JP3740274B2 - 現像剤担持体、装置ユニット及び画像形成装置 - Google Patents

現像剤担持体、装置ユニット及び画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録法などに用いられる、現像剤を用いて行う現像装置に適用される現像剤担持体、及びそれを用いた装置ユニット及び画像形成装置に関する。
【0002】
更に詳しくは現像剤担持体面に乾式(粉体)現像剤を供給して担持させ、その担持現像剤を層厚規制部材(整層部材)で薄層に整層化させて潜像保持体面と対向する現像領域に搬送させることにより潜像の顕像化を行なわせる方式の現像装置に適用される現像剤担持体及びそれを用いた装置ユニット及び画像形成装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
従来、電子写真法としては多数の方法が知られている。一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により静電潜像担持体(感光体)上に電気的潜像を形成し、次いで該静電潜像をトナー(現像剤)で現像を行なって可視像とし、必要に応じて紙の如き転写材にトナー画像を転写した後、熱・圧力等により転写材上にトナー画像を定着して複写物を得るものである。
【0004】
近年、電子写真法を用いた機器は、従来の複写機に加えて、例えば、プリンターやファクシミリの如き色々な装置に適用されてきている。特にプリンターやファクシミリでは、複写装置部分を小さくする必要がある為、一成分系現像剤を用いた現像装置が使用されることが多い。
【0005】
一成分系現像剤を用いた一成分系現像方式としては、トナー粒子相互の摩擦及び現像剤担持体としての現像スリーブとトナー粒子の摩擦により、感光ドラム上の静電潜像荷と現像基準電位に対して逆極性の電荷をトナー粒子に与え、このトナーを現像スリーブ上に極めて薄く塗布して感光ドラムと現像スリーブとが対向した現像領域に搬送し、現像領域においてトナーを感光ドラム表面に付着させて現像して、静電潜像をトナー画像として顕像化する方法である。
【0006】
一成分現像方式は、二成分方式のようにガラスビーズや鉄粉等のキャリア粒子が不要な為、現像装置自体を小型化・軽量化できる。さらには、二成分現像方式は現像剤中のトナー濃度を一定に保つ必要がある為、トナー濃度を検知し必要量のトナーを補給する装置が必要である。よって、ここでも現像装置が大きく重くなる。一成分現像方式では、このような装置は必要とならない為、やはり小さく軽くできるため好ましい。
【0007】
プリンター装置はLED又はLBPプリンターが最近の市場の主流になっており、技術の方向としてより高解像度、即ち、従来300、400dpiであったものが600、800、1200dpiとなってきている。従って現像方式もこれに伴って、より高精細が要求されてきている。
【0008】
複写機においても高機能化が進んでおり、そのためデジタル化の方向に進みつつある。この方向は、静電荷像をレーザーで形成する方法が主であるため、やはり高解像度の方向に進んでおり、ここでもプリンターと同様に高解像・高精細な現像方式が要求されてきており、特開平1−112253号公報及び特開平2−284158号公報では粒径の小さいトナーが提案されており、トナー粒径は更に小さい方向へと進みつつある。
【0009】
上記方式の現像に用いられる現像剤担持体としては、例えば金属、その合金またはその化合物を円筒状に成型し、その表面を電解、ブラスト、ヤスリで所定の表面粗度になるように処理したものが用いられる。しかしこの場合、規制部材によって薄層に規制され現像剤担持体表面に形成される現像剤層中の現像剤担持体表面近傍に存在する現像剤は非常に高い電荷を有することとなり、担持体表面に鏡映力により強烈に引き付けられてしまい、これによりトナーと担持体との摩擦機会が持てなくなるため、現像剤は好適な電荷を持てなくなる(所謂、チャージアップ現象)。このような状況下では、十分な現像および転写は行われず、画像濃度ムラや文字飛び散りの多い画像になってしまう。
【0010】
このような過剰な電荷を有する現像剤の発生や、現像剤の強固な付着を防止するため、樹脂中にカーボン・グラファイトの如き導電性物質や固体潤滑剤を分散させた被膜を上記現像剤担持体上に形成する方法が、特開平1−277265号公報等に提案されている。
【0011】
近年、複写機やLBP本体の消費エネルギーの低減が再び要求されるようになり、それに伴い、定着に要するエネルギーを低下させるため、用いられる現像剤の低温定着化がさかんに検討されている。この影響を受け、現像剤はスリーブ等への融着が発生しやすいものが増加しつつある。このように定着性を優先させるため、現像性が十分に確保されにくいことがある。
【0012】
このようなトナーの微粒子化と低温定着化の流れの中で、トナーに十分かつ均一な高い帯電を与え、且つトナースリーブとの鏡映力を防止できる方法が要求される。
【0013】
近年の電子写真の高画質化の流れの中で、より一層高画質化するために、現像剤の平均粒径をより小さくし、更には現像装置構成において現像剤の規制をより強くし、現像剤を現像剤担持体上に薄層にする傾向があり、現像剤や現像剤担持体に対する物理的な負荷が増加してくるために、前述のチャージアップ現象やスリーブゴーストなどがより発生しやすくなる。
【0014】
しかしながら、先に述べたような更に粒径を小さくした現像剤においては、現像剤担持体上での現像剤の不整コートを防ぐために、磁性体含有量を増加させたり、トナー粒子表面にチャージを溜め過ぎないような材料を選択したり、チャージをリークさせる方向の外添剤を選択したりする場合がある。このような場合、トナー帯電の立ち上がりが遅くなる傾向が強い。さらに、先に述べた低温定着を実現させる方法として、現像剤のTg(ガラス転移点)を低めに設定したり、結着樹脂に低分子量成分を多めに添加したり、ワックス等の低融点成分を多めに添加したりする傾向にある。このような材料を用いた場合に、トナーが帯電しにくくなり帯電量が低下し、現像性が低下する場合が多い。従って、先の特開平1−277265号公報に記載されている技術のみでは、現像剤への十分な帯電付与は行われず不十分である。
【0015】
従って、現像剤担持体に現像剤への帯電付与性をさらに向上させ、さらにチャージアップ現象を防ぐ必要がある。さらに、現像剤層厚の規制強化や、近年のカートリッジの使用回数の増加あるいは大容量化などの中で、十分な耐摩耗性や樹脂層の均一性などが要求されている。
【0016】
特開昭56−146167号公報は、一成分系現像方式において、トナーに摩擦電荷を付与する部材の表面、すなわち、トナー担持体の表面が特定の含チッ素基を含む有機重合体を含有することを定義しており、実施例においては、例えばジメチルアミノエチルメタクリレートモノマーとスチレンモノマーとの共重合体、又はP−ジメチルアミノスチレンモノマーとメチルメタクリレートモノマーとの共重合体を記載している。
【0017】
しかしながら、特開昭56−146167号公報においては、実施例で具体的に調整しているトナー担持体は、含チッ素基を含む有機重合体を溶媒中に添加した溶液を用いてスリーブ表面に被膜を形成したものであることから、被膜は絶縁性である。よって、トナーに対する摩擦帯電付与特性を高め、かつ安定化する目的で、導電生後粉末を被膜中に添加して、被膜の電気的抵抗を下げるようにする場合に、被膜の機械的強度、被膜に対するトナーの耐融着性及び被膜中での導電性微粉末の分散性をいかに改良するのかについては、記載及び示唆していない。
【0018】
さらに、特開昭56−146167号公報においては、トナー担持体上に形成されるトナー層の層厚は、トナー担持体表面に近接配置させた鉄製ドクターブレードとトナー担持体に内包されている多種永久磁石との磁気的拘束力によって規制するものであり、環境変動に対するトナーの摩擦帯電付与特性の安定性の点でさらに改良すべき点がある。
【0019】
外部環境条件の変動に対してもトナーに対する摩擦帯電付与特性を安定にするために、トナー担持体上のトナー層に対して弾性ブレードを当接させる技術は、特開昭54−43038号及び特開昭58−116559号公報に開示されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の問題点を解決した現像剤担持体、それを用いた装置ユニット及び画像形成装置を提供することにある。
【0021】
本発明の目的は、現像剤担持体上の現像剤が、繰り返しの画出しにおいても、安定且つ適正な電荷を有し、均一でムラがなく、画像濃度低下やゴーストの発生のない、高品位の画像を得ることのできる現像剤担持体、それを用いた装置ユニット及び画像形成装置を提供することにある。
【0022】
本発明の目的は、高画質、省エネルギーを目的として、粒径が小さく、低温定着材料を用いたトナーにおいても、より帯電性あるいは現像性を向上させることにより、高精細高品位な画像を得ることのできる現像剤担持体、それを用いた装置ユニット及び画像形成装置を提供することにある。
【0023】
本発明の目的は、樹脂被覆層の耐摩耗性を確保し、更に均一な樹脂層を形成することにより、長く安定した画像の得られる現像剤担持体、それを用いた装置ユニット及び画像形成装置を提供することにある。
【0024】
本発明の目的は、樹脂被覆層へのトナー付着を軽減させることにより、より長く安定した画像の得られる現像剤担持体、それを用いた装置ユニット及び画像形成装置を提供することにある。
【0025】
本発明の目的は、長く均一な表面状態を有する現像剤担持体を用いることにより、安定した高品位の画像の得られる装置ユニット及び画像形成装置を提供することにある。
【0026】
本発明の目的は、長期間にわたる連続複写においても現像剤担持体上の現像剤に十分に高い帯電を与えるとともに安定かつチャージアップを起こさない適正な電荷を付与し、耐久中の画像濃度低下や均一で濃度ムラのない高品位の画像を得ることの可能な現像剤担持体及びそれを用いた装置ユニット及び画像形成装置を提供することにある。
【0027】
本発明の目的は、種々の環境下においても、現像剤担持体上の現像剤が安定かつ適正な電荷を有し、かつ現像剤の現像剤担持体への融着を抑制できる現像剤担持体及びそれを用いた装置ユニット及び画像形成装置を提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、以下の本発明の構成によって達成される。
【0029】
本発明は、少なくとも基体、及び該基体表面に形成されたバインダー樹脂及び導電性微粉末を含有している樹脂被覆層を有する現像剤担持体において、該バインダー樹脂は、メチルメタクリレートモノマー(M)単位及び含窒素ビニルモノマー(N)単位を含有する共重合体を有しており、該共重合体における該メチルメタクリレートモノマー(M)と該含窒素ビニルモノマー(N)との共重合モル比が、下記条件:
M:N=4〜999:1
を満足し、該バインダー樹脂は、3,000〜50,000の重量平均分子量(Mw)を有していることを特徴とする現像剤担持体に関する。
【0030】
本発明は、画像形成装置本体に脱着可能に装着される装置ユニットにおいて、該装置ユニットは、現像剤を収容するための現像容器;該現像容器に収容されている現像剤を担持し、且つ現像領域に搬送するための現像剤担持体;及び該現像剤担持体表面に該現像剤を介して圧接又は当接して、該現像剤担持体上に形成される現像剤層の層厚を規制するための現像剤層厚規制部剤;を有しており、該現像剤担持体は、少なくとも基体、及び該基体表面に形成されたバインダー樹脂及び導電性微粉末を含有している樹脂被覆層を有しており、該バインダー樹脂は、メチルメタクリレートモノマー(M)単位及び含窒素ビニルモノマー(N)単位を含有する共重合体を有しており、該共重合体における該メチルメタクリレートモノマー(M)と該含窒素ビニルモノマー(N)との共重合モル比が、下記条件:
M:N=4〜999:1
を満足し、該バインダー樹脂は、3,000〜50,000の重量平均分子量(Mw)を有していることを特徴とする装置ユニットに関する。
【0031】
本発明は、(a)静電潜像を担持するための潜像担持体、及び(b)現像画像を形成するために、該静電潜像を現像するための現像装置を有する画像形成装置において、該現像装置は、現像剤を収容するための現像容器;該現像容器に収容されている現像剤を担持し、且つ現像領域に搬送するための現像剤担持体;及び該現像剤担持体表面に該現像剤を介して圧接又は当接して、該現像剤担持体上に形成される現像剤層の層厚を規制するための現像剤層厚規制部剤;を有しており、該現像剤担持体は、少なくとも基体、及び該基体表面に形成されたバインダー樹脂及び導電性微粉末を含有している樹脂被覆層を有しており、該バインダー樹脂は、メチルメタクリレートモノマー(M)単位及び含窒素ビニルモノマー(N)単位を含有する共重合体を有しており、該共重合体における該メチルメタクリレートモノマー(M)と該含窒素ビニルモノマー(N)との共重合モル比が、下記条件:
M:N=4〜999:1
を満足し、該バインダー樹脂は、3,000〜50,000の重量平均分子量(Mw)を有していることを特徴とする画像形成装置に関する。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の現像剤担持体においては、基体表面に形成する樹脂被覆層が含有するバインダー樹脂が、機械的強度が高いメチルメタクリレートモノマー(M)単位と、現像剤に対して高い負摩擦帯電特性を有する含チッ素ビニルモノマー(N)単位を特定割合で有する共重合体を有していることから、現像剤担持体は、樹脂被覆層の耐摩耗性が高く、多数枚耐久後まで良好な摩擦帯電付与特性を有している。
【0033】
さらに、この共重合体は、含窒素ビニルモノマー(N)単位を有していることから、カーボンブラック及びグラファイトの如き導電性微粉末の樹脂被覆層中での分散性が向上する。よって、樹脂被覆層の電気的抵抗が良好に低下し、且つ樹脂被覆層表面での摩擦帯電付与特性の均一性が向上し、より現像剤に対する摩擦帯電付与特性が高く、且つ現像剤の帯電量分布がシャープになり、さらに、樹脂被覆層自体の皮膜強度も向上するため、より多数枚耐久性に優れるものである。共重合体がこの含窒素ビニルモノマー(N)単位を有していることで、カーボンブラック及びグラファイトの如き導電性微粉末の樹脂被覆層中での分散性が向上する理由は、明確には分からないが、含窒素ビニルモノマー(N)単位におけるチッ素原子に基づく極性基を含むことにより、溶媒、特に極性を有する溶媒への溶解性が良好となるため、樹脂が溶解している溶解液の導電性微粒子に対する濡れ性が向上し、溶解液中での導電性微粒子を塗工して樹脂被覆層を形成した場合に、樹脂被覆層中での導電性微粒子の分散性が向上するためと考えられる。特に、導電性微粒子が、カーボンブラックの如き極性基を表面に有する物質の場合には、チッ素原子に基づく極性基により親和性がより高まるため、より効果的である。
【0034】
さらに、この共重合体は、3,000〜50,000の重量平均分子量(Mw)を有していることから、低分子量成分に基づく樹脂被覆層表面への現像剤成分の融着の発生が抑制でき、且つ樹脂被覆層自体の皮膜強度も高いため、より多数枚耐久性に優れるものであり、加えて、導電性微粉末の樹脂被覆層のバインダー樹脂に対する分散性が良好であることから、上述した「樹脂被覆層の電気的抵抗が良好に低下し、且つ樹脂被覆層表面での摩擦帯電付与特性の均一性が向上し、より現像剤に対する摩擦帯電付与特性が高く、且つ現像剤の帯電量分布がシャープになり、さらに、樹脂被覆層自体の皮膜強度も向上するため、より多数枚耐久性に優れるものである」と言う分散性に伴う効果がより顕著に発現する。特にバインダー樹脂を溶媒に溶解(及び/又は分散)させた塗工液を塗工して樹脂被覆層を形成する場合には、塗工液中での樹脂粘度が、導電性微粉末の分散性に与える影響が大きいことから、上記の樹脂被覆層中での導電性微粉末の分散性向上効果が特に顕著である。
【0035】
従って、本発明の現像剤担持体は、現像剤担持体表面に現像剤層を介して圧接又は当接する現像剤層厚規制部剤を用いる樹脂被覆層の摩耗が生じ易い現像方法に適用した場合においても、各環境下で、初期から多数枚耐久後まで、現像剤に対して高く且つ均一な摩擦帯電量を安定に付与することができ、さらに、現像剤に対し搬送に摩擦帯電付与が可能であり、及び現像剤担持体へのチャージアップによる微粉トナーの堆積、付着及び融着を防ぎ、画像濃度を安定させ十分なライン画像及び濃いベタ画像を得ることができる。
【0036】
本発明に用いられる現像剤担持体について説明する。
【0037】
現像剤担持体に用いられる基体としては、金属、樹脂、ゴムあるいはその複合材で作られた円柱状部材、円筒状部材、ベルト状部材が適用可能である。特に円筒管が好適に用いられる。このような円筒管はアルミニウム、ステンレン鋼、真鍮の如き非磁性の金属または合金を円筒状に成型し研磨、研削を施したものが好適に用いられる。これらの金属円筒管は画像の均一性を良くするために、高精度に成型あるいは加工されて用いられる。例えば長手方向の真直度は、好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下が良く、スリーブと感光ドラムとの間隙の振れ、例えば、垂直面に対し均一なスペーサーを介して突き当て、スリーブを回転させた場合の垂直面との間隙の振れも好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下であることが良い。
【0038】
本発明の現像剤担持体の樹脂層の結着樹脂バインダー(共重合体)としては、主成分として、メチルメタクリレートモノマー(M)単位が含有される。メチルメタクリレートはポリマーとして用いられた場合、機械的強度に優れている。よって、スリーブ表面の樹脂被覆層の結着樹脂として用いた場合には、現像剤に対する摩擦帯電付与の多数枚耐久性に関して良好である。しかしながら、ホモポリマーとして用いた場合には、摩擦帯電付与特性が弱いため不十分であることが多く、本発明による含窒素ビニルモノマー(N)単位を含む共重合体として用いることにより摩擦帯電付与特性を向上させることができる。本発明においては、メチルメタクリレート成分が80モル%以上の比率で共重合体に含有されることから、メチルメタクリレートのホモポリマーと比較しても機械的強度、例えば耐摩耗性が損なわれることはない。更に含窒素ビニルモノマー成分が含有されていることから、樹脂被覆層中に導電性微粉末などの顔料成分を分散した場合においては、前述した通り、分散性が向上することから、この分散性の向上によっても、摩擦帯電付与の均一性及び耐摩耗性にとっては好ましい。例えば、主成分としてスチレンを用いた場合には、摩擦帯電付与特性はメチルメタクリレートを用いた場合に比べて低下し、更に耐摩耗性も悪化する。そのため長期耐久性(耐久枚数の多い)が要求されるものや、スリーブに対してより強い力の加わるような現像装置構成のもの、例えば弾性規制部材や現像剤供給・剥ぎ取り部材がスリーブ表面に当接されているような現像装置には適さない。
【0039】
本発明において、メチルメタクリレートモノマー(M)及び含チッ素ビニルモノマー(N)を有する共重合体の共重合モル比率は、
下記条件:
M:N=4〜999:1
を満たすことが良く、好ましくは、下記条件
M:N=4〜99:1
を満たすことが良い。
【0040】
Mが999を超える場合には、含窒素ビニルモノマーの添加効果がほとんどない、すなわち摩擦帯電付与性アップが極めて少なく、共重合させる効果がほとんどみられない。Mが4未満の場合には、例えばTgが下がることにより樹脂層が安定せず、例えば電子写真装置本体の昇温により樹脂層の帯電付与、耐摩耗性の特性が損なわれたり、トナーが固着しやすくなったりする。メチルメタクリレート成分比率の減少により機械的強度の低下を招く。
【0041】
さらに、本発明においては、上記共重合体が他のビニル系モノマー単位を含有することが可能であるが、メチルメタクリレートモノマー(M)は、共重合体を構成する全モノマーを基準として、好ましくは70〜99.9モル%未満、より好ましくは、70〜99.0モル%含有されていることが良く、含チッ素モノマー(N)は、共重合体を構成する全モノマーを基準として、好ましくは0.1〜20モル%未満、より好ましくは、1〜20モル%未満含有されていることが、樹脂被覆層の耐摩耗性と現像剤への摩擦帯電付与特性の点で良い。
【0042】
メチルメタクリレートモノマー(M)が70モル%未満の場合には、樹脂被覆層の機械的強度が低下し易く、耐摩耗性が損なわれることがあり、99.9モル%以上の場合には、上記のM:Nが4〜999:1の関係を満たすことができず、現像剤に対する摩擦帯電付与特性が充分に得られない。
【0043】
含チッ素モノマー(N)が0.1モル%未満の場合には、現像剤に対する摩擦帯電付与特性が充分に得られず、20モル%以上の場合には、上記のM:Nが4〜999:1の関係を満たすことができず、樹脂被覆層の機械的強度が低下し易い。
【0044】
本発明に用いられる上記樹脂バインダーの分子量としては、重量平均分子量Mwが、3,000〜50,000、好ましくは、4,000〜30,000であることが良い。Mwが3,000未満の場合には、低分子量成分が多すぎるため、トナーがスリーブに付着または固着しやすくなったり、樹脂の帯電付与性が低下する。Mwが50,000を超えた場合には、分子量が高すぎ、溶媒中の樹脂粘度が高いため、塗工不良や顔料類を添加した場合には分散不良の原因となり、樹脂被覆層の組成が不均一になりトナー帯電が安定せず、さらに樹脂被覆層の表面粗さが安定せず、耐摩耗性が減少するなどの原因となる。
【0045】
さらに、本発明に用いられる樹脂バインダーの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は3.5以下であることが好ましく、さらに好ましくは3.0以下である。Mw/Mnが3.5を超えた場合、低分子量成分が増加するために、トナーの付着性の増加や融着が増加したり、トナーへの摩擦帯電付与性の低下が生じる。
【0046】
本発明において、樹脂バインダーのGPCによるクロマトグラムの分子量分布は次のように測定される。
【0047】
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種類の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量性の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、東ソー社製あるいは昭和電工社製の分子量が102〜107程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。また検出器にはR1(屈折率)検出器を用いる。なおカラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、例えば昭和電工社製のShodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807,800Pの組み合わせや、東ソー社製のTSKgelG1000H(HXL),G2000H(HXL),G3000H(HXL),G4000H(HXL),G5000H(HXL),G6000H(HXL),G7000H(HXL),TSKguardcolumnの組み合わせを挙げることができる。
【0048】
測定サンプルの調製は、例えば、溶液重合で作成された樹脂溶液は、150℃,1.5hr,15mmHgの条件下で減圧乾燥し、重合溶媒を除去する。
【0049】
さらにこのサンプルを、テトラハイドロフラン(THF)に溶解させた後、GPC測定を行なう。
【0050】
含窒素ビニルモノマーの代表例としては、例えば、p−ジメチルアミノスチレン、ジメチルアミノメチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノメチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノメチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレートの如きアミノ(メタ)アクリル系モノマー;及びN−ビニルイミダソール、N−ビニルベンズイミダソール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルピペリジン、N−ビニルモルフォリン、N−ビニルインドールの如き含窒素複素環式N−ビニル化合物がある。
【0051】
特に、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート如きの下記の一般式(1)に示される含窒素ビニルモノマー又は、4級アンモニウム基含有ビニルモノマーを用いることが好ましい。
【0052】
【外7】
Figure 0003740274
〔式中、R1,R2,R3及びR4は水素原子あるいは炭素数1〜4の飽和炭化水素基を示し、nは1〜4の整数を示す。〕
【0053】
本発明に用いられる4級アンモニウム基含有ビニルモノマーとしては、メチルメタクリレートと共重合可能なものであれば特にその構造は限定されるものではないが、より好ましい4級アンモニウム基含有ビニルモノマーとしては、下記一般式(2)に示される4級アンモニウム基含有ビニルモノマーがある。
【0054】
【外8】
Figure 0003740274
〔式中、R5は水素原子又はメチル基を示し、R6は、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、R7〜R9は、メチル基、エチル基又はプロピル基を示し、X1は、−COO−又は−CONH−を示し、A-はCl-,(1/2)SO4 2-の如きアニオンを示す。〕
【0055】
本発明で用いるメチルメタクリレートモノマー(M)単位及び含チッ素ビニルモノマー(N)単位を含有する共重合体は、他のモノマー単位として、メチルメタクリレート以外のビニル基を有する酸モノマー又は、ビニル基を有する酸エステルモノマー(A)単位を有する3元共重合体であることも好ましい形態の1つである。
【0056】
メチルメタクリレートを主成分とし、含窒素ビニルモノマーと、メチルメタクリレート以外のビニル基を有する酸モノマー、或いは酸エステルモノマーとの、少なくとも3元共重合体として用いることによって、摩擦帯電付与性、及び摩擦帯電安定性のさらなる向上を図ることが好ましい。
【0057】
先ず、本発明の現像剤担持体においては、スリーブ基体表面上の樹脂層の形成材料である3元共重合体の主成分としてメチルメタクリレート成分を用いているので、メチルメタクリレートのホモポリマーによって樹脂層を形成した場合と比較しても、機械的強度、例えば、耐磨耗性が損なわれることがない。本発明において、特に好ましくは、メチルメタクリレート成分を70%以上の比率で含有させるとよい。
【0058】
更に、本発明においては、樹脂層の樹脂バインダー中に含窒素ビニルモノマー成分が含有されているので、樹脂層中に導電性微粉末等の顔料成分を分散させた場合に、その分散性を向上させることができ、この点も、耐磨耗性等の向上にとって好ましい。
【0059】
これらと比較して、例えば、スリーブ表面の樹脂層を形成する樹脂バインダーの主成分にポリスチレンを用いた場合は、摩擦帯電付与特性に劣り、更に耐磨耗性にも劣る。従って、ポリスチレンを樹脂層の形成材料の主成分としたものは、長期耐久性(耐久枚数の多い)が要求されるものや、スリーブに対してより強い力の加わるような現像装置構成のもの、例えば、弾性規制部材や剥ぎ取りローラー等がスリーブ表面に当接されているような系には適さない。更に、本発明においては、樹脂層の形成材料として、メチルメタクリレート以外のビニル基を有する酸モノマー或いは酸エステルモノマーを含んでいるため、現像剤担持体上での現像剤の帯電安定性にも効果がある。
【0060】
上記3元共重合体を構成するメチルメタクリレート以外のビニル基を有する酸モノマー若しくはエステルモノマーとしては、例えば;アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如き二重結合を有するモノカルボン酸、若しくはそのエステル化合物;例えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチルの如き二重結合を有するジカルボン酸、及びそのエステル化合物;が挙げられる。摩擦帯電量の安定効果としては、酸エステルモノマーよりも酸モノマーを用いた方がやや良好である。
【0061】
上記のビニル基を有する酸モノマー又は酸エステルモノマー(A)は、共重合体を構成する全モノマーを基準として、好ましくは0.1〜30モル%未満、より好ましくは1〜20モル%含有されていることが良い。
【0062】
ビニル基を有する酸モノマー又は酸エステルモノマー(A)が0.1モル%未満の場合には、(A)の添加効果が充分に発現せず、(A)の添加による摩擦帯電付与性の調整効果及び安定化効果が得られず、30モル%以上の場合には、含チッ素ビニルモノマー(N)の添加による摩擦帯電付与性を向上させる効果を阻害するように作用してしまう。
【0063】
本発明の樹脂被覆層に添加し、樹脂被覆層に導電性を付与する導電性微粉末としては、例えば、銅、ニッケル、銀、アルミニウムの如き金属あるいは合金の粉体;酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化チタンの如き金属酸化物;カーボンファイバー、カーボンブラック、グラファイトの如き炭素系導電剤が挙げられる。
【0064】
導電性微粉末の添加量は、その現像システムにより異なるが、例えば、樹脂被覆層の体積固有抵抗値が1×10-2Ω・cm〜1×105Ω・cmになるように添加することが好ましい。カーボンブラック、とりわけ導電性のアモルファスカーボンは特に電気伝導性に優れ、他に比べ、少ない量の添加で導電性を付与することができ、添加量のコントロールによりある程度任意の抵抗値を得ることができるので、好適に用いられる。
【0065】
この導電性微粉末は、個数平均粒径が好ましくは0.01〜30μm程度、より好ましくは0.02〜25μmのものを使用するのがよい。導電性微粉末の個数平均粒径が0.01μm未満の場合には、塗工液中での分散性が低下するため好ましくなく、個数平均粒径が30μmを超える場合には、導電性被覆層表面の粗さが不均一となり、トナーの均一な帯電化、及び被覆層の強度の点で好ましくない。
【0066】
導電性微粒子の個数平均粒径は、電子顕微鏡を用いて測定する。撮影倍率は6万倍とするが、難しい場合は低倍率で撮影した後に6万倍となる様に写真を拡大プリントする。写真上で粒径0.005μm以上の粒子について、1次粒子の粒径を測る。この際、長軸と短軸を測り、平均した値を粒径とする。これを100サンプルについて測定し、100サンプルの平均値を個数平均粒径とする。
【0067】
樹脂被覆層を上層の体積固有抵抗値の範囲にコントロールするためには、具体的には、導電性微粉末をバインダー樹脂100重量部に対して、好ましくは1〜400重量部、より好ましくは10〜200重量部の含有量であることが良い。
【0068】
本発明の樹脂層中には潤滑性粉末を含有させることも好ましい。このような潤滑性粉末の例としては、二硫化モリブデン、窒化硼素、雲母、グラファイト、フッ化グラファイト、銀−セレン化ニオブ、塩化カルシウム、グラファイト、滑石、テフロン、PVDF等の如きフッ素化重合体、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、パルチミン酸亜鉛の如き脂肪酸金属塩が挙げられる。
【0069】
なかでもグラファイトは潤滑性とともに導電性も有することから好ましく用いられる。
【0070】
本発明において、樹脂被覆層を形成する方法としては、例えば、各成分を溶剤中に分散混合して塗料化し、前記基体上に塗工することにより得ることが可能である。各成分の分散混合には、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミルの如きビーズを利用した公知の分散装置が好適に利用可能である。塗工方法としては、ディッピング法、スプレー法、ロールコート法が適応可能である。
【0071】
本発明において、この被膜被覆層の表面粗さは、JIS中心線平均粗さ(Ra)が好ましくは0.3〜3.5μmより好ましくは0.4〜2.5μmであることが好ましい。Raが0.3μm未満では、現像制の搬送力が低く、現像剤供給不足となる。さらに現像剤担持体上の現像剤が鏡映力により現像剤担持体表面に不動層を作り易く、現像剤への帯電付与が不十分となるため現像性が不十分となり、ムラ、飛び散り、濃度薄などの画像不良が発生する。Raが3.5μmを超えると、現像剤担持体上の現像剤コート層の規制が不十分となり、画像の均一性が不十分となったり、帯電不十分のため画像濃度薄となったりする。より好ましい範囲は、現像剤層厚の規制方法により異なるが、いずれの形態にせよ上記範囲にあることが好ましい。
【0072】
本発明における表面粗さの測定は、小坂研究所製:表面粗度計SE−3300Hを用い、測定条件としては、カットオフ0.8mm、規定距離8.0mm、送り速度0.5mm/secにて12箇所の測定値の平均をとった。
【0073】
次に本発明の現像剤担持体を用いた現像装置及び装置ユニットについて説明例示する。
【0074】
図1は、非磁性一成分現像剤を用いた場合に用いられる現像装置の構成の一例を模式的に示す。
【0075】
図1において、公知のプロセスにより形成された静電潜像を担持する像担持体、例えば電子写真感光ドラム1は、矢印B方向に回転される。現像剤担持体としての現像スリーブ8は、金属製円筒管(基体)6とその表面に形成される樹脂被膜層7から構成されている。非磁性一成分現像剤を用いるために金属製円筒管6の内部には磁石は内設されていない。金属製円筒管の替わりに円柱状部材を用いることもできる。
【0076】
現像器であるホッパー3中には非磁性一成分現像剤4を撹拌するための撹拌翼10が設けられている。
【0077】
現像スリーブ8に現像剤4を供給し、かつ現像後の現像スリーブ8の表面に存在する現像剤4を剥ぎ取るための現像剤供給・剥ぎ取り部材12が現像スリーブ8に当接している。現像剤供給・剥ぎ取り部材である供給・剥ぎ取りローラ12が現像スリーブ8と同じ方向に回転することにより、供給・剥ぎ取りローラ12の表面は、現像スリーブ8の表面とカウンター方向に移動することになり、ホッパー3から供給された非磁性トナーを有する一成分非磁性現像剤は、現像剤スリーブ8に供給され、現像スリーブ8が一成分現像剤4を担持して、矢印A方向に回転することにより、現像スリーブ8と感光ドラム1とが対向した現像部Dに非磁性一成分現像剤4を搬送する。現像スリーブ8に担持されている一成分現像剤は、現像スリーブ8の表面に対して現像剤層を介して圧接する現像剤層厚規制部材11により現像剤層厚が規定される。非磁性一成分現像剤4は現像スリーブ8との摩擦により、感光ドラム1上の静電潜像を現像可能な摩擦帯電電荷を得る。
【0078】
現像スリーブ8上に形成される非磁性一成分現像剤4の薄層の厚みは、現像部における現像スリーブ8と感光ドラム1との間の最小間隙Dよりも更に薄いものであることが好ましい。このような現像剤層により静電潜像を現像する非接触型現像装置に、本発明は特に有効である。しかし、現像部において現像剤層の厚みが現像スリーブ8と感光ドラム1との間の最小間隙D以上の厚みである接触型現像装置にも、本発明は適用することができる。
【0079】
説明の煩雑を避けるため、以下の説明では、非接触型現像装置を例に採って行う。
【0080】
上記現像スリーブ8には、これに担持された非磁性トナーを有する一成分非磁性現像剤4を飛翔させるために、電源9により現像バイアス電圧が印加される。この現像バイアス電圧として直流電圧を使用するときは、静電潜像の画像部(非磁性現像剤4が付着して可視化される領域)の電位と背景部の電位との間の値の電圧が、現像スリーブ8に印加されることが好ましい。現像画像の濃度を高め或は階調性を向上するために、現像スリーブ8に交番バイアス電圧を印加して、現像部に向きが交互に反転する振動電界を形成してもよい。この場合、上記画像部の電位と背景部の電位の間の値を有する直流電圧成分が重畳された交番バイアス電圧を現像スリーブ8に印加することが好ましい。
【0081】
高電位部と低電位部を有する静電潜像の高電位部に現像剤を付着させて可視化する所謂正規現像では、静電潜像の極性と逆極性に帯電する現像剤を使用する。静電潜像の低電位部にトナーを付着させて可視化する所謂反転現像では、現像剤は静電潜像の極性と同極性に帯電する現像剤を使用する。高電位と低電位というのは、絶対値による表現である。いずれにしても、非磁性一成分現像剤4は現像スリーブ8との摩擦により静電潜像を現像するための極性を帯電する。
【0082】
現像剤供給・剥ぎ取り部材としては、樹脂、ゴム、スポンジの如き弾性ローラ部材が好ましい。剥ぎ取り部材としては、弾性ローラに代えてベルト部材又はブラシ部材を用いることもできる。感光体1に現像移行されなかった現像剤を現像剤供給・剥ぎ取り部材12により、一旦スリーブ表面から剥ぎ取ることにより、スリーブ上の不動の現像剤の発生を防いだり、現像剤の帯電を均一化する働きを有する。
【0083】
現像剤供給・剥ぎ取り部材として弾性ローラからなる供給・剥ぎ取りローラ12を用いる場合には、供給・剥ぎ取りローラ12の周速は、表面がカウンター方向に回転する場合、現像スリーブ8の周速100%に対して、好ましくは20〜120%、より好ましくは30〜100%であることが良い。
【0084】
供給・剥ぎ取りローラ12の周速が20%未満の場合には、現像剤の供給が不足し、ベタ画像の追従性が低下し、ゴースト画像の原因となり、120%を超える場合には、現像剤の供給量が多くなり現像剤層厚の規性不良や帯電量不足によるカブリの原因となり、さらにトナーにダメージを与えやすいため、トナー劣化によるカブリやトナー融着の原因となり易い。
【0085】
供給・剥ぎ取りローラの回転方向が現像スリーブの表面と同(順)方向の場合には、供給ローラの周速は、スリーブ周速に対して、好ましくは100〜300%、より好ましくは101〜200%であることが上記のトナー供給量の点で良い。
【0086】
供給・剥ぎ取りローラの回転方向は、現像スリーブの表面とカウンター方向に回転することが、剥ぎ取り性及び供給性の点でより好ましい。
【0087】
現像スリーブ8に対する現像剤供給・剥ぎ取り部材12の侵入量は、0.5〜2.5mmであることが、現像剤の供給及び剥ぎ取り性の点で好ましい。
【0088】
現像剤供給・剥ぎ取り部材12の侵入量が0.5mm未満の場合には、剥ぎ取り不足により、ゴーストが発生し易くなり、侵入量が2.5mmを超える場合には、トナーのダメージが大きくなり、トナー劣化により融着やカブリの原因となり易い。
【0089】
図1の現像装置では、現像スリーブ8上の非磁性一成分現像剤4の層厚を規制する部材として、ウレタンゴム、シリコーンゴムの如きゴム弾性を有する材料、或はリン青銅、ステンレス銅の如き金属弾性を有する材料の弾性規制ブレード11を使用し、この弾性規制ブレード11を図1の現像装置では現像スリーブ8に回転方向と逆の姿勢で圧接させ、現像スリーブ8上に更に薄い現像剤層を形成することができる。
【0090】
この弾性規制ブレード11としては、特に安定した規制力とトナーへの安定した(負)帯電付与性のためには、安定した加圧力の得られるリン青銅板表面にポリアミドエラストマー(PAE)を貼り付けた構造のものを用いることが好ましい。ポリアミドエラストマー(PAE)としては、例えばポリアミドとポリエーテルの共重合体が挙げられる。
【0091】
現像スリーブ8に対する現像剤層厚規制部材11の当接圧力は、線圧5〜50g/cmであることが、現像剤の規制を安定化させ、現像剤層厚を好適にさせることができる点で好ましい。
【0092】
現像剤層厚規制部材11の当接圧力が線圧5g/cm未満の場合には、現像剤の規制が弱くなり、カブリやトナーもれの原因となり、線圧50g/cmを超える場合には、トナーへのダメージが大きくなり、トナー劣化やスリーブ及びブレードへの融着の原因となり易い。
【0093】
本発明の現像剤担持体は、このような現像スリーブ8に対して、現像剤供給・剥ぎ取り部材12及び現像剤層厚規制部材11が圧接する装置に適用した場合に、特に有効である。
【0094】
すなわち、現像スリーブ8に対して、現像剤供給・剥ぎ取り部材12及び現像剤層厚規制部材11が圧接する場合には、現像スリーブ8の表面がこれらの圧接される部材によって摩耗や現像剤の融着がより生じ易い使用環境にあることから、本発明の多数枚耐久性に優れた樹脂被覆層を有する現像剤担持体による効果が有効に発現されることになる。
【0095】
図2は、磁性一成分現像剤を用いた場合に用いられる現像装置の構成の一例を模式的に示す。
【0096】
図2において、公知のプロセスにより形成された静電潜像を担持する像担持体、例えば電子写真感光ドラム1は、矢印B方向に回転される。現像剤担持体としての現像スリーブ18は、金属製円筒管(基体)16とその表面に形成される樹脂被膜層17から構成されている。現像容器としてのホッパー13中には磁性一成分現像剤14を撹拌するための撹拌翼20が設けられている。ホッパー13から供給された一成分磁性現像剤としての磁性トナー14を担持して、矢印A方向に回転することにより、現像スリーブ18と感光ドラム1とが対向した現像部に磁性一成分現像剤14を搬送する。現像スリーブ18内には、磁性一成分現像剤14を現像スリーブ18上に磁気的に吸引保持するために、磁石15が配置されている。磁性一成分現像剤14は現像スリーブ18との摩擦により、感光ドラム1上の静電潜像を現像可能な摩擦帯電電荷を得る。
【0097】
図2の現像装置では、現像スリーブ18上の磁性一成分現像剤14の層厚を規制する部材として、ウレタンゴム、シリコーンゴムの如きゴム弾性を有する材料、或はリン青銅、ステンレス銅の如き金属弾性を有する材料の弾性規制ブレード21を使用し、この弾性規制ブレード21を図2の現像装置では現像スリーブ18に回転方向と逆の姿勢で圧接させ、現像スリーブ18上に更に薄い現像剤層を形成することができる。
【0098】
図3の現像装置では弾性規制ブレード21を現像スリーブ18に回転方向と同方向の姿勢で圧接させていることが特徴である。
【0099】
現像スリーブ18上に形成される磁性一成分現像剤14の薄層の厚みは、現像部における現像スリーブ18と感光ドラム1との間の最小間隙Dよりも更に薄いものであることが好ましい。このような現像剤層により静電潜像を現像する非接触型現像装置に、本発明は特に有効である。しかし、現像部において現像剤層の厚みが現像スリーブ18と感光ドラム1との間の最小間隙D以上の厚みである接触型現像装置にも、本発明は適用することができる。
【0100】
説明の煩雑を避けるため、以下の説明では、非接触型現像装置を例に採って行う。
【0101】
上記現像スリーブ18には、これに担持された磁性トナーを有する一成分磁性現像剤14を飛翔させるために、電源19により現像バイアス電圧が印加される。この現像バイアス電圧として直流電圧を使用するときは、静電潜像の画像部(磁性一成分現像剤14が付着して可視化される領域)の電位と背景部の電位との間の値の電圧が、現像スリーブ18に印加されることが好ましい。現像画像の濃度を高め或は階調性を向上するために、現像スリーブ18に交番バイアス電圧を印加して、現像部に向きが交互に反転する振動電界を形成してもよい。この場合、上記画像部の電位と背景部の電位の間の値を有する直流電圧成分が重畳された交番バイアス電圧を現像スリーブ18に印加することが好ましい。
【0102】
高電位部と低電位部を有する静電潜像の高電位部に現像剤を付着させて可視化する所謂正規現像では、静電潜像の極性と逆極性に帯電するトナーを使用する。静電潜像の低電位部に現像剤を付着させて可視化する所謂反転現像では、現像剤は静電潜像の極性と同極性に帯電する現像剤を使用する。高電位と低電位というのは、絶対値による表現である。いずれにしても、磁性一成分現像剤14は現像スリーブ18との摩擦により静電潜像を現像するための極性を帯電する。
【0103】
上記の現像装置を画像形成装置本体に対して着脱可能に装着する装置ユニットとして用いることが可能である。
【0104】
図3を参照しながら、図1で例示した本発明の現像剤担持体を有する現像装置を使用した画像形成装置の一例について説明する。
【0105】
先ず、一次帯電手段としての接触(ローラー)帯電手段29により静電潜像担持体としての感光ドラム1の表面を負極性に帯電し、レーザー光の露光25によるイメージスキャニングによりデジタル潜像が感光ドラム1上に形成される。次に、現像剤層厚規制部材としての弾性規制ブレード11を有し、現像剤担持体としての現像スリーブ8が具備されている現像装置によって、上記のデジタル潜像が、現像容器としてのホッパー3内の非磁性トナーを有する負帯電性一成分系現像剤4によって反転現像される。図3に示す様に、現像領域Dにおいて感光ドラム1の導電性基体は接地されており、現像スリーブ8にはバイアス印加手段9により交互バイアス、パルスバイアス及び/又は直流バイアスが印加されている。次に、被記録材Pが搬送されて転写部に来ると、転写手段としての接触(ローラー)転写手段23により被記録材Pの背面(感光ドラム側と反対面)から電圧印加手段24で帯電されることにより、感光ドラム1の表面上に形成されている現像画像が接触転写手段23で被記録材P上へ転写される。次に、感光ドラム1から分離された被記録材Pは、定着手段としての加熱加圧ローラー定着器27に搬送され、該定着器27によって被記録材P上の現像画像の定着処理がなされる。
【0106】
転写工程後の感光ドラム1に残留する一成分系現像剤4は、クリーニングブレード28aを有するクリーニング手段28で除去される。残留する一成分系現像剤4が少ない場合には、クリーニング工程を省くことも可能である。クリーニング後の感光ドラム1は、必要によりイレース露光26により除電され、再度、一次帯電手段としての接触(ローラー)帯電手段29による帯電工程から始まる上記工程が繰り返される。
【0107】
上記の一連の工程において、感光ドラム(即ち、静電潜像担持体)1は感光層及び導電性基体を有するものであり、矢印方向に動く。現像剤担持体である非磁性の円筒の現像スリーブ8は、現像領域Dにおいて感光ドラム1の表面と同方向に進む様に回転する。現像スリーブ8の表部には、供給ローラ12が接触し、かつ現像スリーブ8の表面の移動方向と逆方向に表面が移動するように回転している。この供給ローラー12の回転によって、ホッパー3内の一成分系現像剤4は、現像スリーブ8上に塗布されて担持され、且つ現像スリーブ8の表面との摩擦及び/又は非磁性トナー同士の摩擦によって、例えば、マイナスのトリボ電荷が与えられる。更に、弾性規制ブレード11を現像剤層を介して現像スリーブ8を弾性的に押圧する様に設け、現像剤層の厚さを薄く(30μm〜300μm)且つ均一に規制して、現像領域Dにおける感光ドラム1と現像スリーブ8との間隙よりも薄い現像剤層を形成させる。現像スリーブ8の回転速度を調整することによって、現像スリーブ8の表面速度が感光ドラム1の表面の速度と実質的に等速、もしくはそれに近い速度となる様にする。現像領域Dにおいて、現像スリーブ8に現像バイアス電圧として、交流バイアス又はパルスバイアスをバイアス印加手段9により印加してもよい。この交流バイアスはfが200〜4,000Hz、Vppが500〜3,000Vであればよい。
【0108】
現像領域Dにおける現像剤の移転に際し、感光ドラム1の表面の静電気力、及び交流バイアス又はパルスバイアスの如き現像バイアス電圧の作用によって、現像剤は静電潜像側に移転する。
【0109】
一次帯電手段としては、以上の如く接触帯電手段として帯電ローラー29を用いて説明したが、帯電ブレード、帯電ブラシの如き接触帯電手段でもよく、更に非接触のコロナ帯電手段でもよい。しかしながら、帯電によるオゾンの発生が少ない点で接触帯電手段の方が好ましい。
【0110】
転写手段としては、以上の如く転写ローラー23の如き接触転写手段を用いて説明したが、非接触のコロナ転写手段でもよい。しかしながら、こちらも転写によるオゾンの発生が少ない点で接触転写手段の方が好ましい。
【0111】
本発明に於て、装置ユニットは、図1乃至3に示す現像装置を画像形成装置本体(例えば、複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ装置)に対して着脱可能に装置するものである。
【0112】
装置ユニットとしては、図1乃至3に示す現像装置に加えて、ドラム状の静電潜像保持体(感光ドラム)1、クリーニングブレード28aを有するクリーニング手段28及び一次帯電手段としての接触(ローラー)帯電手段29からなるグループから選択される1種以上の構成部材を一体に有していることも可能である。
【0113】
本発明の画像形成方法をファクシミリのプリンターに適用する場合には、光像露光Lは受信データをプリントするための露光になる。図5はこの場合の一例をブロック図で示したものである。
【0114】
コントローラ31は画像読取部40とプリンター39を制御する。コントローラ31の全体はCPU37により制御されている。画像読取部からの読取データは、送信回路33を通して相手局に送信される。相手局から受けたデータは受信回路32を通してプリンター39に送られる。画像メモリには所定の画像データが記憶される。プリンタコントローラ38はプリンター39を制御している。34は電話である。
【0115】
回路35から受信された画像(回線を介して接続されたリモート端末からの画像情報)は、受信回路32で復調された後、CPU37は画像情報の複合処理を行い順次画像メモリ36に格納される。そして、少なくとも1ページの画像がメモリ36に格納されると、そのページの画像記録を行う。CPU37は、メモリ36より1ページの画像情報を読み出しプリンタコントローラ38に複合化された1ページの画像情報を送出する。プリンタコントローラ38は、CPU37からの1ページの画像情報を受け取るとそのページの画像情報記録を行うべく、プリンタ39を制御する。
【0116】
尚、CPU37は、プリンタ39による記録中に、次のページの受信を行っている。
【0117】
以上の様に、画像の受信と記録が行われる。
【0118】
次に、本発明に用いられるトナーを有する現像剤について説明する。
【0119】
トナーは主として結着樹脂、離型剤、荷電制御剤、着色剤を溶融混練し、固化した後粉砕し、しかる後分級などをして粒度分布をそろえた微粉体である。
【0120】
トナーに用いられる結着樹脂としては、一般に公知の樹脂が使用可能である。例えばポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルスチレンの如きスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル;フェノール樹脂;天然樹脂変性フェール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂;アクリル樹脂;メタクリル酸;ポリ酢酸ビニル;シリコーン樹脂;ポリエステル樹脂;ポリウレタン;ポリアミド樹脂;フラン樹脂;エポキシ樹脂;キシレン樹脂;ポリビニルブチラール;テルペン樹脂;クマロンインデン樹脂;石油系樹脂が使用できる。好ましい結着物質としては、スチレン系共重合体もしくはポリエステル樹脂がある。
【0121】
スチレン系共重合体のスチレンモノマーに対するコモノマーとしては、ビニル系モノマーが単独又は複数を組み合わせて用いることができる。ビニル系モノマーとしては、例えばアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メタクリルニトリル、アクリルアミドの如き二重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例えばマレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチルの如き二重結合を有するジカルボン酸及びその置換体:例えば塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニルの如きビニルエステル類;例えばエチレン、プロピレン、ブチレンの如きエチレン系オレフィン類;例えばビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトンの如きビニルケトン類;例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きニルエーテル類:が挙げられる。
【0122】
スチレン系重合体またはスチレン系共重合体は架橋されていてもよく、また混合樹脂でもかまわない。結着樹脂の架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物を用いても良い。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリンの如き芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレートの如き二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルフォンの如きジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化合物;が単独もしくは混合物として用いられる。
【0123】
トナー中には着色剤として顔料を含有することができる。顔料としては、例えば、カーボンブラック、ニグロシン塗料、ランプ黒、スーダンブラックSM、ファースト・イエローG、ベンジジン・イエロー、ピグメント・イエロー、インドファースト・オレンジ、イルガジン・レッド、パラニトロアニリン・レッド、トルイジン・レッド、カーミンFB、パーマネント・ボルドーFRR、ピグメント・オレンジR、リソール・レッド2G、レーキ・レッドC、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチル・バイオレッドBレーキ、フタロシアニン・ブルー、ピグメント・ブルー、ブリリアント・グリーンB、フタロシアニン・グリーン、オイルイエローGG、ザボン・ファーストイエローCGG、カヤセットY963、カヤセットYG、ザボン・ファーストオレンジRR、オイル・スカーレット、オラゾール・ブラウンB、ザボン・ファーストスカーレットCG、オイルピンクOPが適用できる。
【0124】
トナーを磁性トナーとして用いる場合には、トナーの中に磁性粉を含有させる。このような磁性粉としては、磁場の中におかれて磁化される物質が用いられ、鉄、コバルト、ニッケルの如き強磁性金属の粉末;或はこの強磁性金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムの如き他の金属との合金又は混合物;マグネタイト、ヘマタイト、フェライトの如き磁性酸化鉄;磁性酸化鉄の表面或は内部に硅素、アルミニウム、マグネシウムの如き金属イオンの酸化物、金属イオンの含水酸化物、金属イオンの酸化物を含むものが好ましく用いられる。この磁性粉の含有量はトナー重量に対して15〜70重量%が良い。
【0125】
トナーに、定着時の離型性向上、定着性向上の目的で、ワックス類を含有させることができる。そのようなワックス類としては、パラフィンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンクワックス及びその誘導体、フィッシャートロピッシュワックス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス及びその誘導体が挙げられる。誘導体には酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。その他、アルコール、脂肪酸、酸アミド、エステル、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス又はペトロラクタムを利用することもできる。
【0126】
必要に応じて、トナーに荷電制御剤を含有させてもよい。荷電制御剤には、負荷電制御剤及び正荷電制御剤がある。例えばトナーを負荷電性に制御するものとして下記物質がある。例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効であり、例えばモノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸の金属錯体、芳香族ダイカルボン酸の金属錯体が挙げられる。さらに、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びそれらの金属塩、それらの無水物、それらのエステル類;又はビスフフェノール誘導体類(ビスフェノール)がある。
【0127】
本発明で使用するトナーは、前述した所謂粉砕法によるトナーのみでなく、トナーの一部又は全体が、下記に挙げるような重合法により形成されたトナーを用いても構わない。
【0128】
トナーの製造に重合方法を用いる場合においては、以下のような製造方法によって具体的にトナーを製造することが可能である。先ず、重合性単量体中に低軟化物質からなる離型剤、着色剤、荷電制御剤、重合開始剤、その他の添加剤を加え、ホモジナイザーや超音波分散機によって均一に溶解又は分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を含有する水相中に通常の撹拌機、ホモミキサー又はホモジナイザーにより分散せしめる。そして、好ましくは、単量体組成物からなる液滴が、所望のトナー粒子のサイズとなるように撹拌速度・時間を調整しながら造粒する。その後は、分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行いながら、重合温度40℃以上、一般的には、50〜90℃の温度に設定して重合を行う。重合反応後半に昇温してもよく、更に、画像形成における耐久特性向上の目的から、未反応の重合性単量体や副生成物等除去するために、反応後半、又は反応終了後に一部水系媒体を留去して重合を行なってもよい。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・ろ過により回収し、その後、乾燥する。上記したような懸濁重合法においては、通常、単量体組成物100重量部に対して水300〜3,000重量部の分散媒体を使用することが好ましい。
【0129】
離型剤のトナー中の含有量としては、好ましくは0.1〜50重量%、より好ましくは0.5〜30重量%であることが良い。
【0130】
トナーの重量に対する離型剤の含有量が0.1重量%未満の場合には、含有量が少なく、離型剤の添加による定着部材に対する離型性効果が少なく、50重量%を超える場合には、離型剤がトナー表面に存在する量が多くなり、現像剤担持体表面を汚染しやすくなり好ましくない。
【0131】
本発明において、重合法で製造されるトナーは、前述の重合性単量体の重合によって合成された樹脂に加えて他の樹脂を含有することができる。
【0132】
このような他の樹脂をさらに含有するトナーは、重合法によるトナー粒子の製造過程において、少なくとも重合性単量体及び着色剤と共にこの他の樹脂を添加して重合性単量体組成物を調製し、この調整された重合性単量体組成物を重合することによって製造することができる。
【0133】
例えば、水溶性のため水性懸濁液中では溶解して乳化重合を起こすため使用することができないアミノ基、カルボン酸基、水酸基、スルフォン酸基、グリシジル基、ニトリル基の如き親水性官能基含有の重合性単量体成分をトナー粒子中に導入する時には、これらとスチレンあるいはエチレンの如きビニル化合物とのランダム共重合体、ブロック共重合体、あるいはグラフト共重合体の如き共重合体の形にして、あるいはポリエステル、ポリアミドの如き重縮合体、ポリエーテル、ポリイミンの如き重付加合体の形とすれば、使用することが可能となる。こうした極性官能基を含む高分子重合体をトナー中に共存させることは、重合性単量体組成物の水系媒体中での重合時に前述の離型剤としてのワックスを相分離させ、トナー粒子においてより内包化が強力となり、トナーの性能を向上させることが出来るので好ましい態様である。
【0134】
この極性官能基を含む高分子重合体のトナーの重量に対する含有量としては、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは2〜16重量%であることが良い。
【0135】
この極性官能基を含む高分子重合体の含有量が1重量%未満の場合には、内包化させた離型剤としてのワックスがトナー表面に出て離型効果を発揮するには少な過ぎ、20重量%を超える場合には、離型剤としてのワックスを内包させるのが難しくなり、結果として現像剤担持体表面の汚染が早くなり好ましくない。
【0136】
本発明の現像剤担持体は、上記の重合法で製造されたトナーを用いた場合に特に好ましい。
【0137】
すなわち、重合法で製造したトナーは、球状を示すことから転写性に優れ、またワックスをトナー粒子中に内包可能なことから定着性、耐オフセット性にも優れる。さらには形状がそろっていることから粉砕法に比べ均一に摩擦帯電され易い。しかしながら、球状であるためにすべりやすく、また表面積が粉砕法で製造した粉砕トナーに比べ小さいため摩擦帯電の立上りが遅いために、スリーブ上に担持搬送されにくい。この点本発明の現像剤担持体を用いることで摩擦帯電の立上りを早くし、かつ均一化させることで現像剤担持体への担持性を向上させ十分な現像性を実現できる。また先に述べた形状に基づく理由で粉砕トナーの方が摩擦帯電分布がブロードになり易いため、重合法で製造した重合トナーの方がカブリやハーフトーンの均一性を高くすることが可能となる。
【0138】
トナーは必要に応じて、流動性改善の目的で無機微粉末の如き粉末を外添して用いられる。このような微粉末としては、無機微粉体が好ましく用いられる。無機微粉体としては、例えば、シリカ微粉末、アルミナ、チタニア、酸化ゲルマニウム、酸化ジルコニウムの如き金属酸化物;炭化ケイ素、炭化チタンの如き炭化物;及び窒化ケイ素、窒化ゲルマニウムの如き窒化物が挙げられる。
【0139】
これらの無機微粉体は、有機ケイ素化合物、チタンカップリング剤の如き有機処理剤によって有機処理して用いることが可能である。例えば有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン、および1分子当り2〜12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサンがある。
【0140】
上記シランカップリング剤により無機微粉体を処理する方法としては、例えば、スプレー法、有機溶媒法及び水溶液法などがある。一般に、スプレー法による処理とは、ピグメントを攪拌しここにカップリング剤の水溶液あるいは溶媒液をスプレーし、この後水あるいは溶媒を120〜130℃程度で除去乾燥する方法である。有機溶媒法による処理とは、少量の水とともに加水分解用触媒を含む有機溶媒(アルコール、ベンゼン、ハロゲン化炭化水素等)にカップリング剤を溶解し、これにピグメントを浸漬した後、濾過或は圧搾により固液分離を行い120〜130℃程度で乾燥させるものである。水溶液法とは0.5%程度のカップリング剤を、一定pHの水或は水−溶媒中で加水分解させ、ここにピグメントを浸漬した後、同様に固液分離を行い乾燥するものである。
【0141】
他の有機処理としてシリコーンオイルで処理された微粉体を用いることも可能である。シリコーンオイルとしては、一般に次の式(3)により示されるものである。
【0142】
【外9】
Figure 0003740274
〔式中、R′はアルキル基(例えばメチル基)、アリール基を示し、nは整数を示す。〕
【0143】
好ましいシリコーンオイルとしては、25℃における粘度がおよそ0.5〜10000mm2 /s、好ましくは1〜1000mm2 /sのものが用いられ、例えばメチルハイドロジェンシリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイル、フェニルメチルシリコーンオイル、クロルフェニルメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル、ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルが挙げられる。
【0144】
上記シリコーンオイルによる処理は、例えば次のようにして行い得る。必要に応じて加熱しながら顔料を激しく攪乱しておき、これに上記シリコーンオイル或はその溶液をスプレーもしくは気化して吹き付けるか、又は顔料をスラリー状にしておき、これを攪拌しつつシリコーンオイル或はその溶液を滴下することによって容易に処理できる。
【0145】
これらのシリコーンオイルは1種あるいは2種以上の混合物あるいは併用や多重処理して用いられる。また、シランカップリング剤による処理と併用しても構わない。
【0146】
本発明において、トナー粒子の重量平均粒径(D4 )は、好ましくは3〜12μm、より好ましくは3〜8μmであることが高画像濃度と高画質化の両立の点で良い。
【0147】
トナー粒子の重量平均粒径が3μm未満の場合には、トナー飛散、カブリの如き欠陥を生じ、12μmを超える場合には、微小ドットの再現性の低下あるいは、転写時の飛び散りが生じ高画質化の妨げとなる。
【0148】
このトナー粒子の粒度分布として4μm以下のトナー粒子が30個数%以下、好ましくは5〜20個数%、10.1μm以上のトナー粒子が15体積%以下、好ましくは0.1〜10体積%であることが、トナーの帯電が均一化して好ましい。
【0149】
4μm以下のトナー粒子が30個数%より多いと、カブリの発生が生じ易くなる。
【0150】
10.1μm以上のトナー粒子が10体積%より多いと、飛び散りが生じ易くなる。
【0151】
本発明において、トナー粒子の重量平均粒径(D4 )及び4.0μm以下のトナー粒子の個数%及び10.1μm以上のトナー粒子の体積%の測定は、以下の通り行う。
【0152】
トナー粒子の平均粒径及び粒度分布はコールターカウンタTA−IIあるいはコールターマルチサイザーII(コールター社製)を用いて測定可能であるが、本発明においてはコールターマルチサイザーII(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェース(日科機製)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)を接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。例えば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターマルチサイザーによりアパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布を算出した。それから本発明に係る体積分布から求めた重量基準(各チャンネルの代表値をチャンネル毎の代表値とする)の重量平均粒径(D4 )及び個数分布から求めた4.0μm以下のトナー粒子の個数%及び体積分布から求めた10.0μm以上のトナー粒子の体積%を求めた。
【0153】
【実施例】
以下、実施例をもって本発明をさらに詳しく説明する。
【0154】
〈実施例1〉
下記に示す配合比にて塗料の作製を行った。
【0155】
メチルメタクリレート−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体A
(モル比90:10、Mw=10,200、Mn=4,500、Mw/Mn=2.3) 100重量部
個数平均粒径3μmの結晶性グラファイト 25重量部
トルエン 375重量部
【0156】
メチルメタクリレート−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体Aは、予めトルエンの一部に溶解させた。結晶性グラファイトを添加しガラスビーズを用いたサンドミルで分散した。さらにトルエンを添加して固形分濃度を25%とした。分散終了後、ガラスビーズと分離して、室温にて粘度を測定したところ、55mPa・sであった。この塗料を用いてスリーブの塗工を行った。両端をフランジ加工された、外径16mmφのアルミニウム製円柱状丸棒を回転台に立てて回転させ、両端部をマスキングしながらスプレーガンを一定速度で下降させ、丸棒表面に塗布することにより膜厚の均一な塗布スリーブを得た。これを乾燥炉にて160℃で30分間乾燥硬化させ、スリーブAとした。乾燥後の塗料の付着量は9000mg/m2 であった。表面粗さを測定したところ、中心線平均粗さRaが0.48μmであった。
【0157】
これとは別の丸棒にOHPシートとアルミシートを巻き付け同様に塗工し、これらのシートを体積固有抵抗測定のサンプルとした(OHPシートで抵抗測定、アルミシートで塗工膜厚を測定する)。体積固有抵抗を測定したところ、56.8Ω・cmであった。体積固有抵抗値は三菱油化社製、ローレスターAPに4端子プローブを取付けて測定した(但し、体積抵抗の高めのサンプルについては、同社のハイレスターを用いた)。
【0158】
次に、このスリーブAを用い、図3に示す画像形成装置として、キヤノン社製のLBP−2030改造機を用いて画出しを行った。EP−Hカートリッジにこのスリーブを装着可能に加工し取付けた。シアントナーを用い、単色で3千枚までの耐久試験を行った。EP−Hカートリッジのスリーブ近傍の模式図を図1に示す。
【0159】
弾性規制ブレードとしては、リン青銅板にPAEを貼り付けたものを用い、現像スリーブに対して、接圧20g/cmで圧接されている。供給ローラとしては、金属の芯材にポリウレタンフォームをかぶせた円筒状のものを用い、現像スリーブに対して、侵入量1.5mmで圧接されており、現像スリーブの速周を100%としたとき、周速60%でカウンター方向に回転し、現像スリーブ表面への現像剤の供給及び現像スリーブ表面からの現像剤の剥ぎ取りを行うものである。
【0160】
現像スリーブ上に形成される現像剤層の層厚は、約150μmであり、現像領域における感光体ドラム表面と現像スリーブ表面との最近接間隔Dは、300μmであり、現像剤層と感光体ドラムとが非接触状態である。現像時には、現像スリーブにVP-P =2000(V)、周波数f=2000(Hz)、VDC−300(V)の現像バイアス電圧を印加して現像を行う。ドラム電位としてはVD −600(V)、VL −150(V)にて行った。
【0161】
この評価においてトナーは次のようなものを用いた。
【0162】
ポリエステル樹脂 100重量部
フタロシアニン顔料 6重量部
負荷電制御剤 1重量部
エステル系ワックス 3重量部
【0163】
フタロシアニン顔料とポリエステル樹脂の一部で作製したマスターバッチと残りの材料をヘンシェルミキサーを用いて混合した後、二軸式のエクストルーダーを用いて混練を行い、冷却後ハンマーミルで粉砕した後、ターボミルで粉砕して微粉砕物を得た。これをエルボージェット分級機にて分級し、重量平均粒径D4 =6.58μm、4.0μm以下の粒子の個数%が17.5%、10.1μm以上の粒子の重量%が1.2%の分級品(トナー粒子)を得た。この分級品100重量部に疎水性のコロイダルシリカ1.5重量部を外添混合し、トナーを得た。得られたトナーを一成分現像剤1とした。
【0164】
画出し評価は、23℃/5%RHの低湿環境下と、30℃/80%RHの高湿環境下の2環境下にて行った。このときの画出し評価結果を第2表に示す。
【0165】
〔評価方法〕
評価は次のような事項について行った。
【0166】
(1)画像濃度(5■濃度、ベタ濃度)
5mm角黒及びベタ黒印字した際のページ内のポイント10箇所について、反射濃度計RD918(マクベス社製)により反射濃度測定を行い、10点の平均をとって画像濃度とした。
【0167】
(2)トナー帯電量(Q/M)
現像スリーブ上に担持されたトナーを、金属円筒管と円筒フィルターにより吸収捕集し、その時金属円筒管を通じてコンデンサーに蓄えられる電荷量Qを、および捕集されるトナー重量Mから、単位重量あたりの電荷量Q/M(mC/kg)を計算する。
【0168】
(3)カブリ(紙カブリ)
ベタ白画像の反射率を測定し、更に未使用の転写紙の反射率を測定し(ベタ白画像の反射率の最悪値)−(未使用転写紙の反射率の最高値)をカブリ濃度とし、その数値で示す(ただし反射率の測定はランダムに10回の測定を行った)。反射率はTC−6DS(東京電色社製)で測定した。評価基準としては、1.5以下;ほとんどわからない。1.5〜2.5;注意深く見ないとわからない。2.5〜3.5;次第にカブリが認識できるようになる。4.0;実用レベル下限で一見してカブリが確認できる。5.0以上;かなり悪い。
【0169】
(4)ドラム上カブリ(ドラムカブリ)
ベタ白画像時に、転写前のドラムに移行したトナーをマイラーテープで貼り取って回収し白紙に貼り付け反射濃度を測定し、白紙に貼り付けたマイラーテープの反射濃度との差をカブリ濃度とした。測定は上記と同じTC−6DSを用いた。
【0170】
(5)ベタ白筋、白帯(白帯)
ベタ画像で、画像進行方向に白筋状または白帯状の濃度薄部分が発生する現象で、トナーの帯電が不十分で現像が均一に行われない場合や、トナー固着や融着が生じている場合に発生する。以下の評価基準に基づいて評価した。
【0171】
(評価基準)
A:全く見られない。
B:透かして見ると濃度薄が確認できる。
C:通常のベタ画像の目視でやや現認されるが、画像濃度差はほとんどない。
D:通常のベタ画像の目視で確認されるが、写真画像では認識しずらい程度。
E:通常のベタ画像の目視ではっきり現認される。写真などのハーフトーンでも現認される。
F:かなり濃度差のある画像。
【0172】
(6)トナー飛散(飛散)
スリーブからのトナーの飛散状態を以下の評価基準に基づいて評価比較する。
A:カートリッジのスリーブ近傍にも飛散がほとんどない。
B:カートリッジのスリーブ下のステージ部分に多少のトナー付着が見られる程度。
C:上記の汚染は多少見られるが、汚染が本体までには至らない。
D:上記の汚染は見られ、かつ汚染が本体に多少認められる。
E:飛散が本体にまで認められるが、スリーブからのトナーのボタ落ちはない。
F:スリーブ上にトナーがコートされない部分が発生し、その部分ではトナーがスリーブからボタ落ち(スリーブ下のステージに落ちたトナーが溜り、そこからトナーがこぼれる)している。
G:スリーブ上のかなりの部分からボタ落ちが発生している。
【0173】
(7)コート層の削れ量(膜削れ)
塗工前のスリーブ(アルミニウム丸棒)の外径、塗工後の樹脂層を含めた外径をレーザー測長器にて測定(10箇所の平均)しておき、耐久後の樹脂層を含めた外径をレーザー測長器にて測定し、(画出し前の樹脂層を含めた外径)−(耐久後の樹脂層を含めた外径)を削れ量として、μm単位で表す。
【0174】
〈実施例2〜6〉
実施例1で用いた共重合体Aに替えて、メチルメタクリレートとジメチルアミノエチルメタクリレートのモル比を変化させた共重合体B〜Fを用い、実施例1と同様にしてスリーブB〜Fを作製し、実施例1と同様の評価を行った。物性を第1表、評価結果を第2表に示す。
【0175】
〈比較例1、2〉
第1表に示すように比較例1では、メチルメタクリレートの単独重合体Gを用いてスリーブGを作製し、比較例2では共重合体におけるジメチルアミノエチルメタクリレートの含有量を増加させた共重合体Hを用いたスリーブHを作製した。評価結果を第4表に示す。比較例1についてはジメチルアミノエチルメタクリレートが含有されないため、トナーの帯電量が上がらず、またグラファイト微粒子の分散がやや劣り、それらに起因する欠陥が見られた。比較例2においては、トナーのスリーブ上への付着性が増す、膜強度がやや劣る現象といった現象が見られた。
【0176】
〈実施例7〜10〉
実施例1で用いた共重合体Aに替えて、共重合体の分子量を変化させた共重合体I〜Lを用いて、実施例1と同様にしてスリーブI〜Lを作製し、実施例1と同様の評価を行った。物性を第1表、評価結果を第2表に示す。
【0177】
〈比較例3、4〉
実施例1で用いた共重合体Aに替えて、比較例3では重量平均分子量の低い共重合体Mを用い、比較例4では重量平均分子量の高い共重合体Nを用いて、スリーブM、Nを作成し、実施例1と同様の評価を行った。物性を第1表、評価結果を第4表に示す。
【0178】
〈実施例11〉
実施例1において、結晶性グラファイトを用いずに、カーボンブラックのみを添加して、スリーブOを作成し、実施例1と同様の評価を行った。物性を第1表、評価結果を第3表に示す。
【0179】
〈実施例12〉
実施例1で用いた共重合体Aに替えて、低分子量成分が多く、Mw/Mnが3.8を示す共重合体Oを用いて、実施例1と同様にしてスリーブPを作成し、実施例1と同様の評価を行った。物性を第1表、評価結果を第3表に示す。
【0180】
〈実施例13〉
実施例1で用いた共重合体Aを用い、カーボンブラック及び結晶性グラファイトを併用してスリーブQを作成し、実施例1と同様の評価を行った。物性を第1表、評価結果を第3表に示す。
【0181】
〈実施例14〜17〉
実施例1において、結晶性グラファイトの添加量を替えたことを除いては、実施例1と同様にしてスリーブR〜Uを作成し、実施例1と同様の評価を行った。物性を第1表、評価結果を第3表に示す。
【0182】
〈実施例18〜20〉
実施例1で用いた共重合体Aに替えて、ジメチルアミノエチルメタクリレートモノマーに替えて、ジエチルアミノエチルメタクリレートモノマー、ジブチルアミノエチルメタクリレートモノマー、ジメチルアミノスチレンモノマーをそれぞれ用い、メチルメタクリレートと共重合させた共重合体P〜Rを用いることを除いては、実施例1と同様にしてスリーブV〜Xを作成し、実施例1と同様の評価を行った。物性を第1表、評価結果を第3表に示す。
【0183】
〈比較例5〉
実施例1で用いた共重合体Aに替えて、メチルメタクリレートに替えて、メインのモノマーとしてスチレンモノマーを用いた共重合体Sを用いることを除いては、実施例1と同様にしてスリーブYを作成し、実施例1と同様の評価を行った。物性を第1表、評価結果を第4表に示す。削れ性悪化に伴う、画質劣化が認められた。
【0184】
〈比較例6〉
フェノール樹脂中間体 100重量部
個数平均粒径3μmの結晶性グラファイト25重量部
メタノール 250重量部
実施例1の塗料に替えて、上記構成のフェノール系塗料を用いた。乾燥硬化時間は、150℃,30分とした。あとは実施例1と同様にスリーブZを作製し、実施例1と同様の評価を行った。物性を第1表、評価結果を第4表に示す。
【0185】
〈比較例7〉
実施例1で用いたアルミニウム丸棒の表面にガラスビーズ(FGB#300)を用いてサンドブラスト処理を行った。このスリーブZZを用いて、実施例1と同様の評価を行った。物性を第1表、評価結果を第4表に示す。
【0186】
【表1】
Figure 0003740274
【0187】
【表2】
Figure 0003740274
【0188】
【表3】
Figure 0003740274
【0189】
【表4】
Figure 0003740274
【0190】
【表5】
Figure 0003740274
【0191】
〈実施例21〉
先ず、イオン交換水400重量部に、0.1M−Na3 PO4 水溶液225重量部を投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12,000rpmにて攪拌した。これに1.0M−CaCl2 水溶液35重量部を徐々に添加し、Ca3 (PO42 を含む水系媒体を得た。
【0192】
下記処方の混合物を60℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12,000rpmにて均一に溶解し、分散した。これに、重合開始剤2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5重量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0193】
Figure 0003740274
【0194】
次に、先のようにして調製した水系媒体中に、この重合性単量体組成物を投入し、60℃のN2 雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて10,000rpmで20分間攪拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル攪拌翼で攪拌しつつ80℃に昇温し、この温度で10時間反応させて着色懸濁粒子を得た。更に、重合反応終了後に、減圧下で残存モノマーを留去し、冷却後、塩酸を加えてリン酸カルシウムを溶解させた後、ろ過、水洗、乾燥をして、重量平均径約7.1μm、4.0μm以下の粒子個数%が15.3%、10.1μm以上の粒子の体積%が2.0%のシャープな着色粒子(トナー粒子)を得た。上記で得られた着色粒子100重量部に対して、BET法による比表面積が、200m2 /gである疎水性シリカ1.3重量部を外添し、トナーを得た。得られたトナーを一成分現像剤2とした。
【0195】
上記で得られた一成分現像剤2を用い実施例1で用いた一成分現像剤1に替えて、同様の評価を行ったところ、実施例1に比較して、ドラム上及び紙上のカブリが良く、ハーフトーン画像の均一性も良かった。これはトナー粒子が球形で均一であるために不定形の粉砕トナーに比べトナー粒子の帯電量の均一性が高いことに由来すると考えられる。
【0196】
〈比較例8〉
実施例21で用いた一成分現像剤2を用いて比較例1のスリーブGで同様のテストを行ったところ、初期の画像濃度は1.0にも満たず初期からスリーブ上から摩擦帯電量の低いトナーが現像領域側で飛散しており、耐久していくうちにこの飛散しているトナー量が多くなり現像器からトナーがもれはじめた。この場合は、トナーに対し十分な帯電付与が行われにくいことを示している。
【0197】
〈実施例22〉
下記に示す配合比にて塗料の作製を行った。
【0198】
メチルメタクリレート−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体a(モル比90:10、Mw=11,300、Mn=4,900、Mw/Mn=2.3) 100重量部
個数平均粒径10μmの結晶性グラファイト 36重量部
個数平均粒径0.08μmのカーボンブラック 4重量部
トルエン 360重量部
【0199】
メチルメタクリレート−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体aは、予めトルエンの一部に溶解させた。結晶性グラファイト及びカーボンブラックを添加しガラスビーズを用いたサンドミルで分散した。さらにトルエンを添加して固形分濃度を25%とした。分散終了後、ガラスビーズと分離して、室温にて粘度を測定したところ、70mPa・sであった。この塗料を用いてスリーブの塗工を行った。外径12mmφのアルミニウム製円筒管を回転台に立てて回転させ、両端部をマスキングしながらスプレーガンを一定速度で下降させ、円筒管表面に塗布することにより膜厚の均一な塗布スリーブを得た。これを乾燥炉にて160℃で30分間乾燥硬化させ、スリーブaとした。乾燥後の塗料の付着量は8500mg/m2 であった。表面粗さを測定したところ、中心平均粗さRaが0.98μmであった。
【0200】
これとは別の円筒管にOHPシートとアルミシートを巻き付け同様に塗工し、これらのシートを体積抵抗測定のサンプルとした。体積固有抵抗を測定したところ、25.6Ω・cmであった。
【0201】
次に、このスリーブaを用い、図3に示す画像形成装置として、キヤノン社製のLBP−404GII改造機を用いて画出しを行った。EP−Pカートリッジにこのスリーブを装着可能に加工し取付けた。下記の低温定着トナー(プロセススピード24mm/秒で110℃で定着)を用い、4千枚までの耐久試験を行った。EP−Pカートリッジのスリーブ近傍の模式図を図2に示す。
【0202】
弾性規制ブレードとしては、ウレタンゴムブレードを用い、現像スリーブに対して、線圧22g/cmで圧接されている。
【0203】
現像スリーブ上に形成される現像剤層の層厚は、約150μmであり、現像領域における感光体ドラム表面と現像スリーブ表面との最近接間隔Dは、250μmに設定した。現像剤層と感光体ドラムが非接触状態である現像時には、現像スリーブにVP-P =1200(V)、f=1800Hz、VDC=−400(V)の現像バイアス電圧を印加して現像を行う。ドラム電位はVD =620(V)、VL =180(V)に設定した。この評価においてトナーは次のようなものを用いた。
【0204】
スチレン−nブチルアクリレート 100重量部
マグネタイト 100重量部
負荷電制御剤 1重量部
低分子量ポリスチレン 8重量部
【0205】
上記の材料をヘンシェルミキサーを用いて混合した後、二軸式のエクストルーダーを用いて混練を行い、冷却後ハンマーミルで粉砕した後、ジェットミルで粉砕して微粉砕物を得た。これをエルボージェット分級機にて分級し、重量平均粒径D4 =6.19μm、4.0μm以下の粒子の個数%が19.5%、10.1μm以上の粒子の重量%が0.2%の分級品(トナー粒子)を得た。この分級品100重量部に疎水性のコロイダルシリカ1.2重量部を外添混合し、トナーを得た。得られたトナーを一成分現像剤3とした。
【0206】
画出し評価は、23℃/5%RHの低湿環境と、30℃/80%RHの高湿環境の2環境にて行った。このときの画出し評価結果を第6表に示す。
【0207】
〔評価方法〕
評価は、実施例1で行った画像濃度及びトナー帯電量の他、次のような事項について行った。
【0208】
(1)ゴースト
ベタ白とベタ黒部が隣り合う画像を画像先端部(スリーブ回転1周目)で現像し、2周目以下のハーフトーン上に現れるベタ白跡とベタ黒跡の濃度差を主として目視で比較し、画像濃度測定を参考にし、下記の評価基準に基づいて評価した(表中Nで示されるのは、ベタ黒跡がベタ白跡より濃度が薄く見えるゴーストである。N表示のないものは、その逆である。)。
【0209】
〔評価基準〕
A:濃淡差が全く見られない。
B:見る角度によってわずかな濃淡差が確認できる程度。
C:目視では濃淡差が確認できるが、画像濃度差は0.01以内である。
D:エッジがはっきりしない程度の濃淡差が確認できる。
E:濃淡がややはっきりしている。
F:濃淡差がはっきり確認でき、画像濃度差として確認できる。
G:濃淡差がかなり大きく反射濃度計での濃度差が0.05以上ある。
【0210】
(2)ムラ
ベタ黒、ハーフトーン、ライン画像など各種画像を確認し、現像スリーブ上の波状ムラ、ブロッチ(斑点状ムラ)等、スリーブ上での現像剤のコート不良に起因する画像ムラ(波状、ブロッチ状等)を参考にし、下記の評価基準に基づいて評価した。
【0211】
〔評価基準〕
A:全く現れない。
B:数枚〜十数枚に1枚程度ベタまたはハーフトーン画像を透かしてみると確認できる。
C:ハーフトーン画像の、又はベタ黒画像の1枚目のスリーブ1周目に波状あるいは斑点状のムラが確認される。写真画像等で問題なし。
D:ベタ黒画像で1枚〜数枚ムラ画像が出現する。実用上不可。
E:ベタ白上にもムラが出現する。
【0212】
(3)スリーブ汚染
耐久後又は画像濃度が極端に低下した時点でスリーブ表面のトナーを、掃除機及びエアーブロー(エアーガンによる)により除去し電子顕微鏡(FE−SEM)で観察し参考とし、下記の評価基準に基づいて評価した。
【0213】
〔評価基準〕
A:全くトナーが存在しない。
B:トナーの微粉がスリーブ表面に凹みにわずかに観察される。
C、D:スリーブ上の凹みの所々にトナー粒子が残存するがトナー粒子の原形はとどめている。(Cのほうが良。)
E:スリーブ上に付着したトナー粒子が所々に存在し、かつトナー粒子がやや溶融したようにつぶれている。
F:スリーブ表面の20%程度にトナー固着が見られる。EとGの中間レベル。
G:目視でわかる。スジ状の融着はないがSEMでみるとスリーブ上のかなりの部分に溶融平滑化したトナー粒子が存在する。
H:スリーブ上のかなりの部分に溶融平滑化したトナー粒子が固着している。かつ部分的にスリーブ全周にスジ状の融着が目視ではっきりわかる。
【0214】
〈実施例23〉
実施例22で用いた共重合体aに替えて、共重合体のモル比を95:5にした共重合体bを用いて、実施例22と同様にしてスリーブbを作製し、実施例22と同様の評価を行った。物性を第5表、評価結果を第6表に示す。
【0215】
〈比較例9〉
実施例22で用いた共重合体aに替えて、メチルメタクリレートの単独重合体cを用い、実施例22と同様にしてスリーブcを作製し、実施例22と同様の評価を行った。物性を第5表、評価結果を第7表に示す。
【0216】
〈実施例24〜25〉
実施例22で用いた共重合体aに替えて、分子量を変えた共重合体d,eを用い、実施例22と同様にしてスリーブd,eを作製し、実施例22と同様の評価を行った。物性を第5表、評価結果を第6表に示す。
【0217】
〈比較例10〉
実施例22で用いた共重合体aに替えて、分子量の低い共重合体fを用い、実施例22と同様にしてスリーブfを作製し、実施例22と同様の評価を行った。物性を第5表、評価結果を第7表に示す。
【0218】
〈実施例26〉
実施例22で用いた結晶性グラファイトの個数平均粒径を3μmとした。アルミニウム円筒管にはサンドブラスト処理により表面粗さRa=2.12μmの不定形凹凸を形成し、その上から塗料を塗布することにより、Ra=1.74の表面コートスリーブgを得た。これを用いて実施例22と同様の評価を行った。物性を第5表、評価結果を第6表に示す。
【0219】
〈実施例27〉
実施例22で用いた、結晶性グラファイトの個数平均粒径を3μmとした以外は実施例22と同様にスリーブhを作製し、実施例22と同様の評価を行った。物性を第5表、評価結果を第6表に示す。
【0220】
〈実施例28〉
実施例22で用いた共重合体aに替えて、メチルメタクリレートモノマーとジエチルアミノエチルメタクリレートモノマーの共重合モル比が90:10の共重合体gを用い、実施例22と同様にスリーブiを作製し、実施例22と同様の評価を行った。物性を第5表、評価結果を第6表に示す。
【0221】
〈実施例29〜30〉
実施例22において、カーボンブラックと結晶性グラファイトの添加量を第5表のようにした以外は、実施例22と同様にしてスリーブj、kを作製し、実施例22と同様の評価を行った。物性を第5表、評価結果を第6表に示す。
【0222】
〈比較例11〉
フェノール系塗料を用いた。実施例26において用いた塗料に替えて、塗料用樹脂としてフェノール樹脂中間体を用いて実施例22と同様にして作製した塗料を用い、実施例22と同様に塗工後、150℃で30分間乾燥硬化させてスリーブlを作製した。得られたスリーブlを用いて実施例22と同様の評価を行った。物性を第5表、評価結果を第7表に示す。
【0223】
〈比較例12〉
比較例10において、サンドプラスト処理を行っていないアルミニウム円筒管をスリーブmとして用いた。このスリーブmを用いて実施例22と同様の評価を行った。物性を第5表、評価結果を第7表に示す。
【0224】
〈比較例13〉
実施例22で用いたアルミニウム円筒管の表面にガラスビーズ(FGB#150)を用いてサンドプラスト処理を行った。このスリーブnを用いて、実施例22と同様の評価を行った。物性を第5表、評価結果を第7表に示す。
【0225】
【表6】
Figure 0003740274
【0226】
【表7】
Figure 0003740274
【0227】
【表8】
Figure 0003740274
【0228】
〈実施例31〉
下記に示す4級アンモニウム基含有ビニルモノマーとメチルメタクリレートモノマーの共重合体1を用い、以下の配合比にて塗料の作製を行った。
【0229】
【外10】
Figure 0003740274
【0230】
・前記共重合体1 100重量部
(モル比90:10、Mw=10,300、Mn=4,500)
・個数平均粒径3μmの結晶性グラファイト 40重量部
・メチルエチルケトン(MEK) 375重量部
【0231】
前記共重合体1は予め、MEKの一部に溶解させた。結晶性グラファイトを添加しガラスビーズを用いたサンドミルで分散した。さらにMEKを添加して固定分濃度を28%とした。分散終了後、ガラスビーズを分離して、室温にて粘度を測定したところ、65mPa・sであった。この塗料を用いてスリーブの塗工を行った。両端をフランジ加工された、外径16mmφのアルミニウム製円筒管を回転台に立てて回転させ、両端部をマスキングしながらスプレーガンを一定速度で下降させ、円筒管表面に塗布することにより膜厚の均一な塗布スリーブを得た。これを乾燥炉にて160℃で30分間乾燥硬化させ、スリーブ1とした。乾燥後の塗料の付着量は8900mg/m2 であった。表面粗さを測定したところ、中心線平均粗さ1Raが1.35μmであった。
【0232】
これとは別の円筒管にOHPシートとアルミシートを巻き付け同様に塗工し、これらのシートを体積固有抵抗測定のサンプルとした(OHPシートで抵抗測定、アルミシートで塗工膜厚を測定する)。体積固有抵抗を測定したところ、12.8Ω・cmであった。体積固有抵抗値は三菱油化製、ローレスターAPに4端子プローブを取付けて測定した(但し、体積抵抗の高めのサンプルについては、同社のハイレスターを用いた)。
【0233】
次にこのスリーブ1を実施例1で用いたキヤノン社製のLBP−2030改造機のEP−Hカ−トリッジに装着し、単色で5千枚までの耐久試験を行った。
【0234】
この評価においてトナーは次のようなものを用いた。
・ポリエステル樹脂 100重量部
・フタロシアニン顔料 4重量部
・負荷電制御剤 1重量部
・エステル系ワックス 8重量部
【0235】
フタロシアニン顔料とポリエステル樹脂の一部で作製したマスターバッチと残りの材料をヘンシェルミキサーを用いて混合した後、二軸式のエクストルーダーを用いて混練を行い、冷却後ハンマーミルで粉砕した後、ターボミルで粉砕して微粉砕物を得た。これをエルボージェット分級機にて分級し、重量平均粒径D4 =6.43μm、4.0μm以下の粒子の個数%が15.5%,10.1μm以上の粒子の重量%が1.3%の分級品(トナー粒子)を得た。この分級品100重量部に疎水性のコロイダルシリカ2重量部を外添混合し、トナーを得た。得られたトナーを一成分現像剤4とした。
【0236】
画出し評価は、23℃/5%RHの低湿環境下と、30℃/80%RHの高湿環境下の2環境にて行った。この時の画出し評価は、実施例1で行った評価の中で、画像濃度として5■濃度及びベタ濃度、トナー帯電量、ベタ白筋、白帯(白帯)及びコート層の削れ量(膜削れ)について行った評価結果を第9表に示す。
【0237】
〈実施例32〉
実施例31で用いた共重合体1に替えて、4級アンモニウム基含有ビニルモノマーを下記のものに変えた共重合体2を用いて塗料を作製した。実施例31と同様にしてスリーブ2を作製し、実施例31と同様の評価を行った。物性を第8表、評価結果を第9表に示す。
【0238】
【外11】
Figure 0003740274
【0239】
〈比較例14〉
実施例31で用いた共重合体1に替えて、比較例1はメチルメタクリレートの単独重合体3を用いてスリーブ3を作製し、実施例31と同様の評価を行った例である。比較例1については、トナーの帯電量が上がらず、またグラファイト微粒子の分散がやや劣り、それらに起因する欠陥がみられた。物性を第8表、評価結果を第9表に示す。
【0240】
〈実施例33〜35〉
実施例31で用いた共重合体1に替えて、共重合比を第8表に示す通り変化させた共重合体4〜6を用いて塗料を作製した。実施例31と同様のスリーブ4〜6を作製し、同様の評価を行った。物性を第8表、評価結果を第9表に示す。
【0241】
〈実施例36〜39〉
実施例31で用いた共重合体に替えて、第8表に示す通り共重合体の分子量を変化させた共重合体7〜10を用いて、実施例31と同様のスリーブ7〜10を作製し、同様の評価を行った。物性を第8表、評価結果を第9表に示す。
【0242】
〈比較例15、16〉
実施例31で用いた共重合体に替えて、比較例14では重量平均分子量の低い共重合体11を用い、比較例15では重量平均分子量の高い共重合体12を用いてスリーブ11、12を作成し、実施例31と同様の評価を行った。物性を第8表、評価結果を第9表に示す。
【0243】
〈実施例40〉
実施例31において、結晶性グラファイトを用いずに、カーボンブラックのみを用いて、スリーブ13を作成し、実施例31と同様の評価を行った。物性を第8表、評価結果を第9表に示す。
【0244】
〈実施例41〉
実施例31で用いた共重合体1に替えて、低分子量成分が多く、Mw/Mnが3.8を示す共重合体13を用いて、実施例31と同様にしてスリーブ14を作成し実施例31と同様の評価を行った。物性を第8表、評価結果を第9表に示す。
【0245】
〈実施例42〉
実施例31で用いた共重合体1を用い、カーボンブラックおよび結晶性グラファイトを併用してスリーブ15を作成し、実施例31と同様の評価を行った。物性を第8表、評価結果を第9表に示す。
【0246】
〈実施例43〜45〉
実施例31において、結晶性グラファイトの添加量を変えたことを除いては、実施例31と同様にしてスリーブ16〜18を作成し、実施例31と同様の評価を行った。物性を第8表、評価結果を第9表に示す。
【0247】
〈比較例17〉
・フェノール樹脂中間体 100重量部
・個数平均粒径3μmの結晶性グラファイト 40重量部
・メタノール 250重量部
【0248】
実施例31の塗料に替えて、上記構成のフェノール系塗料を用いた。乾燥硬化時間は、150℃、30分とした。あとは実施例1と同様にスリーブ19を作製し、実施例31と同様の評価を行った。物性を第8表、評価結果を第9表に示す。
【0249】
〈比較例18〉
実施例31で用いたアルミニウム円筒管の表面にガラスビーズ(FGB#300)を用いてサンドプラスト処理を行った。このスリーブ20を用いて、実施例31と同様の評価を行った。物性を第8表、評価結果を第9表に示す。
【0250】
【表9】
Figure 0003740274
【0251】
【表10】
Figure 0003740274
【0252】
〈実施例46〉
下記に示す配合比にて、スリーブ基体上に設ける被覆層の形成材料である塗料の作製を行った。第10表に、本実施例で使用した3元共重合体を構成する原料及び3元重合体の特性を示した。
・メチルメタクリレート−ジメチルアミノエチルメタクリレート−アクリル酸共重合体14(モル比90:5:5、Mw=10,200、Mn=4,400) 100重量部
・個数平均粒径3μmの結晶性グラファイト 25重量部
・トルエン 375重量部
【0253】
上記の組成で、先ず、メチルメタクリレート−ジメチルアミノエチルメタクリレート−アクリル酸共重合体14を、予めトルエンの一部に溶解させた。次に、これに結晶性グラファイトを添加し、ガラスビーズを用いたサンドミルで分散させた。更に、残りのトルエンを添加して固形分濃度を25%とした。分散終了後、ガラスビーズと分離して、室温にて粘度を測定したところ、60mPa・sであった。この塗料を用いて、下記のようにしてスリーブの表面塗工を行った。
【0254】
スリーブ基体としては、両端をフランジ加工された外径16mmφのアルミニウム製円柱状丸棒を使用した。このアルミニウム製円柱状丸棒を回転台に立てて回転させ、両端部をマスキングしながらスプレーガンを一定速度で下降させて、上記で得た塗料を丸棒表面に塗布することによって、膜厚の均一な塗布面を有するスリーブを得た。これを乾燥炉にて160℃で30分間で乾燥硬化させ、基体表面に樹脂被覆層が形成されているスリーブ21とした。
【0255】
上記で得られたスリーブ21の乾燥後の塗膜(樹脂層)の付着量は8,900mg/m2 であった。表面粗さを測定したところ、中心線平均粗さRaが0.48μmであった。
【0256】
上記とは別の丸棒に、OHPシートとアルミシートを巻き付けて表面に上記と同様に塗工して塗膜(樹脂層)を形成し、これらのシートを体積固有抵抗測定のサンプルとした。即ち、OHPシートを使用して塗膜の抵抗測定を行い、アルミシートで塗工膜厚を測定した。このようにして体積固有抵抗を測定したところ、58.7Ω・cmであった。体積固有抵抗値は三菱油化製、ロレスターSPに4端子プローブを取付けて測定した。(但し、体積抵抗の高めのサンプルについては、同社のハイレスターを用いた。)
次に、上記で得られたスリーブ21を実施例1で用いたキヤノン社製のLBP−2030改造機のEP−Hカ−トリッジに装着し、単色で3千枚迄の耐久試験を行った。
【0257】
この評価において、一成分現像剤は、実施例21で用いた重合トナーからなる一成分現像剤2を用いた。
【0258】
画出し評価は、23℃/5%RHの常温低湿環境下(N/L)と、30℃/80%RHの高温高湿環境下(H/H)の2環境にて行った。この時の画出し評価は、実施例1で行った評価の中で、画像濃度として5■濃度及びベタ濃度、トナー帯電量、ベタ白筋、白帯(白帯)及びコート層の削れ量(膜削れ)について行った。評価結果は第12表に示した。
【0259】
〈実施例47〜実施例51及び比較例19、20〉
実施例46で使用した塗料の調製に使用した3元共重合体14に代えて、▲1▼成分のメチルメタクリレートと、▲2▼成分のジメチルアミノメチルメタクリレート、▲3▼成分のアクリル酸のモル比を、夫々第10表に示したように変化させた3元共重合体15〜21を用いた以外は実施例46と同様にして、スリーブ22〜28を作成した。そして、これらを使用して実施例46と同様の評価を行った。第10表に、3元共重合体15〜21を構成する原料を示し、第11表に3元共重合体の特性を示し、評価結果を第12表に示した。
【0260】
〈比較例21〉
実施例46で使用した塗料の調製に使用した3元共重合体14に代えて、メチルメタクリレートの単独重合体22を使用した以外は、実施例46と同様にしてスリーブ29を作成した。そして、これを使用して実施例46と同様の評価を行った。
【0261】
この結果、この比較例については、樹脂層中に、含窒素ビニルモノマー、メタクリレート以外のビニル基を有する酸或いはそのエステルが含有されていないため、トナーの帯電量が上がらず、さらに、現像剤担持体上での現像剤のコート性がやや劣り、それらに起因する欠陥がみられた。第10表に、本比較例で使用した樹脂バインダーに関して示し、第11表に樹脂被覆層の特性を示し、評価結果を第12表に示した。
【0262】
〈比較例22、23及び実施例52〜実施例55〉
実施例46で使用した塗料の調製に使用した3元共重合体14に代えて、第10表に示したように分子量を夫々に変化させた3元共重合体23〜28を使用した以外は実施例46と同様にして、スリーブ30〜35を作成した。そして、これらを使用して実施例46と同様の評価を行った。第10表に、3元共重合体23〜28を構成する原料を示し、第11表に3元共重合体の特性を示し、評価結果を第12表に示した。
【0263】
〈比較例24〉
実施例46で使用した塗料の調製に使用した3元共重合体14に代えて、スチレンモノマーを主成分とした3元共重合体29を使用した以外は実施例46と同様にして、スリーブ36を作成した。そして、これを使用して実施例46と同様の評価を行った。この結果、削れ性悪化に伴う、画質劣化が認められた。第10表に、本比較例で使用した樹脂バインダーに関して示し、第11表に樹脂被覆層の特性を示し、評価結果を第12表に示した。
【0264】
〈比較例25〉
実施例46で使用した3元共重合体14を用いた塗料に代えて、下記の組成のフェノール系塗料を用いた以外は、実施例46と同様にして、スリーブ37を作製した。塗料の乾燥硬化時間は、150℃、30分とした。
・フェノール樹脂中間体 100重量部
・平均粒径3μmの結晶性グラファイト 25重量部
・メタノール 250重量部
【0265】
得られたスリーブ37を用いて実施例46と同様の評価を行った。第10表に、本比較例で使用した樹脂バインダーに関して示し、第11表に樹脂被覆層の特性を示し、評価結果を第12表に示した。
【0266】
〈比較例26〉
実施例46で用いたアルミニウム丸棒の表面にガラスビーズ(FGB#300)を用いてサンドプラスト処理を行って、樹脂被覆層を有さない本比較例のスリーブ38を作製した。得られたスリーブ38を用いて実施例46と同様の評価を行った。第11表に、本比較例のスリーブ38の特性を示し、評価結果を第12表に示した。
【0267】
〈実施例56〉
実施例46で使用した塗料の調製において結晶性グラファイトを用いずに、カーボンブラックを16重量部のみを添加した以外は実施例46と同様にして、スリーブ39を作成した。そして、これを使用して実施例46と同様の評価を行った。第10表に、本実施例で使用した3元共重合体を構成する原料に関して示し、第11表に3元共重合体の特性を示し、評価結果を第12表に示した。
【0268】
〈実施例57〉
実施例46で使用した塗料の調製において、樹脂被膜層の形成に使用した3元共重合体14に代えて、第10表に示すように、低分子量成分を多くしたMw/Mnが3.7を示すような3元共重合体30を用いてスリーブ40を作成した。そして、これを使用して実施例46と同様の評価を行った。第10表に、本実施例で使用した3元共重合体を構成する原料に関して示し、第11表に3元共重合体の特性を示し、評価結果を第12表に示した。
【0269】
〈実施例58〉
実施例46で使用した塗料の調製において、結晶性グラファイトに加えてカーボンブラックを併用した以外は実施例46と同様にして、スリーブ41を作成した。そして、これを使用して実施例46と同様の評価を行った。第10表に、本実施例で使用した3元共重合体を構成する原料に関して示し、第11表に3元共重合体の特性を示し、評価結果を第12表に示した。
【0270】
〈実施例59〜62〉
実施例46で使用した塗料の調製において、結晶性グラファイトの添加量を変えた以外は実施例46と同様にして、スリーブ42〜45を作成した。そして、これらを使用して実施例46と同様の評価を行った。第10表に、使用した3元共重合体を構成する原料に関して示し、第11表に3元共重合体の特性を示し、評価結果を第12表に示した。
【0271】
〈実施例63〜70〉
実施例46で使用した3元共重合体14に代えて、▲2▼成分のジメチルアミノエチルメタクリレートモノマーに代えて、夫々、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジプチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノスチレンをモノマーを用い、▲3▼成分のモノマー成分として、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸ブチルとメチルメタクリレートを夫々用いた3元共重合体31〜38を用いる以外は実施例46と同様にして、スリーブ46〜53を作成した。そして、これらを使用して実施例46と同様の評価を行った。第10表に、3元共重合体41〜48を構成する原料に関して示し、第11表に3元共重合体の特性を示し、評価結果を第12表に示した。
下記第10表中、略記は夫々下記の物資を表す。
MMA:メチルメタクリレート
DM:ジメチルアミノエチルメタクリレート
DE:ジメチルアミノエチルメタクリレート
DB:ジブチルアミノエチルメタクリレート
DS:ジメチルアミノスチレン
AA:アクリル酸
MA:メタクリル酸
MB:マレイン酸ブチル
【0272】
【表11】
Figure 0003740274
【0273】
【表12】
Figure 0003740274
【0274】
【表13】
Figure 0003740274
【0275】
【表14】
Figure 0003740274
【0276】
【表15】
Figure 0003740274
【0277】
〈実施例71〉
下記に示す配合比にて、スリーブ基体上に設ける被覆層の形成材料である塗料の作製を行った。第13表に、本実施例で使用した3元共重合体を構成する原料及び3元共重合体の特性を示した。
【0278】
・メチルメタクリレート−ジメチルアミノエチルメタクリレート−アクリル酸共重合体39(モル比85:10:5、Mw=11,500、Mn=4,800) 100重量部
・個数平均粒径5μmの結晶性グラファイト 36重量部
・カーボンブラック 4重量部
・トルエン 360重量部
【0279】
上記の組成で、先ず、メチルメタクリレート−ジメチルアミノエチルメタクリレート−アクリル共重合体39を、予めトルエンの一部に溶解させた。次に、これに結晶性グラファイト及びカーボンブラックを添加し、ガラスビーズを用いたサンドミルで分散させた。更に、残りのトルエンを添加して固形分濃度を25%とした。分散終了後、ガラスビーズと分離して、室温にて粘度を測定したところ、75mPa・sであった。この塗料を用いて、下記のようにしてスリーブの表面塗工を行った。
【0280】
スリーブ基体としては、両端をフランジ加工された外径16mmφのアルミニウム製円筒管を使用した。このアルミニウム製円筒管を回転台に立てて回転させ、両端部をマスキングしながらスプレーガンを一定速度で下降させて、上記で得た塗料を丸棒表面に塗布することによって、膜厚の均一な塗布面を有するスリーブを得た。これを乾燥炉にて160℃で30分間で乾燥硬化させ、基体表面に樹脂被覆層が形成されているスリーブ54とした。
【0281】
上記で得られたスリーブ54の乾燥後の塗膜(樹脂層)の付着量は8,600mg/m2であった。表面粗さを測定したところ、中心線平均粗さRaが0.96μmであった。
【0282】
上記とは別のアルミニウム製円筒管に、OHPシートとアルミシートを巻き付けて表面に上記と同様に塗工して塗膜(樹脂層)を形成し、これらのシートを体積固有抵抗測定のサンプルとした。即ち、OHPシートを使用して塗膜の抵抗測定を行ない、アルミシートで塗工膜厚を測定した。このようにして体積固有抵抗を測定したところ、29.3Ω・cmであった。
【0283】
次に、上記で得られたスリーブ54を用いキヤノン社製のLBP−450改造機を用いて画出し評価を行った。EP−Eカートリッジに、このスリーブを装着可能に加工して取付け、下記の低温定着トナー(プロセススピード24mm/秒で110℃で定着)を用い、6千枚までの耐久試験を行った。
【0284】
EP−Eカートリッジのスリーブ近傍の模式図を図2に示した。
【0285】
弾性規制ブレードとしては、ウレタンゴム製のブレードを基材の板金にホットメルト溶着させて垂下させスリーブにカウンター当接させるものを用い、現像スリーブに対して、接圧25g/cmで圧接されている。
【0286】
現像スリーブ上に形成される現像剤層の層厚は、約160μmであり、現像領域における感光体ドラム表面と現像スリーブ表面との最近接間隔口は、270μmに設定し、現像剤層と感光体ドラムとが非接触状態である。現像時には、現像スリーブにVPP=1600(V),f=1800(HZ),VDC=−500(V)の現像バイアス電圧を印加して現像を行う。ドラム電位としてはVD=−650(V),V=−150(V)に設定した。
【0287】
この評価試験に使用した一成分現像剤5としては、次のようにして調製した粉砕法トナーを用いた。
【0288】
先ず、下記の材料をヘンシェルミキサーを用いて混合した後、2軸式のエクストルーダーを用いて混練を行い、冷却後、ハンマーミルで粉砕した後、ジェットミルで粉砕して微粉砕物を得た。
【0289】
・スチレン−nブチルアクリレート 100重量部
・マグネタイト 95重量部
・負荷電性御剤 2重量部
・低分子量ポリエチレン 7重量部
【0290】
更に、得られた微粉砕物をエルボージェット分級機にて分級し、重量平均粒径D4=6.19μmで、4.0μm以下の粒子の個数%が18.5%、10.1μm以上の粒子の重量%が0.3%の分級品(トナー粒子)を得た。この分級品100重量部に、疎水性のコロイダルシリカ1.4重量部を外添混合し、磁性トナーを得た。得られた磁性トナーを一成分系現像剤5とした。
【0291】
画出し評価は、23℃/5%RHの常温低湿環境下(N/H)と、30℃/80%RHの高温高湿環境下(H/H)の2環境にて、実施例22で行った評価のうち、画像濃度として5■濃度及びベタ濃度、トナー帯電量及びスリーブ汚染について評価を行った。評価結果を第15表に示す。
【0292】
〈実施例72〜75〉
実施例71で使用した3元共重合体39の代わりに、▲1▼:▲2▼:▲3▼の共重合体のモル比は同じにし、且つ、▲2▼の成分であるジメチルアミノエチルメタクリレートと、▲3▼の成分であるアクリル酸の組み合わせに代えて、第13表に示した成分を使用した3元共重合体40〜43を用いる以外は実施例71と同様にして、スリーブ55〜58を作製し、実施例71と同様の方法で評価を行った。第13表に、3元共重合体40〜43を構成する原料に関して示し、第14表に3元共重合体の特性を示した。評価結果は、第15表に示した。
【0293】
〈実施例76〉
実施例71で使用した3元共重合体39に代わりに、メチルメタクリレートとジメチルアミノエチルメタクリレート85:15の2元共重合体44を用いた以外は、実施例71と同様にしてスリーブ59を作製し、実施例71と同様の方法で評価を行った。第13表に、2元共重合体44を構成する原料に関して示し、第14表に2元共重合体の特性を示した。評価結果は、第15表に示した。
【0294】
〈比較例27〉
実施例71で使用した3元共重合体39の代わりに、フェノール樹脂中間体を用いてフェノール系塗料を作成し、実施例71と同様にアルミニウム製円筒管に塗工した後、樹脂を150℃で30分間乾燥硬化させて樹脂層を形成し、スリーブ60を作製した。その後、これを用いて、実施例71と同様の方法で評価を行った。評価結果は第15表に示した。
【0295】
【表16】
Figure 0003740274
【0296】
【表17】
Figure 0003740274
【0297】
【表18】
Figure 0003740274
【0298】
【発明の効果】
本発明によれば、現像剤担持体上の現像剤が、繰り返しの画出しにおいても、安定且つ適正な電荷を有し、均一でムラがなく、画像濃度低下やゴーストの発生のない、高品位の画像を得ることができる。特に、高画質、省エネルギーを目的として、粒径が小さく、低温定着材料を用いたトナーにおいても、樹脂被覆層へのトナー付着を軽減させ、更にはより帯電性あるいは現像性を向上させることにより、高精細高品位な画像を得ることができる。更に樹脂被覆層の耐摩耗製を確保し、かつ均一な樹脂層を形成することにより、長く安定した画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像剤担持体を有する非磁性一成分現像方式の現像装置の一例を示す模式図である。
【図2】本発明の現像剤担持体を有する磁性一成分現像方式の現像装置の他の例を示す模式図である。
【図3】本発明の現像剤担持体を有する磁性一成分現像方式の現像装置の他の例を示す模式図。
【図4】本発明の現像剤担持体を有する装置ユニットが組み込まれた画像形成装置を示す模式図である。
【図5】本発明の画像形成装置をファクシミリ装置のプリンターに適用した場合のブロック図を示す。
【符号の説明】
1 電子写真感光ドラム(潜像担持体)
3 ホッパー
4 非磁性トナー(現像剤)
6 金属製円筒管(基体)
7 樹脂被膜層
8 現像スリーブ(現像剤担持体)
9 電源
10 トナー攪拌翼
11 弾性規制ブレード(現像剤層厚規制部材)
12 現像剤供給・剥ぎ取りローラー(現像剤供給・剥ぎ取り部材)
13 ホッパー
14 磁性トナー(現像剤)
15 磁石
16 金属製円筒管(基体)
17 樹脂被膜層
18 現像スリーブ(現像剤担持体)
19 電源
20 トナー攪拌翼
21 弾性規制ブレード(現像剤層厚規制部材)

Claims (98)

  1. 少なくとも基体、及び該基体表面に形成されたバインダー樹脂及び導電性微粉末を含有している樹脂被覆層を有する現像剤担持体において、
    該バインダー樹脂は、メチルメタクリレートモノマー(M)単位及び含窒素ビニルモノマー(N)単位を含有する共重合体を有しており、
    該共重合体における該メチルメタクリレートモノマー(M)と該含窒素ビニルモノマー(N)との共重合モル比が、下記条件:
    M:N=4〜999:1
    を満足し、
    該バインダー樹脂は、3,000〜50,000の重量平均分子量(Mw)を有していることを特徴とする現像剤担持体。
  2. 該メチルメタクリレートモノマー(M)は、該共重合体合成時に該共重合体を構成する全モノマーを基準として、70〜99.9モル%未満用いられることを特徴とする請求項1に記載の現像剤担持体。
  3. 該含窒素ビニルモノマー(N)は、該共重合体合成時に該共重合体を構成する全モノマーを基準として、0.1〜20モル%未満用いられることを特徴とする請求項1に記載の現像剤担持体。
  4. 該バインダー樹脂は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)3.5以下を有していることを特徴とする請求校1乃至3のいずれかに記載の現像剤担持体。
  5. 該樹脂被覆層は、1×10-2〜1×105 Ω・cmの体積固有抵抗を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の現像剤担持体。
  6. 該樹脂被覆層は、0.3〜3.5の中心線表面粗さRaを有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の現像剤担持体。
  7. 該含チッ素ビニルモノマーは、(メタ)アクリル系モノマー及び含窒素複素環式N−ビニル化合物からなるグループから選択される1種以上のモノマーを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の現像剤担持体。
  8. 該含チッ素ビニルモノマーは、下記一般式(1)
    【外1】
    Figure 0003740274
    〔式中、R1 ,R2 ,R3 及びR4 は、水素原子あるいは炭素数1〜4の飽和炭化水素基を示し、nは1〜4の整数を示す。〕
    で示されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の現像剤担持体。
  9. 該含チッ素ビニルモノマーは、4級アンモニウム基含有ビニルモノマーを有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の現像剤担持体。
  10. 該4級アンモニウム基含有ビニルモノマーは、下記一般式(2)
    【外2】
    Figure 0003740274
    〔式中、R5 は、水素原子又はメチル基を示し、R6 は、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、R7 〜R9 は、メチル基、エチル基又はプロピル基を示し、X1 は、−COO−又は−CONH−を示し、A- は、C1- ,(1/2)SO4 2- の如きアニオンを示す。〕
    で示されることを特徴とする請求項9に記載の現像剤担持体。
  11. 該バインダー樹脂は、メチルメタクリレートモノマー(M)単位、含窒素ビニルモノマー(N)単位及びメチルメタクリレート以外のビニル基を有する酸又は酸エステルモノマー(A)単位を含有する三元共重合体を有していることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の現像剤担持体。
  12. 該メチルメタクリレート以外のビニル基を有する酸又は酸エステルモノマー(A)は、二重結合を有するモノカルボン酸モノマー、二重結合を有するモノカルボン酸エステルモノマー、二重結合を有するジカルボン酸モノマー及び二重結合を有するジカルボン酸エステルモノマーからなるグループから選択される1種以上のモノマーを有することを特徴とする請求項11に記載の現像剤担持体。
  13. 該メチルメタクリレート以外のビニル基を有する酸又は酸エステルモノマー(A)は、該三元共重合体合成時に該三元共重合体を構成する全モノマーを基準として、0.1〜30モル%未満用いられることを特徴とする請求項11又は12に記載の現像剤担持体。
  14. 該導電性微粉末は、金属粉体、金属合金粉体、金属酸化物粉体及び炭素系導電剤粉体からなるグループから選択される1種以上の粉体を有することを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の現像剤担持体。
  15. 該導電性微粉末は、カーボンブラック、グラファイト及びカーボンブラックとグラファイトとの混合物からなるグループから選択される粉体を有することを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の現像剤担持体。
  16. 該導電性微粉末は、0.01〜30μmの個数平均粒径を有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の現像剤担持体。
  17. 該樹脂被覆層は、潤滑性粉末をさらに含有していることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の現像剤担持体。
  18. 該潤滑性粉末は、二硫化モリブデン、窒化硼素、雲母、グラファイト、フッ化グラファイト、銀−セレン化ニオブ、塩化カルシウム−グラファイト、滑石、フッ素化重合体及び脂肪酸金属塩からなるグループから選択される粉体を有することを特徴とする請求項17に記載の現像剤担持体。
  19. 画像形成装置本体に脱着可能に装着される装置ユニットにおいて、
    該装置ユニットは、現像剤を収容するための現像容器;該現像容器に収容されている現像剤を担持し、且つ現像領域に搬送するための現像剤担持体;及び該現像剤担持体表面に該現像剤を介して圧接又は当接して、該現像剤担持体上に形成される現像剤層の層厚を規制するための現像剤層厚規制部剤;を有しており、
    該現像剤担持体は、少なくとも基体、及び該基体表面に形成されたバインダー樹脂及び導電性微粉末を含有している樹脂被覆層を有しており、
    該バインダー樹脂は、メチルメタクリレートモノマー(M)単位及び含窒素ビニルモノマー(N)単位を含有する共重合体を有しており、
    該共重合体における該メチルメタクリレートモノマー(M)と該含窒素ビニルモノマー(N)との共重合モル比が、下記条件:
    M:N=4〜999:1
    を満足し、
    該バインダー樹脂は、3,000〜50,000の重量平均分子量(Mw)を有していることを特徴とする装置ユニット。
  20. 該メチルメタクリレートモノマー(M)は、該共重合体合成時に該共重合体を構成する全モノマーを基準として、70〜99.9モル%未満用いられることを特徴とする請求項19に記載の装置ユニット。
  21. 該含窒素ビニルモノマー(N)は、該共重合体合成時に該共重合体を構成する全モノマーを基準として、0.1〜20モル%未満用いられることを特徴とする請求項19に記載の装置ユニット。
  22. 該バインダー樹脂は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)3.5以下を有していることを特徴とする請求項19乃至21のいずれかに記載の装置ユニット。
  23. 該樹脂被覆層は、1×10-2〜1×105 Ω・cmの体積固有抵抗を有していることを特徴とする請求項19乃至22のいずれかに記載の装置ユニット。
  24. 該樹脂被覆層は、0.3〜3.5の中心線表面粗さRaを有していることを特徴とする請求項19乃至23のいずれかに記載の装置ユニット。
  25. 該含チッ素ビニルモノマーは、(メタ)アクリル系モノマー及び含窒素複素環式N−ビニル化合物からなるグループから選択される1種以上のモノマーを有することを特徴とする請求項19乃至24のいずれかに記載の装置ユニット。
  26. 該含チッ素ビニルモノマーは、下記一般式(1)
    【外3】
    Figure 0003740274
    〔式中、R1 ,R2 ,R3 及びR4 は、水素原子あるいは炭素数1〜4の飽和炭化水素基を示し、nは1〜4の整数を示す。〕
    で示されることを特徴とする請求項19乃至25のいずれかに記載の装置ユニット。
  27. 該含チッ素ビニルモノマーは、4級アンモニウム基含有ビニルモノマー有することを特徴とする請求項19乃至26のいずれかに記載の装置ユニット。
  28. 該4級アンモニウム基含有ビニルモノマーは、下記一般式(2)
    【外4】
    Figure 0003740274
    〔式中、R5 は、水素原子又はメチル基を示し、R6 は、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、R7 〜R9 は、メチル基、エチル基又はプロピル基を示し、X1 は、−COO−又は−CONH−を示し、A- は、C1- ,(1/2)SO4 2-の如きアニオンを示す。〕
    で示されることを特徴とする請求項27に記載の装置ユニット。
  29. 該バインダー樹脂は、メチルメタクリレートモノマー(M)単位、含窒素ビニルモノマー(N)単位及びメチルメタクリレート以外のビニル基を有する酸又は酸エステルモノマー(A)単位を含有する三元共重合体を有していることを特徴とする請求項19乃至28のいずれかに記載の装置ユニット。
  30. 該メチルメタクリレート以外のビニル基を有する酸又は酸エステルモノマー(A)は、二重結合を有するモノカルボン酸モノマー、二重結合を有するモノカルボン酸エステルモノマー、二重結合を有するジカルボン酸モノマー及び二重結合を有するジカルボン酸エステルモノマーからなるグループから選択される1種以上のモノマーを有することを特徴とする請求項29に記載の装置ユニット。
  31. 該メチルメタクリレート以外のビニル基を有する酸又は酸エステルモノマー(A)は、該三元共重合体合成時に該三元共重合体を構成する全モノマーを基準として、0.1〜30モル%未満用いられることを特徴とする請求項29又は30に記載の装置ユニット。
  32. 該導電性微粉末は、金属粉体、金属合金粉体、金属酸化物粉体及び炭素系導電剤粉体からなるグループから選択される1種以上の粉体を有することを特徴とする請求項19乃至31のいずれかに記載の装置ユニット。
  33. 該導電性微粉末は、カーボンブラック、グラファイト及びカーボンブラックとグラファイトとの混合物からなるグループから選択される粉体を有することを特徴とする請求項19乃至31のいずれかに記載の装置ユニット。
  34. 該導電性微粉末は、0.01〜30μmの個数平均粒径を有することを特徴とする請求項19乃至33のいずれかに記載の装置ユニット。
  35. 該樹脂被覆層は、潤滑性粉末をさらに含有していることを特徴とする請求項19乃至34のいずれかに記載の装置ユニット。
  36. 該潤滑性粉末は、二硫化モリブデン、窒化硼素、雲母、グラファイト、フッ化グラファイト、銀−セレン化ニオブ、塩化カルシウム−グラファイト、滑石、フッ素化重合体及び脂肪酸金属塩からなるグループから選択される粉体を有することを特徴とする請求項35に記載の装置ユニット。
  37. 該現像剤層厚規制部材は、弾性規制ブレードを有していることを特徴とする請求項19乃至乃至36のいずれかに記載の装置ユニット。
  38. 該弾性規制ブレードは、ゴム弾性又は金属弾性を有する材料によって形成されていることを特徴とする請求項37に記載の装置ユニット。
  39. 該現像剤層厚規制部材は、該現像剤担持体表面に対し、5〜50g/cmの当接圧力で圧接されていることを特徴とする請求項19乃至乃至38のいずれかに記載の装置ユニット。
  40. 該現像容器に収容されている現像剤を該現像剤担持体に供給し、且つ現像後の該現像剤担持体に担持されている一成分系現像剤を剥ぎ取るための現像剤供給・剥ぎ取り部材をさらに有しており、該現像剤供給・剥ぎ取り部材は、該現像剤担持体の表面に当接されていることを特徴とする請求項19乃至乃至39のいずれかに記載の装置ユニット。
  41. 該現像剤供給・剥ぎ取り部材は、弾性ローラ部材、ベルト部材又はブラシ部材を有していることを特徴とする請求項40に記載の装置ユニット。
  42. 該現像剤担持体は、回転し得るスリーブ状部材を有し、該現像剤供給・剥ぎ取り部材は、弾性ローラ部材を有し、現像時に、該弾性ローラ部材は、該スリーブ状部材の表面とカウンター方向に、且つ該スリーブ状部材の回転周速100%に対して、20〜120%の周速で回転することを特徴とする請求項40に記載の装置ユニット。
  43. 該現像剤供給・剥ぎ取り部材は、該現像剤担持体表面に対し、0.5〜2.5mmの侵入量で圧接されていることを特徴とする請求項40乃至42のいずれかに記載の装置ユニット。
  44. 該装置ユニットは、静電潜像を保持するための静電潜像保持体、該静電潜像保持体表面をクリーニングするためのクリーニング手段及び該静電潜像保持体を帯電するための帯電手段からなるグループから選択される1種以上の構成部材をさらに有していることを特徴とする請求項19乃至43のいずれかに記載の装置ユニット。
  45. 該静電潜像保持体は、電子写真用感光体であることを特徴とする請求項19乃至44のいずれかに記載の装置ユニット。
  46. 該一成分現像剤は、トナーを有している一成分現像剤であることを特徴とする請求項19乃至45のいずれかに記載の装置ユニット。
  47. 該トナーは、非磁性トナーであることを特徴とする請求項46に記載の装置ユニット。
  48. 該トナーは、磁性トナーであることを特徴とする請求項46に記載の装置ユニット。
  49. 該トナーは、離型剤を該トナーに対して0.1〜50重量%含有していることを特徴とする請求項46乃至48のいずれかに記載の装置ユニット。
  50. 該トナーは、トナー用結着樹脂及び着色剤を少なくとも有するトナー材料を溶融混練し、混練物を粉砕する粉砕法によって製造されたものであることを特徴とする請求項46乃至49のいずれかに記載の装置ユニット。
  51. 該トナーは、該一成分現像剤は、重合性単量体及び着色剤を少なくとも有する重合性単量体組成物を水系媒体中で重合することによって製造されたものであることを特徴とする請求項46乃至49のいずれかに記載の装置ユニット。
  52. 該トナーは、重合性単量体及び着色剤に加えて離型剤を有する重合性単量体組成物を水系媒体中で重合することによって製造されたものであり、
    該トナーは、トナー用結着樹脂、該着色剤及び該離型剤を含有していることを特徴とする請求項51に記載の装置ユニット。
  53. 該トナーは、重合性単量体及び着色剤に加えて離型剤及び極性官能基を含む重合体を有する重合性単量体組成物を水系媒体中で重合することによって製造されたものであり、
    該トナーは、トナー用結着樹脂、該着色剤、該離型剤及び該極性官能基を含む重合体を含有していることを特徴とする請求項51に記載の装置ユニット。
  54. 該トナーは、離型剤を0.1〜50重量%、及び該極性官能基を含む重合体を1〜20重量%、該トナーに対して含有していることを特徴とする請求項53に記載の装置ユニット。
  55. 該極性官能基を含む重合体は、親水性官能基含有の重合性単量体とビニル化合物との共重合体、ポリエステル、ポリアミド及びポリエーテル及びポリアミンからなるグループから選択される1種以上の重合体を有することを特徴とする請求項53又は54に記載の装置ユニット。
  56. 該極性官能基を含む重合体は、ポリエステルを有することを特徴とする請求項53又は54に記載の装置ユニット。
  57. 該一成分現像剤は、重量平均粒径(D4 )3−12μmを有し、粒径4μm以下の粒子の含有量が30個数%以下、及び粒径10.1μm未満の粒子の含有量が15体積%以下の粒度分布を有していることを特徴とする請求項19乃至56のいずれかに記載の装置ユニット。
  58. (a)静電潜像を担持するための潜像担持体、及び(b)現像画像を形成するために、該静電潜像を現像するための現像装置を有する画像形成装置において、
    該現像装置は、現像剤を収容するための現像容器;該現像容器に収容されている現像剤を担持し、且つ現像領域に搬送するための現像剤担持体;及び該現像剤担持体表面に該現像剤を介して圧接又は当接して、該現像剤担持体上に形成される現像剤層の層厚を規制するための現像剤層厚規制部剤;を有しており、
    該現像剤担持体は、少なくとも基体、及び該基体表面に形成されたバインダー樹脂及び導電性微粉末を含有している樹脂被覆層を有しており、
    該バインダー樹脂は、メチルメタクリレートモノマー(M)単位及び含窒素ビニルモノマー(N)単位を含有する共重合体を有しており、
    該共重合体における該メチルメタクリレートモノマー(M)と該含窒素ビニルモノマー(N)との共重合モル比が、下記条件:
    M:N=4〜999:1
    を満足し、
    該バインダー樹脂は、3,000〜50,000の重量平均分子量(Mw)を有していることを特徴とする画像形成装置。
  59. 該メチルメタクリレートモノマー(M)は、該共重合体合成時に該共重合体を構成する全モノマーを基準として、70〜99.9モル%未満用いられることを特徴とする請求項58に記載の画像形成装置。
  60. 該含窒素ビニルモノマー(N)は、該共重合体合成時に該共重合体を構成する全モノマーを基準として、0.1〜20モル%未満用いられることを特徴とする請求項58に記載の画像形成装置。
  61. 該バインダー樹脂は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)3.5以下を有していることを特徴とする請求項58乃至60のいずれかに記載の画像形成装置。
  62. 該樹脂被覆層は、1×10-2〜1×105 Ω・cmの体積固有抵抗を有していることを特徴とする請求項58乃至61のいずれかに記載の画像形成装置。
  63. 該樹脂被覆層は、0.3〜3.5の中心線表面粗さRaを有していることを特徴とする請求項58乃至62のいずれかに記載の画像形成装置。
  64. 該含チッ素ビニルモノマーは、(メタ)アクリル系モノマー及び含窒素複素環式N−ビニル化合物からなるグループから選択される1種以上のモノマーを有することを特徴とする請求項58乃至63のいずれかに記載の画像形成装置。
  65. 該含チッ素ビニルモノマーは、下記一般式(1)
    【外5】
    Figure 0003740274
    〔式中、R1 ,R2 ,R3 及びR4 は、水素原子あるいは炭素数1〜4の飽和炭化水素基を示し、nは1〜4の整数を示す。〕
    で示されることを特徴とする請求項58乃至64のいずれかに記載の画像形成装置。
  66. 該含チッ素ビニルモノマーは、4級アンモニウム基含有ビニルモノマーを有することを特徴とする請求項58乃至65のいずれかに記載の画像形成装置。
  67. 該4級アンモニウム基含有ビニルモノマーは、下記一般式(2)
    【外6】
    Figure 0003740274
    〔式中、R5 は、水素原子又はメチル基を示し、R6 は、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、R7 〜R9 は、メチル基、エチル基又はプロピル基を示し、X1 は、−COO−又は、−CONH−を示し、A- は、C1- ,(1/2)SO4 2-の如きアニオンを示す。〕
    で示されることを特徴とする請求項66に記載の画像形成装置。
  68. 該バインダー樹脂は、メチルメタクリレートモノマー(M)単位、含窒素ビニルモノマー(N)単位及びメチルメタクリレート以外のビニル基を有する酸又は酸エステルモノマー(A)単位を含有する三元共重合体を有していることを特徴とする請求項58乃至67のいずれかに記載の画像形成装置。
  69. 該メチルメタクリレート以外のビニル基を有する酸又は酸エステルモノマー(A)は、二重結合を有するモノカルボン酸モノマー、二重結合を有するモノカルボン酸エステルモノマー、二重結合を有するジカルボン酸モノマー及び二重結合を有するジカルボン酸エステルモノマーからなるグループから選択される1種以上のモノマーを有することを特徴とする請求項68に記載の画像形成装置。
  70. 該メチルメタクリレート以外のビニル基を有する酸又は酸エステルモノマー(A)は、該三元共重合体合成時に該三元共重合体を構成する全モノマーを基準として、0.1〜30モル%未満用いられることを特徴とする請求項68又は69に記載の画像形成装置。
  71. 該導電性微粉末は、金属粉体、金属合金粉体、金属酸化物粉体及び炭素系導電剤粉体からなるグループから選択される1種以上の粉体を有することを特徴とする請求項58乃至70のいずれかに記載の画像形成装置。
  72. 該導電性微粉末は、カーボンブラック、グラファイト及びカーボンブラックとグラファイトとの混合物からなるグループから選択される粉体を有することを特徴とする請求項58乃至70のいずれかに記載の画像形成装置。
  73. 該導電性微粉末は、0.01〜30μmの個数平均粒径を有することを特徴とする請求項58乃至72のいずれかに記載の画像形成装置。
  74. 該樹脂被覆層は、潤滑性粉末をさらに含有していることを特徴とする請求項58乃至73のいずれかに記載の画像形成装置。
  75. 該潤滑性粉末は、二硫化モリブデン、窒化硼素、雲母、グラファイト、フッ化グラファイト、銀−セレン化ニオブ、塩化カルシウム−グラファイト、滑石、フッ素化重合体及び脂肪酸金属塩からなるグループから選択される粉体を有することを特徴とする請求項74に記載の画像形成装置。
  76. 該現像剤層厚規制部材は、弾性規制ブレードを有していることを特徴とする請求項58乃至乃至75のいずれかに記載の画像形成装置。
  77. 該弾性規制ブレードは、ゴム弾性又は金属弾性を有する材料によって形成されていることを特徴とする請求項76に記載の画像形成装置。
  78. 該現像剤層厚規制部材は、該現像剤担持体表面に対し、5〜50g/cmの当接圧力で圧接されていることを特徴とする請求項58乃至乃至77のいずれかに記載の画像形成装置。
  79. 該現像容器に収容されている現像剤を該現像剤担持体に供給し、且つ現像後の該現像剤担持体に担持されている一成分系現像剤を剥ぎ取るための現像剤供給・剥ぎ取り部材をさらに有しており、該現像剤供給・剥ぎ取り部材は、該現像剤担持体の表面に当接されていることを特徴とする請求項58乃至乃至78のいずれかに記載の画像形成装置。
  80. 該現像剤供給・剥ぎ取り部材は、弾性ローラ部材、ベルト部材又はブラシ部材を有していることを特徴とする請求項79に記載の画像形成装置。
  81. 該現像剤担持体は、回転し得るスリーブ状部材を有し、該現像剤供給・剥ぎ取り部材は、弾性ローラ部材を有し、現像時に、該弾性ローラ部材は、該スリーブ状部材の表面とカウンター方向に、且つ該スリーブ状部材の回転周速100%に対して、20〜120%の周速で回転することを特徴とする請求項79に記載の画像形成装置。
  82. 該現像剤供給・剥ぎ取り部材は、該現像剤担持体表面に対し、0.5〜2.5mmの侵入量で圧接されていることを特徴とする請求項79乃至81のいずれかに記載の画像形成装置。
  83. 該装置ユニットは、静電潜像を保持するための静電潜像保持体、該静電潜像保持体表面をクリーニングするためのクリーニング手段及び該静電潜像保持体を帯電するための帯電手段からなるグループから選択される1種以上の構成部材をさらに有していることを特徴とする請求項58乃至82のいずれかに記載の画像形成装置。
  84. 該静電潜像保持体は、電子写真用感光体であることを特徴とする請求項58乃至83のいずれかに記載の画像形成装置。
  85. 該一成分現像剤は、トナーを有している一成分現像剤であることを特徴とする請求項58乃至84のいずれかに記載の画像形成装置。
  86. 該トナーは、非磁性トナーであることを特徴とする請求項85に記載の画像形成装置。
  87. 該トナーは、磁性トナーであることを特徴とする請求項85に記載の画像形成装置。
  88. 該トナーは、離型剤を該トナーに対して0.1〜50重量%含有していることを特徴とする請求項85乃至87のいずれかに記載の画像形成装置。
  89. 該トナーは、トナー用結着樹脂及び着色剤を少なくとも有するトナー材料を溶融混練し、混練物を粉砕する粉砕法によって製造されたものであることを特徴とする請求項85乃至88のいずれかに記載の画像形成装置。
  90. 該トナーは、該一成分現像剤は、重合性単量体及び着色剤を少なくとも有する重合性単量体組成物を水系媒体中で重合することによって製造されたものであることを特徴とする請求項85乃至88のいずれかに記載の画像形成装置。
  91. 該トナーは、重合性単量体及び着色剤に加えて離型剤を有する重合性単量体組成物を水系媒体中で重合することによって製造されたものであり、
    該トナーは、トナー用結着樹脂、該着色剤及び該離型剤を含有していることを特徴とする請求項90に記載の画像形成装置。
  92. 該トナーは、重合性単量体及び着色剤に加えて離型剤及び極性官能基を含む重合体を有する重合性単量体組成物を水系媒体中で重合することによって製造されたものであり、
    該トナーは、トナー用結着樹脂、該着色剤、該離型剤及び該極性官能基を含む重合体を含有していることを特徴とする請求項90に記載の画像形成装置。
  93. 該トナーは、離型剤を0.1〜50重量%、及び該極性官能基を含む重合体を1〜20重量%、該トナーに対して含有していることを特徴とする請求項92に記載の画像形成装置。
  94. 該極性官能基を含む重合体は、親水性官能基含有の重合性単量体とビニル化合物との共重合体、ポリエステル、ポリアミド及びポリエーテル及びポリアミンからなるグループから選択される1種以上の重合体を有することを特徴とする請求項92又は93に記載の画像形成装置。
  95. 該極性官能基を含む重合体は、ポリエステルを有することを特徴とする請求項92又は93に記載の画像形成装置。
  96. 該一成分現像剤は、重量平均粒径(D4 )3〜12μmを有し、粒径4μm以下の粒子の含有量が30個数%以下、及び粒径10.1μm未満の粒子の含有量が15体積%以下の粒度分布を有していることを特徴とする請求項58乃至95のいずれかに記載の画像形成装置。
  97. 該潜像担持体と該現像剤担持体との設定された最小間隔よりも該現像剤担持体上に担持されている現像剤層の層厚が薄くなるように現像剤層厚規制部材の当接圧力が設定されており、該潜像担持体に形成されている静電潜像は、該現像剤担持体に担持されている現像剤層によって、該潜像担持体と非接触状態で現像されることを特徴とする請求項58乃至96のいずれかに記載の画像形成装置。
  98. 該現像剤担持体にバイアス電圧を印加するためのバイアス印加手段を有していることを特徴とする請求項58乃至97のいずれかに記載の画像形成装置。
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