JP2662892B2 - エンジンの始動装置 - Google Patents

エンジンの始動装置

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JP2662892B2
JP2662892B2 JP1068459A JP6845989A JP2662892B2 JP 2662892 B2 JP2662892 B2 JP 2662892B2 JP 1068459 A JP1068459 A JP 1068459A JP 6845989 A JP6845989 A JP 6845989A JP 2662892 B2 JP2662892 B2 JP 2662892B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/027Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle four

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  • Transmission Devices (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、エンジンの始動装置であって、特にスタ
ータモータで始動させる4サイクルガソリン機関に使用
されるものに関する。
従来の技術 第13図は、従来におけるこの種4サイクルガソリン機
関の始動装置の概略を示している。エンジン本体(1)
より突出するクランク軸(2)へ、冷却ファン(3)を
一体に形成したフライホイール(4)が取付けられてい
る。このフライホイール(4)の外周に、リングギア
(5)が取付けられている。エンジン本体(1)の側面
部に、その本体部が、このエンジン本体(1)の幅と略
同じ長さのスタータモータ(6)が取付けられ、このス
タータモータ(6)により突出する駆動軸(7)に、駆
動ギア(8)が進退可能に嵌合されている。スタータモ
ータ(6)を駆動させると、駆動ギア(8)軸が(7)
上を突出して前部のリングギア(5)に噛み合い、フラ
イホイール(4)を介してクランク軸(2)を回転させ
る。そして、エンジンが始動状態になると、駆動ギア
(8)が元の状態に引き込んで、リングギア(5)との
係合を離脱するようなクラッチ構造となっている。この
スタータモータ(6)を駆動するための電源は、エンジ
ン本体(1)の略半分ほどの大きさのバッテリを別に用
意して、スタータモータ(6)と結線して用いている。
また、従来におけるこの種のスタータモータ(6)は、
その回転数が8,000rpm程度の低速型のものが用いられて
いる。
発明が解決しようとする課題 上記のように、従来の4サイクルガソリン機関におい
ては、エンジン本体(1)と略同じ幅の本体部を備えた
スタータモータ(6)が必要であり、そのため、スター
タモータ(6)をエンジン本体(1)へ取付けると、エ
ンジン全体の外形が非常に大きくなるという不都合があ
った。また、そのように大型のスタータモータ(6)を
駆動するためには、同様に大型の電源バッテリが必要と
なり、従来においては、上記のようにバッテリをエンジ
ン本体(1)へ取付けることが困難で、どうしても、別
置きしなければならない欠点がある。即ち、従来におい
ては、エンジンの始動回転数を350rpm以上特に500rpm程
度まで上げることが必要で、そのためにはトルクの大き
い大型のスタータモータ(6)が必要で、且つ、スター
タモータ(6)自身も低速型のものであるからことか
ら、より大きなトルクを必要としているため、そのよう
な不適合を生じていたのである。
なお、50cc以下の非常に小さな2サイクルエンジンに
おいては、小型のスタータモータとバッテリをエンジン
本体へ取付けたものがあるが、50cc〜250cc程度の小型
の4サイクルガソリンエンジンにおいては、そのような
ものはなく、また、不可能であった。
この発明は、上記のような従来型4サイクルガソリン
エンジンの不都合を解消して、スタータモータを取付け
る場合であっても、全体をコンパクトに、且つバッテリ
をも一体としてエンジン本体へ組込むことができるよう
にしたものである。
課題を解決するための手段 即ち、上記の目的を達成するため、この発明では、4
サイクルガソリン機関において、高速型スタータモータ
とそのバッテリをリコイルスタータケースへ取り付け、
且つ、スタータモータは、リコイルスタータの側方部に
おいてその駆動軸がクランク軸と同方向となるようにし
てリコイルスタータケースへ取付けて、それらスタータ
モータとリコイルスタータケースのクランク軸方向の幅
を略同幅として、エアクリーナなどのエンジン構成部品
とリコイルスタータとの間のデッドスペースにスタータ
モータを配置すると共に、該高速型スタータモータをエ
ンジンの始動用被動軸へ減速手段を介して連動連結した
ことを特徴とする。
作用 上記この発明の構成によれば、まず、スタータモータ
自身が高速型のものであるため、その回転を大きく減速
することによって、よりスタータモータの必要トルクを
小さくして小型化できる。そして、このように小型化さ
れたスタータモータを、リコイルスタータケースにクラ
ンク軸方向に略同幅となるようにしてリコイルスタータ
の側方に取り付け、更に、エンジン構成部品との間のデ
ッドスペースに配置するので、エンジン全体を大幅にコ
ンパクト化出来るものである。
実 施 例 第1図及び第2図は、この発明の実施例を示すエンジ
ン全体の立面を示しており、クランク軸中心Pに対し
て、シリンダ中心線Qが斜め方向に傾斜した傾斜型の4
サイクルガソリンエンジンである。クランク軸中心P直
上のエンジン本体(11)上方部には、燃料タンク(12)
が搭載され、その側方におけるシリンダヘッド上方部分
に排気消音器(13)が搭載されている。クランク軸中心
P方向の一方の側面部にファンケース(19)が取付けら
れ、さらに、ファンケース(19)の側面にハンドスター
タ(例えばリコイルスタータ)(14)が取付けられてい
る。クランク軸中心Pよりも上方であって、リコイルス
タータ(14)と同じ側のシリンダヘッド側方に配置され
たエアクリーナ(15)と、このリコイルスタータ(14)
との間にスタータモータ(16)が、更にその下方部にバ
ッテリ(17)が取付けられている。また、リコイルスタ
ータ(14)の上部側に、始動用ロープを引くための引手
(18)が突出している。
第3図は、上記リコイルスタータ(14)及びファンケ
ース(19)内部の構造を示している。前記エンジン本体
(11)より突出するクランク軸(22)の端部に、冷却フ
ァン(23)を設けたフライホイール(24)が取付けられ
ている。このフライホイール(24)の側面に、被動部材
(25)が、ボルト(26)によって固定されて、皿状のリ
コイルスタータケース(27)内に突出している。リコイ
ルスタータケース(27)の天井部中央には、その天井部
より突設した軸部(28)へ、ロープ(29)を巻き付けた
スタータホイール(30)が回転自在に外嵌されている。
更に、この軸部(28)の端面にビス(31)を介して固定
された軸(32)へ、減速用大ギア(33)と駆動部材(3
4)が共に一体に回転するようにして外嵌されている。
この駆動部材(34)と前記の被動部材(25)が、第1の
クラッチ(35)を介して互いに連動連結されている。ま
た、減速用大ギア(33)と前記のスタータホイール(3
0)との間が第2のクラッチ(36)を介して互いに連動
連結されている。これら第1、第2クラッチ(35)(3
6)の側方、即ち、クランク軸中心Pの斜め上方部分に
中間軸(37)が軸支されており、この中間軸(37)に
は、前記大ギア(33)に常時噛合する小径の中間ピニオ
ン(38)と、もう一つの被動用中間ギア(39)が一体に
回転するよう取付けられている。中間ピニオン(38)と
中間軸(37)の間には、もう一つの第3のクラッチ(4
7)が設けられている。スタータモータ(16)は、リコ
イルスタータケース(27)と一体に形成されたモータケ
ース(40)内へモータ本体(41)を内装したものであ
り、このモータ本体(41)より突出するモータ軸(42)
の先端に、駆動ピニオン(43)が取付けられ、この駆動
ピニオン(43)は、モータケース(40)とリコイルスタ
ータケース(27)延長部との間に軸支された被動軸(4
4)上のギア(45)に噛合し、同じくこの被動軸(44)
上に取付けたピニオン(46)が、前記中間軸(37)上の
被動ギア(39)へ噛合している。
上記第3図の構成において、スタータモータ(16)を
駆動させると、その駆動軸(42)上のピニオン(43)か
ら、被動軸(44)上のギア(45)(46)、中間軸(37)
上の被動ギア(39)及びピニオン(38)の順で、夫々減
速されながら回転が伝えられ、更に中間軸(37)上のピ
ニオン(38)から大ギア(33)へ大きく減速されて伝達
されるとともに、駆動部材(34)と被動部材(25)間の
第1のクラッチ(35)を介して、クランク軸(22)側へ
回転が伝えられ、エンジンが始動される。エンジンが始
動状態になると、上記第1のクラッチ(35)は自動的に
切断されるので、クランク軸(22)側から駆動部材(3
4)側が回転されることはない。また、スタータモータ
(16)による始動の際には、第3のクラッチ(47)は接
続状態にあるが、第2のクラッチ(36)は、大ギア(3
3)側からスタータホイール(30)側へ動力を伝達しな
い構造となっているため、このスタータホイール(30)
が回転することはない。他方、前記の引手(18)を引張
ってロープ(29)を引き出すとスタータホイール(30)
が回転され、この回転は第2のクラッチから減速大ギア
(30)へ伝わり、更に、第1のクラッチ(35)によりク
ランク軸(22)側が回されて始動が行われる。このとき
大ギア(33)側からそれに噛合するピニオン(38)側へ
回転が伝えられるが、そのピニオン(38)と中間軸(3
7)との間の第3のクラッチ(47)が、中間軸(37)側
へは回転が伝えられないワンウェイクラッチ機構となっ
ており、リコイルスタータ(14)による始動の際にスタ
ータモータ(16)側が回されることはない。
上記スタータモータ(16)を駆動するためのバッテリ
(17)は、第4図で示すように、概略六角形状の筒状ケ
ース(49)内へ、1.2V程度の充電式乾電池(50)(50)
…を10個差し込んで装着するようにしたものであり、第
5図でも示すように、その上下両側面に、係合用の溝
(51)(51)が形成されている。そして、前記モータケ
ース(40)の側面に、この一方の溝(51)に係合する板
バネ製の係合突起(52)が取付けられ、他方、その反対
側にはリコイルスタータケース(27)の側面に、レバー
(53)が取付けられている。このレバー(53)は、図示
しないバネにより、常にその取付け部材(54)の内側に
先端が突出するよう付勢されている。そして、バッテリ
ケース(49)を、この突起(52)とレバー(53)間に差
し込むと、それらがバネ作用により溝(51)(51)へ係
合して、ケース(49)を保持するようになっている。そ
の際バッテリケース(49)には、上部側の溝(51)の両
側において、プラス側とマイナス側の端子(55)(55)
が露出されており、他方、モータケース(40)側におい
ても、これに対応してプラス側とマイナス側の端子(5
6)が露出状態で突設されて、上記のようにバッテリケ
ース(49)を装着するとこれらの端子が互いに接触し
て、バッテリ(17)とモータ(16)が互いに結線される
ようになっている。前述のように、乾電池(50)(50)
…は充電式のものであり、前記レバー(53)を回動させ
てバッテリケース(49)を取り出すことにより、商用電
源を利用して簡単に充電を行なうことができる。
第2図及び第3図で示すように、上記スタータモータ
(16)は、その駆動軸(42)がクランク軸(22)と同方
向となるようにして、リコイルスタータケース(27)の
側方に配置されているが、そのクランク軸(22)方向の
幅はリコイルスタータケース(27)の幅と略同幅であ
り、また、その左右方向の大きさも、前記エアクリーナ
(15)とリコイルスタータ(14)との間のデッドスペー
スを利用して納まる程度であり、それに伴って、バッテ
リ(17)も同様にリコイルスタータケース(14)の幅内
に納まる大きさである。このようにスタータモータ(1
6)及びバッテリ(17)が非常に小型となったことによ
り、これらをエンジンへ装備した場合でも非常にコンパ
クトに納めることができる。
更に、上記においてスタータモータ(16)は、その駆
動軸(42)の回転数が20,000〜35,000rpm程度の高速型
のものを用い、これを前記のように大きく減速して始動
用被動軸である例えばクランク軸(22)へ連動連結する
ことにより、そのスタータモータ(16)の必要トルクを
より小さくして、そのスタータモータ(16)及びバッテ
リ(17)をより小型のものにするものである。
第7図は、上記スタータモータ(16)から被動用始動
軸であるクランク軸(22)への減速手段の他の例を示し
たものである。この実施例では、前記被動軸(44)及び
その軸(44)上のピニオン(46)及びギア(45)を省略
するとともに、スタータモータ(16)の駆動軸(42)へ
小径の駆動プーリ(58)を、他方の中間軸(37)へ大径
の駆動プーリ(58)を取付け、これらにベルト(60)を
巻き掛けして、そのベルト(60)を介して伝達するよう
にしたものである。この実施例によれば、歯車の個数が
少なくてすむとともに、そのようにベルトを介して伝達
するため、歯車間相互の叩かれ音による騒音が低減され
て、静粛性に優れたものが得られる。このスタータモー
タ(16)も、前記と同様にその回転数が20,000〜35,000
程度の高速型のものを用いる。
次に、上記スタータモータ(16)及びバッテリ(17)
を、前記のようにリコイルスタータ(14)の幅内に納ま
る程度の小型にするため、350rpm以下の低回転域で始動
可能とするための手段について説明する。
周知のように、始動時にエンジンのクランク軸を回す
ためには、ピストン上死点付近での圧縮工程を乗り切る
必要があり、そのためには非常に大きな力を必要とす
る。これを解消するには、排気弁或いは吸気弁を強制的
に開いて圧縮を解除することであり、本発明の場合、い
わゆる低速回転時に自動的に圧縮を解除するようにした
自動デコンプ装置を用いることによって、スタータモー
タ(16)の必要容量を低減することができる。かかる自
動デコンプ装置としては、例えば、この発明の出願人が
特願昭59−11539号(特開昭60−156976号)として出願
した遠心式自動減圧装置がある。この装置は、カム軸の
回転に伴って変位する遠心ウエイトで、ピンを軸直径方
向に移動させ、このピンでタペットを圧縮解除方向へ押
し上げるものであり、低回転時には遠心ウエイトが自動
的に前記圧縮解除方向に移動するため、何ら特別の操作
を行なうことなく始動時のデコンプが得られる。
次に、第8図は、本発明に使用される点火電源装置の
電気回路を示している。図において、イグニッションコ
イル(65)の2次側コイル(66)と点火プラグ(67)が
直列に接続されている。他方、1次側コイル(68)の両
端には、トランジスタ(69)のコレクタとエミッタ側の
端子が、その1次側コイル(68)と並列に接続されてい
る。同じくトランジスタ(69)の両端に、サイリスタ
(70)のアノード・カソード側端子が並列に接続され、
更に、サイリスタ(70)のアノード側がトランジスタ
(69)のベースへ接続されている。ツェナーダイオード
(71)の両端子が、サイリスタ(70)のアノード・カソ
ード側端子へ並列接続されるとともに、同じくツェナー
ダイオード(71)のアノード側がサイリスタ(70)のゲ
ート端子へ接続されている。第9図は、1次側コイル
(68)に発生する電圧波形を示している。この実施例に
使用される電圧発生装置は、フライホイールの回転に伴
って交流電圧を発生させるフライホイールマグネット式
のものであり、発生電圧がツェナーダイオード(71)の
動作電圧Vo以下の状態では、トランジスタ(69)のベー
ス側に電圧が付加され、そのトランジスタ(69)のコレ
クタ・エミッタ間に電流が流れる。発生電圧が前記Voを
越えるとサイリスタ(70)のゲート端子へ電圧が付加さ
れるので、サイリスタ(70)のアノード・カソード間に
電流が流れ(図の破線矢印方向)、トランジスタ(69)
のベース電圧が低下し、このトランジスタ(69)のコレ
クタ・エミッタ間に流れる電流が遮断される。そのた
め、2次側コイル(66)に大きな2次電圧が発生し、点
火プラグ(67)が発火するものである。
第9図で示すように、1次側コイル(68)に発生する
電圧は、エンジンの回転数によって変化し、例えばエン
ジン回転数が250rpm程度の場合には、その発生電圧がツ
ェナーダイオード(71)の動作電圧Voよりも低い。その
ため、トランジスタ(69)を流れる電流が遮断されず、
2次側コイル(66)に大きな電圧を発生させることがで
きない。そこで、この実施例では、ツェナーダイオード
(71)と並列に図のようなコンデンサ(72)を設け、そ
のコンデンサ(72)の充放電の変換による電圧のピーク
点Pを検出回路によって検出し、その検出によって、前
記電圧Voよりも低い電圧しか発生しない低回転時には、
その電圧のピーク点Pにおいて、前記トランジスタ(6
9)の導通を解除する信号を発生させ、1次側コイル(6
8)の電流をカットさせて発火できるようにしている。
次に、低回転始動時の逆回転(ケッチン)を防止する
ため、この実施例では、フライホイールマグネット方式
の点火装置において、イグニッションコイル(65)を巻
いた鉄芯(73)の形状を、第10図のようにして低速回転
時の点火時期を遅角させるようにしている。即ち、第10
図において、フライホイール(24)のマグネット(74)
と対向して、その先端に、互いに対向するリップ(75)
(76)を備えたコの字形の鉄芯(73)を固定し、この鉄
芯(73)にイグニッションコイル(65)を巻いている
が、この実施例では、フライホイール(24)の回転方向
の後部側に位置するリップ(75)の長さl1を、他方のリ
ップ(76)の長さl2よりも大きくし、これによって、前
記1次側コイル(68)の発生電圧の波形を第11図のよう
に変形させて、低回転時の遅角量を第9図のものよりも
大きくしている。そして、前記第8図及び第9図で示し
たように、動作電圧Vo以下の250rpm程度の低回転におい
ては、電圧のピーク点Pを検出し、これによって遮断信
号を発生させるようにしているが、第11図の波形では、
第1のピーク点P1と第2のピーク点P2の2つのピーク点
が現れる。この場合、第1のピーク点P1で遮断させる
と、最大回転時の発火角度θに対して遅角量が未だ充
分でなく、第2のピーク点P2で遮断信号を取る必要があ
り、これにより、最大回転域に対する低回転時の遅角量
Δθ=θ−θを大きくし、前記のような逆回転を生
じないような充分な遅角量を取ることができる。そのよ
うな第2ピーク点P2の検出は、例えば、ピーク点が最初
のピーク点であるか或いは2回目のピーク点であるかを
判断する判断手段と、その判断手段の判断結果に基づい
て、第2ピーク点において前記トランジスタの遮断信号
を発生させる制御手段を備えたマイクロコンピュータを
用いることによって容易に実現することができる。な
お、実施例で行なった最大回転時に対する具体的な遅角
量Δθは7度であった。
低回転時での着火性能を良好とするため、更に、この
実施例では、点火プラグ(67)を発火させる2次側コイ
ル(66)の電圧を、従来の8KV/250rpmよりも更に大きく
し、これによって着火性能を向上させる。
さて、低回転でしかも逆回転を生ずることなく発火さ
せることができた場合であっても、その低回転時におい
て気化器から適正な空燃比の燃料量をシリンダ内へ供給
することができなければ、着火させることができない。
そこで、この実施例では、350rpm以下の低回転状態で着
火させるに充分な適正な空燃比を得るため、第12図のよ
うに、気化器(78)のベンチュリー部(79)の径D1を従
来のものよりも小さくして、この部分の流入速度を増大
させ、ノズル(80)からの燃料の吸上げを確実に行なわ
しめるようにしている。また、エアジェット(81)の取
出し位置とノズル(80)形状の適正な組合せ選定に依っ
ても低回転時に適正な空燃比が得られ、冷態時でもチョ
ーク操作を行なうことなく確実に始動させることが可能
となる。
このような手段を全部または一部を適宜組み合わせて
用いることにより、350rpm以下の低回転域で小さなトル
クで始動を行なうことが可能であり、これに伴って、ス
タータモータ(16)の必要容量を従来のものに比較して
遥かに小さくして且つバッテリも同様に小さくすること
が可能となる。
発明の効果 以上のように、この発明によれば、スタータモータ自
身が高速型のものであるため、その回転を大きく減速す
ることによって、よりスタータモータの必要トルクを小
さくして小型化できる。そして、このように小型化され
たスタータモータとバッテリを、リコイルスタータケー
スに取り付け、特にスタータモータはその駆動軸をクラ
ンク軸と同方向とするとともに、クランク軸方向に対し
て略同幅となるようにして、リコイルスタータの側方に
おいてリコイルスタータケースに取り付けており、これ
によって、スタータモータがリコイルスタータに対して
クランク軸方向及びそれと直角な方向の何れにも大きく
突出することがなく、しかも、エンジン構成部品との間
のデッドスペースに配置するので、エンジン全体を非常
にコンパクトに構成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示すエンジン全体の正面
図、第2図は第1図の右方向から見た側面図、第3図は
リコイルスタータ及びファンケース部分の横断平面図、
第4図はバッテリの斜視図、第5図は同じくバッテリの
装着状態を示す要部縦断面図、第6図はバッテリとスタ
ータモータとの端子の接続部分の要部縦断面図、第7図
はこの発明の別の実施例を示すリコイルスタータ及びフ
ァンケース部分の横断平面図、第8図は、この発明の実
施例を示す点火装置の電源回路、第9図は、フライホイ
ールマグネット方式によって点火を行なう点火装置の発
生電圧の変化を示すグラフ、第10図は、同じくこの発明
の実施例に使用するフライホイールマグネット方式の発
電部の概略説明図、第11図は、第10図の発電装置によっ
て得られる発生電圧の波形を示すグラフ、第12図は、こ
の発明の実施例に使用される気化器の要部の縦断面図、
第13図は従来のスタータモータの取付け構造を示すエン
ジンの要部横断平面図である。 (14)……リコイルスタータ、(15)……エアクリー
ナ、(16)……スタータモータ、(17)……バッテリ、
(22)……クランク軸、(27)……リコイルスタータケ
ース、(42)……駆動軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02N 11/00 F02N 11/00 Z (56)参考文献 実開 昭63−183474(JP,U) 実開 昭63−193775(JP,U) 実開 昭63−200671(JP,U) 実開 昭63−200674(JP,U) 実開 昭63−168277(JP,U) 実開 昭63−79473(JP,U) 実開 昭60−25379(JP,U) 実開 昭63−164568(JP,U) 実開 昭59−153972(JP,U) 実公 昭58−23007(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】4サイクルガソリン機関において、高速型
    スタータモータとそのバッテリをリコイルスタータケー
    スへ取り付け、且つ、スタータモータは、リコイルスタ
    ータの側方部においてその駆動軸がクランク軸と同方向
    となるようにしてリコイルスタータケースへ取付けて、
    それらスタータモータとリコイルスタータケースのクラ
    ンク軸方向の幅を略同幅として、エアクリーナなどのエ
    ンジン構成部品とリコイルスタータとの間のデッドスペ
    ースにスタータモータを配置すると共に、該高速型スタ
    ータモータをエンジンの始動用被動軸へ減速手段を介し
    て連動連結したことを特徴とするエンジンの始動装置。
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