JP2653873B2 - インバータ電流制御装置 - Google Patents

インバータ電流制御装置

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JP2653873B2
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P7/00Arrangements for regulating or controlling the speed or torque of electric DC motors

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、誘導電動機又は同期電動機の回転速度や
トルクを制御するインバータの電流制御装置に関し、特
に安価で制御精度の高いインバータ電流制御装置に関す
るものである。
[従来の技術] 第5図は、例えば「ニュードライブエレクトロニク
ス」(上山直彦編、昭和57年7月、電気書院発行)の第
92頁〜第94頁及び第209頁〜第219頁に記載された、ベク
トル制御による従来のインバータ電流制御装置を示すブ
ロック図である。ここでは、一例として、モータ(6)
が三相電圧U、V及びWで駆動される誘導電動機であ
り、モータ(6)に供給される三相のモータ電流IU
IV 及びIW を正弦波状に制御する場合を示している。
図において、三相の入力電圧R、S及びT(単相の標
準電源でもよい)に基づいて、モータ(6)に対する三
相電圧U、V及びWを出力する主回路は、入力電圧R、
S及びTを整流するダイオードブリッジ(1)と、ダイ
オードブリッジ(1)の両端電圧を直流電圧にする平滑
コンデンサ(2)と、この直流電圧をPWM制御して三相
電圧U、V及びWに変換するインバータ(3)とから構
成されている。インバータ(3)は、ブリッジ構成され
たスイッチング素子(例えば、トランジスタ、FET、IGB
T、GTO等)からなり、各相毎のスイッチング素子対が交
互に開閉制御されることにより、三相電圧U、V及びW
をPWM制御するようになっている。
このとき、モータ(6)自身のもつフィルタ作用によ
り、三相電圧U、V及びW、又は、三相のモータ電流IU
、IV 及びIW は、正弦波状に制御される。
インバータ(3)のU相及びV相の出力端子にそれぞ
れ設けられた変流器(4)及び(5)は、U相及びV相
のモータ電流IU 及びIV を検出し、又、エンコーダ等
からなるパルス発信機(7)は、モータ(6)の回転速
度ωrを検出している。速度指令発生部(8)は、目
標速度又は目標トルクに相当する速度指令ωrを出力す
る。
減算器(9)は、回転速度ωrと速度指令ωrとの
差をとって速度偏差Δωr(=ωr−ωr)を出力
し、速度アンプ(10)は、速度偏差Δωrを増幅して、
モータ(6)の出力トルクに比例したトルク電流指令iq
を出力する。このトルク電流指令iqは、モータ(6)の
規格に応じて設定された励磁電流指令idと共に、電流振
幅計算部(11)、位相角計算部(12)及びすべり計算部
(13)に入力される。
電流増幅計算部(11)は、電流振幅指令|I|を、 |I|=(id2+iq21/2 から求め、位相角計算部(12)は、そのときの位相角指
令θiを、 θi=tan-1(iq/id) から求め、すべり計算部(13)は、すべり周波数ωs
を、 ωs=(L6/R6)(iq/id) =(L6/R6)tanθi から求める。但し、L6及びR6は、モータ(6)のインダ
クタンス及び抵抗を表わすモータ定数である。加算器
(14)は、すべり周波数ωsと回転速度ωrとの和を
とって、回転電磁界の周波数指令ω(=ωr+ωs)
を出力し、位相カウンタ(15)は、周波数指令ωを次時
間積分して、 θr=∫(ωr+ωs)dt で表わされる回転位相指令θrを出力する。加算器(1
6)は、回転位相指令θrと位相角指令θiとの和をと
って最終的な位相指令θ(=θr+θi)を出力する。
電流指令発生部(17)は、電流振幅指令|I|と位相指
令θとを乗算して、デジタル演算により三相の電流指令
値Iu、Iυ及びIwを、 Iu=|I|・sinθ Iυ=|I|・sin(θ−2π/3) Iw=|I|・sin(θ+2π/3) から求め、更にアナログの電流指令IU、IV及びIWに変換
して電流アンプ部(18)に入力する。但し、後述するよ
うに、W相に関する指令値はU相及びV相の指令値から
計算されるので、実際に電流アンプ部(18)に入力する
電流指令は、U相及びV相の電流指令IU及びIVのみでよ
い。
電流アンプ部(18)は、電流指令IU及びIVと変流器
(4)及び(5)から実際に検出されたモータ電流IU
及びIV との差をとって増幅し、各相の電流偏差ΔI
(ΔIU、ΔIV及びΔIW)を、 ΔIU=IU−IU ΔIV=IV−IV ΔIW=−(ΔIU+ΔIV) から求め、PWM部(19)に入力する。
PWM部(19)は、電流偏差ΔIに基づいてインバータ
(3)に対する切換信号Cを生成する。即ち、電流偏差
ΔIが零となるようにインバータ(3)内のスイッチン
グ素子をオンオフし、モータ(6)の端子電圧U、V及
びWを制御して、結果的に、モータ(6)の速度(又
は、トルク)を制御する。
次に、第5図内の電流指令発生部(17)、電流アンプ
部(18)及びPWM部(19)を一般的なアナログ電流制御
回路で構成した場合について、第6図〜第8図を参照し
ながら説明する。
第6図において、電流指令発生部(17)は、CPU、RAM
及びROMを備えたマイクロコンピュータ(20)(以下、
マイコンという)と、DA変換器(21)及び(22)とから
構成されている。
マイコン(20)は、上述したデジタルの電流指令値Iu
及びIυを得るまでの計算を行ない、DA変換器(21)及
び(22)は、マイコン(20)からの計算結果をアナログ
値に変換し、電流指令IU及びIVとして出力する。
電流アンプ部(18)は、減算器(23)及び(24)と、
加算器(25)と、アナログ電流アンプ(26)〜(28)と
から構成されている。減算器(23)及び(24)は、電流
指令IU及びIVとモータ電流IU 及びIV との差をとり、
又、アナログ電流アンプ(26)及び(27)は、減算器
(23)及び(24)からの差信号を増幅して電流偏差ΔIU
及びΔIVとして出力する。加算器(25)は電流偏差ΔIU
及びΔIVの和をとり、アナログ電流アンプ(28)は、加
算器(25)からの和信号を負極性で増幅し、これを電流
偏差ΔIWとして出力する。
PWM部(19)は、キャリア発振器(29)と、各相毎に
設けられた比較器(30)、短絡防止回路(31)及びベー
スアンプ(32)とから構成されている。キャリア発振器
(29)は、一定周波数且つ三角波のキャリア信号F(第
7図参照)を出力し、比較器(30)は、キャリア信号F
と電流偏差ΔIとを各相毎にアナログ比較し、比較結果
をパルス信号Co(CoU、CoV及びCoW)として出力する。
このパルス信号Coの「H」レベルは、インバータ(3)
内のスイッチング素子の下アームをオンさせる切換信号
C2に対応し、「L」レベルは上アームをオンさせる切換
信号C1に対応する。
しかし、周知のように、パルス信号Coをそのまま切換
信号Cに用いると、スイッチング素子の過渡現象により
上下アームの短絡が発生してしまうので、短絡防止回路
(31)は、第8図のように、下アーム切換信号C2及び上
アーム切換信号C1の各立上がりタイミングを短絡防止時
間Tdだけ遅延させる。更に、ベースアンプ(32)は、各
切換信号C1及びC2を所定レベルに増幅した後、各相毎の
上下アームに対する切換信号C(CU1、CU2、CV1、CV2
CW1及びCW2)として出力し、インバータ(3)内のスイ
ッチング素子に印加する。
以上が、電流アンプ部(18)及びPWM部(19)をアナ
ログ電流制御回路で構成した一例であるが、次に、全デ
ジタル式電流制御回路で構成した場合について、第9図
〜第12図を参照しながら説明する。
第9図において、マイコン(40)は、電流アンプ部
(18)の機能を含むと共に、高分解能のAD変換器(41)
を内蔵している。AD変換器(41)は周辺機器としてマイ
コン(40)に接続されてもよい。
マイコン(40)は、AD変換器(41)によりデジタル値
に変換されたモータ電流IU 及びIV を取り込むと共
に、前述と同様に、電流振幅指令|I|及び位相指令θか
ら電流指令IU及びIVを計算し、電流指令IU及びIVとモー
タ電流IU 及びIV との差をとって増幅し、電流偏差Δ
Iに相当するデジタル値を求める。そして、電流偏差Δ
Iに見合ったPWMレートの電圧指令VU、VV及びVWを変換
テーブルにより生成し、これらを各相毎の時間データDt
1及びDt2としてデジタルPWM回路(42)に入力する。
第10図はデジタルPWM回路(42)をタイマICで構成し
た一例を示すブロック図であり、2個のタイマIC(43)
及び(44)は、例えば、インテル社等から市販されてい
るマイコン周辺タイマLSI8253シリーズで構成される。
第10図は一相のみについて図示したものであり、実際に
は、同様のタイマIC(43)及び(44)が各相に対応して
3組設けられる。
デジタルPWM回路(42)は、原理的に第6図のキャリ
ア発振器(29)及び比較器(30)の機能を有しており、
短絡防止回路(31)に対する三相のパルス信号Co(C
oU、CoV及びCoW)を出力するようになっている。ここ
で、第11図及び第7図に示すように、キャリア信号Fの
三角波エッジからパルス信号Coをオンオフするまでの時
間t1及びt2は、電流偏差ΔIの値によって一義的に決定
することが分かる。従って、キャリアパルスCF(第11図
参照)の立上がりからパルス信号Coの立下がりまでに相
当する時間t1及びパルス信号Coのパルス幅に相当する時
間t2に相当する時間データDt1及びDt2を、電流偏差ΔI
の値に見合ったPWMレートの電圧指令VU、VV及びVWによ
り生成し、デジタルPWM回路(42)内の各タイマIC(4
3)及び(44)に入力すれば、所望のパルス信号Coが得
られることになる。
即ち、タイマIC(43)は、時間データDt1及びDt2とキ
ャリアパルスCFとに基づいて、パルス幅t1のデータパル
スCt1を出力し、又、タイマIC(44)は、データパルスC
t1の立上がりによって作動すると共に、時間データDt1
及びDt2に基づいて、パルス幅t2のパルス信号Coを出力
する。
第12図は全デジタル式装置の他の一例を示すブロック
図であり、この場合、速度指令発生部(8)等の機能は
全てワンチップのマイコン(40A)に含まれている。こ
の方式の詳細は、例えば「電気学会論文誌D(産業応用
部門誌、107巻2号)」(昭和62年2月、電気学会発
行)の「大容量誘導電動機の高性能制御法」(第159頁
〜第166頁、特に第161頁の図2参照)に記載されてい
る。
図において、正弦余弦発生部(45)は、周波数指令ω
に基づいて正弦信号sinθ及び余弦信号cosθを生成す
る。入力側の座標変換部(46)は、デジタル変換された
実際のモータ電流IU 及びIV と、正弦信号sinθ及び
余弦信号cosθとに基づいて、実際のトルク電流iq
び励磁電流idを、直流的に分離して出力する。加算器
(47)は、トルク電流指令iqとトルク電流iqとの差を
とって、トルク電流偏差Δiq(=iq−iq)を出力し、
加算器(48)は、励磁電流指令idと励磁電流idとの差
をとって、励磁電流偏差Δid(=id−id)を出力す
る。
一方、出力側の座標変換部(49)は、トルク電流偏差
Δiq及び励磁電流偏差Δidと、正弦信号sinθ及び余弦
信号cosθとに基づいて、三相の電圧指令VU、VV及びVW
を生成し、これをデジタルPWM回路(42)に対する時間
データDt1及びDt2として出力する。尚、座標変換部(4
6)及び(49)の詳細は、例えば、「ニュードライブエ
レクトロニクス」(上山直彦編、昭和57年7月、電気書
院発行)の第210頁第6.42図に記載されており、この文
献から明らかなように、座標変換部(46)及び(49)は
非常に煩雑な演算を行なっている。
[発明が解決しようとする課題] 従来のインバータ電流制御装置は以上のように、第6
図に示したアナログ式と第9図及び第12図に示した全デ
ジタル式とがある。
しかし、アナログ式の場合は、電流指令IU、IV及びIW
を得るために、高速動作する2チャンネルのDA変換器
(21)及び(22)が必要となり、又、パルス信号Coを得
るために、キャリア発振器(29)及び比較器(30)が必
要となるため、ハードウェアが大きくなり、小形化が実
現できないという問題点があった。又、モータ速度に応
じてアナログ電流アンプ(26)及び(27)の利得を変化
させることが難しいうえ、アナログ電流アンプ(26)及
び(27)のドリフト補正や調整ばらつき補正等が難し
く、結局、高精度に電流制御することができないという
問題点があった。
一方、全デジタル式の場合は、AD変換器(41)の分解
能が低いと電流リップルが増大するので、これを防ぐた
め、AD変換器(41)として12ビット程度の高分解能で高
価なものを用いなければならない。又、マイコン(40)
又は(40A)内の演算処理内容が複雑になるので、電流
制御のサンプリング遅れによる不安定性を防ぐため、例
えばデジタルシグナルプロセッサ等の高速且つ高価なマ
イコンを用いなければならない。従って、アナログ式の
問題点は解決するものの、コストアップにつながるとい
う問題点があった。
この発明は上記のような問題点を解決するためになさ
れたもので、アナログ式及び全デジタル式の両方の長所
を具備することにより、安価で制御精度の高いインバー
タ電流制御装置を得ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明に係るインバータ電流制御装置は、デジタル
の電流指令値を演算する演算手段と、電流指令値をPWM
パルス列に変換するPWM手段及びPWMパルス列をアナログ
の電流指令に変換するローパスフィルタからなり、電流
指令値をアナログの電流指令に変換するためのDA変換手
段と、電流指令とモータ電流との差をとってアナログの
電流偏差を求める偏差手段と、電流偏差をアナログ増幅
する増幅手段と、増幅された電流偏差をデジタル値に変
換するAD変換器と、デジタル値に見合ったPWMレートの
電圧指令を時間データとして出力するための変換テーブ
ルを含むデータ生成手段と、時間データに基づいてイン
バータに対する切換信号に対応したパルス信号を生成す
るデジタルPWM回路とを設けたものである。
[作用] この発明においては、高機能のDA変換器を用いること
なく、安価なPWM手段及びローパスフィルタからなるDA
変換手段を用いて、電流指令値をアナログ基本正弦波の
電流指令に変換し、偏差手段及び増幅手段により電流指
令とモータ電流との電流偏差をアナログ的に求め、低分
解能で安価なAD変換器により直流偏差をマイコンに取り
込み、マイコン内のデジタル処理によりパルス信号の生
成に必要な時間データを予め準備された変換テーブルか
ら高精度に生成する。
[実施例] 以下、この発明の一実施例を第1図〜第4図を参照し
ながら説明する。第1図はこの発明の一実施例の要部を
示す機能ブロック図であり、偏差手段即ち減算器(23)
及び(24)並びに増幅手段即ちアナログ電流アンプ(2
6)及び(27)は第6図に示したものと同様であり、デ
ジタルPWM回路(42)は第9図に示したものと同様であ
る。又、第1図に示されていない構成は第5図及び第9
図に示した通りである。第2図は第1図内のマイコン
(50)の動作シーケンスを示すフローチャート図、第3
図は第1図内のPWM手段(52)及び(53)並びにローパ
スフィルタ(56)の動作を説明するための波形図、第4
図は第1図内の演算器(23)及び(24)並びにアナログ
電流アンプ(26)及び(27)の動作を説明するための波
形図である。
マイコン(50)は、電流指令値Iu及びIυを演算する
演算手段(51)と、鋸波PWM回路からなる2つのPWM手段
(52)及び(53)と、8ビット程度の低分解能のAD変換
器(54)と、電流偏差ΔIのデジタル値を時間データDt
1及びDt2に変換するための変換テーブルを含むデータ生
成手段(55)とを内蔵しており、PWM手段(52)及び(5
3)の出力端子にはローパスフィルタ(56)が接続され
ている。PWM手段(52)及び(53)並びにローパスフィ
ルタ(56)は、DA変換手段を構成しており、機能的に第
6図内のDA変換器(21)及び(22)に相当している。
まず、演算手段(51)は、電流振幅指令|I|及び位相
指令θに基づいて、前述と同様に、U相及びV相の電流
指令値Iu及びIυを、 Iu=|I|・sinθ Iυ=|I|・sin(θ−2π/3) から求め(ステップS1)、それぞれPWM手段(52)及び
(53)に個別に入力する(ステップS2)。
U相側のPWM手段(52)は、第2図のように、一定周
波数の鋸波FPと電流指令値Iu(破線参照)とを比較し
て、電流指令値Iuに見合ったPWMレートのPWMパルス列PU
を生成する。同様に、V相側のPWM手段(53)は、電流
指令値Iυに見合ったPWMレートのPWMパルス列PVを生成
する。ローパスフィルタ(56)は、PWMパルス列PU及びP
Vに含まれる鋸波FPのキャリア周波数成分を除去し、ア
ナログ基本正弦波からなる電流指令IU及びIVに変換す
る。
このとき、PWM手段(52)及び(53)の分解能を8ビ
ット、鋸波FPのキャリア周波数を20kHzとすれば、通
常、使用周波数は最大1800rpm(60Hz)となるため、ロ
ーパスフィルタ(56)を通した電流指令IU及びIVは十分
応答性の良い奇麗な正弦波となる。
偏差手段となる減算器(23)は、電流指令IUと変流器
(4)からのモータ電流IU (第4図破線参照)との差
をとり、アナログ電流アンプ(26)は、減算器(23)か
らの差信号を増幅し、第4図に示すように、位相差に相
当する波形を電流偏差ΔIUとして出力する。同様に、減
算器(24)は、電流指令IVと変流器(5)からのモータ
電流IV との差をとり、アナログ電流アンプ(27)は電
流偏差ΔIVを出力する。
こうして得られた電流偏差ΔIU及びΔIVは、AD変換器
(54)によりデジタル値に変換され、マイコン(50)に
取り込まれる(ステップS3)。このとき、AD変換器(5
4)に入力される電流偏差電圧が正電圧のみであるた
め、レベルシフトは不要である。又、モータ(6)が給
電されずモータ電流IU 及びIV が零のときの電流偏差
ΔIU及びΔIVを予めマイコン(50)に入力し、このとき
の電流偏差値を零基準レベルとすれば、アナログ電流ア
ンプ(26)及び(27)の温度ドリフト補正、調整バラツ
キ補正等が自動的且つ高精度に実行される。更に、AD変
換器(54)には、演算器(23)、(24)、アナログ電流
アンプ(26)及び(27)からなるアナログ回路により既
に増幅された電流偏差ΔIU及びΔIVが入力されるので、
AD変換器(54)の分解能が低くても十分な精度が得られ
全く問題とならない。
マイコン(50)内のデータ生成手段(55)は、W相の
電流偏差ΔIWを演算する演算部を含んでおり、W相の電
流偏差ΔIWを、前述と同様に、 ΔIW=−(ΔIU+ΔIV) から求める(ステップS4)。
そして、データ生成手段(55)内の変換テーブルによ
り、各電流偏差ΔIU、ΔIV及びΔIWに見合ったPWMレー
トの三相の電圧指令VU、VV及びVWを、それぞれ時間デー
タDt1及びDt2として生成し、デジタルPWM回路(42)に
入力する(ステップS5)。尚、マイコン(50)内のCPU
のサンプリング周期はできるだけ早い方がアナログ特性
に近づくので良いが、例えば、192μ秒又は256μ秒程度
に設定される。
以下、前述と同様に、デジタルPWM回路(42)は、イ
ンバータ(3)に対する切換信号Cに対応した三相のパ
ルス信号Co(CoU、CoV及びCoW)を生成し、短絡防止回
路(31)、ベースアンプ(32)を介してインバータ
(3)内のスイッチング素子を開閉制御する。
このように、アナログ式と全デジタル式とを組み合わ
せたハイブリッド方式により、低分解能の安価なAD変換
器(54)を用いても十分な精度が得られる。又、安価な
PWM手段(52)、(53)及びローパスフィルタ(56)を
用いて、電流指令正弦波を発生するDA変換手段を構成す
れば、第6図のようなDA変換器(21)及び(22)が不要
となり、更に安価となる。更に、マイコン(50)での演
算処理が、演算手段(51)による電流指令値計算及びデ
ータ生成手段(55)によるW相の電流偏差計算のみで良
く、又、時間データの生成が変換テーブルに基づいて簡
単に済むため、処理時間が短時間で済む。
尚、上記実施例では、PWM手段(52)、(53)及びAD
変換器(54)をマイコン(50)に内蔵させたが、周辺機
器としてマイコン(50)に接続してもよい。
又、マイコン(50)が電流振幅指令|I|及び位相指令
θを取り込むようにしたが、第5図内の速度指令発生部
(8)〜加算器(16)を全てマイコン(50)に内蔵して
もよい。
更に、デジタルPWM回路(42)をマイコン(50)とは
別に設けたが、第10図のタイマIC(43)及び(44)をマ
イコン(50)内にワンチップ化すれば、部品点数が更に
節減できることは言うまでもない。
[発明の効果] 以上のようにこの発明によれば、デジタルの電流指令
値を演算する演算手段と、電流指令値をPWMパルス列に
変換するPWM手段及びPWMパルス列をアナログの電流指令
に変換するローパスフィルタからなり、電流指令値をア
ナログの電流指令に変換するためのDA変換手段と、電流
指令とモータ電流との差をとってアナログの電流偏差を
求める偏差手段と、電流偏差をアナログ増幅する増幅手
段と、増幅された電流偏差をデジタル値に変換する低分
解能のAD変換器と、電流偏差に見合ったPWMレートの電
圧指令を時間データとして出力するための変換テーブル
を含むデータ生成手段と、時間データに基づいてインバ
ータに対する切換信号に対応したパルス信号を生成する
デジタルPWM回路とを設け、デジタル演算部をワンチッ
プのマイコンで構成したので、安価で制御精度の高いイ
ンバータ電流制御装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の要部を示す機能ブロック
図、第2図は第1図内のマイコンの動作を示すフローチ
ャート図、第3図は第1図内のPWM手段及びローパスフ
ィルタの動作を説明するための波形図、第4図は第1図
内の減算器及びアナログ電流アンプの動作を説明するた
めの波形図、第5図は従来のインバータ電流制御装置を
示すブロック図、第6図は第5図内の電流指令発生部、
電流アンプ部及びPWM部を従来のアナログ式電流制御回
路で構成した一例を示すブロック図、第7図は第6図内
のPWM部の動作を説明するための波形図、第8図は第6
図内の短絡防止回路の動作を説明するための波形図、第
9図は第5図内の電流指令発生部、電流アンプ部及びPW
M部を全デジタル式電流制御回路で構成した一例を示す
ブロック図、第10図は第9図内のデジタルPWM回路の構
成を示すブロック図、第11図は第10図の動作を説明する
ための波形図、第12図は従来の全デジタル式装置による
マイコンの他の一例を示す機能ブロック図である。 (3)……インバータ、(6)……モータ (23)、(24)……減算器(偏差手段) (26)、(27)……アナログ電流アンプ(増幅手段) (42)……デジタルPWM回路 (50)……マイコン、(51)……演算手段 (52)、(53)……PWM手段(DA変換手段) (54)……AD変換器、(55)……データ生成手段 (56)……ローパスフィルタ(DA変換手段) Iu、Iυ……電流指令値、IU、IV……電流指令 PU、PV……PWMパルス列 IU 、IV ……モータ電流 ΔIU、ΔIV……電流偏差 VU、VV、VW……電圧指令 Dt1、Dt2……時間データ Co……パルス信号、C……切換信号 尚、図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
フロントページの続き (72)発明者 村松 洋 愛知県稲沢市菱町1番地 三菱電機株式 会社稲沢製作所内 (72)発明者 多和田 正典 愛知県稲沢市菱町1番地 三菱電機株式 会社稲沢製作所内 (72)発明者 小寺 利幸 愛知県稲沢市菱町1番地 三菱電機エン ジニアリング株式会社稲沢事業所内 (56)参考文献 特開 昭62−88787(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インバータのスイッチング素子をPWM制御
    して、モータに供給される交流電流を制御するためのイ
    ンバータ電流制御装置において、 前記モータに対するデジタルの電流指令値を演算する演
    算手段と、 前記電流指令値をPWMパルス列に変換するPWM手段及び前
    記PWMパルス列をアナログの電流指令に変換するローパ
    スフィルタからなり、前記電流指令値を前記アナログの
    電流指令に変換するためのDA変換手段と、 前記電流指令と前記モータに実際に供給されるモータ電
    流との差をとってアナログの電流偏差を求める偏差手段
    と、 前記電流偏差をアナログ増幅する増幅手段と、 増幅された前記電流偏差をデジタル値に変換するAD変換
    器と、 前記デジタル値に見合ったPWMレートの電圧指令を時間
    データとして出力するための変換テーブルを含むデータ
    生成手段と、 前記時間データに基づいて前記インバータに対する切換
    信号に対応したパルス信号を生成するデジタルPWM回路
    と、 を備えたことを特徴とするインバータ電流制御装置。
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