JP2664845B2 - ゴム組成物 - Google Patents
ゴム組成物Info
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- JP2664845B2 JP2664845B2 JP27279692A JP27279692A JP2664845B2 JP 2664845 B2 JP2664845 B2 JP 2664845B2 JP 27279692 A JP27279692 A JP 27279692A JP 27279692 A JP27279692 A JP 27279692A JP 2664845 B2 JP2664845 B2 JP 2664845B2
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- rubber composition
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、強度に優れたスチレンブタジ
エンゴム(SBR)は頻繁に使用されているが、スチレ
ンブタジエンゴムと耐熱性、耐金属汚染性に優れた有機
過酸化物との加硫物は、通常の硫黄配合系に比べて引張
強度、引裂強度、伸び等が劣り、改善が必要であった。
エンゴム(SBR)は頻繁に使用されているが、スチレ
ンブタジエンゴムと耐熱性、耐金属汚染性に優れた有機
過酸化物との加硫物は、通常の硫黄配合系に比べて引張
強度、引裂強度、伸び等が劣り、改善が必要であった。
【0003】そこで、本発明者らはスチレンブタジエン
ゴムと有機過酸化物の加硫系ゴム組成物を提案した(特
願平2−106713号)。しかしながら、該ゴム組成
物も、強度、伸び等の特性の点で十分満足いくものでは
なかった。
ゴムと有機過酸化物の加硫系ゴム組成物を提案した(特
願平2−106713号)。しかしながら、該ゴム組成
物も、強度、伸び等の特性の点で十分満足いくものでは
なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは前記問題
点を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、意外
にも、ゴム成分として水添スチレンブタジエンゴムを用
い、有機過酸化物で加硫することにより、耐熱性、引張
強度、引裂強度、伸び等に優れたゴム組成物が得られる
ことを見い出した。
点を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、意外
にも、ゴム成分として水添スチレンブタジエンゴムを用
い、有機過酸化物で加硫することにより、耐熱性、引張
強度、引裂強度、伸び等に優れたゴム組成物が得られる
ことを見い出した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、水添スチレン
ブタジエンゴム100重量部に対し、共架橋剤として3
〜8個の炭素原子を有するα,β−不飽和脂肪酸10〜
50重量部、金属酸化物、水酸化物または炭酸塩10〜
50重量部、および有機過酸化物0.5〜5重量部を配
合してなることを特徴とするゴム組成物を提供する。
ブタジエンゴム100重量部に対し、共架橋剤として3
〜8個の炭素原子を有するα,β−不飽和脂肪酸10〜
50重量部、金属酸化物、水酸化物または炭酸塩10〜
50重量部、および有機過酸化物0.5〜5重量部を配
合してなることを特徴とするゴム組成物を提供する。
【0006】本発明におけるゴム成分として用いる水添
スチレンブタジエンゴムは耐候性に優れ、その水添率は
40%以上、好ましくは45%以上である。水添率が4
0%未満であると、その物性はスチレンブタジエンゴム
と同等で、耐候性、強度に明確な効果が見られない。
スチレンブタジエンゴムは耐候性に優れ、その水添率は
40%以上、好ましくは45%以上である。水添率が4
0%未満であると、その物性はスチレンブタジエンゴム
と同等で、耐候性、強度に明確な効果が見られない。
【0007】本発明における共架橋剤として用いる、3
〜8個の炭素原子を有するα,β−不飽和脂肪酸として
は、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、
クロトン酸等が挙げられる。α,β−不飽和脂肪酸の配
合量はゴム成分100重量部に対し、10〜50重量
部、好ましくは20〜40重量部である。10重量部よ
り少ないと十分な強度が得られず、50重量部を越える
と作業性、成形性が悪くなる。
〜8個の炭素原子を有するα,β−不飽和脂肪酸として
は、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、
クロトン酸等が挙げられる。α,β−不飽和脂肪酸の配
合量はゴム成分100重量部に対し、10〜50重量
部、好ましくは20〜40重量部である。10重量部よ
り少ないと十分な強度が得られず、50重量部を越える
と作業性、成形性が悪くなる。
【0008】用いる金属酸化物、水酸化物、炭酸塩とし
ては、亜鉛、マグネシウム、ナトリウム、リチウム、ア
ルミニウム等の金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩等が挙
げられ、その配合量はゴム成分100重量部に対し、1
0〜50重量部、好ましくは20〜40重量部である。
10重量部より少ないと十分な強度が得られず、50重
量部を越えると作業性、成形性が悪くなる。なお、この
成分はα,β−不飽和脂肪酸の金属塩として配合しても
よい。
ては、亜鉛、マグネシウム、ナトリウム、リチウム、ア
ルミニウム等の金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩等が挙
げられ、その配合量はゴム成分100重量部に対し、1
0〜50重量部、好ましくは20〜40重量部である。
10重量部より少ないと十分な強度が得られず、50重
量部を越えると作業性、成形性が悪くなる。なお、この
成分はα,β−不飽和脂肪酸の金属塩として配合しても
よい。
【0009】有機過酸化物としては、例えば、過安息香
酸、過酸化ベンゾイル、クメンパーオキシド、ジクミル
パーオキシド等が挙げられる。好ましくはジクミルパー
オキシドである。有機過酸化物の配合量はゴム成分10
0重量部に対し、0.5〜5重量部、好ましくは0.5〜
3重量部である。0.5重量部より少ないと架橋が起こ
りにくく、5重量部を越えると脆くなり、実用的でな
い。
酸、過酸化ベンゾイル、クメンパーオキシド、ジクミル
パーオキシド等が挙げられる。好ましくはジクミルパー
オキシドである。有機過酸化物の配合量はゴム成分10
0重量部に対し、0.5〜5重量部、好ましくは0.5〜
3重量部である。0.5重量部より少ないと架橋が起こ
りにくく、5重量部を越えると脆くなり、実用的でな
い。
【0010】本発明のゴム組成物においては、所望によ
り、短繊維を配合することができ、その例としては、炭
素繊維、アルミナ繊維、芳香族ポリアミド繊維、炭化ケ
イ素繊維、シリカ繊維、ボロン繊維、チタン酸カリウム
繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリビニル
アルコール繊維、ポリアクリル繊維、ポリアクリロニト
リル繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊
維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ尿素
繊維等の一般的な合成繊維あるいは天然繊維等が挙げら
れる。好ましくは芳香族ポリアミド繊維、ポリアクリロ
ニトリル繊維である。該短繊維に、通常行われているR
FL(レゾルシン−ホルマリン−ラテックス)処理や、
シランカップリング剤による接着処理を施すことによ
り、得られるゴム組成物の強度を増大させることができ
る。短繊維の長さ(L)は10μm以上、特に1〜10m
mが好ましい。また、繊維長Lと繊維径(D)の比(L
/D)は10以上、特に50〜1000が好ましい。比
が10より少ないと、強度異方性が少なくなる。短繊維
の配合量はゴム成分100重量部に対し、3〜100重
量部、好ましくは50〜100重量部である。3重量部
より少ないとゴムに十分な強度を付与することができ
ず、100重量部を越えると成形性等に問題が発生す
る。
り、短繊維を配合することができ、その例としては、炭
素繊維、アルミナ繊維、芳香族ポリアミド繊維、炭化ケ
イ素繊維、シリカ繊維、ボロン繊維、チタン酸カリウム
繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリビニル
アルコール繊維、ポリアクリル繊維、ポリアクリロニト
リル繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊
維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ尿素
繊維等の一般的な合成繊維あるいは天然繊維等が挙げら
れる。好ましくは芳香族ポリアミド繊維、ポリアクリロ
ニトリル繊維である。該短繊維に、通常行われているR
FL(レゾルシン−ホルマリン−ラテックス)処理や、
シランカップリング剤による接着処理を施すことによ
り、得られるゴム組成物の強度を増大させることができ
る。短繊維の長さ(L)は10μm以上、特に1〜10m
mが好ましい。また、繊維長Lと繊維径(D)の比(L
/D)は10以上、特に50〜1000が好ましい。比
が10より少ないと、強度異方性が少なくなる。短繊維
の配合量はゴム成分100重量部に対し、3〜100重
量部、好ましくは50〜100重量部である。3重量部
より少ないとゴムに十分な強度を付与することができ
ず、100重量部を越えると成形性等に問題が発生す
る。
【0011】本発明のゴム組成物は、前記成分をニーダ
ー、バンバリー等で良く混練し、オープンロールで一方
向に素通し成形後、通常の加硫(140〜170℃で1
0〜40分)を行うことにより得ることができる。
ー、バンバリー等で良く混練し、オープンロールで一方
向に素通し成形後、通常の加硫(140〜170℃で1
0〜40分)を行うことにより得ることができる。
【0012】以上のようにして得られる本発明のゴム組
成物は高強度・高弾性を有し、例えば、タイミングベル
ト、チェーン、ゴムバネ、靴底、健康器具等に好適に用
いられる。
成物は高強度・高弾性を有し、例えば、タイミングベル
ト、チェーン、ゴムバネ、靴底、健康器具等に好適に用
いられる。
【0013】
【実施例】つぎに、実施例および比較例を挙げて本発明
をさらに詳しく説明する。実施例1〜7および比較例1〜5 常法により、表1に示す配合成分(重量部)を混練し、
オープンロールで一方向に素通しした後、加硫(表1に
示す条件で実施)してゴム組成物を得た。得られた各ゴ
ム組成物の破断時強度、破断時伸び、100%モジュラ
ス、引裂強度および硬度を測定し、それらの結果を表1
に示す。なお、各試験はJIS−K6301に準じて行
った。
をさらに詳しく説明する。実施例1〜7および比較例1〜5 常法により、表1に示す配合成分(重量部)を混練し、
オープンロールで一方向に素通しした後、加硫(表1に
示す条件で実施)してゴム組成物を得た。得られた各ゴ
ム組成物の破断時強度、破断時伸び、100%モジュラ
ス、引裂強度および硬度を測定し、それらの結果を表1
に示す。なお、各試験はJIS−K6301に準じて行
った。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】表1から明らかなように、実施例1〜6の
ゴム組成物は比較例2および比較例3のSBRを配合し
たゴム組成物に比べて引張強度、引裂強度、伸び、耐光
性に優れる。また、実施例(有機過酸化物加硫系)は比
較例5の硫黄加硫系のゴム組成物と比べて耐熱性に優れ
るだけでなく、引張強度、引裂強度、モジュラス、硬度
が高く、耐光性に優れている。比較例1は共架橋剤が少
ないために十分な強度が得られない。
ゴム組成物は比較例2および比較例3のSBRを配合し
たゴム組成物に比べて引張強度、引裂強度、伸び、耐光
性に優れる。また、実施例(有機過酸化物加硫系)は比
較例5の硫黄加硫系のゴム組成物と比べて耐熱性に優れ
るだけでなく、引張強度、引裂強度、モジュラス、硬度
が高く、耐光性に優れている。比較例1は共架橋剤が少
ないために十分な強度が得られない。
【0017】さらに、実施例7のようにゴムに短繊維を
配合した場合、伸びは低下するが、引張強度、引裂強
度、特にモジュラスに優れた短繊維補強ゴムが得られ、
比較例4と比べても引裂強度、耐光性に優れている。
配合した場合、伸びは低下するが、引張強度、引裂強
度、特にモジュラスに優れた短繊維補強ゴムが得られ、
比較例4と比べても引裂強度、耐光性に優れている。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、耐
熱性、引張強度、引裂強度、伸び等に優れたゴム組成物
が得られる。
熱性、引張強度、引裂強度、伸び等に優れたゴム組成物
が得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 水添スチレンブタジエンゴム100重量部
に対し、共架橋剤として3〜8個の炭素原子を有する
α,β-不飽和脂肪酸10〜50重量部、金属酸化物、水酸化
物または炭酸塩10〜50重量部、および有機過酸化物0.5
〜5重量部を配合してなることを特徴とするゴム組成
物。 - 【請求項2】 さらに長さ10μm〜10mmの短繊維3〜100
重量部を配合した請求項1記載のゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27279692A JP2664845B2 (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27279692A JP2664845B2 (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | ゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06122787A JPH06122787A (ja) | 1994-05-06 |
JP2664845B2 true JP2664845B2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=17518869
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27279692A Expired - Fee Related JP2664845B2 (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2664845B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2503230B2 (ja) * | 1987-06-17 | 1996-06-05 | 松下電器産業株式会社 | ブラシレスモ−タの駆動装置 |
-
1992
- 1992-10-12 JP JP27279692A patent/JP2664845B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06122787A (ja) | 1994-05-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
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R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |