JPH0727630B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0727630B2
JPH0727630B2 JP17240187A JP17240187A JPH0727630B2 JP H0727630 B2 JPH0727630 B2 JP H0727630B2 JP 17240187 A JP17240187 A JP 17240187A JP 17240187 A JP17240187 A JP 17240187A JP H0727630 B2 JPH0727630 B2 JP H0727630B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は磁気記録媒体に関し、更に詳しくは、特に短波
長に於る電磁変換特性が優れ、走行耐久性、特にスチル
耐久性の優れた磁気記録媒体に関する。
[発明の背景] 一般にオーディオ用、ビデオ用あるいはコンピュータ用
等の磁気記録媒体(以下磁気テープと記載することもあ
る)として、γ−Fe2O3、Co含有磁性酸化鉄、CrO2など
の針状結晶からなる強磁性粉末を結合剤(バインダ)中
に分散させた磁性層を非磁性支持体上に設けた磁気記録
媒体が用いられている。しかしながら最近、特に高密度
記録への要求が高まり、これらの強磁性粉末に代ってバ
リウムフェライト強磁性粉末を使用することが試みられ
ている。
バリウムフェライト強磁性粉末は、抗磁力(Hc)及び垂
直成分の残留磁束密度(Br)が高いため高密度記録が
できること、また温度に対して安定であることなどの理
由により、従来から使用されている計測用およびコンピ
ュータ用の磁気記録媒体の他に、高密度記録化が進んで
いるビデオテープ用あるいはオーディオテープ用の磁気
記録媒体としても注目されている。
しかしながら、バリウムフェライト強磁性粉末は微粒子
でかつ板状であるため、これを用いた磁気記録媒体の磁
性層の走行耐久性が充分でなく、磁性層表面の傷の発生
あるいは強磁性粉末の磁性層からの脱落などが起きやす
く、従ってドロップアウトが発生しやすいとの問題があ
る。また磁性層の走行耐久性が低いと、特に磁気ヘッド
と激しく摺接するビデオテープに於ては、静止画像を連
続的に再生する条件下(スチルモード)で磁性層の寿命
(スチルライフ)が低下することになる。
従来、磁性層の走行耐久性を向上させるための対策とし
て、磁性層にコランダム、炭化ケイ素、酸化クロムなど
の研磨材(硬質粒子)を添加する方法が提案されてい
る。しかしながら、このような研磨材は磁気テープの磁
性層中で均一に分散し難く、研磨材の磁性層厚さ方向の
分布を見ると磁性層の表面では極めて少なくなってい
る。従って磁性層に走行耐久性を付与するためには、研
磨材を相当多量に添加しなければその添加効果が現れに
くい。しかし、研磨材を多量添加した磁性層は、磁気ヘ
ッドを著しく摩耗させたり、場合によっては磁気ヘッド
を損傷させる恐れがある。また、研磨材の悪い分散性の
ために、磁性層の表面の平滑性が低下し、磁気記録媒体
の電磁変換特性が劣化するという問題点も生ずる。この
ような問題点を解消するために、磁性層を平板状無機質
粉末を含有させた磁気記録媒体が提案されている(例え
ば、特開昭61−107537号公報)。この磁気記録媒体は、
上記問題点がかなり解決されてはいるものの、磁性層中
の強磁性粉末がバリウムフェライト磁性粉末である場合
は、その性質は必ずしも充分満足し得るものであるとは
言えない。即ち、磁性層に従来公知の無機質粉末を共存
させると、バリウムフェライト強磁性粉末自体が部分的
に凝集したり配向性が悪くなったりして、特に磁性層厚
さ方向(垂直成分)の配向度が低下する傾向にある。
本発明者等は、前記のように磁気記録媒体の強磁性粉末
として極めて優れた性質を有するバリウムフェライト磁
性粉末を使用し、その優れた性質を最大限に発揮し得る
磁気記録媒体を開発するために鋭意研究した結果、バリ
ウムフェライト強磁性粉末と板状の無機質粉末とを含む
磁性層において、該無機質粉末の均一な分散性を向上さ
せるためには、単に該無機質粉末の形状を特定するだけ
では不充分であり、板状であるバリウムフェライト強磁
性粉末と板状の無機質粉末との相関関係が極めて重要で
あることを見出し、本発明を完成するに至ったものであ
る。
[発明の目的] 本発明の目的は、特に短波長に於る電磁変換特性が優
れ、走行耐久性、特にスチル耐久性の優れた磁気記録媒
体を提供することである。
[発明の要旨] 本発明は、非磁性支持体と、その表面に設けられた磁性
層とを含む磁気記録媒体に於て、該磁性層が、0.01〜0.
5μmの粒子径を有する板状のバリウムフェライト強磁
性粉末と、板状の無機質粉末とを含有し、該強磁性粉末
の板状比(Rm)と該無機質粉末の板状比(Rn)との比
(R=Rm/Rn)が0.1〜1.0の範囲内の値であることを特
徴とする磁気記録媒体にある。
[発明の詳細な記述] 本発明における磁気記録媒体は、結合剤中に分散され
た、板状のバリウムフェライト強磁性粉末と板状の無機
質粉末とを含有する磁性層が、非磁性支持体の表面上に
設けられた基本構造を有するものである。
本発明に於ける非磁性支持体としては特に制限はなく、
通常使用されているものを用いることができる。非磁性
支持体を形成する素材の例としては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリアミドイミド、ポリイミド
などの各種の合成樹脂フィルム、およびアルミ箔、ステ
ンレス箔などの金属箔を挙げることができる。また、非
磁性支持体の厚さにも特に制限はないが、一般には2.5
〜100μm、好ましくは3〜70μmである。
本発明の磁気記録媒体は、前記のように磁性層中に於け
る板状のバリウムフェライト強磁性粉末と板状の無機質
粉末との形状とそれらの相関関係に特徴的構成を有す
る。
上記板状のバリウムフェライト強磁性粉末は、六方晶形
であって0.01〜0.5μmの粒子径を有するものである。
更に、これは2〜15の板状比(Rm)を有することが好ま
しい。
本明細書に於いて、板状のバリウムフェライト強磁性粉
末と板状の無機質粉末との両者についての「粒子径」及
び「板状比」は、次のように定義されるものである。
「粒子径」 上記両粉末は、何れも平板状であり、その平面形状は特
に限定されることなく、円形、楕円形、三角形、四角
形、その他の多角形等任意の形状であってよい。「粒子
径」は、かかる形状に於いて最大差渡し長さと最小差渡
し長さとの平均値である。そして最小差渡し長さに対す
る最大差渡し長さの比は10〜1、特に5〜1であること
が好ましい。
「板状比」 「板状比」は、上記両粉末の厚さに対する粒子径の比
(粒子径/厚さ)である。
上記のような粒子径及び板状比を有する板状のバリウム
フェライト強磁性粉末は、それ自体公知の方法によって
容易に製造することができる。
本発明の磁性層に含まれる板状の無機質粉末としては、
粒子径が0.01〜1.0μm、特に0.2〜0.8μmであり、板
状比(Rn)が5〜50、特に10〜30である無機質粉末が好
ましい。無機質粉末の粒子径が上記範囲より大きいと、
無機質粉末の分散性及び磁性層の強度が低下する傾向が
ある。また、板状比(Rn)が上記範囲よりも小さく針状
乃至塊状に近ずくと、磁気記録媒体の電磁変換特性及び
スチル耐久性が共に著しく低下するようになる。また、
板状比(Rn)を上記範囲より大きくしても、効果の向上
は期待できない。
本発明における板状無機質粉末を種類としては特に制限
はなく、天然に産するものあるいは合成されたもの等を
使用することができる。天然産の板状無機質粉末の例と
しては、カオリナイト、イライト、セリサイト、バーミ
ュライト及びモンモリロナイト等の粉末で平板状をとる
ものを挙げることができ、又合成された板状無機質粉末
の例としては、Al2O3、Fe2O3、Cr2O3、ZnO、MgCO3、BaS
O4及びAl(OH)などの粉末で平板状をとるものを挙げ
ることができる。特に好ましい板状の無機質粉末は、酸
化鉄系の非磁性粉末、例えばα−Fe2O3の粉末である。
上記のような粒子径及び板状比を有する板状の無機質粉
末は、それ自体公知の方法によって容易に製造すること
ができる。例えばα−Fe2O3は、トリエタノールアミン
鉄(III)錯体を水熱反応によって徐々に分解すること
によって得ることができる。その際共存させる陰イオン
の種類によって生成するα−Fe2O3の形状は変り、例え
ば、過塩素酸塩溶液からは円盤状粒子が得られ、酢酸ナ
トリウムを含む溶液からはほぼ六角形の板状粒子が得ら
れる。
本発明の磁気記録媒体に於いては、更に、該強磁性粉末
の板状比(Rm)と該無機質粉末の板状比(Rn)との比
(R=Rm/Rn)が0.1〜1.0の範囲内の値であることが必
要である。上記の比(R)が、上記の範囲より大きくて
も、また小さくても、磁気記録媒体の電磁変換特性は低
下し、またスチル耐久性も悪くなる。
板状無機質粉末の添加量に特に制限はないが、通常は、
強磁性合金粉末に対して10重量%以下、好ましくは0.1
〜8重量%の範囲、特に好ましくは0.2〜7重量%の範
囲で添加される。板状無機質粉末の含有率が上記範囲よ
り多いと必然的に結合剤あるいは強磁性粉末の含有率を
低下させることとなり、このような場合には電磁変換特
性が本発明の目的とする程度に充分に高くならない場合
もある。一方、板状無機質粉末の含有量が非常に少ない
場合、(たとえば、強磁性粉末に対して0.1重量%を大
きく下回るような場合)には、磁気記録媒体の耐久性が
本発明の目的とする程度に改善されないこともある。
本発明の磁気記録媒体は、磁性層における強磁性粉末と
無機質粉末とが前記のように特定されている外は、従来
公知の磁気記録媒体と同様の構成を有するものであるの
で、その技術を適宜利用することができる。
例えば、本発明の磁気記録媒体の磁性層の製造に際して
は、先ず板状無機質粉末、バリウムフェライト強磁性粉
末、結合剤、および必要に応じて粒状充填材を、溶剤と
混練し磁性塗料とする。
本発明の磁性層の形成に使用される結合剤には特に制限
はなく、通常使用されている熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂および反応難樹脂などを使用することができる。これ
らの樹脂を単独であるいは混合して使用することができ
る。
熱可塑性樹脂としては、一般的には、軟化温度が150℃
以下、平均分子量が1万〜30万、重合度が約50〜2000程
度のものが使用される。このような熱可塑性樹脂の例と
しては、塩化ビニル/酢酸ビニル強重合体樹脂(例、塩
化ビニル/酢酸ビニル強重合体、塩化ビニル/酢酸ビニ
ル/ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニ
ル/マレイン酸共重合体)、塩化ビニル/塩化ビニリデ
ン共重合体、アクリル樹脂(例、塩化ビニル/アクリロ
ニトリル共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル
共重合体、(メタ)アクリル酸エステル/アクリロニト
リル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル/塩化ビニ
リデン共重合体、(メタ)アクリル酸エステル/スチレ
ン共重合体、ブタジエン/アクリロニトリル共重合
体)、セルロース誘導体(例、セルロースアセテートブ
チレート、セルローストリアセート、セルロースプロピ
オネート、ニトロセルロース、酢酸セルロース)、各種
の合成ゴム系の熱可塑性樹脂(ポリブタジエン、クロロ
プレン、ポリイソプレン、スチレン/ブタジエン共重合
体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体)、ウレタ
ンエラストマー、ポリフッ化ビニル、ポリアミド樹脂、
ポリビニルブチレート、スチレン/ブタジエン共重合
体、ポリスチレン、クロロビニルエーテル/アクリル酸
エステル共重合体、アミノ樹脂などを挙げることがで
き、これらを単独であるいは混合して使用することがで
きる。
熱硬化性樹脂または反応型樹脂としては、一般に塗布液
の状態で平均分子量が20万以下の樹脂であり、塗布後
に、縮合反応あるいは付加反応などにより分子量がほぼ
無限大になる樹脂が使用される。このような樹脂の例と
しては、フェノール/ホルマリン・ノボラック樹脂、フ
ェノール/ホルマリン・レゾール樹脂、フェノール/フ
ルフラール樹脂、キシレン/ホルムアルデヒド樹脂、尿
素樹脂、メラミン樹脂、乾性油変性アルキッド樹脂、フ
ェノール樹脂変性アルキッド樹脂、マレイン酸樹脂変性
アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂と硬化剤(例、ポリアミン、酸無水物、ポリアミド樹
脂)の組合せ、末端イソシアネートポリエーテル湿気硬
化型樹脂、ポリイソシアネートプレポリマー(例、ジイ
ソシアネートと低分子量トリオールとの反応生成物であ
る−分子内に3個のイソシアネート気を有する化合物、
ジイソシアネートのトリマーおよびテトラマー)、ポリ
イソシアネートプレポリマーと活性水素を有する樹脂
(例、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、アクリル酸共重合体、マレイン酸共重合体、2−ヒ
ドロキシエチルメタアクリレート共重合体、p−ヒドロ
キシスチレン共重合体)の組合わせなどを挙げることが
でき、これらを単独であるいは混合して使用することが
できる。
更に、−COOM、−SO3M、−OSO3M及び−PO(OM′)
[但し、Mは水素原子又はアルカリ金属を表し、M′
は水素原子、アルカリ金属又は低級炭化水素基を表す]
のような極性基を有するポリウレタン系樹脂又は塩化ビ
ニル系樹脂も好適に使用することができる。
結合例の使用量は、一般的に共磁性粉末100重量部に対
して5〜300重量部の範囲、特に15〜100重量部の範囲で
あることが好ましい。
本発明の磁気記録媒体の磁性層には、上記板状無機質粉
末の他に、更に粒状充填材(たとえば、公知の無機もし
くは有機充填剤)を添加することもできる。使用する粒
状充填材に特に制限はなく、平均粒径が0.01〜0.8μm
の範囲、好ましくは0.06〜0.4μmの範囲の通常使用さ
れている粒状充填材を使用することができる。上記の粒
状充填材の例としては、黒鉛、二硫化タングステン、窒
化ホウ素、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化
鉄、二酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化
カルシウム、リトポンおよびタルクなどの粒子、その
外、研磨材として用いられる粒子を挙げることができ、
これらを単独であるいは混合して使用することができ
る。
粒状充填材とし、上記以外にもカーボンブラック(特
に、平均粒径が0.015〜0.2μmのもの)なども好ましく
使用することができる。
粒状充填材の含有量は、本発明の効果を発揮するために
あまり多量であることは好ましくなく、通常は、含有さ
れる該板状無機質粉末の10重量%以下であることが好ま
しい。
本発明の磁気記録媒体の磁性層の製造に際しては、先ず
平板状無機質粉末、強磁性合金粉末などの強磁性粉末お
よび結合材、および必要に応じて粒状充填材を溶剤と混
練し磁性塗料にする。
混練の際に使用する溶剤に特に制限はなく、通常磁性塗
料の調製に使用されている溶剤を使用することができ
る。
混練の方法にも制限はなく、また各成分の添加順序など
は適宜設定することができる。
磁性塗料の調製には通常の混練機、たとえば、二本ロー
ルミル、三本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、ト
ロンミル、サンドグライダー、Szegvariアトライター、
高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度衝撃
ミル、ディスパー、ニーダー、高速ミキサー、ホモジナ
イザーおよび超音波分散機などを挙げることができる。
磁性塗料を調製する際には、分散剤、帯電防止剤、潤滑
剤等の公知の添加剤を併せて使用することもできる。
分散剤の例としては、炭素数10〜22の脂肪酸(例、カプ
リル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、
リノール酸、リノレン酸、ステアロール酸)、上記脂肪
酸とアルカリ金属(例、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム)またはアルカリ土類金属(例、マグネシウム、カル
シウム、バリウム)とからなる金属石鹸、上記の脂肪酸
のエステル及びその化合物の水素の一部あるいは全部を
フッ素原子で置換した化合物、上記の脂肪酸のアミド、
脂肪族アミン、高級アルコール、ポリアルキレンオキサ
イドアルキルリン酸エステル、アルキルリン酸エステ
ル、アルキルホウ酸エステル、サルコシネート類、アル
キルエーテルエステル類、トリアルキルポリオレフィン
オキシ第四級アンモニウム塩及びレシチン等の公知の分
散剤を挙げることができる。分散剤を使用する場合、通
常は使用する結合剤100重量部に対して0.05〜20重量部
の範囲で使用される。
帯電防止剤の例としては、カーボンブラック、カーボン
ブラックグラフトポリマーなどの導電性微粉末;サポニ
ンなどの天然界面活性剤;アルキレンオキサイド系、グ
リセリン系およびグリシドール系などのノニオン性界面
活性剤;高級アルキルアミン類、第四級アンモニウム塩
類、ピリジンその他の複素環化合物の塩類、ホスホニウ
ムまたはスルホニウム類などのカチオン性界面活性剤;
カルボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸
エルテル基等の酸性基を含むアニオン性界面活性剤;ア
ミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫
酸または燐酸エステル類等の両性活性剤などを挙げるこ
とができる。帯電防止剤として上記の導電性微粉末を使
用する場合には、たとえば結合剤100重量部に対して0.2
〜20重量部の範囲で使用され、界面活性剤を使用する場
合には0.1〜10重量部の範囲で使用される。
潤滑剤の例としては、前記の脂肪酸、高級アルコール
類、ブチルステアレート、ソルビタンオレエートなどの
炭素数12〜20の一塩基性脂肪酸と炭素数3〜20の一価も
しくは多価アルコールからなる脂肪酸エステル類、鉱物
油、動植物油、オレフィン体重合体、α−オレフィン低
重合体の他に、シリコンオイル、グラファイト微粉末、
二硫化モリブデン微粉末、テフロン微粉末などの公知の
潤滑剤およびプラスチック用潤滑剤を挙げることができ
る。潤滑剤の添加量は、公知技術に従って任意に決定す
ることができる。
なお、上述した分散剤、帯電防止剤、潤滑剤などの添加
剤は、厳密に上述した作用効果のみを有するものである
との限定の下に記載したものではなく、たとえば、分散
剤が潤滑剤あるいは帯電防止剤として作用することもあ
り得る。従って、上記分類により例示した化合物などの
作用効果が、上記分類に記載された事項に限定されるも
のではないことは勿論であり、複数の作用効果を奏する
物質を使用する場合には、添加量は、その物質の作用効
果を考慮して決定することが好ましい。
その他、清浄分散剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、
泡どめ剤などを添加することもできる。
このようにして調製された磁性塗料は、前述の非磁性支
持体上に塗布される。塗布は、前記非磁性支持体上に直
接行なうことも可能であるが、また、接着剤層などを介
して非磁性支持体上に塗布することもできる。
非磁性支持体上への塗布法の例としては、エアードクタ
ーコード、ブレードコート、ロッドコート、押出しコー
ト、エアナイフコート、スクイズコート、含浸コート、
リバースロールコート、トランスファーロールコート、
グラビヤコート、キスコート、キャストコート、スプレ
イコートおよびスピンコート等の方法を挙げることがで
き、これらの方法以外であっても利用することができ
る。
このようにして磁性塗料は、乾燥後の磁性層の厚さが一
般に約0.5〜10μmの範囲、特に1.5〜7.0μmの範囲に
なるように塗布される。
非磁性支持体上に塗布した磁性層を、次いで、強磁性粉
末を配向させる処理を施した後、乾燥する。更に、必要
に応じて表面平滑下処理を施した後、所望の形状に裁断
する。
非磁性支持体の磁性層が設けられていない側の表面に
は、それ自体公知のバック層(バッキング層)が設けら
れていても良い。
次に本発明の実施例および比較例を示す。
各例において「部」は「重量部」を示す。
[実施例1〜4) 厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートベース(非磁
性支持体)の表面に、下記の組成および方法で調製し
た。種々の形状の無機質粉末を含有する磁性塗料を、乾
燥後の厚さが3.0μmとなるように塗布し、配向、乾
燥、カレンダリングし、1/2インチ幅にスリットし、VHS
型ビデオテープを製造した。
磁性塗料組成 六角板状バリウムフェライト強磁性粉末 ……100部 (粒子径:0.05μm 板状比:5 Hc:800Oe) 板状α−Fe2O3粉末 ……5部 (各実施例の粒子径及び板状比は第1表に示す通り) 塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体……
12部 (日本ゼオン(株)製:400×110A) ポリウレタン樹脂 ……12部 (日本ポリウレタン(株)製:N−2301) ポリイソシアネート ……8部 (日本ポリウレタン(株)製:コロネートL) カーボンブラック ……2部 (平均粒子径:40mμ) メチルエチルケトン ……300部 磁性塗料の調製法 上記の組成物から、通像の方法によりボールミル中で充
分混練分散して磁性塗料を調製した。
上記のようにして製造したビデオテープ、下記の方法に
よって評価し、その結果を第1表に示す。
[電磁変換特性(C/N)] C/N値は、VHS型ビデオテープ「スーパーXG−T−120」
(富士写真フィルム(株)製)のC/N値を0dBとしたとき
の相対値で示した。
[スチル耐久性] VHS型VTRにより記録し、これをスチルモードで再生し、
再生RF出力レベルを記録計で記録し、信号レベルが1/3
に低下するまでの時間で示す。
[磁気ヘッドの摩耗量] ビデオテープ(未使用)をVHS型VTRにかけ、100回走行
操作したときの磁気ヘッドの摩耗量を測定した。
[比較例1〜4] 板状比の異なる板状α−Fe2O3(粒子径及び板状比は第
1表に示す通り)を使用したほかは実施例1におけると
同様にして、前記R値が本発明の範囲外であるビデオテ
ープを製造した。その評価結果を第1表に示す。
[比較例5及び6] 針状(比較例5)又は粒状(比較例6)のα−Fe2O3
使用したほかは実施例1におけると同様にして、ビデオ
テープを製造した。その評価結果を第1表に示す。
[比較例7及び8] 塊状のα−Al2O3(比較例7)又は塊状のCr2O3(比較例
8)を使用したほかは実施例1におけると同様にして、
ビデオテープを製造した。その評価結果を第1表に示
す。
第1表の結果から、各実施例で得られたビデオテープ
は、何れも電磁変換特性、スチル耐久性及び磁気ヘッド
の摩耗において、優れた性能を示しているのに対して、
板状の無機質粉末を使用しても前記R値が本発明の範囲
外である比較例1〜4で得られたビデオテープは、電磁
変換特性及びスチル耐久性が劣り、針状又は粒状の無機
質粉末を使用した比較例5又は6で得られたビデオテー
プは、電磁変換特性及びスチル耐久性が劣り、塊状の無
機質粉末を使用した比較例7又は8で得られたビデオテ
ープは、電磁変換特性及び磁気ヘッドの摩耗において劣
ることが明らかである。
[発明の効果] 本発明の記録媒体は、高密度記録に適し、特に、短波長
に於る電磁変換特性が優れているにもかかわらず、磁気
記録媒体の磁性層に使用したときその配向性に難点があ
り、走行耐久性が優れた磁気記録媒体を得ることが困難
であったバリウムフェライトを強磁性粉末として使用し
ながら、電磁変換特性及び走行耐久性、特にスチル耐久
性が共に優れ、しかも磁気ヘッドの摩耗量も極めて少な
いと言う、顕著に優れた効果を奏する磁気記録媒体であ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体と、その表面に設けられた磁
    性層とを含む磁気記録媒体に於て、該磁性層が、0.01〜
    0.5μmの粒子径を有する板状のバリウムフェライト強
    磁性粉末と、板状の無機質粉末とを含有し、該強磁性粉
    末の板状比(Rm)と該無機質粉末の板状比(Rn)との比
    (R=Rm/Rn)が0.1〜1.0の範囲内の値であることを特
    徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】該強磁性粉末の板状比(Rm)が、2〜15で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の磁気
    記録媒体。
  3. 【請求項3】該無機質粉末の粒子径が0.01〜1.0μmで
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の磁気
    記録媒体。
  4. 【請求項4】該無機質粉末の板状比(Rn)が、5〜50で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の磁気
    記録媒体。
  5. 【請求項5】該無機質粉末が、酸化鉄系粉末であること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒
    体。
  6. 【請求項6】該無機質粉末が、α−Fe2O3粉末であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第5項記載の磁気記録媒
    体。
  7. 【請求項7】該無機質粉末の含有量が、該強磁性粉末の
    10重量%以下であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】該無機質粉末の含有量が、該強磁性粉末の
    0.1〜8重量%であることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の磁気記録媒体。
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