JPH0762899B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0762899B2
JPH0762899B2 JP60038532A JP3853285A JPH0762899B2 JP H0762899 B2 JPH0762899 B2 JP H0762899B2 JP 60038532 A JP60038532 A JP 60038532A JP 3853285 A JP3853285 A JP 3853285A JP H0762899 B2 JPH0762899 B2 JP H0762899B2
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康郎 西川
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の分野〕 本発明は、非磁性支持体と磁性層よりなる磁気記録媒体
の改良に関する。
〔発明の背景および従来技術の説明〕
一般にオーデイオ用、ビデオ用あるいはコンピユータ用
等の磁気記録媒体(以下磁気テープと記載することもあ
る)として、γ−Fe2O3、Co含有磁性酸化鉄、CrO2なで
の針状結晶からなる強磁性粉末を結合剤(バインダ)中
に分散させた磁性層を非磁性支持体上に設けた磁気記録
媒体が用いられている。
しかしながら、最近、磁気記録媒体においては、より高
密度記録への要求が高まり、従来より使用されている強
磁性粉末に代り、たとえば鉄、ニツケルおよびコバルト
などの金属を主成分とする強磁性合金粉末を使用するこ
とが一般化しつつある。強磁性合金粉末は、抗磁力(H
c)および残留磁束密度(Br)が高いため高密度記録が
できることから、高密度記録を必要とする分野の磁気記
録媒体の強磁性体として好適である。
特に、ビデオテープにおいては、記録波長を短くした
り、トラツク幅を狭くするなどの方法の利用に伴ない、
非常に高密度の記録を行なうことが必要になり、従来の
酸化鉄系の強磁性粉末に代つて、強磁性合金粉末を用い
たビデオテープが使用されるようになつてきている。
強磁性合金粉末を使用する場合には磁性層の表面を平滑
にすることによりさらに高密度の記録ができ、磁気記録
媒体の電磁変換特性が向上することが知られている。
しかしながら、磁性層の表面を平滑にすると、ビデオテ
ープの走行中において磁性層と装置系との接触の摩擦係
数が増大する結果、短期間の使用で磁気記録媒体の磁性
層が損傷を受け、あるいは磁性層が剥離する傾向があ
る。特にビデオテープではスチルモードのように磁性層
を過酷な条件下に置くことがあり、磁性層の摩擦係数の
増大は、特にスチルモードにおける磁性層の寿命(スチ
ルライフ)を短くする原因となる。従つて、ビデオテー
プの磁性層の走行耐久性の向上が望まれている。
従来より磁性層の走行耐久性を向上させるための対策と
しては、磁性層にコランダム、炭化ケイ素、酸化クロム
などの研磨材(硬質粒子)を添加する方法が提案されて
いるが、磁性層の走行耐久性を向上させる目的で磁性層
に研磨材を添加する場合には、研磨材を相当多量に添加
しなければその添加効果が現れにくい。しかし、研磨材
を多量添加した磁性層は、磁気ヘツドなどを著しく摩耗
させる原因となり、また磁性層を平滑化して電磁変換特
性を向上させるとの趣旨にも反することとなり好ましい
方法であるとは言えない。
さらに磁性層中の脂肪酸、脂肪酸エステル、シリコンオ
イル、などの潤滑剤を混入することが提案されている。
しかし従来の潤滑剤では耐摩耗性は改善させるが、出力
が高く、かつ走行後の出力低下や目づまりがないなどの
走行耐久性を同時に改良するものは見出されていない。
〔発明の目的〕
本発明は、電磁変換特性と走行耐久性の両者が改良され
た磁気記録媒体を提供することを目的とする。
特に本発明は、電磁変換特性が優れ、かつ長時間にわた
つて安定した優れた走行耐久性を示し、特に再生出力低
下、目づまり等の発生が少ない磁気記録媒体を提供する
ことを目的とする。
〔発明の要旨〕
本発明は非磁性支持体上に磁性層を設けてなる磁気記録
媒体において、該磁性層中に平均長軸長が0.25μm以下
の強磁性合金粉末を含み、かつベヘン酸及び炭素数が20
〜40の直鎖状パラフインを含むことを特徴とする磁気記
録媒体にある。
すなわち本発明は磁性層中に平均長軸長が0.25μm以下
の強磁性合金粉末を含むことにより磁性層表面が平滑に
なり、高密度記録への要求を充足するが、一方で磁性層
表面が平滑になったことで、磁性層と装置系との接触の
摩擦係数が増大するという問題をベヘン酸と直鎖状パラ
フィンを組合せて用いることにより顕著に走行耐久性を
改良したものである。
このような優れた効果が得られる理由として以下のよう
なことが考えられる。
磁性層の表面に潤滑性を与えるには結合剤との溶解性が
少なく、磁性層への滲み出しの大きい潤滑剤がよいが、
ベヘン酸はステアリン酸やミリスチン酸などに比べてア
ルキル鎖が長いため、結合剤との溶解性が低く、摩擦係
数が低くなる傾向であり、更に磁性層表面への滲み出し
が多く、摩擦係数を低くする働きがある。ベヘン酸の欠
点は融点が80〜82℃と高く、特に低温における摩擦係数
が上昇することであるがパラフィンを組合せることによ
り、混合系での融点が低下し、低い摩擦係数が確保でき
る。パラフィンは結合剤の溶解性も低くかつ磁性層表面
での惨み出しも多いので、更に摩擦係数を下げる方向で
ある。
パラフィンとして直鎖状のものを使用する理由は脂肪酸
はカルボキシル基を有する親水部が結合剤に吸着し、ア
ルキル鎖の疎水部分により潤滑性を発揮するが、本発明
においては脂肪酸のアルキル鎖の部分が直鎖状のパラフ
ィンと相互作用を持ち、脂肪酸の滑性を直鎖状のパラフ
ィンが補完するものと思われる。互いに直鎖状であるこ
とが相互作用を発揮する上で好ましい。パラフィン単独
では結合剤表面に保持、吸着する力が弱く、摩擦係数が
時間とともに上昇し耐久性の観点からも好ましくない。
パラフィンは上述の如く、脂肪酸の活性の補強効果を発
揮するため、その使用量は脂肪酸量の10%以下が好まし
い。これは脂肪酸のアルキル鎖への捕捉がパラフィンが
過剰であるよりも、少なめの量でより効果が発現される
ためである。
〔発明の詳細な記述〕
本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体と、強磁性合金
粉末を含有する磁性層がこの非磁性支持体上に設けられ
た基本構造を有するものである。
本発明で使用する非磁性支持体は、通常使用されている
ものを用いることができる。非磁性支持体を形成する素
材の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプ
ロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどの
各種の合成樹脂フイルム、およびアルミ箔、ステンレス
箔などの金属箔を挙げることができる。また、非磁性支
持体の厚さは、一般には3〜50μm、好ましくは5〜30
μm、より好ましくは5〜10μmである。
非磁性支持体は、後述する磁性層が設けられていない側
にバツク層(バツキング層)が設けられたものであつて
も良い。
本発明の磁気記録媒体は、上述したような非磁性支持体
上に強磁性合金粉末を含む磁性層が設けられたものであ
る。
本発明の磁気記録媒体の磁性層に含有させる強磁性合金
粉末は、その比表面積(S BET)が45m2/g以上であるこ
とが必要である。さらに、比表面積が50m2/g以上のもの
を使用することにより電磁変換特性の向上が特に顕著に
現われ好ましい。強磁性合金粉末の平均長軸長は、0.25
μm以下が好ましく、より好ましくは0.20μm以下であ
る。軸比(長軸/短軸)は7/1以上が好ましく、より好
ましくは9/1〜20/1である。
この強磁性合金粉末の例としては、強磁性合金粉末中の
金属分が75重量%以上であり、そして金属分の80重量%
以上が少なくとも一種類の強磁性金属あるいは合金
(例、Fe、Co、Ni、Fe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Co−Ni−
Fe)であり、該金属分の20重量%以下の範囲内で他の成
分(例、Al、Si、S、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zn、
Y、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、Sb、Te、Ba、Ta、W、Re、A
u、Hg、Pb、Bi、La、Ce、Pr、Nd、B、P)を含むこと
のある合金を挙げることができる。また、上記強磁性金
属分が少量の水、水酸化物または酸化物を含むものなど
であつてもよい。これらの強磁性金属粉末の製造方法は
既に公知であり、本発明で用いる強磁性合金粉末につい
てもこれら公知の方法に従つて製造することができる。
すなわち、強磁性合金粉末の製造方法の例としては、下
記の方法を挙げることができる。
(a) 複合有機酸塩(主としてシユウ酸塩)を水素な
どの還元性気体で還元する方法; (b) 酸化鉄を水素などの還元性気体で還元してFeあ
るいはFe−Co粒子などを得る方法; (c) 金属カルボニル化合物を熱分解する方法; (d) 強磁性金属の水溶液に水素化ホウ素ナトリウ
ム、次亜リン酸塩あるいはヒドラジンなどの還元剤を添
加して還元する方法; (e) 水銀陰極を用い強磁性金属粉末を電解析出させ
たのち水銀と分離する方法; (f) 金属を低圧の不活性気体中で蒸発させて微粉末
を得る方法。
強磁性合金粉末を使用する場合に、その形状にとくに制
限はないが通常は針状、粒状、サイコロ状、米粒状およ
び板状のものなどが使用される。
本発明の磁気記録媒体の磁性層には、ベヘン酸及び炭素
数が20〜40の直鎖状パラフインが含まれていることが必
要である。
本発明に用いるベヘン酸は強磁性合金粉末に対して通常
10重量%以下の範囲で添加され、0.1〜9重量%の範囲
で添加することが好ましく、0.5〜5.0重量%の範囲で添
加することが特に好ましい。
又直鎖状パラフインの添加量はベヘン酸に対して10重量
%以下が好ましく、より好ましくは5重量%以下であ
り、特に好ましくは0.002重量%〜2重量%の範囲であ
る。
直鎖状のパラフインとしてはn−ヘンエイコサン、n−
トリアコンタン又はこの混合物が特に好ましい。
本発明は平均長軸長が0.25μm以下の強磁性合金粉末、
ベヘン酸及び炭素数が20〜40の直鎖状パラフインを組み
合せて用いると顕著に再生出力が高く保持され、走行後
の出力低下や目づまりがないなどの走行耐久性が同時に
改良される。
この効果は上述のベヘン酸に対するパラフインの量によ
つて特に影響を受ける。
上記ベヘン酸と直鎖状パラフインは、主として磁気記録
媒体の走行耐久性を向上させる。更に詳細にはベヘン酸
は、結合剤(バインダー)と相互作用が少なく、バイン
ダーを可塑化させたり、又、ヤング率を低下させたりす
ることがなく塗膜を強く保つことができ、目づまり等の
悪影響を及ぼさない。また炭素数が20〜40の直鎖状パラ
フインはあらゆる温湿度条件で変化しない走行性を保持
するのに寄与するものと考えられる。
本発明ではベヘン酸及びパラフイン以外に潤滑剤として
さらに脂肪酸エステルを添加することもできる。好まし
い脂肪酸エステルとしてはアミルステアレート、ブチル
ステアレート、ブトキシエチルステアレート、エチルス
テアレートなどがあげられる。
本発明の磁気記録媒体の磁性層は、上記の強磁性合金粉
末、ベヘン酸、パラフインを含み脂肪酸エステルさらに
は研磨材を含有することが好ましい。使用する研磨材と
しては、Cr2O3、α−Al2O3およびα−Fe2O3が好まし
く、これらを単独であるいは混合して使用することがで
きる。研磨材としては、α−Fe2O3、α−Al2O3を使用す
ることが特に好ましい。使用する研磨材の平均粒径は、
通常使用されている大きさであれば良い。通常は、0.2
〜0.8μmの範囲のものが使用され、0.2〜0.5μmの範
囲のものを使用することが好ましい。使用する研磨材の
使用量は、強磁性合金粉末に対して通常は15重量%以下
の量であり、1〜10重量%の範囲の量であることが好ま
しい。
上記のような研磨材を磁性層に含有させることにより、
たとえばビデオテープのスチルライフがさらに長くなる
など磁気記録媒体の走行耐久性が更に向上し好ましい。
また、上記の研磨材を上記の範囲内で使用する限りにお
いては磁性層の平滑化に特に問題はない。
上記の強磁性合金粉末、ベヘン酸、パラフインおよび所
望により添加される脂肪酸エステル研磨材は、以下に示
すような結合剤中に分散されて磁性層を形成する。
本発明の磁性層の形成用の結合剤としては、通常磁気記
録媒体の結合剤として使用されている熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂および反応型樹脂等の樹脂を使用することが
でき、これらの樹脂を単独であるいは混合して使用する
ことができる。
熱可塑性樹脂としては、一般には平均分子量が1万〜20
万、重合度が約200〜2000程度のものが使用される。こ
のような熱可塑性樹脂の例としては、塩化ビニル/酢酸
ビニル共重合体樹脂(例、塩化ビニル/酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重
合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸共重合
体)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、アクリル
樹脂(例、塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体、塩
化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体、(メタ)ア
クリル酸エステル/アクリロニトリル共重合体、(メ
タ)アクリル酸エステル/塩化ビニリデン共重合体、
(メタ)アクリル酸エステル/スチレン共重合体、ブタ
ジエン/アクリロニトリル共重合体)、セルロース誘導
体(例、セルロースアセテートブチレート、セルロース
ダイアセテート、セルローストリアセテート、セルロー
スプロピオネート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、ニトロセルロース、酢酸セルロース)、各種の合成
ゴム系の熱可塑性樹脂(ポリブタジエン、クロロプレ
ン、ポリイソプレン、スチレンブタジエン共重合体)、
ポリウレタン樹脂、ポリフツ化ビニル、ポリアミド樹
脂、ポリビニルブチレート、スチレン/ブタジエン共重
合体およびポリスチレン樹脂などを挙げることができ、
これらを単独であるいは混合して使用することができ
る。
熱硬化性樹脂または反応型樹脂としては、一般に塗布液
の状態で平均分子量が20万以下の樹脂であり、塗布後
に、縮合反応あるいは付加反応などにより分子量がほぼ
無限大になる樹脂が使用される。ただし、これらの樹脂
が加熱硬化樹脂である場合、硬化に至る過程における加
熱により樹脂が軟化または溶解しないものであることが
好ましい。このような樹脂の例としては、フエノール/
ホルマリン/ノボラツク樹脂、フエノール/ホルマリン
/レゾール樹脂、フエノール/フルフラール樹脂、キシ
レン/ホルマリン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、乾性
油変性アルキツド樹脂、フエノール樹脂変性アルキツド
樹脂、マレイン酸樹脂変性アルキツド樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、エポキシ樹脂と硬化剤(例、ポリアミ
ン、酸無水物、ポリアミド樹脂)との組合せ、末端イソ
シアネートポリエーテル湿気硬化型樹脂、ポリイソシア
ネートプレポリマー(例、ジイソシアネートと低分子量
トリオールとの反応生成物である一分子内に三個以上の
イソシアネート基を有する化合物、ジイソシアネートの
トリマーおよびテトラマー)、ポリイソシアネートプレ
ポリマーと活性水素を有する樹脂(例、ポリエステルポ
リオール、ポリエーテルポリオール、アクリル酸共重合
体、マレイン酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタア
クリレート共重合体、p−ヒドロキシスチレン共重合
体)の組合わせを挙げることができ、これらを単独であ
るいは混合して使用することができる。結合剤として
は、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体およびポリウレタ
ン樹脂を混合してさらにセルロース誘導体などを加えた
ものを用いることが好ましい。
結合剤の使用量は、強磁性合金粉末に対して、一般には
10〜100重量%、好ましくは15〜50重量%使用される。
本発明の磁気記録媒体は、磁性層に更に粒状充填材(た
とえば、公知の無機もしくは有機充填材)を添加するこ
ともできる。使用する粒状充填材に特に制限はなく、平
均粒径が0.01〜0.8μmの範囲、好ましくは0.06〜0.4μ
mの範囲の通常使用されている粒状充填材を使用するこ
とができる。上記の粒状充填材の例としては、黒鉛、二
硫化タングステン、窒素ホウ素、炭酸カルシウム、二酸
化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウ
ム、リトポンおよびタルクを挙げることができ、これら
を単独であるいは混合して使用することができる。
粒状充填材として、上記以外にもカーボンブラツク(特
に、平均粒径が0.015〜0.2μmのもの)なども好ましく
使用することができる。
粒状充填材の含有量は、通常は、強磁性合金粉末に対し
て0.2〜10重量%となるように添加される。
次に本発明の磁気記録媒体を製造する方法について説明
する。
本発明の磁気記録媒体の磁性層の製造に際しては、脂肪
酸、パラフイン脂肪酸エステル、強磁性合金粉末および
結合剤、更に必要により研磨材あるいはその他の充填材
とを通常は溶剤と共に混練し磁性塗料とする。
混練の際に使用する溶剤は、通常磁性塗料の調製に使用
されている、たとえばメチルエチルケトンなどの溶剤を
使用することができる。
混練の方法は、通常磁性塗料の調製に利用されている方
法であれば特に制限はなく、また各成分の添加順序など
は適宜設定することができる。
磁性塗料の調製には通常の混練機、たとえば、二本ロー
ルミル、三本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、ト
ロンミル、サンドグライダー、Szegvariアトライター、
高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度衝撃
ミル、デイスパー、ニーダー、高速ミキサー、ホモジナ
イザーおよび超音波分散機などが使用される。
混練分散に関する技術の詳細は、T.C.パツトン(PATTO
N)著「塗料の流動と顔料分散」(1971年共立出版植木
ら訳){Paint Flow and Pigment Dispersion(1964年J
ohn Wiley & Sons社発行)}に記載されている。ま
た、米国特許第2,581,414号および同第2,855,156号など
の明細書にも記載がある。本発明においても上記の文献
などに記載された方法に準じて混練分散を行ない磁性塗
料を調製することができる。
磁性塗料を調製する際には、分散剤および帯電防止剤等
の公知の添加剤を併せて使用することもできる。
分散剤の例としては、炭素数12〜18の脂肪酸(例、カプ
リル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、
リノール酸、リノレン酸、ステアロール酸)とアルカリ
金属(例、リチウム、ナトリウム、カリウム)またはア
ルカリ土類金属(例、マグネシウム、カルシウム、バリ
ウム)とからなる金属石鹸、およびその化合物の水素の
一部あるいは全部をフツ素原子で置換した化合物、上記
の脂肪酸のアミド、脂肪族アミン、高級アルコール、ポ
リアルキレン材キサイドアルキルリン酸エステル、アル
キルリン酸エステル、アルキルホウ酸エステル、サルコ
シネート類、アルキルエーテルエステル類、トリアルキ
ルポリオレフインオキシ第四級アンモニウム塩およびレ
シチンなどの公知の分散剤を挙げることができる。分散
剤を使用する場合、通常は使用する結合剤に対して0.5
〜2.0重量%を使用する。
帯電防止剤の例としては、カーボンブラツク、カーボン
ブラツクグラフトポリマーなどの導電性微粉末;サポニ
ンなどの天然界面活性剤;アルキレンオキサイド系、グ
リセリン系およびグリシドール系などのノニオン性界面
活性剤;高級アルキルアミン類、第四級アンモニウム塩
類、ピリジンその他の複素環化合物の塩類、ホスホニウ
ムまたはスルホニウム類などのカチオン性界面活性剤;
カルボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸
エステル基等の酸性基を含むアニオン性界面活性剤;ア
ミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫
酸または燐酸エステル類等の両性活性剤などを挙げるこ
とができる。帯電防止剤として上記の導電性微粉末を使
用する場合には、たとえば結合剤に対して0.2〜20重量
%の範囲で使用され、界面活性剤を使用する場合には0.
1〜10重量%の範囲で使用される。
なお、上述した分散剤、帯電防止剤などの添加剤は、厳
密に上述した作用効果のみを有するものであるとの限定
の下に記載したものではなく、たとえば、分散剤が帯電
防止剤として作用されることもあり得る。従つて、上記
分類により例示した化合物などの作用効果が、上記分類
に記載された事項に限定されるものではないことは勿論
である。また、複数の作用効果を奏する物質を使用する
場合には、添加量は、その物質の作用効果を考慮して決
定する。
このようにして調製された磁性塗料は、前述の非磁性支
持体上に塗布される。塗布は、前記非磁性支持体上に直
接行なうことも可能であるが、また、接着剤層などを介
して非磁性支持体上に塗布することもできる。
非磁性支持体上への塗布法の例としては、エアードクタ
ーコート、ブレードコート、ロツドコート、押出しコー
ト、エアナイフコート、スクイズコート、含浸コート、
リバースロールコート、トランスフアーロールコート、
グラビアコート、キスコート、キヤストコート、スプレ
ーコートおよびスピンコート等の方法を挙げることがで
き、これらの方法以外であつて利用することができる。
これらのコーテイング方法の具体的説明については、朝
倉書店発行の「コーテイング工学」253〜277頁(昭和46
年発行)に詳細に記載がある。
このようにして塗布される磁性層の厚さは、乾燥後の厚
さが一般には約0.5〜10μmの範囲になるように、好ま
しくは1.5〜7.0μmの範囲になるように塗布される。
非磁性支持体上に塗布された磁性層は、通常、磁性層中
の強磁性合金粉末を配向させる処理、すなわち磁場配向
処理を施した後、乾燥される。また必要により表面平滑
化処理を施す。表面平滑化処理などが施された磁気記録
媒体は、次に所望の形状に裁断される。
〔発明の効果〕
本発明は再生出力が高く電磁変換特性にすぐれ、同時に
長時間にわたつて安定した優れた走行耐久性を示し、得
に再生出力低下、目づまりの発生が少ないという効果を
発揮する。
〔実 施 例〕
次に、本発明の実施例および比較例を示す。なお、実施
例および比較例中の「部」との表示は、「重量部」を示
すものである。
〔実施例〕
下記に示す組成の磁性塗料を調製して乾燥後の磁性層の
厚さが3.0μmになるように厚さ10μmのポリエチレン
テレフタレート非磁性支持体上に塗布した。
磁性塗料組成 強磁性合金粉末 (Fe−Ni合金、Ni約5重量%) (平均長軸長:第1表記載) 100部 塩化ビニル/酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体(日
本ゼオン(株)製:400×110A) 11部 ウレタン樹脂(日本ポリウレタン(株)製:N−2301)12
部 カーボンブラツク (平均粒径:94mμ) 2部 オレイン酸 1部 脂肪酸(第1表記載) 1部 直鎖状パラフイン(n−トリアコンタン:n−ヘンエイコ
サン=7:3重量比) (第1表記載の量) ステアリン酸ブチル 1部 α−Fe2O3 (粒子径:0.2〜0.5μm) 5部 メチルエチルケトン 500部 硬化剤組成 ポリイソシアネート(日本ポリウレタン(株)製:コロ
ネートL) 8部 メチルエチルケトン 100部 上記、磁気塗料組成物と硬化剤組成物とを混合分散して
磁性塗料とした。
塗布後、磁性塗料が未乾燥の状態で磁場配向処理を行な
い、さらに乾燥後、カレンダー処理を行ない、8mm幅に
スリツトして、8mmビデオテープを製造した。
8mmビデオテープレコーダFujix8を用いて、得られたビ
デオテープを走行させ、記録波長0.7μmの再生出力を
サンプルNo.2のテープと比較した。
さらに10パス走行後の再生出力を調べ初回の再生出力の
差を求めた。
又得られたビデオテープを上記8mmビデオテープレコー
ダで繰り返し走行させ、ヘツドに目詰りが発生するまで
の走行回数を測定した。以上の測定結果を第1表に示し
た。
第1表の結果から明らかな如く、強磁性合金粉末の平均
長軸長が0.30μmのサンプル2は再生出力が低くかつ走
行後の再生出力の低下が少し発生する。
又パラフインを用いないサンプル6では再生出力は高い
が、走行耐久性に劣り、脂肪酸を用いないサンプル7で
は走行耐久性劣化に加えて、再生出力まで低下すること
がわかる。さらにベヘン酸の代わりに他の脂肪酸の例で
あるミリスチン酸を用いたサンプル8では走行耐久性が
十分でない。
以上の結果より平均長軸長が0.25μm以下の強磁性合金
粉末を含み、かつベヘン酸及び炭素数が20〜40の直鎖状
パラフインを組合せて用いた時に顕著に効果があること
がわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 康郎 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 宮塚 肇 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 松藤 明博 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−8924(JP,A) 特開 昭60−36603(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に磁性層を設けてなる磁気
    記録媒体において、該磁性層中に平均長軸長が0.25μm
    以下の強磁性合金粉末を含み、かつベヘン酸及び炭素数
    が20〜40の直鎖状パラフインを含むことを特徴とする磁
    気記録媒体。
  2. 【請求項2】前記直鎖状パラフインは脂肪酸量に対して
    10重量%以下であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載の磁気記録媒体。
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