JP2553066B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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JP2553066B2
JP2553066B2 JP62030234A JP3023487A JP2553066B2 JP 2553066 B2 JP2553066 B2 JP 2553066B2 JP 62030234 A JP62030234 A JP 62030234A JP 3023487 A JP3023487 A JP 3023487A JP 2553066 B2 JP2553066 B2 JP 2553066B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、被加熱体を渦電流損に基づき加熱する誘導
加熱調理器に関する。
(従来の技術) 従来、誘導加熱調理器では、被加熱体例えば鍋を載せ
るトッププレートの下側に誘導加熱コイルを配設し、こ
の誘導加熱コイル及び共振コンデンサからなる共振回路
にインバータによって高周波電力を供給することによ
り、鍋に高周波磁界を作用させ、以て、鍋に渦電流を生
じさせて発熱させるようになっている。
このような誘導加熱調理器では、誘導加熱コイルに流
れる電流と被加熱体たる鍋に生じる渦電流とは略逆位相
であることから、鍋は反発作用を受ける。ここで、鍋が
鉄製等磁性材の場合には、比透磁率が大きいから磁気力
によって鍋は吸引されるもので、結局、鍋に作用する反
発力は小となる。しかしながら、鍋がアルミニウム製等
の非磁性材の場合には、比透磁率が小さく表皮抵抗が小
さいため、磁気力による吸引力が小さく、しかも、誘導
加熱コイルに対する入力抵抗を鉄製等の鍋の場合と同等
とするためには鍋に大きな渦電流を生じさせなければな
らないことから鍋に対する反発力が大きくなってしま
い、この結果、鍋及びこれに収容された被加熱調理物の
総重量が軽い場合にはその鍋がトッププレートから浮上
がり、鍋がトッププレート上を移動して非常に危険であ
る。
尚、第5図にインバータの出力[W]と鍋に対する反
発力[g]との関係を示す。この場合、鍋はアルミニウ
ム製とし、誘導加熱コイルの巻数は80T(ターン)、周
波数は50KHzとしている。この第5図から分るように、
インバータの出力の大きさに比例して反発力も大きくな
り、出力が大になる程鍋がトッププレートに対し浮上が
る傾向が強くなるものである。
従って、この第5図に示す現象を利用して次のような
方法で鍋の浮上がりの検出を行なうことが可能になる。
即ち、インバータが低出力から高出力に変化されたとき
に鍋が浮上がると、誘導加熱コイルと鍋とのギャップが
大となるから、等価インダクタンスが△Lだけ増加し、
共振回路の共振周波数は減少する。この場合、共振回路
の共振コンデンサの容量をCとすると、その減少幅△f
となる。特に、浮上がり現象が顕著となる非磁性材の鍋
の等価インダクタンスは、磁性材の鍋のそれよりも変化
が大きいから、共振周波数の変化幅も大きくなるもので
あり、従って、インバータの低出力時の共振周波数をサ
ンプリングして基準値を得てこれに対する高出力時の共
振周波数の変化を検出すれば、鍋の僅かな浮上がりも精
度よく検出できるものである。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、加熱によって鍋の温度が上昇すると、その
鍋の抵抗率,比透磁率が徐々に変化して等価インダクタ
ンスが小さくなるので、共振回路の共振周波数が次第に
大になるという現象が生ずる。従って、インバータの高
出力による鍋の加熱中において鍋内の例えば水が蒸発し
てその鍋及び被加熱調理物の総重量が軽くなって該鍋が
浮上がっても、浮上がりによる共振周波数の低下分に対
して温度上昇にともなう共振周波数の上昇分が誤差とな
り、鍋の浮上がり検出の感度が悪くなる問題がある。
このような問題を解消するためには、インバータの高
出力による加熱中に数秒程度の間隔で該インバータを一
時的に低出力に変化させ、その低出力時の共振周波数を
サンプリングして基準値を更新させることも考えられ
る。しかしながら、このようにした場合、インバータが
頻繁に高出力,低出力を繰返すことになるので、加熱能
力が低下し且つ蛍光灯がちらつく等電源に悪影響を及ぼ
すという新たな問題が生ずる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
は、被加熱体が浮上がった時にこれを確実に検出し得て
インバータの出力を制御することができ、しかも、加熱
能力の低下を防止し得るとともに、電源に悪影響を及ぼ
すこともない誘導加熱調理器を提供するにある。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明の誘導加熱調理器は、インバータを所定の周期
で高出力から短時間の低出力に変化させるインバータ出
力制御手段を設け、前記インバータが高周波出力を供給
する誘導加熱コイル及び共振コンデンサからなる共振回
路の共振周波数をインバータの低出力時にサンプリング
するとともにその後は前記周期より短かい周期でサンプ
リングして夫々のサンプリング値より所定の変化幅分を
差引くことにより基準値を得て共振回路の共振周波数が
この基準値以下となった時に前記インバータの出力を制
御する周波数変化検出手段を設ける構成に特徴を有す
る。
(作用) 本発明の誘導加熱調理器によれば、インバータ出力制
御手段によりインバータが所定の周期で高出力から短時
間の低出力に変化される場合において、周波数変化検出
手段によりインバータの低出力時は勿論のことその後の
高出力時においても前記周期より短かい周期で共振回路
の共振周波数をサンプリングして夫々のサンプリング値
から所定の変化幅分を差引いて基準値を得るので、サン
プリングにより得られる基準値は被加熱体の温度上昇に
応じた共振周波数の変化に応じて変化されるようにな
り、従って、被加熱体の高出力による加熱時であっても
被加熱体の浮上がりを検出し得るのである。
(実施例) 以下本発明の一実施例につき図面を参照して説明す
る。
先ず、第1図に従って全体の電気的構成について述べ
る。1は直流電源回路で、これはサイリスタ2,3及びダ
イオード4,5を有する整流回路6と平滑用リアクトル7
及びコンデンサ8を有する平滑回路9とから構成され、
商用交流電源10を整流回路6により整流し平滑回路9に
より平滑する。11は被加熱体加熱用の誘導加熱コイル12
と共振コンデンサ13とからなる共振回路であり、誘導加
熱コイル12は図示しないトッププレートの下方に配置さ
れていて、トッププレート上に載置された被加熱体たる
鍋14に高周波磁界を作用させ、これによる渦電流損によ
ってその鍋14を加熱するものである。15及び16はスイッ
チング素子たるスイッチングトランジスタで、これらを
共振回路11に対して図示の如く接続して該共振回路11と
でインバータ17を構成しており、このインバータ17には
前記直流電源回路1から電力が供給される。該インバー
タ17は後述のインバータ駆動回路18により駆動されて、
誘導加熱コイル12に高周波電力を供給する。19はインバ
ータ制御回路で、これは、位相比較回路20と、ボルテー
ジ・コントロールド・オシレータ(V・O・C)21と、
インバータ駆動回路18とからなる。位相比較回路20はス
イッチングトランジスタ16のコレクタ電圧とコンデンサ
13の端子電圧とを入力してこれらの位相差が90度になる
制御電圧Vfを出力し、ボルテージ・コントロールド・オ
シレータ21はこの制御電圧Vfを受けてその電圧に対応す
る周波数で発振し、その発振出力信号をインバータ駆動
回路18に与え、インバータ駆動回路18はその発振出力信
号に応じて前記トランジスタ15及び16にベース電流を供
給してこれらを交互にオン,オフさせ、以て、インバー
タ17の出力周波数を共振回路11が被加熱体たる鍋14に対
する共振周波数となるようにフィードバック制御する。
22はインバータ17の出力を制御するインバータ出力制御
手段たるインバータ出力制御回路であり、これは前記サ
イリスタ2,3を位相制御することにより、直流電源回路
1の出力電圧を変化させ、以て、インバータ17の出力を
制御するようになっている。このインバータ出力制御回
路22は、後述するようにタイミング回路23からのタイミ
ング信号Stを受けるようになっており、タイミング信号
Stがハイレベルの時にはインバータ17の出力を低出力と
しロウレベルの時にはインバータ17の出力を高出力とす
るように、前記サイリスタ2,3を位相制御するようにな
っている。24は周波数変化検出手段たる周波数変化検出
回路であり、これは、鍋14が浮上がるか否かの検出を行
なうものである。
以下、第2図に従ってタイミング回路23及び周波数変
化検出回路24の構成について述べる。先ず、タイミング
回路23において、25は短かい周期T2(例えば2sec)でハ
イレベルの発振パルスPa(例えばパルス幅500ms)を出
力する発振器であり、その発振パルスPaはカウンタ回路
26のクロック端子CKに与えられるようになっている。こ
のカウンタ回路26はクロック端子CKに発振パルスPaが与
えられる毎にカウント動作してそのカウント内容を4ビ
ットの出力端子Q1,Q2,Q3及びQ4にハイレベル(「1」)
及びロウレベル(「0」)の2進符号化信号として出力
するようになっている。27はアンド回路であり、これは
二つの非反転入力端子と二つの反転入力端子とを有し、
二つの非反転入力端子には発振器25の発振パルスPa及び
カウンタ回路26の出力端子Q1の信号が与えられ、二つの
反転入力端子にはカウンタ回路26の出力端子Q2及びQ3
信号が与えられるようになっている。そして、カウンタ
回路26のリセット端子Rには出力端子Q4の信号がオア回
路28を介して与えられるようになっている。さて、周波
数変化検出回路24について述べる。30はバッファ31,ア
ナログスイッチ32及びコンデンサ33を有してなるホール
ド回路であり、バッファ31には前記位相比較回路20から
出力される制御電圧Vfが入力されるようになっており、
この制御電圧Vfの電圧レベルは共振回路11の共振周波数
に比例する。アナログスイッチ32は前記タイミング回路
23の発振器25からのハイレベルの発振パルスPaが与えら
れるとその間だけオンする。而して、アナログスイッチ
32がオンすると、バッファ31から出力されるサンプリン
グ電圧Vsは位相比較回路20からの制御電圧Vf換言すれば
共振回路11の共振周波数に応じた電圧レベルとなり、こ
のサンプリング電圧Vsはサンプリング周波数としてコン
デンサ33によってホールドされる。上記サンプリング電
圧Vsはバッファ34を介して検出基準値設定回路35に与え
られる。この検出基準値設定回路35はダイオード36,抵
抗37,分圧抵抗38,39を有して構成され、この検出基準値
設定回路35の検出基準値である基準電圧Vhは、 Vh=Vs−Vdf となる。ここで、 Vdf=Vf・{R38/(R38+R39)} Vf…ダイオード36の順方向電圧 R38,R39…抵抗38,39の各抵抗値 である。上記電圧Vdfはサンプリング電圧Vsに基づく共
振周波数の変化幅に相当する所定値たるものである。40
はコンパレータで、その非反転入力端子(+)には前記
基準電圧Vhが与えられ、反転入力端子(−)には位相比
較回路20からの制御電圧Vfが与えられる。而して、この
コンパレータ40は制御電圧Vfが検出基準値設定回路35か
らの基準電圧Vh以下となった時に、換言すれば共振周波
数の変化幅(Vs−Vf)が所定値(Vdf)以上となった時
に、鍋14が浮上がったことを検出してハイレベルの浮上
検出信号Seを出力する。そして、この浮上検出信号Seは
停止手段たるインバータ出力停止回路41及び前記インバ
ータ出力制御回路22に与えられるようになっている。こ
のインバータ出力停止回路41は、浮上検出信号Seを受け
ると、インバータ駆動回路18に対し出力停止信号を出力
してインバータ17の出力を瞬時に停止させ、以て、誘導
加熱コイル12への高周波電力の供給を瞬時に停止する、
尚、このインバータ出力停止回路41からのハイレベルの
出力停止信号はオア回路28を介してカウンタ回路26のリ
セット端子Rにも与えられるようになっている。又、イ
ンバータ出力制御回路22は、ハイレベルの浮上検出信号
Seを受けると、サイリスタ2,3に対するゲート信号の供
給を停止し、以て、整流回路6の整流動作を停止させる
とともに、図示はしないが平滑用コンデンサ8の放電回
路を形成するようになっている。
次に、本実施例の作用につき第3図及び第4図をも参
照して説明する。
電源オンにより調理運転が開始されると、先ず、タイ
ミング回路23の発振器25は発振パルスPa[第3図(c)
及び第4図(c)参照]を出力するようになり、その最
初の発振パルスPaによりカウンタ回路26のカウント内容
は「1」となってその出力端子Q4,Q3,Q2,Q1は「0001」
となる。これにより、タイミング回路23の出力信号たる
アンド回路27からのタイミング信号Stはハイレベル[第
3図(d)及び第4図(d)参照]となり、これに応じ
て、インバータ出力制御回路22はインバータ17の出力が
低出力「第3図(a)及び(b)参照]となるようにサ
イリスタ2,3の位相制御を行なう。
(1)鍋14が鉄製等の磁性材製または鍋14自体の重量が
大なる場合(第3図参照) この場合において、発振器25からの最初の発振パルス
Paはアナログスイッチ32にも与えられるので、コンデン
サ33にはその時即ちインバータ17の低出力時における共
振回路11の共振周波数f0に応じたサンプリング電圧Vsが
ホールドされるようになる。そして、このサンプリング
電圧Vsは周波数変化幅についての所定値である電圧Vdf
(周波数fs)が差引かれて基準電圧Vh(周波数基準値f
00)としてコンパレータ40の非反転入力端子(+)に入
力される。この低出力状態では、コンパレータ40の反転
入力端子(−)には現時点における制御電圧Vf(共振周
波数f0)が入力されているから、このコンパレータ40か
らの浮上検出信号Seはロウレベルである。次に、タイミ
ング回路23の発振器25からの最初の発振パルスPaがなく
なると、アンド回路27のタイミング信号Stがロウレベル
となり、インバータ出力制御回路22がサイリスタ2,3を
位相制御してインバータ17の出力を所定の高出力[第3
図(a)参照]とするとともに、発振パルスPaがなくな
ることによりアナログスイッチ32がオフする。ここで、
トッププレートに載置された鍋14は磁性材なる材質のも
のであるから、該鍋14に対し比較的大きな吸引力が作用
することになり、結局、該鍋14が受ける反発力は小で、
鍋14は浮上がることはない。しかも、この時の鍋14は等
価インダクタンスの変化が小さいから、共振回路11にお
ける共振周波数f0の変化幅(Vs−Vf)は所定値(Vdf)
より小さい。従って、この高出力時における制御電圧Vf
は基準電圧Vh以下となることはなく、コンパレータ40は
その出力信号たる浮上検出信号Seをロウレベルのままと
している。よって、インバータ17の出力はその所定の高
出力のままとされて誘導加熱が続行される。その後、発
振器25が2個目の発振パルスPaを出力すると、カウンタ
回路26のカウント内容が「2」となってその出力端子
Q4,Q3,Q2,Q1は「0010」となり、タイミング信号Stはロ
ウレベルのままである。又、2個目の発振パルスPaはア
ナログスイッチ32に与えられてこれをオンさせるので、
コンデンサ33はその時の制御電圧Vfをサンプリングして
ホールドするようになり、従って、基準電圧Vhが更新さ
れることになる。以下同様にして、発振器25が発振パル
スPaを出力する毎に基準電圧Vhが更新されることにな
り、第3図(b)で示すように、鍋14の加熱による温度
上昇にともなって共振周波数f0が次第に大になっても周
波数基準値f00はこれに段階的に追従して大となるもの
である。その後、発振器25が8個目の発振パルスPaを出
力してカウンタ回路26のカウント内容が「8」になる
と、そのカウンタ回路26の出力端子Q4,Q3,Q2,Q1は「100
0」となり、その出力端子Q4のハイレベルの信号がオア
回路28を介してリセット端子Rに与えられる。これによ
り、カウンタ回路26はカウント内容が「0」となるよう
にリセットされる。そして、発振器25が次に1個の発振
パルスPaを出力すると、カウンタ回路26のカウント内容
が再び「1」となってその出力端子Q4,Q3,Q2,Q1は「000
1」となるので、アンド回路28からのタイミング信号St
はハイレベルとなり、インバータ17の出力が再び低出力
になされるのである。以後の動作は前述同様であり、イ
ンバータ出力制御回路22は所定の周期T1たる16secの周
期でインバータ17の出力を高出力から短時間(500ms)
だけ低出力に変化させるとともに、この周期T1より短か
い周期T2たる2secの周期で共振周波数f0(制御電圧Vf)
をサンプリング(勿論低出力時のサンプリングも含む)
して周波数基準値f00(基準電圧Vh)を更新することに
なる。
尚、非磁性材製の鍋で重量が大なる場合も鍋14が浮上
がることはないということはもちろんであり、同様の動
作となる。
(2)鍋14がアルミニウム製等の非磁性材製で、かつ鍋
14自体の重量が小なる場合(第4図参照) この場合において、前述したように発振器25からの最
初の発振パルスPaはアナログスイッチ32にも与えられる
ので、コンデンサ33にはその時即ちインバータ17の低出
力時における共振回路11の共振周波数f0′に応じたサン
プリング電圧Vsがホールドされるようになる。そして、
このサンプリング電圧Vsは周波数変化幅についての所定
値である電圧Vdf(周波数fs)が差引かれて基準電圧Vh
(周波数基準血f00′)としてコンパレータ40の非反転
入力端子(+)に入力される。この低出力状態において
は、コンパレータ40の反転入力端子(−)には現時点に
おける制御電圧Vf(共振周波数f0′)が入力されている
ことから、コンパレータ40からの浮上検出信号Seはロウ
レベルである。次に、最初の発振パルスPaがなくなって
タイミング信号Stがロウレベルとなると、インバータ出
力制御回路22がインバータ17の出力を所定の高出力[第
4図(a)参照]とする。ここで、鍋14自体の重量が小
であっても被加熱調理物を含めた総重量が大である場合
には、鍋14が反発力を受けても浮上がることはない。従
って、この高出力時における制御電圧Vfは基準電圧Vh以
下となることはなく、浮上検出信号Seはロウレベルのま
まである。その後、発振器25が順次発振パルスPaを出力
すると、前述したようにコンデンサ33は順次その時の制
御電圧Vfをサンプリングしてホールドするようになり、
第4図(b)に示すように、鍋14の温度上昇にともなう
共振周波数f0′の変化に段階的に追従して周波数基準値
f00′も変化するようになる。而して、このような鍋14
の高出力による加熱中において、第4図(b)で示すよ
うに、例えば発振器25からの6個目の発振パルスPaに基
づいて基準電圧Vh(周波数基準値f00′)が更新された
直後に鍋14内の水の蒸発によりその鍋14を含む総重量が
小となって該鍋が浮上がったとすると、制御電圧Vf(共
振周波数f0′)は急激に小となる。この場合、コンパレ
ータ40の非反転入力端子(+)に与えられている基準電
圧Vh(周波数基準値f00′)は鍋14の加熱による温度上
昇にともなう制御電圧Vf(共振周波数f0′)の変化に追
従して大となるように更新されているので、鍋14の浮上
がりによって小となった制御電圧Vfは基準電圧Vh以下と
なり、コンパレータ40は浮上検出信号Seをハイレベルと
する。これにより、インバータ出力停止回路41はインバ
ータ駆動回路18に対して出力停止信号を出力してインバ
ータ17の出力を瞬時にして停止させ、又、インバータ出
力制御回路22は整流回路6の整流動作を停止させる。勿
論、この時にはコンデンサ8も放電される。そして、イ
ンバータ出力停止回路41はハイレベルの出力停止信号を
オア回路28を介してカウンタ回路26のリセット端子Rに
も与えるので、そのカウンタ回路26はリセットされるこ
とになる。尚、このようにインバータ17が出力停止され
ると発振器25も発振動作を停止するようになっている。
これによって、調理動作は中断されるようになる。そこ
で、例えば鍋14内に水を補給する等して総重量を大とし
た上で所定時間後運転を再開させると、発振器25が再び
発振動作を開始し、前述同様の動作が行なわれることに
なる。
このように本実施例によれば、所定の周期T1(例えば
16sec)でインバータ17の出力を高出力から短時間(例
えば500ms)の低出力に変化させるとともに、この周期T
1よりも短い周期T2(例えば2sec)で前記低出力時を含
めて共振回路11の共振周波数f0,f0′に対応する制御電
圧Vfをサンプリングして周波数基準値f00,f00′に対応
する基準電圧Vhを得、前記制御電圧Vfが基準電圧Vh以下
となった時即ち共振周波数f0,f0′が周波数基準値f00,f
00′以下となった時にインバータ17の出力を停止させる
ようにしたので、インバータ17の高出力時に鍋14が浮上
がった時でもこれを鍋14の温度上昇に関係なく確実に検
出することができるものであり、従って、インバータ17
の出力を低出力に変化させる周期T1を大としても鍋14の
浮上がり検出を確実に行ない得るので、加熱能力が低下
することを防止することができるとともに、蛍光灯がち
らつく等の電源に悪影響を及ぼすことも防止することが
できる。
尚、上記実施例では鍋14の浮上がりを検出した時にイ
ンバータ17の出力を停止させるようにしたが、代りにイ
ンバータ出力制御回路22を介してインバータ17の出力を
高出力からこれよりも若干低い出力になるように制御し
て運転を続行させるようにしてもよい。
その他、本発明は上記し且つ図面に示す実施例にのみ
限定されるものではなく、例えばインバータとしては種
々の形式のものを採用することができ、又、各回路を全
て或いは一部をマイクロコンピュータで構成できる等、
要旨を逸脱しない範囲内で適宜変形して実施し得ること
は勿論である。
[発明の効果] 本発明の誘導加熱調理器は以上説明したように、イン
バータの出力を高出力から低出力に変化させる周期より
も共振周波数をサンプリングして基準値を得る周期を小
にしたので、インバータの高出力による加熱中に被加熱
体が浮上がった時でもこれを確実に検出して該インバー
タの出力を制御でき、しかも、加熱能力の低下を防止し
得るとともに、電源に悪影響を及ぼすこともないという
優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は全体の電気的
構成図、第2図はタイミング回路及び周波数変化検出回
路の具体的な電気的構成図、第3図及び第4図は作用説
明用の各部の信号波形図、第5図はインバータの出力と
反発力との関係を示す図である。 図面中、1は直流電源回路、11は共振回路、12は誘導加
熱コイル、13は共振コンデンサ、14は鍋(被加熱体)、
17はインバータ、19はインバータ制御回路、22はインバ
ータ出力制御回路(インバータ出力制御手段)、23はタ
イミング回路、24は周波数変化検出回路(周波数変化検
出手段)、41はインバータ出力停止回路を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加熱体を加熱するための誘導加熱コイル
    と共振コンデンサとの共振回路に高周波電力を供給する
    インバータと、このインバータを所定の周期で高出力か
    ら短時間の低出力に変化させるインバータ出力制御手段
    と、前記共振回路の共振周波数を前記インバータの低出
    力時にサンプリングするとともにその後は前記周期より
    短かい周期でサンプリングして夫々のサンプリング値か
    ら所定の変化幅分を差引くことにより基準値を得て前記
    共振回路の共振周波数がこの基準値以下となった時に前
    記インバータの出力を制御する周波数変化検出手段とを
    具備してなる誘導加熱調理器。
JP62030234A 1987-02-12 1987-02-12 誘導加熱調理器 Expired - Lifetime JP2553066B2 (ja)

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