JP3373575B2 - 小型ポンプ装置 - Google Patents

小型ポンプ装置

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JP3373575B2
JP3373575B2 JP03296193A JP3296193A JP3373575B2 JP 3373575 B2 JP3373575 B2 JP 3373575B2 JP 03296193 A JP03296193 A JP 03296193A JP 3296193 A JP3296193 A JP 3296193A JP 3373575 B2 JP3373575 B2 JP 3373575B2
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血圧計等の各種エア機
器の加圧に用いられる小型ポンプ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のポンプ装置として、本出
願人は先に特願平4−255235号を出願している。
このものは排気弁別体式と称されるものであり、図7乃
至図9について説明すると、図中1はモータ、2はモー
タ1の出力軸、3は出力軸2に対して溶接等により偏心
して取付けられた丸棒状の駆動軸、4はモータ1を取付
けるための蓋状のモータ取付台であり、中心部近傍には
モータ1の取付ねじ20を通すための貫通孔4bが設け
られ、また、外周角部にはモータ取付台4を他の部材と
ねじ止めするための取付穴4cがそれぞれ設けられてい
る。さらに、外部の空気をポンプ装置内に導入するため
の吸入口4aが適宜箇所に設けられている。
【0003】5は略棒状の作動ロッドであり、中心には
駆動軸3と結合するための結合穴5aが設けられ、両端
には後述するダイアフラム体7を作動ロッド5に取付け
るための取付孔5bが設けられている。6は一面が開口
した長方箱状のケース体であり、外角部には4つの取付
穴6cが設けられており、開口面はモータ取付台4と嵌
合され、箱底面は後述するダイアフラム体7及び基台8
をケース体6内に挿入、保持するための挿入穴6aを有
すると共に、ケース体6内に導入された空気を後述する
吸入弁7eに導くための通気口6bが設置されている。
【0004】7はゴム等の弾性体により、四隅に取付用
のネジを通す通孔21を有して長方形に形成された吸気
・排気弁別体式のダイアフラム体であり、ダイアフラム
体7上には斜面を有して略方形斜柱状に形成されたダイ
アフラム部7aがダイアフラム体7平面に対して3次元
的に延伸して、立体的且つ一体に出力軸2の外円周上に
互いに180度相対して、斜面が出力軸心側に位置する
ように2袋形成されており、ダイアフラム部7aの頂部
には全周にわたって蛇腹の役目をする半円部7bが設け
られている。さらに、ダイアフラム部7aの中心部には
ダイアフラム部7a内の容積を可変してポンプ作用を行
なうための駆動部7cが剛性を高めるため厚肉にダイア
フラム部7aの底部から頭部にわたって立面高さと等し
く形成されている。また、駆動部7cの先端には細い頸
部を介して形成された頭部7dが設けられ、作動ロッド
5の取付孔5bを貫通してロッド表面に突出して取着さ
れ、これにより駆動部7cは作動ロッド5に係合保持さ
れている。7eはダイアフラム体7上に一体的に形成さ
れた舌状の吸入弁である。
【0005】8は四隅に取付穴22を有する長方板状の
基台であり、ダイアフラム部7aの内部空間と基台8と
で囲まれた容積で空気室9が形成されている。空気室9
は駆動部7cを基準としてモータ径方向外側の空気室9
aとモータ径方向内側の空気室9bとからなり、ダイア
フラム部7aは斜面を有して形成されているため、空気
室9aの容積の方が、空気室9bの容積よりも大きくな
っている。基台8がダイアフラム体7を圧接する側に
は、ダイアフラム部7aの立体面とほぼ相似形状の略方
形状の立壁10が設けられ、立壁10の高さは基台8の
短軸に平行で中心から近辺側の立壁10aは遠辺側の立
壁10bよりも低く構成され、基台8の長軸に平行な他
の2辺の立壁10cは前記2つの壁をつないだ斜面壁と
なっている。また、各立壁10内の基台8面上には後述
する傘型弁11を取付けるための弁取付穴8aがそれぞ
れ設けられており、さらに、弁取付穴8a周辺には複数
個の排気孔8bが設置され、さらに、吸入弁7eを通過
した空気を空気室9に導くための溝状の吸入路8cが設
けられている。
【0006】ダイアフラム組立状態において、ダイアフ
ラム体7の斜面を有して略方形斜柱状に形成されたダイ
アフラム部7aの内周立面は、4辺のうち、3辺が基台
8の立壁10b及び10cと密着するよう構成されてい
るため、駆動部7cが運動したときにダイアフラム部7
aは内側への移動及び変形が阻止されている。また、ダ
イアフラム部7aの外周立面のうち、上記と同じ3辺は
ケース6の挿入穴6aの内周面と密着するよう構成され
ているので、駆動部7cが運動した時にこのダイアフラ
ム面が外側に変位して拡張されることが規制されてい
る。このためダイアフラム部7aが作動ロッド5により
駆動された時、ダイアフラム部7aの立面のうち、斜面
を有する駆動部7c面のみ唯一振動可能であって、他の
面はケース体6と基台8とに挟まれて振動せずに固定さ
れているものである。
【0007】11はゴム等の弾性体で構成された傘型の
傘型弁であり、基台8のダイアフラム体7と接する側と
反対側に取着される。12は外縁四隅に取付穴23を有
した蓋体であり、中央部に排気口12aが設けられてい
る。13はモータ取付台4、ケース体6、ダイアフラム
体7、基台8及び蓋体12を貫通して一体的に固着する
ための取付ねじである。
【0008】以上のように構成された小型ポンプ装置に
おいて、モータ1に通電されて出力軸2が回転すると、
駆動軸3も回転し、これにより作動ロッド5がモータ1
の出力軸2と垂直面内で円運動をしてダイアフラム部7
aの駆動部7cは作動ロッド5と同じ円運動を行なう。
この時、モータ1の出力軸2から見て、作動ロッド5の
先端との距離が拡大する工程(円運動の半周)、つま
り、作動ロッド5の先端が出力軸2に対して径方向外側
に遠ざけられるように運動するときは駆動部7cも同様
に径方向外側に変位させられ、空気室9の容積はダイア
フラムの斜面を有する面のみ変位可能に構成されている
ため、空気室9aは圧縮されて容積が減少し、一方、空
気室9bは膨張させられて容積は増大するが、空気室9
aの容積の方が空気室9bの容積よりも大きいために、
全体として空気室9の容積は減少するものである。次に
作動ロッド5の先端とモータ1の出力軸2との距離が減
少する工程(円運動の残り半周)、つまり、作動ロッド
5が出力軸2に対して径方向内側に近づくように運動す
るときは駆動部7cも同様に径方向内側に変位させら
れ、全体として空気室9の容積は増大するものである。
【0009】空気室9の容積が減少する工程にあって
は、空気室9は増圧されて吸入弁7eはケース体6に圧
接されて閉じ、反対に傘型弁11は開いて排気口12a
から空気が吐出される。次に空気室9の容積が増大する
工程では、空気室9は減圧されて吸入弁7eは開いて吸
入口4aからケース体6内に入っていた空気は、通気口
6b、吸入路8cを通って空気室9に流入して吸気動作
が行なわれ、反対に傘型弁11は閉じられる。空気室9
は互いに180度離れて相対する位置関係で設置されて
いるため、一方が空気を吸入している場合には他方の空
気室9は空気を圧縮する動作を行なっていることにな
る。
【0010】また、他の従来例としては上記した吸気・
排気弁別体式のダイアフラム体を用いるものの他に、
吸気・排気弁の双方がダイアフラム体と一体になった
図10、図11に示される吸気・排気弁一体式のものも
ある。このものは、ダイアフラム体7に設けられた吸気
弁7eと同じ構造でダイアフラム体7に一体的に舌状片
を設けて排気弁7fが形成されており、ポンプ作用時に
は舌状片にて形成される排気弁7fのみで排気路への排
気の逆止を行なうようになっている。8dは排気路であ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7乃
至図9に示される吸気・排気弁別体式のポンプ装置にあ
っては、各排気路に対応させるように傘型弁11を設置
するようになっており、二つの傘型弁11を設置する必
要があって傘型の傘型弁11が複数個必要となる。ここ
で、傘型弁11としてはバラツキが少なく高度の逆止特
性が必要であるためにこれらの要求を満たすためには高
価な材料を用いてバリ取りなどに手間をかけた非常に高
価な傘型弁11を使う必要があるが、上記のように傘型
弁11を複数個用いるようになっているとコストが高く
なるという問題が生じる。また、複数個の傘型弁11の
取付けに手間がかかることとなって組立性が悪くなるこ
とも考えられる。
【0012】また、図10、図11に示される吸気・排
気弁一体式のポンプ装置にあっては、ダイアフラム部7
aが作動ロッド5により周期的に引っ張り力や圧縮力を
受けるので、ダイアフラム体7を通じてその振動や変形
が傘型弁11に伝わり、弁と弁座は良好な密着状態を得
難く、バラツキが少なく高度の逆止特性を満たすことが
できないという問題を有していた。
【0013】さらには、図8乃至図9に示される吸気・
排気弁別体式や図10、図11に示される吸気・排気弁
一体式のポンプ装置にあっては、作動ロッド5の取付穴
5bの孔径の外寸より少し大きめになった頭部7dを取
付穴5bに抜け止めされた状態で係合して作動ロッド5
と駆動部7cとが連結されるようになっているものであ
るが、作動ロッド5と駆動部7cの連結は、駆動部7c
の先端の頸部を持って強く引っ張りながら作動ロッド5
の取付穴5bに頭部7dを取付ける必要があり、ダイア
フラム部7aに永久変形が起こり、全閉圧が低下すると
いう欠点を有していた。
【0014】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、バラツキが少なく高度の逆止特性を有し、か
つ低コストの小型ポンプ装置を提供しようとするもので
あり、他の目的とするところは作動ロッドの取付け時に
ダイアフラム部に永久変形が起こりにくく、全閉圧が低
下しない小型ポンプ装置を提供しようとするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、モータ1の出力軸2に偏心して取付け
られた駆動軸3と、駆動軸3の回転によってモータ径方
向に往復運動する作動ロッド5と、作動ロッド5にて圧
縮・膨張されてポンプ作用を行なう複数のダイアフラム
部7aを備えたダイアフラム体7と、ダイアフラム体7
を挟持固定するケース体6及び基台8と、パッキン14
を介してダイアフラム体7の反対側に位置するように基
台8に取付けられる蓋体12を有し、各ダイアフラム部
7aに対応する吸入弁7eと排気弁7fがダイアフラム
体7に一体に形成された小型ポンプ装置において、上記
各排気弁7fと連通する排気孔8bを基台8に設置し、
これらの排気孔8bを覆うと共に排気を逆止するよう
、基台8のダイアフラム体7と反対側の面に一つの傘
型弁11を備えて成ることに特徴を有するものである。
【0016】また、請求項2記載のものにあっては、
弁11をパッキン14に一体に形成したことに特徴を
有している。また、請求項3記載のものにあっては、モ
ータ1の出力軸2に偏心して取付けられた駆動軸3と、
駆動軸3の回転によってモータ径方向に往復運動する作
動ロッド5と、作動ロッド5にて圧縮・膨張されてポン
プ作用を行なう複数のダイアフラム部7aを備えたダイ
アフラム体7と、ダイアフラム体7を挟持固定するケー
ス体6及び基台8を有し、各ダイアフラム部7aに対応
する吸入弁7eと排気弁7fがダイアフラム体7に一体
に形成された小型ポンプ装置において、複数のダイアフ
ラム部7aの間に作動ロッド5を配置し、作動ロッド5
の往復運動方向と略垂直方向に突出する結合突起31を
作動ロッド5の端部に設け、この結合突起31をダイア
フラム部7aに設けた結合孔30に差し込むことによっ
て結合孔30と結合突起31とを相互に係合したことに
特徴を有している。
【0017】
【作用】しかして、ダイアフラム体7はモータ1の駆動
によりモータ1の径方向に移動する作動ロッド5の往復
動に応じて空気室9に容積変化を生じ、ポンプ作用を行
なうものであり、ダイアフラム体7に一体に形成された
各排気弁7fと一つの傘型弁11を介して排気の逆止を
図りながら空気の吐出が行なわれる。
【0018】
【実施例】本発明の小型ポンプ装置の全体的な構造は上
記した従来例と同じであるので、同じ部分の説明は省略
し、本発明の要部のみについて詳述する。先ず、図1乃
至図3に示される本発明の第1実施例について詳述す
る。6は一面が開口した長方箱状のケース体であり、外
角部には4つの取付穴6cが設けられており、開口面は
モータ取付台4と嵌合され、箱底面は後述するダイアフ
ラム体7及び基台8をケース6内に挿入、保持するた
めの挿入穴6aを2箇所有すると共に、ケース6内に
導入された空気を後述する吸入弁7eに導くための通気
口6bが設けられている。また、後述するダイアフラム
体7に一体に形成された排気弁7fと後述する傘型弁1
1に連通する通気孔7gと排気孔8bとをつなぐ排気路
6dが形成されている。
【0019】7はゴム等の弾性体により、四隅に取付用
のネジを通す通孔21を有して長方形に形成されたダイ
アフラム体であり、図3に示されるように該ダイアフラ
ム体7上には斜面を有して略方形斜柱状に形成されたダ
イアフラム部7aがダイアフラム体7平面に対して3次
元的に延伸して、立体的且つ一体に出力軸2の外円周上
に互いに180度相対して、斜面が出力軸心側に位置す
るように2袋形成されており、ダイアフラム部7aの頂
部には全周にわたって蛇腹の役目をする半円部7bが設
けられている。さらに、ダイアフラム部7aの中心部に
はダイアフラム部7a内の容積を可変してポンプ作用を
行なうための駆動部7cが剛性を高めるため厚肉にダイ
アフラム部7aの底部から頭部にわたって立面高さと等
しく形成されている。また、駆動部7cの先端には細い
頸部を介して形成された頭部7dが設けられ、作動ロッ
ド5の取付孔5bを貫通してロッド表面に突出して取着
され、これにより駆動部7cは作動ロッド5に係合保持
されている。7eはダイアフラム体7上に一体的に形成
された舌状の吸入弁であり、ダイアフラム体7の中心短
軸方向に180度相対して配置されている。7fはダイ
アフラム7上に一体的に形成された舌状の排気弁であ
り、ダイアフラム部7a間においてダイアフラム体7の
中心軸方向に180度相対して配置されている。また、
排気を後述する傘型弁11に導くための通気孔7gが中
央付近に複数個設けられている。
【0020】8は四隅に取付穴22を有する長方板状の
基台であり、ダイアフラム部7aの内部空間と基台8と
で囲まれた容積で空気室9が形成されている。空気室9
は駆動部7cを基準としてモータ径方向外側の空気室9
aとモータ径方向内側の空気室9bとからなり、ダイア
フラム部7aは斜面を有して形成されているため、空気
室9aの容積の方が、空気室9bの容積よりも大きくな
っている。基台8がダイアフラム体7を圧接する側に
は、ダイアフラム部7aの立体面とほぼ相似形状の略方
形状の立壁10が設けられ、立壁10の高さは、基台8
の短軸に平行で中心から近辺側の立壁10aは遠辺側の
立壁10bよりも低く構成され、基台8の長軸に平行な
他の2辺の立壁10cは前記2つの壁をつないだ斜面壁
となっている。また、立壁10内の基台8面上には後述
する傘型弁11を取付けるための弁取付穴8aが設けら
れており、さらに、弁取付穴8a周辺には排気を傘型弁
11に導くための複数個の排気孔8bが設置され、さら
に、吸入弁7eを通過した空気を空気室9に導くための
溝状の吸入路8cが設けられている。また、立壁10b
には吸入路8cに連通するように全長にわたって通気路
8eが設けられている。
【0021】ダイアフラム組立状態において、ダイアフ
ラム体7の斜面を有して略方形斜柱状に形成されたダイ
アフラム部7aの内周立面は、4辺のうち、3辺が基台
8の立壁10b及び10cと密着するよう構成されてい
るため、駆動部7cが運動したときにダイアフラム部7
aは内側への移動及び変形が阻止されている。また、ダ
イアフラム部7aの外周立面のうち、上記と同じ3辺は
ケース6の挿入穴6aの内周面と密着するよう構成さ
れているので、駆動部7cが運動した時にこのダイアフ
ラム面が外側に変位して拡張されることが規制されてい
る。このためダイアフラム部7aが作動ロッド5により
駆動された時、ダイアフラム部7aの立面のうち、斜面
を有する駆動部7c面のみ唯一振動可能であって、他の
面はケース体6と基台8とに挟まれて振動せずに固定さ
れているものである。
【0022】11はゴム等の弾性体で構成された傘型の
傘型弁であり、基台8のダイアフラム体7と接する側と
反対側に取着される。12は外縁四隅に取付穴23を有
した蓋体であり、中央部に排気口12aが設けられてい
る。13はモータ取付台4、ケース体6、ダイアフラム
体7、基台8及び蓋体12を貫通して一体的に固着する
ための取付ねじであり、14は基台8と蓋体12との間
の密閉をとるためのパッキンである。
【0023】次に本発明におけるポンプ装置の動作につ
いて説明する。モータ1に通電されて出力軸2が回転す
ると、駆動軸3も回転し、これにより作動ロッド5がモ
ータ1の出力軸2と垂直面内で円運動をしてダイアフラ
ム部7aの駆動部7cは作動ロッド5と同じ円運動を行
なう。この時、モータ1の出力軸2から見て、作動ロッ
ド5の先端との距離が拡大する工程(円運動の半周)、
つまり、作動ロッド5先端が出力軸2に対して径方向外
側に遠ざけられるように運動するときは駆動部7cも同
様に径方向外側に変位させられ、空気室9の容積はダイ
アフラムの斜面を有する面のみ変位可能に構成されてい
るため、空気室9aは圧縮されて容積が減少し、一方、
空気室9bは膨張させられて容積は増大するが、空気室
9aの容積の方が空気室9bの容積よりも大きいため
に、全体として空気室9の容積は減少するものである。
次に作動ロッド5の先端とモータ1の出力軸2との距離
が減少する工程(円運動の残り半周)、つまり、作動ロ
ッド5が出力軸2に対して径方向内側に近づくように運
動するときは駆動部7cも同様に径方向内側に変位させ
られ、全体として空気室9の容積は増大するものであ
る。
【0024】空気室9の容積が減少する工程にあって
は、空気室9は増圧されて吸入弁7eはケース体6に圧
接されて閉じ、反対に傘型弁11は開いて排気口12a
から空気が吐出される。次に空気室9の容積が増大する
工程では、空気室9は減圧されて吸入弁7eは開いて吸
入口4aからケース体6内に入っていた空気は、通気口
6b、吸入路8cを通って空気室9に流入して吸気動作
が行なわれ、反対に傘型弁11は閉じられる。空気室9
は互いに180度離れて相対する位置関係で設置されて
いるため両者の吸入及び圧縮の工程は丁度反対になり、
一方の空気室9が空気を吸入している場合には他方の空
気室9は空気を圧縮する動作を行なっていることにな
る。また、各空気室9は駆動軸3の一回転で1回のポン
プ作用を行なうが全体では2回行なわれ、しかも、吐出
空気の位相が空気室9によって180度異なっているた
めに排気口12aから吐出される空気の脈動は空気室9
が1室のポンプに比べて低減される。
【0025】尚、本実施例ではダイアフラム部7aは、
一体的に、180度間隔で2袋設けられた2気筒の構成
であったが、一体的に120度間隔で3袋設けられた3
気筒、あるいは、一体的に90度間隔で4袋設けられた
4気筒であっても良い。また、ダイアフラム部7aの底
面形状も実施例に限定されるものではなく丸形や楕円あ
るいは多角形等でも良い。
【0026】次に本発明の第2実施例を図4、図5に示
す。このものは、第1実施例とは、主として傘型弁11
パッキン14に一体に形成されている点のみが異な
り、基本的機能は同様なのでパッキン14についてのみ
詳述する。パッキン14は弾性体によって形成されてお
り、中央部に傘弁11が一体に形成されている。この
ものにおいては、パッキン14を基台8と蓋体12との
間に配置すると作動片11aが基台8の排気孔8bを常
に閉じるように配置されるものであり、この作動片11
aは排気孔8bを開く方向にのみ弾性変形するように構
成されており、排気の逆止を確実に図りながら排気の吐
出が行なわれるようになっている。
【0027】次に本発明の第3実施例を図6に示す。こ
のものは傘型弁11を無くして排気弁7fのみで逆止特
性を得るようにしている。また、作動ロッド5と駆動部
7cとの連結は駆動部7cを強く引っ張ったりするよう
なことなく相互に結合できるように構成されており、こ
れによってダイアフラム部7aが組み立て時に永久変形
を起こすことがなく、傘型弁11が無くとも一定の逆止
特性を得ることができるようになっているものである。
【0028】5は略棒状の作動ロッドであり、中心には
駆動軸3と結合するための結合孔5aが、両端には後述
するダイアフラム体7を作動ロッド5に取付けるための
結合突起31が設けられている。この結合突起31は作
動ロッド5の両端を部分的に下方に突出させて一体に形
成されている。7はゴム等の弾性体により、四隅に取付
け用のネジを通す穴を有して長方形に形成されたダイア
フラム体であり、ダイアフラム体7上には斜面を有して
略方形斜柱状に形成されたダイアフラム部7aがダイア
フラム体7平面に対して3次元的に延伸して立体的且つ
一体に出力軸2の外円周上に互いに180度相対して斜
面が出力軸心側に位置するように2袋形成され、ダイア
フラム部7aの頂部には全周にわたって蛇腹の役目をす
る半円部7bが設けられている。さらに、ダイアフラム
部7aの中心部にはダイアフラム部7a内の容積を可変
してポンプ作用を行なうための駆動部7cがあり、駆動
部7cには作動ロッドの結合突起31を指し込んで連
結するための結合孔30が設けられ、作動ロッド5の結
合突起31を差し込むようにして連結することで駆動部
7cは作動ロッド5に結合保持される。
【0029】そして、このものにあっては、結合突起3
1を結合孔30に差し込むようにすることで作動ロッド
5と駆動部7cとを相互に連結することができるもので
あり、従来のように駆動部7cを強い力で引っ張ったり
するようなことなく作動ロッド5と駆動部7cとを接続
することができるものであり、駆動部7cの周囲に形成
されたダイアフラム部7aが取付け時に永久変形を起こ
したりするようなことなく取付けすることができるよう
になっている。つまり、ダイアフラム部7aが永久変形
を起こしたりするようなことなく作動ロッド5と駆動部
7cとを接続することができるようになっいるために
傘型弁11を用いる構造としなくとも所定の逆止特性を
得ることができ、部品点数を削減して組立性を向上させ
ることができると共にコストを低くすることができるも
のである。また、図示されたものにあっては、基台8を
構成する部分が蓋体12に一体に形成されており、これ
によって部品点数を削減して組立性を向上させることが
できると共にコストを低くすることができるようになっ
ているが、基台8と蓋体12とを別体としてもよく、ま
た、基台8を設けて傘型弁11を取付けるようにした
り、傘弁11が設けられたパッキン14を配置して傘
11を設置するようにしてもよい。
【0030】
【発明の効果】本発明は上述のように、一つの傘型弁に
よって複数の排気孔への排気の逆止を図るようにしてい
るので、複数の傘型弁によって各排気孔の逆止を行なう
もののように各傘型弁の逆止特性にバラツキがでるよう
なことがなく、逆止特性を安定させることができるもの
であり、また、傘型弁にかかるコストを低くすることが
できて低コスト化を図ることができるものである。さら
に、一つの傘型弁を設けるだけでよいので組立性も向上
させることができるものである。
【0031】また、請求項2記載のものにあっては、排
気弁と連通すると共に排気を逆止するように傘弁をパ
ッキンに一体に形成してあるので、パッキンの取付けと
共に傘弁を配置することができ、部材を共通化して低
コストを図ることができると共に組立性を向上させるこ
とができるものである。また、請求項3記載のものにあ
っては、ダイアフラム部に設けられた結合孔と作動ロッ
ドの端部に設けられた結合突起とを相互に係合するよう
になっているので、結合孔と結合突起との係合を外れに
くくすることができると共に、組み立て時における引っ
張りによるダイアフラム部の永久変形がなく、組立によ
ってダイアフラム部が変形して全閉圧が低下したりする
のを防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す要部断面図である。
【図2】全体構成を示す分解斜視図である。
【図3】ダイアフラム体を示すものであり、(a)は平
面図、(b)は(a)におけるA−A線断面図、(c)
は下面図である。
【図4】他の実施例を示す要部断面図である。
【図5】同上に用いられるパッキンを示すものであり、
(a)は平面図、(b)は(a)におけるB−B線断面
図、(c)は下面図である。
【図6】さらに他の実施例を示す要部断面図である。
【図7】一従来例を示す断面図である。
【図8】同上の分解斜視図である。
【図9】同上に用いられるダイアフラム体を示すもので
あり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるC−C
線断面図、(c)は下面図である。
【図10】他の従来例を示す断面図である。
【図11】同上に用いられるダイアフラム体を示すもの
であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるD−
D線断面図、(c)は下面図である。
【符号の説明】
1 モータ 2 出力軸 3 駆動軸 5 作動ロッド 6 ケース体 7 ダイアフラム体 7a ダイアフラム部 7c 駆動部 7e 吸入弁 7f 排気弁 8 基台8b 排気孔 11 傘型弁 12 蓋体 14 パッキン 30 結合孔 31 結合突起
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 1/00 - 53/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの出力軸に偏心して取付けられた
    駆動軸と、駆動軸の回転によってモータ径方向に往復運
    動する作動ロッドと、作動ロッドにて圧縮・膨張されて
    ポンプ作用を行なう複数のダイアフラム部を備えたダイ
    アフラム体と、ダイアフラム体を挟持固定するケース体
    及び基台と、パッキンを介してダイアフラム体の反対側
    に位置するように基台に取付けられる蓋体を有し、各
    イアフラム部に対応する吸弁と排気弁がダイアフラム
    体に一体に形成された小型ポンプ装置において、上記各
    排気弁と連通する排気孔を基台に設置し、これらの排気
    孔を覆うと共に排気を逆止するように、基台のダイアフ
    ラム体と反対側の面に一つの傘型弁を備えて成ることを
    特徴とする小型ポンプ装置。
  2. 【請求項2】 傘型弁をパッキンに一体に形成して成る
    ことを特徴とする請求項1記載の小型ポンプ装置。
  3. 【請求項3】 モータの出力軸に偏心して取付けられた
    駆動軸と、駆動軸の回転によってモータ径方向に往復運
    動する作動ロッドと、作動ロッドにて圧縮・膨張されて
    ポンプ作用を行なう複数のダイアフラム部を備えたダイ
    アフラム体と、ダイアフラム体を挟持固定するケース体
    及び基台を有し、各ダイアフラム部に対応する吸弁と
    排気弁がダイアフラム体に一体に形成された小型ポンプ
    装置において、複数のダイアフラム部の間に作動ロッド
    を配置し、作動ロッドの往復運動方向と略垂直方向に突
    出する結合突起を作動ロッドの端部に設け、この結合突
    起をダイアフラム部に設けた結合孔に差し込むことによ
    って結合孔と結合突起とを相互に係合して成ることを特
    徴とする小型ポンプ装置。
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