JP2659919B2 - プラズマの不均一性を補正するプラズマ装置 - Google Patents

プラズマの不均一性を補正するプラズマ装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマ・フィールド
に関し、特にプラズマ・フィールドに関連する電極の不
均一性および不連続性が与えるプラズマおよびシースへ
の影響を低減する電極を構成することに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】プラズマ処理は、現代のマイクロ・エレ
クトロニクスの分野における製造にとって重要な技術で
あり、薄膜のエッチング、堆積、ならびにスパッタリン
グに用いられている。プラズマ処理は通常、マイクロ・
エレクトロニクスの製造ステップの25〜40%を占め
ている。プラズマ処理装置は工業的に広く利用されてい
るにもかかわらず、最も理解されていない装置の一つで
ある。プラズマ処理装置の主たる一つの限界は、プラズ
マの特定の部分に不純物が引き付けられ、汚染が生じる
という点にある。この問題の原因は、プラズマ装置それ
自身が相当の汚染を発生していることが発見されたこと
により、突き止められた。
【0003】それ以来、プラズマ処理における粒子汚染
の問題は、重要な課題となっている。実験装置や製造装
置内で行なわれているように、ラスター・レーザ光の散
乱によって、多くの場合、ウェハーの端部およびクラン
プ・リングの近辺に粒子が捕捉されることが分る。さら
に、これらのシステムにおけるラングミュア・プローブ
測定によって、ウェハーの端部およびクランプ・リング
による形態的な不連続が、その部分でプラズマ電位の局
部的な変化を引き起こす原因であることが分る。これら
のプラズマの乱れは(それはしばしば電位における極大
として現れる)、プラズマ内の粒子が負に帯電している
ので、非常に効果的に粒子を捕捉する。また、プラズマ
電位の局部的な変化によって、プラズマによるエッチン
グ、堆積、あるいは表面処理における不均一が生じ、さ
らにゲート酸化物に欠陥が生じる。
【0004】最近の実験的研究では、プラズマ装置の電
極材料の不連続性および/または電極の形態的な不連続
性が、プラズマとシースとの境界の乱れを生じる領域に
おいて、プラズマおよびシース電位の局部的な変化を引
き起こすことが示されている。典型的には、シースおよ
び/またはプラズマの乱れた領域によって、プラズマの
性質(例えば、電位、密度、放出など)に変化が生じ
る。これらのプラズマの乱れた領域は、汚染粒子を強く
捕捉する傾向がある。さらにまた、これらの領域は、電
極上の処理対象物に対する処理の均一性に悪影響を及ぼ
す。
【0005】プラズマの不均一性の問題は、新しい高密
度プラズマ装置(例えば、電子サイクロトロン共鳴およ
びヘリコン)において、ソース設計の結果としてしばし
ば発生する。不均一性の他の原因としては、流体のフロ
ー・フィールドが最善ではないこと、温度勾配、ならび
にウェハー・パターンが様々であることが挙げられる。
意図しない不均一性は、エッチング速度および堆積速度
が不均一になるという点で望ましくないだけでなく、酸
化物の薄膜に損傷を与えるという点でも望ましくない。
このような不均一性がもたらす典型的な結果は、処理対
象物の何%が最終的に使用できなくなるということであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上の説明から明らか
なように、ほぼ均一で、乱れのないプラズマとシースを
生成する電極アセンブリを実現して、処理対象物付近に
捕捉される帯電不純物の数を制限し、処理の均一性を改
善することが強く望まれている。その結果、プラズマに
よって処理される対象物の大半を最終製品として用いる
ことができるようになり、また製造において、より高い
コスト効率を達成できる。
【0007】本発明はこのような要望を満たすのに適し
たプラズマ生成技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はプラズマの乱れ
を低減する装置に関するものであり、プラズマに電位を
与える電極アセンブリを含んでいる。この電極アセンブ
リはプラズマの不均一性を低減する部分を含んでいる。
【0009】
【実施例】本発明の特定の形状、寸法、処理対象物の形
状と寸法、ならびに方向はあくまでも説明のためのもの
であり、本発明はそれに限定されるものではない。同じ
機能を持つ要素は、異なる実施例においても同一の符号
を付した。より均一なプラズマを得るために多数の実施
例を構成したが、なんらかの理由で変化させたプラズマ
を提供することも本発明の範囲に含まれる。
【0010】図1および図2にそれぞれ、従来の電極ア
センブリ20の側面図および平面図を示す。この電極は
比較的軽い処理対象物22を支持している。電極アセン
ブリ20は電極21を含む。処理対象物22は半導体ウ
ェハー、磁気記憶ディスク、コンピュータ用のフラット
・パネル・ディスプレーなど、プラズマ処理によって処
理できる何らかの装置である。電極アセンブリ20、交
流電圧端子24、ならびにグランド端子23は、既知の
ように非常に局部的かつ選択的な電圧を処理対象物22
に印加するよう構成されている。この電圧の印加によっ
て、処理対象物22の上のプラズマ26および電気的シ
ース28から成る電気的領域25を生成し、および/ま
たはそれを変化させることができる。シース28は処理
対象物22に隣接しており、その部分で電界が大きく変
化している、電気的領域25の一部と考えることができ
る。プラズマ26は、シース28におけるような大きい
変化がない電気的領域25の一部と考えられよう。本明
細書では以降、“プラズマ”という用語は、プラズマと
シースの間に特別の差異がない限り、プラズマとシース
の両方を含むものとする。
【0011】図1、図2に示した構成の問題は、処理対
象物22を電極アセンブリ20に固定する手段がないと
いう点にある。この問題の結果は、プラズマ処理の処理
対象物22が軽いものであること、そして電極アセンブ
リ20が生成する電荷の量、およびプラズマ手法によっ
て処理対象物上に多くの場合、複雑で微細な形状を多数
生成する際の精度のことを考えると明らかである。この
明細書に示す実施例では、ウェハーが一般に円板状であ
るため、処理対象物22はすべて円板状となっている。
しかし、処理対象物22および関連する構造体を所望の
形状に変更することは、それがいかなるものであれ、本
発明の範囲から外れるものではない。
【0012】処理対象物と電極アセンブリとの間の熱的
および/または電気的な接触をより確実なものとするた
め、従来は図3に示すような構成となっていた。電極ア
センブリ20には円筒形のクランプ・リング32が固定
されている。クランプ・リング32は、処理対象物22
の外側周端部34に対して半径方向に合致し、終端部を
固定している。所定の位置に取り付けた場合、クランプ
・リング32は図3に示すように処理対象物を約2mm
被う状態となる。クランプ・リング32によって被われ
た処理対象物の部分は、通常のプラズマ技術では処理す
ることはできず、処理の後、不要部分として破棄され
る。さらに、クランプ・リングはプラズマを乱れさせる
原因ともなる。すなわち、クランプ・リングの内側端部
から一般に4mm〜6mmの円周部分は、処理対象物の
他の部分と同じ均一さで処理することはできない。
【0013】図4に、処理対象物の中心からの距離に対
する、処理対象物に作用するプラズマの均一性を模式的
に示す。内側部分Rは概略の距離を表し、処理対象物2
2におけるこの領域でプラズマが有効となる。Rは処理
対象物22の中心からクランプ・リング32の内側端部
までの距離より短い。外側部分rは、クランプ・リング
32によって被われるか、あるいはクランプ・リングに
十分に近いため、プラズマが許容できない程度に変化し
ている部分である。従って、この部分では内側部分Rに
おける均一性の水準ほどの均一性が得られない。そのた
め、処理対象物22の外側部分rは利用できない。
【0014】図5に、図3の電極アセンブリ20の構成
で生成した処理対象物22(この場合には電子ウェハ
ー)のチップ・レイアウトを示す。従ってその均一性の
状態は、図4と同様のものとなっている。処理対象物2
2の内側部分Rは使用でき、内側領域R内に完全に入る
レイアウト要素36aはすべて利用できる。外側部分r
に完全に入っているレイアウト要素36bは利用できな
い。また、外側部分r内に部分的にでも入っているレイ
アウト要素36cも利用できない。レイアウト要素のチ
ップ・サイズが大きくなるほど(半導体工業および電子
工業がますます複雑になっていく場合の一般的な傾向で
ある)、36b,36cに分類され、利用できないレイ
アウト要素のパーセントは一般に大きくなる。従って、
第1のカテゴリー36a(利用可能)に分類される要素
のパーセントを大きくすることが望まれる。
【0015】電極アセンブリ20に処理対象物22を固
定する手段の第2の従来例を図6に示す。ここでは静電
チャック38を用いている。図3の従来例に関連して説
明したようにクランプ・リング32のような、プラズマ
の作用を阻む誘電体デバイスはないが、図6の手段で
も、ウェハーの露出端部およびプラズマに対して露出し
ている材料の差異によってプラズマあるいはシースに不
均一が生じる。その結果、この場合にも周辺部において
処理の不均一が発生する。静電チャック38は直流電流
(以下“dc”という)源、すなわちdcフィールド3
9を用いている。これは静電気に類似した電位(より的
確には、静電クランプ力と言える)によって処理対象物
を所定の位置に保持するのに十分なものとなっている。
dc源39は、相対的なdcフィールドを生成し、静電
チャックの電圧を電極21の電位とは異なる、ほぼ一定
の電圧に維持する。
【0016】<プラズマ・マッピング>本発明の発明者
は最近、電極アセンブリ20上におけるプラズマ26
(上述のように、シース28を含んでいる)の誘導放出
の空間的マップに関する研究を行なった。そしてこの手
法が、プラズマ密度の局部的な変化をマッピングし、定
量化すること、ならびにその結果として、プラズマ26
におけるプラズマ電位およびその不均一性をマッピング
し、定量化するために有効であることを示した。特に、
プラズマ26における不均一領域49(“ホット・スポ
ットあるいはブライト・スポット”、または“コールド
・スポットあるいはダーク・スポット”)はしばしば、
例えば図8に示すように電極アセンブリ20にアルミ要
素を挿入したことによって、電極アセンブリ20の材料
が変化している部分および/または電極アセンブリ20
の位相が変化している部分に近い所に形成された粒子ト
ラップ(図示せず)に緊密に対応していることが分っ
た。
【0017】<プラズマの形態>図7に、従来の典型的
な誘電体/金属サンドイッチ電極アセンブリ20上のプ
ラズマを示す。プラズマは極めて均一であり、プラズマ
内に粒子トラップは見られない。しかし、図8のように
電極の構成を変更すると、プラズマの密度およびプラズ
マの電位は大きく変化する。ブライト・スポット49が
電極アセンブリ20の上のプラズマ26内に発生する。
図7および図8に示した、プラズマによる誘導放出の空
間的なマップは、粒子トラップの位置および強度を判定
するための強力な手段であり、そして、不均一領域49
に粒子が強く引き付けられていることを良く示してい
る。無線周波(以下、r−f)結合放電の2次元的なシ
ミュレーションによる最近の結果は、ブライト・スポッ
トと、不連続性のために粒子トラップとなり得る部分と
の関連を確証させるものとなっている。図8に示したよ
うな、電極アセンブリ20における位相および/または
材料の変化は、以下に記述するように、電極アセンブリ
20によって生成される極性の不均一性を補正するよう
に構成することができる。
【0018】図6に戻ると、不均一性は処理対象物22
の端部54の上のプラズマ部分において生じる。この端
部は、処理対象物がウェハーあるいは同種の部材である
場合には、その周辺端部であり、また処理対象物が例え
ば磁気記憶ディスクである場合には、内側の端部である
(良く知られているので図示せず)。電極アセンブリ2
0上に処理対象物22が存在することに伴う位相および
形態的な不連続性は避けることができず、それによって
プラズマは不均一となる(端部によって引き起こされる
プラズマの乱れ、そして電極および/または処理対象物
の電子放出/反射係数における差異が原因)。このよう
な理由で均一性および粒子制御に悪影響が生じるのであ
れば、これらの乱れの影響を打ち消すように設計した革
新的な電極を用いることが望ましい。プラズマの乱れは
処理対象物の端部54(処理対象物の端部が周辺部の端
部かあるいは内側の端部かに拘わらず)の上、あるいは
電極とプラズマとの間でインピーダンスが不均一である
ために不均一性が生じた部分の上に発生するようであ
る。上述のような種々の形態の処理対象物で生じたこの
ような不連続性あるいは乱れ、あるいは電極アセンブリ
20に近い部分で発生した他の不連続性を補正すること
は、本発明の主要な目的の一つであり、それはプラズマ
処理技術を強く補助するものとなろう。このような改良
によって、プラズマ処理技術を用いた場合の歩留りは大
きく改善されよう。従って、本発明では、処理対象物が
電極アセンブリ20上に配置されている状態で、図7に
示したような均一なプラズマが生成されなければならな
い。より均一なプラズマを生成することによって、処理
の均一性が改善され、そして処理対象物上の汚染粒子の
数が低減する。
【0019】<粒子トラップを低減するためのプラズマ
不均一性の補正>上述したプラズマの乱れおよび不連続
性は、サブサーフェス要素をウェハー端部あるいは不均
一部分の下に配置して、電極上でのr−f結合を均等化
することによって大幅に制限できる。この要素は特定の
プラズマ−シース構造に対して能動的に調整することが
できる。それは例えば、圧電材料を用いて電極内の真空
ギャップの間隔を制御し、そして電極内を伝播するr−
f電力を空間的に調整することによって行なう。ここに
示すプラズマの不均一性を補正するための調整装置には
基本的に2つのタイプがある。これら2つのタイプは、
図6に示した従来例を変形したものとして示す。ただ
し、当該分野における通常の知識を有する者にとって、
このような変形を上述した他の従来例や、あるいは当該
分野で既知のものに適用することは容易であろう。
【0020】第1のタイプは“挿入タイプ実施例”と呼
び、図9〜図16,図19,図20に示す。これらの実
施例では、電極アセンブリ20に対して別の要素を取り
付けるか、あるいは埋め込み、電極アセンブリ上のプラ
ズマを調整する。調整要素の第2のタイプは“コンディ
ショニング・タイプ実施例”とよび、そこでは、電極ア
センブリ20の電極表面100をコンディションあるい
はコーティングして、プラズマおよび/またはシース内
の電子が反射されたり、放出されるようにし、プラズマ
の不連続性を平準化する。コンディショニング・タイプ
実施例は図17,図18に示す。
【0021】図9に、調整要素の挿入タイプ実施例の第
1の実施例を示す。そこでは、埋め込み要素60を電極
アセンブリ20内に挿入している。挿入要素60は一般
に環状とし(別個の放射状要素として形成できるとして
も)、処理対象物の周辺端部54の下に、端部54に接
近させて配置する。埋め込み要素にもとづく調整要素は
本来すべて挿入タイプである。図9の埋め込み要素60
は、処理対象物端部54の下にあり、端部54より内側
の第1の部分62と、処理対象物端部54の下にあっ
て、端部54より外側にある第2の部分64を有してい
る。埋め込み要素60の上面66は深さ68の位置にあ
る。埋め込み要素自身の厚さは70である。埋め込み要
素の材料としては、電極アセンブリ(静電チャック38
を含んでもよく、また含まなくてもよい)の静電容量を
変化させることができるものであればどのようなもので
も用いることができるが、テフロン(Wilmingt
onDel.のデュポン社の商標)の埋め込み要素と石
英の電極アセンブリとの組み合せ、あるいはアルミの埋
め込み要素と石英電極の組み合せとした場合、機能する
ことを確認した。この埋め込み要素は能動的あるいは受
動的である。埋め込み要素の材料および形状を変えるこ
とによって、プラズマに対する影響は様々に異なったも
のとなる。従って、処理対象物に対して個別に埋め込み
要素の形状を決めることが望ましい。特定の処理対象物
に対する埋め込み要素の形状は極めて経験的に決める。
この形状の決定に関する知識は、さらなる研究によって
深まるものである。
【0022】埋め込み要素を処理対象物に十分良好に適
合させて、合理的に整ったプラズマの勾配を得ることは
通常、比較的容易である。図10(a)〜(e)に、電
極アセンブリ20内に設けた種々の埋め込み要素60の
断面形状を示す。埋め込み要素は静電チャック38(図
示せず)の一部として形成することも可能であり、本発
明はそれも含んでいる。埋め込み要素は図9および図1
0に示したように電極アセンブリ20内に実際に埋め込
むことが望ましい。なぜらな、表面要素(プラズマに対
して露出した埋め込み要素)は、不純物を生成するさら
なる原因となる場合があり、またプラズマを物理的およ
び化学的に変化させる場合があることが分っているから
である。
【0023】この明細書では、埋め込み要素60に対す
る“受動的”という用語は、埋め込み要素によるプラズ
マに対する電位の影響が時間によって実質的に変化しな
い場合に用いる。このプラズマに対する影響が変化しな
いということは、埋め込み要素が、形状,位置,ならび
に組成の点で時間がたっても実質的に変化しないことに
よるものである。これに対して“能動的”埋め込み要素
とは、例えばユーザの制御によって、時間的に変化する
ものを言う。図8に示した受動的埋め込み要素は、電極
アセンブリ20(静電チャック38を含んでいてもよ
く、含んでいなくてもよい)の静電容量の、プラズマに
対する影響を変化させる。この静電容量的影響の変化に
よってプラズマの電位勾配を十分に変化させることがで
きる。
【0024】図11に、埋め込み要素を電極アセンブリ
20内に設けることによる、プラズマに対する影響を示
す。第1の曲線(△印のもの)は、非補正の電極アセン
ブリを用いた場合の、二酸化シリコン膜のエッチングの
深さを示している。ウェハーの端部付近で曲線は下側に
振れており、そのことはエッチング深さの不均一性を表
している。○印の第2の曲線は、エッチング深さの均一
性に対する埋め込み要素の影響を示している。左側の部
分で均一性は大幅に改善されており(より水平になって
いる)、この場合、図のようにテフロンの埋め込み要素
を用いている。右側にはアルミの埋め込み要素を用いて
いるが、この場合には均一性の点でほとんど変化はな
く、アルミ埋め込み要素を用いることは良い選択とは言
えない。電極内に埋め込み要素を設けた場合の効果は、
その形状および材料、その他の要因によって変化する。
【0025】図12に能動的埋め込み要素80の一例を
示す。この能動的埋め込み要素80は第1の部分82と
第2の部分84とを含んでいる。埋め込み要素80は通
常、図10に示した能動的埋め込み要素によって、そし
て図10の各埋め込み要素60と同じ材料によって形成
する。埋め込み要素80が能動的であるのは、第1の部
分82の第2の部分84に対する相対的な位置を変える
ことができるという点においてである。この位置の変更
は、圧電ドライバ86の作用によるものである。その動
作については従来より良く知られており、操作者が遠隔
的に制御したり、あるいはコンピュータによってプログ
ラムしたりできる。第1の部分82と第2の部分84と
の相対的な位置を変化させることによって、電極アセン
ブリ20とプラズマ26との間に生じる静電容量的な影
響を変化させることができ、その結果、プラズマも変化
する。この実施例の一つの大きい長所は、真空中で行な
われるプラズマ処理の最中に、(プラズマの形態を変え
ることによって)埋め込み要素80の影響を変化させる
ことができるという点にある。また、静電チャック38
の形状を圧電ドライバを用いて変えることができ、その
結果、プラズマを同様に変化させることができる。この
実施例については説明しないが、当業者は理解できよ
う。
【0026】他の形態の能動的埋め込み要素90を図1
3に示す。(電極アセンブリとプラズマとの間におけ
る)静電容量的な影響は、この能動的埋め込み要素90
によって変化するが、上記影響は、電源(図13には、
複数の電源92a,92bを示す)から供給される電圧
の変化によっても少なくとも部分的に変化する。上記電
源は能動的埋め込み要素90に電気的に接続されてい
る。図13の能動的埋め込み要素90は、図9に示した
ものと同じ材料によって形成することができる。しか
し、能動的埋め込み要素に対して外部電源が接続されて
いるので、電極アセンブリにおける静電容量の変化に依
存する、上述した受動的埋め込み要素の実施例の場合よ
り、プラズマ電位勾配に対してより強い影響を与えるこ
とができる。プラズマの勾配は、例えばフィルタなどを
用いた他の手法によっても変化させることができ、それ
は当業者の理解するところであろう。
【0027】図13の本発明の実施例は、図14に示す
ような形で自動化することができる。図14では、セン
サ95(例えば、光学的,電磁気的,電気的なものな
ど)を設け、それによって特定の領域における、プラズ
マのパラメータ(例えば、電位,密度,放出など)のレ
ベルを実際に測定している。プラズマ・パラメータのレ
ベルは電子コントローラ96に入力し、コントローラ9
6は埋め込み要素90に供給する電圧レベルを制御す
る。図14の実施例で付加した、マイクロ電子制御装置
およびセンサ要素は、従来よりよく知られているので、
さらなる説明は省略する。
【0028】図19に示した他の実施例は図9の実施例
に非常に似通っている。この場合には、主プラズマ源1
50を別に、プラズマを形成すべき位置の上に設けてい
る。この実施例では、主プラズマ源150がプラズマを
生成し、電極アセンブリ(埋め込み要素を含む)はその
プラズマを修正する役割を果たす。これに対して図9の
実施例では、電極アセンブリがプラズマを形成してい
る。図19の実施例は、本発明が、プラズマの形成と同
時に、プラズマの変更にも用いることができることを示
すものである。
【0029】上述した実施例では、埋め込み要素を電極
アセンブリ20内に物理的に埋め込んだが、埋め込み要
素が電極アセンブリ20の表面に接しているか、あるい
は実際に表面の上に在る場合も本発明は含んでいる。し
かし、埋め込み要素とプラズマとの境界から汚染物質が
できる限り発生しないようにすることが望ましい。この
ことは、処理対象物22が半導体チップである場合、あ
るいはその他、汚染の影響を受け易いものである場合に
特に重要である。処理対象物の汚染は通常、プラズマ処
理を終了した後に起こり、電極アセンブリ20が生成す
る電界によって処理対象物上に保持されていた粒子が不
可避的に処理対象物22上に付着する。
【0030】図20に示す他の実施例のように、埋め込
み要素をクランプ・リング32内に収容することもでき
る。同様に、埋め込み要素はいわゆるフォーカス・リン
グ、すなわちカラー125の内部に収容することができ
る。フォーカス・リング(カラーの別名)は、クランプ
・リングが電極アセンブリ20に部分的に固定され、そ
して処理対象物22を電極アセンブリ20に効果的に固
定している点を除いて、構造的にクランプ・リングと同
じである。フォーカス・リングは処理対象物の上、ある
いは処理対象物に隣接して配置するが、必ずしも電極に
固定する必要はない。フォーカス・リング125の主た
る目的は処理対象物の隣接部のプラズマを変化させるこ
とである。埋め込み要素は、図20ではフォーカス・リ
ング内に配置しているが、フォーカス・リングと、電極
アセンブリの他の部分との間に単に配置することもでき
る。
【0031】図15および図16に示す本発明の他の実
施例では、公称的に均一なプラズマは、プラズマ処理の
最終段階で、電源から埋め込み要素に時間変化電気パル
スが印加されることによって故意に歪められている。こ
れにより、処理対象物上に集積し、保持されていた粒子
98はすべて、処理の終了(そして結果としての帯電の
除去)に先だって排除され、その結果、ウェハーに付着
する汚染物質が低減する。これらの粒子は処理チャンバ
のポンプ・ポート97を通じて矢印109の方向に吸引
され、処理対象物の領域から除去される。埋め込み要素
は、このような形で、プラズマを(より均一にするため
だけでなく)不均一にするためにも用いることができ
る。
【0032】図17に、本発明のコンディショニング・
タイプ実施例である調整要素の第1の実施例を示す。こ
の実施例では、電極アセンブリ20の表面における電子
の反射特性あるいは放出特性を利用してプラズマの調整
を行なう。具体的には、処理対象物22によって被覆さ
れていない電極アセンブリ表面102の上部で、プラズ
マの密度および/または放出が、処理対象物表面の上の
領域より高いとき、表面102を粗面化して電子の放出
係数および/または反射係数を小さくして、表面102
の非被覆領域においてプラズマ密度および/または放出
を低下させる。従って、プラズマは半径方向でより均一
となる(ある表面部分の上でプラズマ密度が低すぎる場
合には、2次電子放出および/または電子反射を増加さ
せればよい)。2次電子放出係数および電子再結合係数
は2つの主たるメカニズムを表しており、そのメカニズ
ムにより、表面を荒くすることが、電子の放出体に影響
を持つ。
【0033】図17の実施例では、荒い表面および滑ら
かな表面を用いて、電極アセンブリ20の表面100に
接触する電子の反射度および/または放出度を調整した
が、これと同じ効果は、同様の反射/放出特性を示す異
なるコーティング剤で被覆しても得られる。図17の実
施例で記述したメカニズムにもとづいて、プラズマから
電極への電子の伝達を変える方法はすべて、本発明の調
整要素のこのコンディショニング・タイプ実施例の範囲
に含まれる。図17および次に説明する図18の実施例
は、電極表面を変える2つの手法をより分かり易く示し
たものであるが、表面を変えるための他の既知の手法
も、それが上記2つの実施例の場合と同様に機能するか
ぎり、本発明の範囲に含まれる。処理対象物22自身の
反射放出特性が変更されている処理対象物22を用いて
プラズマを変化させることも可能である。
【0034】図18に、表面を粗面化することがプラズ
マに対していかにドラマチックな効果を有するかを示
す。図18において、粗面化された表面120の上のプ
ラズマの放出レベル(従ってプラズマ電位)は、滑らか
な表面122上のレベルとは異なっている(荒い表面1
20および滑らかな表面122は共に同じ材料によって
形成され、これら2つの化学的性質は同じであるが)。
【0035】なお、プラズマがどのようなものであって
も、電極に構造体を埋め込んでプラズマの均一性を平準
化し、整えることは本発明の範囲に含まれる。この明細
書では、クランプあるいは静電チャックによって固定し
た処理対象物に対してプラズマを供給する場合について
記述したが、ここに示したプラズマを整えるための処理
は、処理対象物および/または電極によってプラズマに
不均一性が発生するなら、どのような場合にでも適用で
きるものである。
【0036】以上の説明では、プラズマの電位を部分的
に変化させる装置について個別に記述したが、これらの
装置は適切に組み合せて用いることも可能であり、その
ように組み合せた場合も本発明の範囲に含まれる。埋め
込み要素は、上述した実施例のように、静電チャックと
は別の要素として形成されている必要はない。埋め込み
要素は静電チャック,クランプ・リング,あるいはフォ
ーカス・リングの一部として形成することも可能であ
る。そのようにした場合には、静電チャック,クランプ
・リング,あるいはフォーカス・リングと埋め込み要素
との間の境界はいくぶん不明確となる。
【0037】まとめとして、本発明の構成に関して以下
の事項を開示する。 (1)プラズマの不均一性を制御する装置において、前
記プラズマに電位を与えることのできる電極アセンブリ
を備え、前記電極アセンブリはプラズマの不均一性を制
御する手段を備えることを特徴とする装置。 (2)前記電極アセンブリに接触する処理対象物をさら
に備えることを特徴とする上記(1)に記載の装置。 (3)前記電極アセンブリはさらに静電チャックを備え
ることを特徴とする上記(2)に記載の装置。 (4)前記電極アセンブリはさらにクランプ・リングを
備えることを特徴とする上記(2)に記載の装置。 (5)前記電極アセンブリはさらに前記処理対象物を前
記電極アセンブリに固定する手段を備えることを特徴と
する上記(2)に記載の装置。 (6)前記電極は前記プラズマに隣接する表面を有し、
前記制御手段は前記表面に、あるいは前記表面の下に位
置する埋め込み要素を備えることを特徴とする上記
(1)に記載の装置。 (7)前記電極アセンブリ内に収容された埋め込み要素
をさらに備え、前記埋め込み要素は能動的であることを
特徴とする上記(1)に記載の装置。 (8)前記埋め込み要素に与えることのできる電位は可
変であることを特徴とする上記(7)に記載の装置。 (9)前記埋め込み要素は、その能動的性質の結果、位
置を変えることのできることを特徴とする上記(7)に
記載の装置。 (10)前記埋め込み要素は静電チャックの一部である
ことを特徴とする上記(6)に記載の装置。 (11)前記電極アセンブリ内に収容された埋め込み要
素をさらに備え、前記埋め込み要素は受動的であること
を特徴とする上記(1)に記載の装置。 (12)前記埋め込み要素は、電極アセンブリとプラズ
マとの間の無線周波結合に影響を与えることを特徴とす
る上記(2)に記載の装置。 (13)前記電極上に、ほぼ均一な、粒子トラップが制
限されたプラズマを達成することを特徴とする上記(1
2)に記載の装置。 (14)前記埋め込み要素は、電極アセンブリとプラズ
マとの間の静電容量に影響を与えることを特徴とする上
記(7)に記載の装置。 (15)前記埋め込み要素は、電極アセンブリとプラズ
マとの間の静電容量に影響を与えることを特徴とする上
記(11)に記載の装置。 (16)前記埋め込み要素は、電極アセンブリとプラズ
マとの間の無線周波結合に影響を与え、それによってプ
ラズマの性質を所望のものに変化させることを特徴とす
る上記(7)に記載の装置。 (17)前記埋め込み要素は、電極アセンブリとプラズ
マとの間の無線周波結合に影響を与え、それによってプ
ラズマの性質を所望のものに変化させることを特徴とす
る上記(11)に記載の装置。 (18)前記電極アセンブリはさらに、独立して電力を
供給できる電気的に絶縁された複数の部分を備えたこと
を特徴とする上記(1)に記載の装置。 (19)前記制御手段はさらに、処理中の制御,プログ
ラム制御,あるいはフィードバック制御によって、プラ
ズマのフィールドの均一性を調整するための、外部から
制御できる電力分配要素を備えたことを特徴とする上記
(1)に記載の装置。 (20)前記制御手段はさらに、処理中の制御,プログ
ラム制御,あるいはフィードバック制御によって、プラ
ズマのフィールドの均一性を調整するための、能動的に
調整された電力分配要素を備えたことを特徴とする上記
(1)に記載の装置。 (21)前記制御手段はさらに、処理中の制御,プログ
ラム制御,あるいはフィードバック制御によって、プラ
ズマのフィールドの均一性を調整するための、電極アセ
ンブリ内に収容されたサブレイヤー要素を備えたことを
特徴とする上記(1)に記載の装置。 (22)処理対象物を前記プラズマ内に固定する手段
と、前記プラズマを能動化した後、粒子を処理対象物か
ら遠ざける電位勾配を生成するプラズマ・フィールド制
御手段とを備えたことを特徴とする上記(1)に記載の
装置。 (23)前記制御手段はさらに、粒子を処理対象物から
遠ざける電気パルスを生成するパルス手段を備えたこと
を特徴とする上記(1)に記載の装置。 (24)前記制御手段は表面を備え、その表面の特定の
領域は異なる構成であり、その特定の領域において、所
定面積当たりの電子通過の割合いを制御するようになっ
ていることを特徴とする上記(1)に記載の装置。 (25)前記表面の構成は、前記表面の特定の領域の荒
さを変えることにもとづいていることを特徴とする上記
(24)に記載の装置。 (26)前記表面の構成は、前記表面の特定の領域に対
して異なるコーティングを行なうことにもとづいている
ことを特徴とする上記(24)に記載の装置。 (27)プラズマの不均一性の前記制御は、前記プラズ
マに対する2次電子放出係数を変更することによって行
なうことを特徴とする上記(1)に記載の装置。 (28)プラズマの不均一性の前記制御は、前記プラズ
マに対する電子の反射係数を変更することによって行な
うことを特徴とする上記(1)に記載の装置。 (29)前記制御手段はプラズマの不均一性を低減する
ことを特徴とする上記(1)に記載の装置。 (30)電極アセンブリがプラズマを生成する方法にお
いて、前記電極アセンブリの構成を変更し、処理対象物
を前記電極アセンブリに接して配置したとき、前記処理
対象物上の前記プラズマ内の電位変化を変更するステッ
プを含むことを特徴とする方法。 (31)電極アセンブリとプラズマとの間の無線周波結
合に影響を与えるため、電極アセンブリに静電容量装置
を設けるステップをさらに含むことを特徴とする上記
(30)に記載の方法。 (32)前記電極アセンブリの構成の変更は、電極アセ
ンブリとプラズマとの間の静電容量を変化させるステッ
プを含むことを特徴とする上記(30)に記載の方法。 (33)前記電位変化はシースにおけるものであること
を特徴とする上記(30)に記載の方法。 (34)前記電極アセンブリの構成を変更するステップ
はさらに、前記電極アセンブリ内に電位調整要素を埋め
込むステップを含むことを特徴とする上記(30)に記
載の方法。 (35)前記電位調整要素は前記電極アセンブリ内の、
前記処理対象物の端部に近い位置に配置することを特徴
とする上記(34)に記載の方法。 (36)前記端部は前記処理対象物の周辺部であること
を特徴とする上記(35)に記載の方法。 (37)前記端部は前記処理対象物の内側部分であるこ
とを特徴とする上記(35)に記載の方法。 (38)前記電位調整要素は受動的要素であることを特
徴とする上記(35)に記載の方法。 (39)前記電位調整要素は能動的要素であることを特
徴とする上記(35)に記載の方法。 (40)前記電極アセンブリの構成を変更するステップ
はさらに、前記プラズマ内の電子と前記電極アセンブリ
の種々の部分との相互作用を変化させるように、前記電
極アセンブリの表面を変更するステップを含むことを特
徴とする上記(30)に記載の方法。 (41)前記電極アセンブリの表面を変更するステップ
は、前記表面を部分的に荒くするステップを含むことを
特徴とする上記(40)に記載の方法。 (42)前記電極アセンブリの表面を変更するステップ
は、前記表面を部分的にコーティングするステップを含
むことを特徴とする上記(40)に記載の方法。 (43)前記電極アセンブリの構成を変更するステップ
は、前記電極アセンブリの2次電子放出係数を部分的に
変えるステップを含むことを特徴とする上記(30)に
記載の方法。 (44)前記電極アセンブリの構成を変更するステップ
は、前記電極アセンブリの電子反射係数を部分的に変え
るステップを含むことを特徴とする上記(30)に記載
の方法。 (45)電極アセンブリがプラズマを生成する方法にお
いて、前記電極アセンブリの構成を変更し、処理対象物
を前記電極アセンブリに接して配置したとき、前記処理
対象物上の電位変化を所望のように変更することを特徴
とする方法。 (46)電極アセンブリとプラズマとの間の無線周波結
合に影響を与えるため、電極アセンブリに静電容量的電
位を与えるステップをさらに含み、ほぼ一定の電位を得
ることを特徴とする上記(45)に記載の方法。 (47)前記電極アセンブリの構成を変更するステップ
は、電極アセンブリとプラズマとの間の静電容量を変化
させるステップを含むことを特徴とする上記(45)に
記載の方法。 (48)前記電位変化はシースにおけるものであること
を特徴とする上記(45)に記載の方法。 (49)前記電位変化は前記プラズマにおけるものであ
ることを特徴とする上記(45)に記載の方法。 (50)前記電極アセンブリの構成を変更するステップ
はさらに、前記電極アセンブリ内に電位調整要素を埋め
込むステップを含むことを特徴とする上記(45)に記
載の方法。 (51)前記電位調整要素は、前記電極アセンブリ内
の、前記処理対象物の端部に近い位置に配置することを
特徴とする上記(50)に記載の方法。 (52)前記端部は前記処理対象物の周辺部であること
を特徴とする上記(51)に記載の方法。 (53)前記端部は前記処理対象物の内側部分であるこ
とを特徴とする上記(51)に記載の方法。 (54)前記電位調整要素は受動的要素であることを特
徴とする上記(51)に記載の方法。 (55)前記電位調整要素は能動的要素であることを特
徴とする上記(51)に記載の方法。 (56)前記電極アセンブリの構成を変更するステップ
はさらに、前記プラズマ内の電子と前記電極アセンブリ
の種々の部分との相互作用を変化させるように、前記電
極アセンブリの表面を変更するステップを含むことを特
徴とする上記(45)に記載の方法。 (57)前記電極アセンブリの表面を変更するステップ
は、前記表面を部分的に荒くするステップを含むことを
特徴とする上記(56)に記載の方法。 (58)前記電極アセンブリの表面を変更するステップ
は、前記表面を部分的にコーティングするステップを含
むことを特徴とする上記(56)に記載の方法。 (59)前記電極アセンブリの構成を変更するステップ
は、前記電極アセンブリの2次電子放出係数を部分的に
変えるステップを含むことを特徴とする上記(45)に
記載の方法。 (60)前記電極アセンブリの構成を変更するステップ
は、前記電極アセンブリの電子反射係数を部分的に変え
るステップを含むことを特徴とする上記(45)に記載
の方法。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、プラズマ処理の不均一
性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電極アセンブリと処理対象物の一従来例を示す
部分断面側面図である。
【図2】図1の電極アセンブリの平面図である。
【図3】電極アセンブリと処理対象物の他の従来例を示
す部分断面側面図であり、この例では処理対象物22に
関連して設けたクランプ・リング32が設けられてい
る。
【図4】図3の装置を用いた場合の、処理対象物に与え
られる従来のプラズマの均一性を模式的に示す図であ
る。
【図5】従来技術における、図4と同様の処理対象物
(電子ウェハー)を模式的に示す図であり、この処理対
象物に対して図3の装置によってプラズマ処理が行なわ
れ、それによって形成された電子チップ・レイアウトを
示し、そしてどのチップが有効であり、どのチップが有
効でないかを示す図である。
【図6】他の従来例を示す側面図であり、この例では静
電チャックを用いて処理対象物を電極アセンブリに固定
している。
【図7】従来の典型的な、ウェハーを配置していない電
極アセンブリ上のプラズマの放出形態を示す図である。
【図8】本発明の一実施例としてアルミを挿入して電極
アセンブリを変更した場合の図7のプラズマを示す図で
あり、ホット・スポットが形成されている部分で乱れが
生じている。
【図9】本発明の一実施例として受動的埋め込み要素を
電極アセンブリ内に挿入した場合を示す図である。
【図10】図9の場合と同様の位置に配置した種々の形
態の埋め込み要素を示す図である。
【図11】図9および図10に示したタイプの埋め込み
要素の、処理対象物(この場合にはウェハー)における
エッチングの均一性に与える影響を示すグラフであり、
処理対象物は電極アセンブリ上に配置されている。
【図12】能動的埋め込み要素を電極アセンブリ内に挿
入した本発明の他の実施例を示す図である。
【図13】本発明の他の実施例を示す図であり、この場
合には、能動的埋め込み要素は、埋め込み要素に与えら
れる可変電位によって制御される。
【図14】図13の実施例を変形したものを示す図であ
り、この実施例では、プラズマ内に配置した複数のセン
サによって制御されるマイクロエレクトロニクス・コン
トローラにより、埋め込み要素に印加される可変電位が
制御される。
【図15】本発明の他の実施例を示す図であり、この実
施例では、パルスが埋め込み要素に事前に送られ、粒子
が処理対象物から除去される。
【図16】埋め込み要素にパルスを送った後の図15の
実施例を示す図である。
【図17】本発明の他の実施例を示す図であり、この実
施例では、プラズマの特定の領域における性質を変える
ために、電極アセンブリの表面が変更されている。
【図18】本発明の電極アセンブリの一実施例を示す図
であり、この電極はプラズマに隣接する荒い表面と滑ら
かな表面とを有し、プラズマは表面の性質によって大幅
に変化する。
【図19】電極アセンブリに関連する埋め込み要素の他
の実施例であって、図9に示したものと同種のものを示
す図であり、この場合にはさらに主プラズマ源を備えて
いる。
【図20】本発明の他の実施例を示す図であり、この例
では埋め込み要素はフォーカス・リング内に配置されて
いる。
【符号の説明】
20 電極アセンブリ 21 電極 22 処理対象物 25 電気的領域 26 プラズマ 28 シース 32 クランプ・リング 38 静電チャック 39 dc源 60,80,90 埋め込み要素 82 第1の部分 84 第2の部分 86 圧電ドライバ 92a,92b 電源 95 センサ 96 電子コントローラ 97 ポンプ・ポート 125 フォーカス・リング 150 主プラズマ源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/302 C (72)発明者 マノジュ・ダルヴィー アメリカ合衆国 ニューヨーク州 カト ナー ハリス ロード 129−4 (72)発明者 シー・リチャード・ギャルニエリ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 ソマ ーズ アナロック ドライブ 11 (72)発明者 ジェイムス・ジェイ・マックギル アメリカ合衆国 ニューヨーク州 フィ ッシュキル エルムクレスト ドライブ 121 (72)発明者 ゲイリー・ダブリュ・ラボルフ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 ワッ カバク レッド コート レーン(番地 なし) (72)発明者 マヘスワラン・スレンドラ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 クロ トン−オン−ハドソン シーニック ド ライブ 31エフ (56)参考文献 特開 昭54−115075(JP,A) 特開 昭59−208725(JP,A) 特開 昭62−239521(JP,A) 特開 平3−138382(JP,A) 特開 平6−120329(JP,A) 特開 昭63−13333(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理対象物を載置する表面を有する絶縁材
    料の載置台、該載置台の下側に設けられた第1電極、上
    記載置台の上方に設けられた第2電極、並びに上記処理
    対象物及び上記第2電極の間の空間にプラズマを発生さ
    せる交流電圧を上記第1電極及び上記第2電極に印加す
    る交流電圧源を有する電極アセンブリを備えたプラズマ
    装置において、 上記処理対象物の周辺端部の下側に位置するように上記
    載置台内に埋め込まれ、上記電極アセンブリと上記プラ
    ズマとの間の静電容量を補正して上記プラズマの不均一
    性を補正する環状の補正電極を備えることを特徴とする
    プラズマ装置。
  2. 【請求項2】上記環状の補正電極の内側に位置するよう
    に、静電チャックが上記載置台内に埋め込まれているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のプラズマ装置。
  3. 【請求項3】上記補正電極は上記電極アセンブリと上記
    プラズマとの間の無線周波結合を補正することを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載のプラズマ装置。
  4. 【請求項4】上記載置台の材料は石英であり、上記補正
    電極の材料はアルミニウムであることを特徴とする請求
    項1、請求項2又は請求項3に記載のプラズマ装置。
  5. 【請求項5】処理対象物を載置する表面を有する絶縁材
    料の載置台、該載置台の下側に設けられた第1電極、上
    記載置台の上方に設けられた第2電極、並びに上記処理
    対象物及び上記第2電極の間の空間にプラズマを発生さ
    せる交流電圧を上記第1電極及び上記第2電極に印加す
    る交流電圧源を有する電極アセンブリを備えたプラズマ
    装置において、 上記処理対象物の周辺端部から離れて位置するように上
    記載置台内に埋め込まれ、上記電極アセンブリと上記プ
    ラズマとの間の静電容量を補正して上記プラズマの不均
    一性を補正する環状の補正電極を備え、 該補正電極は、環状の第1補正電極と、該第1補正電極
    から間隔をおいて配置された環状の第2補正電極と、上
    記第1補正電極に対する上記第2補正電極の上記間隔を
    変更する圧電素子とを有することを特徴とするプラズマ
    装置。
  6. 【請求項6】上記補正電極の内側に位置するように、静
    電チャックが上記載置台内に埋め込まれていることを特
    徴とする請求項5に記載のプラズマ装置。
  7. 【請求項7】処理対象物を載置する表面を有する絶縁材
    料の載置台、該載置台の下側に設けられた第1電極、上
    記載置台の上方に設けられた第2電極、並びに上記処理
    対象物及び上記第2電極の間の空間にプラズマを発生さ
    せる交流電圧を上記第1電極及び上記第2電極に印加す
    る交流電圧源を有する電極アセンブリを備えたプラズマ
    装置において、 上記処理対象物の周辺端部の下側に位置するように上記
    載置台内に埋め込まれ、上記電極アセンブリと上記プラ
    ズマとの間の静電容量を補正して上記プラズマの不均一
    性を補正する環状の補正電極を備え、 該補正電極は、 上記処理対象物の周辺端部の下側に位置するように上記
    載置台内に埋め込まれた環状の第1補正電極と、 該第1補正電極の内側に位置するように上記載置台内に
    埋め込まれた環状の第2補正電極と、 上記静電容量の補正を変化させる電圧を上記第1補正電
    極及び上記第2補正電極に別個に印加する手段とを有す
    ることを特徴とするプラズマ装置。
  8. 【請求項8】処理対象物を載置する表面を有する絶縁材
    料の載置台、該載置台の下側に設けられた第1電極、上
    記載置台の上方に設けられた第2電極、並びに上記処理
    対象物及び上記第2電極の間の空間にプラズマを発生さ
    せる交流電圧を上記第1電極及び上記第2電極に印加す
    る交流電圧源を有する電極アセンブリを備えたプラズマ
    装置において、 上記処理対象物を上記プラズマ内に固定する手段と、 上記プラズマを能動化した後、汚染粒子を上記処理対象
    物から遠ざける電位勾配を形成するプラズマ・フィール
    ド制御手段とを備えるプラズマ装置。
JP29630694A 1994-01-13 1994-11-30 プラズマの不均一性を補正するプラズマ装置 Expired - Lifetime JP2659919B2 (ja)

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