JP2668170B2 - 有機リン化合物からなる殺虫、殺ダニ、殺線虫剤 - Google Patents

有機リン化合物からなる殺虫、殺ダニ、殺線虫剤

Info

Publication number
JP2668170B2
JP2668170B2 JP7532691A JP7532691A JP2668170B2 JP 2668170 B2 JP2668170 B2 JP 2668170B2 JP 7532691 A JP7532691 A JP 7532691A JP 7532691 A JP7532691 A JP 7532691A JP 2668170 B2 JP2668170 B2 JP 2668170B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compounds
compound
nematicides
insecticides
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7532691A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04217992A (ja
Inventor
勝美 南條
昭範 苅谷
信弥 逸見
清司 高須賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Agro Kanesho Co Ltd
Original Assignee
Agro Kanesho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agro Kanesho Co Ltd filed Critical Agro Kanesho Co Ltd
Priority to JP7532691A priority Critical patent/JP2668170B2/ja
Publication of JPH04217992A publication Critical patent/JPH04217992A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2668170B2 publication Critical patent/JP2668170B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有害な昆虫類、ダニ類、
線虫類に対して有効な防除作用を示す有機リン化合物を
活性成分として含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫剤に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】特開昭63−156786号公報におい
て、殺虫性ニトロイミノまたはシアノイミノ化合物を製
造するに当たり、製造中間体化合物のなかに本発明の殺
虫、殺ダニ、殺線虫剤に使用する化合物の一部が記載さ
れている。しかしながらそれらの中間体化合物は上記殺
虫性ニトロイミノまたはシアノイミノ化合物を製造する
際の中間原料として用いられるのみで、生物活性および
殺虫、殺ダニ、殺線虫剤としての用途は全く記載されて
いない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は従来の
殺虫、殺ダニ、殺線虫剤より効果において格段にすぐ
れ、かつ安全性の高い薬剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは有効な殺
虫、殺ダニ、殺線虫剤を開発すべく種々の化合物を合成
し、それらの殺虫、殺ダニ、殺線虫活性の検討を行った
結果、一般式(I)
【0005】
【化8】
【0006】(式中R1 、R2 はそれぞれC1 〜C4
アルキル基を示し、ZはCHNO2 、N−NO2 または
N−CNを示し、AはC1 〜C3 のアルキル基で置換さ
れていてもよいエチレン基またはC1 〜C3のアルキル
基で置換されていてもよいトリメチレン基を示す)で表
される化合物が優れた効果を示すことを見出し本発明を
完成するに至った。
【0007】また従来の有機リン化合物は温血動物に強
い毒性を示すものが多いが、上記一般式(I)で表され
る化合物の毒性は低く、安全性からもこの化合物の有用
性は極めて大きい。上記一般式(I)で表される有機リ
ン化合物は光学異性体などの立体異性体を含む。また下
記の一般式(I′)
【0008】
【化9】
【0009】(式中R1 、R2 、ZおよびAは前記のと
おりである)のような互変異性体として存在することが
可能であり本発明の殺虫、殺ダニ、殺線虫剤の活性成分
として使用することができる。上記一般式(I)で表さ
れる有機リン化合物は例えば次の(i)または(ii) の
ような方法によって製造することができる。
【0010】
【化10】
【0011】
【化11】
【0012】(式中R1 、R2 、ZおよびAは前記のと
おりであり、Halはハロゲン原子である)前記諸反応は
通常−100〜+60℃、好ましくは−80〜+30℃
の温度範囲で行われる。また、これらの反応は脱酸剤の
存在下で行われ、脱酸剤としてはn−ブチルリチウム、
t−ブチルリチウム、フェニルリチウムなどの有機リチ
ウム化合物;水素化ナトリウム、水素化カリウム、金属
ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの
無機塩基;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、カリウムt−ブトキシドなどのアルコキシド類;ト
リエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基などが挙げら
れる。また、これらの反応は溶媒の存在下で行うのが望
ましく、溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレン、
クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;ヘキサン、シ
クロヘキサンなどの環状または非環状脂肪族炭化水素
類;ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジオキ
サン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;アセトニ
トリル、プロピオニトリル、アクリロニトリルなどのニ
トリル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミドなどの
非プロトン性極性溶媒などが挙げられる。
【0013】次に一般式(I)で表される化合物の代表
化合物を第1表に例示する。化合物番号は以後の記載に
おいて参照する。
【0014】
【化12】
【0015】第1表中、「←A−」の欄に於ける「←」
は上記式で示されるとおり、水素原子の結合するN原子
との結合手を示す。
【0016】
【化13】
【0017】第1表の化合物のIRおよびNMRは第2
表のとおりである。
【0018】
【化14】
【0019】
【化15】
【0020】
【化16】
【0021】一般式(I)で表される化合物は殺虫、殺
ダニ、殺線虫剤の有効成分として優れた活性を示す。例
えば、コガネムシ類、ハムシ類、ニジュウヤホシテント
ウムシ、イネミズゾウムシなどの甲虫目、ヨトウ類、モ
ンシロチョウ、コナガ、ウワバ類、ハマキムシ類、メイ
チュウ類などの鱗翅目、ウンカ類、ヨコバイ類、コナジ
ラミ類、アブラムシ類、カイガラムシ類などの半翅目、
チャノキイロアザミウマ、ミナミキイロアザミウマなど
のアザミウマ目などの農園芸害虫類、カ類、ハエ類、ゴ
キブリ類、ノミ類、シラミ類などの衛生害虫類、貯穀害
虫類、衣類、家屋害虫類、ネコブセンチュウ類、ネグサ
レセンチュウ類などの植物寄生性線虫類、ナミハダニ、
ニセナミハダニ、カンザワハダニ、ミカンハダニなどの
植物寄生性ダニ類などに対して有効である。また、土壌
害虫類に対しても有効である。ここに言う土壌害虫とし
てはナメクジ、マイマイのような腹足類、ダンゴムシ、
ワラジムシなどのような等脚類などが挙げられる。更
に、ジコホルおよび有機リン剤抵抗性の植物寄生性ダニ
類、有機リン剤抵抗性アブラムシ類、イエバエなどの害
虫に対しても有効である。
【0022】一般式(I)で表される化合物を殺虫、殺
ダニ、殺線虫、殺土壌害虫組成物の有効成分として使用
するに際しては、そのまま施用することも出来るが、一
般的に従来の農薬の製剤の場合と同様に、農薬補助剤と
共に乳剤、粉剤、水和剤、液剤、エアゾール剤、ペース
ト剤などの種々の形態に製剤することができる。これら
の配合割合は通常有効成分0.5〜90重量部で農薬補助
剤10〜99.5重量部である。これらの製剤の実際の使
用に際しては、そのまま使用するか、または水等の希釈
剤で所定濃度に希釈して使用することができる。ここに
いう農薬補助剤としては、担体、乳化剤、懸濁剤、分散
剤、展着剤、浸透剤、湿潤剤、増粘剤、安定剤などが挙
げられ、必要により適宜添加すればよい。
【0023】担体としては固体担体と液体担体に分けら
れる。固体担体としては、澱粉、活性炭、大豆粉、小麦
粉、木粉、魚粉、粉乳などの動植物性粉末;タルク、カ
オリン、ベントナイト、炭酸カルシウム、ゼオライト、
珪藻土、ホワイトカーボン、クレー、アルミナ、硫黄粉
末などの鉱物性粉末などが挙げられる。液体担体として
は、水;メチルアルコール、エチレングリコールなどの
アルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケ
トン類;ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテ
ル類;ケロシン、灯油などの脂肪族炭化水素類;キシレ
ン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、シク
ロヘキサン、ソルベントナフサなどの芳香族炭化水素
類;クロロホルム、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭
化水素類;ジメチルホルムアミドなどのアミド類;酢酸
エチル、脂肪酸のグリセリンエステルなどのエステル
類;アセトニトリルなどのニトリル類;ジメチルスルホ
キシドなどの含硫黄化合物などが挙げられる。
【0024】また、必要に応じて他の農薬、例えば殺虫
剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、抗ウイルス剤、誘引
剤、除草剤、植物成長調整剤などと混用または併用して
使用することができ、この場合に一層優れた効果を示す
こともある。例えば、殺虫剤、殺ダニ剤、或いは殺線虫
剤としてはDDVP、ダイアジノン、マラチオン、フェ
ニトロチオン、プロチオフォス、ジオキサベンゾフォ
ス、アセフェートなどの有機リン酸エステル化合物;カ
ルバリル、プロポキスル、オキサミル、カルボフラン、
メソミルなどのカーバメート系化合物;ジコホル、テト
ラジホンなどの有機塩素系化合物;シヘキサチン、フェ
ンブタチンオキサイドなどの有機金属系化合物;フェン
バレレート、パーメスリン、デルタメスリン、ビフェン
トリンなどのピレスロイド系化合物;ジフルベンズロ
ン、テフルベンズロン、クロルフルアズロンなどのウレ
ア系化合物;ブプロフェジン、ヘキシチアゾクスなどの
複素環式化合物;またその他の化合物として、ジニトロ
系化合物、有機硫黄化合物、尿素系化合物、アミジン系
化合物、トリアジン系化合物などが挙げられる。更に、
BT剤、昆虫病原ウイルス剤などの微生物農薬などと混
用または併用して使用することもできる。
【0025】例えば、殺菌剤としては、イプロベンホ
ス、エジフェンホス、フォセチルなどの有機リン系化合
物;オキシキノリン銅、テレフタル酸銅などの有機銅系
化合物;フタライド、クロロタロニルなどの有機塩素系
化合物;マンネブ、ジネブ、プロピネブなどのジチオカ
ーバメート系化合物;イプロジオン、ビンクロゾリン、
プロシミドンなどのジカルボキシイミド系化合物;トリ
アジメフォン、ビテルタノール、エタコナゾール、プロ
ピコナゾール、ペンコナゾールなどのアゾール系化合
物;チオファネートメチル、ベノミルなどのベンズイミ
ダゾール系化合物;フェナリモル、フルトリアホルなど
のカルビノール系化合物;メプロニル、フルトラニルな
どのベンズアニリド系化合物;メタラキシル、オキサジ
キシルなどのフェニルアミド系化合物;またその他の化
合物としてピペラジン系化合物、キノキサリン系化合
物、モルフォリン系化合物、アントラキノン系化合物、
スルフェン酸系化合物、クロトン酸系化合物、尿素系化
合物、抗生物質などが挙げられる。
【0026】上記のとおり、一般式(I)で表される化
合物を活性成分として含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫剤
は種々の有害昆虫類、有害ダニ類、有害線虫類、有害土
壌害虫類の防除に有効であり、施用は一般に1〜20,0
00ppm 、望ましくは20〜2,000ppm の有効成分濃
度で行う。これらの有効成分濃度は、製剤の形態および
施用する方法、目的、時期、場所および害虫の発生状況
等によって適当に変更できる。例えば、水生有害虫の場
合、上記濃度範囲の薬液を発生場所に散布しても防除で
きることから、水中での有効成分濃度範囲は上記以下で
ある。単位面積当たりの施用量は10a当たり、有効成
分化合物として約0.1〜5,000g、好ましくは10〜
1,000gが使用される。しかし、特別の場合には、こ
れらの範囲を逸脱することも可能である。
【0027】一般式(I)で表される化合物を含有する
種々の製剤、またはその希釈剤の施用は、通常一般に行
われている施用方法すなわち、散布(例えば、散布、噴
霧、ミステイング、アトマイジング、散粒、水面施用
等)土壌施用(混入、潅注等)、表面施用(塗布、粉
衣、被覆等)、毒餌等により行うことができる。また家
畜に対して前記有効成分を飼料に混合して与え、その排
泄物での有害虫、特に有害昆虫の発生生育を防除するこ
とも可能である。また、いわゆる超高濃度少量散布法に
より施用することもできる。この方法においては、活性
成分を100%含有することが可能である。
【0028】
【実施例】次に合成例を挙げて一般式(I)で表される
化合物の製造法をさらに詳細に説明する。 合成例 1 O−エチル−S−n−プロピル(2−ニトロイミノ−1
−イミダゾリジニル)ホスホノチオレート(化合物番号
1)60%水素化ナトリウム3.52gおよびN,N−ジ
メチルホルムアミド50mlの混合物に2−ニトロイミノ
イミダゾリジン10.41gを徐々に添加した。しばらく
してO−エチル−S−n−プロピルホスホロクロライド
チオレートの59.2%トルエン溶液29.7gを徐々に滴
下した。滴下終了後、反応液を室温で12時間撹拌して
反応を終了した。反応終了後、反応液を氷水へ投入し、
クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を水洗後、無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、クロロホルムを減圧留去
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒=クロ
ロホルム:メタノール=97:3)を用いて精製して油
状の表題化合物11.8gを得た。IR(ニート):33
60(NH)、1255(p=0)cm-1NMR(CDC
3 )δ(ppm ):0.8〜2.1(m、8H、OCH2
3 、SCH2 2 3 )、2.8〜3.4(m、2
H、SCH2 )、3.8〜4.8(m、6H、OCH2 、N
CH2 CH2 N)、8.8(bs、1H、NH) 合成例 2 O−エチル−S−n−プロピル(2−ニトロイミノヘキ
サヒドロピリミジン−1−イル)ホスホノチオレート
(化合物番号2)60%水素化ナトリウム0.67gおよ
びN,N−ジメチルホルムアミド10mlの混合物に2−
ニトロイミノヘキサヒドロピリミジン2.00gを徐々に
添加した。しばらくしてO−エチル−S−n−プロピル
ホスホロクロライドチオレートの59.2%トルエン溶液
5.70gを徐々に滴下した。滴下終了後、反応液を室温
で12時間撹拌して反応を終了した。反応終了後、反応
液を氷水へ投入し、ジクロロメタンで抽出した。ジクロ
ロメタン層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
ジクロロメタンを減圧留去後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶媒=クロロホルム:メタノール=9
7:3)を用いて精製して融点75〜77℃の結晶状の
表題化合物1.63gを得た。 合成例 3 O−エチル−S−n−プロピル(2−ジアノイミノ−1
−イミダゾリジニル)ホスホノチオレート(化合物番号
3)2−シアノイミノイミダゾリン1.1gをN,N−ジ
メチルホルムアミド15mlに溶解させた後、この溶液を
0℃まで冷却し、60%水素化ナトリウム0.84gを徐
々に加えた。液温を0℃に保ち1時間撹拌した。しばら
くしてO−エチル−S−n−プロピルホスホロクロライ
ドチオレート88.2%トルエン溶液2.4gを徐々に滴下
した。滴下終了後ゆっくり室温にもどし、さらに12時
間撹拌して反応を終了した。反応終了後、反応液を氷水
へ投入し、10%塩酸溶液で中性にした後、クロロホル
ムで抽出した。クロロホルム層を水洗後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、クロロホルムを減圧留去後、シリカ
ゲルクロマトグラフィー(溶媒=クロロホルム:メタノ
ール=97:3)を用いて精製して融点75〜78℃の
結晶状の表題化合物1.50gを得た。 合成例 4 O−エチル−S−n−プロピル(5,5−ジメチル−2
−シアノイミノヘキサヒドロピリミジン−1−イル)ホ
スホノチオレート(化合物番号7)5,5−ジメチル−
2−シアノイミノヘキサヒドロピリミジン1.5gをN,
N−ジメチルホルムアミド20mlに溶解させた後、この
溶液を0℃まで冷却し、60%水素化ナトリウム0.88
gを徐々に加えた。その後液温を0℃に保ち1時間撹拌
した。しばらくして、O−エチル−S−n−プロピルホ
スホロクロライドチオレートの88.2%トルエン溶液2.
4gを徐々に滴下した。滴下終了後ゆっくり室温にもど
し、さらに12時間撹拌して反応を終了した。反応終了
後、反応液を氷水へ投入し、10%塩酸溶液で中性にし
た後クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を水洗
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、クロロホルムを減
圧留去後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒=クロ
ロホルム:メタノール=97:3)を用いて精製して、
油状の表題化合物1.70gを得た。
【0029】次に具体的な製剤例を示すが、添加する担
体、界面活性剤などはこれらの例に挙げられたものに限
定されるものではない。なお、以下に「部」とあるのは
「重量部」を意味する。 製剤例 1(水和剤) 化合物番号3の化合物20部、酸性白土56部、ホワイ
トカーボン15部、リグニンスルホン酸カルシウム4部
およびポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル5
部を均一に混合粉砕して水和剤を得た。 製剤例 2(乳 剤) 化合物番号1の化合物20部にキシレン75部を加え、
これに乳化剤としてニューカルゲンST−20(竹本油
脂製)5部を加え、混合溶解して乳剤を得た。 製剤例 3(粒 剤) 化合物番号6の化合物5部、リグニンスルホン酸カルシ
ウム3部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1
部、ベントナイト30部およびクレー61部をよく粉砕
混合し、水を加えてよく煉り合わせた後、造粒、乾燥し
て粒剤を得た。
【0030】次に一般式(I)で表される化合物の殺
虫、殺ダニ、殺線虫効果を試験例によって示す。 試験例 1 製剤例2によって得られた乳剤を水で500ppm および
50ppm に希釈し、白菜葉に散布した。風乾後タテ21
cm×ヨコ13cm×フカサ3cmのプラスチック容器に入
れ、ハスモンヨトウ3令幼虫を10頭放し、26℃の定
温室に置き、2日後に幼虫の生死を調べ、死虫率を求め
た(2反覆)。結果を第3表に示す。 第 3 表 化合物 有効成分濃度 死亡率 番 号 (ppm ) (%) 1 500 100 50 80 2 500 100 50 90 3 500 100 50 100 4 500 100 50 80 5 500 100 50 100 7 500 100 50 0 8 500 100 50 80 無処理 − 0 試験例 2 製剤例2によって得られた乳剤を水で500ppm に希釈
し、イネ苗を10秒間浸漬して風乾後、湿った脱脂綿で
根部をつつんで試験管に入れ、ツマグロヨコバイ2令幼
虫を10頭放し、管口をガーゼで蓋をして、26℃の定
温室に置き、2日後に幼虫の生死を調べ死虫率を求めた
(2反復)。結果を第4表に示す。 第 4 表 化合物番号 有効成分濃度(ppm ) 死亡率(%) 1 500 100 2 500 100 3 500 100 4 500 100 5 500 100 6 500 100 7 500 100 8 500 100 無処理 − 0 試験例 3 (3×5)cmに切り取ったインゲン葉片の裏側を上面に
して、葉が乾燥するのを防ぐために水で湿らせたろ紙上
に置き、1葉片当たり20頭のカンザワハダニ雌成虫を
接種した。接種24時間後に、製剤例2によって得られ
た乳剤を水で500ppm および50ppm に希釈した薬液
を、散布した。風乾後、26℃の定温室内に静置し、2
4時間後に生死虫数を調査して、死虫率を算出した(2
反復)。結果を第5表に示す。 第 5 表 化合物 有効成分濃度 死亡率 番 号 (ppm ) (%) 1 500 100 50 90 2 500 100 50 80 3 500 100 50 100 4 500 100 50 80 5 500 100 50 100 6 500 100 50 40 7 500 100 50 30 8 500 100 50 60 無処理 − 0 試験例 4 5000分の1アールポットにネコブセンチュウ汚染土
を詰め、製剤例3によって得られた粒剤を1アール当た
り有効成分量として250gおよび25g土壌混和処理
した。2日後に3〜4葉期のトマト苗を移植し、25日
後にネコブの着生程度を調査した(2反復)。
【0031】ネコブ着生程度は下記の評価基準に従っ
た。 0 ネコブ着生なし 1 ネコブ着生少 2 ネコブ着生中 3 ネコブ着生多 4 ネコブ着生甚 結果を第6表に示す。 第 6 表 化合物 有効成分量 ネコブ着生 番 号 (g/アール) 程 度 1 250 0 25 0 2 250 0 25 0 3 250 0 25 0 5 250 0 25 0 6 250 0 25 0 7 250 0 25 2 8 250 0 25 0 比較化合物 250 0 25 1 無処理 − 4 第6表の比較化合物は次式で表される化合物である。
【0032】
【化17】
【0033】
【発明の効果】本発明の殺虫、殺ダニ、殺線虫剤は、昆
虫類、ダニ類及び線虫類に対して有効な防除効果を有
し、また悪臭、刺激臭がほとんどなく、温血動物に対す
る毒性が低いものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 、R2 はそれぞれC1 〜C4 のアルキル基
    を示し、ZはCHNO2、N−NO2 またはN−CNを
    示し、AはC1 〜C3 のアルキル基で置換されていても
    よいエチレン基またはC1 〜C3 のアルキル基で置換さ
    れていてもよいトリメチレン基を示す)で表される有機
    リン化合物を活性成分として含有することを特徴とする
    殺虫、殺ダニ、殺線虫剤。
JP7532691A 1990-06-19 1991-04-08 有機リン化合物からなる殺虫、殺ダニ、殺線虫剤 Expired - Lifetime JP2668170B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7532691A JP2668170B2 (ja) 1990-06-19 1991-04-08 有機リン化合物からなる殺虫、殺ダニ、殺線虫剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-160090 1990-06-19
JP16009090 1990-06-19
JP7532691A JP2668170B2 (ja) 1990-06-19 1991-04-08 有機リン化合物からなる殺虫、殺ダニ、殺線虫剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04217992A JPH04217992A (ja) 1992-08-07
JP2668170B2 true JP2668170B2 (ja) 1997-10-27

Family

ID=26416466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7532691A Expired - Lifetime JP2668170B2 (ja) 1990-06-19 1991-04-08 有機リン化合物からなる殺虫、殺ダニ、殺線虫剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2668170B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04217992A (ja) 1992-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR940011223B1 (ko) 유기인 화합물, 및 그를 함유하는 살충제, 진드기 구충제 및 살선충제
KR900001289B1 (ko) 유기인 화합물의 제조방법
KR0172650B1 (ko) 살충제테트라히드로푸란계 화합물
JP3722512B2 (ja) 殺虫性5−{(テトラヒドロ−3−フラニル)メチル}−4−ニトロイミノパーヒドロ−1,3,5−オキサジアジン誘導体
JPS61267594A (ja) 有機リン系化合物、それらの製造方法並びにそれらを含有する殺虫・殺ダニ・殺線虫・殺土壌害虫組成物
JPS6059920B2 (ja) アルコキシ置換されたピリミジニルチオノホスホン酸エステル類,それらの製造方法および殺節足動物剤
JP2668170B2 (ja) 有機リン化合物からなる殺虫、殺ダニ、殺線虫剤
JP2700743B2 (ja) 有機リン化合物、その製造法および該化合物を含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫剤
JP3283592B2 (ja) 有機リン化合物、その製造法および該化合物を含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫剤
US4783451A (en) Organophosphorus, compounds and insecticidal, miticidal, nematicidal or soil pesticidal compositions containing them
JPH06329688A (ja) 有機リン化合物、その製造法および該化合物を含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫剤
KR0159792B1 (ko) 유기인 화합물, 그 제조법 및 그 화합물을 함유하는 살충, 살진드기, 살선충제
RU2038352C1 (ru) Производные амина или их соли и инсектицидная композиция на их основе
JPH0471047B2 (ja)
JPH02793A (ja) 有機リン系化合物、それらの製造方法並びにそれらを含有する殺虫・殺ダニ・殺線虫・殺土壌害虫剤
JP3751047B2 (ja) 殺虫性テトラヒドロフラン誘導体
JPS6348291A (ja) 有機リン系化合物及びそれらを含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫、殺土壌害虫剤
JP3886179B2 (ja) (テトラヒドロ−3−フラニル)メチル誘導体
JPH0350757B2 (ja)
JPS624295A (ja) 有機リン系化合物及びそれらを含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫剤
JPS6165893A (ja) 有機リン系化合物及びそれらを含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫剤
JPS6157591A (ja) 有機リン系化合物及びそれらを含有する殺虫,殺ダニ,殺線虫剤
JPS6168495A (ja) 有機リン系化合物及びそれらを含有する殺虫,殺ダニ,殺線虫剤
JPS61118367A (ja) アルカンスルホネ−ト誘導体およびそれを有効成分とする殺虫、殺ダニ、殺線虫組成物
JPH068310B2 (ja) 有機リン系化合物及びそれらを含有する殺虫、殺ダニ、殺線虫剤

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090704

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090704

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100704

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704

Year of fee payment: 14