JP2584270B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気記録媒体、特に高温環境保存後の走行耐
久性が改良された磁気記録媒体に関する。
〔従来の技術〕 一般にオーディオ用、ビデオ用あるいはコンピュータ
用等の磁気記録媒体(以下磁気テープと記載することも
ある)として、γ−Fe2O3、Co含有磁性酸化鉄、CrO2
どの針状結晶からなる強磁性粉末を結合剤(バインダ)
中に分散させた磁性層を非磁性支持体上に設けた磁気記
録媒体が用いられている。
しかしながら、最近、磁気記録媒体においては、より
高密度記録への要求が高まり、従来より使用されている
強磁性粉末に代り、たとえば鉄、ニッケルおよびコバル
トなどの金属を主成分とする強磁性合金粉末を使用する
ことが一般化しつつある。強磁性合金粉末は、抗磁力
(Hc)および残留磁束密度(Br)が高いため高密度記録
ができることから、高密度記録を必要とする分野の磁気
記録媒体の強磁性体として好適である。
特に、ビデオテープにおいては、記録波長を短くした
り、トラック幅を狭くするなどの方法の利用に伴ない、
非常に高密度の記録を行なうことが必要になり、従来の
酸化鉄系の強磁性粉末に代って、強磁性合金粉末を用い
たビデオテープが使用されるようになってきている。
強磁性合金粉末を使用する場合には磁性層の表面を平
滑にすることによりさらに高密度の記録ができ、磁気記
録媒体の電磁変換特性が向上することが知られている。
しかしながら、磁性層の表面を平滑にすると、ビデオ
テープの走行中において磁性層と装置系との接触の摩擦
係数が増大する結果、短期間の使用で磁気記録媒体の磁
性層が損傷を受け、あるいは磁性層が剥離する傾向があ
る。特にビデオテープではビデオヘッドと記録媒体が高
速で接触しながら走行するため、磁性層から強磁性粉末
が脱落し易く、磁気ヘッドの目詰まりの原因ともなる。
さらにスチルモード時には上記走行条件が厳しいものと
なる。従って、ビデオテープの磁性層の走行耐久性の向
上が望まれている。
従来より磁性層の走行耐久性を向上させるための対策
としては、磁性層にコランダム、炭化ケイ素、酸化クロ
ムなどの研磨材(硬質粒子)を添加する方法が提案され
ているが、磁性層の走行耐久性を向上させる目的で磁性
層に研磨材を添加する場合には、研磨材を相当多量に添
加しなければその添加効果が現れにくい。しかし、研磨
材を多量添加した磁性層は、磁気ヘッドなどを著しく摩
耗させる原因となり、また磁性層を平滑化して電磁変換
特性を向上させるとの趣旨にも反することとなり好まし
い方法であるとは言えない。
特にビデオテープやフロッピーディスクにおいては、
記録波長の圧縮、トラック幅の圧縮による記録媒体の小
型化が急速に進むにつれ、磁性体の材質は従来の酸化鉄
系の強磁性粉末より強磁性合金粉末がよく用いられるよ
うになってきている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このような急激な磁性体粒子の小型化により電磁変換
特性は比較的優れたものが得られるようになっている
が、同時に良好な走行耐久性を得ることは難しく、その
向上が望まれている。
従来、電磁変換特性を改良するために磁性層を重層構
成となし、上層における磁性粉の抗磁力を下層における
ものより大となし、特に高周波域における電磁変換特性
をはかった磁気記録媒体において、走行耐久性を向上さ
せるために、下層の潤滑剤(脂肪酸)の平均含有率を上
層の平均含有率の3/4や3/2にする試み(特開昭61−2645
09号公報の実施例)、下層のみに潤滑剤を用いる試み
(特開昭58−200425号公報)、や下層の潤滑剤の平均含
有率を上層に対して1.2倍以上にした例がある(特開昭6
1−264509号)。
しかしながら、例えば、上層にのみ潤滑剤を用い下層
に用いない場合には密着性は良いがくり返し走行耐久性
が悪く、また下層の潤滑剤の平均含有率が多い場合に
は、密着性が悪くなるばかりでなく、可塑化によりくり
返し走行耐久性が低下したり、高温条件下の目詰り等に
悪影響を及ぼすようになる等の問題があった。
従って、本発明の目的は密着性とくり返し走行耐久性
に優れ、かつ高温条件下での目詰まりの発生を生じない
磁気記録媒体を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は上記の目的を達成するために磁気記録媒体の
潤滑剤の使用法を種々研究した結果なされたもので、磁
気記録媒体の磁性層を複数構成となし、下層における脂
肪酸の平均含有率を上層における平均含有率の0.1〜0.7
になすことによって上記目的を達成することができるこ
とを見出した。
なお、本発明における脂肪酸の平均含有率とはその層
に含まれる強磁性粉末に対する脂肪酸の平均含有率であ
り、また磁性層は一般に重層(二層)構成でよいが、三
層以上であってもよく、この場合下層とは最上層を除く
他の層を云う。
また、本発明においては、最上層における脂肪酸の平
均含有率が多過ぎると電磁変換特性が悪くなり、少な過
ぎると良好な走行性が得られない。従って、本発明にお
いては、最上総における脂肪酸の平均含有率は該層の強
磁性粉末100重量部に対して0.3〜5重量部である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、脂肪酸として次の一般式で示され
る脂肪酸を用いることが好ましい。
ここで、RはC11〜C35の直鎖又は分技アルキル又はア
ルケニル基を表わす。
これらの脂肪酸の具体例は以下のようである。
ラウリン酸 −(I) ミリスチン酸 −(II) パルミチン酸 −(III) ステアリン酸 −(IV) イソステアリン酸 オレイン酸 −(V) リノール酸 −(VI) リノレン酸 −(VII) ベヘン酸 −(VIII) エライジン酸 −(IX) 尚、上記式で示される脂肪酸は天然物であるものが多
い。従って、上記に示した例の中にも炭化水素基が異な
った数の炭素数を有する化合物が含まている場合があ
り、単一組成物と言えない化合物もある。
しかしながら、単一の組成の化合物より若干異なった
数の炭素数を有する化合物が含まれていた方が、走行耐
久性に優れていることも多い。例えば、牛脂に由来する
脂肪酸などである。
本発明において、磁性層の最上層に存在させる脂肪酸
量は前記したように最上層の磁性塗料中の強磁性粉末に
対し0.3〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜3
重量%の範囲である。本発明においては、脂肪酸と共に
一般の潤滑剤を併用することができる。この場合少なく
とも上層に混存させることが有効である。
併用できる潤滑剤としては、脂肪酸エステル,高級脂
肪属アルコール,モノアルキルフォスフェート,ジアル
キルフォスフェート,トリアルキルフォスフェート,パ
ラフィン類,シリコーンオイル,動植物油、鉱油,高級
脂肪層アミン,グラファイト,シリカ,二硫化モリブデ
ン,二硫化タングステル等の無機微粉末;ポリエチレ
ン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,エチレン−塩化
ビニル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂
微粉末;α−オレフィン重合物,常温で液体の不飽和脂
肪層炭化水素,フルオロカーボン類等があげられる。
本発明において使用される強磁性粉末に特に制限はな
い。強磁性合金粉末、γ−Fe2O3、Fe3O4、Co変性酸化鉄
CoO2の他変性バリウムフェライトおよび変性ストロンチ
ウムフェライト等を挙げることができる。
強磁性粉末を形状に特に制限はないが通常は、針状、
粒状、サイコロ状、米粒状および板状のものなどが使用
される。この強磁性粉末の比表面積は、40m2/g以上が電
磁変換特性上好ましく、更に45m2/g以上が好ましい。
本発明においては、磁性層を複数層構成としている
が、この場合、各磁性層の強磁性粉末は同種であっても
異種であってもよい。本発明で磁性層を複数層としたの
は前記したように、各層に含まれる脂肪酸の平均含有率
を本発明のように規定することによってくり返し走行耐
久性や密着性を向上させようとするためであるから、複
数層の組成は、潤滑剤としての脂肪酸の含有率が本発明
で規定するようになっていれば、その他の成分について
は同じであっても異なっていてもよい。例えば、磁性層
を重層構成となし、上層の強磁性体の抗磁力を下層のも
のより大となして高周波帯域における磁気特性を向上さ
せる等の手段をとってもよい。
本発明において、磁性層を形成する結合剤は通常の結
合剤から選ぶことができる。結合剤の例としては、塩化
ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、酢酸ビニル
とビニルアルコール、マレイン酸および/またはアクリ
ル酸との共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合
体、塩化ビニル・アクリロニトリル共重合体、エチレン
・酢酸ビニル共重合体、ニトロセスロース樹脂などのセ
ルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネートポリ
ウレタン樹脂等を挙げることができる。
また結合剤樹脂は分子中に−SO2H,−OSO3H,−PO3H2,
−OPO3H2,−COOH,等の酸性基またはそれらの塩、あるい
はヒドロキシル基,エポキシ基,アミノ基、等の極性基
を持つものがより優れた分散性と塗膜耐久性を与える。
この中でも−SO3Na,−COOH,−OPO3Na2,−NH2,基を持つ
ものが好ましい。
本発明の磁気記録媒体の磁性層中の全結合剤の含有量
は、通常は強磁性粉末100重量部に対して10〜100重量部
であり、好ましくは20〜40重量部である。
本発明の磁気記録媒体の磁性層には、さらにモース硬
度5以上の無機質粒子を含有することが好ましい。
使用される無機質粒子は、モース硬度が5以上であれ
ば特に制限はない。モース硬度が5以上の無機質粒子の
例としては、Al2O3(モース硬度9),TiO(同6),TiO2
(同6.5),SiO2(同7),SnO2(同6.5),Cr2O3(同
9),およびα−Fe2O3(同5.5)を挙げることができ、
これらを単独あるいは混合して用いることができる。
とくに好ましいのはモース硬度が8以上の無機質粒子
である。モース硬度が5よりも低いような比較的軟らか
い無機質粒子を用いた場合には、磁性層から無機質粒子
が脱落しやすく、またヘッドの研磨作用も殆どないた
め、ヘッド目詰まりを発生しやすく、また走行耐久性も
乏しくなる。
無機質粒子の含有量は、通常、強磁性粉末100重量部
に対して0.1〜20重量部の範囲であり、好ましくは1〜1
0重量部の範囲である。
また磁性層には上記の無機質粒子以外にも、カーボン
ブラック(特に、平均粒径が10〜300mμのもの)などを
含有させることが望ましい。
つぎに本発明の磁気記録媒体を製造する方法の例を述
べる。
まず、強磁性粉末と結合剤、前記の化合物、そして必
要に応じて、他の充填材、添加剤などを溶剤と混練し、
磁性塗料を調製する。混練の際に使用する溶剤として
は、磁性塗料の調製に通常使用されている溶剤を使用す
ることができる。
混練の方法にも特に制限はなく、また各成分の添加順
序などは適宜設定することができる。
磁性塗料の調製には通常の混練機、例えば、二本ロー
ルミル、三本ロールミル、ボールミル、ペプルミル、ト
ロンミル、サンドグラインダー、ゼグバリアトライタ
ー、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度
衝撃ミル、ディスパー、ニーダー、高速ミキサー、ホモ
ジナイザーおよび超音波分散機なとを挙げることができ
る。
磁性塗料を調製する際には、前記した成分のほかに、
分散剤、帯電防止剤、添加剤を併せて使用することもで
きる。
分散剤の例としては、炭素数12〜22の脂肪酸(例、カ
プリル酸、カブリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エ
ライジン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアロール
酸)、上記脂肪酸とアルカリ金属(例、リチウム、ナト
リウム、カリウム、バリウム)とからなる金属セッケ
ン、およびその化合物の水素の一部あるいは全部をフッ
素原子で置換した化合物、上記の脂肪酸のアミド、脂肪
酸アミン、高級アルコール、ポリアルキレンオキサイド
アルキル燐酸エステル、アルキル燐酸エステル、アルキ
ルホウ酸エステル、サルコシネート類、アルキルエーテ
ルエステル類、トリアルキルポリオレフィン、オキシ第
4級アンモニウム塩およびレシチンなどの公知の分散剤
を挙げることができる。
分散剤を使用する場合は、通常は使用する強磁性粉末
100重量部に対し、0.1〜10重量部の範囲で使用される。
帯電防止剤の例としては、カーボンブラック、カーボ
ンブラックグラフトポリマーなどの導電性微粉末;サボ
ニンなどの天然界面活性剤;アルキレンオキサイド系,
グリセリン系およびグリシドール系などのノニオン系界
面活性剤;高級アルキルアミン類、第4級アンモニウム
塩類、ピリジンその他の複素環化合物の塩類、ホスホニ
ウムまたはスルホニウム類などのカチオン性界面活性
剤;カルボン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エステル
基等の酸性基を含むアニオン性界面活性剤;アミノ酸
類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸また
は燐酸エステル類等の両性界面活性剤等を挙げることが
できる。帯電防止剤として上記の導電性微粉末を使用す
る場合には、例えば強磁性粉末100重量部に対し0.1〜10
重量部の範囲で使用され、界面活性剤を使用する場合に
も同様に0.12〜10重量部の範囲で使用される。
なお、上述した分散剤、帯電防止剤、などの添加剤
は、厳密に上述した作用効果のみを有するものであると
限定の下に記載したものではなく、例えば、分散剤が潤
滑剤あるいは帯電防止剤として作用することも有りう
る。従って、上記分類により例示した化合物などの効果
作用が、上記分類に記載された事項に限定されないこと
は勿論であり、また複数の作用効果を奏する物質を使用
する場合には、添加量は、その作用効果を考慮して決定
することが好ましい。
このようにして調製された磁性塗料は前述の非磁性支
持体上に塗布される。塗布は、前記非磁性支持体上に直
接行なうことも可能であるが、また、接着剤層などを介
して非磁性支持体上に塗布することもできる。
非磁性支持体上への塗布法の例としては、エアードク
ターコート、ブレードコート、ロッドコート、押し出し
コート、エアナイフコート、スクイズコート、含浸コー
ト、リバースロールコート、トランスファーロールコー
ト、グラビアコート、キスコート、キャストコート、ス
プレーコート及びスピンコート法等を挙げることがで
き、特に下層用塗布液と上層用塗布液を湿潤状態重畳し
て塗布するいわゆるウエットオンウエット塗布方式が好
ましい。
ウエットオンウエット方式としては、特開昭61−1399
29号公報の塗布方法を用いることができる。
また、上記の強磁性粉末と結合剤の分散方法および支
持体への塗布方法などの詳細は特開昭54−46011号およ
び同54−21805号等の各公報に記載されている。
このようにして塗布される磁性層の厚さは、乾燥後の
厚さで一般には約0.5〜10μmの範囲、通常は1.5〜7.0
μmの範囲になるよう塗布される。
非磁性支持体上に塗布された磁性層は磁気記録媒体が
テープ状で使用される場合通常、磁性層中の強磁性粉末
を配向させる処理、即ち磁場配向処理を施したあと、乾
燥される。また必要により表面平滑化処理が施される。
支持体の厚さは4〜50μmが好ましい。また強磁性薄
膜の密着向上・磁気特性改良のために支持体上に下地層
を設けてもよい。
〔実施例〕
次に本発明の実施例および比較例を示す。
以下に記載する実施例および比較例において「部」と
は重量部を示す。
以下に記載する組成の「第一磁性層の成分と第2磁性
層成分とをそれぞれボールミルを用いて48hr混練分散を
行なって、混練分散物を得た。なお第1磁性塗料及び第
2磁性塗料の調整に用いた強磁性粉末、樹脂成分は同一
のものである。
第一磁性塗料 ○ 強磁性合金粉末(組成:Fe 94%,Zn 4%,Ni 2
%)比表面積 54m2/g,抗磁力:1500O2 100部 ○ 塩化ビニル・酢酸ビニル・無水マレイン酸重合体
(日本ゼオン(株)製 400×110A 重合度 400)12部 ○ ポリエステルポリウレタン系樹脂(平均分子量 4
万,1分子当り平均2個のSO3Naをもつ。数平均分子量2.5
万) 10部 ○ 脂肪酸(第1表記載) ○ ステアリン酸ブチル 15部 ○ 研磨材(α−アルミナ,平均粒径 3μm) 5部 ○ カーボンブラック(平均粒径 0.4μm) 2部 ○ メチルエチルケトン 300部 第二磁性塗料 ○ 強磁性合金粉末(組成:Fe 94%,Zn 4%,Ni 2
%) 100部 ○ 塩化ビニル・酢酸ビニル・無水マレイン酸重合体
(日本ゼオン(株)400×110A 重合度 400) 12部 ○ ポリエステルポリウレタン系樹脂(平均分子量 4
万,1分子当り平均2個のSO3Naを持つ。数平均分子量2.5
万) 10部 ○ ステアリン酸ブチル 15部 ○ カーボンブラック(平均粒径 0.4μm) 2部 ○ メチルエチルケトン 300部 ○ 脂肪酸(第1表記載) 上記の組成物を混練分散して得られた混練分散液にポ
リイソシアネートを5部加えさらに1時間混練した後、
それぞれ1μmの平均孔径を有するフィルタを用いて濾
過し、第一磁性塗料および第二磁性塗料を施した。
厚さ10μmのポリエチレンテレフタレート支持体の表
面に上記の第2磁性塗料を乾燥厚さ4μmとなるように
塗布して、磁性層を形成し次いで第2磁性塗料の塗布面
上に第一磁性塗料を乾燥厚さが1μmとなるように塗布
して脂肪酸含有磁性層を形成した。なお各磁性塗料の塗
布はリバースロールを用いて行なった。
第2磁性塗料及び第1磁性塗料が塗布されて非磁性支
持体上にこの順に積層されてなる積層体を、磁性塗料が
未乾燥の状態で1000ガウスの磁石で磁場配向処理を行な
い、さらに乾燥後、スーパークレンダー処理を行ない1/
2寸幅にスリットして1/2寸テープを製造した。
上記各試料について次の如き評価を行い、得られた結
果を第1表に示した。
〔評価方法〕
〔ヘッド目詰まり〕 得られたビデオテープをVHS−VTR(NV−8200;松下電
器産業(株)製)を使用して40℃,80%RHという高温条
件下において1時間長のテープの全長に亘り記録再生を
行なった。その間に発生したビデオヘッド目詰まりから
1時間当りの発生回数を算出し、この発生回数で評価し
た。
〔スチル耐久性〕
得られたビデオテープをVHS−VTRにて記録後、再生し
再生途中にスチルモード再生に切変え、ヘッド出力がス
チル再生初期の1/2以下になるまでの時間を計測した。
上記測定は23℃、70%RHの条件にて行なった。
「μ値(摩擦係数)」 得られたビデオテープ(60℃×90%RH×2day保存品)
とステンレスポールとを50gの張力(T1)で接触(巻き
付け角180゜)させて、この条件下で走行させるのに必
要な張力(T2)を測定した。この値をもとに下記計算式
によりビデオテープの摩擦係数μを求めた。
μ=1/π・ln(T2/T1) 摩擦係数のテストは23℃×70%RHの条件で行なった。
〔発明の効果〕 上記第1表から明らかなように、本発明により下層の
脂肪酸量を、上層に対して減じることにより、目詰り及
びスチル耐久性が良好となる。
特に下層の脂肪酸量を最上層に対し0.1〜0.7とするこ
とにより良好な結果が得られる。
これに対し、下層の脂肪酸量を0.1未満にした場合、
高温保存により脂肪酸の移動が起こりμ値が上昇してし
まう。
また下層の脂肪酸量を0.7より多くすると可塑化等に
より目詰りスチル耐久性といった耐久面で問題がある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に強磁性粉末を結合剤中に
    分散してなり、且つ脂肪酸を潤滑剤として含有する磁性
    層を設けた磁気記録媒体において、該磁性層を複数層で
    構成し、下層の平均脂肪酸含有率が最上層の平均脂肪酸
    含有率の0.1〜0.7となしたことを特徴とする磁気記録媒
    体。
  2. 【請求項2】最上層に含まれる脂肪酸の平均含有率を最
    上層の強磁性粉末100重量部に対し0.3〜5重量部の範囲
    内にある特許請求の範囲第1項に記載の磁気記録媒体。
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