JP2649951B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2649951B2
JP2649951B2 JP63182676A JP18267688A JP2649951B2 JP 2649951 B2 JP2649951 B2 JP 2649951B2 JP 63182676 A JP63182676 A JP 63182676A JP 18267688 A JP18267688 A JP 18267688A JP 2649951 B2 JP2649951 B2 JP 2649951B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、非磁性支持体上に強磁性粉末及び結合剤樹
脂を主体とする磁性層を設けた磁気ディスクに関し、特
に広範囲の温湿度条件下における走行耐久性が優れた磁
気ディスクに関するものである。
〔従来技術及びその問題点〕
磁気記録の高記録密度化にともなって、磁性層の表面
層はより平滑になりそのために走行中における磁性層と
記録再生装置内の各部品との摩擦係数が増大し磁気ディ
スクの円滑な走行が阻害されたり、磁性層が損傷される
等の問題が顕著になってきた。
さらに、近年VTR、パーソナルコンピューター、ワー
ドプロセッサー等が一般民生用機器として普及するよう
になって磁気ディスクの使用条件、なかでも温湿度条件
が広範囲に渡るようになってきた。そして、パーソナル
コンピューターやワードプロセッサー等に使用されるフ
ロッピーディスク等の磁気ディスクのように磁性層に対
してヘッドのオンオフが数多く繰り返される方式に使用
されるので、特に、高温下、あるいは高温から低温まで
の温度サイクルが長時間続けられる状態では前記の磁気
ディスクの走行耐久性の問題は一層大きな問題となって
きた。
このような問題を改良するために、磁性層が強磁性粉
末と結合剤樹脂を主体とするいわゆる塗布型の磁気ディ
スクにあっては、従来から磁性層中に脂肪酸エステルを
添加する方法(特開昭50−22603号公報、特開昭50−153
905号公報、特開昭55−139637号公報、特公昭39−28367
号公報、特公昭41−18065号公報、特公昭47−12950号公
報)、シリコーン化合物を添加する方法(US265468
1)、脂肪酸や炭化水素を添加する方法等が提案され試
みられてきた。
しかしながら、従来のこれらの技術においては前記添
加物が高温度下では磁性層表面から揮発し易かったり、
一方低温度下では磁性層表面に析出してヘッドの目詰ま
りやドロップ・アウト増大の原因となる等の問題があっ
た。また、効果を期待して添加量を多くすると結合剤樹
脂を可塑化して磁性層の膜強度を弱めて耐久性をむしろ
低下させてしまう等の問題もあった。
このような問題を解決するために高温下では磁性層か
ら揮発しにくく、低温下では磁性層表面に析出すること
がないように高分子量でかつ分岐した炭素水素基あるい
は不飽和炭化水素基を有した脂肪酸エステルを磁性層に
添加する方法が特開昭58−160425号公報、特開昭58−21
8038号公報、特開昭60−205827号公報、特開昭61−2946
37号公報、特開昭62−125529号公報に開示されている。
しかしこれらのエステルは常温で液状であり結合剤樹脂
と相溶し易く結合剤樹脂を可塑化する結果磁性層の膜強
度を低下させいずれも充分な効果が得られていない。ま
た、潤滑剤も分岐したアルキル基を有するエステル化合
物では充分ではなかった。一方、潤滑性は比較的優れて
いる直鎖のアルキル基を有するエステル化合物であると
融点が高いものが多く前記の低温下では磁性層表面に析
出するという問題をしばしば引き起こした。
以上述べた従来の技術の問題は、磁気ディスクの表面
が平滑になるほど顕著となり、例えば、強磁性粉末と結
合剤樹脂を主体とする塗布型磁気ディスクにあっては、
特開昭57−133521号公報、特開昭57−44227号公報、特
開昭60−238309号公報、特開昭61−104329号公報等に開
示されているように前記結合剤樹脂として前記強磁性粉
末の分散を促進する能力の大きい、磁性基含有ポリマー
を用いた場合、磁性層の表面粗さは0.01μm以下とな
り、これらの問題は深刻であった。
従って、磁性層の表面が平滑な高密度記録に適した磁
気ディスクであっても、使用環境条件が広がると走行耐
久性に問題が生じて充分な実用化がなされなかった。
〔発明の目的〕
本発明は上記の従来技術の問題点を改良する為になさ
れたものであり、広範囲の環境条件下で走行耐久性の優
れた高密度記録に適した磁気ディスクを提供することを
目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の目的は、非磁性支持体上に強磁性針状粉末と
結合剤樹脂を主体とする磁性層を有する磁気ディスクに
おいて、炭素数12乃至30の直鎖のアルキル基又はアルケ
ニル基、脂肪酸とオキソ法により合成された炭素数10乃
至32の2位に分岐を有するアルコールを含むアルコール
の混合物との反応により得られる下記一般式(I)で示
されるエステル化合物の混合物を該磁性層の内部もしく
は表面に、強磁性粉末100重量部に対して1乃至25重量
部保持することを特徴とする磁気ディスクにより達成さ
れる。
[ただし、R1は、炭素数11乃至29の直鎖のアルキル基又
はアルケニル基を表わし、そしてR2は、炭素数10乃至32
の2位に分岐があるアルキル基を含むアルキル基の混合
物を表わす]。
なお、強磁性粉末は強磁性針状粉末であることが好ま
しい。また、一般式(I)において、R1の炭素数とR2
炭素数の和が26乃至46であることが好ましい。
本発明における前記の一般式(I)で示されるエステ
ル化合物は、そのアルコール部がオキソ法により合成さ
れたものであり、その特徴として2位に分岐を有するも
のを含むこと、分岐が多岐に渡っており、枝分かれの多
い構造である。そのため、結晶化しにくく低温度下にお
いても液状であり磁性層の流体潤滑を維持できる。ま
た、本発明の前記エステル化合物の第2の特徴として樹
脂酸部及びアルコール部のアルキル基もしくはアルケニ
ル基の炭素数が特定の範囲の大きさにあり、分子全体と
してある程度の大きさであるので磁性層表面から揮散し
にくく高温度下でも潤滑性を維持できる。一方では、分
子の大きさがある範囲で抑えられているので粘度も流体
潤滑が不可能になるほど大きくはならず、一定以上の潤
滑性が保証される。従って、以上の理由から上記一般式
(I)のエステル化合物を磁性層に保持させることによ
り低温から高温まで広範囲の環境条件で磁気ディスクの
走行耐久性を保証することができるのである。
本発明における前記一般式(I)で表されるエステル
化合物は、オキソ法により合成されたアルコールと脂肪
酸との反応によって得られるが、ここでオキソ法とは、
一般にはオレフィン、一酸化炭素及び水素とを触媒の下
で反応させもとのオレフィンに炭素数を一つ増やしたア
ルデヒド、アルコール、カルボン酸を合成する方法であ
る。その生成物の特徴として、2位に分岐を有するもの
を含むこと、分岐が多岐に渡っていること、種々の構造
異性体をもつこと等がある。そして、この構造的特徴が
本発明の目的を達成する上で有利に働いていることは、
上述したとうりである。このオキソ法により合成された
アルコールとしては、炭素数が8乃至30であることが望
ましい。炭素数がこの範囲よりも小さいと、磁性層表面
から揮散しやすくなって、高温度での走行耐久性が問題
となり、逆に大き過ぎると、初期起動トルクが増大して
好ましくない。
なお、オキソ法によるアルコールの合成、およびオキ
ソ法により合成されたアルコール(通常、オキソアルコ
ールという)については、例えば、「カーク・オスマー
化学大辞典」(丸善株式会社)209頁、「化学便覧応用
編改訂2版」(丸善株式会社)657〜658頁、「油脂用語
辞典」(幸書房)31〜32頁などの成書に詳しい記載が有
る。
前記オキソ法により合成されたアルコールと反応させ
る脂肪酸は、炭素数が12乃至30の直鎖のアルキル基もし
くはアルケニル基を有するものが望ましい。炭素数が、
この範囲よりも小さいと得られるエステル化合物は高温
で磁性層表面から揮散しやすくなり走行耐久性が問題と
なり好ましくない。逆に小さすぎると、初期起動トルク
の増大が起こり好ましくない。
さらに、前記一般式(I)において、R1の炭素数とR2
の炭素数の合計が26乃至46であると、本発明の目的をよ
り一層効果的に達成することができる。
本発明のエステル化合物としては、例えば、ラウリン
酸イソミリスチル、ラウリン酸イソヌテアリル、ラウリ
ン酸イソデシルテトラデシル、ラウリン酸イソウンデシ
ル、ミリスチン酸イソパルミチル、ミリスチン酸イソベ
ヘニル、パルミチン酸イソパルミチン、パルミチン酸イ
ソステアリル、オレイン酸イソパルミチル、オレイン酸
イソステアリル、ステアリン酸イソイソミリスチル、ス
テアリン酸イソパルミチル、ステアリン酸イソステアリ
ル、ステアリン酸イソベヘニル、ベヘン酸イソミリスチ
ル、ベヘン酸イソステアリル、モンタン酸イソミリスチ
ル、モンタン酸イソステアリル等が挙げられる。(な
お、ここでいうイソとは、オキソ法による2位の位置の
分岐のことをいう。)なかでも、ステアリン酸イソステ
アリル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸イ
ソパルミチル、ベヘン酸イソステアリルが特に望まし
い。
本発明で使用する、前記エステル化合物の使用量は強
磁性粉末に対して1乃至25重量%であることが望まし
く、都に望ましくは2乃至20重量%である。また、前記
エステル化合物を磁性層の表面にトップコートすること
もできる。使用量がこれらの範囲を越えて多くなると磁
性層表面での前記エステル化合物の量が過剰となって貼
り付け等の故障の原因となったり、結合剤樹脂を可塑化
して磁性層の膜質を弱めて走行耐久性をむしろ低下させ
る。使用料が少ないと充分な効果が得られず、本発明の
目的を達成できなくなる。
本発明において、一般式(I)で表される前記エステ
ル化合物を磁性層に保持させる方法としては、磁性層中
に添加する方法、磁性層の表面にトップコートする方法
がある。トップコートする方法としては、前記エステル
化合物を溶剤に溶解してその溶液を塗布又は噴霧する方
法、ラングミュアプロジェット法による方法等がある。
本発明においては、一般式(I)で表される前記エス
テル化合物以外の従来から知られている他の潤滑剤を混
在させてもよい。
併用できる潤滑剤としては、飽和、不飽和の脂肪酸
(ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等)金属石
鹸、脂肪酸アミド、本発明に該当しない脂肪酸エステル
(各種モノエステルをはじめソルビタン、グリセリン等
多価エステルの脂肪酸エステル、多塩基酸のエステル化
物等)、高脂肪級アルコール、モノアルキルフォスフェ
ート、ジアルキルフォスフェート、トリアルキルフォス
フェート、パラフィン類、シリコーンオイル、動植物
油、鉱油、高級脂肪酸アミン;グラファイト、シリカ、
二硫化モリブデン、二硫化タングステン等の無機微粉
末;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポタ塩化ビニル、
エチレン−塩化ビニル共重合体、ポリテトラフルオロエ
チレン等の樹脂微粉末;αオレフィン重合物;常温で液
体の不飽和脂肪族炭化水素、フルオロカーボン類等があ
げられる。
これらの混在潤滑剤の好ましい使用量は使用態様によ
って様々だが、おおむね、本発明のエステル化合物の1/
10〜2倍の使用量である。
本発明において、塗布型磁気ディスクの場合使用され
る強磁性粉末に特に制限はない。強磁性合金粉末、γ−
Fe2O3,Fe3O4,Co変性酸化鉄、GrO2,窒化鉄の他変性バリ
ウムフェライトおよび変性ストロンチウムフエライト等
を挙げることができる。
強磁性粉末の形状に特に制限はないが通常は、針状、
粒状、サイコロ状、米粒状および板状のものなどが使用
される。この強磁性粉末の比表面積は、10m2/g以上が電
磁変換特性上好ましい。
上記の強磁性の粉末のなかでもCo変性酸化鉄、強磁性
合金粉末が本発明の目的を達成させる上で好ましい。特
に強磁性合金粉末は、FeとCo、Ni等の金属などの合金で
あり、抗磁力Hcは800Oe以上、飽和磁化(σ)は100em
u/g以上であって粒子サイズは比表面積で30m2/g以上で
針状比が8以上の形状のものが使用される。
磁性層を形成する結合剤は通常の結合剤から選ぶこと
ができる。結合剤の例としては、塩化ビニル・酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル、酢酸ビニルとビニルアルコー
ル、マレイン酸および/またはアクリル酸との共重合
体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル
・アクリロニトリル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共
重合体、ニトロセルロース樹脂などのセルロース誘導
体、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、フエノキシ樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂
等を挙げることができる。分散性・耐久性を更に高める
ために以上列挙の結合剤分子中に、極性基(エポキシ
基、CO2H,OH,NH2,SO3M,OSO3M,PO3M2,OPO3M2,ただしMは
水素、アルカリ金属またはアンモニウムであり、一つの
基の中に複数のMがあるときは互いに異なっていてもよ
い)を導入したものが好ましい。極性基の含有量として
はポリマー1グラム当たり10-6〜10-4当量が好ましい範
囲である。
以上列挙の高分子結合剤は単独または数種混合で使用
され、しばしばイソシアネート系の公知の架橋剤を添加
して硬化処理される。
また、アクリル酸エステル系のオリゴマーと、モノマ
ーを結合剤としてもちい、放射線照射によって硬化する
結合剤系にも、本発明のエステル化合物は適用される。
本発明に用いる非磁性支持体の材質としては、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ートなどのポリエステル類;ポリエチレン、ポリプロピ
レンなどのポリオレフィン類、セルローストリアセレー
トなどのセルロース誘導体、ポリカーボネート、ポリイ
ミド、ポリアミドイミド等の樹脂を用いることができ、
必要に応じアルミニウム等の金属でメタライズてしあっ
てもよい。
支持体の厚みは20〜100μが通常使用される範囲であ
る。
本発明の磁気ディスクの磁性層中の全結合剤の含有量
は、通常は強磁性粉末100重量部に対して10〜100重量部
であり、好ましくは20〜40重量である。
本発明の磁気ディスクの磁性層には、さらにモース硬
度5以上の無機質粒子を含有させることもできる。
使用される無機質粒子は、モース硬度が5以上であれ
ば特に制限はない。モース硬度が5以上の無機質粒子の
例としては、Al2O3(モース硬度9)、TiO(同6)、Ti
O2(同6.5)、SiO2(同7)、SnO2(同6.5)、Cr2O
3(同9)、およびα−Fe2O3(同5.5)を挙げることが
でき、これらを単独あるいは混合して用いることができ
る。
とくに好ましいのはモース硬度が8以上の無機質粒子
である。モース硬度が5よりも低い無機質粒子を用いた
場合には、磁性層から無機質粒子が脱落しやすく、また
ヘッドの研磨作用も殆どないため、ヘッド目詰まりを発
生しやすく、また走行耐久性も乏しくなる。
無機質粒子の含有量は通常、強磁性粉末100重量部に
対して0.1〜20重量部の範囲であり、好ましくは1〜10
重量部の範囲である。
また磁性層には上記の無機質粒子以外にも、カーボン
ブラック(特に、平均粒径が10〜300nm(ナノメートル;
10-9m)のもの)などを含有させることが望ましい。
つぎに本発明の磁気ディスクを製造する方法の例を述
べる。
まず、強磁性粉末と結合剤、前記のメルカプト基を有
するエステル化合物、そして必要に応じて、他の充填
材、添加剤などを溶剤と混練し、磁性塗料を調製する。
混練の際に使用する溶剤としては、磁性塗料の調製に通
常使用されている溶剤を使用することができる。
混練の方法にも特に制限はなく、また各成分の添加順
序などは適宜設定することができる。
磁性塗料を調節する際には、分散剤、帯電防止剤、潤
滑剤等の公知の添加剤を合わせて使用することもでき
る。
分散剤の例としては、炭素数12〜22の脂肪酸、その塩
またはエステル化物およびその化合物の水素の一部ある
いは全部フッ素原子で置換した化合物、上記の脂肪酸の
アミド、脂肪族アミン、高級アルコール、ポリアルキレ
ンオキサイドアルキル燐酸エステル、アルキル燐酸エス
テル、アルキルホウ酸エステル、サルコシネート類、ア
ルキルエーテルエステル類、トリアルキルポリオレフィ
ン、オキシ第4級アンモニウム塩およびレシチンなどの
公知の分散剤を挙げることができる。
分散剤を使用する場合は、通常は使用する強磁性粉末
100重量部に対し、0.1〜10重量部の範囲で使用される。
帯電防止剤の例としては、カーボンブラック、カーボ
ンブラックグラフトポリマーなどの導電性微粉末;サポ
ニンなどの天然界面活性剤;アルキレンオキサイド系、
グリセリン系およびグリシドール系などのノニオン系界
面活性剤;高級アルキルアミン類、第4級アンモニウム
塩類、ピリジンその他の複素環化合物の塩類、ホスホニ
ウムまたはスルホニウム類などのカチオン性界面活性
剤;カルボン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エステル
基等の酸性基を含むアニオン性界面活性剤;アミノ酸
類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸また
は燐酸エステル類等の両性界面活性剤等を挙げることが
できる。帯電防止剤として上記の導電性微粉末を使用す
る場合には、例えば強磁性粉末100重量部に対して0.1〜
10重量部の範囲で使用され、界面活性剤を使用する場合
にも同様に0.12〜10重量部の範囲で使用される。
なお、上述した分散剤、帯電防止剤、潤滑剤などの添
加剤は、厳密に上述した作用効果のみを有するものであ
るとの限定の下に記載したものではなく、例えば、分散
例が潤滑剤あるいは帯電防止剤として作用することも有
りうる。従って、上記分散により例示した化合物などの
効果作用が、上記分散に記載された事項に限定されない
ことは勿論であり、また複数の作用効果を奏する物質を
使用する場合には、添加量は、その作用効果を考慮して
決定することが好ましい。
このようにして調製された磁性塗料は前述の非磁性支
持体上に塗布される。塗布は、前記非磁性支持体上に直
接行うことも可能であるが、また、接着剤層などの中間
層を介して非磁性支持体上に塗布することもできる。こ
こでいう中間層とは接着剤単独の層または結合剤中にカ
ーボン等の非磁性微粒子を分散してなる複合膜層等であ
る。
カーボンを含有する中間層は結合剤として磁性層に用
いられる種々の結合剤のなかから任意に選ぶことができ
る。カーボンの粒径は10〜50nm(ナノメートル;10-9m)
のものが好ましく、バインダー;カーボン重量比にして
100:10から100:150が好ましい。中間層の厚みは単なる
接着剤層の場合0.1〜2μm、非磁性粉体を含む複合層
の場合0.5〜4μmが好ましい。
中間層にはこのほか磁性層に用いている潤滑剤と同じ
または異なる潤滑剤を添加してもよい。
上記の強磁性粉末と結合剤の分散方法および支持体へ
の塗布方法などの詳細は特開昭54−46011号および同54
−21805号等の各公報に記載されている。
このようにして塗布される磁性層の厚さは、乾燥後の
厚さで一般には約0.5〜10μmの範囲、通常は0.7〜6.0
μmの範囲になるよう塗布される。
非磁性支持体上に塗布された磁性層は磁性特性の異方
性をとりのぞくために、磁場による無配向処理が施され
る。こののち必要により表面平滑化処理が施される。
以下に示す実施例をもって本発明の新規な特徴及び効
果を具体的に説明する。なお、その中で「部」とあるの
は「重量部」を表す。
〔実施例〕
Co変性FeOx粉末(x=1.4、平均粒子径0.3μm×0.03μ
m) 100部 塩化ビニル・酢酸ビニル・無水マレイン酸共重合体(40
0X110A、日本ゼオン(株)製) 13部 ポリウレタン(N−2304、日本ポリウレタン(株)製) 4部 Cr2O3 5部 カーボンブラック(旭#80、旭カボン(株)製) 5部 エステル化合物 第1表に記載 メチルエチルケトン 72部 トルエン 72部 メチルイソブチルケトン 36部 上記組成物をボールミルに投入しほぼ10時間混練分散
処理を行い、強磁性粉末を均一に分散した。しかる後に
ポリイソシアネート(コロネート3041、日本ポリウレタ
ン(株)製)を7部加えてさらに1時間混練して、磁性
塗量を得た。次にこの磁性塗料を厚さ75μm、巾500mm
でかつ表面粗さがRa値で0.028μm(カットオフ値0.25
μm)のポリエチレンテレフタレートの非磁性基体上に
塗布して磁性層を形成し磁気記録媒体を得た。乾燥、カ
レンダーによる表面平滑化処理後の磁性層の厚さは2.5
μmであった。かくして得られた磁気記録媒体を直径3.
5インチのフロッピーディスクに加工し測定試料とし
た。
なお、試料番号1から15までは、オキソ法により合成
された2位に分岐を有するアルコールの混合物を直鎖の
脂肪酸と反応させて得たエステル化合物であり、試料番
号16及び17は他の方法により合成されたアルコールを反
応させて得たエステル化合物である。
以上のようにして得られた各試料について高温度高湿
度(70℃、80%RH)下、低温度下(5℃、50%RH)での
走行耐久性及び下に示す温湿度サイクルでの走行耐久性
を、3.5インチのフロッピーディスクドライブ(ソニー
(株)社製OA−D32W)を用い、各試料を300rpmで連続走
行させ、その出力が初期値の80%に低下するまでのパス
回数で表した。
前記の本発明における一般式(I)で表されるエステ
ル化合物を用いた試料番号2から4及び6から13の磁気
ディスクにおいてはいずれの環境条件のもとにおいて
も、少なくとも3000万パス以上の走行耐久性を示した。
なお、本発明の特定のエステル化合物の添加量が少なす
ぎたり(試料番号1)あるいは多すぎたり(試料番号
5)をした場合には、走行耐久性が不充分となりやすい
ことも確認された。
炭素数が小さい場合(試料No.16)では、高温度下で
磁性層表面からエステル化合物が揮散してしまうためか
高温条件下及び温湿度サイクル下で走行耐久性が充分で
はなかった。
また、オキソ法により合成されたものでないアルコー
ルから得られたエステル化合物である場合(試料No.1
7)では、走行耐久性はかなり低いものであった。
以上の結果から、アルコールとして、オキソ法により
合成されたものを用いて、且つ脂肪酸の炭素数とアルコ
ールの炭素数をある特定の範囲の大きさに選んで反応さ
せて得たエステル化合物を磁性層に保持させることによ
って広範囲の環境条件下での磁気ディスクの走行耐久性
を改良できることが分かった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−44312(JP,A) 特開 昭58−189826(JP,A) 特開 昭55−157131(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に強磁性針状粉末と結合剤
    樹脂を主体とする磁性層を有する磁気ディスクにおい
    て、炭素数12乃至30の直鎖のアルキル基又はアルケニル
    基、脂肪酸とオキソ法により合成された炭素数10乃至32
    の2位に分岐を有するアルコールを含むアルコールの混
    合物との反応により得られる下記一般式(I)で示され
    るエステル化合物の混合物を該磁性層の内部もしくは表
    面に、強磁性粉末100重量部に対して1乃至25重量部保
    持することを特徴とする磁気ディスク: [ただし、R1は、炭素数11乃至29の直鎖のアルキル基又
    はアルケニル基を表わし、そしてR2は、炭素数10乃至32
    の2位に分岐があるアルキル基を含むアルキル基の混合
    物を表わす]。
  2. 【請求項2】強磁性粉末が強磁性針状粉末である特許請
    求の範囲第1項記載の磁気ディスク。
  3. 【請求項3】一般式(I)において、R1の炭素数とR2
    炭素数の和が26乃至46である特許請求の範囲第1頃記載
    の磁気ディスク。
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