との間を削除して凹部を形
成するのは煩雑な作業であり、生産性が悪いためコスト
アップにつながっていた。本発明はそのような事情に鑑
み、生産性に優れたコンプレッサの弁装置の製造方法を
提供するものである。
【0004】
【発明を解決するための手段】すなわち本発明の製造方
法は、板状の弁座プレートの一部をその裏面側から表面
側に向けて押圧して、該弁座プレートの表面側に該表面
よりも突出する膨出部と台座とをそれぞれ成形する工程
と、上記膨出部の表面を平滑に研削する工程と、上記膨
出部に連通孔を穿設開口するとともにその周囲に弁座を
形成する工程と、可撓性を有する板状の弁体の一端が上
記弁座に接離可能となるように該弁体の他端を上記台座
に取付ける工程とを備えるものである。本発明の製造方
法においては、上記膨出部と弁座とは別の工程で設ける
ようにしてもよい。
法は、板状の弁座プレートの一部をその裏面側から表面
側に向けて押圧して、該弁座プレートの表面側に該表面
よりも突出する膨出部と台座とをそれぞれ成形する工程
と、上記膨出部の表面を平滑に研削する工程と、上記膨
出部に連通孔を穿設開口するとともにその周囲に弁座を
形成する工程と、可撓性を有する板状の弁体の一端が上
記弁座に接離可能となるように該弁体の他端を上記台座
に取付ける工程とを備えるものである。本発明の製造方
法においては、上記膨出部と弁座とは別の工程で設ける
ようにしてもよい。
【0005】
【作用】上述した本発明の製造方法によれば、上記膨出
物を、板状材の弁座プレートの一部をその裏面側から表
面側にむけて押圧成形して形成しているので、従来の吐
出孔の周囲に環状溝を形成したり、突出弁座と突出弁体
の弁座プレートへの取付け部との間を排除して凹部を形
成するのに比較して、生産性を向上させることができ
る。
物を、板状材の弁座プレートの一部をその裏面側から表
面側にむけて押圧成形して形成しているので、従来の吐
出孔の周囲に環状溝を形成したり、突出弁座と突出弁体
の弁座プレートへの取付け部との間を排除して凹部を形
成するのに比較して、生産性を向上させることができ
る。
【0006】
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1において、コンプレッサは圧縮空気を蓄えるエ
アタンク1と該エアタンク1に圧縮空気を給送する圧縮
機構2とを備えており、この圧縮機構2は上記エアタン
ク1の外部上方に設けたシリンダ3とこのシリンダ3内
のピストン4とを備えている。そして上記ピストン4は
従来周知のようにコンロッドおよびクランク軸を介して
モータ5に連動している。上記シリンダ3の上部には弁
装置6を構成する板状の弁座プレート7を取付けてあ
り、この弁座プレート7の所要位置にその表面よりも上
方に突出する膨出部8を設けている。そしてこの膨出部
8に連通孔としての吐出孔9を穿設開口させるととも
に、該膨出部8の上端部表面を上記吐出孔9を囲繞する
吐出弁座10としている。また上記弁座プレート7に
は、上記吐出弁座10から離隔した位置に該表面よりも
突出させて台座11を設け、可撓性を有する板状からな
る吐出弁体12の一端を上記吐出弁座10に着座させた
状態で、該吐出弁体12の他端を上記台座11にボルト
13で固定している。上記吐出弁体12の上部には該吐
出弁体12に重合させてストッパ14を設けている。こ
のストッパ14の一端は上記吐出弁体12の一端を固定
するボルト13によって台座11に固定してあり、また
その他端は該ストッパ14の長さ方向ほぼ中央位置より
弁座プレート7の上面に対して所定の角度をもって上方
に離隔させている。したがって上記吐出弁体12はシリ
ンダ3内の圧縮空気が吐出孔9を介して上方へ流通する
のを許容する逆止弁を構成するようになり、この際、吐
出弁体12が圧縮空気によって大きく上方に持上げられ
た場合には、該吐出弁体12は上記ストッパ14の下面
に当接してその位置で停止されるようになる。また、上
記吐出弁体12およびストッパ14の台座側端部にはそ
れぞれスリット12a、14aを形成してあり(図7a
参照)各スリット12a、14aを台座11に植設固定
した位置決めピン15に係合させることにより、上記ボ
ルト13を締付けた際に吐出弁体12とストッパ14と
が共回りしないようにしてある。次に、上記弁座プレー
ト7には、上記吐出孔9と異なる位置に吸入孔21を穿
設してあり、該弁座プレート7の下面に吸入弁体22を
取付けている。この吸入弁体22は可撓性を有する板状
からなっており、その一端が弁座プレート7に形成した
有底の孔内に圧入固定された固定ピン23によって弁座
プレート7の下面に取付けられ、他端が上記吸入孔21
の周囲の吸入弁座24に着座している。さらに、上記弁
座プレート7の上面にはシリンダヘッド31を載置して
あり、該シリンダヘッド31は上記弁座プレート7とと
もに図示しないボルトにより上記シリンダ3に固定して
いる。このシリンダヘッド31の内側は所定形状の仕切
り部31aによって吐出室32と吸入室33とに区画し
てあり、吐出室32に吐出孔9が、吸入室33に吸入孔
21がそれぞれ連通するようになっている。そして吐出
室32はパイプ34を介してエアタンク1内に連通し、
また吸入室33はエアフィルタ35を介して大気に連通
させている。なお図1において、36はリリーフ弁であ
る。以上の構成において、モータ5が始動されてピスト
ン7が下降されると、空気はエアフィルタ35および吸
入弁体22を介してシリンダ3内に吸入される。この際
には、吐出弁体12はエアタンク1内の圧力により吐出
弁座7に圧接されて該エアタンク1内からシリンダ3へ
圧縮空気が流出するのを防止している。他方、モータ5
によりピストン7が上昇されると、シリンダ3内の空気
が圧縮されて吐出弁体12を押開き、パイプ34を介し
てエアタンク1内に吐出されそこに貯溜されるようにな
る。この際には吸入弁体22はシリンダ3内の圧力によ
り吸入弁座7に圧接されて該シリンダ3内から外部に圧
縮空気が流出するのを防止している。そして本実施例に
よれば、弁座プレート7の表面よりも上方に突出させた
膨出部8の上端部表面を吐出弁座10としているので、
吸入弁座24に比較して吐出弁体12と吐出弁座10と
の接触面積を相対的に小さくすることができ、それによ
って良好なシール性を確保することができる。また、上
記吐出弁体12の一端が固定された台座11と該吐出弁
体12の他端が着座される膨出部8とは共に弁座プレー
ト7の表面よりも突出されて形成されているので、両者
間に自動的に凹部を確保することができ、したがってそ
の凹部によって吐出弁体12と弁座プレート7との間に
ごみ等が挟まる虞を少なくすることができる。次に、上
記弁装置6の製造方法について説明する。図2a、図2
bにおいて、先ず所定厚さを有する板状素材から概略方
形の弁座プレート7がプレスにより打抜かれ、これと同
時に該弁座プレート7の四隅の取付け用の孔41、吸入
孔21、およびシリンダヘッド取付け用の孔42も打抜
かれる。次に上記弁座プレート7の両面が研削されて平
滑に仕上げられた後(図3a、図3b)、図示実施例で
は弁座プレート7の4か所がその裏面側から表面側に向
けてプレス機械により押圧されて、該弁座プレート7の
表面側に該表面よりも突出するそれぞれ2つの円柱状の
膨出部8と台座11とがそれぞれ成形される(図4a、
図4b)。そして次に、各膨出部8と台座11との表面
がそれぞれ平滑に研削されたら(図5a、図5b)、孔
明け加工により各膨出部8に連通孔としての吐出孔9が
穿設開口され、かつ各吐出孔9の周囲の膨出部8表面が
吐出弁座10として形成される(図6)。また、各台座
11については、上記ボルト13を螺合するためのボル
ト孔43と位置決めピン15を圧入するための有底のピ
ン孔44とがそれぞれ形成され、さらに弁座プレート7
の裏面側に上記固定ピン23を圧入するための有底のピ
ン孔45が形成される。そして上記取付け用の孔42お
よびボルト孔43についてはタップ加工が施されて雌ね
じが螺設される。この後、弁座プレート7の表面側につ
いては、上記台座11のピン孔44に位置決めピン15
が圧入固定されるとともに、吐出弁体12のスリット1
2aおよびストッパ14のスリット14aを上記位置決
めピン15に係合させた状態でボルト孔43にボルト1
3が螺合されて、上記吐出弁体12とストッパ14とが
弁座プレート7に取付けられる(図7a)。また弁座プ
レート7の裏面側については、上記ピン孔45に固定ピ
ン23が圧入固定されて、吸入弁体12が弁座プレート
7に取付けられる(図7b)。このように、上記膨出部
8および台座11を、板状の弁座プレート7の一部をそ
の裏面側から表面側に向けて押圧成形して形成し、また
膨出部8に吐出孔9を穿設することによりその周囲に吐
出弁座10を形成しているので、従来のように吐出弁座
の周囲を切除したり、吐出弁座と吐出弁体の弁座プレー
トへの取付け部との間を切除する必要がなく、弁装置6
の生産性を向上させることができる。また、上記膨出部
8は弁座プレート7と一体なので、弁座プレートの表面
にワッシャを溶接したり、弁座プレートに穿設した貫通
孔にパイプを溶接して膨出部を形成する場合のように、
気密漏れが生じる余地がない。なお、上記実施例では膨
出部8に連通孔として吐出孔9を形成しているが、連通
孔として吸入孔を形成することも可能である。また膨出
部8と同時に台座11を形成しているが、両者を別工程
で製造してもよく、その場合、どちらを先に製造しても
よい。さらに台座11については、例えば弁座プレート
7と別体のワッシャによって製造することができる。
と、図1において、コンプレッサは圧縮空気を蓄えるエ
アタンク1と該エアタンク1に圧縮空気を給送する圧縮
機構2とを備えており、この圧縮機構2は上記エアタン
ク1の外部上方に設けたシリンダ3とこのシリンダ3内
のピストン4とを備えている。そして上記ピストン4は
従来周知のようにコンロッドおよびクランク軸を介して
モータ5に連動している。上記シリンダ3の上部には弁
装置6を構成する板状の弁座プレート7を取付けてあ
り、この弁座プレート7の所要位置にその表面よりも上
方に突出する膨出部8を設けている。そしてこの膨出部
8に連通孔としての吐出孔9を穿設開口させるととも
に、該膨出部8の上端部表面を上記吐出孔9を囲繞する
吐出弁座10としている。また上記弁座プレート7に
は、上記吐出弁座10から離隔した位置に該表面よりも
突出させて台座11を設け、可撓性を有する板状からな
る吐出弁体12の一端を上記吐出弁座10に着座させた
状態で、該吐出弁体12の他端を上記台座11にボルト
13で固定している。上記吐出弁体12の上部には該吐
出弁体12に重合させてストッパ14を設けている。こ
のストッパ14の一端は上記吐出弁体12の一端を固定
するボルト13によって台座11に固定してあり、また
その他端は該ストッパ14の長さ方向ほぼ中央位置より
弁座プレート7の上面に対して所定の角度をもって上方
に離隔させている。したがって上記吐出弁体12はシリ
ンダ3内の圧縮空気が吐出孔9を介して上方へ流通する
のを許容する逆止弁を構成するようになり、この際、吐
出弁体12が圧縮空気によって大きく上方に持上げられ
た場合には、該吐出弁体12は上記ストッパ14の下面
に当接してその位置で停止されるようになる。また、上
記吐出弁体12およびストッパ14の台座側端部にはそ
れぞれスリット12a、14aを形成してあり(図7a
参照)各スリット12a、14aを台座11に植設固定
した位置決めピン15に係合させることにより、上記ボ
ルト13を締付けた際に吐出弁体12とストッパ14と
が共回りしないようにしてある。次に、上記弁座プレー
ト7には、上記吐出孔9と異なる位置に吸入孔21を穿
設してあり、該弁座プレート7の下面に吸入弁体22を
取付けている。この吸入弁体22は可撓性を有する板状
からなっており、その一端が弁座プレート7に形成した
有底の孔内に圧入固定された固定ピン23によって弁座
プレート7の下面に取付けられ、他端が上記吸入孔21
の周囲の吸入弁座24に着座している。さらに、上記弁
座プレート7の上面にはシリンダヘッド31を載置して
あり、該シリンダヘッド31は上記弁座プレート7とと
もに図示しないボルトにより上記シリンダ3に固定して
いる。このシリンダヘッド31の内側は所定形状の仕切
り部31aによって吐出室32と吸入室33とに区画し
てあり、吐出室32に吐出孔9が、吸入室33に吸入孔
21がそれぞれ連通するようになっている。そして吐出
室32はパイプ34を介してエアタンク1内に連通し、
また吸入室33はエアフィルタ35を介して大気に連通
させている。なお図1において、36はリリーフ弁であ
る。以上の構成において、モータ5が始動されてピスト
ン7が下降されると、空気はエアフィルタ35および吸
入弁体22を介してシリンダ3内に吸入される。この際
には、吐出弁体12はエアタンク1内の圧力により吐出
弁座7に圧接されて該エアタンク1内からシリンダ3へ
圧縮空気が流出するのを防止している。他方、モータ5
によりピストン7が上昇されると、シリンダ3内の空気
が圧縮されて吐出弁体12を押開き、パイプ34を介し
てエアタンク1内に吐出されそこに貯溜されるようにな
る。この際には吸入弁体22はシリンダ3内の圧力によ
り吸入弁座7に圧接されて該シリンダ3内から外部に圧
縮空気が流出するのを防止している。そして本実施例に
よれば、弁座プレート7の表面よりも上方に突出させた
膨出部8の上端部表面を吐出弁座10としているので、
吸入弁座24に比較して吐出弁体12と吐出弁座10と
の接触面積を相対的に小さくすることができ、それによ
って良好なシール性を確保することができる。また、上
記吐出弁体12の一端が固定された台座11と該吐出弁
体12の他端が着座される膨出部8とは共に弁座プレー
ト7の表面よりも突出されて形成されているので、両者
間に自動的に凹部を確保することができ、したがってそ
の凹部によって吐出弁体12と弁座プレート7との間に
ごみ等が挟まる虞を少なくすることができる。次に、上
記弁装置6の製造方法について説明する。図2a、図2
bにおいて、先ず所定厚さを有する板状素材から概略方
形の弁座プレート7がプレスにより打抜かれ、これと同
時に該弁座プレート7の四隅の取付け用の孔41、吸入
孔21、およびシリンダヘッド取付け用の孔42も打抜
かれる。次に上記弁座プレート7の両面が研削されて平
滑に仕上げられた後(図3a、図3b)、図示実施例で
は弁座プレート7の4か所がその裏面側から表面側に向
けてプレス機械により押圧されて、該弁座プレート7の
表面側に該表面よりも突出するそれぞれ2つの円柱状の
膨出部8と台座11とがそれぞれ成形される(図4a、
図4b)。そして次に、各膨出部8と台座11との表面
がそれぞれ平滑に研削されたら(図5a、図5b)、孔
明け加工により各膨出部8に連通孔としての吐出孔9が
穿設開口され、かつ各吐出孔9の周囲の膨出部8表面が
吐出弁座10として形成される(図6)。また、各台座
11については、上記ボルト13を螺合するためのボル
ト孔43と位置決めピン15を圧入するための有底のピ
ン孔44とがそれぞれ形成され、さらに弁座プレート7
の裏面側に上記固定ピン23を圧入するための有底のピ
ン孔45が形成される。そして上記取付け用の孔42お
よびボルト孔43についてはタップ加工が施されて雌ね
じが螺設される。この後、弁座プレート7の表面側につ
いては、上記台座11のピン孔44に位置決めピン15
が圧入固定されるとともに、吐出弁体12のスリット1
2aおよびストッパ14のスリット14aを上記位置決
めピン15に係合させた状態でボルト孔43にボルト1
3が螺合されて、上記吐出弁体12とストッパ14とが
弁座プレート7に取付けられる(図7a)。また弁座プ
レート7の裏面側については、上記ピン孔45に固定ピ
ン23が圧入固定されて、吸入弁体12が弁座プレート
7に取付けられる(図7b)。このように、上記膨出部
8および台座11を、板状の弁座プレート7の一部をそ
の裏面側から表面側に向けて押圧成形して形成し、また
膨出部8に吐出孔9を穿設することによりその周囲に吐
出弁座10を形成しているので、従来のように吐出弁座
の周囲を切除したり、吐出弁座と吐出弁体の弁座プレー
トへの取付け部との間を切除する必要がなく、弁装置6
の生産性を向上させることができる。また、上記膨出部
8は弁座プレート7と一体なので、弁座プレートの表面
にワッシャを溶接したり、弁座プレートに穿設した貫通
孔にパイプを溶接して膨出部を形成する場合のように、
気密漏れが生じる余地がない。なお、上記実施例では膨
出部8に連通孔として吐出孔9を形成しているが、連通
孔として吸入孔を形成することも可能である。また膨出
部8と同時に台座11を形成しているが、両者を別工程
で製造してもよく、その場合、どちらを先に製造しても
よい。さらに台座11については、例えば弁座プレート
7と別体のワッシャによって製造することができる。
【0007】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、従来のコ
ンプレッサの弁装置の製造方法に比較して生産性を向上
させることができ、それによってコストを低減すること
ができるという効果が得られる。
ンプレッサの弁装置の製造方法に比較して生産性を向上
させることができ、それによってコストを低減すること
ができるという効果が得られる。
【図1】本発明の一実施例を示す、要部を断面した概略
構成図。
構成図。
【図2a】本発明の製造工程を示す平面図。
【図2b】図2aの側面図。
【図3a】本発明の他の製造工程を示す平面図。
【図3b】図3aの側面図。
【図4a】本発明の更に他の製造工程を示す平面図。
【図4b】図4aの側面図。
【図5a】本発明の更に他の製造工程を示す平面図。
【図5b】図5aの側面図。
【図6】本発明の更に他の製造工程を示す平面図。
【図7a】完成した弁装置の平面図。
【図7b】図7aの裏面図。
1…エアタンク 2…圧縮機構 6…弁装置
7…弁座プレート 8…膨出部 9…吐出孔(連通孔)10…吐出弁座
11…台座 12…吐出弁体 21…吸入孔 22…吸入弁体
24…吸入弁座
7…弁座プレート 8…膨出部 9…吐出孔(連通孔)10…吐出弁座
11…台座 12…吐出弁体 21…吸入孔 22…吸入弁体
24…吸入弁座
Claims (2)
- 【請求項1】 板状の弁座プレートの一部をその裏面側
から表面側に向けて押圧して、該弁座プレートの表面側
に該表面よりも突出する膨出部と台座とをそれぞれ成形
する工程と、上記膨出部の表面を平滑に研削する工程
と、上記膨出部に連通孔を穿設開口するとともにその周
囲に弁座を形成する工程と、可撓性を有する板状の弁体
の一端が上記弁座に接離可能となるように該弁体の他端
を上記台座に取付ける工程とを備えることを特徴とする
コンプレッサの弁装置の製造方法。 - 【請求項2】 板状の弁座プレートの一部をその裏面側
から表面側に向けて押圧して、該弁座プレートの表面側
に該表面よりも突出する膨出部を成形する工程と、上記
膨出部の表面を平滑に研削する工程と、上記膨出部に連
通孔を穿設開口するとともにその周囲に弁座を形成する
工程と、上記弁座プレートの表面側に該表面よりも突出
させて台座を設ける工程と、可撓性を有する板状の弁体
の一端が上記弁座に接離可能となるように該弁体の他端
を上記台座に取付ける工程とを備えることを特徴とする
コンプレッサの弁装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6026088A JP2669339B2 (ja) | 1994-01-28 | 1994-01-28 | コンプレッサの弁装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6026088A JP2669339B2 (ja) | 1994-01-28 | 1994-01-28 | コンプレッサの弁装置の製造方法 |
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1994
- 1994-01-28 JP JP6026088A patent/JP2669339B2/ja not_active Expired - Fee Related
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