JP2661270B2 - 電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機

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JP2661270B2 JP1174441A JP17444189A JP2661270B2 JP 2661270 B2 JP2661270 B2 JP 2661270B2 JP 1174441 A JP1174441 A JP 1174441A JP 17444189 A JP17444189 A JP 17444189A JP 2661270 B2 JP2661270 B2 JP 2661270B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、騒音低減をはかった家庭用の電気掃除機に
関するものである。
従来の技術 第5図により従来の電気掃除機について説明する。図
において1は空気を吸引するファンモータであって、モ
ータ7、同モータ7により回転するファン(図示せ
ず)、ファンを覆うケーシング4で構成されている。こ
のケーシング4には吸気孔2、モータ7には排気孔3を
有している。またファンモータ1は、ケーシング4の外
周部5を防振ゴム6により、モータ軸受のハウジング部
8を防振ゴム後9によりそれぞれ本体10に弾性支持され
ており、本体10をファンモータ1の振動から絶縁してい
る。防振ゴム6は略円筒形をしており、その前端部11は
本体10の仕切板12の密着し、排気孔3からの排気が吸気
孔2へ逆流することを防止するシールの役目も果たして
いる。13は紙袋式の集塵用のフィルタで、本体10前部の
集塵部14に着脱自在に装着されており、本体10の前蓋15
を解放することにより、簡単に取り出すことができる。
16は集塵用のホースで、一端には床ノズル17が取り付け
られ、他端は前蓋15を通りフィルタ13に挿入されてい
る。18はコードリールを示している。また19は仕切板12
に設けた空気通路である。
以上に述べた従来の電気掃除機の問題点の一つに騒音
の問題がある。すなわち、ファンモータ1の回転アンバ
ランスによる振動が本体10に伝わり、不快な騒音を発生
する。このファンモータ1自体の振動モードは、ケーシ
ング外周部5では軸方向の振動成分が大きくなる性質を
有しており、防振ゴム6・防振ゴム後9を軟らかくする
ことにより低減させることが考えられる。しかし、充分
な防振効果を得るように防振ゴム6を軟らかくすると、
振動吸収に対しては効果があるが、ファンモータ1の弾
性支持機能に支障を生じてしまう。すなわち、防振ゴム
6がファンモータ1の吸気と排気の間のシールの役目を
果たしているため、吸気孔2付近の空気が負圧となり、
この部分の吸引力は約5〜10Kgに達するものである。そ
の結果、ファンモータ1の吸気孔2は仕切板12に圧接し
てしまい、結局仕切板12に振動を与えて騒音を発生した
り、又、吸気が不十分となって集塵能力が低下するなど
の不具合をもたらすこととなっていた。また、防振ゴム
6が柔らかすぎると、掃除機本体10を落下させるなど衝
撃が加わったときに、ケーシング4により本体10に白化
が発生したり、割れを起こし易くなると共にケーシング
4が変形してしまうという問題点も発生していた。さら
に、防振ゴム6・防振ゴム後9が柔らかすぎると、ファ
ンモータ1の起動時のトルクに耐えきれず、ファンモー
タ1全体が回転してしまい電気接続に支障をきたすなど
の問題が発生していた。
従って、防振ゴム6としては、軸方向への圧縮力に充
分耐える硬さと振動を吸収する柔らかさの相矛盾する条
件が要求される訳であり、従って従来はこの条件の折衷
点を求めた硬度に設定されていた。このことから従来の
電気掃除機では、ファンモータの軸方向のアンバランス
振動を充分には防振することができず、どうしても騒音
が大きくなる欠点を有していた。
発明が解決しようとする課題 以上述べてきたように、従来のファンモータの防振構
造では、ファンモータ部の防振ゴム6は、軸方向への圧
縮力及び落下などの衝撃力に充分耐える硬さと、振動を
吸収する柔らかさの相矛盾する条件の折衷中を求めた硬
度に設定されているため、軸方向のアンバランス振動を
充分には防新できず、どうしても騒音が大きくなるとい
う欠点を有しているものであった。従って、充分な防振
効果を有し、しかも軸方向の圧縮力・衝撃に耐え、ファ
ンモータの支持部材として充分な強度を有した支持構造
を実現することが電気掃除機の大きな課題となってい
る。
本発明は以上の課題を解決しようとするものであっ
て、第1には軸方向への圧縮力及び落下などの衝撃力に
充分耐える硬さと、充分な防振効果を有する支持構造を
備えた電気掃除機を提供することを目的としている。ま
た、前記第1の目的を一層効果的に実現できる手段を提
供することを第二の目的とするものである。
課題を解決するための手段 前記第一の目的を達成するための第一の手段は、イン
ペラを内包し、中央部に前方へ突出した吸気孔を設けた
ケーシングと、インペラを駆動するモータ部とからなる
ファンモータと、ファンモータを内包する掃除機本体と
を有し、前記ケーシングの吸気孔の外周を覆う防振ゴム
前と、前記防振ゴム前の外周および前面に当接し固定す
る掃除機本体の仕切り板とモータ部後方に取り付けら
れ、その一端が掃除機本体に係止される防振ゴム後とで
ファンモータを掃除機本体に支持するとともに、前記防
振ゴム前に前記吸気孔に連通する吸音室を設けた電気掃
除機とするものである。
また、第二の目的を達成するため第二の手段は、前記
第一の手段の構成に加えて、吸気孔と吸音室とを制振材
を介して連通する電気掃除機である。
作 用 第一の手段は以下のように作用する。すなわちファン
モータの径方向の支持はファン側に取り付けられた防振
ゴム前と後部防振ゴムによって行われているが、防振ゴ
ム前は、軸方向への振動成分が小さいケーシングの中央
部に設けた構成としているため振動音の減少が図れる。
さらにこのケーシング中央部は、円筒形の吸気筒の圧入
嵌合により形成され、かつ、空気通路と連通する吸音材
を有する吸音室が設けた構成としているため、ファンモ
ーターの吸気音の伝搬を防ぐことができ、電気掃除機の
静音化を達成できる。また、衝撃時には、吸音室により
この衝撃力を受けることが可能となり強度向上が図れ
る。さらに、防振ゴム前の吸気筒との接触面積が大きく
できるため、ファンモータ全体が起動時に回転してしま
うことが防止できるものである。
第二の手段は、吸気筒とファンケースの突起部との間
に制振材が設けた構成としたものであって、スラスト振
動だけでなくラジアル振動も防止できる。従って第一の
手段より一層振動の低下が図れるものである。
実施例 以下本発明の実施例を第1図〜第4図に基ずいて説明
する。第1図・第2図は第一の手段の一実施例である。
第1図において、21はファンモータで、モータ部22、同
モータ部22により回転するファン23、ファン23を覆うケ
ーシング24で構成されており、ケーシング24は中央部に
前方へ突出した吸気孔25を、モータ部22は排気孔26を有
している。27は紙袋式の集塵用のフィルタで、本体28前
部の集塵部29に着脱自在に装着されており、本体28の前
蓋30を解放することにより簡単に取り出すことができ
る。31は集塵用のホースで、一端には床ノズル32が取り
付けられ、他端は前蓋30を通してフィルタ27に挿入され
ている。33はコードリールを示している。次に、第2図
によってファンモータ21の本体28への支持構造を説明す
る。ファンモータ21のケーシング24の吸気孔25には、略
円筒形の吸気筒34が外側に圧入嵌合されている。この吸
気筒34の中央部には吸気室35が設けてあり、その中には
ウレタンフォームなどの吸音材36が設けられている。ま
た、ケーシング24の吸気孔25には吸音室35に連通する連
通穴37が設けてある。この吸気筒34の外周には、防振ゴ
ム前38がこれを覆うように装着されている。防振ゴム前
38は発泡ウレタンなどの軟質体で形成され、円筒形をし
ており、この防振ゴム前38の外周が本体28のボデーフラ
ンジ39によってファン23の径方向に挟持されるとともに
前面が本体28の仕切板40と当接してエアタイトをなして
いる。モータ部22の後部には、防振ゴム後41が固定さ
れ、この防振ゴム後41に設けられた溝部42に本体後部の
支持板43が嵌着されることにより、モータ部22と本体28
を径方向(ラジアル方向)に支持すると共に、ファンモ
ータ21全体が前後方向(スラスト方向)へ移動しないよ
うに支持している。44は本体28の仕切板40に設けた吸気
穴であり、ここから吸気筒34へ空気が流れ込むものであ
る。なお、吸気筒34の吸音室35の外径はこの吸気穴44の
径よりも大きく設定してある。
次に第二の手段の一実施例である第3図に基づいて構
成を説明する。本実施例は、ケーシング24の吸気孔25の
外周に樹脂やゴムなどの制振材45を予め圧入しておき、
さらにその外周に吸気筒34を嵌合させるものである。そ
の他の部分の構成は前記した第一の手段の実施例と同一
である。
以下に各実施例の作用を説明する。一般にファンモー
タの振動モードは、第4図のような触れ回り振動をして
おり、Xで示す防振ゴム前38側も、Yで示す防振ゴム41
側も軸芯付近の振動は、時に軸方向成分がたいへん小さ
くなっている。従って、軸芯部分でファンモータ21を軸
方向(スラスト方向)に支持することは振動伝達量を小
さくするうえで有効な方法である。本実施例において
は、第2図に示すように吸気筒34を別部品として形成し
ケーシング24に圧入しているため、空気通路である吸気
孔25と連通穴37で連通する吸気室35に吸音材36を配設す
ることができる。そのため、ファン23が回転し吸気する
ことにより発生する音波を、この音波の発生源に極めて
近い場所で吸音材36によって吸収することができ、この
音が前方へ伝搬することを防ぐことができる。
従がって、本実施例によれば静音化された掃除機を提
供できるものである。また、吸気筒34の吸気室35が本体
28の仕切板40の吸気穴44の径よりも大きく形成している
ため、ラジアル方向への衝撃が加わっても防振ゴム前38
を介して力を受けることができ、本体28への白化などの
支障がおこりにくく、かつまた、吸気筒34においてもフ
ランジ形状で力を受けることになり、変形しにくいもの
である。また、このことからモータ部22の中心線付近で
衝撃時の力を受けることになるため、ケーシング24外周
で本体28に触れることを防ぐことができる。さらに、防
振ゴム前38が吸気筒34を覆うようにして嵌着されている
ため、互いの接触面積が大きくなり、滑りにくく、ファ
ンモータ21の起動時などでもファンモータ21全体が回転
してしまうことを防ぐことが出来る。すなわち、ファン
モータ12の本体への固定が確実になり品質が向上するも
のである。
次に第二の手段の実施例の作用について説明する。本
実施例においては、第3図に示すように、吸気筒36の内
側に制振材45が嵌合されており、スラスト振動だけでな
く、ラジアル振動に対してもこの部分で減衰されるた
め、第一の手段の実施例より一層振動音の低下が図れ、
静音化できるという効果を発揮するものである。
発明の効果 上述したように第一の手段によれば、ファンモータの
吸引力・重量などを充分に支持することができ、しかも
ファンモータの振動を充分防振することができ、振動音
の低減を達成できると共に、吸気音も低下するため、静
音化を図った掃除機を提供できるものである。また本体
に加わる衝撃などをモータ中心部で受け止めるととも
に、防振ゴム前とファンケースとのずれを防止している
ため、強度、耐久性の向上を図ることが出来る。
また第二の手段によれば、第一の手段によるより一層
ファンモータの振動を充分防振することができる電気掃
除機を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は第一の手段の一実施例である電気掃除機の断面
図、第2図は同ファンモータ部の拡大図、第3図は第二
の手段の一実施例であるケーシング部の拡大図、第4図
は電気掃除機のファンモータの振動モードを示している
図、第5図は従来の電気掃除機を示す断面図である。 21……ファンモータ、22……モータ部、24……ケーシン
グ、28……本体、34……吸気筒、35……吸気室、36……
防音材、37……連通穴、38……防振ゴム前、41……防振
ゴム後、44……吸気穴、45……制振材。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インペラを内包し、中央部に前方へ突出し
    た吸気孔を設けたケーシングと、インペラを駆動するモ
    ータ部とからなるファンモータと、ファンモータを内包
    する掃除機本体とを有し、前記ケーシングの吸気孔の外
    周を覆う防振ゴム前と、前記防振ゴム前の外周および前
    面に当接し固定する掃除機本体の仕切り板とモータ部後
    方に取り付けられ、その一端が掃除機本体に係止される
    防振ゴム後とでファンモータを掃除機本体に支持すると
    ともに、前記防振ゴム前に前記吸気孔に連通する吸音室
    を設けた電気掃除機。
  2. 【請求項2】吸気孔と吸音室とを制振材を介して連通す
    る請求項1記載の電気掃除機。
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JPS60100929A (ja) * 1983-11-09 1985-06-04 松下電器産業株式会社 電気掃除機
JPS6156624A (ja) * 1984-08-24 1986-03-22 松下電器産業株式会社 電気掃除機
JPS62189039A (ja) * 1986-02-14 1987-08-18 松下電器産業株式会社 電気掃除機

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