JP2657641B2 - クロロアルキルアミン塩酸塩類の製造方法 - Google Patents

クロロアルキルアミン塩酸塩類の製造方法

Info

Publication number
JP2657641B2
JP2657641B2 JP61164581A JP16458186A JP2657641B2 JP 2657641 B2 JP2657641 B2 JP 2657641B2 JP 61164581 A JP61164581 A JP 61164581A JP 16458186 A JP16458186 A JP 16458186A JP 2657641 B2 JP2657641 B2 JP 2657641B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrochloride
reaction
alkanolamine
pressure
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61164581A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6322545A (ja
Inventor
博美 稲垣
安宏 佐藤
浩 飯田
一男 小栗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP61164581A priority Critical patent/JP2657641B2/ja
Publication of JPS6322545A publication Critical patent/JPS6322545A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2657641B2 publication Critical patent/JP2657641B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はクロロアルキルアミン塩酸塩類を製造する方
法に関する。
(従来の技術) クロロアルキルアミン塩酸塩類は、アミノアルキル化
剤として、農・医薬、染・顔料その他、各種工業薬品の
中間体や高分子化合物の原料として、極めて有用な物質
である。
クロロアルキルアミン塩酸塩類の製造方法はいくつか
知られているが有害ガスの発生あるいは品質的に熱変色
するなど問題があった。そこで本発明者らは特開昭57−
176933号において高純度、高品質のクロロアルキルアミ
ン塩酸塩類を得るために、40モル%以上のクロロアルキ
ルアミン塩酸塩と60モル%以下のアルカノールアミン塩
酸塩となるようにクロル化し除水したのち、さらに乾燥
塩化水素を用いて20kg/cm2G以下でクロル化する方法を
提案した。この方法によれば不純物の副生を抑制し品質
的にも純度的にも極めてよいクロロアルキルアミン塩酸
塩を得ることができた。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、上記特開昭57−176933号記載の方法では反応
系内は生成する水により塩酸系となるため、反応器は耐
食材を用いなければならない。このような耐食材として
タンタル、グラスライニング等が考えられるがコスト的
には通常ではグラスライニング材を選択することが一般
的である。グラスライニング材を用いる場合、反応スケ
ールが小さければ常用圧力10kg/cm2G、20kg/cm2Gの反応
器を製作することに何ら問題はないが、たとえば内容量
20m3の反応器の場合常用圧力10kg/cm2Gでは反応容器母
材の厚みが数10mmとなりグラスライニング反応器製作上
に問題が生じる。したがって実質的に製作可能な範囲は
常用圧力7kg/cm2Gが限度になる。このように反応圧力は
反応器容量からの制限を受け、それ故低圧下で合成でき
る方法の開発が要望されている。
また、クロロアルキルアミン塩酸塩類は医薬品の原料
となることから副生成物はもとより未反応原料であるア
ルカノールアミン塩酸塩をも含まないような極めて高品
質、高純度の製品を要求されることがある。
ところが従来、本発明者らが特開昭57−176933号で提
案した方法で単に反応圧力を下げると純度が低下する傾
向にあり低圧力条件での合成法で、かつ未反応アル
カノールアミン塩酸塩をこん跡量にすることができなか
った。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは上記従来法の欠点を克服するため鋭意研
究を重ねた結果アルカノールアミン塩酸塩に乾燥塩化水
素を作用させて塩素化を行なう場合、 反応の進行に伴ない生成する水が逆反応すなわち生成
したクロロアルキルアミン塩酸塩がアルカノールアミン
塩酸塩に戻る反応を促進させること、 反応系の塩酸濃度を高めることにより生成水の影響を
減少させこの逆反応を抑制できること、 塩素化を2回に分けて高純度、高品質の目的化合物を
得ようとする際2次クロル化で未反応アルカノールアミ
ン塩酸塩をこん跡量とするには1次クロル化終了時でク
ロロアルキルアミン塩酸塩の生成率を97.0mol%以上に
する必要があること、 などの知見を得た。そしてこれらに加えて1次クロル化
で乾燥塩化水素を用いかつ低圧力下でも反応温度を下げ
て反応系での塩酸濃度を高めるという手段を採用するこ
とにより低圧合成条件下で未反応アルカノールアミン塩
酸塩の量をこん跡量とできることを見い出し、この知見
に基づき本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、一般式(I) (式中、R1、R2、R3およびR4は水素原子または低級アル
キル基を示し、互いに同一でも異なっていてもよい。ま
たnは2〜4の整数を意味する。このとき、各炭素原子
に結合するR3、R4は互いに同一でも異なっていてもよ
い) で表わされるアルカノールアミン類を出発原料として、
一般式(II) (式中、R1、R2、R3、R4およびnは前記と同じ意味をも
つ。) で表わされるクロロアルキルアミン塩酸塩類を製造する
方法において、 (a)前記アルカノールアミン類を塩酸で中和し、減圧
下に濃縮して含水率5.0重量%以下のアルカノールアミ
ン塩酸塩を得た後、3.0〜7.0kg/cm2・Gの圧力で該アル
カノールアミン塩酸塩と乾燥塩化水素とを、温度120〜1
40℃で未反応アルカノールアミン塩酸塩が10モル%以下
となるまで反応させた後、更に温度100℃以上120℃未満
で反応させて未反応アルカノールアミン塩酸塩を3.0モ
ル%以下とし、(この工程を1次クロル化と称す。)次
に、 (b)反応系に存在する水分を2.0重量%以下とした
後、圧力3.0〜7.0kg/cm2・G、温度100〜140℃で乾燥塩
化水素を反応させる(この工程を2次クロル化と称
す。)ことを特徴とするクロロアルキルアミン塩酸塩類
の製造方法を提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるアルカノールアミン類の塩化水素によ
る塩素化反応は次式に従って進行すると考えられる。
すなわち、総括的には次のように表わすことができ
る。
(上記(I)、(I)′、(II)式中、R1、R2、R3、お
よびR4は水素原子または低級アルキル基を示し、互いに
同一でも異なっていてもよい。またnは2−4の整数を
意味する。このとき、各炭素原子に付くR3、R4は互いに
同一でも異なっていてもよい) (3)式より明らかなように、クロロアルキルアミン
塩酸塩類(II)が1モル生成することに水が1モル副生
する。
本発明において反応原料として使用するアルカノール
アミン類は上記(3)式中一般式(I)で表わされる化
合物で、たとえば2−アミノエタノール、2−ジメチル
アミノエタノール、2−エチルアミノ−プロパノール、
1−メチル−2−アミノエタノール、1−エチル−2−
メチル−2−アミノエタノール、1,1−ジメチル−2−
メチル−2−アミノエタノール、1,1,2,2−テトラメチ
ル−2−ジメチルアミノエタノール、3−アミノ−1−
プロパノール、3−ジメチルアミノプロパノール、2−
アミノ−1−メチル−1−プロパノール、1−アミノ−
2−プロパノール、3−ジメチルアミノ−1,1,2,2−テ
トラメチル−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタ
ノール、3−ジメチルアミノ−1−メチル−1−ブタノ
ールなどがある。
また、本発明により得られるクロロアルキルアミン塩
酸塩類は上記(3)式中一般式(II)で表わされる化合
物で、たとえば、2−クロロエチルアミン塩酸塩、2−
ジメチルアミノエチルクロリド塩酸塩、2−エチルアミ
ノ−1−プロピルクロリド塩酸塩、1−メチル−2−ア
ミノエチルクロリド塩酸塩、1−エチル−2−メチル−
2−アミノエチルクロリド塩酸塩、1,1−ジメチル−2
−メチル−2−アミノエチルクロリド塩酸塩、1,1,2,2
−テトラメチル−2−ジメチルアミノエチルクロリド塩
酸塩、3−アミノ−1−プロピルクロリド塩酸塩、3−
ジメチルアミノ−1−プロピルクロリド塩酸塩、2−ア
ミノ−1−メチル−1−プロピルクロリド塩酸塩、1−
アミノ−2−プロピルクロリド塩酸塩、3−ジメチルア
ミノ−1,1,2,2−テトラメチル−1−プロピルクロリド
塩酸塩、4−アミノ−1−ブチルクロリド塩酸塩、3−
ジメチルアミノ−1−メチル−1−ブチルクロリド塩酸
塩などがある。
本発明においてはまず1次クロル化後、アルカノール
アミン塩酸塩類とクロロアルキルアミン塩酸塩類よりな
る反応系内に残存するアルカノールアミン塩酸塩を多く
とも3.0モル%以内にすることが必要である。
もし上記残存アルカノールアミン塩酸塩が3.0モル%
より大きい時点で1次クロル化を終了して反応系内の水
を除去した場合、引きつづき行なわれる塩素化反応(2
次クロル化)の進行につれて、生成する水の影響すなわ
ち反応平衡によって2次クロル化しても未反応物である
アルカノールアミン塩酸塩類をこん跡量とできない。こ
れを避けるためには反応圧力を極端に高くしなければな
らなかった前述の如く反応器製作上の問題点がクローズ
アップされ工業的に大容量での生産が困難となる。これ
に対して未反応アルカノールアミン塩酸塩類の組成が3.
0モル%以内であれば2次クロル化反応によって生成す
る水の平衡への影響を最小限にすることができ、2次ク
ロル化反応によって未反応アルカノールアミン塩酸塩を
こん跡量とすることができる。
なお、本発明において転化率は式(4)のごとく定義
される。
次に本発明において1次クロル化反応の反応温度を10
0〜140℃の範囲内とし1次クロル化前半をより高く、後
半をより低くする。
1次クロル化の反応温度が100℃未満では反応速度が
非常に遅く、反応の完結に多大な時間を要し、実用的で
ない。また反応温度が140℃を越えると反応温度は速く
なる反面、反応系の着色が極めて大きく、かつ熱分解に
より逆に目的物の収率や純度の低下を招くことおよび装
置材質の観点からしても反応温度が140℃を越えると塩
化水素酸に対し長期間耐え得る安価な材料がないので上
限としては140℃が採用される。
本反応は前述のごとく高温ほど反応は速いが反応が進
むにつれ特に未反応アルカノールアミン塩酸塩類の組成
が10モル%以内になってくると反応系内の水の影響を受
け進行しづらくなる。この時点で反応液中の塩酸濃度を
高めることにより、水の影響を弱め再び反応が進行しは
じめる。すなわち、1次クロル化前半は反応温度を高め
に設定することにより反応時間を短かくし、後半は反応
液中の塩酸濃度を高めることによりクロロアルキルアミ
ン塩酸塩類の生成率を目標値迄向上させる。ここで述べ
た反応系の塩酸の濃度をあげるには一般的には圧力を上
げる方法が採用される。しかし本反応は圧力が固定され
るためそれにかわる方法として温度を下げることにより
目的を達成する。
温度の下げ方については反応初期から連続的に下げて
も数度ごとに段階的に下げてもかまわない。
反応時間の短縮および操作性を考慮すると1次クロル
化反応の前半を120〜140℃、好ましくは125〜135℃、よ
り好ましくは130℃で行ない後半を100℃以上120℃未
満、好ましくは105〜115℃、より好ましくは110℃で行
なうことにより、目標である未反応アルカノールアミン
塩酸塩類の残量を3モル%以内にすることができる。
上述してきたように本発明の反応は生成する水の影響
を受けその平衡により転化率が決定される。該反応系に
おいて生成する水以外の水についても同様の理由で除去
しなければならない。このため平衡を検討したところ、
1次クロル化終了時に未反応アルカノールアミン塩酸塩
の含有量が3モル%以内になるようにするためには1次
クロル化開始時の共存する水分を5重量%以内、好まし
くは2重量%以内、より好ましくは0.5重量%、最も好
ましくは0.25重量%以内とすることが必要であることが
判明した。
同様に2次クロル化でも水の影響があり、その影響の
度合もクロロアルキルアミン塩酸塩類の組成が97モル%
以上でさらにクロル化によって未反応アルカノールアミ
ン塩酸塩をこん跡量とする場合1次クロル化により97モ
ル%まで上昇させる場合よりもさらにきびしい。これら
の検討から反応系内の水分は2重量%以内好ましくは0.
5重量%以内より好ましくは0.2重量%以内、最も好まし
くは0.1重量%以内とする。
これらの1次クロル化前後の2回の除水の方法は110
℃以内で30mmHg以下で行われる。温度は110℃を越える
と着色がみられる。これは減圧濃縮により、塩酸濃度が
下がり高温では目的化合物が不安定になるためであると
考えられる。
本発明方法において、好ましくはアルカノールアミン
水溶液を塩酸で中和し、減圧下に濃縮した含水率5.0重
量%以下のアルカノールアミン塩酸塩を反応原料とす
る。
なお、本発明において中和反応で使用される塩酸塩の
量は反応式(1)に記載のごとく、理論的にはアルカノ
ールアミンに対し少なくとも等モル必要であるが、該中
和反応を完全に進めるため0.5〜10%程度過剰に使用す
る。ただしあまり過剰に使用した場合、いたずらに廃棄
される塩酸の量が多くなり望ましくない。また、塩素化
反応で使用される乾燥塩化水素の量は、反応式(2)に
記載のごとく、アルカノールアミン塩酸塩に対し、少な
くとも等モル必要である。しかしながら使用塩化水素量
は反応圧力、反応温度および中和濃縮後の含水率等の反
応条件より規定される。いいかれば、塩化水素の溶解度
分および反応器空間容積分を考慮した過剰量に使用しな
ければならない。
本発明における反応圧力は3〜7kg/cm2G、好ましくは
4〜7kg/cm2G、より好ましくは、4.5〜7kg/cm2Gが採用
される。
本発明において反応圧力は反応液中に塩化水素が溶解
しアルカノールアミン塩酸塩類との接触効率を上げるこ
とかつ、反応液中の塩酸濃度を高め水の影響を弱めるた
めにも高圧であることが望ましい。しかし、反応器の容
量によって反応器の設計圧力は前述のごとく反応器製作
上の理由で制限される。将来反応器の製作上、さらに高
圧が可能であれば必要に応じて反応圧力をさらに高めて
もよい。また3kg/cm2G未満では反応系内の塩酸濃度が低
く、未反応アルカノールアミン塩酸塩類を2次クロル化
終了時でこん跡量とすることはできない。
本発明方法で生成物中の未反応アルカノールアミン塩
酸塩類をこん跡量とするのは生成したクロロアルキルア
ミン塩酸塩類が医薬品の原料として用いられ最終製品と
しての医薬品の純度に影響をおよぼすためである。
本発明における反応操作は具体的にはたとえば以下の
ごとくして行なわれる。
まず(1)式による中和反応を行う。すなわち、アル
カノールアミン類を1モル以上の濃塩酸(36wt%)中に
添加すると中和反応(発熱)のため急激な温度上昇を来
たすので、これを防止するため添加速度を調節しながら
徐々に温度を上げていく。
通常反応温度は、アルカノールアミンの熱変質を考慮
し50℃以内が望ましい。中和反応が終了した後加熱し、
100℃以内で減圧濃縮し、反応系の水分を0.5重量%以下
にする。減圧濃縮終了後、反応器を減圧に保持したまま
加熱し110℃とした時点で塩化水素の供給を開始し連続
的に供給をつづけ反応によって発生する熱と加熱とで13
0℃迄上昇させ温度制御を行なう。また反応圧力は圧力
調整機で所定の圧力に設定し制御しておく。目的の反応
組成になった時点で反応温度を110℃迄下げ反応を継続
させる。その後該反応系から水および過剰の塩化水素を
30mmHg以下、110℃以下で留去する。このとき系内に残
存する水は実質的に零になるよう、より具体的には反応
系内の組成物として0.2重量%以下となるまで減圧濃縮
を行なう。
2次クロル化は先に述べた1次クロル化と同様、反応
系を減圧状態としたまま、加熱しながら塩化水素を吹き
込み130℃、規定圧力にし、数時間保持して行われる。
かくて得られた反応混合物から水および塩化水素を100m
mHg以下の減圧下に100℃以下で全量留去し、濃縮乾固す
ることにより精製処理を施すことなく直接高純度のクロ
ロアルキルアミン塩酸塩類を得ることができる。
(発明の効果) 本発明によれば不純物の副生を抑制し、高品質、高純
度のクロロアルキルアミン塩酸塩を製造することができ
る。
本発明方法によれば、低圧力条件で高純度のクロロア
ルキルアミン塩酸塩を製造でき、反応のスケールアップ
により、工業的に大容量での生産ができる。
(実施例) 以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが
これらは単なる例示であり、本発明がこれら実施例に限
定されるものではないことはもちろんである。
実施例1 撹拌機、温度制御装置、圧力制御装置を備えた500ml
容グラスオートクレーブに36%塩酸(塩化水素として2.
1モル相当)を仕込み撹拌下に2−アミノエタノール122
gを50℃以下で滴下し、中和した。中和反応が終了した
時点で加熱を開始し、つづいて減圧濃縮を開始し真空度
26mmHg、温度100℃となったところで脱水を終了した。
このときの反応系の水分は0.8重量%であった。
この系を再び減圧にしたあと、乾燥塩化水素を供給す
るとともに加熱を開始し130℃、4.5kg/cm2Gで制御し
た。乾燥塩化水素の供給開始後18時間で未反応モノエタ
ノールアミン塩酸塩は5.4モル%であった。この時点で
反応温度を110℃に低下させたところ8時間後に未反応
物は2.0モル%であった。次で110℃、26mmHgで濃縮脱水
した。含水率は0.4重量%であった。次いで2次クロル
化を130℃、4.5kg/cm2Gで6時間行ない26mmHg、110℃で
濃縮乾固したところ生成クロロエチルアミン塩酸塩中の
未反応物はこん跡量であった。
なお、未反応アルカノールアミンの分析は、高速液体
クロマトグラフィーにより行った。ただし検出限界は0.
05重量%以下である。以下同様である。
比較例1 クロル化の反応圧力を2.4kg/cm2Gとした以外は実施例
1と同様の方法でクロロエチルアミン塩酸塩を合成し
た。その結果1次クロル化終了時の未反応物モノエタノ
ールアミン塩酸塩の残存量は13.2モル%であり2次クロ
ル化終了後では5.3モル%であった。得られたクロロエ
チルアミン塩酸塩の純度は95.8重量%であった。
実施例2 実施例1と同様の方法でモノエタノールアミン塩酸塩
を用意し1次クロル化を行なった。1次クロル化の条件
は136℃から5℃きざみで4時間ごとに変更し111℃にな
った時点から4時間後に反応を停止し未反応モノエタノ
ールアミン塩酸塩の残量をチェックしたところ2.2モル
%であった。このときの圧力は4.0kg/cm2Gであり乾燥塩
化水素の供給方法は130℃になってから供給したため一
時反応熱により136℃迄あがった。
以下実施例1と同様の方法で濃縮し、2次クロル化を
行なったところ、生成クロロエチルアミン塩酸塩中の未
反応物はこん跡量となっていた。
比較例2 実施例1と同様の方法でモノエタノールアミン塩酸塩
を合成し、濃縮脱水後水を添加して含水率6.4重量%の
モノエタノールアミン塩酸塩を得、これを用いて実施例
1と同様のクロル化操作を行なった。その結果1次クロ
ル化終了時未反応モノエタノールアミン塩酸塩が9.7モ
ル%残存していた。2次クロル化終了時には4.1モル%
でありクロロエチルアミン塩酸塩純度として96.4重量%
であった。
実施例3 反応圧力6.5kg/cm2Gにし、原料を4−アミノ−1−ブ
タノールに変更した以外は実施例1と同様にして、4−
アミノ−1−ブチルクロリド−塩酸塩を合成した(ただ
し、4−アミノ−1−ブタノール塩酸塩に含まれている
水分は3.08重量%であった。)。
この結果2次クロル化終了時生成4−アミノ−1−ブ
チルクロリド塩酸塩中の未反応原料はこん跡量となって
いた。
実施例4 実施例3と同様の操作で2−メチルアミノエタノール
から2−メチルアミノエチルクロリド塩酸塩を合成し
た。ただし、合成圧力条件のみ5kg/cm2Gとした。このと
き生成2−メチルアミノエチルクロリド塩酸塩中の未反
応物はこん跡量であった。
比較例3 反応温度を90℃にした以外はすべて実施例1と同様に
して反応させた。1次クロル化開始より1週間経過した
後1次クロル化反応後の分析をしたところ、クロロエチ
ルアミン塩酸塩の生成率は78.4モル%であった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、R1、R2、R3およびR4は水素原子または低級アル
    キル基を示し、互いに同一でも異なっていてもよい。ま
    たnは2〜4の整数を意味する。このとき、各炭素原子
    に結合するR3、R4は互いに同一でも異なっていてもよ
    い)で表わされるアルカノールアミン類を原料として、
    一般式(II) (式中、R1、R2、R3、R4およびnは前記と同じ意味をも
    つ。)で表わされるクロロアルキルアミン塩酸塩類を製
    造するに当り、 (a)前記アルカノールアミン類を塩酸で中和し、減圧
    下に濃縮して含水率5.0重量%以下のアルカノールアミ
    ン塩酸塩を得た後、3.0〜7.0kg/cm2・Gの圧力で該アル
    カノールアミン塩酸塩と乾燥塩化水素とを、温度120〜1
    40℃で未反応アルカノールアミン塩酸塩が10モル%以下
    となるまで反応させた後、更に温度100℃以上120℃未満
    で反応させて未反応アルカノールアミン塩酸塩を3.0モ
    ル%以下とし、次に、 (b)反応系に存在する水分を2.0重量%以下とした
    後、圧力3.0〜7.0kg/cm2・G、温度100〜140℃で乾燥塩
    化水素を反応させる ことを特徴とするクロロアルキルアミン塩酸塩類の製造
    方法。
JP61164581A 1986-07-15 1986-07-15 クロロアルキルアミン塩酸塩類の製造方法 Expired - Fee Related JP2657641B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61164581A JP2657641B2 (ja) 1986-07-15 1986-07-15 クロロアルキルアミン塩酸塩類の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61164581A JP2657641B2 (ja) 1986-07-15 1986-07-15 クロロアルキルアミン塩酸塩類の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6322545A JPS6322545A (ja) 1988-01-30
JP2657641B2 true JP2657641B2 (ja) 1997-09-24

Family

ID=15795889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61164581A Expired - Fee Related JP2657641B2 (ja) 1986-07-15 1986-07-15 クロロアルキルアミン塩酸塩類の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2657641B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108003036A (zh) * 2017-12-29 2018-05-08 山东泰和水处理科技股份有限公司 一种2-氯乙胺盐酸盐的制备方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56133247A (en) * 1980-03-21 1981-10-19 Teijin Ltd Production of 2-chloroethylamine hydrochloride
JPS57176933A (en) * 1981-04-24 1982-10-30 Mitsui Toatsu Chem Inc Improved method for preparation of chloroalkylamine hydrochloride

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108003036A (zh) * 2017-12-29 2018-05-08 山东泰和水处理科技股份有限公司 一种2-氯乙胺盐酸盐的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6322545A (ja) 1988-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2657641B2 (ja) クロロアルキルアミン塩酸塩類の製造方法
JPS599543B2 (ja) β−アミノプロピオンアミドの製造方法
KR100526365B1 (ko) 2-알킬-4-이소티아졸린-3-온류의 제조방법
JP2657642B2 (ja) クロロアルキルアミン塩酸塩類の製造方法
JPS5829296B2 (ja) モノメチルヒドラジンの製造方法
JP3159614B2 (ja) クロロアルキルアミン塩酸塩の製造法
JPS63424B2 (ja)
JP3126834B2 (ja) 2,6ージクロロベンゾイルクロリドの製造法
HU190367B (en) Process for producing 1-carbamoyl-1,3-bracket-3,5-dichloro-phenyl-bracket closed-hidanthoines and the intermediate 1-chloro-carbonyl-3-bracket-3,5-dichloro-phenyl-bracket closed-hidanthoine
JPH07242587A (ja) ジフルオロ酢酸およびジフルオロ酢酸アミドの製造方法
JPS63425B2 (ja)
JPH0217544B2 (ja)
KR100367906B1 (ko) 알킬아크릴레이트4급암모늄염의제조방법
JPH0243734B2 (ja)
JPS60161962A (ja) ポリチオアルキレンジメルカプタン類の製造法
JPS63246370A (ja) アミン化合物の製造方法
JPS6325577B2 (ja)
HU207709B (en) Process for producing n-/n-propyl/-n-/2-/2,4,6-trichloro-phenoxy/-ethyl/-amine
JPS6025937A (ja) 有機スルホン酸又はその塩の製造方法
JP2899145B2 (ja) 2−(2−アミノエチルアミノ)エタノールの製造方法
JPH0416461B2 (ja)
JPH01117849A (ja) 2,6‐ジハロアニリン誘導体の製造方法
JP2001247509A (ja) 2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゼンジカルボン酸の製造方法
JPS63250353A (ja) テレフタル酸ジアニリド類の製造法
JPH05255238A (ja) システアミン類の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees