JP2647079B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は被加熱体の有無や材質等を判別できるように
した誘導加熱調理器に関する。
(従来の技術) 誘導加熱調理器は、周知の通り誘導加熱コイルにイン
バータから高周波電力を供給し、被加熱体たる鉄やステ
ンレス製の鍋等に発生する渦電流損により加熱調理を行
う構成である。このものでは、加熱調理中に鍋が取去ら
れると、誘導加熱コイルを含む共振回路の入力インピー
ダンス(抵抗分)が急減する。そこで、従来は、この現
象を利用して被加熱体の有無を検出し、無負荷状態にな
って誘導加熱コイルへの入力電流が増加したときにはこ
れを変流器により検出し、もって直ちにインバータの動
作を停止させるようにしていた。
ところで、近年の誘導加熱調理器では、鉄やステンレ
スのみならず、銅やアルミニウム等の低抵抗材質製の鍋
も加熱できるようにすることが試みられている。このよ
うな低抵抗材質製の鍋を加熱するには、一般には被加熱
体の材質を検出して誘導加熱コイルのタップを切換え、
巻数を増大させると共に、インバータの出力周波数を高
めなければならない。しかしながら、このようにした場
合には、無負荷時の入力インピーダンスも相当に高くな
って加熱時における入力インピーダンスとの差異が少な
くなるため、誘導加熱コイルの入力インピーダンスの大
小に基づき被加熱体の有無を検出するのは極めて困難と
なる。
また、誘導加熱コイルの巻数を切換えるべく材質を検
出するには、誘導加熱コイルを含めた共振回路の共振周
波数が被加熱体の材質により異なるという現象を利用し
ていたが、これによれば鉄や磁性ステンレス等の磁性材
料とアルミニウムや銅等の非磁性材料とは区別できて
も、同じく非磁性である非磁性ステンレスとアルミニウ
ムや銅等とを区別することができなかった。このため、
従来は非磁性ステンレス製の鍋を載置した場合には、こ
れをアルミニウムや銅と同等であると判断してその加熱
条件で加熱してしまう。しかし、非磁性ステンレスは固
有抵抗が高いためアルミニウム鍋の加熱条件では渦電流
がほとんど流れず、結局、非磁性ステンレスについては
実用的な加熱を行ない得ないという問題があった。
(発明が解決しようとする問題点) 以上述べたように、従来の誘導加熱調理器では、アル
ミニウムや銅等の低抵抗材料製の被加熱体も加熱できる
ようにすると、被加熱体の有無を正確に判別できなくな
り、しかも非磁性ステンレス製の被加熱体を正確に判別
できないという問題があったのである。
そこで、本発明の目的は、被加熱体の材質のいかんに
かかわらず、その有無を正確に検出できると共に、非磁
性ステンレス製の被加熱体も正確に判別できる誘導加熱
調理器を提供するにある。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明の誘導加熱調理器は、誘導加熱コイルの入力イ
ンピーダンスを検出するインピーダンス検出手段により
検出した入力インピーダンスにより、高抵抗の材質と低
抵抗の材質及び無負荷状態との判別をし、共振周波数を
検出する周波数検出手段により検出した共振周波数によ
り、低抵抗の材質と無負荷状態との判別をするようにし
たところに特徴を有するものである。
(作用) 被加熱体が非磁性ステンレスや鉄のような高抵抗材質
により形成されている場合には、誘導加熱コイルの入力
インピーダンスがアルミニウムや銅等の低抵抗材質の被
加熱体を加熱する場合に比べて大きくなる。また、同じ
く高抵抗材質であっても、非磁性ステンレスは磁性を有
する鉄や磁性ステンレスとは共振周波数が異なり、周波
数検出手段により検出した共振周波数により両グループ
を区別することができる。また、同じく抵抗率が小さ
く、非磁性のアルミニウムや銅等の加熱時と無負荷時と
では、やはり共振周波数が異なるから、共振周波数に基
づき無負荷状態であることを確実に検出することができ
る。
(実施例) 以下本発明の第1実施例につき第1図ないし第3図を
参照して説明する。
1は商用電源、2はサイリスタ3を備えたブリッジ整
流回路、4は平滑コンデンサ、5は電圧制御回路で、平
滑コンデンサ4の両端子間の直流出力電圧は電圧制御回
路5によってサイリスタ3の導通角を制御することによ
り調節することができる。ここで、電圧制御回路5は、
後述する負荷状態判別動作を行うときには直流出力電圧
を十分に低い一定値に保ち、その後、電圧を高くし加熱
動作に移行する。6は2個のスイッチングトランジスタ
7をインバータ駆動回路8によりスイッチングするよう
に構成したインバータで、これは第1及び第2の誘導加
熱コイル9,10並びに第1及び第2の共振コンデンサ11,1
2を備えた共振回路13に高周波電力を供給するものであ
る。各誘導加熱コイル9,10は図示しないトッププレート
の下方に配置されていて、トッププレート上に載置され
た鍋等の被加熱体14に高周波磁界を作用させ、これによ
る渦電流損によってその被加熱体14を加熱する。15は切
換スイッチであり、これの切換状態に応じて共振回路13
の誘導加熱コイル9,10及び共振コンデンサ11,12の全て
を有効化した状態と、第1の誘導加熱コイル9及び第2
の共振コンデンサ12のみを有効化してそれらの巻数及び
容量を異ならせた状態とに切換えることができる。尚、
前者の状態はアルミニウムや銅製の被加熱体14を加熱す
るのに適合し(以下、低抵抗材質加熱条件と称す)、後
者の状態は鉄やステンレス製の被加熱体14を加熱するの
に適合する(以下、高抵抗材加熱条件と称す)。16は位
相比較回路であり、これは第1の誘導加熱コイル9の電
位V1と第2の共振コンデンサ12の電位Vcとを比較し、両
電位Vl,Vcの位相差が略90゜の状態にするような電圧の
周波数指令電圧信号Sfをボルテージ・コントロールド・
オシレーター17(以下VCO17と称す)に出力する。VCO17
は周波数指令電圧信号Sfに応じた周波数で発振してイン
バータ駆動回路8を制御し、これによりインバータ6は
両電位Vl,Vcが常に略90゜の位相差の状態(共振状態)
となるような周波数(共振周波数)で動作するように制
御される。即ち、上記位相比較回路16,VCO17及びインバ
ータ駆動回路8はインバータ6の出力周波数を被加熱体
14の加熱時において共振状態となるようにフィードバッ
ク制御する共振制御手段18を構成するもので、また位相
比較回路16から出力される周波数指令電圧信号Sfはその
共振周波数に比例した値となる。
次に、19は周波数検出手段で、これは第2図に示すよ
うに、コンパレータ20及び抵抗21,22を備え、抵抗21,22
により定まる基準電圧と、上述のように共振周波数に比
例した周波数指令電圧信号Sfとを比較し、周波数指令電
圧信号Sf即ち共振周波数が所定値を超えたところでハイ
レベル信号を出力する。一方、23はインピーダンス検出
手段で、これはインバータ6の出力電流を検出する変流
器24を備え、第2図に示すように検出電流を抵抗25によ
り電圧変換してダイオード26によって整流し、これをコ
ンパレータ27の非反転入力端子(+)に与える。そし
て、このコンパレータ27の反転入力端子(−)には抵抗
28,29により分圧された基準電圧が与えられており、イ
ンバータ6の出力電流が所定値を超えるときにコンパレ
ータ27からハイレベル信号が出力されるようになってい
る。負荷状態判別動作時におけるインバータ6の出力電
圧は低い一定値に定められているから、変流器24により
検出された電流と共振回路13の誘導加熱コイル9,10の入
力インピーダンスとは反比例関係にあり、従って、コン
パレータ27からハイレベル信号が出力されることは誘導
加熱コイル9,10の入力インピーダンスが所定値以下にあ
ることを意味する。28は負荷状態判別状態で、これはD
タイプフリップフロップ29、インバータゲート30、2個
のアンドゲート31,32及び2個のRSフリップフロップ33,
34を第2図に示すように接続して構成されており、後述
の作用説明から明らかにされるように、Dタイプフリッ
プフロップ29の反転出力端子及びRSフリップフロップ
33の出力端子Qから各々高抵抗材質検出信号Sh又は低抵
抗材質検出信号Sl(共にハイレベル)を定数切換回路35
に出力すると共に、RSフリップフロップ34の出力端子Q
からハイレベルの動作停止信号Ssを動作停止手段に相当
する出力停止回路36に出力する。ここで、定数切換回路
35は前記切換スイッチ15を切換作動させるものであり、
電源投入時の初期状態及び低抵抗材質検出信号Slを受た
ときには切換スイッチ15を第1図に示すように接点(a
−b)間閉成とし、高抵抗材質検出信号Shを受けたとき
には切換スイッチ15を接点(a−c)間閉成状態に切換
える。また、出力停止回路36は負荷状態判別手段28から
動作停止信号Ssを受けたときにはインバータ駆動回路8
によりインバータ6の動作を停止させる。尚、37はイン
バータ6の出力電圧を検出する電圧検出回路で、これは
インバータ6の出力電圧が所定値になったときに負荷状
態判別回路28のDタイプフリップフロップ29のクロック
端子CKに読込みパルスを与えてインピーダンス検出手段
23からの信号を読み取らせる。また、この読込みパルス
は遅延回路38にも与えられ、その出力から所定時間経過
時にインバータゲート39を介して負荷状態判別回路28の
RSフリップフロップ33,34に入力される。即ち、各フリ
ップフロップ33,34のリセット端子Rは当初ハイレベル
にあって出力端子Qはローレベルにリセットされてお
り、Dタイプフリップフロップ29の出力が確定した頃に
遅延回路38の出力によりリセット端子Rがローレベルに
なるから、その後、各RSフリップフロップ33,34のセッ
ト端子Sにハイレベルパルスが入力されるときに出力端
子Qがハイレベルになるようにされている。60は渦電流
検出手段で、これは無負荷状態になってインバータ電流
が所定値を超えるようになると出力停止回路36に停止信
号を出力してインバータ6の動作を直ちに停止させる。
次に、本実施例の作用につき説明する。
まず、負荷状態とインバータ6の出力電流及び共振周
波数との関係について述べる。第3図は被加熱体の材質
が鉄、磁性ステンレス、非磁性ステンレス、銅及びアル
ミニウムであるとき並びに無負荷状態のときにおけるイ
ンバータ電流と共振周波数とを実測した結果を示すもの
で、切換スイッチ15が接点(a−b)間閉成状態にあっ
て低抵抗材質加熱用の条件にある場合である。同図から
明らかなように、被加熱体がアルミニウム或は銅等の低
抵抗材質である場合(無負荷も含む)と、それが鉄或は
ステンレスのような高抵抗材質である場合とはインバー
タ電流の大小により区別される。また、無負荷と、被加
熱体が銅やアルミニウム等の低抵抗材質である場合と
は、共振周波数の高低により区別される。このことは、
インバータ電流(換言すれば誘導加熱コイル9,10の入力
インピーダンス)と共振周波数とにより被加熱体の材質
及び被加熱体の有無が判別できることを意味する。本発
明は斯かる点に着目しており、次に本実施例の動作を上
記各材質の被加熱体14を加熱する場合に分けて説明す
る。
(1)鉄、磁性ステンレス或は非磁性ステンレス製の被
加熱体14を加熱する場合 まず、切換スイッチ15が接点(a−b)間閉成状態に
ある低抵抗材質加熱条件で、電圧制御回路5によりイン
バータ6への出力電圧が低い一定値において負荷状態判
別動作が開始される。その出力電圧が所定値にまで達す
ると、電圧検出回路37によりこれが検出されてここから
負荷状態判別回路28に読込みパルスが与えられ、これに
てインピーダンス検出手段23からの信号がDタイプフリ
ップフロップ29に読込まれる。この場合、鉄等は固有抵
抗が大きいから、誘導加熱コイル9,10の入力インピーダ
ンスが大きくなって第3図からも明らかなようにインピ
ーダンス電流は小さくなる。従って、インピーダンス検
出手段23のコンパレータ27の出力端子はローレベルにあ
り、Dタイプフリップフロップ29の出力端子Qはローレ
ベルとなり、反転出力端子からハイレベルの高抵抗材
質検出信号Shが出力されることになる。尚、このときフ
リップフロップ29の出力端子Qがローレベルにあって各
アンドゲート31,32の出力がローレベルに維持されてい
ることから、低抵抗材質検出信号Sl及び動作停止信号Ss
は出力されない。
この結果、定数切換回路35により切換スイッチ15が接
点(a−b)間閉成に切換えられ、共振回路13は第1の
誘導加熱コイル9及び第2の共振コンデンサ12のみを有
効化した高抵抗材質加熱条件により、その条件で電圧制
御回路5によりインバータ6の出力電圧が高められて被
加熱体14の加熱が行われる。また、インバータ6は共振
制御手段18により常に共振状態になるように制御される
から、インバータ6の出力周波数は比較的低い約25KHz
程度となる。
次いで、この状態から、被加熱体14をトッププレート
上から取去ると、誘導加熱コイル9の入力インピーダン
スが急減することから、インバータ電流が急増し、過電
流検出手段60によりインバータ6が停止される。
(2)アルミニウム或は銅製の被加熱体14を加熱する場
合 前述したと同様に、低抵抗材質加熱条件で負荷状態判
別動作が行われると、アルミニウム等は固有抵抗が小さ
いから、誘導加熱コイル9,10の入力インピーダンスが小
さくなり、インバータ電流が大きくなる(第3図参
照)。このため、前述した鉄等の加熱時とは逆に、イン
ピーダンス検出手段23のコンパレータ27の出力端子はハ
イレベルとなり、Dタイプフリップフロップ29の出力端
子Qはハイレベルに、反転出力端子はローレベルにな
る。また、アルミニウム等の加熱時に共振周波数は第3
図に示すように50HKz程度の高い周波数になるから、周
波数検出手段19のコンパレータ20の出力端子はハイレベ
ルとなる。このため、アンドゲート31の出力がハイレベ
ルとなって、RSフリップフロップ33の出力端子Qから低
抵抗材質検出信号Slが出力される。ところが、この場合
には、既に切換スイッチ15が接点(a−b)間閉成状態
にあるから、同スイッチ15は切換られることなく、電圧
制御回路5によりインバータ6の出力電圧が高められて
通常の加熱が行われる。
さて、この状態で被加熱体14がトッププレート上から
取去られたとする。この場合には、負荷状態判別手段28
のDタイプフリップフロップ29の出力端子Qは低電圧時
において読込みパルスを受けたときのハイレベル状態を
維持している。そして、このときには誘導加熱コイル9,
10のインダクタンス変化により共振周波数が低くなるか
ら(第3図参照)、周波数検出手段19のコンパレータ20
からはローレベル信号が出力され、これがインバータゲ
ート30により反転されてRSフリップフロップ34に与えら
れ、同フリップフロップ34の出力端子Qからハイレベル
の動作停止信号Ssが出力停止回路36に出力される。斯く
して負荷状態判別手段28から動作停止信号Ssが出力され
ることにより、やはりインバータ6が直ちに停止する。
(3)無負荷の場合 前述したと同様に、低抵抗材質加熱条件で負荷状態判
別動作が行われると、この場合には誘導加熱コイル9,10
の抵抗のみが寄与して入力インピーダンスが小さいか
ら、インバータ電流が大きくなる(第3図参照)。この
ため、インピーダンス検出手段23のコンパレータ27の出
力端子はハイレベルとなり、Dタイプフリップフロップ
29の出力端子Qはハイレベルに、反転出力端子はロー
レベルになる。一方、無負荷のときの共振周波数は第3
図に示すように、20HKz程度の低い周波数になるから、
周波数検出手段19のコンパレータ20の出力端子はローレ
ベルとなる。このため、アンドゲート32の出力がハイレ
ベルとなって、RSフリップフロップ34の出力端子Qから
ハイレベルの動作停止信号Ssが出力停止回路36に出力さ
れる。斯くして負荷状態判別手段28から動作停止信号Ss
が出力されることにより、インバータ6が直ちに停止す
る。
以上述べたように、本実施例では、誘導加熱コイル9,
10の入力インピーダンス(定電圧下におけるインバータ
電流)と、共振周波数との双方を判断要素としたから、
次の効果を得ることができる。銅やアルミニウムの低抵
抗材質及び無負荷状態と、鉄、磁性ステンレス或は非磁
性ステンレス等の高抵抗材質とを入力インピーダンスに
て確実に区別することができる。また、銅やアルミニウ
ム等の低抵抗材質製の被加熱体14では、加熱時と無負荷
時とでは誘導加熱コイルの入力インピーダンスに大きな
差がないという事情のもとでも、従来困難であった両者
の判別を共振周波数の相違を利用して確実に行うことが
できる。これにて多種の材質を正確に判断してその材質
に応じた加熱条件に自動的に切換えることが可能にな
り、誘導加熱調理器としての適用範囲を大幅に広げるこ
とができるものである。
第4図は本発明の第2実施例を示すもので、前記第1
実施例との相違はインバータ形式及び周波数検出手段の
具体的構成にあり、その他の点は第1実施例と同様であ
るので、同一部分には同一符号を付して異なるところに
ついてのみ説明する。共振回路40は、誘導加熱コイル4
1,42とコンデンサ43,44とが並列となるように構成さ
れ、ダイオードブリッジ45からの直流電圧が平滑コンデ
ンサ46にて平滑化されてスイッチングトランジスタ47と
共振回路40との直列回路に印加される。スイッチングト
ランジスタ47は駆動回路48により制御されてインバータ
49を構成しており、このインバータ49はパルス幅変調
(PWM)用発振回路50により出力が制御されるようにな
っている。尚、51はスイッチングトランジスタ47のエミ
ッタ・コレクタ間に接続したダンパーダイオードであ
る。ここで、周波数検出手段52は第5図に示すように構
成されている。即ち、誘導加熱コイル41,42に流れる電
流は変流器53により検出され、抵抗54により電圧変換さ
れてオペアンプ55により矩形波に波形整形される。オペ
アンプ55からの周波数信号は共振回路40の共振周波数に
同期しており、これをF−Vコンバーター56により電圧
に変換してコンバレータ57により抵抗58,59により定ま
る基準電圧と比較する。従って、コンパレータ57の出力
端子からは、共振周波数が所定値を越えたときにハイレ
ベル信号が出力されることになり、第2図に示した第1
実施例の周波数検出手段19と同様に機能する。斯かる構
成としても、前記第1実施例と同様な効果を奏すること
は勿論である。
その他、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限定
されるものではなく、例えば誘導加熱コイルの入力イン
ピーダンスはインバータ電流を一定にして電圧を測定す
ることにより検出しても良く、インバータ電流及びイン
バータ電圧が変化するときには両者を測定して演算する
ことにより入力インピーダンスを検出するようにしても
よい。また、負荷状態判別手段等をマイクロコンピュー
ターやゲートアレイにより構成しても良い。また、本発
明では、誘導加熱コイルの入力インピーダンスと共振周
波数とから被加熱体の材質を判別してその固有抵抗や共
振周波数に応じた加熱条件にて加熱できるから、前記し
た各種の材質に限らず広範な材質の被加熱体に対応でき
ることは勿論である。
[発明の効果] 本発明は以上述べたように、誘導加熱コイルの入力イ
ンピーダンス及び共振周波数を判別要素としているか
ら、各種の被加熱体を正確に判別できて適切な加熱が可
能にできると共に、被加熱体の材質のいかんにかかわら
ずその有無を正確に検出することができるという優れた
効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の第1実施例を示し、第1
図は全体のブロック図、第2図は要部の回路図、第3図
は被加熱体の材質とインバータ電流及び共振周波数との
関係を示す特性図、第4図は本発明の第2実施例を示す
第1図相当図、第5図は同実施例における周波数検出手
段を示す回路図である。 図面中、6,49はインバータ、9,10は誘導加熱コイル、1
1,12は共振コンデンサ、13,40は共振回路、14は被加熱
体、15は切換スイッチ、18は共振制御手段、19,52は周
波数検出手段、23はインピーダンス検出手段、24,53は
変流器、28は負荷状態判別手段、36は出力停止回路(動
作停止手段)である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】材質の異なる被加熱体を加熱するための誘
    導加熱コイルと共振コンデンサとの共振回路に高周波電
    力を供給するインバータと、 前記誘導加熱コイルの入力インピーダンスを検出するイ
    ンピーダンス検出手段と、 前記共振回路の共振周波数を検出する周波数検出手段
    と、 前記インピーダンス検出手段により検出した入力インピ
    ーダンスにより、高抵抗の材質と低抵抗の材質及び無負
    荷状態との判別をし、前記周波数検出手段により検出し
    た共振周波数により、低抵抗の材質と無負荷状態との判
    別をする負荷状態判別手段とを設けたことを特徴とする
    誘導加熱調理器。
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