JPH0326314Y2 - - Google Patents

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JPH0326314Y2
JPH0326314Y2 JP7493386U JP7493386U JPH0326314Y2 JP H0326314 Y2 JPH0326314 Y2 JP H0326314Y2 JP 7493386 U JP7493386 U JP 7493386U JP 7493386 U JP7493386 U JP 7493386U JP H0326314 Y2 JPH0326314 Y2 JP H0326314Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は自動車等の負圧源として使用されるバ
キユームポンプに関するものであり、特にそれの
吐出弁装置の改良に関するものである。
従来の技術 実開昭61−14786号公報には、別途製作したチ
エツクバルブをバキユームポンプのケーシングに
取り付けて吐出弁として機能させる技術が記載さ
れている。このチエツクバルブは中心に弁孔を有
する円環状の弁座部材と、その弁座部材に着座し
て弁孔を閉塞する弁子とを備えており、これがケ
ーシングに形成された吐出通路内に配設されるこ
とによつて吐出弁装置が構成されるのである。
このようにすれば、各種のバキユームポンプに
共通のチエツクバルブを使用することが可能とな
り、量産効果によりコストを低減させることが可
能となる。
考案が解決しようとする問題点 しかしながら、この吐出弁装置にも改良の余地
があることが明らかとなつた。ケーシングを構成
するケーシング部材の一つに形成された吐出通路
のポンプ室側の開口端部に座ぐり穴が形成され、
それにチエツクバルブが嵌合され、さらにその後
から円環状の固定部材が圧入されることによつて
チエツクバルブがケーシング部材に取り付られる
ようになつているため、固定部材の中空部の容積
分だけポンプ室の上死点容積、すなわちピストン
が上死点に達した場合のポンプ室の最小容積が大
きくなつてしまうのである。バキユームポンプの
到達真空度はこの上死点容積とピストンの下死点
に対応する下死点容積との比で決まるため、上死
点容積をできる限り小さくすることが望ましいの
であるが、その上死点容積が大きくなつてしまう
のである。
また、チエツクバルブが固定部材の圧入によつ
てケーシング部材に取り付られるため、取付作業
が面倒であるうえ、一旦取り付けられた弁座部材
は取外しが不可能であつて、チエツクバルブのみ
を交換することができないという問題もある。
問題点を解決するための手段 本考案はこの問題を解決するために為されたも
のであり、その要旨は、平らな合わせ面において
互いに合わされてバキユームポンプのケーシング
を構成する第一ケーシング部材および第二ケーシ
ング部材のうち、第一ケーシング部材の合わせ面
に開口する第一通路の開口端部にチエツクバルブ
の弁座部材の厚さより一定寸法深い座ぐり穴を形
成し、その座ぐり穴にチエツクバルブを弁座部材
が弁子より合わせ面側に位置する状態で嵌合する
とともに、その座ぐり穴の肩面と弁座部材との間
に弁座部材を第二ケーシング部材の合わせ面に押
し付ける弾性部材を介在させ、かつ、第二ケーシ
ング部材に弁座部材が合わせ面に押し付けられた
状態でその弁座部材の弁孔にポンプ室を連通させ
る第二通路を形成したことにある。
なお、第二通路が第二ケーシング部材の合わせ
面に形成された溝である場合には、上記座ぐり穴
の内面とチエツクバルブの外面との隙間をシール
部材によりシールすることが望ましい。
第二通路が弁座部材より小さい開口を有し、弁
座部材が弾性部材により第二ケーシング部材の合
わせ面に押し付けられることによつて、弁座部材
と第二ケーシング部材との気密が保持できる場合
には、チエツクバルブの外面と座ぐり穴の内面と
の間にシール部材を配設することは不可欠ではな
いのであるが、第二通路が第二ケーシング部材の
合わせ面に形成された溝である場合には、弁座部
材がこの合わせ面に押し付けられるのみでは両者
間の気密が保てないため、チエツクバルブと第二
ケーシング部材との間にシール部材を配設するこ
とが望ましいのであり、例えば、座ぐり穴の内周
面に溝を形成してその溝内にOリングを配設する
ことによつて目的を達し得る。
作用および効果 本考案の吐出弁装置においては、弁座部材が弾
性部材により第二ケーシング部材の合わせ面に押
し付けられることによつて固定されるため、前記
吐出弁装置におけるように弁座部材よりポンプ室
側に固定部材を設ける必要がなく、固定部材を中
空部の容積分だけポンプ室の上死点容積を小さく
することができ、バキユームポンプの到達真空度
を向上させ得る効果が得られる。
また、固定部材を圧入する必要がないため、チ
エツクバルブの取付作業が容易となり、また、一
旦取り付けたチエツクバルブを取り外すことが可
能となつて、チエツクバルブが故障した場合にバ
キユームポンプ全体を交換する必要が無くなる効
果が得られる。
実施例 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。
第2図は自動車のブレーキマスタシリンダを駆
動するバキユームブースタの負圧源として使用さ
れるバキユームポンプを示す図である。このバキ
ユームポンプのケーシング10は第一ケーシング
部材としてのロワケーシング12と第二ケーシン
グ部材としてのアツパケーシング14とから成つ
ている。ロワケーシング12は上方に開いたシリ
ンダボア16を備えて容器状を成す部材である
が、その下部に、エンジンに固定される取付フラ
ンジ18を備えている。一方、アツパケーシング
14はほぼ平板状の部材であり、ロワケーシング
12とアツパケーシング14とは平らな合わせ面
20および22において合わされ、適数本のボル
ト24により固定されることによつて一体的なケ
ーシング10を構成している。
上記シリンダボア16の内周面は合成樹脂製の
ライニング30によつて覆われており、その内側
の円板状のピストン32が気密かつ摺動可能に嵌
合されている。その結果、ピストン32とアツパ
ケーシング14との間に容積の可変なポンプ室3
4が形成されている。このポンプ室34は図示を
省略する吸入弁および吸入ポート36を経て図示
しないバキユームタンクに接続される一方、アツ
プケーシング14に形成された通路40、吐出用
チエツクバルブ42およびロワケーシング12に
形成された通路44を経てエンジンンのカム室に
連通させられるようになつている。
前記ピストンの中央部にはピストンプルロツド
50の一端が固定されている。このピストンプル
ロツド50は概して棒状をなすロツド本体52
と、その下端部に固定された筒部材54とから成
つている。筒部材54はピストン32に近い側の
端部にリテーナ部としてのフランジ56を備えて
おり、このフランジ56のピストン32側の面で
あるリテーナ面57に摺動部材としてのワツシヤ
58を介してロツカアーム70の一端部が係合さ
せられている。このロツカアーム70は長手形状
の部材であり、その中間部がピボツト軸72を介
してロワケーシング12に回動可能に支持されて
いる。ロツカアーム70のピストンプルロツド5
0に係合する側の端部は二股に分かれたヨーク部
74とされており、ロツド本体52を跨いだ状態
でロツド本体52の両側においてワツシヤ58に
当接するようにされている。このロツカアーム7
0の他端部もまた二股に分かれたヨーク部76と
されており、このヨーク部に軸78によつてカム
フオロワとしてのローラ80が回転可能に取り付
けられている。ロツカアーム70はロワケーシン
グ12との間に配設されたスプリング82により
第2図において時計方向に付勢されており、それ
によつてローラ80の外周面84がカム90のカ
ム面92に押し付けられている。また、前記ピス
トン32がスプリング94によつて上方、すなわ
ちポンプ室34の容積を減少させる方向に付勢さ
れており、それによつてピストンプルロツド50
のフランジ56がワツシヤ58を介してロツカア
ーム70のヨーク部74に押し付けられている。
したがつて、カム90の回転に伴いロツカアーム
70が一定角度範囲で往復回動し、ピストンプル
ロツド50を軸方向に直線的に往復運動させるこ
とによつてピストン32を往復運動させ、ポンプ
室34の容積を変化させて空気の吸入・吐出を行
わせることとなる。
前記吐出用チエツクバルブ42を主体とする吐
出弁装置を拡大して第1図に示す。図から明らか
なようにチエツクバルブ42は、弁座部材10
0、弁子102、スプリング104およびバルブ
ケーシング106を備えて、バキユームポンプの
ケーシング10とは別体のユニツトとして構成さ
れたものである。弁座部材100は中心に弁孔1
08を備えて円環状をなし、弁子102は外周縁
に形成された環状のシール突起110において弁
座部材100の弁座112に着座して弁孔108
を閉塞するものである。バルブケーシング106
は弁座部材100を包み込む状態でそれに固定さ
れており、さらに弁子102を覆うとともに、そ
の弁子102を弁座112に向かつて付勢するス
プリング104のリテーナをも兼ねている。
ロワケーシング12には座ぐり穴120が形成
されている。この座ぐり穴120は前記通路44
の合わせ面20への開口端部に形成されており、
弁座部材100とバルブケーシング106との厚
さの和より一定寸法深く形成され、肩面122を
備えている。また、座ぐり穴120の内周面には
環状のOリング溝が形成され、それにOリング1
24が嵌め入れられている。
座ぐり穴120には、弾性部材として第3図に
示すウエーブスプリング130が嵌合されて肩面
122に支持されており、その後から前述のよう
にユニツト化された吐出用チエツクバルブ42が
嵌合されている。ウエーブスプリワグ130が自
由な状態ではチエツクバルブ42がロワケーシン
グ12の合わせ面20から小量突出するのである
が、アツパケーシング14がボルト24によつて
ロワケーシング12に固定された状態では、チエ
ツクバルブ42がウエーブスプリング130を圧
縮しつつ合わせ面20と同じ高さまで押し下げら
れた状態となつている。したがつて、組立後はチ
エツクバルブ42の弁座部材100がバルブケー
シング106を介してアツパケーシング14の合
わせ面22に密着させられることとなる。
アツパケーシング14には前述のように通路4
0が形成されているのであるが、この通路は第4
図に示すように合わせ面22に半径方向に長く形
成された溝の形態を成している。溝の一端が前記
ポンプ室34に連なり、他端が弁座部材100の
弁孔108に連なるようにされているのである。
したがつて、前述のようにチエツクバルブ42が
ウエーブスプリング130によつてアツパケーシ
ング14の合わせ面22に押し付けられていて
も、通路40の位置においては両者の間がシール
されていないこととなるのであるが、チエツクバ
ルブ42の外周面と座ぐり穴120の内周面との
間がOリング124によつてシールされているた
め、差支えはない。本実施例においては、Oリン
グ124がシール部材として機能しているのであ
る。
以上の説明から明らかなように、本バキユーム
ポンプにおいては、アツパケーシング14自体が
チエツクバルブ42を固定するための固定部材の
役割を果たしているのであり、前記公報に記載さ
れた吐出弁装置におけるように円環状の固定部材
を必要としないため、その固定部材中空部の容積
分だけバキユームポンプの上死点容積が減少し、
到達真空度が向上する効果が得られる。また、チ
エツクバルブ42は座ぐり穴120に緩く嵌合さ
れているのみであるから、固定部材を圧入する場
合に比較して組立作業が容易であり、かつ、アツ
パケーシング14を取り外せば容易に抜き出すこ
とができ、チエツクバルブ42の故障時にはこれ
を新しいものと交換することができる。
以上、一実施例を詳細に説明したが、本考案は
この他にも当業者の知識に基づいて種々の変形、
改良を施した態様で実施し得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である吐出弁装置の
正面断面図であり、第2図は上記吐出弁装置を備
えたバキユームポンプの正面断面図である。第3
図は上記吐出弁装置に用いられるウエーブスプリ
ングの斜視図であり、第4図は上記バキユームポ
ンプに使用されるアツパケーシングの底面図であ
る。 10:ケーシング、12:ロワケーシング、1
4:アツパケーシング、20,22:合わせ面、
32:ピストン、34:ポンプ室、40:通路、
42:吐出用チエツクバルブ、44:通路、5
0:ピストンプルロツド、70:ロツカアーム、
72:ピボツト軸、90:カム、100:弁座部
材、102:弁子、104:スプリング、10
6:バルブケーシング、108:弁孔、110:
シール突起、112:弁座、120:座ぐり穴、
122:肩面、124:Oリング、130:ウエ
ーブスプリング。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 中央部に弁孔を有して円環状を成す弁座部材
    と、その弁座部材に着座して前記弁孔を閉塞す
    る弁子とを備えたチエツクパルブが、バキユー
    ムポンプのポンプ室を形成するケーシングに取
    り付けられる形式の吐出弁装置であつて、 平らな合わせ面において互いに合わされて前
    記ケーシングを構成する第一ケーシング部材お
    よび第二ケーシング部材のうち、第一ケーシン
    グ部材の前記合わせ面に開口する第一通路の開
    口端部に前記弁座部材の厚さより一定寸法深い
    座ぐり穴を形成し、その座ぐり穴に前記チエツ
    クバルブを前記弁座部材が前記弁子より前記合
    わせ面側に位置する状態で嵌合するとともに、
    その座ぐり穴の肩面と弁座部材との間に弁座部
    材を前記第二ケーシング部材の前記合わせ面に
    押し付ける弾性部材を介在させ、かつ、前記第
    二ケーシング部材に前記弁座部材が前記合わせ
    面に押し付けられた状態でその弁座部材の前記
    弁孔に前記ポンプ室を連通させる第二通路を形
    成したことを特徴とするバキユームポンプの吐
    出弁装置。 (2) 前記第二通路が、前記第二ケーシング部材の
    合わせ面に形成された溝であり、前記座ぐり穴
    の内面と前記チエツクバルブの外面との隙間が
    シール部材によりシールされている実用新案登
    録請求の範囲第1項記載の吐出弁装置。
JP7493386U 1986-05-19 1986-05-19 Expired JPH0326314Y2 (ja)

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JP7493386U JPH0326314Y2 (ja) 1986-05-19 1986-05-19

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JPS62185884U JPS62185884U (ja) 1987-11-26
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