JP2662410B2 - 静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナー及び画像形成方法 - Google Patents

静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナー及び画像形成方法

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JP2662410B2 JP63046893A JP4689388A JP2662410B2 JP 2662410 B2 JP2662410 B2 JP 2662410B2 JP 63046893 A JP63046893 A JP 63046893A JP 4689388 A JP4689388 A JP 4689388A JP 2662410 B2 JP2662410 B2 JP 2662410B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、電子写真法,静電記録法などにおいて用い
られる静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナー及び該磁性
トナーを用いる画像形成方法に関する。
〔背景技術〕
従来電子写真法としては米国特許第2,297,691号明細
書、特公昭42−23910号公報(米国特許第3,666,363号明
細書)及び特公昭43−24748号公報(米国特許第4,071,3
61号明細書)等に記載されている如く、多数の方法が知
られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の
手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜
像をトナーで現像を行って可視像とし、必要に応じて、
紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱,圧力等
により定着し、複写物を得るものである。
静電潜像をトナーを用いて可視像化する現像方法も種
々知られている。例えば米国特許第2874063号明細書に
記載されている磁気ブラシ法、同号2618552号明細書に
記載されているカスケード現像法及び同第2221776号明
細書に記載されているパウダークラウド法、フアーブラ
シ現像法、液体現像法等、多数の現像法が知られてい
る。これらの現像法において、特にトナー及びキヤリヤ
ーを主体とする現像剤を用いる磁気ブラシ法、カスケー
ド法、液体現像法などか広く実用化されている。これら
の方法はいずれも比較的安定に良画像の得られる優れた
方法であるが、反面キヤリヤーの劣化、トナーとキヤリ
ヤーの混合比の変動という2成分現像剤にまつわる共通
の問題点を有する。
かかる問題点を回避するため、トナーのみよりなる1
成分系現像剤を用いる現像方法が各種提案されている
が、中でも、磁性を有するトナー粒子より成る現像剤を
用いる方法に優れたものが多い。
米国特許第3,909,258号明細書には電気的に導電性を
有する磁性トナーを用いて現像する方法が提案されてい
る。これらは内部に磁性を有する円筒状の導電性スリー
ブ上に導電性磁性トナーを支持し、これを静電像に接触
せしめ現像するものである。この際、現像部において、
記録体表面とスリーブ表面の間にトナー粒子により導電
路が形成され、この導電路を経てスリーブよりトナー粒
子に電荷が導かれ、静電像の画像部との間にクーロン力
によりトナー粒子が画像部に付着して現像される。この
導電性磁性トナーを用いる現像方法は従来の2成分現像
方法にまつわる問題点を回避した優れた方法であるが、
反面トナーが導電性であるため、現像した画像を、記録
体から普通紙等の最終的な支持部材へ静電的に転写する
事が困難であるという問題点を有している。
静電的に転写をする事が可能な高抵抗の磁性トナーを
用いる現像方法として、トナー粒子の誘電分極を利用し
た現像方法がある。しかし、かかる方法は本質的に現像
速度がおそい、現像画像の濃度が十分に得られない等の
問題点を有しており、実用上困難である。
高抵抗の磁性トナーを用いるその他の現像方法とし
て、トナー粒子相互の摩擦、トナー粒子とスリーブ等と
の摩擦等によりトナー粒子を摩擦帯電し、これを静電像
保持部材に接触して現像する方法が知られている。しか
しこれらの方法は、トナー粒子と摩擦部材との接触回数
が少なく摩擦帯電が不十分となり易い、帯電したトナー
粒子はスリーブとの間のクーロン力が強まりスリーブ上
で凝集し易い、等の問題点を有しており、実用上困難で
あった。
ところが、特開昭55−18656号公報等において、上述
の欠点を除去した新規な現像方法が提案された。これは
スリーブ上に磁性トナーをきわめて薄く塗布し、これを
摩擦帯電し、次いでこれを静電像にきわめて近接して現
像するものである。この方法は、磁性トナーをスリーブ
上にきわめて薄く塗布する事によりスリーブとトナーの
接触する機会を増し、十分な摩擦帯電を可能にした事、
磁力によってトナーを支持し、かつ磁石とトナーを相対
的に移動させる事によりトナー粒子相互の凝集をとくと
ともにスリーブと十分に摩擦せしめている事、トナーを
磁力によって支持し、又これを静電像に接する事なく対
向させて現像する事によって優れた画像が得られるもの
である。
しかしながら、近年、電子写真複写機等画像形成装置
が広く普及するに従い、その用途も多種多様に広がり、
その画像品質への要求も厳しく、従来の磁性トナーの利
点を生かしつつも、いくつかの問題点について解決をせ
まられている。
すなわち、一般の複写においても、オリジナル原稿に
忠実に、微細な文字に至るまでつぶれたり、飛び散った
りすることなく、極めて精細に再現することが求められ
ており、さらに、コンピュータ出力としてのプリンター
では、連続長期使用によっても、安定かつ鮮明である高
信頼性、また、従来、印刷技術で行われていた、より精
密なグラフイツクコピー分野では大面積の高濃度コピ
ー,細線再現性、かつ階調性などが求められている。
特に、画像形成装置が有する感光体上の潜像が100μ
m以下の線画像の場合に細線再現性が一般に悪く、線画
像の鮮明さがりまだ充分ではない。また、最近、デジタ
ルな画像信号を使用している電子写真プリンターの如き
画像形成装置では、潜像は一定電位のドツトが集まって
形成されており、ベタ部,ハーフトーン部およびライト
部はドツト密度をかえることによって表現されている。
ところが、ドツトに忠実にトナー粒子がのらず、ドツト
からトナー粒子がはみ出した状態では、デジタル潜像の
黒部と白部のドツト密度の比に対応するトナー画像の階
調性が得られないという問題点がある。さらに、画質を
向上させるためにドツトサイズを小さくして、解像度を
向上させる場合には、微小なドツトから形成される潜像
の再現性がさらに困難になり、解像度及び階調性の悪
い、シヤープネスさに欠けた画像となる傾向がある。
磁性トナーとして、これらの問題点に対して、いくつ
かの提案がされている。
米国特許4,299,900号明細書では、20〜35μmの磁性
トナーを10〜50重量%有する現像剤を使用するジヤンピ
ング現像法が提案されている。すなわち、磁性トナーを
摩擦帯電させ、スリーブ上にトナー層を均一に薄く塗布
し、さらに、画像濃度および現像剤の環境安定性を向上
させているために適したトナー粒径の工夫がなされてい
る。しかしながら、細線再現性,解像力等のさらに厳し
い要求を考えると十分なものではなく、さらに改良が求
められている。
また特開昭56−21135号公報では、磁性トナーにおけ
る数平均分子量と、残留磁気モーメントを規定して、記
録体に対向した特殊な電極より信号パルスによって、ト
ナーを転移させるものである。該トナーおよび方式で
は、タワー状のトナー集合体として記録体に転写される
ため、微細な解像力及び再現性を得ることは困難であ
り、数平均粒径2〜10μmで残留磁気モーメント0.1〜2
emu/gと小さいため、通常の現像方式においては、前述
の問題点を解決するものではない。
また、特開昭57−90640号公報では、磁性体の形状,
磁気特性を規定している。該トナーのように、比破砕性
の1〜10μmの大きなアグロメレートマグネタイトを用
いることは、トナー粒子中のマグネタイトの分散不良を
生じやすく、カブリ、および使用による画質の劣化がお
こる。
本発明者らは、このような背景の中で、磁性トナーと
して画像濃度の不足,解像力,細線再現性などの画質の
悪さ、スリーブ上のブロツチ・ムラなどの画質の不安定
さは、現像スリーブ表面における磁性トナーの穂立ちの
しやすさ、穂の長さ,形に起因するものが多く、トナー
の静電気的性質,磁気的性質と関係あり、特に、本発明
者らは、トナーの粒径と、トナーの残留磁化が特定の関
係にあるとき、好ましい結果をもたらすこと、また、好
ましい磁性粉の存在状態が特定の結着樹脂等によって得
られることを知見し、この点の究明を行い、本発明に到
達したものである。
[発明の目的] 本発明の目的は上述のごとき問題点を解決した静電潜
像現像用摩擦帯電性磁性トナー及び該磁性トナーを用い
る画像形成方法を提供するものである。
さらに、本発明の目的は、画像濃度が高く、再線再現
性,階調性の優れた静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナ
ー及び該磁性トナーを用いる画像形成方法を提供するも
のである。
さらに本発明の目的は長時間の使用で性能の変化のな
い静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナー及び該磁性トナ
ーを用いる画像形成方法を提供するものである。
さらに本発明の目的は、環境変動に対して性能の変化
のない静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナー及び該磁性
トナーを用いる画像形成方法を提供するものである。
さらに本発明の目的は、転写・定着においても画質を
そこなうことのない優れた静電潜像現像用摩擦帯電性磁
性トナー及び該磁性トナーを用いる画像形成方法を提供
するものである。
さらに、本発明の目的は、少ない消費量で、高い画像
濃度をえることの可能な静電潜像現像用摩擦帯電性磁性
トナー及び該磁性トナーを用いる画像形成方法を提供す
るものである。
さらに、本発明の目的は、デジタルな画像信号による
画像形成装置においても、解像性,階調性,細線再現性
に優れたトナー画像を形成し得る静電潜像現像用摩擦帯
電性磁性トナー及び該磁性トナーを用いる画像形成方法
を提供するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、結着樹脂及び磁性粉を少なくとも有する静
電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナーにおいて、該結着樹
脂の分子量分布が少なくとも2つ以上のピークをもち、
ピーク分子量が500〜15,000および10万〜350万であるビ
ニル系重合体であり、該磁性トナーの残留磁化σと体
積平均粒径dが下記の式を満足し、 3.7−0.11d≦σ≦6.5−0.23d [式中、σは外部磁場1KOeにおける残留磁化(emu/
g)を示し、dは体積平均粒径(μm)を示し、4.5乃至
9.5の正数である。] 該磁性トナーのメルトインデックスが0.5〜20g/10分(1
25℃、10kg荷重)であり、重量平均分子量2,000〜30,00
0のポリアルキレンが樹脂成分を基準として0.1〜10重量
%含有され、平均粒径0.1〜1μmの磁性粉が樹脂成分1
00重量部に対して40〜200重量部含有されていることを
特徴とする静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナーに関す
る。
さらに、本発明は、 静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナーに摩擦電荷を付
与し、磁界発生手段を内包する現像スリーブ上に静電潜
像現像用摩擦帯電性磁性トナーのトナー層を形成し、 摩擦電荷を有する静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナ
ーを現像スリーブから感光体へ移行させて、該感光体に
形成されている静電潜像を現像して磁性トナー像を形成
し、 磁性トナー像を感光体から転写材へ転写し、磁性トナ
ー像を定着する画像形成方法であり、 (a)該静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナーが結着樹
脂及び磁性粉を少なくとも有する静電潜像現像用摩擦帯
電性磁性トナーであり、該結着樹脂の分子量分布が少な
くとも2つ以上のピークをもち、ピーク分子量が500〜1
5,000および10万〜350万であるビニル系重合体であり、
該磁性トナーの残留磁化σと体積平均粒径dが下記の
式を満足し、 3.7−0.11d≦σ≦6.5−0.23d [式中、σは外部磁場1KOeにおける残留磁化(emu/
g)を示し、dは体積平均粒径(μm)を示し、4.5乃至
9.5の正数である。] 該磁性トナーのメルトンインデックスが0.5〜20g/10
分(125℃、10kg荷重)であり、重量平均分子量2,000〜
30,000のポリアルキレンが樹脂成分を基準として0.1〜1
0重量%含有され、平均粒径0.1〜1μmの磁性粉が樹脂
成分100重量部に対して40〜200重量部含有されている静
電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナーであり、 (b)現像スリーブ上の静電潜像現像用摩擦帯電性磁性
トナーの穂の長さが150μm以下のトナー層を形成しす
る ことを特徴とする画像形成方法に関する。
〔発明の具体的説明〕
上記のように示される本発明の磁性トナーは、感光体
上に形成された潜像の細線に至るまで、忠実に再現する
ことが可能であり、網点およびデジタルのようなドツト
潜像の再現にも優れ、階調性及び解像性にすぐれた高濃
度の画像を与え、本発明の種々の目的を解決するもので
ある。
本発明の磁性トナーにおいて、このような効果が得ら
れる理由は必ずしも明確ではないが、以下のように推定
される。
本発明者らは、前記の問題点を検討する上で、濃度う
す,画質の乱れなどを極端に表した欠陥として、現像ス
リーブ上のブロツチ・ムラをとらえ、現像解明を行っ
た。
ブロツチ・ムラとは、現像スリーブ上に、斑点状また
はさざ波状にトナーの不均一コート部が発生し、ベタ黒
画像では現像不良として、ブロツチ形状に白くぬけた状
態となり、ベタ白画像ではブロツチ形状がそのまま現像
されてしまう。
このようなブロツチ・ムラを観察すると、スリーブ面
に種々の原因による付着粒子が発生し、そのため、スリ
ーブと摩擦帯電が十分に行われず帯電不足のトナーが、
その上部に乱れたカサ高いトナーの穂を形成しているこ
とが観察された。
この付着粒子は、通常、帯電したトナー粒子が静電気
的引力によってスリーブに付着しているものであり、画
像濃度を上げるために、トナーの帯電量を高くすると、
更に発生しやすくなるものである。
この現象は通常の繰り返し複写により特に長期間の超
低温低湿の環境条件下での連続使用で発生することもあ
る。
これによって、現像剤層の上層部分のトナーのコーテ
ィング均一性、現像されやすさに影響を与えるものであ
り、ブロツチ・ムラは極端な発生例であるが画質の悪
さ、濃度低下も発生形態は違うが同様の原因によると考
えることができる。
すなわち、乱れた穂、長すぎる穂は、潜像を忠実に現
像しえず、潜像からのトナーの穂のはみ出し、飛散りを
生じ、かつ、潜像の均一で密な現像ができず、カバーリ
ングパワーの小さい濃度の低い現像を生じることとな
る。
本発明者らは、これらの結果により磁性トナー粒子の
電荷に起因する鏡映力によって、スリーブ表面に付着・
蓄積および互いに凝集しようとする力に抗して、それを
妨げ、現像に適した穂立ちをさせるために、磁性トナー
のもつ磁気的作用力を最良にコントロールすることが効
果があるという知見を得た。第1図に本発明の磁性トナ
ーを用いることができる現像装置の一態様を示してあ
る。
第1図を参照しながら、現像条件を説明する。一成分
現像剤1は、矢印6の方向に回転するステンレス製円筒
スリーブ3表面上に磁性ブレード2を介して薄層に塗布
され、スリーブ3とブレード2の間隙は約250μmに設
定した。スリーブ3は磁界発生手段として固定磁石5を
有し、負荷電性潜像を有する有機光導電性層を具備する
感光ドラム4と近接する現像領域におけるスリーブ表面
近傍では磁界1000ガウスを固定磁石5は形成している。
矢印37の方向に回転する感光ドラム4とスリーブ3の最
近接距離は約300μmに設定した。尚、感光ドラム4と
スリーブ3との間で、交流バイアスと直流バイアスを相
乗した2000Hz/1350Vppのバイアスを印加する。
ここにおいて、磁性トナーはスリーブ33と磁性ブレー
ド32の間隙を通るとき、外部から最大の磁界を受けて、
穂を形成しようとする。ところが、本発明者らの検討か
ら推察すれば、この前後、特に、スリーブと磁性ブレー
ド間を通過し、磁気拘束力が小さくなり、再び、スリー
ブへの付着蓄積および、凝集しようとする力が働くのに
抗して、磁気的作用力で穂を保持しつづけることが重要
であり、さらに、穂の長さとトナー粒径が相対関係をも
つことにより、磁性トナーの残留磁化σと粒径dに問
題点を解決するための特徴ある関係、すなわち、3.7−
0.11d≦σ≦6.5−0.23dを見い出し、さらに、この効
果が十分に発揮されるためには、該結着樹脂の分子量分
布が少なくとも2つ以上のピークをもち、ピーク分子量
が500〜15000および10万〜350万のビニル系重合体であ
り、磁性トナーのMIが0.5〜20g/10分、かつ低分子量ポ
リアルキレンを含むことが良いという結論をえた。
本発明の構成について説明する。
磁性トナーの残留磁化σと体積平均粒径dが、 43.7−0.11d≦σ≦6.5−0.23d [式中σは外部磁場1KOeにおける残留磁化(emu/g)
を示し、dは体積平均粒径(μm)で、4.5乃至9.5の正
数である。] であることが良い。第3図の斜線部分がこの領域を示
す。
σ>6.5−0.23dでは、極性トナー粒径に対して、ト
ナー粒子のσが大きすぎ、現像スリーブからトナー粒
子を穂立ちさせる力は大きく、ブロツチなどは発生しに
くいが、逆に、トナーの穂が長くなりすぎ、100μmさ
らに、150μmを越えてしまい、細線潜像の幅より長
く、潜像よりはみ出したり、とびちったりし、画質は悪
くなってしまう。さらに、トナーの穂が長く、トナーコ
ート厚も大きくなり、個々の粒子が均一な帯電をうけに
くくなり、濃度うす、カブリさらには繰り返し使用をつ
づけるうちに、帯電能の低いトナーが現像機中に残留
し、長期的な画像濃度低下、画質低下も生じる。
また、σ<3.7−0.11dでは、トナー粒径に対して、
トナー粒子のσが小さすぎ、スリーブ上のブロツチム
ラや、乱れたタワー状のトナー穂立ちによる濃度うす、
画質の劣悪化を生じる。特に、トナーの体積平均径が小
さくなると、トナー表面積が増大し、スリーブとの摩擦
帯電が大きくなり、スリーブに対する静電気的な付着力
が大きくなると、上記の諸問題を発明しやすくなる。
ところが、上述のごとく、磁性トナーの体積平均粒径
dと残留磁化σを規定しても、本発明の問題点を十分
に解決しえないことがあり、この点を検討すると、含有
する磁性体の結着樹脂中の存在状態と関係があるという
知見をえた。
本発明において、該結着樹脂の分子量分布が少なくと
も2つ以上のピークをもち、ピーク分子量が500〜15000
および10万〜350万、好ましくは1500〜12000および20万
〜250万、さらに好ましくは2000〜10000および20万〜15
0万が良い。
また、ピーク分子量が500〜15000の構成成分(A)と
10万〜350万の構成成分(B)の構成比が10:90から90:1
0が良い。好ましくは20:80から80:20が良い。さらに好
ましくは30:70から70:30が良い。
このような結着樹脂を用いると、磁性体は極めて均一
に分散している。不適正なトナー粒子がわずかでも含ま
れれば、それが元になってブロツチ・ムラなどが発生し
やすくなることを考えると、これは、各粒子の磁気的性
質を均一に近ずけるという点で効果が大きい。
別の面から、単に混練粘度を上げてシエアをかけるだ
けならば、混練時の樹脂温度を下げれば、同様の結果が
えられるはずであるが、そりより効果が大きい点を考え
ると、該結着樹脂中の構成成分が、トナー表面からの磁
性体の欠落を防止するような作用、または、磁性体や荷
電制御剤を樹脂成分で被覆されるのを該結着樹脂の構成
成分が軽減し、トナー表面における荷電性および安定性
を増すような作用が働き、本発明をさらに顕著なものと
していると考えることができる。
結着樹脂のピーク分子量が10万〜350万の構成成分が
全結着樹脂の10wt%より少ない時、上記の効果は小さ
く、画質、濃度共に低下しやすく、オフセットによる画
質の乱れも生じやすい。
また、ピーク分子量が500〜15000の構成成分が全結着
樹脂の10wt%より少ないと、定着性が低下し、定着不良
のトナー粒子が定着ローラー表面で、定着ローラー面と
転写紙との帯電でおこる電界によって撹乱されて、とび
ちり、尾引きのような画質劣化を発生しやすい。
また、トナー粉砕することが困難となり、生産性の低
下を生じやすい。さらに、通常の混練機で、溶融不良
や、せん断力不足を生じやすく、逆に、分散が十分に行
いえず、問題を解決しえないこともある。
また、結着樹脂の分子量分布の測定は種々の方法があ
り、それにより若干の相異が生じる。従って以下の測定
法によって測定する。
即ち、ゲル・パーミエーシヨン・クロマトグラフイー
(GPC)により、温度40℃、溶媒テトロヒドロフラン、
測定流量1.0ml/min、濃度0.1wt%THFを300μ注入す
る。試料の分子量測定にあたり、単分散ポリスチレン標
準試料により作成した検量線を使用する。カラムはこれ
になんら限定するものではないが、例えばシヨーデツク
ス製KF−80Mや、KF802,803,804,805等がある。測定を適
確にするため、これらのカラムを組み合せるのが良い。
本発明において分子量分布より、構成成分比を求める
方法としては、分子量分布でピークをもつ山を最下点の
谷の部分で分離してそれぞれの山の積分値より、その比
をもって構成成分比とした。
本発明の磁性トナーに使用される結着樹脂としては下
記のビニル系重合体の使用が可能である。
例えば、スチレン系共重合体のスチレンモノマーに対
するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−
2−エチルヘキシル、アクリル酸フエニル、メタクリル
酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリ
ル、メタクリニトリル、アクリルアミドなどのような二
重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例
えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチ
ル、マレイン酸ジメチルなどのような二重結合を有する
ジカルボン酸及びその置換体;例えば塩化ビニル、酢酸
ビニル、安息香酸ビニルなどのようなビニルエステル
酸;例えばエチレン、プロピレン、ブチレンなどのよう
なエチレン系オレフイン類;例えばブタジエン、イソプ
レン、クロプレンなどおよびそれらの誘導体のような共
役ジエン系モノマー;例えばビニルエチルケトン、ビニ
ルヘキシルケトンなどのようなビニルケトン類;例えば
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニル
イソブチルエーテルなどのようなビニルエーテル類等の
ビニル単量体が単独もしくは2つ以上用いられる。
ここで架橋剤が必要な場合には主として2個以上の重
合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例えば、
ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどのような芳
香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジアク
リレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3
−ブタンジオールジメタクリレートなどのような二重結
合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアリニ
ン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフイド、ジビニル
スルホンなどのジビニル化合物;及び3個以上のビニル
基を有する化合物;が単独もしくは混合物として用いら
れる。
ここで、これらのビニル系重合体を2つ以上混合して
用いることも可能であり、また、これらのビニル系重合
体をその他の公知のトナー用結着樹脂と混合して用いる
ことも可能である。
また、トナー製造時に混練工程で、強いせん断力を加
えることで架橋成分を切断して、本発明のような分子量
分布をもつ結着樹脂とすることも可能である。
本発明の磁性トナーは、結着樹脂として含有される成
分のTHF不溶分が実質的に含有されていないことが、熱
定着性の点で好ましい。磁性トナーにおいて、結着樹脂
のTHF不溶分の含有量をゼロにするためには、THF不溶分
の含有量がゼロの結着樹脂を使用する方法と、THF不溶
分を含有する結着樹脂を磁性トナーを製造するための溶
融混練時に、THF不溶分の分子鎖を切断してTHF可溶成分
に変換する方法とがある。本発明でのテトラヒドロフラ
ン(THF)不溶分とは、トナー中の樹脂組成物中のTHF溶
媒に対して不溶性となったポリマー成分(実質的に架橋
ポリマー)の重量割合を示し、架橋成分を含む樹脂組成
物の架橋の程度を示すパラメーターとして使うことがで
きる。THF不溶分とは、以下のように測定された値をも
って定義する。
すなわち、トナーサンプル0.5〜1.0gを秤量し(W
1g)、円筒濾紙(例えば東洋濾紙製No.86R)に入れてソ
ツクスレー抽出器にかけ、溶媒としてTHF100〜200mlを
用いて6時間抽出し、溶媒によって抽出された可溶成分
をエバポレートした後、100℃で数時間真空乾燥し、THF
可溶樹脂成分量を秤量する(W2g)。トナー中の磁性体
あるいは顔料の如き樹脂成分以外の成分の重量を(W
3g)とする。ゲル分は、下記式から求められる。
本発明の磁性トナーのメルトインデツクスは諸結着樹
脂のテトラヒドロフラン不溶分等と関係があるが、0.5
〜15g/10分(125℃、10Kg荷重)が好ましい。さらに、
好ましくは0.5〜12g/10分が良い。
メルトインデツクスが0.5g/10分未満では、定着しに
くく、定着不良トナーが定着ローラーに帯電付着した
り、定着ローラーの押圧によって、未定着トナーが飛び
散ったりする現象が発生しやすく、結果として、画質の
低下をもたらし、本発明の望むところではない。
また、メルトインデツクスが15g/10分より大きいと、
定着によるつぶれが大きく、解像性、細線再現性の悪化
をまねきこれも好ましくない。
さらに、本発明の磁性トナーは重量平均分子量2,000
〜30,000のポリアルキレンを樹脂成分を基準として0.1
〜10重量%含有することが良い。さらに、0.5〜8重量
%含有することが好ましい。重量平均分子量2,000〜30,
000のポリアルキレンを添加することによって、定着時
に定着ローラーとの離型をすみやかにして、画質を悪化
させない効果もあるが、滑剤として、トナー粒子間のコ
アギユレートを軽減する効果が大きく、複写プロセスに
おいても現像機中でのトナーの流動の均一にし、帯電安
定化したり、凝集トナーをつくりにくくし、高画質に効
果を示している。また、トナー製造プロセスにおいて
も、粉砕法では、ノズルより高圧エアと共に、粗砕品を
対向する衝突板にあて、微粉砕するが、この際、衝撃板
への付着および粉砕粒子間の再融着を防止し、所望の性
能、形状のトナーを生産しやすくするという知見を得
た。とくに、トナー形状については、表面の磁性粉の存
在状態にも違いがあり影響は大きい。
重量平均分子量が2000〜30000であることが、上述の
効果をえるのに好ましい。また、ポリアルキレン含有量
が0.5wt%より小さいと効果は小さい。ポリアルキレン
含量が10wt%より大きいと、結着樹脂との混合がむずか
しく、遊離したポリアルキレンが発生しやすく、カブリ
などの画像不良を生じやすい。
本発明の磁性トナーに使用されるポリアルキレンとし
ては、例えばエチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキ
セン、4−メチルペンテン−1などの単重合体、および
エチレン−プロピレン、エチレン−ブテン−1、エチレ
ン−ヘキセン、プロピレン−エチレン、プロピレン−ブ
テン、プロピレン−ヘキセンなどの共重合体、およびこ
れらの熱変成物が使用できる。特に、ポリエチレン、ポ
リプロピレンおよびプロピレンとエチレン、ブテンなど
の共重合体と、その熱変成物が好ましい。
トナーの粒度分布は種々の方法によって測定できる
が、本発明においてはコールターカウンターを用いて行
った。
すなわち、測定装置としてはコールターカウンターTA
−II型(コールター社製)を用い、個数分布,体積分布
を出力するインターフエイス(日科機製)およびCX−1
パーソナルコンピユータ(キヤノン製)を接続し、電界
液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製
する。測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分
散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンス
ルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg
加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜
3分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−
II型により、アパチヤーとして100μアパチヤーを用い
て、個数を基準として2〜40μの粒子の粒度分布を測定
して、それから本発明に係わるところの値を求めた。
ここでのメルトインデックスは日本工業規格の熱可塑
性プラスチツクの流れ実験方法JIS K 7210記載の装
置を用いて、125℃、荷重10Kg、オリフイスの内径2.095
5±0.0051mm、長さ8.000±0.025mmによって測定を行な
った。
本発明において、磁性トナーの磁気特性は、VSMP−1
−10(東英工業社製)を用いて、室温にて、外部磁場1K
Oeで測定した結果より求めた。
さらに本発明の磁性トナーは着色剤の役割を兼ねても
良いが、磁性材料を含有している。本発明の磁性トナー
中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、r−酸
化鉄、フエライト、鉄過剰型フエライト等の酸化鉄;
鉄、コバルト、ニツケルのような金属或はこれらの金属
とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、ス
ズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミ
ウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タング
ステン、バナジウムのような金属との合金およびその混
合物等が挙げられる。
これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜1μm、好まし
くは0.1〜0.5μmのものが望ましく、磁性トナー中に含
有させる量としては樹脂成分100重量部に対し、40〜200
重量部、好ましくは樹脂成分100重量部に対し50〜150重
量部である。
これらの添加量にトナーの残留磁化およびトナー粒径
との関係で決められるべきものである。
また、本発明の磁性トナーには荷電制御剤をトナー粒
子に配合(内添)、またはトナー粒子と混合(外添)し
て用いることが好ましい。荷電制御剤によって、現像シ
ステムに応じた最適の荷電量コントロールが可能とな
る。正荷電制御剤としては、ニグロシンおよび脂肪酸金
属塩等による変成物;トリブチルベンジルアンモニウム
−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフオン酸塩、テトラ
ブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの四級
アンモニウム塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチル
スズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなど
のジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、
ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレー
トなどのジオルガノスズボレートを単独であるいは2種
類以上組合せて用いることができる。これらの中でも、
ニグロシン系、四級アンモニウム塩の如き荷電制御剤が
特に好ましく用いられる。
また、一般式 〔式中、R1はHまたはCH3を示し、R2及びRは置換また
は未置換のアルキル基(好ましくは、C1〜C4)を示
す。〕 で表わされるモノマーの単重合体:または前述したよう
なスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ルなどの重合性モノマーとの共重合体を正荷電性制御剤
として用いることができ、この場合これらの荷電制御剤
は、結着樹脂(の全部または一部)としての作用をも有
する。
本発明に用いることのできる負荷電性制御剤として
は、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効で、そ
の例としてはアルミニウムアセチルアセトナート、鉄
(II)アセチルアセトナート、3,5−ジターシヤリーブ
チルサリチル酸クロム等があり、特にアセチルアセトン
金属錯体、サリチル酸系金属錯体または塩が好ましく、
特にサリチル酸系金属錯体またはサリチル酸系金属塩が
好ましい。
トナーに内添する際、このような荷電制御剤は、結着
樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部(更には0.2〜10
重量部)用いることが好ましい。
また、本発明の非磁性トナーにはシリカ微粉末を添加
することが好ましい。シリカ微粉末のもつ、電荷を適度
にトナーからリークさせるような効果によるものと思わ
れるが、超低温低湿環境に於いても、適正な電荷量を維
持することができ、さらに、本発明の磁性トナーを優れ
たものをすることが可能である。
シリカ微粉体としては、乾式法および湿式法で製造し
たシリカ微粉体をいずれも使用できるが、耐フイルミン
グ性、耐久性の点からは乾湿法によるシリカ微粉体を用
いることが好ましい。
上記シリカ微粉体のうちで、BET法で測定した窒素吸
着による比表面積が30m2/g以上(特に50〜400m2/g)の
範囲内のものが良好な結果を与える。磁性トナー100重
量部に対してシリカ微粉体0.01〜8重量部、好ましくは
0.1〜5重量部使用するのが良い。
また、本発明の磁性トナーを正荷電性磁性トナーとし
て用いる場合には、トナーの摩耗防止,スリーブ表面の
汚損防止のために添加するシリカ微粉体としても、負荷
電性であるよりは、正荷電性シリカ微粉体を用いた方が
帯電安定性を損うこともなく、好ましい。
正帯電性シリカ微粉体を得る方法としては、上述した
未処理のシリカ微粉体を、側鎖に窒素原子を少なくとも
1つ以上有するオルガノ基を有するシリコンオイルで処
理する方法、あるいは窒素含有のシランカツプリング剤
で処理する方法、またはこの両者で処理する方法があ
る。
尚、本発明において正荷電性シリカとは、ブローオフ
法で測定した時に、鉄粉キヤリアーに対しプラスのトリ
ボ電荷を有するものをいう。
シリカ微粉体の処理に用いる、側鎖に窒素原子を有す
るシリコンオイルとしては、少なくとも下記式で表わさ
れる部分構造を具備するシリコンオイルが使用できる。
(式中、R1は水素、アルキル基、アリール基またはアル
コキシ基を示し、R2はアルキレン基またはフエニレン基
を示し、R3およびR4は水素、アルキル基、またはアリー
ル基を示し、R5は含窒素複素環基を示す) 上記アルキル基、アリール基、アルキレン基、フエニ
レン基は窒素原子を有するオルガノ基を有していても良
いし、また帯電性を損ねない範囲で、ハロゲン等の置換
基を有していても良い。
また、本発明で用いる含窒素シランカツプリング剤
は、一般に下記式で示される構造を有する。
Rm−Si−Yn (Rは、アルコキシ基またはハロゲンを示し、Yはアミ
ノ基または窒素原子を少なくとも1つ以上有するオルガ
ノ基を示し、mおよびnは1〜3の整数であってm+n
=4である。) そのような処理剤の例としてはアミノプロピルトリメ
トキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ジ
メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルア
ミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプ
ロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルト
リメトキシシラン、モノブチルアミノプロピルトリメト
キシシラン、ジオクチルアミノプロピルトリメトキシシ
ラン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブ
チルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミ
ノフエニルトリエトキシシラン、トリメトキシシリル−
γ−プロピルフエニルアミン、トリメトキシシリル−γ
−プロピルベンジルアミン等があり、さらに含窒素複素
環としては前述の構造のものが使用でき、そのような化
合物の例としては、トリメトキシシリル−γ−プロピル
ピペリジン、トリメトキシシリル−γ−プロピルモルホ
リン、トリメトキシシリル−γ−プロピルイミダゾール
等がある。
これらの処理された正荷電性シリカ微粉体の適用量
は、正荷電性磁性トナー100重量部に対して、0.01〜8
重量部のときに効果を発揮し、特に好ましくは0.1〜5
重量部添加した時に優れた安定性を有する正の帯電性を
示す。添加形態については好ましい態様を述べれば、正
荷電性磁性トナー100重量部に対して、0.1〜3重量部の
処理されたシリカ微粉体がトナー粒子表面に付着してい
る状態にあるのが良い。なお、前述した未処理のシリカ
微粉体も、これと同様の適用量で用いることができる。
また、本発明に用いられるシリカ微粉体は、必要に応
じてシランカツプリング剤、疎水化の目的で有機ケイ素
化合物などの処理剤で処理されていても良く、シリカ微
粉体と反応あるいは物理吸着する上記処理剤で処理され
る。そのような処理剤としては、例えばヘキサメチルジ
シラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラ
ン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシ
ラン、アリルフエニルジクロルシラン、ベンジルジメチ
ルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、
α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチル
トリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラ
ン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリ
ルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビ
ニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジフエニルジエトキシ
シラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテ
トラメチルジシロキサン、1,3ジフエニルテトラメチル
ジシロキサン、および1分子当り2から12個のシロキサ
ン単位を有し、末端に位置する単位にそれぞれ1個宛の
Siに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン
等がある。これら1種あるいは2種以上の混合物で用い
られる。
また、本発明において、フツ素含有重合体の微粉末、
例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフ
ルオライド等およびテトラフルオロエチレン−ビニリデ
ンフルオライド共重合体の微粉末を添加することは好ま
しい。特に、ポリビニリデンフルオライド微粉末が流動
性および研磨性の点で好ましい。トナーに対する添加量
は0.01〜2.0wt%,特に0.02〜1.0wt%が好ましい。
特に、シリカ微粉末と上記微粉末と組み合わせた磁性
トナーにおいては、理由は明確ではないが、トナーに付
着したシリカの存在状態を安定化せしめ、例えば、付着
したシリカがトナーから遊離して効果が減少するような
ことがなくなり、かつ、帯電安定性をさらに増大するこ
とが可能である。
本発明の磁性トナーは、必要に応じて添加剤を混合し
てもよい。着色剤としては従来より知られている染料、
顔料が使用可能であり、通常、結着樹脂100重量部に対
して0.5〜20重量部使用しても良い。
他の添加剤としては、例えばステアリン酸亜鉛の如き
滑剤、あるいは酸化セリウム、炭化ケイ素の如き研磨剤
あるいは例えばコロイダルシリカ、酸化アルミニウムの
如き流動性付与剤、ケーキング防止剤、あるいは例えば
カーボンブラツク、酸化スズ等の導電性付与剤がある。
本発明に係る静電荷像現像用磁性トナーを作製するに
は磁性粉及びビニル系、非ビニル系の熱可塑性樹脂、必
要に応じて着色剤としての顔料又は染料、荷電制御剤、
その他の添加剤等をボールミルの如き混合機により充分
混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダー
の如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉して樹脂類
を互いに相溶せしめた中に顔料又は染料を分散又は溶解
せしめ、冷却固化後粉砕及び厳密な分級をおこなって本
発明に係るところの磁性トナーを得ることが出来る。
本発明において、磁性トナーの円筒スリーブ上におけ
る帯電量測定は、第2図の測定装置を用いて、次の方法
によって行った。
所定の条件に設定した測定装置に、測定する磁性トナ
ーを入れて、23℃、60%RH環境下で、150mm/秒の周速で
円筒スリーブ12を回転させ、一定時間毎にスリーブ12の
上の単位面積当りのトナー層13の電荷量をいわゆる吸引
式フアラデーゲージ法を使用して求めた。この吸引式フ
アラデーゲージ法はその外筒をスリーブ12に押しつけて
スリーブ上の一定面積上のすべてのトナーを吸引し、内
筒のフイルターに採集してフイルターの重量増加分よ
り、スリーブ上の単位面積当りのトナー層の重量を計算
することができる。それと同時に外部から静電的にシー
ルドされた内筒に蓄積された荷電量を測定することによ
ってスリーブ上の単位面積当りの荷電量Q/S(nc/cm2
を求めることができる方法である。
第2図を参照しながら、帯電量測定装置の条件を説明
する。測定装置は、現像機の形態に擬したものであり、
トナーホツパ15と円筒スリーブ12および対向する磁性ブ
レード11よりなっており、円筒スリーブ12を駆動モータ
ーで、矢印の方向に一定周速(150mm/秒)で回転させ、
円筒スリーブ12の表面上に、磁性ブレード11を介して、
トナーを薄層に塗布し、時間をおって、前述のごとく電
荷量を測定し、スリーブ12上のトナーの変化を観察す
る。ブレード1とスリーブ12の間隔は約250μmに設
定し、トナーホツパーの形状はおおむね、がスリーブ
の直径、がスリーブの半径より大きくなっており、ト
ナーの投入量はがスリーブの半径の1/2より大きく、
半径より小さくなるようにする。円筒スリーブ12は、内
部に固定磁石14を有し、磁極の強さはN1約800G(ブレー
ド対向より約5゜ホツパー側)、S1約1000G、N2約750
G、S2約550Gである。スリーブ12は直径20mm、ステンレ
ス(SUS304)製で、その表面は80%以上が直径53〜62μ
mである定形ガラスビーズ粒子を用いて、吹きつけノズ
ルによって、ブラスト処理を行い、窪みの直径Rが約53
〜62μm、凹凸のピツチPが約33μm、表面粗さdが約
2μmの複数の球状痕跡窪みによる凹凸を形成するもの
である。
スリーブ表面の凹凸のピツチPおよび表面粗さdは、
スリーブ表面を微小表面粗さ計(小坂研究所製)を使用
して測定した。
本発明において、以下に定める測定方法によって測定
した帯電量Q/S(nc/cm2;絶対値)が3〜12nc/cm2が良
い。さらに、好ましくは4〜11nc/cm2が良く、さらに好
ましくは5〜10nc/cm2が良い。
Q/S>12(nc/cm2)では、荷電過剰であり、鏡映力が
大きすぎ、測定装置においてもブロツチ・ムラが発生し
やすい。
これに抗するために、トナーの残留磁化をさらに大き
くすると、トナーの穂は長大となり、画質の向上はのぞ
めない。
このようなトナーを用いて、コピーをつづけると、強
い鏡映力によってトナーがスリーブに付着して、感光体
に飛翔しにくくなり、濃度低下が発生しやすい。
また、Q/S<3(nc/cm2)では、帯電量が不足してお
り、画像濃度が低下しやすい。特に高温高湿な環境では
帯電量はさらに下がり、画像濃度はさらに低下しやすく
なる。さらに、コピーをつづけていると、選択現像によ
って、現像性の低いトーが残留し、濃度低下、画質劣化
が発生しやすい。
本発明において、細線再現性は次に示すような方法に
よって測定を行った。すなわち、正確に幅100μmとし
て細線のオリジナル原稿を、適正なる複写条件でコピー
した画像を測定用サンプルとし、測定装置として、ルー
ゼツクス450粒子アナライザーを用いて、拡大したモニ
ター画像から、インジケーターによって線幅の測定を行
う。このとき、線幅の測定位置はトナーの細線画像の幅
方向に凹凸があるため、凹凸の平均的線幅をもって測定
点とする。これより、細線再現性の値(%)は、下記式
によって算出する。
本発明において、解像力の測定は次の方法によって行
った。すなわち、線幅および間隔の等しい5本の細線よ
りなるパターンで、1mmの間に2.8,3.2,3.6,4.0,4.5,5.
0,5.6,6.3,7.1又は8.0本あるように描かれているオリジ
ナル画像をつくる。この10種類の線画像を有するオリジ
ナル原稿を適正なる複写条件でコピーした画像を、拡大
鏡にて観察し、細線間が明確に分離している画像の本数
(本/mm)をもって解像力の値とする。
この数字が大きいほど、解像力が高いことを示す。
以下本発明を実施例により具体的に説明するが、これ
は本発明をなんら限定するものではない。なお下記の配
合における部数はすべて重量部である。
実施例1 上記材料をヘンシエルミキサーで十分に混合し、180
℃に設定したニーデイングミキサーにて混練した。得ら
れた混練物を冷却し、カツターミルにて粗粉砕した後、
ジエツト気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得ら
れた微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分級して磁性トナ
ーを得た。
得られた磁性トナーの体積平均粒径は7.9μmで残留
磁化3.9emu/gであり、メルトインデツクスは6.5g/10分
であった。
また、磁性トナーより抽出して得た結着樹脂をGPCで
測定すると、ピーク分子量は約7000と約60万で、この構
成成分比は55:45であった。
また、磁性トナー中に含有される低分子量ポリプロピ
レン−エチレン共重合体は、磁性トナーに対して2.1重
量%、結着樹脂を基準とすると3.9重量%と測定され
た。
得られた磁性トナー100重量部に正荷電性疎水性シリ
カ(BET比表面積130m2/g)0.6重量部を加え、ヘンシエ
ルミキサーで混合して一成分磁性現像剤とした。
また、本発明に定める方法で測定したQ/Sの最大値は
8.0nc/cm2であり、2時間の測定中に現像スリーブ上に
は異常は見られず、常に均一なトナーコート層を保持し
ていた。現像領域において、磁性トナーは高さ約85μm
の穂を形成していた。
上記の一成分磁性現像剤を定着機のオイル塗布装置を
とりはずす改造をし、オフセツトのしやすい条件の複写
機NP3525(キヤノン製)を用いて、10000枚の画出しテ
ストを行った。結果を表1に示す。第1表から明らかな
ように、画像濃度は高く、細線再現性、解像性も本発明
の磁性トナーは優れており、10000枚画出し後も初めの
画質の良さを維持していた。また、画出し中にブロツチ
・ムラの発生もなく、定着.オフセツトにまつわる問題
も発生しなかった。
実施例2 重合条件を2段階にすることで得た上記結着樹脂と、
上記の他の材料を用いて、実施例1と同様にして磁性ト
ナーを得た。
得られた磁性トナーの体積平均粒径は4.5μmであ
り、残留磁化は4.8emu/gであった。またメルトインデツ
クスは15g/10分であった。
得られた磁性トナーに、正荷電性疎水性シリカ1.0重
量部を加え、ヘンシエルミキサーで混合して一成分磁性
現像剤とした。本発明で定める測定方法で測定したQ/S
の最大値は9.2nc/cm2であり、2時間の測定中に、スリ
ーブ上に異常は見られず、常に均一なトナーコート層を
保持しており、磁性トナーは高さ約65μmであった。実
施例1と同様にして、評価を行ったところ、第1表に示
すように安定した鮮明な高画質の画像をえることができ
た。
比較例4 上記材料をヘンシエルミキサーで十分に混合し、浅溝
タイプのスクリユーを用いたZ軸混練押出機で、100℃
設定とし高速回転(約350Rr.p.m)で高せん断条件で、
混練した。以下、実施例1と同様にして、磁性トナーを
得た。
得られた磁性トナーの体積平均粒径は約13μmであ
り、残留磁化は2.7emu/gで、メルトインデツクスは0.9g
/10分であった。また、磁性トナーより、磁性体、ニグ
ロシンをとりのぞいた結着樹脂のゲル分は0%であり、
磁性トナーより抽出して得た結着樹脂をGPCで測定する
と、ピーク分子量は700と7万と250万であり、それぞれ
の成分比は25:40:35(ピーク分子量700と250万のそれぞ
れの相対成分比は42:58)であった。
得られた磁性トナーに疎水性シリカ微粉末0.3重量部
を加え、ヘンシエルミキサーで混合して一成分磁性現像
剤とした。
本発明で定める測定方法で測定したQ/Sの最大値は5.3
nc/cm2であり、2時間の測定中にスリーブ上に異常は見
られず、常に均一なトナーコート層を保持しており、磁
性トナーは高さ約130μmであった。実施例1と同様に
して評価を行ったところ、第1表に示すように安定した
鮮明な高画質の画像をえることができたが、1万枚耐久
後において細線再現性及び解像性が実施例1と比較して
劣っていた。
実施例3 上記材料を用いて、実施例1と同様にして、黒色微粉
体を得た。この黒色微粉体(磁性トナー)100重量部に
負帯電性の疎水性シリカ微粉末(BET比表面積130m2/g)
0.4重量部を加え、ヘンシエルミキサーで混合して負帯
電性の一成分磁性現像剤を調製した。
得られた現像剤の体積平均粒径は9.5μmであり、残
留磁化は2.9emu/gであり、メルトインデツクスは12g/10
分であった。
また、本発明の測定方法で測定したQ/Sは−7.5μc/g
でブロツチ発生はなかった。
この一成分磁性現像剤を正荷電性の静電荷像を形成す
るアモルフアスシリコン感光ドラムを具備するNP7550
(キヤノン社製)から定着機のオイル塗布装置をとりは
ずした複写機に適用して、10000枚の画出しテストを行
った。
第1表に示すように、安定した鮮明な高画質の画像を
得ることができた。
比較例1 上記材料を用いて、実施例1と同様にして、磁性トナ
ーをえた。得られた磁性トナーの体積平均粒径は10.2μ
mであり、残留磁化は2.1emu/gであり、メルトインデツ
クスは23g/10分であった。
得られた磁性トナーに疎水性シリカ微粉末0.3重量部
を加え、へンシエルミキサーで混合して、現像剤として
用いた。
本発明で示した測定方法で測定したQ/Sの最大値は16.
1nc/cm2であり、測定開始後、2分後にはブロツチ、ム
ラが発生していた。スリーブ上の穂の高さは平均で120
μmで、高さが80μmから160μmまでいろいろであ
り、タワー状になっているものも多かった。細線再現
性、解像性、画像カブリ、とびちりも悪く、画出しをつ
づけると、画質の低下がみられた。結果を表1に示し
た。
比較例2 比較例1で、磁性粉を90重量部とする以外は同様にし
て、磁性トナーをえた。得られた磁性トナーの体積平均
径は9.6μmであり、残留磁化は3.7emu/gで、メルトイ
ンデツクスは26g/10分であった。
比較例1と同様の条件で得た現像剤を用いて評価を行
った。本発明の示す測定方法で測定したQ/Sは20分後に
最大値13.2nc/cm2となり、ブロツチ・ムラが部分的に発
生した。該磁性トナーのσと粒径は本発明の範囲内で
はあったが、該結着樹脂では、分散性、その他前述した
ような不良であり、一部のトナー粒子は、σと粒径の
関係を真に満たしていないことによると考えられる。ま
た、画出しをつづけると、画質のガサツキ、濃度の低下
がみられ、鮮鋭さに欠けた画像であった。
比較例3 実施例1で磁性体添加量を130重量部に変更する以外
は同様にして磁性トナーを得て、実施例1と同様にして
評価を行った。得られた磁性トナーの体積平均粒径は6.
9μmで、残留磁化は5.8emu/gであった。また、磁性ト
ナーのMIは7.5g/10分であった。
実施例1と同じ条件で得た現像剤を用いて評価を行っ
た。磁性トナーの穂の高さは約165μmと長く、微細な
潜像からのはみ出し、とびちりの多い細線再現性,解像
性に劣った画質であり、さらに、帯電が不均一なことに
よるカブリおよび画出しをつづけることによる濃度低
下、画質の悪化も発生した。
本発明の定める測定方法によるQ/Sの最大値は4.5nc/c
m2であった。
【図面の簡単な説明】
添付図中、第1図は実施例及び比較例において画出しに
用いた現像装置の概略的な断面図を示し、 第2図は本発明で用いた帯電量測定装置の概略図を示
し、 第3図は磁性トナーにおける体積平均粒径と、残留磁化
の関係を示す図である。 1……一成分磁性現像剤 2……ブレード 3……スリーブ 4……感光ドラム 5……固定磁石 6……バイアス印加手段 11……磁性ブレード 12……円筒スリーブ 13……トナーコート層 14……固定磁石 15……トナーホツパー 16……トナー ……ブレード11とスリーブ12の間隙 ……スリーブ上面とトナー上面の距離 ……スリーブからホツパー壁および天井までの距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−16144(JP,A) 特開 昭57−97546(JP,A) 特開 昭62−91960(JP,A) 特開 昭60−230666(JP,A) 特開 昭59−220746(JP,A) 特開 昭58−223155(JP,A) 特開 昭61−148457(JP,A) 特開 昭60−26953(JP,A) 特開 昭58−100139(JP,A) 特開 昭60−15647(JP,A) 特開 昭61−213858(JP,A) 特開 昭60−123852(JP,A) 特開 昭61−59345(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結着樹脂及び磁性粉を少なくとも有する静
    電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナーにおいて、該結着樹
    脂の分子量分布が少なくとも2つ以上のピークをもち、
    ピーク分子量が500〜15,000および10万〜350万であるビ
    ニル系重合体であり、該磁性トナーの残留磁化σと体
    積平均粒径dが下記の式を満足し、 3.7−0.11d≦σ≦6.5−0.23d [式中、σは外部磁場1KOeにおける残留磁化(emu/
    g)を示し、dは体積平均粒径(μm)を示し、4.5乃至
    9.5の正数である。] 該磁性トナーのメルトインデックスが0.5〜20g/10分(1
    25℃、10kg荷重)であり、重量平均分子量2,000〜30,00
    0のポリアルキレンが樹脂成分を基準として0.1〜10重量
    %含有され、平均粒径0.1〜1μmの磁性粉が樹脂成分1
    00重量部に対して40〜200重量部含有されていることを
    特徴とする静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナー。
  2. 【請求項2】静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナーに摩
    擦電荷を付与し、磁界発生手段を内包する現像スリーブ
    上に静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナーのトナー層を
    形成し、 摩擦電荷を有する静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナー
    を現像スリーブから感光体へ移行させて、該感光体に形
    成されている静電潜像を現像して磁性トナー像を形成
    し、 磁性トナー像を感光体から転写材へ転写し、磁性トナー
    像を定着する画像形成方法であり、 (a)該静電潜像現像用摩擦帯電性磁性トナーが結着樹
    脂及び磁性粉を少なくとも有する静電潜像現像用摩擦帯
    電性磁性トナーであり、該結着樹脂の分子量分布が少な
    くとも2つ以上のピークをもち、ピーク分子量が500〜1
    5,000および10万〜350万であるビニル系重合体であり、
    該磁性トナーの残留磁化σと体積平均粒径dが下記の
    式を満足し、 3.7−0.11d≦σ≦6.5−0.23d [式中、σは外部磁場1KOeにおける残留磁化(emu/
    g)を示し、dは体積平均粒径(μm)を示し、4.5乃至
    9.5の正数である。] 該磁性トナーのメルトインデックスが0.5〜20g/10分(1
    25℃、10kg荷重)であり、重量平均分子量2,000〜30,00
    0のポリアルキレンが樹脂成分を基準として0.1〜10重量
    %含有され、平均粒径0.1〜1μmの磁性粉が樹脂成分1
    00重量部に対して40〜200重量部含有されている静電潜
    像現像用摩擦帯電性磁性トナーであり、 (b)現像スリーブ上の静電潜像現像用摩擦帯電性磁性
    トナーの穂の長さが150μm以下のトナー層を形成する ことを特徴とする画像形成方法。
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