JP2646244B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- iron oxide
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- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
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- G11B5/62—Record carriers characterised by the selection of the material
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- G—PHYSICS
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- Y10T428/257—Iron oxide or aluminum oxide
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- Paints Or Removers (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、非磁性支持体と単層又は重層の磁性層より
なる磁気記録媒体の改良に関する。
なる磁気記録媒体の改良に関する。
[発明の背景および従来技術の説明] 一般にオーディオ用、ビデオ用あるいはコンピュータ
ー用等の磁気記録媒体(以下磁気テープと記載すること
もある)として、γ−Fe2O3、Co含有磁性酸化鉄、CrO2
などの針状結晶からなる強磁性粉末を結合剤(バイン
ダ)中に分散させた磁性層を非磁性支持体上に設けた磁
気記録媒体が用いられている。
ー用等の磁気記録媒体(以下磁気テープと記載すること
もある)として、γ−Fe2O3、Co含有磁性酸化鉄、CrO2
などの針状結晶からなる強磁性粉末を結合剤(バイン
ダ)中に分散させた磁性層を非磁性支持体上に設けた磁
気記録媒体が用いられている。
最近、磁気記録媒体においては、より高密度記録への
要求が高まり、従来から使用されている強磁性粉末より
さらに微粒化されたものが使用されるようになってきて
いる。特に、ビデオテープにおいては、記録波長を短く
したり、トラック幅を狭くするなどの方法の利用に伴な
い、非常に高密度の記録を行うことが必要になり、従来
の強磁性粉末よりさらに微粒化されたものを用いたビデ
オテープが使用されるようになってきている。
要求が高まり、従来から使用されている強磁性粉末より
さらに微粒化されたものが使用されるようになってきて
いる。特に、ビデオテープにおいては、記録波長を短く
したり、トラック幅を狭くするなどの方法の利用に伴な
い、非常に高密度の記録を行うことが必要になり、従来
の強磁性粉末よりさらに微粒化されたものを用いたビデ
オテープが使用されるようになってきている。
このような微粒化された強磁性粉末(例えば、BET法
比表面積で30m2/g以上の強磁性粉末)を使用して、且つ
磁性層の表面を平滑にすることができれば、さらに高密
度の記録ができ、磁気記録媒体の電磁変換特性が向上す
ることが期待できる。しかしながら、微粒化された強磁
性粉末はその分散性が低下するという問題点があり、充
分にその性能を発揮することが難しかった。最近にな
り、極性基を有する結合剤を使用したり分散方法の改良
により、この微粒化された強磁性粉末の分散性について
はかなり改善され、磁気記録媒体の電磁変換特性は優れ
たものが得られるようになった。
比表面積で30m2/g以上の強磁性粉末)を使用して、且つ
磁性層の表面を平滑にすることができれば、さらに高密
度の記録ができ、磁気記録媒体の電磁変換特性が向上す
ることが期待できる。しかしながら、微粒化された強磁
性粉末はその分散性が低下するという問題点があり、充
分にその性能を発揮することが難しかった。最近にな
り、極性基を有する結合剤を使用したり分散方法の改良
により、この微粒化された強磁性粉末の分散性について
はかなり改善され、磁気記録媒体の電磁変換特性は優れ
たものが得られるようになった。
一方、磁性層の表面を平滑にすると、ビデオテープの
走行中において磁性層と装置系との接触の摩擦係数が増
大する結果、短期間の使用で磁気記録媒体の磁性層が損
傷を受け、あるいは磁性層が剥離する傾向がある。特に
ビデオテープではビデオヘッドと記録媒体が高速で接触
しながら走行するため、磁性層から強磁性粉末が脱落し
易く、磁器ヘッドの目詰まりの原因ともなる。従って、
ビデオテープの磁性層の走行性の向上が望まれている。
走行中において磁性層と装置系との接触の摩擦係数が増
大する結果、短期間の使用で磁気記録媒体の磁性層が損
傷を受け、あるいは磁性層が剥離する傾向がある。特に
ビデオテープではビデオヘッドと記録媒体が高速で接触
しながら走行するため、磁性層から強磁性粉末が脱落し
易く、磁器ヘッドの目詰まりの原因ともなる。従って、
ビデオテープの磁性層の走行性の向上が望まれている。
従来、磁性層の走行性を向上させるための対策として
は、磁性層にコランダム、炭化ケイ素、酸化クロムなど
の研磨材(硬質粒子)を添加する方法が提案されている
が、磁性層の走行性を向上させる目的で磁性層に研磨材
を添加する場合には、研磨材を相当多量に添加しなけれ
ばその添加効果が現れにくい。しかし、研磨材を多量添
加した磁性層は、磁器ヘッドなどを著しく摩耗させる原
因となり、また、磁性層を平滑化して電磁変換特性を向
上させるとの趣旨にも反することとなり好ましい方法で
あるとは言えない。
は、磁性層にコランダム、炭化ケイ素、酸化クロムなど
の研磨材(硬質粒子)を添加する方法が提案されている
が、磁性層の走行性を向上させる目的で磁性層に研磨材
を添加する場合には、研磨材を相当多量に添加しなけれ
ばその添加効果が現れにくい。しかし、研磨材を多量添
加した磁性層は、磁器ヘッドなどを著しく摩耗させる原
因となり、また、磁性層を平滑化して電磁変換特性を向
上させるとの趣旨にも反することとなり好ましい方法で
あるとは言えない。
また脂肪酸や脂肪酸と脂肪族アルコールとのエステル
を磁性層中に潤滑剤として添加し、摩擦係数を低減させ
ることも行なわれている。しかしながら微粒化された強
磁性粉末を使用した磁気記録媒体の場合、上記潤滑剤の
効果が充分に発揮されないことが多い。
を磁性層中に潤滑剤として添加し、摩擦係数を低減させ
ることも行なわれている。しかしながら微粒化された強
磁性粉末を使用した磁気記録媒体の場合、上記潤滑剤の
効果が充分に発揮されないことが多い。
従って、電磁変換特性は比較的優れたものが得られる
ようになっているが、同時に良好な走行性を得ることは
難しい。
ようになっているが、同時に良好な走行性を得ることは
難しい。
[発明の目的] 本発明は、電磁変換特性と走行性の両者が改良された
磁気記録媒体を提供することを目的とする。
磁気記録媒体を提供することを目的とする。
[発明の要旨] 本発明は、非磁性支持体と、該支持体上に設けられた
強磁性粉末を結合剤中に分散してなる単層又は重層の磁
性層を有する磁気記録媒体において、該強磁性粉末が単
位表面積当たりのステアリン酸の吸着量が3×10-6〜6
×10-6モル/m2の範囲にある磁性酸化鉄系強磁性粉末で
あって、且つ該結合剤が極性基として; −SO3M、−OSO3M、−COOM、−PO(0M′)2および−OPO
(OM′)2(ただし、MはNa、Li、K、水素原子、NR4
またはNHR3を表わし、M′はNa、Li、K、水素原子、NR
4、NHR3またはアルキル基を表わす。(ただし、Rは低
級アルキル基)) からなる群より選ばれる少なくとも一種を有するポリ
マーを含み、そして該磁性層が少なくとも脂肪酸を含有
していることを特徴とする磁気記録媒体にある。
強磁性粉末を結合剤中に分散してなる単層又は重層の磁
性層を有する磁気記録媒体において、該強磁性粉末が単
位表面積当たりのステアリン酸の吸着量が3×10-6〜6
×10-6モル/m2の範囲にある磁性酸化鉄系強磁性粉末で
あって、且つ該結合剤が極性基として; −SO3M、−OSO3M、−COOM、−PO(0M′)2および−OPO
(OM′)2(ただし、MはNa、Li、K、水素原子、NR4
またはNHR3を表わし、M′はNa、Li、K、水素原子、NR
4、NHR3またはアルキル基を表わす。(ただし、Rは低
級アルキル基)) からなる群より選ばれる少なくとも一種を有するポリ
マーを含み、そして該磁性層が少なくとも脂肪酸を含有
していることを特徴とする磁気記録媒体にある。
[発明の効果] 本発明の磁気記録媒体の単層又は重層の磁性層は、上
記特定のステアリン酸の吸着量を有する磁性酸化鉄系強
磁性粉末、上記特定の極性基を有するポリマーおよび脂
肪酸を少なくとも含有している。
記特定のステアリン酸の吸着量を有する磁性酸化鉄系強
磁性粉末、上記特定の極性基を有するポリマーおよび脂
肪酸を少なくとも含有している。
ステアリン酸の吸着量が上記特定範囲内の磁性酸化鉄
系強磁性粉末を使用することによって、潤滑剤である脂
肪酸の磁性酸化鉄系強磁性粉末への過度の吸着を防ぐこ
とができる。これにより脂肪酸の潤滑剤としての役目を
充分に機能することができる。しかし、ステアリン酸の
吸着量が上記特定範囲内の磁性酸化鉄系強磁性粉末は分
散性が低下しており、通常のポリマーでは充分な分散を
行なうことができず、磁性層表面の高度な平滑性が得ら
れない。従って、上記特定の極性基を有するポリマーを
使用することによって優れた分散性を得ることができ
る。すなわち、上記磁性酸化鉄系強磁性粉末、上記ポリ
マーおよび脂肪酸を使用することによって、優れた分散
性と向上した潤滑効果すなわち走行性を同時に得ること
ができる。
系強磁性粉末を使用することによって、潤滑剤である脂
肪酸の磁性酸化鉄系強磁性粉末への過度の吸着を防ぐこ
とができる。これにより脂肪酸の潤滑剤としての役目を
充分に機能することができる。しかし、ステアリン酸の
吸着量が上記特定範囲内の磁性酸化鉄系強磁性粉末は分
散性が低下しており、通常のポリマーでは充分な分散を
行なうことができず、磁性層表面の高度な平滑性が得ら
れない。従って、上記特定の極性基を有するポリマーを
使用することによって優れた分散性を得ることができ
る。すなわち、上記磁性酸化鉄系強磁性粉末、上記ポリ
マーおよび脂肪酸を使用することによって、優れた分散
性と向上した潤滑効果すなわち走行性を同時に得ること
ができる。
[発明の詳細な記述] 本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体と、強磁性粉
末を含有する単層又は重層の磁性層がこの非磁性支持体
上に設けられた基本構造を有するものである。
末を含有する単層又は重層の磁性層がこの非磁性支持体
上に設けられた基本構造を有するものである。
本発明で使用する非磁性支持体の例としては、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネ
ート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリア
ミドイミド、ポリイミドなどの各種の合成樹脂フィル
ム、およびアルミ箔、ステンレス箔などの金属箔を挙げ
ることができる。また、非磁性支持体の厚さは、一般に
は2.5〜100μm、好ましくは3〜70μmである。
チレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネ
ート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリア
ミドイミド、ポリイミドなどの各種の合成樹脂フィル
ム、およびアルミ箔、ステンレス箔などの金属箔を挙げ
ることができる。また、非磁性支持体の厚さは、一般に
は2.5〜100μm、好ましくは3〜70μmである。
非磁性支持体は、後述する磁性層が設けられていない
側にバック層(バッキング層)が設けられたものであっ
ても良い。
側にバック層(バッキング層)が設けられたものであっ
ても良い。
本発明の磁気記録媒体は、上述したような非磁性支持
体上に強磁性粉末を含む単層又は重層の磁性層が設けら
れたものである。
体上に強磁性粉末を含む単層又は重層の磁性層が設けら
れたものである。
本発明の磁性層は、特定のステアリン酸の吸着量を有
する磁性酸化鉄系強磁性粉末、極性基を有するポリマー
および脂肪酸を少なくとも含有している。
する磁性酸化鉄系強磁性粉末、極性基を有するポリマー
および脂肪酸を少なくとも含有している。
本発明の強磁性粉末は単位表面積当たりのステアリン
酸の吸着量が3×10-6〜6×10-6モル/m2の範囲にある
磁性酸化鉄系強磁性粉末である。
酸の吸着量が3×10-6〜6×10-6モル/m2の範囲にある
磁性酸化鉄系強磁性粉末である。
重層の磁性層の場合は、磁性酸化鉄系強磁性粉末のス
テアリン酸吸着量が3×10-6〜6×10-6モル/m2の範囲
にあればよく、上層の方がステアリン酸吸着量が大きく
ても、下層の方が大きくても、又上層、下層とも等しく
てもかまわない。
テアリン酸吸着量が3×10-6〜6×10-6モル/m2の範囲
にあればよく、上層の方がステアリン酸吸着量が大きく
ても、下層の方が大きくても、又上層、下層とも等しく
てもかまわない。
ステアリン酸吸着量が3×10-6モル/m2より小さいと
表面光沢が劣化する。
表面光沢が劣化する。
一方、ステアリン酸吸着量が6×10-6モル/m2より大
きい未処理の強磁性粉末では表面光沢、スチル耐久性が
顕著に劣化すると共に1パス目及び100パス走行後の摩
擦係数が大きく、安定した走行性が得られない。
きい未処理の強磁性粉末では表面光沢、スチル耐久性が
顕著に劣化すると共に1パス目及び100パス走行後の摩
擦係数が大きく、安定した走行性が得られない。
磁性酸化鉄系強磁性粉末をSi、Al、Ca、Sn、Zrおよび
Tiの化合物により表面処理を行うことにより(例えば、
磁性酸化鉄系強磁性粉末を水ガラス又は塩化アルミニウ
ム、塩化カルシウム等と水ガラスの組合せ等で表面処理
を行なうことにより)、ステアリン酸の吸着量が上記範
囲内にある磁性酸化鉄系強磁性粉末が得られる。この処
理により、潤滑剤である脂肪酸の磁性酸化鉄系強磁性粉
末への過度の吸着を防ぐことができるため、脂肪酸の潤
滑剤としての役目を充分に機能することができる。この
場合、脂肪酸エステルや高級アルコール等の脂肪酸以外
の潤滑剤に対しても効果を上げることができるが、潤滑
剤として脂肪酸を使用したときに特に大きな潤滑効果を
上げることができる。
Tiの化合物により表面処理を行うことにより(例えば、
磁性酸化鉄系強磁性粉末を水ガラス又は塩化アルミニウ
ム、塩化カルシウム等と水ガラスの組合せ等で表面処理
を行なうことにより)、ステアリン酸の吸着量が上記範
囲内にある磁性酸化鉄系強磁性粉末が得られる。この処
理により、潤滑剤である脂肪酸の磁性酸化鉄系強磁性粉
末への過度の吸着を防ぐことができるため、脂肪酸の潤
滑剤としての役目を充分に機能することができる。この
場合、脂肪酸エステルや高級アルコール等の脂肪酸以外
の潤滑剤に対しても効果を上げることができるが、潤滑
剤として脂肪酸を使用したときに特に大きな潤滑効果を
上げることができる。
しかしながら、磁性酸化鉄系強磁性粉末の表面処理量
が大きすぎて上記ステアリン酸の吸着量を下まわった場
合は、脂肪酸が吸着しないだけでなく結合剤の吸着量も
低下し、上記強磁性粉末の分散が不充分となる。
が大きすぎて上記ステアリン酸の吸着量を下まわった場
合は、脂肪酸が吸着しないだけでなく結合剤の吸着量も
低下し、上記強磁性粉末の分散が不充分となる。
本発明の結合剤は、極性基として; −SO3M、−OSO3M、−COOM、−PO(0M′)2および−OPO
(OM′)2(ただし、MはNa、Li、K、水素原子、NR4
またはNHR3を表わし、M′はNa、Li、K、水素原子、NR
4、NHR3またはアルキル基を表わす。(ただし、Rは低
級アルキル基であり、好ましい炭素数は1〜8であ
る)、そして2つのM′は互いに同一でも異なっていて
も良い) からなる群より選ばれる少なくとも一種を有するポリ
マーを含んでいる。
(OM′)2(ただし、MはNa、Li、K、水素原子、NR4
またはNHR3を表わし、M′はNa、Li、K、水素原子、NR
4、NHR3またはアルキル基を表わす。(ただし、Rは低
級アルキル基であり、好ましい炭素数は1〜8であ
る)、そして2つのM′は互いに同一でも異なっていて
も良い) からなる群より選ばれる少なくとも一種を有するポリ
マーを含んでいる。
上記表面処理された強磁性粉末は分散性が低下してお
り、通常のポリマーでは充分な分散を行なうことができ
ず、磁性層表面の高度な平滑性が得られない。従って、
上記特定の極性基を有するポリマーを使用することによ
って優れた分散性を得ることができる。すなわち、上記
磁性酸化鉄系強磁性粉末、上記ポリマーおよび脂肪酸を
使用することによって、優れた分散性と向上した潤滑効
果を同時に得ることができる。
り、通常のポリマーでは充分な分散を行なうことができ
ず、磁性層表面の高度な平滑性が得られない。従って、
上記特定の極性基を有するポリマーを使用することによ
って優れた分散性を得ることができる。すなわち、上記
磁性酸化鉄系強磁性粉末、上記ポリマーおよび脂肪酸を
使用することによって、優れた分散性と向上した潤滑効
果を同時に得ることができる。
本発明で使用される強磁性粉末は特定の磁性酸化鉄系
強磁性粉末である。上記表面処理を行なうのに適した磁
性酸化鉄系強磁性粉末の例としては、τ−Fe2O3,FeOx
(1.33<x<1.5)であるベルトライド酸化鉄、Fe3O4並
びにCo変性酸化鉄、Co−Ti変性バリウムフェライトおよ
びCo−Ti変性ストロンチウムフェライトなどのような変
性六方晶フェライト粉末を挙げることができる。そし
て、これらの強磁性粉末のBET法比表面積は一般に25m2/
g以上で、好ましくは40m2/g以上である。
強磁性粉末である。上記表面処理を行なうのに適した磁
性酸化鉄系強磁性粉末の例としては、τ−Fe2O3,FeOx
(1.33<x<1.5)であるベルトライド酸化鉄、Fe3O4並
びにCo変性酸化鉄、Co−Ti変性バリウムフェライトおよ
びCo−Ti変性ストロンチウムフェライトなどのような変
性六方晶フェライト粉末を挙げることができる。そし
て、これらの強磁性粉末のBET法比表面積は一般に25m2/
g以上で、好ましくは40m2/g以上である。
上記磁性酸化鉄系強磁性粉末をSi、Al、Ca、Sn、Zrお
よびTiの化合物により表面処理を行うことにより、単位
表面積当たりステアリン酸の吸着量が3×10-6〜6×10
-6モル/m2の範囲にある磁性酸化鉄系強磁性粉末を得る
ことができる。上記表面処理は、例えば、磁性酸化鉄系
強磁性粉末と水ガラスとアルカリ性溶液中にて混合し、
加温することにより行なうことができる。アルカリ性溶
液のpHは8〜13で、好ましくは8〜11である。処理温度
は40〜250℃、好ましくは50〜200℃であり、処理時間は
0.5〜5時間が好ましい。
よびTiの化合物により表面処理を行うことにより、単位
表面積当たりステアリン酸の吸着量が3×10-6〜6×10
-6モル/m2の範囲にある磁性酸化鉄系強磁性粉末を得る
ことができる。上記表面処理は、例えば、磁性酸化鉄系
強磁性粉末と水ガラスとアルカリ性溶液中にて混合し、
加温することにより行なうことができる。アルカリ性溶
液のpHは8〜13で、好ましくは8〜11である。処理温度
は40〜250℃、好ましくは50〜200℃であり、処理時間は
0.5〜5時間が好ましい。
上記磁性酸化鉄系強磁性粉末と共に、強磁性金属微粉
末を併用しても差しつかえない。強磁性金属粉末の例と
しては、強磁性金属微粉末中の金属分が75重量%以上で
あり、そして金属分の80重量%以上が少なくとも一種類
の強磁性金属あるいは合金(例、Fe、Co、Ni、Fe−Co、
Fe−Ni、Co−Ni、Co−Ni−Fe)であり、該金属分の20重
量%以下の範囲内で他の成分(例、Al、Si、S、Sc、T
i、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Y、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、S
b、Te、Ba、Ta、W、Re、Au、Hg、Pb、Bi、La、Ce、P
r、Nd、B、P)を含むことのある合金を挙げることが
できる。また、上記強磁性金属分が少量の水、水酸化物
または酸化物の含むものなどであってもよい。これらの
強磁性金属粉末の製造方法は既に公知であり、本発明で
併用される強磁性合金粉末についてもこれら公知の方法
に従って製造することができる。
末を併用しても差しつかえない。強磁性金属粉末の例と
しては、強磁性金属微粉末中の金属分が75重量%以上で
あり、そして金属分の80重量%以上が少なくとも一種類
の強磁性金属あるいは合金(例、Fe、Co、Ni、Fe−Co、
Fe−Ni、Co−Ni、Co−Ni−Fe)であり、該金属分の20重
量%以下の範囲内で他の成分(例、Al、Si、S、Sc、T
i、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Y、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、S
b、Te、Ba、Ta、W、Re、Au、Hg、Pb、Bi、La、Ce、P
r、Nd、B、P)を含むことのある合金を挙げることが
できる。また、上記強磁性金属分が少量の水、水酸化物
または酸化物の含むものなどであってもよい。これらの
強磁性金属粉末の製造方法は既に公知であり、本発明で
併用される強磁性合金粉末についてもこれら公知の方法
に従って製造することができる。
強磁性粉末を使用する場合に、その形状にとくに制限
はないが通常は針状、粒状、サイコロ状、米粒状および
板状のものなどが使用される。
はないが通常は針状、粒状、サイコロ状、米粒状および
板状のものなどが使用される。
本発明の磁性層の形成用の結合剤として用いられる上
記極性基を有するポリマーは、塩化ビニル系共重合体樹
脂(例、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール
共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸共重合
体、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体)、アクリル
系樹脂(例、塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体、
塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体、(メタ)
アクリル酸エステル/アクリロニトリル共重合体、(メ
タ)アクリル酸エステル/塩化ビニリデン共重合体、
(メタ)アクリル酸エステル/スチレン共重合体、ブタ
ジエン/アクリロニトリル共重合体)、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリアミド
樹脂、ポリビニルブチレートおよびスチレン/ブタジエ
ン共重合体に上記極性基(−SO3M、−OSO3M、−COOM、
−PO(OM′)2および−OPO(OM′)2)を少なくとも
一種導入したポリマーから選ばれる、好ましくは塩化ビ
ニル系共重合体樹脂に極性基が導入されたポリマーであ
り、分子量は1万〜10万、好ましくは2万〜5万であ
り、好ましい極性基としては−SO3Na、−SO3H、−OPO3H
2、−COOHである。
記極性基を有するポリマーは、塩化ビニル系共重合体樹
脂(例、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール
共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸共重合
体、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体)、アクリル
系樹脂(例、塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体、
塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体、(メタ)
アクリル酸エステル/アクリロニトリル共重合体、(メ
タ)アクリル酸エステル/塩化ビニリデン共重合体、
(メタ)アクリル酸エステル/スチレン共重合体、ブタ
ジエン/アクリロニトリル共重合体)、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリアミド
樹脂、ポリビニルブチレートおよびスチレン/ブタジエ
ン共重合体に上記極性基(−SO3M、−OSO3M、−COOM、
−PO(OM′)2および−OPO(OM′)2)を少なくとも
一種導入したポリマーから選ばれる、好ましくは塩化ビ
ニル系共重合体樹脂に極性基が導入されたポリマーであ
り、分子量は1万〜10万、好ましくは2万〜5万であ
り、好ましい極性基としては−SO3Na、−SO3H、−OPO3H
2、−COOHである。
上記極性基は、上記ポリマー中に10-6〜10-3当量/g、
好ましくは10-6〜10-4当量/gの範囲で含まれていること
が好ましい。
好ましくは10-6〜10-4当量/gの範囲で含まれていること
が好ましい。
上記極性基を有するポリマーの他に、熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂および反応型樹脂等の樹脂を併用すること
ができ、これらの樹脂を単独であるいは混合して併用す
ることができる。
熱硬化性樹脂および反応型樹脂等の樹脂を併用すること
ができ、これらの樹脂を単独であるいは混合して併用す
ることができる。
熱可塑性樹脂としては、一般には平均分子量が1万〜
20万、重合度が約200〜2000程度のものが使用される。
このような熱可塑性樹脂を例としては、塩化ビニル/酢
酸ビニル系共重合体樹脂(例、塩化ビニル/酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール
共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸共重合
体)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、アクリル
系樹脂(例、塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体、
塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体、(メタ)
アクリル酸エステル/アクリロニトリル共重合体、(メ
タ)アクリル酸エステル/塩化ビニリデン共重合体、
(メタ)アクリル酸エステル/スチレン共重合体、ブタ
ジエン/アクリロニトリル共重合体)、セルロース誘導
体(例、セルロースアセテートブチレート、セルロース
ダイアセテート、セルローストリアセテート、セルロー
スプロピオネート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、ニトロセルロース、酢酸セルロース)、各種の合成
ゴム系の熱可塑性樹脂(ポリブタジエン、クロロプレ
ン、ポリイソプレン、スチレンブタジエン共重合体)ポ
リウレタン樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリアミド樹脂、
ポリビニルブチレート、スチレン/ブタジエン共重合体
およびポリスチレン樹脂などを挙げることができ、これ
らを単独であるいは混合して併用することができる。
20万、重合度が約200〜2000程度のものが使用される。
このような熱可塑性樹脂を例としては、塩化ビニル/酢
酸ビニル系共重合体樹脂(例、塩化ビニル/酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール
共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸共重合
体)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、アクリル
系樹脂(例、塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体、
塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体、(メタ)
アクリル酸エステル/アクリロニトリル共重合体、(メ
タ)アクリル酸エステル/塩化ビニリデン共重合体、
(メタ)アクリル酸エステル/スチレン共重合体、ブタ
ジエン/アクリロニトリル共重合体)、セルロース誘導
体(例、セルロースアセテートブチレート、セルロース
ダイアセテート、セルローストリアセテート、セルロー
スプロピオネート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、ニトロセルロース、酢酸セルロース)、各種の合成
ゴム系の熱可塑性樹脂(ポリブタジエン、クロロプレ
ン、ポリイソプレン、スチレンブタジエン共重合体)ポ
リウレタン樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリアミド樹脂、
ポリビニルブチレート、スチレン/ブタジエン共重合体
およびポリスチレン樹脂などを挙げることができ、これ
らを単独であるいは混合して併用することができる。
熱硬化性樹脂または反応型樹脂としては、一般に塗布
液の状態で平均分子量が20万以下、好ましくは2万以上
20万以下の樹脂であり、塗布後に、縮合反応あるいは付
加反応などにより分子量がほぼ無限大になる樹脂が使用
される。ただし、これらの樹脂が加熱硬化樹脂である場
合、硬化に至る過程における加熱により樹脂が軟化また
は溶解しないものであることが好ましい。このような樹
脂の例としては、フェノール/ホルマリン/ノボラック
樹脂、フェノール/ホルマリン/レゾール樹脂、フェノ
ール/フルフラール樹脂、キシレン/ホルマリン樹脂、
尿素樹脂、メラミン樹脂、乾性油変性アルキッド樹脂、
フェノール樹脂変性アルキッド樹脂、マレイン酸樹脂変
性アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ
樹脂と硬化剤(例、ポリアミン、酸無水物、ポリアミド
樹脂)との組合せ、末端イソシアネートポリエーテル湿
気硬化型樹脂、ポリイソシアネートプレポリマー(例、
ジイソシアネートと低分子量トリオールとの反応生成物
である一分子内に三個以上のイソシアネート基を有する
化合物、ジイソシアネートのトリマーおよびテトラマ
ー)、ポリイソシアネートプレポリマーと活性水素を有
する樹脂(例、ポリエステルポリオール、ポリエーテル
ポリオール、アクリル酸共重合体、マレイン酸共重合
体、2−ヒドロキシエチルメタアルリレート共重合体、
p−ヒドロキシスチレン共重合体)の組合わせを挙げる
ことができ、これらを単独であるいは混合して併用する
ことができる。
液の状態で平均分子量が20万以下、好ましくは2万以上
20万以下の樹脂であり、塗布後に、縮合反応あるいは付
加反応などにより分子量がほぼ無限大になる樹脂が使用
される。ただし、これらの樹脂が加熱硬化樹脂である場
合、硬化に至る過程における加熱により樹脂が軟化また
は溶解しないものであることが好ましい。このような樹
脂の例としては、フェノール/ホルマリン/ノボラック
樹脂、フェノール/ホルマリン/レゾール樹脂、フェノ
ール/フルフラール樹脂、キシレン/ホルマリン樹脂、
尿素樹脂、メラミン樹脂、乾性油変性アルキッド樹脂、
フェノール樹脂変性アルキッド樹脂、マレイン酸樹脂変
性アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ
樹脂と硬化剤(例、ポリアミン、酸無水物、ポリアミド
樹脂)との組合せ、末端イソシアネートポリエーテル湿
気硬化型樹脂、ポリイソシアネートプレポリマー(例、
ジイソシアネートと低分子量トリオールとの反応生成物
である一分子内に三個以上のイソシアネート基を有する
化合物、ジイソシアネートのトリマーおよびテトラマ
ー)、ポリイソシアネートプレポリマーと活性水素を有
する樹脂(例、ポリエステルポリオール、ポリエーテル
ポリオール、アクリル酸共重合体、マレイン酸共重合
体、2−ヒドロキシエチルメタアルリレート共重合体、
p−ヒドロキシスチレン共重合体)の組合わせを挙げる
ことができ、これらを単独であるいは混合して併用する
ことができる。
結合剤としては、本発明の極性基を有する塩化ビニル
系共重合体(A)とポリウレタン樹脂(B)とを混合し
て用いることが好ましい。使用重量比はA:Bが1:3〜1:0.
1の範囲であることが好ましい。
系共重合体(A)とポリウレタン樹脂(B)とを混合し
て用いることが好ましい。使用重量比はA:Bが1:3〜1:0.
1の範囲であることが好ましい。
結合剤の使用量は、強磁性粉末100重量部に対して、
一般には10〜100重量部、好ましくは15〜50重量部使用
される。
一般には10〜100重量部、好ましくは15〜50重量部使用
される。
本発明に使用される上記脂肪酸は、特に制限はない
が、炭素数8〜22、好ましくは14〜20の脂肪酸(例、カ
プリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン
酸、リノール酸、リノレン酸、ステアロール酸、ベヘン
酸)が好ましい。
が、炭素数8〜22、好ましくは14〜20の脂肪酸(例、カ
プリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン
酸、リノール酸、リノレン酸、ステアロール酸、ベヘン
酸)が好ましい。
これらの脂肪酸は磁性塗布液に添加するのが工程の簡
素化上好ましい。磁性塗布液に添加して使用されるとき
の添加量は、強磁性粉末に対し、0.01重量%〜10.0重量
%が好ましく、より好ましくは0.05重量%〜6重量%で
ある。
素化上好ましい。磁性塗布液に添加して使用されるとき
の添加量は、強磁性粉末に対し、0.01重量%〜10.0重量
%が好ましく、より好ましくは0.05重量%〜6重量%で
ある。
本発明の磁気記録媒体の磁性層には、さらにモース硬
度が5以上の無機質粒子を含有することが好ましい。こ
れら無機質粒子の粒子サイズは0.05〜1.0μm、好まし
くは0.1〜0.5μmである。
度が5以上の無機質粒子を含有することが好ましい。こ
れら無機質粒子の粒子サイズは0.05〜1.0μm、好まし
くは0.1〜0.5μmである。
使用される無機質粒子は、モース硬度が5以上であれ
ば特に制限はない。モース硬度が5以上の無機質粒子を
例としては、α−Al2O3(モース硬度9)、TiO2(同6.
5)、SiO2(同7)、SnO2(同6.5)、Cr2O3(同9)、
およびα−Fe2O3(同5.5)を挙げることができる。
ば特に制限はない。モース硬度が5以上の無機質粒子を
例としては、α−Al2O3(モース硬度9)、TiO2(同6.
5)、SiO2(同7)、SnO2(同6.5)、Cr2O3(同9)、
およびα−Fe2O3(同5.5)を挙げることができる。
無機質粒子の含有量は、通常、強磁性粉末100重量部
に対して0.1〜20重量部の範囲であり、好ましくは1〜1
0重量部の範囲である。
に対して0.1〜20重量部の範囲であり、好ましくは1〜1
0重量部の範囲である。
また磁性層には上記の無機質粒子以外にも、カーボン
ブラック(特に、平均粒径が10〜300mμのもの)などが
含有されることが望ましい。
ブラック(特に、平均粒径が10〜300mμのもの)などが
含有されることが望ましい。
次に本発明の磁気記録媒体を製造する方法を説明す
る。
る。
本発明の磁気記録媒体の磁性層の製造に際しては、強
磁性粉末と結合剤、および脂肪酸、更に必要により研磨
材あるいはその他の充填材とを通常は溶剤と共に混練し
磁性塗料とする。
磁性粉末と結合剤、および脂肪酸、更に必要により研磨
材あるいはその他の充填材とを通常は溶剤と共に混練し
磁性塗料とする。
混練の際に使用する溶剤は、通常磁性塗料の調製に使
用されている、たとえばメチルエチルケトンなどの溶剤
を使用することができる。
用されている、たとえばメチルエチルケトンなどの溶剤
を使用することができる。
混練の方法は、通常磁性塗料の調製に利用されている
方法であれば特に制限はなく、また各成分の添加順序な
どは適宜設定することができる。
方法であれば特に制限はなく、また各成分の添加順序な
どは適宜設定することができる。
磁性塗料の調製には通常の混練機、たとえば、二本ロ
ールミル、三本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、
トロンミル、サンドグラインダー、ゼグバリ、アトライ
ター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速
度衝撃ミル、ディスパー、ニーダー、高速ミキサー、ホ
モジナイザーおよび超音波分散機などが使用される。こ
のような混練機を使って、公知の方法に準じて混練分散
を行ない磁性塗料を調製することができる。
ールミル、三本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、
トロンミル、サンドグラインダー、ゼグバリ、アトライ
ター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速
度衝撃ミル、ディスパー、ニーダー、高速ミキサー、ホ
モジナイザーおよび超音波分散機などが使用される。こ
のような混練機を使って、公知の方法に準じて混練分散
を行ない磁性塗料を調製することができる。
磁性塗料を調製する際には、分散剤および帯電防止剤
等の公知の添加剤を併せて使用することもできる。
等の公知の添加剤を併せて使用することもできる。
このようにして調製された磁性塗料は、前述の非磁性
支持体上に塗布される。塗布は、前述非磁性支持体上に
直接行なうことも可能であるが、また、接着剤層などを
介して非磁性支持体上に塗布することもできる。
支持体上に塗布される。塗布は、前述非磁性支持体上に
直接行なうことも可能であるが、また、接着剤層などを
介して非磁性支持体上に塗布することもできる。
非磁性支持体上への塗布法の例としては、エアードク
ターコート、ブレードコート、ロッドコート押出しコー
ト、エアナイフコート、スクイズコート、含浸コート、
リバースロールコート、トランスファーロールコート、
グラビヤコート、キスコート、キャストコート、スプレ
ーコートおよびスピンコート等の方法を挙げることがで
き、これらの方法以外であっても利用することができ
る。
ターコート、ブレードコート、ロッドコート押出しコー
ト、エアナイフコート、スクイズコート、含浸コート、
リバースロールコート、トランスファーロールコート、
グラビヤコート、キスコート、キャストコート、スプレ
ーコートおよびスピンコート等の方法を挙げることがで
き、これらの方法以外であっても利用することができ
る。
重層の磁性層を設ける場合の塗布方法にあっては、特
開昭61−139929号公報、特開昭61−54992号公報で開示
された、同時又は、逐次潤滑塗布方式(以下、ウェット
・オン・ウェット塗布方式という)が有効である。
開昭61−139929号公報、特開昭61−54992号公報で開示
された、同時又は、逐次潤滑塗布方式(以下、ウェット
・オン・ウェット塗布方式という)が有効である。
即ち、ウェット・オン・ウェット塗布方式とは、初め
一層を塗布した後に湿潤状態で可及的速やかに次の層を
その上に塗布する所謂逐次塗布方法、及び多層同時にエ
クストルージョン塗布方式で塗布する方法等をいう。
一層を塗布した後に湿潤状態で可及的速やかに次の層を
その上に塗布する所謂逐次塗布方法、及び多層同時にエ
クストルージョン塗布方式で塗布する方法等をいう。
前記、ウェット・オン・ウェット塗布方式としては、
例えば第1図に示すエクストルージョン型同時多層塗布
方式を用いて実施される。
例えば第1図に示すエクストルージョン型同時多層塗布
方式を用いて実施される。
すなわち、連続的に走行する非磁性支持体例えばポリ
エチレンテレフタレートの可撓性支持体1上に同時多層
塗布注液器5を用い第1塗布液2と第2塗布液3とを同
時に塗布する方法を用いることができる。
エチレンテレフタレートの可撓性支持体1上に同時多層
塗布注液器5を用い第1塗布液2と第2塗布液3とを同
時に塗布する方法を用いることができる。
又、本発明のウェット・オン・ウェット塗布方式は本
方式に限られるものでなく、例えば逐次塗布方法を用い
もよい。すなわち、塗布機にて第1塗布液を可撓性支持
体上にプレコートし、その直後スムージングロールにて
該塗布面を平滑化し、該第1塗布液が湿潤状態にある状
態で別の押し出し塗布機により次なる第2塗布液を塗布
する方法により実施される。
方式に限られるものでなく、例えば逐次塗布方法を用い
もよい。すなわち、塗布機にて第1塗布液を可撓性支持
体上にプレコートし、その直後スムージングロールにて
該塗布面を平滑化し、該第1塗布液が湿潤状態にある状
態で別の押し出し塗布機により次なる第2塗布液を塗布
する方法により実施される。
このようにして塗布された磁性層の厚さは、単層の場
合、乾燥後の厚さで、一般には約0.5〜10μmの範囲、
好ましくは1.5〜7.0μmの範囲になるように塗布され
る。
合、乾燥後の厚さで、一般には約0.5〜10μmの範囲、
好ましくは1.5〜7.0μmの範囲になるように塗布され
る。
重層の磁性層の場合は、上層の磁性層の厚さが0.1〜
1.5μmの範囲にすることが望ましい。上層と下層の磁
性層の合計の膜厚は上記単層の場合と同じである。
1.5μmの範囲にすることが望ましい。上層と下層の磁
性層の合計の膜厚は上記単層の場合と同じである。
非磁性支持体上に塗布された磁性層は、磁気記録媒体
がテープ状で使用される場合は、通常、磁性層中の強磁
性粉末を配向させる処理、即ち磁場配向処理を施した
後、乾燥される。また必要により表面平滑処理が施され
る。表面平滑処理等が施された磁気記録媒体はつぎに所
望の形に裁断される。
がテープ状で使用される場合は、通常、磁性層中の強磁
性粉末を配向させる処理、即ち磁場配向処理を施した
後、乾燥される。また必要により表面平滑処理が施され
る。表面平滑処理等が施された磁気記録媒体はつぎに所
望の形に裁断される。
次に、本発明の実施例および比較例を示す。なお実施
例中の「部」との表示は「重量部」を示すものとする。
例中の「部」との表示は「重量部」を示すものとする。
〔実施例1〕 表面処理強磁性粉末の調製(1) Co変性針状磁性酸化鉄(比表面積45.7m2/g、長軸長0.
13μm)300gを、pH10に調製した水酸化ナトリウム水溶
液2中に加え、ホモミキサーてに分散を行なってCo変
性磁性酸化鉄の水性スラリーを得た。このスラリーの温
度を60℃に昇温し、Co変性磁性酸化鉄中のFeに対して水
可溶性水ガラスをSi換算で0.2wt%となるように100mlの
蒸留水に溶解して、5ml/分の速度で撹拌しながらスラリ
ー中に滴下した。滴下後、炭酸ガスを0.2/分で通気
し、スラリーのpHを7.5として30分撹拌後、濾過し、窒
素ガス雰囲気中で70℃にて乾燥して表面処理Co変性磁性
酸化鉄(サンプルNo.C)を調製した。
13μm)300gを、pH10に調製した水酸化ナトリウム水溶
液2中に加え、ホモミキサーてに分散を行なってCo変
性磁性酸化鉄の水性スラリーを得た。このスラリーの温
度を60℃に昇温し、Co変性磁性酸化鉄中のFeに対して水
可溶性水ガラスをSi換算で0.2wt%となるように100mlの
蒸留水に溶解して、5ml/分の速度で撹拌しながらスラリ
ー中に滴下した。滴下後、炭酸ガスを0.2/分で通気
し、スラリーのpHを7.5として30分撹拌後、濾過し、窒
素ガス雰囲気中で70℃にて乾燥して表面処理Co変性磁性
酸化鉄(サンプルNo.C)を調製した。
Co変性磁性酸化鉄中のFeに対して水可溶性水ガラス
(Si換算)のwt%を変化させて、上記の方法にてサンプ
ルNo.B〜Fの表面処理Co変性磁性酸化鉄を調製した(サ
ンプルNo.Aは未処理)。各サンプルのステアリン酸吸着
量を第1表に示す。
(Si換算)のwt%を変化させて、上記の方法にてサンプ
ルNo.B〜Fの表面処理Co変性磁性酸化鉄を調製した(サ
ンプルNo.Aは未処理)。各サンプルのステアリン酸吸着
量を第1表に示す。
上記第1表中のステアリン酸吸着量の測定は下記の方
法で行なった。
法で行なった。
得られた表面処理Co変性磁性酸化鉄の強磁性粉末5g
を、ステアリン酸を2wt%含有するメチルエチルケトン
溶液50mlが入った100ml三角フラスコ中に加え、該フラ
スコを密栓してマグネチックスターラーにて25℃にて25
時間撹拌した。次いで遠心分離機にて固液分離し、上澄
液中ステアリン酸濃度C(wt%)をガスクロマトグラフ
ィを用いて測定した。
を、ステアリン酸を2wt%含有するメチルエチルケトン
溶液50mlが入った100ml三角フラスコ中に加え、該フラ
スコを密栓してマグネチックスターラーにて25℃にて25
時間撹拌した。次いで遠心分離機にて固液分離し、上澄
液中ステアリン酸濃度C(wt%)をガスクロマトグラフ
ィを用いて測定した。
強磁性粉末の単位面積当りのステアリン酸吸着量は次
式より求められた。
式より求められた。
ただし、SSA:強磁性粉末比表面積 MW:ステアリン酸分子量(284) 磁性塗料の調整 次に、下記の組成物をボールミルを用いて48時間分散
した後、これにポリイソシアネート5部を加え、さらに
1時間分散した後、1μmの平均孔径を有するフィルタ
ーを用いてろ過し、磁性塗料を調製した。
した後、これにポリイソシアネート5部を加え、さらに
1時間分散した後、1μmの平均孔径を有するフィルタ
ーを用いてろ過し、磁性塗料を調製した。
磁性塗料用組成物 強磁性粉末 100部 表面処理Co変性磁性酸化鉄(サンプルNo.C) 塩化ビニル系共重合体(極性基:−SO3Na、極性基濃度:
4.8×10-5当量/g、重量部:400) 10部 ポリウレタン樹脂(ブチレンアジペート系、数平均分子
量:50,000) 8部 研磨材(α−アルミナ、平均粒径0.2μm) 1部 ステアリン酸 1部 カーボンブラック(平均粒径40mμ) 4部 メチルエチルケトン 300部 ビデオテープの製造 得られた磁性塗料を乾燥後の厚さが4.0μmになるよ
うに厚さ10μmのポリエチレンテレフタレート非磁性支
持体の表面に塗布した。磁性塗料が未乾燥の状態で3000
ガウスの磁石で磁場配向を行ない、さらに乾燥後、スー
パーカレンダー処理を行なった後、1/2インチ幅にスリ
ットして、ビデオテープを製造した。
4.8×10-5当量/g、重量部:400) 10部 ポリウレタン樹脂(ブチレンアジペート系、数平均分子
量:50,000) 8部 研磨材(α−アルミナ、平均粒径0.2μm) 1部 ステアリン酸 1部 カーボンブラック(平均粒径40mμ) 4部 メチルエチルケトン 300部 ビデオテープの製造 得られた磁性塗料を乾燥後の厚さが4.0μmになるよ
うに厚さ10μmのポリエチレンテレフタレート非磁性支
持体の表面に塗布した。磁性塗料が未乾燥の状態で3000
ガウスの磁石で磁場配向を行ない、さらに乾燥後、スー
パーカレンダー処理を行なった後、1/2インチ幅にスリ
ットして、ビデオテープを製造した。
〔実施例2〕 実施例1において、強磁性粉末をサンプルNo.Bに変
え、そして塩化ビニル系共重合体の極性基を−OPO3H
2に、極性基濃度を7.6×10-6当量/gに変えた以外は実施
例1と同様にしてビデオテープを製造した。
え、そして塩化ビニル系共重合体の極性基を−OPO3H
2に、極性基濃度を7.6×10-6当量/gに変えた以外は実施
例1と同様にしてビデオテープを製造した。
〔実施例3〕 実施例2において、塩化ビニル系共重合体の極性基を
−COOHに、極性基濃度を5.0×10-4当量/gに変えた以外
は実施例2と同様にしてビデオテープを製造した。
−COOHに、極性基濃度を5.0×10-4当量/gに変えた以外
は実施例2と同様にしてビデオテープを製造した。
〔実施例4〕 実施例1において、塩化ビニル系共重合体の極性基を
−SO3Hに、極性基濃度を5.8×10-5当量/gに変えた以外
は実施例1と同様にしてビデオテープを製造した。
−SO3Hに、極性基濃度を5.8×10-5当量/gに変えた以外
は実施例1と同様にしてビデオテープを製造した。
〔実施例5〕 実施例1において、ステアリン酸1部をミリスチン酸
0.5部およびオレイン酸0.5部に変えた以外は実施例1と
同様にしてビデオテープを製造した。
0.5部およびオレイン酸0.5部に変えた以外は実施例1と
同様にしてビデオテープを製造した。
〔比較例1〕 実施例1において、塩化ビニル系共重合体の極性基を
−OHに、極性基濃度を4.7×10-5当量/gに変えた以外は
実施例1と同様にしてビデオテープを製造した。
−OHに、極性基濃度を4.7×10-5当量/gに変えた以外は
実施例1と同様にしてビデオテープを製造した。
〔比較例2〕 実施例2において、極性基を持つ塩化ビニル系共重合
体を、極性基を持たない塩化ビニル系共重合体に変えた
以外は実施例1と同様にしてビデオテープを製造した。
体を、極性基を持たない塩化ビニル系共重合体に変えた
以外は実施例1と同様にしてビデオテープを製造した。
〔比較例3〕 実施例1において、強磁性粉末をサンプルNo.Eに変え
た以外は実施例1と同様にしてビデオテープを製造し
た。
た以外は実施例1と同様にしてビデオテープを製造し
た。
〔比較例4〕 実施例2において、強磁性粉末をサンプルNo.Aに変え
た以外は実施例1と同様にしてビデオテープを製造し
た。
た以外は実施例1と同様にしてビデオテープを製造し
た。
上記のようにして得られたビデオテープについて下記
の測定方法にてその物性を調べた。
の測定方法にてその物性を調べた。
表面光沢 光入射角60度で磁性層表面の光沢を測定した。なお、
表記した値は、屈折率1.567のガラス表面の鏡面光沢度
を100%とした時の相対値である。また、用いた測定機
はデジタル光度計(スガ試験機(株)製)である。
表記した値は、屈折率1.567のガラス表面の鏡面光沢度
を100%とした時の相対値である。また、用いた測定機
はデジタル光度計(スガ試験機(株)製)である。
摩擦係数 得られたビデオテープとステンレスポールとを50gの
張力(T1)で接触(巻きつけ角180度)させて、この条
件で、ビデオテープを3.3cm/sの速度で走行させるのに
必要な張力(T2)を測定した。この測定値をもとに、下
記計算式によりビデオテープの、1パス目の摩擦係数μ
を求めた。
張力(T1)で接触(巻きつけ角180度)させて、この条
件で、ビデオテープを3.3cm/sの速度で走行させるのに
必要な張力(T2)を測定した。この測定値をもとに、下
記計算式によりビデオテープの、1パス目の摩擦係数μ
を求めた。
μ=1/π・ln(T2/T1) 尚100パス目の摩擦係数は99パス走行させたビデオテ
ープを用いて上記の如く測定した。
ープを用いて上記の如く測定した。
スチル耐久性 ビデオテープレコーダーを用いて各ビデオテープに一
定のビデオ信号を記録し、再生した静止画像の出力が急
激に低下しだした時間を測定した。(実験は5℃、80%
RHで行なった。) 測定結果は第2表に示す。
定のビデオ信号を記録し、再生した静止画像の出力が急
激に低下しだした時間を測定した。(実験は5℃、80%
RHで行なった。) 測定結果は第2表に示す。
上記第2表より明らかなように、本発明の特定のステ
アリン酸吸着量を有する強磁性粉末および特定の極性基
を有するポリマーを使用した実施例1〜4は、高い表面
光沢と低い摩擦係数、すぐれたスチル耐久性を示し、優
れた分散性と脂肪酸の潤滑効果が発揮されることによる
走行性の向上が認められる。くり返し走行しても摩擦係
数の増加がなく安定した走行性が得られた。また実施例
5では、脂肪酸がステアリン酸以外のものでも潤滑効果
が発揮されることを示している。
アリン酸吸着量を有する強磁性粉末および特定の極性基
を有するポリマーを使用した実施例1〜4は、高い表面
光沢と低い摩擦係数、すぐれたスチル耐久性を示し、優
れた分散性と脂肪酸の潤滑効果が発揮されることによる
走行性の向上が認められる。くり返し走行しても摩擦係
数の増加がなく安定した走行性が得られた。また実施例
5では、脂肪酸がステアリン酸以外のものでも潤滑効果
が発揮されることを示している。
一方、比較例1〜2では、本発明の特定のステアリン
酸吸着量を有する強磁性粉末を使用しても特定の極性基
でないポリマーまたは極性基を持たないポリマーを使用
した場合、摩擦係数は向上するものの、分散性が充分で
なく低い表面光沢を示し、スチル耐久性を極めて劣って
いることが分かる。比較例3においては、本発明の特定
の極性基を有するポリマーを使用しているが、強磁性粉
末のステアリン酸吸着量が低すぎるため上記と同様、摩
擦係数は向上するもののスチル耐久性、分散性が充分で
ない。また、比較例4のように表面処理を行なっていな
いステアリン酸吸着量の高い強磁性粉末と本発明の特定
の極性基を有するポリマーとを使用した場合、分散性は
向上するものの脂肪酸の潤滑効果が上がらないため摩擦
係数が高くスチル耐久性も低い。
酸吸着量を有する強磁性粉末を使用しても特定の極性基
でないポリマーまたは極性基を持たないポリマーを使用
した場合、摩擦係数は向上するものの、分散性が充分で
なく低い表面光沢を示し、スチル耐久性を極めて劣って
いることが分かる。比較例3においては、本発明の特定
の極性基を有するポリマーを使用しているが、強磁性粉
末のステアリン酸吸着量が低すぎるため上記と同様、摩
擦係数は向上するもののスチル耐久性、分散性が充分で
ない。また、比較例4のように表面処理を行なっていな
いステアリン酸吸着量の高い強磁性粉末と本発明の特定
の極性基を有するポリマーとを使用した場合、分散性は
向上するものの脂肪酸の潤滑効果が上がらないため摩擦
係数が高くスチル耐久性も低い。
〔実施例6〕 表面処理強磁性粉末の調製(2) γ−Fe2O3(比表面積41m2/g、粒子サイズ0.2μm、針
状比8)を水スラリー化し、N2雰囲気下で硫酸第1鉄
(γ−Fe2O3中のFeに対し8wt%のFe2+量)を加えNaOHで
中和した。次に硫酸コバルト(γ−Fe2O3のFeに対し、
3.8wt%のCo量)を添加し、NaOHを加えて液中のアルカ
リ濃度を1Nとした後、昇温して100℃に4時間保持し
た。濾過、水洗し、アルカリ濃度を約10-3Nとした後、
水ガラス水溶液を添加し、次いで塩化アルミニウム水溶
液を加えスラリーのpHを約7.5とした。その後、撹拌機
につき密封タンクに移液し、窒素置換した後、撹拌しつ
つ150℃で3時間処理した。濾過、水洗し、60℃で乾燥
した。水ガラス、塩化アルミニウムの量を第3表のよう
に変え、Co変性酸化鉄(サンプルNo.G〜L)を得た。
状比8)を水スラリー化し、N2雰囲気下で硫酸第1鉄
(γ−Fe2O3中のFeに対し8wt%のFe2+量)を加えNaOHで
中和した。次に硫酸コバルト(γ−Fe2O3のFeに対し、
3.8wt%のCo量)を添加し、NaOHを加えて液中のアルカ
リ濃度を1Nとした後、昇温して100℃に4時間保持し
た。濾過、水洗し、アルカリ濃度を約10-3Nとした後、
水ガラス水溶液を添加し、次いで塩化アルミニウム水溶
液を加えスラリーのpHを約7.5とした。その後、撹拌機
につき密封タンクに移液し、窒素置換した後、撹拌しつ
つ150℃で3時間処理した。濾過、水洗し、60℃で乾燥
した。水ガラス、塩化アルミニウムの量を第3表のよう
に変え、Co変性酸化鉄(サンプルNo.G〜L)を得た。
ステアリン酸の吸着量の測定は前記と同様の方法で行
なった。
なった。
表面処理強磁性粉末の調製(3) Fe3O4を除酸化し安定化したFeOx(Fe2+/Fe3+=0.31、
すなわちx=1.38、比表面積30m2/g)を水スラリー化
し、N2雰囲気下で硫酸第1鉄(FeOx中のFeに対し5wt%
のFe2+量)を加え、NaOHで中和した。次に硫酸コバルト
(FeOx中のFeに対し3.5wt%のCo量)を添加し、NaOHを
加えて液中のアルカリ濃度を0.8Nとした後、昇温して10
0℃に3時間保持した。濾過後、水を加えスラリー化し
た後、水ガラス溶液を添加し、次いで塩化カルシウム溶
液を加え、pHを約8.0とした後、撹拌機つき密封タンク
に移液し、窒素置換した後、撹拌しつつ150℃で3時間
処理した。濾過、水洗し60℃で乾燥した。水ガラス、塩
化カルシウムの添加量を第4表のように変え、Co変性酸
化鉄(サンプルNo.M〜P)を得た。
すなわちx=1.38、比表面積30m2/g)を水スラリー化
し、N2雰囲気下で硫酸第1鉄(FeOx中のFeに対し5wt%
のFe2+量)を加え、NaOHで中和した。次に硫酸コバルト
(FeOx中のFeに対し3.5wt%のCo量)を添加し、NaOHを
加えて液中のアルカリ濃度を0.8Nとした後、昇温して10
0℃に3時間保持した。濾過後、水を加えスラリー化し
た後、水ガラス溶液を添加し、次いで塩化カルシウム溶
液を加え、pHを約8.0とした後、撹拌機つき密封タンク
に移液し、窒素置換した後、撹拌しつつ150℃で3時間
処理した。濾過、水洗し60℃で乾燥した。水ガラス、塩
化カルシウムの添加量を第4表のように変え、Co変性酸
化鉄(サンプルNo.M〜P)を得た。
ステアリン酸の吸着量の測定は前記と同様の方法で行
なった。
なった。
次に下記の磁性塗料用組成物をサンドグラインダーで
3時間分散した。その後、イソシアネート系硬化剤(日
本ポリウレタン(株)製、コロネートL)8部、ステア
リン酸5部およびブチルステアレート5部を添加し、15
分間分散した後、平均孔径が1μmであるフィルターを
用いて濾過し、磁性塗布液を作成した。
3時間分散した。その後、イソシアネート系硬化剤(日
本ポリウレタン(株)製、コロネートL)8部、ステア
リン酸5部およびブチルステアレート5部を添加し、15
分間分散した後、平均孔径が1μmであるフィルターを
用いて濾過し、磁性塗布液を作成した。
磁性塗料用組成物 1ヘッドに2スリットを有するエクストルージョン型
塗布ヘッド(第1図)を用いて、厚さ15μmのポリエチ
レンテレフタレート支持体上に第1塗布液を塗布速度10
0m/分、給液量20cc/m2の条件で塗布し、第2塗布液を給
液量4cc/m2の条件で同時重層塗布し、配向、乾燥、カレ
ンダー処理をした。熱硬化処理をした後、1/2インチ幅
にスリットし1/2インチビデオテープを製造した。ここ
で、強磁性粉末と官能基含有塩化ビニル/酢酸ビニル共
重合体の組合せを第5表に示すように変え、ビデオテー
プNo1〜15を得た。
塗布ヘッド(第1図)を用いて、厚さ15μmのポリエチ
レンテレフタレート支持体上に第1塗布液を塗布速度10
0m/分、給液量20cc/m2の条件で塗布し、第2塗布液を給
液量4cc/m2の条件で同時重層塗布し、配向、乾燥、カレ
ンダー処理をした。熱硬化処理をした後、1/2インチ幅
にスリットし1/2インチビデオテープを製造した。ここ
で、強磁性粉末と官能基含有塩化ビニル/酢酸ビニル共
重合体の組合せを第5表に示すように変え、ビデオテー
プNo1〜15を得た。
得られたビデオテープNo.1〜15を市販のビデオレコー
ダー(NV8200、松下電器製)を用いて、表面光沢、摩擦
係数(1パス、100パス)、スチル耐久性を測定した。
測定の方法は上記実施例1〜比較例4と同じ方法で行な
った。
ダー(NV8200、松下電器製)を用いて、表面光沢、摩擦
係数(1パス、100パス)、スチル耐久性を測定した。
測定の方法は上記実施例1〜比較例4と同じ方法で行な
った。
評価結果を第5表に示す。
第5表の結果より明白な如く、本発明の特定のステア
リン酸吸着量を有する強磁性粉末及び特定の極性基を有
するポリマーを使用した実施例(ビデオテープNo.1,2,
6,8,9,12,14)では、高い表面光沢と低い摩擦係数、す
ぐれたスチル耐久性を示す。
リン酸吸着量を有する強磁性粉末及び特定の極性基を有
するポリマーを使用した実施例(ビデオテープNo.1,2,
6,8,9,12,14)では、高い表面光沢と低い摩擦係数、す
ぐれたスチル耐久性を示す。
一方、本発明の特定の極性基を有するポリマーを使用
しても強磁性粉末のステアリン酸吸着量が低すぎる場合
(ビデオテープNo.4,7,11)は、摩擦係数は向上する
が、スチル耐久性、分散性が十分でない。
しても強磁性粉末のステアリン酸吸着量が低すぎる場合
(ビデオテープNo.4,7,11)は、摩擦係数は向上する
が、スチル耐久性、分散性が十分でない。
又、表面処理を行なっていないステアリン酸吸着量の
高い強磁性粉末と本発明の特定の極性基を有するポリマ
ーとを使用した場合(ビデオテープNo.3,5,10,13,15)
は、分散性は向上するが、摩擦係数が高く、スチル耐久
性も低い。
高い強磁性粉末と本発明の特定の極性基を有するポリマ
ーとを使用した場合(ビデオテープNo.3,5,10,13,15)
は、分散性は向上するが、摩擦係数が高く、スチル耐久
性も低い。
第1図は本発明の塗布を実施するウェット・オン・ウェ
ット塗布方式の一実施例である同時多層塗布方式の説明
図である。 1……可撓性支持体、2……第1塗布液、3……第2塗
布液、4……バックアップロール、5……同時多層塗布
器。
ット塗布方式の一実施例である同時多層塗布方式の説明
図である。 1……可撓性支持体、2……第1塗布液、3……第2塗
布液、4……バックアップロール、5……同時多層塗布
器。
Claims (1)
- 【請求項1】非磁性支持体と、該支持体上に設けられた
強磁性粉末を結合剤中に分散してなる単層又は重層の磁
性層を有する磁気記録媒体において、該強磁性粉末が単
位表面積当たりのステアリン酸の吸着量が3×10-6〜6
×10-6モル/m2の範囲にある磁性酸化鉄系強磁性粉末で
あって、且つ該結合剤が極性基として; −SO3M、−OSO3M、−COOM、−PO(0M′)2および−OPO
(OM′)2(ただし、MはNa、Li、K、水素原子、NR4
またはNHR3を表わし、M′はNa、Li、K、水素原子、NR
4、NHR3またはアルキル基を表わす。(ただし、Rは低
級アルキル基)) からなる群より選ばれる少なくとも一種を有するポリマ
ーを含み、そして該磁性層が少なくとも脂肪酸を含有し
ていることを特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63221482A JP2646244B2 (ja) | 1987-09-21 | 1988-09-06 | 磁気記録媒体 |
US07/247,211 US5013602A (en) | 1987-09-21 | 1988-09-21 | Magnetic recording medium |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62-236877 | 1987-09-21 | ||
JP23687787 | 1987-09-21 | ||
JP63221482A JP2646244B2 (ja) | 1987-09-21 | 1988-09-06 | 磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01199316A JPH01199316A (ja) | 1989-08-10 |
JP2646244B2 true JP2646244B2 (ja) | 1997-08-27 |
Family
ID=26524333
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63221482A Expired - Fee Related JP2646244B2 (ja) | 1987-09-21 | 1988-09-06 | 磁気記録媒体 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5013602A (ja) |
JP (1) | JP2646244B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4204739A1 (de) * | 1991-02-18 | 1992-09-03 | Fuji Photo Film Co Ltd | Magnetisches aufzeichnungsmaterial |
ZA933185B (en) | 1992-05-08 | 1994-05-23 | Dick Co Ab | Encapsulated magnetic particles pigments and carbon black compositions and methods related thereto |
CN1052026C (zh) * | 1993-03-22 | 2000-05-03 | 联合碳化化学品及塑料技术公司 | 磁记录介质和用于该介质的磁涂覆组合物 |
GB2307872A (en) * | 1995-12-04 | 1997-06-11 | Minnesota Mining & Mfg | Star polymer binder for magnetic recording materials |
US6051060A (en) * | 1997-12-04 | 2000-04-18 | Marconi Data Systems, Inc. | Method of making pigment with increased hydrophilic properties |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53116114A (en) * | 1977-03-18 | 1978-10-11 | Hitachi Maxell | Method of making magnetic recording medium |
US4562117A (en) * | 1983-05-26 | 1985-12-31 | Konishiroku Photo Industry Co., Ltd. | Magnetic recording medium and a process of fabricating such magnetic recording medium |
US4621914A (en) * | 1983-07-27 | 1986-11-11 | Minolta Camera Kk | Camera system |
JPS62134821A (ja) * | 1985-12-06 | 1987-06-17 | Sony Corp | 磁気記録媒体 |
JPS62146433A (ja) * | 1985-12-20 | 1987-06-30 | Fuji Photo Film Co Ltd | 磁気記録媒体 |
JPS63103418A (ja) * | 1986-10-20 | 1988-05-09 | Fuji Photo Film Co Ltd | 磁気記録媒体 |
US4847156A (en) * | 1986-10-20 | 1989-07-11 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Magnetic recording medium |
-
1988
- 1988-09-06 JP JP63221482A patent/JP2646244B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1988-09-21 US US07/247,211 patent/US5013602A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01199316A (ja) | 1989-08-10 |
US5013602A (en) | 1991-05-07 |
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